JPH10336083A - アダプティブアレイ受信機 - Google Patents

アダプティブアレイ受信機

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JPH10336083A
JPH10336083A JP9145148A JP14514897A JPH10336083A JP H10336083 A JPH10336083 A JP H10336083A JP 9145148 A JP9145148 A JP 9145148A JP 14514897 A JP14514897 A JP 14514897A JP H10336083 A JPH10336083 A JP H10336083A
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JP
Japan
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signal
transmission path
delay
error
baseband signal
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JP9145148A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Fukawa
和彦 府川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速伝送の場合も全遅延波成分を取り込み、
かつビタビアルゴリズムの演算量を削減する。 【解決手段】 Q個のアンテナよりの受信波のベースバ
ンド信号を、遅延回路63A,63Bを通じ、又は直
接、誤差演算回路62A,62B,62Cへそれぞれ供
給し、受信ベースバンド信号を基に伝送路インパルスレ
スポンスの電力分布を推定し(61)、これに基づき遅
延回路63A,63Bの遅延量を制御して、遅延時間の
異なる3つの信号群とし、回路62A,62B,62C
でそれぞれ各遅延した受信ベースバンド信号と重み付け
係数との畳み込み演算して、それらとそのレプリカ信号
との差分を求め、遅延時間ごとの誤差信号を得、これら
誤差信号の2乗を加算し(64)、ブランチメトリック
としてビタビアルゴリズム回路48へ供給して最尤系列
推定により、希望波判定信号と、シンボル候補を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル無線
通信において干渉波及び符号間干渉による劣化を抑圧す
るアダプティブアレイ受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の問題点 ディジタル移動通信においては、周波数の有効利用を図
るため周波数のゾーン繰り返しを行っており、同一チャ
ネル干渉対策が重要な課題の一つである。干渉キャンセ
ラの一種であるアダプティブアレイはその有望な技術の
一つであり、その動作を図6を用いて説明する。従来の
アダプティブアレイは、アンテナの指向性を適応的に制
御して、他局からの干渉波のみならず自局の信号である
希望波の遅延波までも除去してしまった。つまり図6A
では希望波の先行波10にアンテナ指向性の主ビーム1
1の方向が常に一致するように制御するが、干渉波の先
行波12、希望波の第1遅延波13及び第2遅延波14
の到来角の方向に対し、指向特性の落ち込みと一致し、
希望波の第1遅延波13と第2遅延波14の方向に対し
てもアンテナゲインを下げて受信波として取り込まない
ようにしている。希望波の信号電力を増大させる為に
は、図6Bに示すように、希望波の第1遅延波13と第
2遅延波14の各到来方向にもアンテナ指向性特性のロ
ーブ16,17が生じてアンテナゲインを下げないよう
に制御することが望ましい。これは、アダプティブアレ
イと適応等化器の一種である最尤系列推定器とを組み合
わせることで可能となる。この組み合わせ構成を図7に
示す。
【0003】アンテナ211 ,212 ・・・,21Q
Q(Qは2以上の自然数)本あり、受信波を受信する。
まず、アンテナ211 から受信した受信波は、低雑音ア
ンプ221 で増幅された後にハイブリッド231 で2分
岐される。その1つの信号は、キャリア信号発生器24
が出力するキャリア信号と乗算器251 で乗算された後
に低域通過フィルタ261 へ入力される。このフィルタ
261 の出力は、A/D変換器271 でサンプリング周
期Ts ごとにサンプリングされてディジタル信号に変換
される。ハイブリット231 よりの他方の出力は移相器
281 で90度位相回転したキャリア信号と乗算器29
1 で乗算され、低域通過フィルタ311へ入力された後
にA/D変換器321 でサンプリングされ、ディジタル
信号に変換される。この操作は準同期検波であり、A/
D変換器271 及び321 の出力は準同期検波信号の同
