JP2735461B2 - すくい縫ミシンにおける布案内定規 - Google Patents

すくい縫ミシンにおける布案内定規

Info

Publication number
JP2735461B2
JP2735461B2 JP18532193A JP18532193A JP2735461B2 JP 2735461 B2 JP2735461 B2 JP 2735461B2 JP 18532193 A JP18532193 A JP 18532193A JP 18532193 A JP18532193 A JP 18532193A JP 2735461 B2 JP2735461 B2 JP 2735461B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ruler
cloth
sewing
sewing machine
rake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18532193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06238083A (ja
Inventor
正昭 居在家
修 柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NARA MISHIN KOGYO KK
Original Assignee
NARA MISHIN KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NARA MISHIN KOGYO KK filed Critical NARA MISHIN KOGYO KK
Priority to JP18532193A priority Critical patent/JP2735461B2/ja
Publication of JPH06238083A publication Critical patent/JPH06238083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2735461B2 publication Critical patent/JP2735461B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布地折返し縁をまつる
とともに、折返された布地と裏面地とをすくい縫いする
すくい縫いミシンにおいて、布地折返し縁を当接させて
布送り方向の縫着位置を設定するための針板に固定され
た布案内定規に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、折返し布地と裏面地とをすくい縫
いする際、特に一重折の状態でまつり縫いする場合に
は、糸の弾力によってまつり縁が丸くなったり、布上げ
機構の作用によってまつり縫いが乱れかつ不揃いになる
ので、近年においては、まつり縫いを安定した縫目で縫
製する機構を備えたすくい縫ミシンが開発されてきてい
る。
【0003】前述した機構の一例として、実公昭57ー
35314号公報に記載されているものがある。この機
構は、図8に示すように、布押え板1を、縫針2の通過
後である布地3の送りの後方を押える空環案内先端部1
aと、縫針2の通過前である布地3の送りの前方を押え
る基端部1bとに一体形成した機構である。これによ
り、布地縫製する際に、厚地の布地3であっても例えば
段縫部(折返し縁)で布押さえ板1が上動しても、その
空環案内先端部1aと基端部1bが共に布地の押圧状態
を常時保持しているため、一定した縫目4が構成されつ
つ縫調子を安定させることができ、さらに取付け、調整
が極めて円滑で容易に行える等の実用的効果が得られ
る。なお、符号5は前記布押え板1を回動自在に支持し
ている押え板支持装置6などを固定する針板であり、符
号7は縫糸と縫針2との間に挿入されて縫糸を引き上げ
ながらループを形成するルーパであり、また、符号8は
布地送りの前方側に設けられて縫着位置の基準となる布
地縁(布地折返し縁)を当接させる定規である。
【0004】一方、他のまつり縫いを安定して縫製する
機構として、特公昭55ー19632号公報に記載され
ている機構もある。この機構は、図9に示すように、先
端部10を布地11のまつり幅より狭幅に形成した板状
の縫目安定片12を、その先端部10が縫着部13の後
方まで延出して布地11に接し、その基杆部14が押し
上げられた上押板15がルーパ16の揺動運動を妨げな
いように上押板15にかざした位置に配置せしめ、縫目
安定片12をミシン本体(図示せず)の適宜個所に固定
してなる機構である。これにより、上押板15と縫目安
定片12とが布地11を押圧するので、縫目17がジグ
ザグになるおそれがない等の効果が得られる。なお、符
号18は、布地送りの前方側の針板19に設けられて縫
着位置の基準となる布地縁(布地折返し縁)を当接させ
