JP2736253B2 - 繊維製品の濃色加工方法 - Google Patents
繊維製品の濃色加工方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は繊維製品の濃色加工方法に関する。更に詳し
くは、染色物の発色性を改善し、色の深み及び鮮明性を
改善する濃色加工方法に関する。 〔従来の技術及び問題点〕 従来、合成繊維特にポリエステル系繊維の大きな欠点
として、ウール、絹などの天然繊維に比べ染色物の色に
深みや鮮明性が劣る点が挙げられている。この為、染色
物の鮮明性や色の深みを改善すべく研究が続けられ、幾
つかの報告がなされている。 例えば、「染料と薬品」Vol.15,No.1,3〜8頁(197
0)は、染色布を水(屈折率1.33)で濡らすと濃くみえ
且つ鮮やかである事実から、屈折率の低い樹脂加工剤で
染色布を処理すれば水に濡らすと同じ濃色化効果が得ら
れることを実験的及び理論的に説明し、その理由が表面
反射率を低下させる為であるとしている。また、「繊維
工学」Vol.26,No.3,186頁(1973)は、“繊維表面と発
色性”と題する討論の要約の中で、分散染料によるポリ
エステル繊維の発色が、表面層の反射を下げ、繊維内に
入る光量を増して発色効率を上げるためには、繊維表面
に適当な屈折率の層を作ることが効果的であるとし、染
色PETフィラメントに三フッ化塩化エチレン低重合物
(屈折率1.4)を塗装することにより濃色になることが
示されている。 これらの事実に立脚して種々の提案がなされている。
特開昭53−111192号公報は屈折率が1.50以下の重合体か
ら形成された薄膜を有する繊維構造物を開示し、その製
造法として、重合体としての屈折率が1.5以下のモノマ
ーを密閉容器中に繊維と共に入れ、プラズマ重合又は放
電グラフト重合して薄膜を形成する方法を提案してい
る。また、特公昭58−51557号公報は繊維構造物の表面
に1.45以下の低屈折率を有する化合物を該繊維に対し0.
3%から10%薄膜状に吸着せしめ乾熱又は湿熱処理を行
う方法を開示し、薄膜形成の原料としてポリマーの屈折
率が1.45以下の弗素樹脂、アクリル酸エステル樹脂、ビ
ニル重合体、ケイ素樹脂を用いうることを述べ、その具
体的実施例として、含弗素化合物やアクリル酸エステル
の乳化物及び溶剤溶液を用い、高温で浸漬吸着させた
り、スプレー塗布した後乾熱又は湿熱処理することによ
り繊維上に薄膜を作る方法を開示している。 しかしながら、特開昭53−111192号公報が開示する方
法はバッチ生産方式で効率が悪く、また特殊な設備を要
し、モノマーの重合時に容器壁にも重合ポリマーが付着
してロスが多いと共に洗浄が面倒であるなど、多くの欠
点を有しており、工業的生産には不適当である。また、
特公昭58−51557号公報が開示する方法は、大浴比のも
ので浸漬する方法については、高温でなければ均一吸着
が無理なため、大量の溶液を高温にする必要があり、省
エネルギーに反しコスト高となる欠点がある。 また特公昭60−30796号公報は、熱硬化反応性を有す
るポリウレタンエマルションの存在下に、重合可能な不
飽和結合を有する単量体を重合させて得られる水性樹脂
組成物からなり、該水性樹脂組成物の乾燥皮膜の屈折率
が1.50以下であることを特徴とする濃色化剤を開示して
いるが、この濃色化剤は優れた濃色効果が工業的規模で
簡単に得られるものの、加工布に洗濯あるいはドライク
リーニングを施すと色相が変化したり、洗濯あるいはド
ライクリーニングを繰り返して施した場合には、濃色効
果が低下するという欠点を有している。これらの問題を
解決するために、ポリウレタンの熱硬化反応性を高めた
り、使用量を増加する方法、また、単量体においても複
数の反応基を有する化合物をより多く使用する方法が実