相成分及び直交成分に相当し、2つを合わせて受信ベー
スバンド信号とする。以後、ベースバンド信号は全て同
相成分を実部で、直交成分は虚部とする複素表示で表わ
すことにする。なお、低雑音アンプ221 ,ハイブリッ
ド231 ,乗算器251 及び291 ,移相器281 ,低
域通過フィルタ26 1 及び311 ,A/D変換器271
及び321 はベースバンド受信信号発生器331 を構成
する。他のアンテナから受信した受信波についても同様
に、ベースバンド受信信号発生器に入力され受信ベース
バンド信号が出力される。よって対応する部分に同一番
号に添字だけを異ならせて示す。
【0004】ベースバンド受信信号は伝送路の同一チャ
ネル干渉及び遅延波による符号間干渉を受けており、入
力端子351 〜35Q を通ってアダプティブアレイ等化
信号処理部36へと入力される。アダプティブアレイ等
化信号処理部36は同一チャネル干渉及び符号間干渉に
よる伝送特性劣化を抑え、信号判定を行い希望波の判定
信号を出力端子37から出力する。
【0005】このアダプティブアレイ等化信号処理部3
6の構成を図8に示す(府川 和彦,“アダプティブア
レイと非線形干渉キャンセラとの縦続構成法とその特
性”,B−5−204,1997年電子情報通信学会総
合大会)。各アンテナからの受信ベースバンド信号が入
力端子351 〜35Q を通って入力する。この受信ベー
スバンド信号群は、それぞれ複素乗算器361 〜36Q
で重み付け係数が乗算された後、複素加算器37で合成
されて合成信号として出力端子38から出力される。こ
の過程は受信ベースバンド信号の線形合成であり、受信
ベースバンド信号に含まれる干渉波成分が除去される。
ここで、複素乗算器361 〜36Q 及び複素加算器37
はアダプティブアレイの機能を有し、前段フィルタ手段
39に相当する。
【0006】出力端子38からの合成信号は希望波の遅
延波による符号間干渉が残っており、符号間干渉による
劣化を抑えるため、等化器の一種である最尤系列推定器
41に入力される。まず、レプリカ信号生成手段に相当
するレプリカ信号生成回路42は、複素シンボル系列候
補を入力端子43から入力し、入力端子44から入力す
る伝送路模擬フィルタ係数との畳み込み演算を行い、そ
の演算結果をレプリカ信号として出力端子45から出力
する。誤差演算手段に相当する複素減算器46は、端子
38よりの合成信号とレプリカ信号との差分を誤差信号
として出力する。2乗演算回路47は、その誤差信号の
絶対値2乗に負の定数を乗算した値を尤度情報、即ちブ
ランチメトリックとしてビタビアルゴリズム回路48に
入力する。ビタビアルゴリズム回路48は、上述の複素
シンボル系列候補を出力し、ビタビアルゴリズムを用い
て最尤系列推定による信号判定を行う。具体的には、複
素シンボル系列候補ごとにブランチメトリックの累積値
として対数尤度関数、即ちパスメトリックを計算し、パ
スメトリックを最大とする複素シンボル系列候補をビタ
ビアルゴリズムにより求める。そして、選択された複素
シンボル系列候補を希望波複素シンボルの判定信号とし
て出力端子37へと出力する。
【0007】図8のレプリカ信号生成回路42はシンボ
ル間隔形トランスバーサル・フィルタで実現できる。シ
ンボル間隔形トランスバーサル・フィルタの構成は、遅
延素子の遅延時間がシンボル周期Tであるトランスバー
サル・フィルタであり、その構成を図9に示す。なお、
ここで伝送路における遅延波の最大遅延時間は2Tとし
た。入力端子43から入力する複素シンボル系列候補と
は2段の遅延素子50 1 ,502 に入力され、入力端子
44から入力する伝送路模擬フィルタ係数は、タップに
相当する複素乗算器511 〜513 に設定され、複素シ
ンボル系列候補と遅延素子501 ,502 の各出力と伝
送路模擬フィルタ係数とがそれぞれ乗算された後に加算
され、複素シンボル系列候補とフィルタ係数との畳み込
み演算結果が複素加算器52から出力端子45へと出力
される。
【0008】次に、図8のビタビアルゴリズム回路48
が用いるビタビアルゴリズムについて、BPSK変調を
例に説明する。まず、状態について説明する。希望波の
複素シンボル{a(k+1)}に対する複素シンボル候
補を{am (k+1)}とする。伝送路における遅延波
の最大遅延時間がNTのとき、{am (q)|k−N+
k}を状態と呼ぶ。この場合、状態数は2N
なり、複素シンボル系列はこの状態の系列として記述す
ることができる。図10にN=2の状態遷移図、即ちト
レリス図を示す。時点kにおけるs番目の状態をσ
s (k)とする。ここでは、03であり、時点が
kからk+1に進むとき状態が遷移する。状態遷移は、
希望波の複素シンボル候補{am (k+1)}の値に依
存するので、1つの状態から2通りの遷移が起きる。同
図が示すように、1つの状態から2つの状態へと分岐
し、また、2つの状態から1つの状態にマージする、遷
