JPS6366947B2 - - Google Patents

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JPS6366947B2
JPS6366947B2 JP6805686A JP6805686A JPS6366947B2 JP S6366947 B2 JPS6366947 B2 JP S6366947B2 JP 6805686 A JP6805686 A JP 6805686A JP 6805686 A JP6805686 A JP 6805686A JP S6366947 B2 JPS6366947 B2 JP S6366947B2
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JP
Japan
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treatment
resistance
protein fiber
treated
epoxy compound
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JP6805686A
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Yoshio Tanaka
Kazuo Shiozawa
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はタンパク繊維製品の改良された改質方
法に関するものである。さらに詳しくいえば、本
発明は、タンパク繊維製品に対し、その本来の光
沢性、柔軟性、吸湿性、染色性などを損うことな
く、耐光性、耐薬性、防縮性、防しわ性、プリー
ツ耐久性及びウオツシユウエア性などの優れた物
性を付与することができ、しかも、生産性の良好
なタンパク繊維製品の改質方法に関するものであ
る。 従来の技術 絹や羊毛などのタンパク繊維からなる繊維製品
は、光沢性、柔軟性、吸湿性、染色性などに優れ
ているものの、防しわ性、防縮性、耐光性、プリ
ーツ耐久性などに劣るという欠点を有している。
したがつて、従来、このような欠点を改良するた
め、種々の方法が試みられてきた。例えば、セル
ロース繊維製品のウオツシユウエア加工剤として
用いられているメラミン樹脂、尿素樹脂などの縮
合型樹脂や、グリオキザール系のような反応型樹
脂などによる処理方法が試みられたが、これらの
樹脂を用いる処理方法は、通常触媒が使用される
ために、該触媒による繊維の劣化や変質の危険は
避けられず、実用的方法とはいえなかつた。ま
た、塩化第二スズやタンニン酸などで処理する方
法、ビニル単量体をグラフト重合させる加工法な
ども知られているが、これらの方法はいずれも、
防しわ性、耐光性、ウオツシユウエア性などの点
で、実用上満足しうる方法とはいえない。 さらに、エポキシ化合物で処理する方法も提案
されている(特公昭52−38131号公報)。この方法
においては、タンパク繊維中のアミノ基、カルボ
キシル基、アルコール性水酸基、フエノール性水
酸基などの官能性が封鎖されて、タンパク繊維が
本来有する染色性や吸湿性をあまり損うことな
く、耐光性、耐薬品性、防縮性、防しわ性、プリ
ーツ耐久性などはかなり向上するが、防しわ性や
プリーツ耐久性はまだ十分とはいえず、またウオ
ツシユウエア性については、セルロース繊維製品
のウオツシユウエア性付与加工に比べて、まだま
だ劣り、このことが特に絹繊維製品日常ウエアの
普及を妨げる要因の一つとなつている。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、このような事情に鑑み、タン
パク繊維製品に対し、その本来の光沢性、柔軟
性、防湿性、染色性などを損うことなく、優れた
耐光性、、耐薬品性、防縮性、防しわ性、プリー
ツ耐久性、さらにはウオツシユウエア性などを、
生産性よく付与しうるタンパク繊維製品の改質方
法を提供することにある。 問題点を解決するための手段 本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、タンパ
