JP2738470B2 - 適応最尤系列推定器 - Google Patents

適応最尤系列推定器

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JP2738470B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル通信の受信
機等において、伝送路の歪みを補償する等化器として使
用される適応最尤系列推定器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば次のような文献に記載されるものがあった。
【0003】文献;J.G.Proakis “ディジタル コミュ
ニケーションズ(Digital Communications)”(198
3)McGraw-Hill (米)P.548−554、610−
616、624−627、642−648 近年、ディジタル移動通信の開発が急速に行われている
が、陸上移動通信では遅延を伴う多数の干渉波と移動端
末が高速に移動することにより、周波数選択性フェージ
ング(fading)が発生して受信信号波形が著しく歪むた
め、等化器によってこの歪みを補償する必要がある。こ
の等化器を構成するための最尤系列推定は、周波数選択
性フェージングのように、伝送路の遅延特性に起因して
歪んだ受信信号波形から、正しい送信データを得るため
の最も有効な等化方式の一つである。
【0004】まず、図2及び図3を参照しつつ、ディジ
タル移動通信について簡単に説明する。ディジタル移動
通信では、限られた周波数帯域を効率的に利用するた
め、また、固定通信網で実施されているISDN(Inte
gratedService Digital Network、ディジタル総合ネッ
トワーク)サービスと容易に接続できるようにするた
め、時分割多重方式(Time Division Multiple Access;
TDMA)が用いられる見込みである。このTDMAの
フレームフォーマットの例を図2に示す。
【0005】図2において、TDMAは1フレームを6
〜8個程のタイムスロットSlot1〜nに分割し、一
つまたは二つのタイムスロットを一加入者に割り当て
る。各タイムスロットSlot1〜nは、等化器が伝送
路のインパルス応答を推定するための複数ビットのトレ
ーニング系列TRを、多ビットのデータ系列DAの前に
付加して構成される。
【0006】図3は、ディジタル移動通信の送受信機を
示す構成ブロック図である。
【0007】この送受信機では、送信機10の出力側
に、伝送路20を介して受信機30が接続されている。
送信機10は、符号化器11、送信ローパスフィルタ
(LPF)12、及び変調器13等で構成されている。
受信機30は、復調器31、受信ローパスフィルタ(L
PF)32、適応等化器33、及び復号器34等で構成
されている。
【0008】この送受信機の機能を説明する。
【0009】送信機10では、入力データbm を符号化
器11で送信シンボルxn に変換し、送信ローパスフィ
ルタ12によって帯域制限して送信複素ベースバンド信
号s(t)を生成する。変調器13では、送信複素ベー
スバンド信号s(t)を搬送波によって変調し、信号s
c (t)として伝送路20へ送信する。
【0010】受信機3は、伝送路20を通った信号rc
(t)を復調器31で複素ベースバンド信号r(t)に
変換し、さらに受信ローパスフィルタ32を通して帯域
制限された受信複素ベースバンド信号y(t)を得る。
この信号y(t)をシンボル間隔Tでサンプリングす
る。適応等化器33では、信号y(t)のサンプル値y
から、周波数選択性フェージングによる伝送路20の
特性を補償し、送信シンボルを推定する。最後に、復号
器34で、送信シンボルの推定値Exn (但し、Eは推
定を意味する)を復号し、送信されたデータEbm を得
る。
【0011】次に、前記文献に記載された適応最尤系列
推定について説明する。
【0012】適応最尤系列推定は、ある有限区間での受
信信号系列yN ={y1 ,y2 ,…,yN }が得られた
ときに、伝送路のインパルス応答h(t)を既知として
N を実現する確率(尤度)の最も大きい送信シンボル
系列xN ={x1 ,x2 ,…,xN )を推定するもので
あり、畳み込み符号の復号法として知られるビタビ・ア
ルゴリズム(Viterbi algorithm )を用いて効率的に計
算される。
【0013】以下、適応最尤系列推定におけるビタビ・
アルゴリズムの原理について簡単に説明する。
【0014】まず、送信された可能性のあるシンボル系
列の部分系列により、時刻n−1の状態 を定義する。但し、伝送路のインパルス応答長を(L+