移先でマージする2つの遷移から1つの遷移を選択する
ためにσs'(k)からσs (k+1)への遷移に対応し
た遷移メトリックJk+1 [σs (k+1),σ
s'(k)]を用いる。
【0009】状態σs'(k)からσs (k+1)への遷
移におけるメトリックは、遷移ごとのブランチメトリッ
クBR[σs (k+1),σs'(k)]を用いて Jk+1 [σs (k+1),σs'(k)]= Jk [σs'(k)]+BR[σs (k+1),σs'(k)] (1) で算出される。Jk [σs'(k)]は時点kにおけるパ
スメトリックであり、対数尤度関数に対応している。状
態遷移σs'(k)→σs (k+1)における複素シンボ
ル系列候補は{am (k+1)}で表される。ビタビア
ルゴリズムではマージする2つの遷移に対応したJk+1
[σs (k+1),σs'(k)]を比較して最大の遷移
を選択し、その選択された遷移のメトリックを時点k+
1におけるパスメトリックJk+1 [σs (k+1)]に
する。そして、選択された遷移にリンクする状態の時系
列、パスのみが最尤系列候補として残される。以後この
操作を繰り返すと、状態の数だけパスが生き残る。この
パスは生き残りパスと呼ばれている。なお、メモリの制
約上、状態の時系列は過去(D−N+1)Tまでしか記
憶せず、過去(D−N+1)Tの時点で生き残りパスが
マージしないなら現時点で最大尤度となる、つまりパス
メトリック最大のパスに基づいて信号判定を行なう。こ
のとき判定される信号は、現時点からDT遅延したもの
であり、このDTを判定遅延時間という( G. Ungerboe
ck, “Adaptive maximum likelihood receiver for car
rier-modulated data-transmission systems, ”IEEE T
rans. Commun, vol.COM-22, pp.624-636,1974 ).ただ
し、DNである。
【0010】次に、図8のパラメータ推定回路54の動
作及び推定アルゴリズムについて説明する。パラメータ
推定手段に相当するパラメータ推定回路54は、受信ベ
ースバンド信号、複素シンボル候補と誤差信号を入力と
して、希望波の先行波に対応する伝送路模擬フィルタの
係数を−1(定数)に固定するという拘束条件の下で、
誤差信号の2乗平均が最小となるように、即ち最小2乗
法に基づき重み付け係数及び伝送路模擬フィルタ係数を
求め出力する。
【0011】上記の拘束条件がないと、最小2乗推定で
は重み付け係数及び伝送路模擬フィルタ係数は全て0に
なってしまい、誤り率特性が大幅に劣化する。拘束条件
はこの事態を防ぐために必要となっている。拘束条件下
での最小2乗法は、アダプティブアレイの拘束条件付き
出力電力最小化アルゴリズムとして、R.T.Jr.Compt
on著“ Adaptive antennas”( Prentice Hall 出版19
88年)の第6章に記載されているが、希望波の先行波
の複素シンボル候補を基準信号と見なせば、通常の最小
2乗法のアルゴリズムが適用できる。
【0012】以下では数式を用いてこのことを説明す
る。以下では、サンプリング周期Tsはシンボル周期T
に等しいとし、第q(1Q)アンテナの時刻iT
における受信ベースバンド信号をxq (i) ,重み付け係
数を{wq}とすると、図8の前段フィルタ手段の出力
信号である合成信号y(i) は y(i) =Σq=1 Q q * q (i) (2) となる。ここで、* は複素共役である。一方、レプリカ
信号生成回路48の出力であるレプリカ信号ye (i)
は、時刻 iTにおける希望波の複素シンボル候補をam
(i) 、伝送路模擬フィルタ係数を{h(q)}とする
と、 ye (i) =Σq=0 N h(q)am (i−q) (3) となる。誤差信号em (i) はy(i) −ye (i) であるか
ら、式(2)と式(3)を用いて em (i) =Σq=1 Q q * q (i) −Σq=0 N h(q)am (i−q) (4) となる。この誤差信号em (i) を、(N+Q+1)次元
拡張受信信号ベクトルXext (i) と(N+Q+1)次
元拡張重み付け係数ベクトルWext で表すと em (i) =Wext H ext (i) (5) となる。ここで、H は複素共役転置であり、X
ext (i) とWext は Xext H (i) =[am * (i) …am * (i−N)x1 * (i) …xQ * (i) ] (6) Wext H =[−h(O) …−h(N) w1 * …wQ * ] (7) と定める。先行波の伝送路模擬フィルタの係数を−1と
する拘束条件はh(O) =−1であり、 Wext H ext =1(const.) (8) と表すことができる。ただし、Text は(N+Q+
1)次元拡張ステアリング・ベクトルであり、 Text H =[10…0] (9) である。