る定規である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては布地の素材も多様化してきており、新素材などによ
り形成された薄地の布地にまつり縫いを行う場合も多く
なってきている。しかしながら、図8及び図9に示す機
構を持ったすくい縫ミシンを使用して薄地の布地にまつ
り縫いを行う場合、縫着位置の基準とされる布地送りの
前方側の布地縁のみに定規8、18を当接させて布地が
送られていくが、縫針2を薄地の布地に挿通する際に縫
針2が布地をあおってしまい、それにより布地送りの前
方側の布地縁を縫着位置から一時的にずれしてしまうお
それがある。このように縫着位置がずれた布地縁に定規
8、18を当接させてさらに縫着作業を行っていくと、
縫目がジグザグになり、さらには、図10(a)、
(b)に示すように縫いむらや目飛びが生じるおそれが
あり、ユーザーの目も厳しい今日、縫目が美しく仕上が
らない従来のすくい縫ミシンには、改良の余地がまだ残
っている。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、薄手の布地にまつり縫いを行う場合であっても、縫
目を直線的として正常に縫着できることが可能であり、
かつまつり部が丸まることないすくい縫ミシンにおける
布案内定規を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
すくい縫ミシンにおける布案内定規は、布地折返し縁を
まつるとともに、折返された布地と裏面地とをすくい縫
いするすくい縫いミシンにおいて、布地折返し縁の布送
り方向の縫着位置を直線的に設定するための針板に固定
された布案内定規であって、縫針が通過した後の布地折
返し縁に配設された後方定規部と、縫針が通過する前の
布地折返し縁に配設された前方定規部とで構成され、後
方定規部及び前方定規部には、それぞれが配設されてい
る位置の布地折返し縁の側面と直線的に当接する垂直ガ
イド面が形成され、かつそれら垂直ガイド面は同一垂直
平面内に位置するように設けられていることを特徴とす
るものである。
【0008】また、請求項2記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規は、請求項1記載のものにおいて、後方
定規部と前方定規部とは、垂直ガイド面どうしが面一と
された単一の定規本体により構成され、この定規本体に
は、定規全体を針板の適宜箇所に固定するための定規取
付け板が一体形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0009】また、請求項3記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規は、請求項2記載のものにおいて、後方
定規部が、前方定規部から縫針の通過路をまたいで延長
しつつ下方に向けて垂れ下がりながら湾曲する爪状に形
成され、その先端部の側面に布地折返し縁の側面が直線
的に当接する垂直ガイド面が形成されていることを特徴
とするものである。
【0010】また、請求項4記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規は、請求項1記載のものにおいて、後方
定規部と前方定規部とが、それぞれ針板の適宜箇所に固
定される2個の部材により構成されていることを特徴と
するものである。
【0011】また、請求項5記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規は、請求項4記載のものにおいて、後方
定規部の一端部は、前方定規部側の針板に固定されてい
るとともに、他端側は、縫針の通過路をまたいで延長し
つつ下方に向けて垂れ下がりながら湾曲する爪状に形成
され、かつその先端部の側面には布地折返し縁の側面と
直線的に当接する垂直ガイド面が形成されていることを
特徴とするものである。
【0012】さらに、請求項6記載のすくい縫いミシン
における布案内定規によれば、請求項5記載のものにお
いて、他端側の垂直ガイド面が布地折返し縁の側面に当
接している後方定規部の一端部は、布送り方向の前側若
しくは後側に微少移動し、かつ上下方向に微少移動して
配置されるように、前方定規部側の針板に布送り方向及
び上下方向にスライド自在に固定されていることを特徴
とするものである。
【0013】
【作用】上記構成とされた本発明の請求項1記載のすく
い縫いミシンにおける布案内定規によれば、薄地の布地
のすくい縫いを行う場合、縫針が薄地の布地を挿通する
際に布地をあおってしまい布地送りの前方側の布地縁が
縫着位置から一時的にずれてしまっても、従来のような
縫着位置がずれた布地縁に定規を当接することなく、縫
針の通過路より後方の布地縁、すなわち縫着が終了した
布地縁に後方定規部の垂直ガイド面が当接しているとと
もに、この後方定規部の垂直ガイド面と同一垂直平面内
に位置する前方定規部の垂直ガイド面が布地送りの前方