ク繊維製品をエポキシ化合物で処理すれば、その
本来の特性を損うことなく、耐光性、防しわ性、
防縮性、プリーツ耐久性などが向上する上に、耐
酸性や耐アルカリ性などの耐薬品性も優れたもの
になるので、従来タンパク繊維製品に使用しえな
かつたウオツシユウエア性を付与するためのセル
ロース反応型架橋剤によるパツド・ドライ・キユ
アー処理が可能となり、かつ該架橋剤と反応する
水酸基の量が均一に増加することに着目し、タン
パク繊維製品にまずエポキシ化合物による処理を
施し、次いでセルロース反応型架橋剤による処
理、好ましくはパツド・ドライ・キユアー処理を
施すことにより、それぞれ個別の処理では予期し
えなかつた相乗効果が発揮され、その目的を達成
しうることを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、少なくともタンパク繊維
を含む繊維製品をエポキシ化合物で処理し、次い
でセルロース反応型架橋剤で処理することを特徴
とするタンパク繊維製品の改質方法を提供するも
のである。 本発明において改質処理される繊維製品は、タ
ンパク繊維単独から成るものであつてもよいし、
タンパク繊維と他の繊維との混紡繊維から成るも
のであつてもよい。該タンパク繊維としては、例
えば絹、羊毛や、モヘヤ、カシミヤなどの獣毛の
紡糸、撚糸、縫糸、編糸、不織糸などが挙げられ
る。また、該繊維製品は、本発明の加工処理を阻
害しない範囲で、他の加工剤によりあらかじめ加
工処理を施されたものであつてもよい。このよう
な繊維製品としては、例えば単官能又は多官能ア
ルデヒド、有機酸無水物、有機酸塩化物などで処
理されたタンパク繊維製品〔日蚕雑、第49巻、第
307〜311ページ(1980年)〕、各種のビニル単量体
をグラフト重合させたタンパク繊維製品〔日蚕
雑、第54巻、第91〜100ページ(1985年)〕などが
挙げられる。 本発明におけるエポキシ化合物による処理は公
知の方法(特公昭47−24199号公報、特公昭52−
38131号公報)、すなわち、タンパク繊維製品に所
望のエポキシ化合物を含有する組成物を含浸させ
たのち、触媒の存在下に加熱処理するといつた方
法を用いることができる。このような処理方法に
より、該繊維製品の長所を損うことなく、エポキ
シ化合物による加工を行うことができる。 前記触媒としては、公知のもの、例えばリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム、フランシウムなどのアルカリ金属や、ベリリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウム、ランタンなどのアルカリ土類金属
のカチオンと、フツ素、塩素、臭素、ヨウ素、硝
酸、硫酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、亜硫酸、
チオシアン酸、チオ硫酸などのアニオンとから成
る水溶性の中性又は弱塩基性金属塩が挙げられる
が、これらの中で1規定水溶液のPHが5.5〜9.0の
範囲内にあるものが望ましい。 これらの金属塩は通常水に溶解して単独に、あ
るいはエポキシ化合物を含む組成物中に加えて使
用されるが、その濃度は一般に0.1〜3規定の範
囲で選ばれる。この濃度が低すぎると反応促進効
果が得られず、また高すぎると加熱処理条件や被
処理繊維製品の種類によつては、該繊維製品が部
分的に溶解する危険があるので、該濃度の調整に
は十分な注意が必要である。一般に、羊毛や兎毛
などの獣毛繊維を含む場合は0.1〜0.5規定、絹繊
維の場合は0.5〜1.5規定の範囲が望ましい。 本発明において用いられるエポキシ化合物とし
ては、一般式 (式中のR1、R2、R3及びR4はそれぞれ水素原子
又は該化合物を安定に存在せしめ、かつタンパク
繊維との反応を妨げない任意の有機残基である)
で表わされる公知の化合物が挙げられる。 前記一般式()における有機残基としては、
例えばニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、アソシ