【0013】式(8)の拘束条件で式(5)で表される
誤差信号em (i) の平均2乗を最小にするアルゴリズム
は、拘束条件付き出力電力最小化アルゴリズムとして知
られているが、式(5)にh(O) =−1を代入して以下
のように変形すると通常の最小2乗法のアルゴリズムが
適用できる。 em (i) =am (i) −WH X(i) (10) ここで、X(i) は(N+Q)次元受信信号ベクトル、
Wは(N+Q)次元重み付け係数ベクトルであり、 XH (i) =[am * (i-1) …am * (i-N) x1 * (i) …xQ * (i) ] (11) WH =[h(1) …h(N) −w1 * …−wQ * ] (12) と定める。式(10)は最小2乗法における誤差信号の
標準形であり、希望波の先行波の複素シンボル候補am
(i) を基準信号としWext の代りにWを推定するな
らば、通常の最小2乗法のアルゴリズムが適用できる。
【0014】さて、図8の前段フィルタ手段39は、複
素乗算器361 〜36Q を分数間隔形トランスバーサル
フィルタに置き換える構成が可能である。この構成を図
11に示す。重み付け係数は各分数間隔形トランスバー
サルフィルタ571 〜57Qのタップ係数として設定さ
れ、各アンテナからの受信ベースバンド信号は重み付け
係数との畳み込み演算が行われ、合成信号y(i) は分数
間隔形トランスバーサルフィルタ571 〜57Q の出力
信号の和として出力端子38から出力される。分数間隔
形トランスバーサル・フィルタの構成は、図12に示す
ように遅延素子の遅延時間がシンボル周期未満、例えば
T/2であるトランスバーサル・フィルタである。前段
フィルタ手段38を上記のような構成にすれば、サンプ
リングクロックのタイミングオフセットによる劣化を抑
えることができる。
【0015】最後に、伝送速度と遅延波の遅延時間の関
係について述べる。まず、希望波の各パスの遅延時間と
その平均電力の具体例を図13(a)に示す。ここで
は、先行波と第1遅延波との遅延時間差が1T、先行波
と第2遅延波との遅延時間差が2Tであり、最大遅延時
間は2Tである。次に、伝送速度を2倍にした場合を図
13(b)に示す。伝送路の絶対的遅延時間は変らずシ
ンボル周期Tが1/2になるから、先行波と第1遅延波
との遅延時間差が2T、先行波と第2遅延波2との遅延
時間差が4Tとなり、最大遅延時間は4Tとなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ビタビアルゴリズムは
状態数に比例して演算量が増大し、その状態数は前に述
べたようにシンボル周期で規格化した最大遅延時間で指
数関数的に増大するので、伝送速度が非常に速くなると
演算量が膨大なものとなり、ハードウェア化が非常に困
難になる。
【0017】以上説明したように、従来のアダプティブ
アレイと最尤系列推定器の縦続構成では、高速伝送に適
用しようとすると、ビタビアルゴリズムの演算量が膨大
となりハードウェア化が困難になるという欠点があっ
た。この発明の目的は、高速伝送の場合でも演算量が膨
大とならず、かつ伝送特性が維持できるアダプティブア
レイと最尤系列推定器を縦続構成したアダプティブアレ
イの受信機を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明におけるアダプ
ティブアレイ受信機は、(1)複数のアンテナからの受
信信号をベースバンド帯に変換して出力する受信手段、
(2)受信ベースバンド信号群から伝送路インパルスレ
スポンスの電力分布を推定する伝送路推定手段、(3)
受信ベースバンド信号群を遅延させ遅延時間の異なる複
数の遅延受信ベースバンド信号群を出力する遅延手段、
(4)遅延受信ベースバンド信号群と伝送路インパルス
レスポンスの電力分布と複素シンボル系列候補を入力と
して、遅延受信ベースバンド信号群の遅延時間に対応し
た複数の誤差信号を生成し、この誤差信号の2乗を足し
あわせたものをブランチメトリックとして出力するブラ
ンチメトリック生成手段、(5)ブランチメトリックを
尤度情報として最尤系列推定により信号判定を行い、希
望波の判定信号と複素シンボル系列候補を出力する最尤
系列推定手段とから成る。
【0019】遅延手段は、(1)伝送路インパルスレス
ポンスの電力分布を基に遅延時間を設定するものと、
(2)予め遅延時間を固定するものの2種類の構成があ
る。ブランチメトリック生成手段は、遅延時間の異なる
遅延受信ベースバンド信号群ごとに誤差信号の2乗を生
成する誤差演算手段を備え、この誤差信号の2乗を足し
あわせたものをブランチメトリックとして出力する加算
手段から成り、この誤差演算手段は、(1)遅延受信ベ
ースバンド信号群を入力として重み付け係数との畳み込
み演算を行い、その演算結果を出力する前段フィルタ手
段、(2)複素シンボル系列候補群を入力として、伝送
路模擬フィルタ係数との畳み込み演算を行い、その演算