側に位置しているので、正確な縫着位置である前方定規
部の垂直ガイド面に合わせて正常な縫着作業を行うこと
ができ、それにより縫目はジグザグにならず、縫いむら
や目飛びが生じるおそれがない。
【0014】また、請求項2記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、単一部材とされた後方定規部
と前方定規部の面一とされた垂直ガイド面の位置を適宜
調整しながら定規取付け板を針板に固定するだけで取付
けが完了するので、針板への取付け作業が極めて簡単に
行える。
【0015】また、請求項3記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、前方定規部から縫針の通過を
またいで延長しつつ下方にむけて垂れさがりながら湾曲
する後方定規部が縫着の際に縫糸に介在し、その後方定
規部の先端部が縫糸を釣った状態として縫糸の張力を布
地に与えないので、ルーパにより縫糸が引っ張られても
布地のまつり縁が丸まることがない。
【0016】また、請求項4記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、後方定規部及び前方定規部を
それぞれ針板の所望位置に固定することができ、また、
前方定規部が従来のすくい縫ミシンに固定されている既
存の定規を使用することにより、後方定規部のみを適宜
箇所に固定して、従来のすくい縫ミシンの技術改良を行
うことができる。
【0017】また、請求項5記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、請求項3記載のものと、同様
の作用を得ることができる。
【0018】さらに、請求項6記載のすくい縫ミシンに
おける布案内定規によれば、請求項3記載のものと同様
の効果を得ることができるとともに、一定した縫目を形
成するために糸を保持する垂直ガイド面の最適位置が微
調整可能となり、それにより、いせ込み縫いや直線縫い
の縫目がより安定するとともに、ルーパが糸をすくう時
の糸倒れが解消されてより安定したすくい縫いが行われ
る。
【0019】
【実施例】本発明のすくい縫ミシンにおける布案内定規
の実施例について図1から図7を参照して説明する。図
1から図4は、本発明の第1の実施例を示すもので、図
中符号20は、長手方向の一端側が折曲されて立上り縁
20aが形成された針板である。この針板20には、矩
形状の縫着口20bが形成されている。また、針板20
の立上縁20a側には、布押え板21aを回動自在に支
持する布押え板支持装置21が設けられている。
【0020】この布押え板支持装置21は、布押え調節
土台21bが針板20にねじ止め固定され、この布押え
調節土台21bの側面を貫通して形成された貫通孔に布
押え取付け軸21cが回転自在に挿通され、布押え取付
け軸21cの一端にワッシャ21dを介してバネ掛け土
台21eが連結された構造とされている。また、バネ掛
け土台21eの孔にバネ掛け21fが挿通され、バネ掛
け21fに付勢状態とされた布押えバネ21gの一端が
係合されているとともに、布押え取付け軸21cの他端
に、先端部を縫着口20b内に位置させた布押え板21
aがねじ止め固定されている。これにより、布押えバネ
21gの付勢力によって布押え板21aは回動自在とさ
れながら下方に付勢された状態とされている。
【0021】そして、布押え板21aより布送り方向の
後方(図1において左側)は、縫着口20bの幅方向を
横切って円弧状の縫針22が通過する縫針通過路Aとさ
れている。この縫針通過路Aの上方には、縫糸と縫針2
2との間に挿入されて縫糸を引き上げながらループを形
成するルーパ23が設けられている。そして、縫着口2
0bの長手方向には、縫針通過路Aをまたいで布案内定
規25が設けられている。
【0022】本発明の要旨である布案内定規25は、図
2及び図3に示すように、針板20にネジ止め固定され
る定規取付け板26と、定規取付け板26と直交した状
態で一体に固定された板状の定規本体27とにより構成
されている。定規本体27は、幅広形状とされて上部に
切欠き28aが設けられている前側定規片(前方定規
部)28と、前側定規片28の長手方向の一端上部から
延在して下方に向けて垂れ下がりながら湾曲している爪
状に形成された後側定規片(後方定規部)29とで構成
されている。また、前側定規片28に一体固定されてい
る定規取付け板26には、長さ方向を長径とした長孔2
6aが穿設されている。そして、前側定規片28の一方
の側面と後側定規片29の一方の側面とは面一形状とさ
れ、前側定規片の一方の側面は布地縁(布地折返し縁)
が直線的に当接する垂直ガイド面28bとされていると
ともに、後側定規片29の先端部29aの一方の側面も
布地縁(布地折返し縁)が直線的に当接する垂直ガイド
面29bとされている。
【0023】上記構造の布案内定規25は、図1及び図
4に示すように、切欠き28aに針板20の立上り縁2