アノ基、カルボキシル基、ジチオカルボキシル
基、カルボニル基、チオカルボニル基、ヒドロキ
シル基、アミノ基、アミド基、アルコキシル基、
エポキシ基、スルホニル基、スルフアニル基、イ
ミノ基、イミド基、ホスホニル基、ホスフイニル
基及びハロゲン原子などで置換された、あるいは
無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アラリキル基、アリール基、アルコキシル
基、アリールオキシル基、アリル基、アリルオキ
シル基などが挙げられる。 前記一般式()で示される化合物の具体例と
しては、アルキレンオキシド類、グリシジルエー
テル類、グリシジルエステル類、エポキシ酸類及
びそのエステルやアミド類、グリシジルウレタン
類、スルホン酸やリン酸のグリシジルエステル
類、エポキシシラン類、エポキシアルコール類、
エポキシアミン類、ハロゲン化エポキシド類、カ
ルボニルエポキシド類などが挙げられる。 これらのエポキシ化合物は1種用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよいが、該エ
ポキシ化合物分子中のエポキシ基の数、反応性、
エポキシ化合物の相互作用を考慮し、かつ被処理
タンパク繊維製品の種類や使途に応じて適宜選択
して、適当な処理条件を選ぶことが肝要である。 前記エポキシ化合物による処理は、前記したよ
うに、タンパク繊維製品へ触媒を含浸させるの
に、該繊維製品を通常、触媒である中性又は弱塩
基性金属塩の水溶液中に浸せき処理するため、該
繊維製品は十分に膨潤し、その結果、その中への
エポキシ化合物の拡散が均一かつ速やかに行われ
るので、反応が均一に進行する。したがつて、使
用するエポキシ化合物は、カルボン酸の無水物や
塩化物で処理する方法(特公昭57−30185号公報)
のように長鎖化合物が不適当であるということは
ない。 これらのエポキシ化合物はそのまま使用するこ
ともできるし、適当な溶媒に溶解又は乳化分散し
て用いることもできる。例えば水溶性のものは、
水に溶かし水溶液としてそのまま使用してもよい
し、水不溶性のものは、例えばメタノール、アセ
トン、ジオキサンなどの水溶性溶剤と水との混合
溶媒に溶解するか、又は適当な方法で乳化分散し
て、あるいは非水溶媒に溶解して使用することが
できる。使用するエポキシ化合物の量は被処理タ
ンパク繊維製品の種類や組織、該エポキシ化合物
の種類などによつて異なるが、該繊維製品に対し
て、通常2〜30重量%、好ましくは6〜20重量%
の範囲で選ばれる。 本発明におけるエポキシ化合物による処理は、
公知の方法、例えば触媒を含浸したタンパク繊維
製品を、エポキシ化合物を含む配合液中に浸せき
させるか、あるいは該繊維製品にエポキシ化合物
を含む噴霧又は発泡組成物を包含させて、加熱処
理することによつて行われる。加熱処理方法とし
ては、例えば蒸熱処理やマイクロ波照射処理など
の公知の方法の中から任意の方法を用いることが
できる。 このようなエポキシ化合物による処理によつ
て、該タンパク繊維中のアミノ基、カルボキシル
基、アルコール性水酸基、フエノール性水酸基な
どの官能基が封鎖されて、タンパク繊維本来の風
合、染色性、吸湿性などを損うことなく、耐光
性、防しわ性、防縮性、プリーツ耐久性、耐薬品
性などが付与されると同時に、次の工程で用いら
れるセルロース反応型架橋剤と反応しうるヒドロ
キシル基を多く含む架橋構造が形成される。 このようにして、エポキシ化合物で処理された
タンパク繊維製品は、常法に従つてソーピング、
水洗したのち、そのまま、あるいは乾燥させて次
の工程に供する。 なお、タンパク繊維製品を染色し、かつ次のセ
ルロース反応型架橋剤で処理する工程において脱
色されない上、種々の後加工処理工程においても
なんら障害とならない染料を、前記金属塩類とと
もに添加した水溶液を用いることにより、該タン
パク繊維製品の恒久的改質の他に、染色も同時に
実施することができる(特公昭48−22874号公報、
特公昭49−3470号公報)。 本発明においては、このようにしてエポキシ化
合物で処理されたタンパク繊維製品をさらにセル
ロース反応型架橋剤で処理するが、このセルロー