結果をレプリカ信号として出力するレプリカ信号生成手
段、(3)前段フィルタ手段の出力とレプリカ信号との
差分を誤差信号として出力する誤差演算手段、(4)伝
送路インパルスレスポンスの電力分布、遅延受信ベース
バンド信号群、複素シンボル系列候補及び誤差信号を入
力として、伝送路模擬フィルタ係数の特定要素を伝送路
インパルスレスポンスの電力を基に固定するという拘束
条件下で、誤差信号の平均2乗が最小となるように、重
み付け係数と伝送路模擬フィルタ係数を推定し出力する
パラメータ推定手段に展開できる。
【0020】伝送路推定手段は、(1)受信ベースバン
ド信号群に含まれる1つの受信ベースバンド信号と、既
知のトレーニング信号との相関を求め、その相関値の2
乗を伝送路インパルスレスポンスの電力分布として出力
するものと、(2)受信ベースバンド信号群に含まれる
全ての受信ベースバンド信号と、既知のトレーニング信
号との相関を求め、その2乗の算術平均を伝送路インパ
ルスレスポンスの電力分布として出力するものの2種類
がある。作用 この発明における基本的な作用は次のようなものであ
る。(1)受信手段は、複数のアンテナからの受信信号
をベースバンド帯に変換し出力する。(2)伝送路推定
手段は、受信ベースバンド信号群から伝送路インパルス
レスポンスの電力分布を推定する。(3)遅延手段は、
受信ベースバンド信号群を遅延させ遅延時間の異なる複
数の遅延受信ベースバンド信号群を出力する。(4)ブ
ランチメトリック生成手段は、遅延受信ベースバンド信
号群と伝送路インパルスレスポンスの電力分布と複素シ
ンボル系列候補を入力として、遅延受信ベースバンド信
号群の遅延時間に対応した複数の誤差信号を生成し、こ
の誤差信号の2乗を足しあわせたものを尤度情報として
出力する。(5)最尤系列推定手段は、尤度情報から最
尤系列推定により信号判定を行う。
【0021】遅延手段は、伝送路インパルスレスポンス
の電力分布を基に遅延時間を設定することも、予め遅延
時間を固定することも可能である。従来技術とは、遅延
受信ベースバンド信号群、伝送路インパルスレスポンス
の電力分布、複素シンボル系列候補を入力として、遅延
受信ベースバンド信号群の遅延時間に対応した複数の誤
差信号を生成し、この誤差信号の2乗を足しあわせたも
のをブランチメトリックとする点が異なる。
【0022】
【発明の実施の形態】実施例1 この発明の実施例1の構成を図1に示す(請求項1)。
端子351 〜35Q から受信ベースバンド信号群が入力
する。伝送路推定手段60に相当する伝送路特性推定回
路61は、この受信ベースバンド信号群を基に伝送路イ
ンパルスレスポンスの電力分布を推定する。伝送路イン
パルスレスポンスの電力分布の具体例を図2に示す。こ
こで、到来角と遅延時間の異なる9つの遅延波成分が到
来するものとした。最大遅延時間が8Tであるので、B
PSK変調の場合、従来のアダプティブアレイと最尤系
列推定器との縦続構成では、ビタビアルゴリズムの状態
数が28 =256となり演算量が膨大になる。そこで図
1の構成では、図2に示すように、遅延波成分を遅延時
間差が2Tとなるよう3つのグループ1A,1B,1C
に分け、誤差演算回路62A,62B,62Cではアン
テナ指向性を適応的に制御してそれぞれグループ1A,
1B,1Cの遅延波成分のみを取り込むようにする。現
時点をiTとするなら、グループ1Aは時刻i,i−
1,i−2の複素シンボルを含み、グループ1Bは時刻
i−3,i−4,i−5の複素シンボル、グループ1C
は時刻i−6,i−7,i−8の複素シンボルを含む。
しかし、可変遅延回路63Aで受信ベースバンド信号群
を6T遅延させれば、誤差演算回路62Aで抽出するグ
ループ1Aの遅延波成分は時刻i−6,i−7,i−8
の複素シンボルのみを含むことになる。同様に、可変遅
延回路63Bで受信ベースバンド信号群を3T遅延させ
れば、誤差演算回路62Bで抽出するグループ1Bの遅
延波成分は時刻i−6,i−7,i−8の複素シンボル
のみを含むことになる。誤差演算回路62Cには可変遅
延回路を通すことなく受信ベースバンド信号群を供給す
れば、誤差演算回路62Cで抽出するグループ1Cの成
分は時刻i−6,i−7,i−8の複素シンボルのみを
含むことになる。このように、可変遅延回路63A及び
63Bの遅延時間を調整すれば、誤差演算回路62A〜
62Cで抽出する遅延波成分は全て、同じ時刻i−6,
i−7,i−8の複素シンボルのみを含むことになる。
そして、各誤差演算回路62A〜62Cにおける各グル
ープ内における最大遅延は2Tであるから、実質最大遅
延時間を2Tとすることができ、ビタビアルゴリズムの
状態数を22 =4と減らすことができるので、大幅に演
算量を削減できる。ここで、可変遅延回路63A及び6
3Bは遅延手段に相当し、伝送路インパルスレスポンス
の電力分布を基に遅延時間を設定し、遅延時間の異なる
3つの受信ベースバンド信号群を出力している。