1)Tとしている。
【0015】例えば、M相位相変調やMレベルの振幅変
調の場合、可能な状態数はML 個あり、時刻n−1の状
態Sn-1 から時刻nにおける状態Sn への遷移を考える
と、ML 個の状態Sn の各々に対してM通りの状態S
n-1 からの遷移がある。ここで、状態Sn の各々に至る
経路をパスと呼ぶ。
【0016】ビタビ・アルゴリズムは、次式(2)に基
づき、各時刻毎に、各状態におけるM通りの可能なパス
についてパスメトリック(経路規準)を計算し、最も値
の大きいパスを選択する。 但し、 hj =h(t−jT) (j=0,1,…,L) 従って、各時刻毎に常にML 通りのパスが残され、過去
のパスは次第に一つに絞られてくる。最終的に一つに収
束したパスより、送信シンボル系列の推定値が得られ
る。
【0017】図4は、伝送路の変化に応じて適応的に最
尤系列推定を行う従来の適応最尤系列推定器の構成例を
示すブロック図である。
【0018】この適応最尤系列推定器は、ビタビ・アル
ゴリズム処理部40と伝送路推定部50とから構成され
ている。ビタビ・アルゴリズム処理部40では、受信信
号のサンプル値yn を入力し、前記ビタビ・アルゴリズ
ムの原理に従って送信シンボルの推定を行い、該推定値
{Exn }を出力する。この際、実際の伝送路のインパ
ルス応答が未知であるため、伝送路推定部50でこれを
推定し、その推定値{Ehj }をビタビ・アルゴリズム
処理部40に与える。
【0019】図5は、図4中の伝送路推定部50の回路
図である。この伝送路推定部50は、トレーニング系列
TRまたは送信シンボルの推定値系列Exn-M のいずれ
か一方を切換え入力するための接点101a,101b
を有するスイッチ101と、受信信号yn または遅延受
信信号yn-M のいずれか一方を切換え入力するための接
点102a,102bを有するスイッチ102と、受信
信号yn を遅延させて遅延受信信号yn-M を接点102
bへ送るレジスタからなる遅延回路103とを、備えて
いる。
【0020】スイッチ101には、トレーニング系列T
Rまたは送信シンボルの推定値系列Exn-M を格納する
複数のレジスタ(T)110−0〜110−Lが縦続接
続され、その各レジスタ110−0〜110−Lの出力
側に、乗算器111−0〜111−L、インパルス応答
の推定値を格納するレジスタ112−0〜112−L、
加算器113−0〜113−L、及び乗算器114−0
〜114−Lがそれぞれ接続されている。各乗算器11
1−0〜111−Lの出力側は、加算器120の入力側
に接続され、その加算器120の出力側とスイッチ10
2とが減算器121の入力側に接続されている。減算器
121の出力側と、ステップサイズと呼ばれる正の定数
βとが、乗算器122の入力側に接続され、その乗算器
122の出力側が、各乗算器114−0〜114−Lの
入力側に接続されている。
【0021】次に、動作を説明する。まず、スイッチ1
01,102をそれぞれ接点101a,102a側に
し、乗算器111−0〜111−Lと加算器120によ
り、時刻nのトレーニングシンボルxn 、及びレジスタ
110−0〜110−Lに格納されたトレーニング系列
{xn-1 ,…xn-L }と、レジスタ112−0〜112
−Lに格納された時刻n−1における伝送路のインパル
ス応答の推定値Ehj n-1 (j=0,1,…,L)とか
ら、(3)式の受信信号の推定値Eyn を発生する。 これを、次式(4)に従い、減算器121で受信信号y
n から差し引いて推定誤差ERn を得る。 次に、加算器113−0〜113−L、及び乗算器1
14−0〜114−L,122は、次式(5)に従って
時刻n−1の伝送路のインパルス応答の推定値を更新
し、時刻nの推定値Ehj n (j=0,1,…,L)と
してレジスタ112−0〜112−Lに格納する。 但し、j=0,1,…,L *;複素共役 β;正の定数(ステップサイズ) さらに、トレーニングの後、フェージングによる伝送路
の変化に追随するため、データ部分(データ系列DA)
でも伝送路のインパルス応答の推定を行う。このため、
スイッチ101,102を今度はそれぞれ接点101
b,102b側にし、ビタビ・アルゴリズム処理部40
で時刻nにおいて収束している時刻n−Mまでのパスの
部分から得られる送信シンボルの推定値Exn-M と、遅
延回路103にによってMシンボル間隔だけ遅延された
受信信号yn-M とを用い、トレーニングと同様の動作を
行い、伝送路のインパルス応答の推定を続ける。
【0022】ところで、(5)式の適応アルゴリズムは