ス反応型架橋剤としては、従来セルロース繊維製
品のウオツシユウエア加工処理に用いられている
公知の処理剤の中から任意のものを使用すること
ができ、例えばジメチロールエチレン尿素、ジメ
トキシメチルエチレン尿素、ジメチロールグリオ
キザールモノウレイン、ジメトキシメチル―4,
5―ジメトキシエチレン尿素などのエチレン尿素
誘導体、ジメチロールプロピレン尿素、ジメトキ
シメチルプロピレン尿素、ジメトキシメチル―
5,5―ジメチルプロピレン尿素、ジメトキシメ
チル―5―ヒドロキシプロピレン尿素などのプロ
ピレン尿素誘導体、ジメチロールウロン、ジメト
キシメチルウロンなどのウロン誘導体、ジメチロ
ールトリアゾン、ジメトキシメチルトリアゾンな
どのトリアゾン誘導体、ジメトキシメチルカルバ
メートなどのカルバメート誘導体、ジメチロール
アジパミドなどのアジパミド誘導体、トリアジリ
ジニルトリアジンなどのトリアジン誘導体、トリ
ス(1―アジリジニル)ホスフインオキシドなど
のホスフインオキシド誘導体、ジエチレングリコ
ールアセタールやペンタエリスリトールビスアセ
タールなどのアセタール誘導体などが有用である
が、もちろんこれらに限定されるものではない。
これらの化合物はそれぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。 このようなセルロース反応型架橋剤による処理
に用いられる触媒としては、有機酸類、アンモニ
ウム塩類、アミン類、金属塩類などの公知の触媒
の中から任意のものを用いることができるが、硫
酸や硝酸のBe、Fe、Cu、Zn、Cd、Al塩、酸性
硫酸のNa、Ce塩、BF4のK、Na、Ca、Mg、
Be、Zn、Cd、Ni、Pd、Sn、Cu、Hg、Al塩、
MgCl2のような金属のハライド類などが好適であ
り、これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2
種以上組み合わせて用いてもよい。 また、前記セルロース反応型架橋剤による処理
工程は、同時にシリコーン系やアミド系、フツ素
樹脂系仕上剤、脂肪族アミン塩類、第四級アンモ
ニウム塩類、アルキルピリジウム塩類などの界面
活性剤などの仕上剤を併用することにより、最終
仕上げ工程とすることができる。 該セルロース反応型架橋剤による処理方法とし
ては、従来、セルロース繊維製品のウオツシユウ
エア加工処理に慣用されている方法、例えば触媒
を含む処理液でパツドしたのち、乾燥して硬化さ
せるドライ・キユア法、適度の湿分を残して湿式
若しくはモイスト硬化するモイストキユア法やウ
エツト・キユア法、処理液と触媒液とを別々にパ
ツドし、湿潤状態で硬化させるセミ・ソルベント
法やゼノフイニツシユ法などの前硬化法、不完全
硬化させたのち、裁断縫製してから触媒液をパツ
ドし、完全硬化させるウエツトフイクス法やポリ
セツト法、完全硬化に放射線を用いるイオン化照
射法、その他VP―3法、変型後硬化法のような
後硬化法などの方法を用いることができる。 このようなセルロース反応型架橋剤を用いて処
理することにより、該タンパク繊維製品に優れた
ウオツシユウエア性が付与されるとともに、前記
エポキシ化合物による処理との相乗効果により、
防しわ性やプリーツ耐久性などがさらに優れたも
のになる。 発明の効果 本発明方法によると、タンパク繊維製品をまず
エポキシ化合物で処理することにより、タンパク
繊維中の各官能基を封鎖して、該繊維製品にその
本来の光沢性、染色性、吸湿性などを損うことな
く、耐光性、耐薬品性、防しわ性、プリーツ耐久
性などを付与するとともに、ポリペプチド間に、
セルロース反応型架橋剤と反応しうるヒドロキシ
ル基を多く含有する架橋構造を形成させ、次いで
このものを、従来タンパク繊維製品の処理にその
耐薬品性の不足から用いえなかつたセルロース反
応型架橋剤で処理することにより、該タンパク繊
維製品に優れたウオツシユウエア性を付与すると
ともに、前記エポキシ化合物による処理との相乗
効果によつて、防しわ性やプリーツ耐久性などを
さらに優れたものにすることができる。その上従
来行われているエポキシ化合物による処理のみで
は、この処理に長時間をかけなければ、実用性能