【0023】誤差演算回路62A,62B,62Cはそ
れぞれ、可変遅延回路63Aで遅延した受信ベースバン
ド信号群、可変遅延回路63Bで遅延した受信ベースバ
ンド信号群、遅延していない受信ベースバンド信号群を
入力とし、さらに伝送路インパルスレスポンスの電力分
布と、ビタビアルゴリズム回路が出力する複素シンボル
系列候補を入力とする。そして、それぞれ誤差信号を生
成し、この誤差信号の2乗に負の定数を乗算した値を出
力する。複素加算器64はこれらの値を足しあわせ、複
素シンボル系列候補に対応するブランチメトリックとし
て出力する。ここで、誤差演算回路62A〜62Cと複
素加算器64はブランチメトリック生成手段65に相当
する。最尤系列推定手段66に相当するビタビアルゴリ
ズム回路48は、ブランチメトリックを尤度情報として
最尤系列推定により信号判定を行い、複素シンボル系列
候補を出力し、出力端子37から希望波の判定信号を出
力する。
【0024】このようにこの実施例では、遅延波成分を
全て取り込み、かつビタビアルゴリズムの状態数を減ら
して大幅に演算量を削減できる。次に、図1中の誤差演
算回路62の構成を図3に示す(請求項3)。遅延受信
ベースバンド信号群が入力端子71を通って入力する。
この遅延受信ベースバンド信号群は、図8の中で示した
構成の前段フィルタ手段39において、それぞれ複素乗
算器361 〜36Q で重み付け係数を乗算された後、複
素加算器37で合成されて合成信号として出力端子38
から出力される。この過程は遅延受信ベースバンド信号
の線形合成であり、遅延受信ベースバンド信号に含まれ
る干渉波成分が除去される。なお、図11で示した構成
の前段フィルタ手段39を用いることも可能である。レ
プリカ信号生成手段に相当するレプリカ信号生成回路4
2は、複素シンボル系列候補を入力端子43から入力
し、入力端子44から入力する伝送路模擬フィルタ係数
との畳み込み演算を行い、その演算結果をレプリカ信号
として出力端子45から出力する。誤差演算手段に相当
する複素減算器46は、合成信号とレプリカ信号との差
分を誤差信号として出力する。2乗演算回路47は、誤
差信号の絶対値2乗に負の定数を乗算した値を尤度情
報、即ちブランチメトリックとして出力端子72から出
力する。パラメータ推定手段に相当するパラメータ推定
回路54は、遅延受信ベースバンド信号群、複素シンボ
ル候補、誤差信号と伝送路インパルスレスポンスの電力
分布を入力として、希望波の先行波に対応する伝送路模
擬フィルタの係数を定数に固定するという拘束条件の下
で、誤差信号の2乗平均が最小となるように、重み付け
係数及び伝送路模擬フィルタ係数を求め出力する。
【0025】上記の拘束条件で用いる定数について、図
2の伝送路インパルスレスポンスの電力分布を例に説明
する。誤差演算回路62Aの場合は、従来と同様−1に
設定する。誤差演算回路62Bの場合は、グループ1B
の遅延成分を抽出するので、−√(P3/P0)に設定
する。同様に、誤差演算回路62Cの場合は、グループ
1Cの遅延成分を抽出するので、−√(P6/P0)に
設定する。このように設定すれば、誤差演算回路62A
〜62C間で、誤差信号に含まれる雑音信号の平均電力
を均等にすることができ、電力の大きい遅延波ほど誤差
信号への寄与を大きくすることができる。
【0026】次に、図1中の伝送路特性推定回路61の
構成を図4Aに示す(請求項4)。ここでは、ベースバ
ンド受信信号群に含まれる1つのベースバンド受信信号
として、アンテナ111 からのものを選ぶ。まず、シン
ボル間隔形トランスバーサルフィルタ75にアンテナ1
1 からのベースバンド受信信号が入力し、トレーニン
グ信号メモリ76から出力されるトレーニング信号との
畳み込み演算が行われ、その演算結果がベースバンド受
信信号とトレーニング信号との相関波形として出力され
る。トレーニング信号として自己相関の強い信号が選ば
れているなら、上記の相関波形は伝送路インパルスレス
ポンスとほぼ等しくなる。伝送路インパルスレスポンス
の電力分布を求めるために、2乗演算回路77は相関波
形の絶対値2乗を計算し出力する。ここで、シンボル間
隔形トランスバーサルフィルタ75と2乗演算回路77
はトレーニング信号相関器78を構成する。トレーニン
グ信号相関器78の出力は伝送路インパルスレスポンス
の電力分布の時系列波形であり、制御回路79はこの時
系列波形を基に、可変遅延回路63A及び63Bの遅延
時間を制御信号Din1及びDin2でそれぞれ制御
し、図1中の誤差演算回路62A〜62Cが取り込む遅
延波成分にオーバーラップが無く、電力が無視できない
遅延波成分を全て取り込むようにする。但し、各誤差演
算回路が取り込む遅延波の最大遅延時間差が予め定めた
値を越えないという条件の下である。また、誤差演算回
路62A〜62Cのパラメータ推定で用いる拘束条件の
定数、誤差演算回路62Aの場合は−1、誤差演算回路
