JP2740275B2 - 薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタ

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正一郎 中山
繁 能口
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は薄膜トランジスタ、更に詳しくは非晶質半導
体膜或いは多結晶半導体膜といった非単結晶半導体膜を
用いた薄膜トランジスタに関する。
(ロ)従来の技術 近年非晶質半導体材料、特にアモルファス・シリコン
(以下a−Siと略記する)膜等の非晶質材料は、その物
性上の特徴、及びプラズマCVD法の製法上の利点を生か
してこれまでの単結晶シリコン(以下c−Siと略記す
る)では実現不可能であった分野への応用を開拓してい
る。特にa−Si膜はプラズマ反応という形成法で成膜で
きるため、太陽電池や大面積液晶TV用のスイッチング素
子などに応用されている。
アクティブマトリックス型の液晶テレビへのa−Si薄
膜トランジスタ(以下薄膜トランジスタをTFTと略記す
る)スイッチング素子の応用は、プラズマ反応の大面積
化の容易さといったメリットを生かしたものであり、ま
た同時にプラズマ反応法によってTFTを構成するゲート
絶縁膜やパッシベーション膜となる窒化シリコン(以下
SiNxと略記する)膜や酸化シリコン(以下SiO2)膜を反
応ガスを変えるだけで形成できるという長所も利用して
いる。
ところが、a−SiTFTでは、膜質からくる制限によっ
て電子の移動度はたかだか0.5cm2/V・s程度であり、液
晶駆動回路を構成するには不十分であった。そこで近年
多結晶シリコン(p−Siと略記)TFTからなる薄膜トラ
ンジスタによってこれらを実現する試みがなされてい
る。このp−SiTFTはLPCVD法やa−Si膜の熱処理による
再結晶化法などによって比較的容易に形成され、特に、
再結晶化法としては、熱によるアニール法以外にレーザ
によるアニールによって局所的に多結晶化する方法が研
究され、目覚ましい発展を見ている 然し乍らa−SiTFTにおいてもp−SiTFTにおいてもそ
のトランジスタ作用に関与する活性膜の特性は、c−Si
の特性と比較した場合、かなり劣るものである。
特にトランジスタ特性から見た場合、キャリヤ移動度
は、活性膜の性質の影響を直接受けるので、非晶質、多
結晶いずれにおいても何らかの後処理を施して膜質を向
上させているのが実情である。
(ハ)発明が解決しようとする課題 a−Si、p−Siにおける膜質の向上としては、従来水
素処理によるものが非常に広く用いられている。例えば
a−Siの場合であれば高温状態でTFTを水素雰囲気に置
き、これにより未結合手を持ったSi原子と水素とを結合
してバンドギャップ内の局在準位を低減させている。ま
た、p−Siでは先の方法以外に水素を含んだSiNx膜をTF
Tが完成した後に素子の上部に形成し、そのSiNxから多
結晶Siに水素を拡散させて結果的にグレイン界面にある
多くの準位を少なくするなどの方法がとられる。
然し乍ら、これらの水素処理はいずれもTFT完成後に
加熱を伴って行われるので、その熱のためにドーピング
用不純物が必要以上に拡散してしまい、所期のトランジ
スタ特性を維持できないなどの問題があった。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明トランジスタはこのような課題を解決するため
に為されたものであって、絶縁性基板と、該基板上に形
成された10原子%〜50原子%の水素を含んだ絶縁性薄膜
と、該薄膜上に順次積層されたゲート電極、ゲート絶縁
膜、i型非単結晶半導体膜、n型またはp型非単結晶半
導体膜、ソース、ドレイン各電極と、から構成されてい
る。
(ホ)作用 本発明によれば、10原子%〜50原子%の水素を含んだ
絶縁性薄膜からその薄膜上に設けられたTFTに当該TFT形
成時の熱処理工程中に水素がオートディフュージョンさ
れる。
(ヘ)実施例 第1図は本発明トランジスタの断面図であり、1はガ
ラス、セラミックスなどの絶縁性基板、2はこの基板1
上に形成された10原子%〜50原子%の水素を含んだSi
Nx、SiON、SiOxなどの絶縁性薄膜で、この薄膜2を設け
るところに本発明の要旨があるので、この薄膜2につい
ては詳しく後記する。3はこの絶縁性薄膜2上に形成さ
れたTFTで、このTFTは、スパッタリング法、真空蒸着法
などを用いて形成された1000Å程度の厚みのCr薄膜から
なるゲート電極31、約4000Åの厚みのSiNxからなるゲー
ト絶縁膜32、ゲート電極31を跨ぐようにゲート絶縁膜32
表面に設けられた300〜1000Åの厚みを有するi型a−S
i膜にて構成された活性膜33、この活性膜33の両端部に
接合された約800Åの膜厚を有するn型a−Si膜からな
るソース、ドレイン領域34、35、該両領域34、35に連な
った1μm前後の厚みのAlから構成されたソース、ドレ
イン電極36、37、並びにこのTFT3のパッシベーションの
ためのSiNxなどで代表される保護膜38と、から成ってい
る。
次に絶縁性薄膜2についてSiNxの場合を例に挙げて説
明を加える。この絶縁性薄膜2はプラズマCVD法にて形
成されるが、その時の反応ガスが重要である。即ち反応
炉に導入されるガスとしては、SiH4、NH3、N2、H2が用
いられ、それらのガスの流量、並びにSiNx膜形成時の基