が得られないのに対し、本発明方法は該処理時間
を短縮することができる上に、セルロース反応型
架橋剤による処理において、パツド・ドライ・キ
ユアー法を適用しうるなど、生産性にも優れてい
る。このように、本発明方法は、極めて実用的価
値の高いタンパク繊維製品の改質方法である。 実施例 実に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 なお、各性能は次のようにして評価した。 (1) 防しわ度 モンサント法及びハリガネ法によるしわ回複
角を測定して評価した。 (2) 耐光性 試料にウエザメーター(東洋理科製、WE―
2、135V、16A) を用いて紫外線を300時間照射したのち、酸化
マグネシウム板を対照として、自記分光光度計
により425、550及び650mμの反射率(それぞれ
A,B,C)を測定し、次式より求めた黄変指
数Yで評価した。 Y=100(C−A)/B (3) 剛軟度 カンチレバー法によつて測定した。 (4) プリーツ耐久性 試料に折り目をつけ、120℃で30分間プレス
したのち、試料のヒダのついている個所から4
cmの長さの糸をほぐしとり、時計皿の中にあら
かじめ用意した0.1%非イオン系浸透剤を含む
25℃、100c.c.の水中に浸せきし、2分後の糸の
開角度を時計皿の外側より分度器で測定し、10
本の糸の平均値を求めた。この開角度の平均値
が90度以下ならば合格である。 また、実施例中に示す%及び部は、特に示さ
れないかぎり重量%及び重量部である。 実施例 1 精練漂白した16匁付絹羽二重を1Nチオシアン
化カリウム水溶液中に浸し、マングルで約90%絞
液したのち、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル15部、フエニルグリシジルエーテル5部、
トリクロロエタン40部、イソプロパノール10部、
n―ヘキサン30部から成る加工液に浸せきし、70
〜75℃で3時間処理した。処理後このものを沸騰
アセトン、セツケン水で洗浄し、さらに水洗し
た。 次に、このようにして処理された絹羽二重を、
ジメチロールグリオキザールモノウレイン10%及
びAl2(SO43、Zn(NO32、MgCl2を含む触媒4
%から成る処理液に浸せきしたのち、約70%絞液
し、150℃で2分間乾燥硬化させたのち、中性洗
剤5g/含む80℃の温水により、浴比40:1で
5分間洗浄後、水洗、風乾した。 このようにして得られた加工布の風合及び光沢
は処理前の原布とほとんど変らず、耐光性、染色
性にも優れていた。また、ウオツシユウエア性の
目安になる湿潤防しわ度は第1表に示すとおりで
ある。 なお、比較のために、両加工処理を行わない同
一の絹羽二重を比較例1―1、エポキシド処理の
み行つたものを比較例1―2、エポキシド処理せ
ず、ジメチロールグリオキザールモノウレイン処
理のみを行つたものを比較例1―3として、それ
らの湿潤防しわ度及び耐光性を第1表に示した。 この表から分かるように、比較例1―3はむし
ろ負の効果であり、また、実施例1は、比較例1
―2を大幅に上回る防しわ性の向上が認められ
た。なお、耐光性は第2の処理によつても変らな
かつた。 実施例 2 10%チオ硫酸ナトリウム水溶性を100%含浸し
た精練絹布をレゾルシンジグリシジルエーテル15
部、パークロロエチレン60部、エタノール10部、
n―オクタン15部から成る加工液に、浴比15:1
で浸せきし、80℃で2時間処理した。 次に、実施例1と同様に処理後、ジメチロール
ウロン8%、ジメトキシメチルウロン2%及び
Zn(NO32、MgCl2、アミンを含む触媒5%から
成る処理液に浸せきしたのち、約80%に絞液し、
100℃で1分間乾燥後、150℃で2分間硬化させた
のち、実施例1と同様に処理した。 このようにして得られた加工布の風合及び光沢
は処理前の原布とほとんど変らず、耐光性、染色
性ともに優れていた。また、湿潤防しわ性も第1
表に示すように優れていた。 なお、比較のために、両加工とも行わない同一
絹布を比較例2―1、エポキシド処理のみ行つた
ものを比較例2―2、エポキシド処理せず、前記