62Bの場合は−√(P3/P0)、誤差演算回路62
Cの場合は−√(P6/P0)を端子81A〜81Cを
それぞれ通して出力する。
【0027】最後に、図1中の伝送路特性推定回路61
の他の構成を図4Bに示す(請求項5)。図4Bでは伝
送路インパルスレスポンスの電力分布を求めるのに、各
アンテナ111 〜11Q よりのベースバンド受信信号群
に含まれる全てのベースバンド受信信号とメモリ76よ
りのトレーニング信号との各相関波形の絶対値2乗をト
レーニング信号相関器781 〜78Q でそれぞれ求め、
その値を平均化回路83で算術平均する。このような構
成にすると、伝送路インパルスレスポンスの電力分布に
おける推定精度を上げることができる。実施例2 この発明の他の実施例の構成を図5に示す(請求項
2)。この構成は、実施例1における遅延手段の可変遅
延回路63A,63Bを固定の遅延回路85A,85B
に置き換えたもので、遅延回路85A及び85Bの遅延
時間は予め定めた値に設定する。例えば、ビタビアルゴ
リズムの状態数を規定する最大遅延時間をMTとする
と、遅延回路に設定する遅延時間は(M+1)Tの整数
倍に設定する。例えば、図1に示した実施例1のように
M=2とすると、遅延回路85A及び85Bの遅延時間
はそれぞれ6T,3Tとなる。この構成は遅延波間の遅
延時間差が小さいときに適しており、遅延時間差が大き
い場合は実施例1の構成が適している。
【0028】図2において、有意な遅延波、つまり雑音
レベルより十分大きな電力の遅延波が、例えば5Tまで
であれば図1中の可変遅延回路63Aの遅延時間を3T
とし、誤差演算回路62Aと62Cの各出力のみを利用
するようにすればよい。一般に、ビタビアルゴリズム回
路48で必要とする状態数を規定する最大遅延時間M
T、実施例ではM=2を決定し、伝搬路での最大遅延時
間MMAX Tが予測されるから(MMAX +1)T/(M+
1)Tの値(小数は桁上する)の数だけ誤差演算回路6
2A,62B,・・・を設け、これより1つ少なく可変
遅延回路63A,63B,・・・を設ける。それらの遅
延量は(M+1)T,2(M+1)T,・・・と決定す
る。トレーニング信号相関器28の出力から伝送路イン
パルスレスポンスの電力分布の時系列波形における、十
分大きな遅延波は全て取込むように、使用する誤差演算
回路62A,62B,・・・を決める。
【0029】なお、図1に示した構成で図2中で遅延時
間9T,10T,11Tの遅延波のレベルも十分大きな
場合は、これらをも取り込むために可変遅延回路から6
3A,63Bの遅延時間を、それぞれ4T,8Tとし、
ビタビアルゴリズム回路48の状態は遅延時間差3Tを
基に決めるように、つまり状態を決める系列長を変更し
て利用可能な遅延波をすべて利用することも可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
到来角の異なる遅延波成分を遅延時間を基準にして複数
グループに分け、同一グループに属する遅延波の最大遅
延時間差を小さくし、個々に同一グループに属する遅延
波のみを抽出するようにアンテナゲインを制御すること
により、高速伝送の場合でも、遅延波成分を全て取り込
み、かつビタビアルゴリズムの状態数を減らして大幅に
演算量を削減できるアダプティブアレイと最尤系列推定
器の縦続構成を実現できる。
【0031】同一チャネル干渉が無視できず、高速伝送
を行う無線システムに利用すると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の機能的構成を示すブロッ
ク図。
【図2】伝送路インパルスレスポンスの電力分布の例2
を示す図。
【図3】図1中の誤差演算回路62の機能的構成を示す
ブロック図。
【図4】図1中の伝送路特性推定回路61の機能的構成
例を示すブロック図。
【図5】この発明の実施例2の機能的構成を示すブロッ
ク図。
【図6】Aは従来のアダプティブアレイにおけるアンテ
ナ指向特性と希望波、遅延波、干渉波の関係例を示す
図、Bは従来のアダプティブアレイと最尤系列推定器と
の縦続構成におけるアンテナ指向特性と希望波、遅延
波、干渉波の関係例を示す図である。
【図7】従来のアダプティブアレイと最尤系列推定器と
の縦続構成の機能的構成を示すブロック図。
【図8】図7中のアダプティブアレイ等化信号処理部3
6の機能的構成を示すブロック図。
【図9】図8中のレプリカ信号生成回路42の機能的構
成を示すブロック図。
【図10】ビタビアルゴリズムのトレリス遷移図。
【図11】図8中の前段フィルタ39の他の構成例を示
す図。
【図12】図11の分数間隔形トランスバーサルフィル
タ57の機能的構成を示すブロック図。
【図13】伝送路インパルスレスポンスの電力分布の例
を示す図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナからの受信信号をベース