0aの下部を嵌め込み、定規取付け板26の長孔26a
を針板20に穿設されたネジ孔(図示せず)に対応さ
せ、前記ネジ孔にネジ30をねじ込んでいくことにより
針板20に固定される。ここで、布案内定規25の後側
定規片29の先端部は、縫針通過路Aをまたいで布送り
方向の後方側(布地縁がすでに縫着されている位置)ま
で延在するが、図4に示すように、平面視において布押
え板21aの先端部の中央よりやや右側と垂直ガイド面
28b、29bとが一致するように、布案内定規25の
位置決め調整が行われる。
【0024】上記構成の布案内定規25を針板20に固
定したすくい縫ミシンは、図4に示すように、裏面布地
31から折り返された折返し布地32の布地縁(布地折
返し縁)33を布押え板21aで押さえ付けた状態で、
縫着される前の布地縁33aを前側定規片28の垂直ガ
イド面28aに直線的に当接させ、縫着された後の布地
縁33bを後側定規片29の垂直ガイド面28aに直線
的に当接させて縫着作業が行われていく。
【0025】次に、本実施例の作用効果について以下に
述べる。第1に、薄地の布地をすくい縫いする場合、縫
針22が薄地の布地を挿通する際に布地をあおってしま
い縫着する前の布地縁33aが縫着位置から一時的にず
れてしまっても、従来技術のような縫着位置がずれた布
地縁に定規を当接してしまうことなく、縫針通過路Aよ
り後方の布地縁33bの側面、すなわち縫着が終了した
布地縁33bの側面に後側定規片29の垂直ガイド面2
9bが当接しているとともに、この後側定規片29の垂
直ガイド面29bと面一とされている前側定規片28の
垂直ガイド面28bが縫着する前の布地縁33aの側面
に位置しているので、正確な縫着位置である前側定規片
28の垂直ガイド面28bに合わせて正常な縫着作業を
行うことができ、それにより縫目はジグザグにならず、
縫いむらや目飛びが生じるおそれがない。
【0026】第2に、本実施例の後側定規片29および
前側定規片28は、それらの垂直ガイド面28b、29
bが面一とされている単一の定規本体27により形成さ
れ、この定規本体27と一体形成された定規取付け板2
6を針板20に固定するだけで取付けが完了するので、
針板への取付け作業を極めて簡単に行うことができる。
【0027】第3に、前側定規片28から縫針通過路A
をまたいで延長しつつ下方にむけて垂れ下がりながら湾
曲している後側定規片29が縫着の際において縫糸に介
在し、その後側定規片29の先端部29aが縫糸を釣っ
た状態として縫糸の張力を布地に与えないので、ルーパ
23により縫糸が引っ張られても布地のまつり縁が丸ま
ることがない。
【0028】次に、図5に示すものは、本発明のすくい
縫ミシンにおける布案内定規の第2の実施例である。な
お、図1から図4に示したものと同一構成部分は同一符
号を付してその説明を省略する。
【0029】本実施例の特徴は、縫着される前の布地縁
33aの側面と当接する前側定規片35と、縫着が終了
した布地縁33bの側面と当接する後側定規片36との
2個の部材により布案内定規が構成されていることであ
る。また、前側定規片36は立上り縁20aにネジ止め
固定されているとともに、後側定規片36は、その基端
部36aが布押え調節土台21bの上面にネジ止め固定
され、中央部が略直角に折曲された後に先端部36bが
縫着口20b内に位置している。そして、後側定規片3
6は、縫針通過路Aをまたいで延長しつつ下方に向けて
垂れ下がりながら湾曲する爪状に形成されている。さら
に、前側定規片35及び後側定規片36は、それらの一
側面(垂直ガイド面)35a、36cが、平面視におい
て布押え板21aの先端部の中央よりやや左側において
一致するように、位置決め調整がなされて針板20に固
定される。
【0030】次に、本実施例の作用効果について以下に
述べる。第1に、薄地の布地をすくい縫いする場合に布
地をあおってしまい縫着する前の布地縁33aが縫着位
置から一時的にずれてしまっても、縫針通過路Aより後
方の布地縁33bの側面、すなわち縫着が終了した布地
縁33bの側面に後側定規片36の垂直ガイド面36c
が当接しているとともに、この後側定規片36の垂直ガ
イド面36cと同一垂直面に位置している前側定規片3
5の垂直ガイド面35aが縫着する前の布地縁33aの
側面に位置しているので、正確な縫着位置である前側定
規片35の垂直ガイド面35aに合わせて正常な縫着作
業を行うことができ、それにより縫目はジグザグになら
ず、縫いむらや目飛びが生じるおそれがない。
【0031】第2に、前側定規片35及び後側定規片3
6をそれぞれ針板20の所望位置に固定することがで
き、また、前側定規片として従来のすくい縫ミシンに固
定されている既存の定規(例えば、図6に示した定規
8)を使用することにより、後側定規片36のみを適宜
箇所に固定して、従来のすくい縫ミシンの技術改良を行
うことができる。
【0032】第3に、縫針通過路Aをまたいで延長しつ
つ下方にむけて垂れ下がりながら湾曲している後側定規