Least MeanSquare (LMS)アルゴリズムと呼ばれ、
収束速度は速くないが、簡単であるため、一般に広く用
いられている。これに対し、収束速度が速く、推定精度
も良い適応アルゴリズムとして、Recursive Least Squa
re(RLS)アルゴリズムがある。
【0023】今、時刻nにおける伝送路の推定インパル
ス応答ベクトルを(6)式で、送信シンボルの部分系列
ベクトルを(7)式でそれぞれ定義する。 n n n EBhn ={Eho ,Ehl ,…,EhL T …(6) Bxn ={xn ,xn-1 ,…,xn-L T …(7) 但し、E;推定 B;ベクトル T;ベクトルの転置 すると、RLSアルゴリズムでは、次式(8)〜(10)
により、インパルス応答を推定する。 * T * Bkn =BPn-1 ・Bxn (Bxn ・BPn-1 ・Bxn +λ)-1 …(8) T BPn =(BPn-1 −Bkn ・Bxn ・BPn-1 )/λ …(9) EBhn =En-1 +Bkn ・ERn …(10) 但し、 λ;忘却係数 BPn ;誤差信号ERn の共分散行列 Bkn ;カルマンゲインベクトル
【0024】このRLSアルゴリズムは、行列演算を行
うために演算量が非常に大きく、実際には適応最尤系列
推定器の伝送路推定としてはほとんど用いられていな
い。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
適応最尤系列推定器では、トレーニング系列TRによる
伝送路のインパルス応答の推定にも、収束の遅いLMS
アルゴリズムを用いているため、伝送路のインパルス応
答の推定値が正しい値に収束していなくても、ビタビ・
アルゴリズム処理を行わなければならず、最尤系列推定
が誤る場合がある。これを防止するため、伝送路のイン
パルス応答の適応推定アルゴリズムにRLSアルゴリズ
ムを用いると、トレーニング系列TRによる伝送路のイ
ンパルス応答の推定値は正しい値に素早く収束する。と
ころが、データ部分(データ系列DA)では、ビタビ・
アルゴリズム自体比較的演算量が大きいのに加えて、伝
送路推定の演算量も非常に大きく、全体として膨大な演
算量となってしまい、実現が困難であった。
【0026】本発明は、前記従来技術が持っていた課題
として、実現できる適応アルゴリズムではトレーニング
系列による伝送路の推定インパルス応答の収束が遅く、
収束の速い適応アルゴリズムは演算量が大きくなるため
に実現が困難であるという点について解決した適応最尤
系列推定器を提供するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】第1の発明は前記課題を
解決するために、ビタビ・アルゴリズム処理部と伝送路
推定部とを備えた適応最尤系列推定器において、次のよ
うな手段を講じている。
【0028】ここで、ビタビ・アルゴリズム処理部は、
伝送路のインパルス応答推定値に基づきビタビ・アルゴ
リズムに従って受信信号から送信シンボルの推定値を求
める機能を有している。伝送路推定部は、トレーニング
系列または前記送信シンボルの推定値と時刻n−1の前
記伝送路のインパルス応答推定値とから前記受信信号の
推定値を計算する受信信号推定値計算手段、及び前記受
信信号から前記受信信号の推定値を差し引いて推定誤差
を算出する推定誤差算出手段を有し、該推定誤差を用い
て適応アルゴリズムにより伝送路のインパルス応答を更
新して時刻nの前記伝送路のインパルス応答推定値を前
記ビタビ・アルゴリズム処理部に与える機能を有してい
る。
【0029】そして、この第1の発明において前記伝送
路推定部は、前記受信信号におけるトレーニング区間中
はRLSアルゴリズムを用い、データ区間中はLMSア
ルゴリズムを用いて前記伝送路のインパルス応答を推定
する構成にしている。
【0030】第2の発明は、第1の発明の伝送路推定部
を、前記受信信号のトレーニング区間におけるトレーニ
ング系列から予め計算したカルマンゲインベクトルを記
憶するカルマンゲインベクトル記憶手段と、前記カルマ
ンゲインベクトル記憶手段に記憶されたトレーニング区
間中の時刻nのカルマンゲインベクトルと時刻nの前記
推定誤差とを乗ずる乗算手段とを備え、前記トレーニン
グ区間中においては前記乗算手段の出力を時刻n−1の
前記伝送路のインパルス応答推定値に加えて時刻nの前
記伝送路のインパルス応答推定値を求める構成にしてい
る。
【0031】
【作用】第1の発明によれば、以上のように適応最尤系
列推定器を構成したので、ビタビ・アルゴリズム処理部
と適応アルゴリズムによって伝送路のインパルス応答を
推定する伝送路推定部とを有する適応最尤系列推定器に