行され、耐久性の向上が可能となったが、同時に、濃色
効果が低下してしまうという問題点を有しており、濃色
効果を低下させないで耐久性を向上させる方法が切望さ
れていた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究した結
果、本発明に到達した。 即ち、本発明は繊維製品を下記の(A)と(B)を必
須成分として含有する処理浴で処理し、繊維表面上に屈
折率が1.55以下である薄膜を形成させることを特徴とす
る繊維製品の濃色加工方法に関するものである。 (A) 熱硬化反応性を有するポリウレタンエマルショ
ンの存在下に、重合可能な不飽和結合を有する単量体を
重合させて得られる水性樹脂組成物からなり、該水性樹
脂組成物の乾燥皮膜の屈折率が1.50以下である濃色化剤 (B) メチロール基あるいはエポキシ基を有する水溶
性熱硬化性樹脂(ただしケイ素もしくはフッ素を含むも
のを除く) 本発明の方法を適用すれば、加工布の濃色効果を低下
させることなく洗濯あるいはドライクリーニングに対す
る耐久性を向上できる。 本発明に使用される(A)熱硬化反応性を有するポリ
ウレタンエマルションの存在下に、重合可能な不飽和結
合を有する単量体を重合させて得られる水性樹脂組成物
からなり、該水性樹脂組成物の乾燥皮膜の屈折率が1.50
以下である濃色化剤としては、特公昭60−30796号で開
示されている水性樹脂組成物が適用される。 本発明に使用される(B)メチロール基あるいはエポ
キシ基を有する水溶性熱硬化性樹脂としては、モノメチ
ロール尿素、ジメチロール尿素、エチレン尿素、ジメチ
ロールエチレン尿素等の尿素・ホルムアルデヒド樹脂、
トリメチロールメラミンやヘキサメチロールメラミン等
のメラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素−メラミン−
ホルマリン初期縮合物、エチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル等のポリグリ
シジルエーテル、エピクロルヒドリン、α−メチルクロ
ルヒドリン等のハロエポキシ化合物等のエポキシ化合物
等を挙げることができる。中でもメラミン・ホルムアル
デヒド樹脂が好ましい。もちろん、上記以外の樹脂であ
っても使用しうることは言うまでもない。 本発明の濃色化方法においては、(A)の濃色化剤と
(B)の水溶性熱硬化性樹脂を用いて濃色化処理を行
い、繊維表面上に屈折率が1.55以下である薄膜を形成さ
せる。 濃色化処理は、(A),(B)を含有する処理浴に繊
維製品を浸漬し、これを絞り、乾燥後、硬化すればよ
い。硬化は120℃〜200℃で行うのが好ましい。 本発明の繊維製品の濃色加工方法に於いて、(A)と
(B)の使用量は、繊維上の固形分付着量が(A),
(B)合わせて0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量
%となる量が好ましい。付着量が10%を越えると、濃色
効果は低下し、風合が著しく粗硬になり、好ましくな
い。又、(A),(B)の好ましい比率は、(A)に対
して(B)が1〜200重量%、更に好ましくは5〜100重
量%である。(B)の割合が多すぎると濃色効果の低
下、風合の著しい粗硬化が生じ、(B)の割合が少なす
ぎると、洗濯やドライクリーニング時に色相の変化が生
じる。 本発明の方法により、いかにして、濃色効果を低下さ
せることなく洗濯やドライクリーニングに対する耐久性
を向上することができるのかについての機構は必ずしも
明確ではないが、繊維に対し濃色化剤と熱硬化性樹脂を
同時に処理すると、濃色化剤単独で処理する場合よりも
効率的に熱硬化反応や架橋反応が促進されるので、繊維
上に、従来よりも均一で高強度の薄膜が形成されるため