片36が縫着の際において縫糸に介在し、その後側定規
片36が縫糸を釣った状態として縫糸の張力を布地に与
えないので、ルーパ23により縫糸が引っ張られても布
地のまつり縁が丸まることがない。
【0033】また、図6及び図7に示すものは、本発明
のすくい縫ミシンにおける布案内定規の第3の実施例で
ある。なお、図5に示したものと同一構成部分は同一符
号を付してその説明を省略する。
【0034】本実施例の特徴は、前側定規片35と、縫
着が終了した布地縁33bの側面と当接する後側定規部
37とで布案内定規が構成されているとともに、後側定
規部37の基端部37aは、その先端側に形成された垂
直ガイド面37bが布送り方向及び上下方向にスライド
自在とされながら、針板20の布押え調節土台21bに
ネジ止め固定されることである。
【0035】後側定規部37は、図7に示すように、布
押え調節土台21bの上部側に当接する定規部土台38
と、この定規部土台38を布押え調節土台21bに固定
する止めネジ39と、先端側に垂直ガイド面37bが形
成されているガイド片40と、このガイド片40を定規
部土台38に固定する止めネジ41とで構成されてい
る。
【0036】すなわち、定規部土台38の上面には、止
めネジ39のねじ部が遊挿可能とされた長孔42が穿設
されている。また、定規部土台38の一側面38aに
は、止めネジ41と螺合するねじ孔43が穿設されてい
る。また、ガイド片40は、定規部土台38の一側面3
8aと当接する固定部40aが形成され、この固定部4
0aから延長しつつ下方に向けて垂れ下がりながら湾曲
する爪状に形成されており、その先端部の一側面が垂直
ガイド面37bとされている。ここで、固定部40aに
は、止めネジ41のねじ部が遊挿可能とされた長孔40
bが穿設されている。なお、図中符号44は、すくい縫
いの際に上下動する布押え板21aの上方移動量を規制
する膨出部である。
【0037】そして、定規部土台38を、その長孔42
の長軸を布送り方向に向けて布押え調節土台21bの上
部に当接し、長孔42に止めネジ39を挿通して布押え
調節土台21bへの螺合により固定する。また、定規部
土台38の一側面38aに固定部40aを当接し、長孔
40bに止めネジ41を挿通してねじ孔43と螺合させ
ることにより、ガイド片40を固定する。これにより、
ガイド片40は、縫針通過路Aをまたいで布送り方向の
後方側まで延在するが、その先端側の垂直ガイド面37
bは、前側定規片35の垂直ガイド面35aと面一に設
定される。
【0038】本実施例によれば、図5に示したものと同
様の作用効果を得ることができるとともに、一旦、止め
ネジ39を緩めておき、定規部土台38を長孔42の長
軸方向(布送り方向)に沿って所望位置まで微少移動さ
せた後に、再度止めネジ39をねじ込んで定規部土台3
8を固定することにより、ルーパ23が糸をすくう時
に、一定した縫目を形成するために糸を保持するガイド
片40の先端部の最適位置を微調整することができ、い
せ込み縫いや直線縫いの縫目がより安定したすくい縫い
を行うことができる。また、一旦、止めネジ41を緩め
ておき、ガイド片40を長孔40bの長軸方向である上
下方向に微少移動させた後に、再度止めネジ41をねじ
込んでガイド片40を固定することにより、ルーパ23
が糸をすくう時に、糸倒れが解消されてより安定したす
くい縫いを行うことができる。さらに、ガイド片40の
先端角度も変化させることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載のすくい縫いミシンにおける布案内定規は、薄地の
布地をすくい縫いする場合、縫針が薄地の布地を挿通す
る際に布地をあおってしまい縫着する前の布地縁が縫着
位置から一時的にずれてしまっても、従来技術のような
縫着位置がずれた布地縁に定規を当接してしまうことな
く、縫針の通過路より後方の布地縁の側面、すなわち縫
着が終了した布地縁の側面に後方定規部の垂直ガイド面
が当接しているとともに、この後方定規部の垂直ガイド
面と面一とされている前方定規部の垂直ガイド面が縫着
する前の布地縁の側面に位置しているため、正確な縫着
位置である前方定規部の垂直ガイド面に合わせて正常な
縫着作業を行うことができ、それにより縫目はジグザグ
にならず、縫いむらや目飛びが生じるおそれがない。
【0040】また、請求項2記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、単一部材とされた後方定規部
と前方定規部の面一とされた垂直ガイド面の位置を適宜
調整しながら定規取付け板を針板に固定するだけで取付
けが完了するため、針板への取付け作業が極めて簡単に
行うことができる。
【0041】また、請求項3記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、前方定規部から縫針の通過を
またいで延長しつつ下方にむけて垂れさがりながら湾曲
