JP2737545B2 - 半導体装置用フィルムキャリアテープ及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置用フィルムキャリアテープ及びその製造方法

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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/36Assembling printed circuits with other printed circuits
    • H05K3/361Assembling flexible printed circuits with other printed circuits
    • H05K3/363Assembling flexible printed circuits with other printed circuits by soldering

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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、折曲げ実装の要求され
る半導体装置用フィルムキャリアテープ製造方法に係
り、特にリード折曲げ時の耐折れ性を改善したものに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体チップを接合する半導体装
置用フィルムキャリアテープとしては、ポリイミドフィ
ルム上にエポキシ系接着剤を塗布して、電解銅箔あるい
は高純度圧延銅箔を貼り合わせたものを使用する。この
銅箔を化学的にエッチングしてインナーリード及びアウ
ターリード等を構成するリードパターンを形成する。こ
のような半導体装置用フィルムキャリアテープの製造方
法は次の通りである。
【0003】まず、可撓性の絶縁フィルムとしてのポリ
イミドフィルムには、接着剤を塗布したまま半導体チッ
プ用のデバイスホール、配線端子部のアウターリードホ
ールなどを予めパンチング加工で穴開け加工しておく。
その後、ポリイミドフィルムの接着面側に銅箔を貼り合
わせ、約160℃の温度で加熱処理して接着剤を硬化さ
せる。
【0004】次に、フィルムに貼り合わせた銅箔の表面
に感光性レジストを塗布し、露光、現像によりリードパ
ターンを焼き付けた後、塩化銅等のエッチング液でリー
ドパターンを形成する。感光性レジストを除去してか
ら、インナーリードボンディングや、アウターリードの
半田接合性を確保するため、リードパターンの表面に
0.5μm程度の厚さのSnめっきを施す。
【0005】そして、半導体チップ上の電極に設けられ
たAuバンプとSnめっきしたインナーリードの各フィ
ンガーとを熱加圧してボンディングする。しかる後、半
導体チップ及びインナーリードの一部を樹脂封止して、
半導体装置を完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ポリイミドフ
ィルムに貼り合わせる銅箔には、圧延銅箔と電解銅箔と
があるが、圧延銅箔あるいは電解銅箔はいずれも伸びは
15%以下の剛性の高い硬材を用いている。特に圧延銅
箔の場合では、伸びは5%以下でビッカース硬さは10
0Hv以上の硬化箔を用いている。これは、軟化箔では
これを絶縁フィルムに貼り付ける際にシワが発生したり
して取扱い作業が悪くなる等の不具合をなくすためであ
る。
【0007】一方、フィルムキャリアテープの特徴はフ
ィルム状で可撓性であることから、その特徴を生かして
半導体装置完成後もフィルムキャリアを曲げて使用する
例もある。しかし、上述したものでは折曲げ時に、リー
ドパターンを構成する銅箔が上述したように硬く伸びが
小さいため、リードパターンが断線することがあった。
特に半導体チップを搭載したフィルムキャリアは、機器
やモジュールに一度に複数実装され、一個でも不具合が
あると接合部をはずして、再接合することになるが、こ
の再接合時に折曲げが繰り返し行われるため、リードの
断線が発生し易い。このように折曲げ実装を要求される
フィルムキャリアでは、特にリードパターンの耐折れ性
が問題となっている。
【0008】そこで従来、この耐折れ性を向上するため
に、例えば液晶表示用などの折曲げ実装タイプのTAB
用フィルムキャリアテープでは、折曲げを行うリード部
に加わる応力を低減するため、折曲げ部となる絶縁フィ
ルム部分にパンチング加工により、デバイスホール等の
形成と同時に、スリット7を設けることが行われてい
る。スリットを設けると、スリットを設けないものと比
べると、確かに折曲げ時にリードに発生するクラックや
断線が減少する。しかし、クラックや断線の発生が完全
になくなるというわけではなく、スリット部のリードの
耐折れ性テストにおけるクラック及び断線発生の不良率
は依然と高かった。
【0009】本発明の目的は、耐折れ性向上に極めて好
適な処理加工をリードに施すことによって、前記した従
来技術の欠点を解消し、キャリアテープに使われるリー
ドの耐折れ性を向上して半導体装置の信頼性を大幅に向
上させることができる半導体装置用フィルムキャリアテ
ープ製造方法を提供することにある。
【0010】
【0011】本発明の半導体装置用フィルムキャリアテ