であると考えられるが、詳細については明らかでない。 本発明の方法を用いることにより、洗濯やドライクリ
ーニングを行っても、濃色効果の低下はもちろん、色相
の変化も生じない繊維の濃色加工が可能になった。 本発明の濃色加工方法はポリエステル繊維だけでな
く、カチオン可染ポリエステル、ポリアミド、アクリ
ル、トリアセテート、レーヨン、絹、木綿などの繊維に
対して適用出来る。 本発明の濃色加工方法は、染色後に通常の条件で吸着
処理する方法は勿論、カチオン可染ポリエステルやアク
リル繊維については染色の際に同時に処理する方法も可
能であり、また染色前に吸着処理し、その後染色する方
法も可能である。又、ポリアクリル酸等の従来の濃色化
剤で前処理した後に本発明に濃色加工方法を適用しても
よい。 本発明の繊維の濃色加工法においては、通常の添加
剤、例えば帯電防止剤、柔軟剤、浸透剤などを用いても
よい。また、熱硬化性樹脂の硬化触媒、例えばメラミン
−ホルムアルデヒド樹脂に対してはアンモニウム塩、ア
ルカノールアミン塩、金属塩など、エポキシ樹脂に対し
てはアミン塩または有機酸なども用いることができる。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明がこれら実施例に限定されないことは勿論である。 実施例1 ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、アクリ
ル、トリアセテート、レーヨン、ポリアミド、羊毛、
絹、木綿を各種繊維に対し適切な黒色の染料でできる限
り濃く染めた。次に上記の布を濃色化剤(カチオン変性
ポリウレタンエマルションを保護コロイドとしてメタア
クリル酸ブチル、N−メチロールアクリルアミドを共重
合したエマルション、固形分15%)と熱硬化性樹脂によ
り下記の様に処理し、この処理布の濃色効果を測定し
た。又、比較として、熱硬化性樹脂を用いず上記の濃色
化剤だけで処理したものの濃色効果を測定した。結果を
表1に示す。 <濃色化剤処理条件> 上記の濃色化剤6g/(固形分換算)、表1に示す熱
硬化性樹脂3g/(固形分換算)の浴を調整し、染色布
をパッドした後100%owfに絞り、100℃で5分間乾燥
し、更に150℃で3分間キュアした。 <洗濯条件> 洗濯温度 30℃ 洗濯時間 15分 洗 剤 ニュービーズ(花王(株)製)2g/ 浴 比 1:30 で洗濯し、すすぎ及び乾燥する。このプロセスを10回繰
り返す。 <ドライクリーニング条件> 溶 剤 パークロルエチレン 温 度 40℃ 時 間 30分 で撹拌し、その後新しいパークロルエチレンですすぎと
乾燥を行う。このプロセスを10回繰り返す。 <評 価> 濃色効果は、デジタル測色色差計(日本電色工業
(株)製)で測定し明度指数L値を求めた。L値が小さ
いほうが明度が小さく濃色である事を示す。 本発明の処理方法を適用した染色布では、洗濯やドラ
イクリーニングによって低下することのない優れた濃色
効果が認められる。一方、比較例では、加工上がりの濃
色効果は優れるものの、洗濯やドライクリーニングによ
る濃色効果の低下が著しい。 実施例2 ポリエステル厚地布(目付500g/cm2)を市販のブラッ
ク染料で出来るだけ濃く染めブラック染色布を得た。こ
の染色布にポリアクリル酸で下記の様に前処理を施し、
その後、実施例1と同様の方法で濃色化剤(カチオン変
性ポリウレタンエマルションを保護コロイドとしてメタ
アクリル酸ブチル,N−メチロールアクリルアミドを共重
合したエマルション,固形分15%)及び表2に示す熱硬
化性樹脂を用い、処理し、この処理布の濃色効果を測定
した。結果を表2に示す。 <前処理条件> ポリアクリル酸(分子量3000)5g/、架橋剤(デナ
コールEX−313、長瀬産業(株)製、グリセロールポリ