おいて、伝送路推定部は、適応アルゴリズムとしてトレ
ーニング区間中はRLSアルゴリズムを用い、データ区
間中はLMSアルゴリズムを用いて伝送路のインパルス
応答を推定し、その推定値をビタビ・アルゴリズム処理
部へ与える。
【0032】ビタビ・アルゴリズム処理部は、受信信号
を入力し、伝送路推定部から与えられるインパルス応答
の推定値に基づき、ビタビ・アルゴリズムの原理に従っ
て送信シンボルの推定値を求める。これにより、従来と
同じ演算量で伝送路のインパルス応答の適応推定が行
え、さらにトレーニング区間における推定の収束速度の
向上を図る。
【0033】第2の発明によれば、RLSアルゴリズム
のカルマンゲインベクトルをトレーニング系列を用いて
予め計算してカルマンゲインベクトル記憶手段に記憶し
ておく。そして、トレーニング区間中において、乗算手
段により、カルマンゲインベクトル記憶手段に記憶され
たトレーニング区間中のカルマンゲインベクトルと推定
誤差とを乗算し、その乗算結果を伝送路のインパルス応
答推定値に加えて該インパルス応答の更新を行う。これ
により、伝送路のインパルス応答の適応更新を少ない演
算量で行える。従って、前記課題を解決できるのであ
る。
【0034】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す適応最尤系
列推定器の機能ブロック図であり、従来の図4及び図5
中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0035】この適応最尤系列推定器は、従来の図4中
のものと同一のビタビ・アルゴリズム処理部40と、従
来の図4中のものと異なる伝送路推定部50Aとを備
え、大規模集積回路(LSI)等の個別回路、或いはプ
ロセッサによるプログラム制御等によって構成される。
【0036】ビタビ・アルゴリズム処理部40は、受信
信号yn を入力し、インパルス応答の推定値{Ehy
に基づき、前記ビタビ・アルゴリズムの原理に従って送
信シンボルの推定値Exn-M を求める機能を有し、ブラ
ンチメトリック計算手段、及びパスメトリック計算手段
等で構成されている。
【0037】伝送路推定部50Aは、実際の伝送路のイ
ンパルス応答を推定し、その推定値{Ehj }をビタビ
・アルゴリズム処理部40へ与える機能を有している。
この伝送路推定部50Aは、図5中に示す従来の伝送路
推定部50に、乗算手段である乗算器200−0〜20
0−L、接点201a,201bをそれぞれ有するスイ
ッチ201−0〜201−L、及びランダム・アクセス
・メモリ(RAM)等のカルマンゲインベクトル記憶手
段210が付加された構成である。
【0038】即ち、伝送路推定部50Aは、トレーニン
グ系列TRまたは送信シンボルの推定値系列Exn-M
いずれか一方を切換え入力するスイッチ101と、受信
信号yn または遅延受信信号yn-M のいずれか一方を切
換え入力するスイッチ102と、受信信号yn を遅延さ
せて遅延受信信号yn-M をスイッチ102の接点102
bへ送る遅延回路103とを、備えている。
【0039】スイッチ101には、トレーニング系列T
Rまたは送信シンボルの推定値系列Exn-M を格納する
複数のレジスタ(T)110−0〜110−Lが縦続接
続され、その各レジスタ110−0〜110−Lの出力
側に、乗算器111−0〜111−L,114−0〜1
14−Lの入力側がそれぞれ接続されている。各乗算器
114−0〜114−Lの出力側は、スイッチ201−
0〜201−Lの各接点201b、及び加算器113−
0〜113−Lを介してレジスタ(T)112−0〜1
12−Lの入力側にそれぞれ接続されている。各レジス
タ112−0〜112−Lの出力側は、乗算器111−
1〜111−L及び加算器201−0〜201−Lの入
力側にそれぞれ接続され、その各乗算器111−0〜1
11−Lの出力側が加算器120の入力側に共通接続さ
れている。乗算器111−0〜111−L及び加算器1
20は、受信信号yn の推定値Eyn を計算する受信信
号推定値計算手段を構成している。
【0040】加算器120の出力側とスイッチ102と
は、減算器121の入力側に接続されている。減算器1
21は、受信信号yn またはyn-M から受信信号推定値
Eyn を差し引いて推定誤差ERn を算出する推定誤差
算出手段としての機能を有している。減算器121の出
力側とステップサイズβとは、乗算器122の入力側に
接続され、該乗算器122の出力側が各乗算器114−
0〜114−Lの入力側に接続され、減算器121の出
力側が各乗算器200−0〜200−Lの入力側に共通