    バンド帯に変換し受信ベースバンド信号群を出力する受
    信手段と、 前記受信ベースバンド信号群を基に伝送路インパルスレ
    スポンスの電力分布を推定する伝送路推定手段と、 前記伝送路インパルスレスポンスの電力分布を基に前記
    受信ベースバンド信号群を遅延させ遅延時間の異なる複
    数の遅延受信ベースバンド信号群を出力する遅延手段
    と、 前記遅延受信ベースバンド信号群と前記伝送路インパル
    スレスポンスの電力分布と複素シンボル系列候補を入力
    として、前記遅延受信ベースバンド信号群の遅延時間に
    対応した複数の誤差信号を生成し、この誤差信号の2乗
    を足しあわせたものをブランチメトリックとして出力す
    るブランチメトリック生成手段と、 前記ブランチメトリックを尤度情報として最尤系列推定
    により信号判定を行い、希望波の判定信号と前記複素シ
    ンボル系列候補を出力する最尤系列推定手段とから構成
    されることを特徴とするアダプティブアレイ受信機。
  2. 【請求項2】 複数のアンテナからの受信信号をベース
    バンド帯に変換し受信ベースバンド信号群を出力する受
    信手段と、 前記受信ベースバンド信号群を基に伝送路インパルスレ
    スポンスの電力分布を推定する伝送路推定手段と、 前記受信ベースバンド信号群を遅延させ遅延時間の異な
    る複数の遅延受信ベースバンド信号群を出力する遅延手
    段と、 前記遅延受信ベースバンド信号群と前記伝送路インパル
    スレスポンスの電力分布と複素シンボル系列候補を入力
    として、前記遅延受信ベースバンド信号群の遅延時間に
    対応した複数の誤差信号を生成し、この誤差信号の2乗
    を足しあわせたものをブランチメトリックとして出力す
    るブランチメトリック生成手段と、 前記ブランチメトリックを尤度情報として最尤系列推定
    により信号判定を行い、希望波の判定信号と前記複素シ
    ンボル系列候補を出力する最尤系列推定手段とから構成
    されることを特徴とするアダプティブアレイ受信機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のアダプティブアレ
    イ受信機において、 前記ブランチメトリック生成手段は、 遅延時間の異なる前記遅延受信ベースバンド信号群ごと
    に、前記遅延受信ベースバンド信号群と前記伝送路イン
    パルスレスポンスの電力分布と前記複素シンボル系列候
    補を入力として、誤差信号の2乗を生成する誤差演算手
    段と、 この誤差信号の2乗を足しあわせたものを前記ブランチ
    メトリックとして出力する加算手段から成り、 前記誤差演算手段は、 前記遅延受信ベースバンド信号群を入力として重み付け
    係数との畳み込み演算を行い、その演算結果を出力する
    前段フィルタ手段と、 前記複素シンボル系列候補群を入力として、伝送路模擬
    フィルタ係数との畳み込み演算を行い、その演算結果を
    レプリカ信号として出力するレプリカ信号生成手段と、 前記前段フィルタ手段の出力と前記レプリカ信号との差
    分を誤差信号としてその2乗を出力する誤差演算手段
    と、 前記伝送路インパルスレスポンスの電力分布と前記遅延
    受信ベースバンド信号群と前記複素シンボル系列候補と
    前記誤差信号を入力として、前記伝送路模擬フィルタ係
    数の特定要素を前記伝送路インパルスレスポンスの電力
    分布を基に固定するという拘束条件下で、前記誤差信号
    の平均2乗が最小となるように、前記重み付け係数と前
    記伝送路模擬フィルタ係数を推定し出力するパラメータ
    推定手段とから構成されることを特徴とするアダプティ
    ブアレイ受信機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のアダプティブアレ
    イ受信機において、 前記伝送路推定手段は、前記受信ベースバンド信号群に
    含まれる1つの受信ベースバンド信号と、既知のトレー
    ニング信号との相関を求め、その相関値の2乗を前記伝
    送路インパルスレスポンスの電力分布として出力するこ
    とを特徴とするアダプティブアレイ受信機。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のアダプティブアレ
    イ受信機において、 前記伝送路推定手段は、前記受信ベースバンド信号群に
    含まれる全ての受信ベースバンド信号と、既知のトレー
    ニング信号との相関を求め、その2乗の算術平均を前記
    伝送路インパルスレスポンスの電力分布として出力する
    ことを特徴とするアダプティブアレイ受信機。
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