する後方定規部が縫着の際に縫糸に介在し、その後方定
規部の先端部が縫糸を釣った状態として縫糸の張力を布
地に与えないので、ルーパにより縫糸が引っ張られても
布地のまつり縁が丸まることがない。
【0042】また、請求項4記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、後方定規部及び前方定規部を
それぞれ針板の所望位置に固定することができ、また、
前方定規部が従来のすくい縫ミシンに固定されている既
存の定規を使用することにより、後方定規部のみを適宜
箇所に固定して、従来のすくい縫ミシンの技術改良を行
うことができる。
【0043】また、請求項5記載のすくい縫ミシンにお
ける布案内定規によれば、後方定規部が設けられること
により、請求項3記載のものと同様の効果を得ることが
できる。
【0044】さらに、請求項6記載のすくい縫ミシンに
おける布案内定規によれば、後方定規部の一端部が布送
り方向及び上下方向にスライド自在に固定されながらそ
の垂直ガイド面が布地折返し縁の側面に当接することよ
り、請求項3記載のものと同様の効果を得ることができ
るとともに、一定した縫目を形成するために糸を保持す
る垂直ガイド面の最適位置を微調整することができ、そ
れにより、いせ込み縫いや直線縫いの縫目がより安定し
たすくい縫いを行うことができるとともに、ルーパが糸
をすくう時の糸倒れが解消されてより安定したすくい縫
いを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図である。
【図2】第1の実施例の布案内定規を示す斜視図であ
る。
【図3】第1の実施例の布案内定規の平面図である。
【図4】第1の実施例を示す要部平面図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す斜視図である。
【図7】第3の実施例の後方定規部の構成部材を示す斜
視図である。
【図8】従来のすくい縫ミシンを示す斜視図である。
【図9】従来のすくい縫ミシンの他の例を示す平面図で
ある。
【図10】従来のすくい縫ミシンを使用して薄地の布地
にすくい縫を行った場合の縫目形状を示す図である。
【符号の説明】
20 針板 20b 縫着口 21a 布押え板 21b 布押え調節土台 22 縫針 23 ルーパ 25 布案内定規 26 定規取付け板 27 定規本体 28、35 前側定規片(前方定規部) 29、36 後側定規片(後方定規部) 28b、29b、35a、36c、37c 垂直ガイド
面 31 裏面布地 32 折返し布地 33a 縫着される前の布地縁 33b 縫着された後の布地縁 37a 後方定規部の基端部 38 定規部土台 39、41 止めネジ 40 ガイド片 40a 固定部 40b、42 長孔 A 縫針通過路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布地折返し縁をまつるとともに、折返さ
    れた布地と裏面地とをすくい縫いするすくい縫いミシン
    において、布地折返し縁の布送り方向の縫着位置を直線
    的に設定するための針板に固定された布案内定規であっ
    て、 縫針が通過した後の布地折返し縁に配設された後方定規
    部と、縫針が通過する前の布地折返し縁に配設された前
    方定規部とで構成され、 前記後方定規部及び前方定規部には、それぞれが配設さ
    れている位置の布地折返し縁の側面と直線的に当接する
    垂直ガイド面が形成され、かつそれら垂直ガイド面は同
    一垂直平面内に位置するように設けられていることを特
    徴とするすくい縫ミシンにおける布案内定規。
  2. 【請求項2】 後方定規部と前方定規部とは、垂直ガイ
    ド面どうしが面一とされた単一の定規本体により構成さ
    れ、この定規本体には、定規全体を針板の適宜箇所に固
    定するための定規取付け板が一体形成されていることを
    特徴とする請求項1記載のすくい縫ミシンにおける布案
    内定規。
  3. 【請求項3】 後方定規部は、前方定規部から縫針の通
    過路をまたいで延長しつつ下方に向けて垂れ下がりなが
    ら湾曲する爪状に形成され、その先端部の側面に布地折
    返し縁の側面が直線的に当接する垂直ガイド面が形成さ
    れていることを特徴とする請求項2記載のすくい縫ミシ
    ンにおける布案内定規。
  4. 【請求項4】 後方定規部と前方定規部とは、それぞれ
    針板の適宜箇所に固定される2個の部材により構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載のすくい縫ミシン
    における布案内定規。
  5. 【請求項5】 後方定規部は、一端部が、前方定規部側
    の針板に固定されているとともに、他端側は、縫針の通
    過路をまたいで延長しつつ下方に向けて垂れ下がりなが
    ら湾曲する爪状に形成され、かつその先端部の側面には