グリシジルエーテル)0.5g/を含有する浴を調整し、
ポリエステル布をパッドした後100%owfに絞り、100℃
で5分間乾燥し、更に150℃で3分間キュアした。 <評 価> 加工上がりと洗濯後とドライクリーニング後の布の濃
色効果を評価した。濃色効果は明度(L値)の測定によ
り求めた。明度はスガ試験機(株)製カラーコンピュー
ターSM−3型で測定した。L値が小さいほど濃色効果が
高い事を示す。洗濯及びドライクリーニングの条件は実
施例1と同じだか、繰り返し回数はそれぞれ10回であ
る。 本発明例では、洗濯やドライクリーニングを行っても
L値に変化がなく濃色効果が保たれている。これに対
し、比較例のNo.5では、加工上がりの濃色効果は優れる
もののドライクリーニングによる濃色効果の低下が著し
い。 実施例3 ポリエステルジョーゼット布を市販のブラック染料で
出来るだけ濃く染めブラック染色布を得た。次に上記の
布を、濃色化剤(カチオン変性ポリウレタンエマルショ
ンを保護コロイドとしてメタアクリル酸ブチル,N−メチ
ロールアクリルアミドを共重合したエマルション,固形
分15%)及び表3に示す熱硬化性樹脂により、実施例1
と同じ方法で処理した。これらを染色布に実施例1と同
様の洗濯とドライクリーニングを施し、以下の様に評価
した。結果を表3に示した。 <評 価> 加工上がり、洗濯後及びドライクリーニング後の布の
濃色効果を評価した。濃色効果はL,a,b値の測定により
求めた。測定はスガ試験機(株)製カラーコンピュータ
ーSM−3型を使用した。L値が小さいほど濃色であるこ
とを示す。a値は、値が大きいと赤味、値が小さいと緑
味が強いことを示す。b値は、値が大きいと黄味、値が
小さいと青味が強いことを示す。 比較例(No.5)に示したように、濃色化剤だけで処理
した布は優れた濃色効果を示すものの、洗濯あるいはド
ライクリーニングを施すと色相の変化(b値の低下)が
認められた。 これに対し、本発明の方法によって得られた加工布
は、洗濯あるいはドライクリーニングを施しても、色相
の変化は認められず、濃色効果も優れたものであった。
くは、染色物の発色性を改善し、色の深み及び鮮明性を
改善する濃色加工方法に関する。 〔従来の技術及び問題点〕 従来、合成繊維特にポリエステル系繊維の大きな欠点
として、ウール、絹などの天然繊維に比べ染色物の色に
深みや鮮明性が劣る点が挙げられている。この為、染色
物の鮮明性や色の深みを改善すべく研究が続けられ、幾
つかの報告がなされている。 例えば、「染料と薬品」Vol.15,No.1,3〜8頁(197
0)は、染色布を水(屈折率1.33)で濡らすと濃くみえ
且つ鮮やかである事実から、屈折率の低い樹脂加工剤で
染色布を処理すれば水に濡らすと同じ濃色化効果が得ら
れることを実験的及び理論的に説明し、その理由が表面
反射率を低下させる為であるとしている。また、「繊維
工学」Vol.26,No.3,186頁(1973)は、“繊維表面と発
色性”と題する討論の要約の中で、分散染料によるポリ
エステル繊維の発色が、表面層の反射を下げ、繊維内に
入る光量を増して発色効率を上げるためには、繊維表面
に適当な屈折率の層を作ることが効果的であるとし、染
色PETフィラメントに三フッ化塩化エチレン低重合物
(屈折率1.4)を塗装することにより濃色になることが
示されている。 これらの事実に立脚して種々の提案がなされている。
特開昭53−111192号公報は屈折率が1.50以下の重合体か
ら形成された薄膜を有する繊維構造物を開示し、その製
造法として、重合体としての屈折率が1.5以下のモノマ
ーを密閉容器中に繊維と共に入れ、プラズマ重合又は放
電グラフト重合して薄膜を形成する方法を提案してい
る。また、特公昭58−51557号公報は繊維構造物の表面
に1.45以下の低屈折率を有する化合物を該繊維に対し0.