接続されている。さらに、各乗算器200−0〜200
−Lには、カルマンゲインベクトルがそれぞれ入力さ
れ、その各乗算器200−0〜200−Lの出力側が、
スイッチ201−0〜201−Lの各接点201aを介
して加算器113−0〜113−Lの入力側にそれぞれ
接続されている。
【0041】カルマンゲインベクトル記憶手段210
は、TDMAのトレーニング系列TRから予め計算した
カルマンゲインベクトルを記憶しておき、それを各乗算
器200−0〜200−Lに与える機能を有している。
【0042】即ち、RLSアルゴリズムのカルマンゲイ
ンベクトルBkn は、(8)、(9)式で示される通
り、受信信号yn と無関係に送信シンボルベクトルB
n だけで計算することができる。そこで、トレーニング
区間中の各時刻nにおけるカルマンゲインベクトルを、
(8)、(9)式によりトレーニング系列TRを用いて
予め計算し、カルマンゲインベクトル記憶手段210に
記憶しておく。ここで、時刻nにおけるカルマンゲイン
ベクトルを次式で定義する。 n n n Bkn ={k0 ,k1 ,…,kL T …(11) 但し、 n=1,2,…,Nt Nt;トレーニング系列の数 次に、図1の動作について説明する。トレーニング区間
中は、スイッチ101,102を接点101a,102
a側にすると共に、スイッチ201−0〜201−Lを
201a側に切換える。すると、従来と同様に、乗算器
111−0〜111−Lと加算器130により、時刻n
のトレーニングシンボルxn 及びレジスタ110−0〜
110−Lに格納されたトレーニング系列{xn-1
…,xn-L }と、レジスタ112−0〜112−Lに格
納された時刻n−1における伝送路のインパルス応答の
推定値Ehj n-1(j=0,1,…,L)とから、
(3)式に示す受信信号推定値Eyn を発生し、これを
減算器121で受信信号yn から差し引いて推定誤差E
n を得る。
【0043】次に乗算器200−0〜200−L及び加
算器113−0〜113−Lにより、推定誤差ERn
カルマンゲインベクトル記憶手段210に記憶された時
刻nのカルマンゲインベクトルBkj とから、(10)式
に従い、n−1の伝送路のインパルス応答の推定値を更
新し、時刻nの推定値Ehj n (j=0,1,…,L)
としてレジスタ112−0〜112−Lに格納する。
【0044】トレーニングの後、フェージングによる伝
送路の変化に追随するため、データ部分(データ系列D
A)でも伝送路のインパルス応答の推定を行う。このた
め、スイッチ101,102,201−0〜201−L
をそれぞれ接点101b,102b,201b側に切換
える。そして、従来と同様に、ビタビ・アルゴリズム処
理部40で時刻nにおいて収束している時刻n−Mまで
のパスの部分から得られる送信シンボルの推定値Ex
n-M と、遅延回路103によってMシンボル間隔だけ遅
延された受信信号yn-M とを用い、トレーニングと同様
の動作を行い、伝送路のインパルス応答の推定を行う。
【0045】以上のように、本実施例では、次のような
利点を有してる。
【0046】本実施例の伝送路推定部50Aでは、トレ
ーニング区間中はRLSアルゴリズムを用い、データ区
間中はLMSアルゴリズムを用いて伝送路のインパルス
応答を推定し、その推定値をビタビ・アルゴリズム処理
部40へ与える。さらに、RLSアルゴリズムのカルマ
ンゲインベクトルをトレーニング系列TRを用いて予め
計算してカルマンゲインベクトル記憶手段210に記憶
しておく。そのため、伝送路推定部50Aでは、従来と
同じ演算量で、伝送路のインパルス応答の適応推定が行
える。しかも、トレーニング区間における推定が素早く
収束する。そのため、ビタビ・アルゴリズム処理部40
で行う最尤系列推定の誤り率を改善できる。
【0047】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば
次のようなものがある。
【0048】(i)図1において、ビタビ・アルゴリズ
ム処理部40の受信信号入力側に、整合フィルタや白色
化整合フィルタを挿入し、該整合フィルタの出力を、該
ビタビ・アルゴリズム処理部40に入力する回路構成に
することも可能である。このような構成の適応最尤系列
推定器では、ビタビ・アルゴリズム処理部40内のパス
メトリック計算手段で実行されるパスメトリックの計算
式が本実施例と異なるだけであり、これらの構成の適応
最尤系列推定器にも、上記実施例を適用することが可能
である。
【0049】(ii)図1では、スイッチ101,102
及び遅延回路103を伝送路推定部50A内に設けてい
るが、これらを該伝送路推定部50A外に設ける等、該