板温度によってそのSiNx膜中の水素含有量が制御され
る。第2図にSiNx膜形成条件と水素含有量とを示す。
本発明においては上述したように、SiNxからなる絶縁
性薄膜2からその薄膜上のTFTに水素を拡散させるの
で、その絶縁性薄膜2の水素含有量が少ないとその目的
は達成できない。従って本発明者などの実験から、少な
くともこの絶縁性薄膜2の水素含有量は10原子%は必要
であることが確かめられた。一方、水素含有量が増加す
ることは、本発明の目的達成のためには好ましいことで
はあるが、SiNxの場合、50原子%を越えるとその絶縁膜
としての性質が脆くなったり、或るいは化学的エッチン
グに対するエッチングレートが極端に高くなってしま
い、最終的に完成したTFT本来の機能を損なう場合があ
る。そのような理由から、本発明においては絶縁性薄膜
2の水素含有量の望ましい値としては10原子%〜50原子
%の範囲である。
次にTFT3を形成するための各工程における処理温度を
第3図に示す。この図から明らかなように、トランジス
タ動作に直接関与するi型a−Si膜からなる活性膜33
と、n型a−Si膜からなるソース、ドレイン領域34、35
の形成のための熱処理中、並びにそれらの活性膜33と、
ソース、ドレイン領域34、35を形成した後に形成される
ソース、ドレイン電極36、37、並びに保護膜38の熱処理
中に絶縁性薄膜2に含まれている水素原子がi型a−Si
膜からなる活性膜33、とn型a−Si膜からなるソース、
ドレイン領域34、35にオートディフュージョンし、その
水素原子がa−Siの未結合手を持ったSi原子と結合し、
バンドギャップ内の局在準位が低減される。
第4図は本発明に係るTFTのスイッチング特性(実
線)と、従来構造のTFTのそれ(破線)とを比較するた
めの曲線図であって、本発明構造のものは従来品に比
べ、ON電流は大きく、その逆にOFF電流は小さく、本発
明がTFTの特性改善に大きく寄与していることがわか
る。
また、TFT本来の機能を果たすための大きなバロメー
タの一つである電子移動度は本発明構造を採ることによ
って、50〜150cm2/V・sとなり、従来品に比べて大きく
改善されている。
尚、本発明の詳細な説明においては、a−Siの場合を
例に採ったが、p−Siにおいても本発明構造は同様の効
果を発揮する。ただその場合、絶縁性薄膜から活性層や
ソース、ドレイン領域に拡散された水素原子は、p−Si
の各グレイン界面に存在する不所望な準位を削減する働
きを為し、それによりTFTの特性改善が図られる。
(ト)発明の効果 本発明は以上の説明から明らかなように、10原子%〜
50原子%の水素を含んだ絶縁性薄膜の表面上にTFTを形
成しているので、そのTFT形成のための加熱プロセス中
に該絶縁性薄膜からTFTのトランジスタ作用に寄与する
活性層やソース、ドレイン領域に水素原子が拡散され
る。その結果、バンドギャップ内の局在準位やグレイン
界面の準位を低減せしめ得、TFTの特性改善が図れる。
また絶縁性基板からTFTへの水素原子拡散はTFT形成のた
めの加熱プロセス中に自動的に行われ、格別の拡散プロ
セスを必要としないので、製造工程を簡略化し得ると同
時に、完成されたTFTに加熱による不所望なダメージを
与える恐れはなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明薄膜トランジスタの断面図、第2図はSi
Nx膜形成条件と水素含有量との関係を示す表図、第3図
はTFTの形成工程の処理温度を示す表図、第4図は本発
明TFTの特性と従来品のそれとを比較するための曲線図
である。 1……絶縁性基板、2……絶縁性薄膜、 3……TFT、31……ゲート電極、 32……ゲート絶縁膜、33……活性膜、 34、35……ソース、ドレイン領域、 36、37……ソース、ドレイン電極、 38……保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 景一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−118154(JP,A) 特開 昭56−116627(JP,A) 特開 昭61−183970(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板と、該基板上に形成された10原
    子%〜50原子%の水素を含んだ絶縁性薄膜と、該薄膜上
    に順次積層されたゲート電極、ゲート絶縁膜、i型非単
    結晶半導体膜、n型またはp型非単結晶半導体膜、ソー
    ス、ドレイン各電極と、からなる薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】上記絶縁性薄膜は、SiNxであることを特徴
    とした請求項1記載の薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】上記非単結晶半導体膜は、アモルファスSi
    膜であることを特徴とした請求項1、または2記載の薄
    膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】上記非単結晶半導体膜は、多結晶Si膜であ
    ることを特徴とした請求項1、または2記載の薄膜トラ
    ンジスタ。
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