3%から10%薄膜状に吸着せしめ乾熱又は湿熱処理を行
う方法を開示し、薄膜形成の原料としてポリマーの屈折
率が1.45以下の弗素樹脂、アクリル酸エステル樹脂、ビ
ニル重合体、ケイ素樹脂を用いうることを述べ、その具
体的実施例として、含弗素化合物やアクリル酸エステル
の乳化物及び溶剤溶液を用い、高温で浸漬吸着させた
り、スプレー塗布した後乾熱又は湿熱処理することによ
り繊維上に薄膜を作る方法を開示している。 しかしながら、特開昭53−111192号公報が開示する方
法はバッチ生産方式で効率が悪く、また特殊な設備を要
し、モノマーの重合時に容器壁にも重合ポリマーが付着
してロスが多いと共に洗浄が面倒であるなど、多くの欠
点を有しており、工業的生産には不適当である。また、
特公昭58−51557号公報が開示する方法は、大浴比のも
ので浸漬する方法については、高温でなければ均一吸着
が無理なため、大量の溶液を高温にする必要があり、省
エネルギーに反しコスト高となる欠点がある。 また特公昭60−30796号公報は、熱硬化反応性を有す
るポリウレタンエマルションの存在下に、重合可能な不
飽和結合を有する単量体を重合させて得られる水性樹脂
組成物からなり、該水性樹脂組成物の乾燥皮膜の屈折率
が1.50以下であることを特徴とする濃色化剤を開示して
いるが、この濃色化剤は優れた濃色効果が工業的規模で
簡単に得られるものの、加工布に洗濯あるいはドライク
リーニングを施すと色相が変化したり、洗濯あるいはド
ライクリーニングを繰り返して施した場合には、濃色効
果が低下するという欠点を有している。これらの問題を
解決するために、ポリウレタンの熱硬化反応性を高めた
り、使用量を増加する方法、また、単量体においても複
数の反応基を有する化合物をより多く使用する方法が実
行され、耐久性の向上が可能となったが、同時に、濃色
効果が低下してしまうという問題点を有しており、濃色
効果を低下させないで耐久性を向上させる方法が切望さ
れていた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究した結
果、本発明に到達した。 即ち、本発明は繊維製品を下記の(A)と(B)を必
須成分として含有する処理浴で処理し、繊維表面上に屈
折率が1.55以下である薄膜を形成させることを特徴とす
る繊維製品の濃色加工方法に関するものである。 (A) 熱硬化反応性を有するポリウレタンエマルショ
ンの存在下に、重合可能な不飽和結合を有する単量体を
重合させて得られる水性樹脂組成物からなり、該水性樹
脂組成物の乾燥皮膜の屈折率が1.50以下である濃色化剤 (B) メチロール基あるいはエポキシ基を有する水溶
性熱硬化性樹脂(ただしケイ素もしくはフッ素を含むも
のを除く) 本発明の方法を適用すれば、加工布の濃色効果を低下
させることなく洗濯あるいはドライクリーニングに対す
る耐久性を向上できる。 本発明に使用される(A)熱硬化反応性を有するポリ
ウレタンエマルションの存在下に、重合可能な不飽和結
合を有する単量体を重合させて得られる水性樹脂組成物
からなり、該水性樹脂組成物の乾燥皮膜の屈折率が1.50
以下である濃色化剤としては、特公昭60−30796号で開
示されている水性樹脂組成物が適用される。 本発明に使用される(B)メチロール基あるいはエポ
キシ基を有する水溶性熱硬化性樹脂としては、モノメチ
ロール尿素、ジメチロール尿素、エチレン尿素、ジメチ
ロールエチレン尿素等の尿素・ホルムアルデヒド樹脂、
トリメチロールメラミンやヘキサメチロールメラミン等
のメラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素−メラミン−
ホルマリン初期縮合物、エチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル等のポリグリ
シジルエーテル、エピクロルヒドリン、α−メチルクロ
ルヒドリン等のハロエポキシ化合物等のエポキシ化合物
等を挙げることができる。中でもメラミン・ホルムアル
デヒド樹脂が好ましい。もちろん、上記以外の樹脂であ
っても使用しうることは言うまでもない。 本発明の濃色化方法においては、(A)の濃色化剤と
(B)の水溶性熱硬化性樹脂を用いて濃色化処理を行
い、繊維表面上に屈折率が1.55以下である薄膜を形成さ
せる。 濃色化処理は、(A),(B)を含有する処理浴に繊
維製品を浸漬し、これを絞り、乾燥後、硬化すればよ
い。硬化は120℃〜200℃で行うのが好ましい。 本発明の繊維製品の濃色加工方法に於いて、(A)と
(B)の使用量は、繊維上の固形分付着量が(A),
(B)合わせて0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量
%となる量が好ましい。付着量が10%を越えると、濃色
効果は低下し、風合が著しく粗硬になり、好ましくな
い。又、(A),(B)の好ましい比率は、(A)に対