伝送路推定部50Aの回路構成を図示以外の構成に変更
しても良い。
【0050】(iii)上記実施例では、ディジタル移動通
信に適応される等化器を構成する適応最尤系列推定器に
ついて説明したが、固定通信網におけるデータ通信の等
化器としても当然、適用可能である。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、ビタビ・アルゴリズム処理部と適応アルゴリ
ズムによって伝送路のインパルス応答を推定する伝送路
推定部とを有する適応最尤系列推定器において、伝送路
推定部ではトレーニング区間中はRLSアルゴリズムを
用い、データ区間中はLMSアルゴリズムを用いて伝送
路のインパルス応答を推定するようにしたので、トレー
ニング区間における推定が素早く収束するため、ビタビ
・アルゴリズム処理部で行う最尤系列推定の誤り率を改
善できる。
【0052】第2の発明によれば、カルマンゲインベク
トル記憶手段と乗算器とを伝送路推定部に設け、RLS
アルゴリズムのカルマンゲインベクトルをトレーニング
系列を用いて予め計算してカルマンゲインベクトル記憶
手段に記憶しておき、その記憶値と推定誤差とを乗算手
段で乗算し、その乗算結果に基づき伝送路のインパルス
応答推定値を更新するようにしたので、該伝送路のイン
パルス応答の適応推定を従来と同じ演算量で伝送路のイ
ンパルス応答の適応推定が行え、かつ高速に精度よく行
える。従って、ビタビ・アルゴリズム処理部で行う最尤
系列推定精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す適応最尤系列推定器の機
能ブロック図である。
【図2】TDMAのフレームフォーマット図である。
【図3】従来のディジタル移動通信の送受信機を示す構
成ブロック図である。
【図4】従来の適応最尤系列推定器の構成ブロック図で
ある。
【図5】図4中の伝送路推定部の回路図である。
【符号の説明】
40 ビタビ・アルゴリズム処理部 50A 伝送路推定部 101,102,201−0〜201−L スイッチ 103 遅延回路 110−0〜110−L,112−0〜112−L レジスタ 111−0〜111−L,114−0〜114−L,1
22,200−0〜2 00−L 乗算器 113−0〜113−L,120 加算器 121 減算器 210 カルマンゲインベクトル記憶手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送路のインパルス応答推定値に基づき
    ビタビ・アルゴリズムに従って受信信号から送信シンボ
    ルの推定値を求めるビタビ・アルゴリズム処理部と、ト
    レーニング系列または前記送信シンボルの推定値と時刻
    n−1の前記伝送路のインパルス応答推定値とから前記
    受信信号の推定値を計算する受信信号推定値計算手段、
    及び前記受信信号から前記受信信号の推定値を差し引い
    て推定誤差を算出する推定誤差算出手段を有し、該推定
    誤差を用いて適応アルゴリズムにより伝送路のインパル
    ス応答を更新して時刻nの前記伝送路のインパルス応答
    推定値を前記ビタビ・アルゴリズム処理部に与える伝送
    路推定部とを、備えた適応最尤系列推定器において、前
    記伝送路推定部は、前記受信信号におけるトレーニング
    区間中はリカーシブ・ラースト・スクウェア(RLS)
    アルゴリズムを用い、データ区間中はラースト・ミーン
    ・スクウェア(LMS)アルゴリズムを用いて前記伝送
    路のインパルス応答を推定する構成にしたことを特徴と
    する適応最尤系列推定器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の適応最尤系列推定器にお
    いて、前記伝送路推定部は、前記受信信号のトレーニン
    グ区間におけるトレーニング系列から予め計算したカル
    マンゲインベクトルを記憶するカルマンゲインベクトル
    記憶手段と、前記カルマンゲインベクトル記憶手段に記
    憶されたトレーニング区間中の時刻nのカルマンゲイン
    ベクトルと時刻nの前記推定誤差とを乗ずる乗算手段と
    を備え、前記トレーニング区間中においては前記乗算手
    段の出力を時刻n−1の前記伝送路のインパルス応答推
    定値に加えて時刻nの前記伝送路のインパルス応答推定
    値を求める構成にしたことを特徴とする適応最尤系列推
    定器。
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