ープの製造方法は、絶縁フィルムに電解銅箔を貼り合わ
せ、この電解銅箔に所定のリードパターンを形成した折
曲げ部を有するキャリアテープの製造方法において、上
記リードパターンを形成した後、上記リードパターンに
伸び10%以上に軟化させる軟化処理を施したものであ
る。
【0012】また、本発明の半導体装置用フィルムキャ
リアテープの製造方法は、絶縁フィルムに圧延銅箔を貼
り合わせ、この圧延銅箔に所定のリードパターンを形成
した折曲げ部を有するキャリアテープの製造方法におい
て、上記リードパターンを形成した後、上記リードパタ
ーンにビッカース硬さ70Hv以下、伸び5%以上に軟
化させる軟化処理を施したものである。ビッカース硬さ
70Hv以下とする理由は、これが圧延銅箔において軟
化(伸び)したことを示す判断に使えるからである。す
なわち、圧延銅箔では伸びと硬さ(Hv)の間には表1
に示すような相関関係が認められる。
【0013】
【表1】
【0014】なお、電解銅箔では硬さHvを測定しにく
いという理由から、圧延銅箔のようにビッカース硬さに
よる軟化判断は使えない。
【0015】
【作用】リードパターン形成後にリードパターンを軟化
処理すると、折曲げ部のリードパターンの耐折れ性強度
が大幅に向上する。リードパターン形成後に軟化処理す
るようにして、リードパターン形成前では軟化処理しな
いので、リードパターンの形成される銅箔は硬いままで
剛性があるから、絶縁フィルムに銅箔を貼り合わせる
際、シワが発生することがなく取扱い作業が悪化しな
い。
【0016】ところで、絶縁フィルムに貼り合わせた銅
箔はこれに熱処理を加えると軟化するが、軟化温度が高
いと絶縁フィルムにダメージを与えるため不利である。
この点で、圧延銅箔には通常電導性の要求から、OFC
(無酸素銅)あるいはTPC(タフピッチ銅)などの9
9.9%Cuの高純度銅を使用している。これらの高純
度銅は200℃未満の熱処理で、軟化を開始し特にOF
Cベースの圧延銅箔は半軟化温度が150℃近くまで低
下させることができるので、キャリアテープに使用する
絶縁性フィルムにとって有利である。したがって、圧延
純銅箔は軟化させる銅箔として最適である。
【0017】一方、Sn入り、あるいはZr入り等の添
加剤の入った銅合金は、通常半軟化温度が300℃を越
えるため、銅合金箔を軟化させるのに高温加熱が必要と
なり、絶縁性フィルムにダメージを与えるので好ましく
ない。
【0018】なお、電解銅箔もその特性を出すために、
極微量の添加剤が入っているため、半軟化温度が200
℃を越えてしまう。このため電解銅箔も銅合金箔ほどで
はないが、圧延銅箔より加熱処理が高くなり軟化させる
銅箔としては最適とは言えないが、本発明の適用範囲で
ある。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1、2を用いて説
明する。図1は折曲げ実装される一般的なLCDドライ
バ(液晶表示ドライバ)用のTAB用フィルムキャリア
の実施例の平面図を示しており、図2はこれを液晶モジ
ュールに実装した断面図を示したものである。
【0020】ポリイミド等の膜厚50〜125μm程度
のフレキシブルな絶縁フィルム1の片面にイミド系から
成る約25μm厚の接着剤2が片面に塗布してある。ま
ず、接着剤付のポリイミドフィルム1にスプロケットホ
ール5、デバイスホール6、アウターリードホール8な
どをパンチングで穴開けする。このとき同時に、フィル
ムキャリアの折曲げ部21、21となる2箇所にもスリ
ット7、7を穴開けする。その後、厚さ35μmの圧延
銅箔3(OFC−ACE箔)をラミネート法で貼り合わ
せる。
【0021】貼り合わせ後、銅箔3の表面に感光性レジ
ストを均一に塗布し、露光、現像して、エッチング法に
よりインナーリード10、アウターリード11、ファン
アウト部12などのリードパターン20を形成する。半
導体チップとの接続端子となるインナーリード10は約
100〜180μmピッチ、30〜70μm幅で形成さ
れ、プリント基板等への配線端子となるアウターリード
11は180〜400μmピッチ、90〜200μm幅
で形成される。リードパターン形成後、熱保護用のマス
ク材としてのソルダーレジスト13でリード表面の一
部、すなわち半田付け時のマスク部分のリードを覆って
から、170℃×1hrの熱処理を行う。この熱処理温
度は、銅箔3の種類に応じて160〜200℃に設定す
る。この熱処理によりOFC−ACE箔を軟化させ、こ
れによりスリット7、7上に位置するリードパターン2
0の折曲げ部21をビッカース硬さ70Hv以下、伸び
5%以上とする。
【0022】そして、リード表面が露出し、かつ接合部
に使われる部分に無電解Snめっき法により、0.5μ
mのSnめっき14を施す。このようにして図1に示す
TAB用フィルムキャリアを形成し、アウターリードホ
ール8及びファンアウト部12の位置で切断して1個の
フィルムキャリアを得る。
【0023】図2は上記フィルムキャリアを用いた液晶
装置の実装例を示す。半導体チップ15をキャリアテー
プに搭載して作製した半導体装置(液晶ドライバ)は、
上記フィルムキャリアを用いて、予めAuバンプ16が
形成してある半導体チップ15とフィルムキャリアのイ
ンナーリード10とをAu−Sn共晶接合して構成す
る。