して(B)が1〜200重量%、更に好ましくは5〜100重
量%である。(B)の割合が多すぎると濃色効果の低
下、風合の著しい粗硬化が生じ、(B)の割合が少なす
ぎると、洗濯やドライクリーニング時に色相の変化が生
じる。 本発明の方法により、いかにして、濃色効果を低下さ
せることなく洗濯やドライクリーニングに対する耐久性
を向上することができるのかについての機構は必ずしも
明確ではないが、繊維に対し濃色化剤と熱硬化性樹脂を
同時に処理すると、濃色化剤単独で処理する場合よりも
効率的に熱硬化反応や架橋反応が促進されるので、繊維
上に、従来よりも均一で高強度の薄膜が形成されるため
であると考えられるが、詳細については明らかでない。 本発明の方法を用いることにより、洗濯やドライクリ
ーニングを行っても、濃色効果の低下はもちろん、色相
の変化も生じない繊維の濃色加工が可能になった。 本発明の濃色加工方法はポリエステル繊維だけでな
く、カチオン可染ポリエステル、ポリアミド、アクリ
ル、トリアセテート、レーヨン、絹、木綿などの繊維に
対して適用出来る。 本発明の濃色加工方法は、染色後に通常の条件で吸着
処理する方法は勿論、カチオン可染ポリエステルやアク
リル繊維については染色の際に同時に処理する方法も可
能であり、また染色前に吸着処理し、その後染色する方
法も可能である。又、ポリアクリル酸等の従来の濃色化
剤で前処理した後に本発明に濃色加工方法を適用しても
よい。 本発明の繊維の濃色加工法においては、通常の添加
剤、例えば帯電防止剤、柔軟剤、浸透剤などを用いても
よい。また、熱硬化性樹脂の硬化触媒、例えばメラミン
−ホルムアルデヒド樹脂に対してはアンモニウム塩、ア
ルカノールアミン塩、金属塩など、エポキシ樹脂に対し
てはアミン塩または有機酸なども用いることができる。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明がこれら実施例に限定されないことは勿論である。 実施例1 ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、アクリ
ル、トリアセテート、レーヨン、ポリアミド、羊毛、
絹、木綿を各種繊維に対し適切な黒色の染料でできる限
り濃く染めた。次に上記の布を濃色化剤(カチオン変性
ポリウレタンエマルションを保護コロイドとしてメタア
クリル酸ブチル、N−メチロールアクリルアミドを共重
合したエマルション、固形分15%)と熱硬化性樹脂によ
り下記の様に処理し、この処理布の濃色効果を測定し
た。又、比較として、熱硬化性樹脂を用いず上記の濃色
化剤だけで処理したものの濃色効果を測定した。結果を
表1に示す。 <濃色化剤処理条件> 上記の濃色化剤6g/(固形分換算)、表1に示す熱
硬化性樹脂3g/(固形分換算)の浴を調整し、染色布
をパッドした後100%owfに絞り、100℃で5分間乾燥
し、更に150℃で3分間キュアした。 <洗濯条件> 洗濯温度 30℃ 洗濯時間 15分 洗 剤 ニュービーズ(花王(株)製)2g/ 浴 比 1:30 で洗濯し、すすぎ及び乾燥する。このプロセスを10回繰
り返す。 <ドライクリーニング条件> 溶 剤 パークロルエチレン 温 度 40℃ 時 間 30分 で撹拌し、その後新しいパークロルエチレンですすぎと
乾燥を行う。このプロセスを10回繰り返す。 <評 価> 濃色効果は、デジタル測色色差計(日本電色工業
(株)製)で測定し明度指数L値を求めた。L値が小さ
いほうが明度が小さく濃色である事を示す。 本発明の処理方法を適用した染色布では、洗濯やドラ
イクリーニングによって低下することのない優れた濃色
効果が認められる。一方、比較例では、加工上がりの濃
色効果は優れるものの、洗濯やドライクリーニングによ
る濃色効果の低下が著しい。 実施例2 ポリエステル厚地布(目付500g/cm2)を市販のブラッ
ク染料で出来るだけ濃く染めブラック染色布を得た。こ
の染色布にポリアクリル酸で下記の様に前処理を施し、
その後、実施例1と同様の方法で濃色化剤(カチオン変
性ポリウレタンエマルションを保護コロイドとしてメタ
アクリル酸ブチル,N−メチロールアクリルアミドを共重
合したエマルション,固形分15%)及び表2に示す熱硬
化性樹脂を用い、処理し、この処理布の濃色効果を測定
した。結果を表2に示す。 <前処理条件> ポリアクリル酸(分子量3000)5g/、架橋剤(デナ
コールEX−313、長瀬産業(株)製、グリセロールポリ
グリシジルエーテル)0.5g/を含有する浴を調整し、
ポリエステル布をパッドした後100%owfに絞り、100℃
で5分間乾燥し、更に150℃で3分間キュアした。 <評 価> 加工上がりと洗濯後とドライクリーニング後の布の濃
色効果を評価した。濃色効果は明度(L値)の測定によ
り求めた。明度はスガ試験機(株)製カラーコンピュー
ターSM−3型で測定した。L値が小さいほど濃色効果が