セルロース反応型加工剤のみで処理したものる比
較例2―3として、それらの湿潤防しわ度及び耐
光性を第1表にした。 この表から、比較例2―3はむしろ負の効果で
あり、実施例2は比較例2―2を大幅に上回る湿
潤防しわ度を示し、優れたウオツシユウエア性を
有することが分かる。
【表】
【表】 実施例 3 グリセリントリグリシジルエーテル15部、N,
N―ジグリシジルアニリン5部、トリクロロエタ
ン60部、ブタノール10部、デカリン10部とから成
るエポキシ加工液と、1Nの酢酸ナトリウム水溶
液とを用い、実施例1と同様な条件で柞蚕斜子織
布を処理した。次いでこのものを、ジメトキシメ
チル―5―ヒドロキシプロピレン尿素6%、ジメ
チロールプロピレン尿素4%、及びZn(BF42
MgCl2を含む触媒5%、シリコン系添加剤4%か
ら成る処理液に浸せきしたのち、実施例1と同様
にして処理した。 このようにして得られた加工布の風合及び光沢
は処理前の原布とほとんど変らず、耐光性や染色
性にも優れていた。第2表に湿潤防しわ度及び剛
軟度を示す。 なお、比較のために、両加工とも行わない同一
の柞蚕布を比較例3―1、エポキシド処理のみ行
つたものを比較例3―2、エポキシド処理せず、
前記セルロース反応型加工剤のみで処理したもの
を比較例3―3として、これらの湿潤防しわ度及
び剛軟度を第2表に示した。 この表から明らかなように、実施例2の湿潤防
しわ度は比較例3―2を大幅に上回つており、ウ
オツシユウエア性が向上していることが分かる。
【表】 実施例 4 実施例1と同様にエポキシド処理をした絹サテ
ン布に、ジメチロールグリオキザールモノウレイ
ン8%、ジメトキシメチルグリオキザールモノウ
レイン2%を含む処理液約80%を含浸させたの
ち、室温で予備乾燥し、さらにAl2(SO43、Zn
(NO32、MgCl2を含む触媒4%とシリコン系及
びフツ素樹脂系添加剤4%とから成る処理液約70
%を含浸させて室温で予備乾燥後、プレスによる
折り目をつけ、150℃で2分間硬化した。このも
ののプリーツ耐久性及び耐光性を第3表に示す。 なお、比較のために、両加工とも行わない同一
布を比較例4―1、エポキシド処理のみ行つたも
のを比較例4―2、エポキシド処理せず、前記セ
ルロース反応型加工剤のみで処理したものを比較
例4―3として、それらのプリーツ耐久性及び耐
光性を第3表に示した。 この表から明らかなように、実施例3はプリー
ツ耐久性が大幅に向上していることが分かる。
【表】
【表】 実施例 5 実施例1と全く同様にしてエポキシド処理及び
セルロース反応型加工剤処理を羊毛に施したとこ
ろ、布の風合、光沢などは処理前の原布とほとん
ど変らず、かつ耐光性や防しわ性が実用に耐える
ほど向上したものが得られた。 以上の結果から明らかなように、タンパク繊維
製品をそのままセルロース反応型架橋剤で処理す
ると、強力な触媒の作用によつて、該繊維製品の
変色や劣化が起こり、防しわ性が向上するどころ
か、使用に耐えない処理繊維製品となる。 他方、エポキシ化合物で処理すると、耐光性、
耐薬品性は大幅に改善されるが防しわ性の向上は
実用に達しない。しかしながら、本発明のよう
に、まずエポキシ化合物処理後、セルロース反応
型架橋剤で処理することにより、前記のそれぞれ
別個の加工処理によつて改善されない特性を、予
期しえない相乗効果によつて改善することがで
き、特に防しわ性を実用的にまで向上させること
ができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくともタンパク繊維を含む繊維製品をエ
    ポキシ化合物で処理し、次いでセルロース反応型
    架橋剤で処理することを特徴とするタンパク繊維
    製品の改質方法。
JP6805686A 1986-03-26 1986-03-26 タンパク繊維製品の改質方法 Granted JPS62231079A (ja)

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Cited By (1)

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