【0024】このように構成したフィルムキャリアは、
図2に示すように、アウターリード11はプリント基板
17と半田結合で、LCDパネル18とはファンアウト
部12で導電性樹脂により結合を行う。この際、半導体
チップ付フィルムキャリアは見掛け上液晶パネル18を
出来るだけ小型化するため2つのスリット7、7を使っ
てフィルムキャリアを90°づつ折曲げ、合計180°
曲げて実装する。このとき、曲げ応力を減少するスリッ
ト7が形成されており、しかもリードパターンを構成す
る銅箔が軟らかく伸びが大きいため、折曲げ部21のリ
ードパターンが断線することがなくなる。また仮に、実
装に不具合があって再接合により折曲げが繰り返し行わ
れるような場合があっても、リードの断線は発生し難
い。
【0025】上述したように、本実施例によれば、従来
例とほぼ同じ工程でキャリアテープを製造するが、従来
との唯一の違いは、ソルダーレジスト後に行う銅箔の軟
化のための熱処理工程を加えた点のみであり、その他L
CDドライバへの実装方式等は何ら変わらない。このた
め作業性を損なうことなく、リードの耐折れ性を改善す
ることができ、半導体装置のみならず液晶装置の実装信
頼性を大幅に向上させることができる。
【0026】なお、上記実施例では圧延銅箔について適
用した場合について説明したが、本発明はこれに限定さ
れず電解銅箔についても適用できる。圧延銅箔は電解銅
箔と軟化温度特性に差がある。一般に圧延銅箔の場合、
生テープでは伸びが1〜2%前後であり、これを5%以
上の伸びが出るようにすることで耐折れ性の向上が認め
られる。一方、電解銅箔の場合、生テープの状態で伸び
がかなり良好であるが、生テープの伸びは6〜13%と
バラツキが多い。このことから電解銅箔に本発明を適用
する場合には、伸びが10%を安定して越える熱処理を
加えるようにする。これをまとめると表2のようにな
る。
【0027】
【表2】
【0028】また、キャリアテープ製造に使用する銅箔
は初期で硬材であるが、半導体装置用キャリアテープと
して完成した時点では、上述した伸びが得られれば良い
のであり、伸びを与えるための熱処理は実施例で述べた
ようにソルダーレジスト塗布後でも良いが、めっきを施
したキャリアテープ完成後、あるいは切断してフィルム
キャリアを作製した後でも良く、熱処理工程の導入箇所
は問わない。
【0029】ここで、銅箔の伸びと耐折れ性との関係に
ついての実験結果を表3に示す。耐折れ性テストは、図
3に示すMIT耐折試験(JIS P8115)に準拠
した耐折強度試験法を用いた。
【0030】
【表3】
【0031】比較例の銅箔は標準品であり、実施例のは
熱処理品である。表3に示すように、電解銅箔にせよ圧
延銅箔にせよ、銅箔の伸びを良くすることにより、耐折
れ性の改善効果は大きく、本実施例による半導体装置用
フィルムキャリアテープを用いた液晶装置の実装信頼性
は大幅に向上することが期待できる。
【0032】
【0033】
【発明の効果】(1)請求項に記載の半導体装置用フ
ィルムキャリアテープの製造方法によれば、リード軟化
のための処理工程を加えるという簡単な構成により電解
銅箔から加工成形したリードの折曲げ時の耐折れ性を向
上できる。
【0034】(2)請求項に記載の半導体装置用フィ
ルムキャリアテープの製造方法によれば、リード軟化の
ための処理工程を加えるという簡単な構成により圧延銅
箔から加工成形したリードの折曲げ時の耐折れ性を向上
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明半導体用キャリアテープのパターンの一
実施例を示す平面図である。
【図2】本発明半導体用キャリアテープを用いて、液晶
パネルに実装した際の一実施例を示す横断面図である。
【図3】銅箔の耐折れ性試験の説明図。
【符号の説明】
1 絶縁フィルム 2 接着剤 3 銅箔 5 スプロケットホール 6 デバイスホール 7 スリット 8 アウターリードホール 9 インナーリード 10 アウターリード 11 アウターリード 12 ファンアウト部 13 ソルダーレジスト 14 Snめっき 15 半導体チップ 16 Auバンプ 17 プリント基板 18 液晶パネル 19 液晶 20 リード(リードパターン) 21 折曲げ部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁フィルムに電解銅箔を貼り合わせ、こ
    の電解銅箔に所定のリードパターンを形成した折曲げ部
    を有するキャリアテープの製造方法において、上記リー
    ドパターンを形成した後、上記リードパターンに伸び1
    0%以上に軟化させる軟化処理を施したことを特徴とす
    る半導体装置用フィルムキャリアテープの製造方法。
  2. 【請求項2】絶縁フィルムに圧延銅箔を貼り合わせ、こ
    の圧延銅箔に所定のリードパターンを形成した折曲げ部
    を有するキャリアテープの製造方法において、上記リー
    ドパターンを形成した後、上記リードパターンにビッカ
    ース硬さ70Hv以下、伸び5%以上に軟化させる軟化
    処理を施したことを特徴とする半導体装置用フィルムキ
    ャリアテープの製造方法。
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