高い事を示す。洗濯及びドライクリーニングの条件は実
施例1と同じだか、繰り返し回数はそれぞれ10回であ
る。 本発明例では、洗濯やドライクリーニングを行っても
L値に変化がなく濃色効果が保たれている。これに対
し、比較例のNo.5では、加工上がりの濃色効果は優れる
もののドライクリーニングによる濃色効果の低下が著し
い。 実施例3 ポリエステルジョーゼット布を市販のブラック染料で
出来るだけ濃く染めブラック染色布を得た。次に上記の
布を、濃色化剤(カチオン変性ポリウレタンエマルショ
ンを保護コロイドとしてメタアクリル酸ブチル,N−メチ
ロールアクリルアミドを共重合したエマルション,固形
分15%)及び表3に示す熱硬化性樹脂により、実施例1
と同じ方法で処理した。これらを染色布に実施例1と同
様の洗濯とドライクリーニングを施し、以下の様に評価
した。結果を表3に示した。 <評 価> 加工上がり、洗濯後及びドライクリーニング後の布の
濃色効果を評価した。濃色効果はL,a,b値の測定により
求めた。測定はスガ試験機(株)製カラーコンピュータ
ーSM−3型を使用した。L値が小さいほど濃色であるこ
とを示す。a値は、値が大きいと赤味、値が小さいと緑
味が強いことを示す。b値は、値が大きいと黄味、値が
小さいと青味が強いことを示す。 比較例(No.5)に示したように、濃色化剤だけで処理
した布は優れた濃色効果を示すものの、洗濯あるいはド
ライクリーニングを施すと色相の変化(b値の低下)が
認められた。 これに対し、本発明の方法によって得られた加工布
は、洗濯あるいはドライクリーニングを施しても、色相
の変化は認められず、濃色効果も優れたものであった。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.繊維製品を下記の(A)と(B)を必須成分として
含有する処理浴で処理し、繊維表面上に屈折率が1.55以
下である薄膜を形成させることを特徴とする繊維製品の
濃色加工方法。 (A) 熱硬化反応性を有するポリウレタンエマルショ
ンの存在下に、重合可能な不飽和結合を有する単量体を
重合させて得られる水性樹脂組成物からなり、該水性樹
脂組成物の乾燥皮膜の屈折率が1.50以下である濃色化剤 (B) メチロール基あるいはエポキシ基を有する水溶
性熱硬化性樹脂(ただしケイ素もしくはフッ素を含むも
のを除く)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62277730A JP2736253B2 (ja) | 1987-11-02 | 1987-11-02 | 繊維製品の濃色加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62277730A JP2736253B2 (ja) | 1987-11-02 | 1987-11-02 | 繊維製品の濃色加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01118684A JPH01118684A (ja) | 1989-05-11 |
| JP2736253B2 true JP2736253B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=17587523
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62277730A Expired - Fee Related JP2736253B2 (ja) | 1987-11-02 | 1987-11-02 | 繊維製品の濃色加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2736253B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6497733B1 (en) * | 2000-04-03 | 2002-12-24 | Nano-Tex, Llc | Dye fixatives |
| JP6566606B2 (ja) * | 2014-05-14 | 2019-08-28 | 仁 谷口 | 切断刃及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57139585A (en) * | 1981-02-13 | 1982-08-28 | Kao Corp | Color concentrating agent |
-
1987
- 1987-11-02 JP JP62277730A patent/JP2736253B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01118684A (ja) | 1989-05-11 |
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