    布地折返し縁の側面と直線的に当接する垂直ガイド面が
    形成されていることを特徴とする請求項4記載のすくい
    縫ミシンにおける布案内定規。
  6. 【請求項6】 他端側の垂直ガイド面が布地折返し縁の
    側面に当接している後方定規部の一端部は、布送り方向
    の前側若しくは後側に微少移動し、かつ上下方向に微少
    移動して配置されるように、前方定規部側の針板に布送
    り方向及び上下方向にスライド自在に固定されているこ
    とを特徴とする請求項5記載のすくい縫いミシンにおけ
    る布案内定規。
JP18532193A 1992-12-21 1993-07-27 すくい縫ミシンにおける布案内定規 Expired - Fee Related JP2735461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18532193A JP2735461B2 (ja) 1992-12-21 1993-07-27 すくい縫ミシンにおける布案内定規

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34077992 1992-12-21
JP4-340779 1992-12-21
JP18532193A JP2735461B2 (ja) 1992-12-21 1993-07-27 すくい縫ミシンにおける布案内定規

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06238083A JPH06238083A (ja) 1994-08-30
JP2735461B2 true JP2735461B2 (ja) 1998-04-02

Family

ID=26503038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18532193A Expired - Fee Related JP2735461B2 (ja) 1992-12-21 1993-07-27 すくい縫ミシンにおける布案内定規

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2735461B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020157945A1 (ja) 2019-01-31 2020-08-06 本田技研工業株式会社 車載用制御装置及び車両、車両制御方法及び車両制御システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06238083A (ja) 1994-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2948869B2 (ja) 多針ループステッチ縫ミシンの糸ループ形成装置
JP2735461B2 (ja) すくい縫ミシンにおける布案内定規
JP2566273Y2 (ja) ミシンのガイド装置
GB2042000A (en) Selectively controllable bobbin thread pull-off mechanism
JPH0532067Y2 (ja)
CA2024141C (en) Satin stitch presser foot
JP3391684B2 (ja) ミシンの押え具
JPH0737050U (ja) オーバーロックミシンの巻き縫い切換え装置
JP2694755B2 (ja) まつりミシンに於ける布ガイド装置
JP2876809B2 (ja) ミシンのキルテイング用定規棒
JP2571178Y2 (ja) ミシン用重ねテープ縫い押え金
JPH08206381A (ja) ミシンの布案内装置
JPH077891Y2 (ja) まつり縫い用押え
JPS6135186Y2 (ja)
JPS6112054Y2 (ja)
JPS6312852Y2 (ja)
JPH0214771Y2 (ja)
JPH0718381Y2 (ja) 奥まつり用ミシンの生地送りガイド
JPH06315579A (ja) すくい縫いミシン
JPH07100090B2 (ja) ミシンに於けるくけ縫い縫い目形成装置
JPH0662982U (ja) 縁取用治具及び縁取用治具を備えたミシン
JPS605895Y2 (ja) オ−バロツクミシン
JPH0343919B2 (ja)
KR960008707Y1 (ko) 문지자동 자수기의 코오드사용 푸레샤노루발
JPH0337588Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19971209

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080109

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees