JP2735130B2 - 動力ユニットの制御装置 - Google Patents

動力ユニットの制御装置

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JP2735130B2
JP2735130B2 JP1124689A JP12468989A JP2735130B2 JP 2735130 B2 JP2735130 B2 JP 2735130B2 JP 1124689 A JP1124689 A JP 1124689A JP 12468989 A JP12468989 A JP 12468989A JP 2735130 B2 JP2735130 B2 JP 2735130B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、バルブ作動特性が切換自在となったエンジ
ンと、このエンジン出力軸に連結された変速機とから構
成される動力ユニットに関する。
なお、バルブ作動特性の切換とは、吸気バルブもしく
は排気バルブの開閉時期および開放期間とバルブリフト
量との両方あるいは一方を切り換えることを言い、1気
筒内の複数の吸気バルブまたは排気バルブの少なくとも
1つのバルブの開放期間を実質的に零にしてこれを閉弁
状態に切り換えることも含む。
(従来の技術) 従来、特公昭49-33289号公報により、吸気バルブと排
気バルブとの少なくとも一方のバルブ作動特性を、低回
転領域に適した低速バルブ作動特性と、高回転領域に適
した高速バルブ作動特性とに切換自在とするエンジンが
知られている。このエンジンにおいては、エンジンの回
転数が所定値以下で且つ吸気負圧が所定圧以下(真空
側)の領域で低速バルブ作動特性に切り換え、他の領域
では高速バルブ作動特性に切り換えるようにしている。
このバルブ作動特性の切換はこのような条件下でのみ
可能である訳ではなく、例えば、両作動特性でのエンジ
ン出力が等しくなる時点において切換を行わせても良
い。エンジン出力が等しくなる時点においては、エンジ
ン出力トルクも等しくなるため、このような切換を行う
と、切換時でのエンジントルク変動がなく、滑らかな切
換を行わせることができるという利点がある。また、エ
ンジンの燃費という点に鑑みれば、各バルブ作動特性毎
でのエンジン燃料消費率が等しくなる時点において、切
換を行わせるようにしても良い。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように、バルブ作動特性の切換を、エンジン出
力トルクを重視して行ったり、エンジンの燃費を重視し
て行ったりする場合、このエンジンに連結された変速機
の制御、例えば、変速制御や、ロックアップ作動制御等
もこの切換に合わせて最適化することが望まれる。
また、変速機として無段変速機が用いられる場合も同
様な配慮が要求される。無段変速機の変速制御として
は、運転者の加・減速意志を示す指標(例えば、アクセ
ル開度)に対応して目標エンジン回転数を設定し、エン
ジン回転数をこの目標エンジン回転数に一致させるよう
に変速比の制御を行うことが知られている(例えば、特
開昭56-95722号公報に開示の制御)。この場合に、バル
ブ作動特性が切り換えられると、アクセル開度に対する
エンジン出力特性がことなるため、目標エンジン回転数
を各バルブ作動特性に合わせて設定しなければ、所望の
制御を行うことが難しいという問題がある。
本発明は以上のような事情に鑑みたもので、バルブ作
動特性の切換マップに合わせて変速機の制御特性を設定
したり、バルブ作動特性毎に無段変速機制御のための目
標エンジン回転数特性を設定したりして、常に最適な制
御を行わせることができるような動力ユニット制御装置
を提供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための1つ手段として、本発明に
係る動力ユニットの制御装置では、バルブ作動特性切換
手段により、複数のバルブ作動特性切換マップからいず
れか1つのバルブ作動特性切換マップを選択するととも
にこの選択した切換マップに基づいてバルブ作動特性の
切換を行い、一方、変速機の制御を行う変速機制御手段
は、上記複数のバルブ作動特性切換マップにそれぞれ対
応した複数の制御特性マップを有し、上記バルブ作動特
性切換手段により選択されたバルブ作動特性切換マップ
に対応する制御特性マップを選択するとともにこの選択
された制御特性マップに基づいて変速機の制御を行うよ
うになっている。
また、もう1つの本発明に係る制御装置では、変速機
が無段変速機であり、バルブ作動特性切換手段によりバ
ルブ作動特性の切換が行われるのであるが、変速制御手
段は各バルブ作動特性毎に設定した複数の目標エンジン
回転マップを有しており、上記バルブ作動特性切換手段
により切換設定されたバルブ作動特性に対応する目標エ
ンジン回転マップを用いて無段変速機の変速制御を行う
ようになっている。
(作用) 上記構成の制御装置を用いると、バルブ作動特性切換
マップとして、エンジン出力が等しくなる時点で前記バ
ルブ作動特性の切換を行わせる等出力切換マップ及びエ
ンジンの燃料消費率が等しくなる時点で前記バルブ作動
特性の切換を行わせる等燃費切換マップを設定し、且
つ、変速機の制御のための制御特性マップとして、上記
等出力切換マップおよび等燃費切換マップに対応する変
速マップを設定し、等出力切換マップが選択された場合
には走行特性重視の変速マップを用いて走行特性に優れ
た制御を行い、一方、等燃費切換マップが選択された場
合には燃費重視の変速マップを用いて経済性に優れた制
御を行うというようなことができる。
また、無段変速機が用いられる場合には、各バルブ作
動特性に最適な目標エンジン回転マップを用い、常に、
最適な制御がなされる。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
第1図は本発明に係る駆動ユニットを示し、この駆動
ユニットは、可変バルブタイミング・リフト機構VTを有
するエンジンEと、油圧コントロールバルブCVにより制
御される自動変速機ATとから構成される。ここで可変バ
ルブタイミング・リフト機構VTは、エンジンEの吸気バ
ルブの開閉時期、開放期間およびリフト量を、低回転領
域に適した低速バルブ作動特性と、高回転領域に適した
高速バルブ作動特性とに切り換える機構であり、この切
換は、後述するように、ソレノイドバルブ91のON・OFF
作動により所定油圧の給排により行われる。また、油圧
コントロールバルブCVは、自動変速機AT内のロックアッ
プクラッチの係合制御および変速クラッチの作動制御等
を行うバルブであり、この作動制御は、後述するよう
に、リニアソレノイドバルブ136およびソレノイドバル
ブ251,252,253,255によりなされる。
上記ソレノイドバルブ91,136,251,252,253,255の作動
は、コントロールユニットCUからの作動信号により制御
される。このため、コントロールユニットCUには、水温
センサ92からのエンジン冷却水温信号、スロットルセン
サ93からのスロットル開度信号、エンジン回転センサ94
からのエンジン回転信号、変速機回転センサ95からの変
速機出力回転信号等の各種信号が入力されており、これ
ら各種信号に基づいて、コントロールユニットCUから上
記各ソレノイドバルブに作動信号が出力される。
まず最初に、可変バルブタイミング・リフト機構VTに
ついて第2図および第3図を参照しながら説明する。エ
ンジンEの各機構毎に一対の吸気バルブ1a,1bが配設さ
れ、これら一対の吸気バルブ1a,1bは、エンジンの回転
に同期して1/2の回転比で駆動されるカムシャフト2に
一体的に設けられた第1低速用カム3,第2低速用カム
3′および高速用カム5と、カムシャフト2と平行なロ
ッカシャフト6に枢支される第1,第2および第3ロッカ
アーム7,8,9との働きによって開閉作動される。
カムシャフト2はエンジン本体の上方で回転自在に配
設されており、第1低速用カム3は一方の吸気バルブ1a
に対応する位置でカムシャフト2に一体的に設けられ、
第2低速用カム3′は他方の吸気バルブ1bに対応する位
置でカムシャフト2に一体的に設けられる。また、高速
用カム5は両吸気バルブ1a,1b間に対応する位置でカム
シャフト2に一体的に設けられる。しかも、第1低速用
カム3はエンジンの低速運転時に対応した形状を有する
ものであり、カムシャフト2の半径方向に沿う外方への
突出量が比較的小さい高位部3aを有する。また、高速用
カム5はエンジンの高速運転時に対応した形状を有する
ものであり、カムシャフト2の半径方向外方への突出量
を第1低速用カム3の高位部3aよりも大とし、且つその
高位部3aよりも広い中心角範囲にわたる高位部5aを有す
る。さらに、第2低速用カム3′も、エンジンの低速運
転時に対応した形状を有するものであり、カムシャフト
2の半径方向に沿う外方への突出量が比較的小さい高位
部3a′を有し、この高位部3a′は前記高位部3aよりも小
さい。
ロッカシャフト6は、カムシャフト2よりも下方で固
定配置される。このロッカシャフト6には第1〜第3ロ
ッカアーム7〜9がそれぞれ枢支されるが、第1および
第2ロッカアーム7,8は基本的に同一形状に形成され
る。すなわち、第1および第2ロッカアーム7,8は、吸
気バルブ1a,1bに対応する位置で、その基部がロッカシ
ャフト6に揺動可能に枢支され、各吸気バルブ1a,1bの
上方位置まで延設される。また、第1ロッカアーム7の
上部には低速用カム3に摺接するカムスリッパ10が設け
られ、第2ロッカアーム8の上部には第2低速用カム4
に当接し得るカムスリッパ11が設けられる。第1および
第2ロッカアーム7,8において、各吸気バルブ1a,1bの上
方に位置する端部には、各吸気バルブ1a,1bの上端に当
接し得るタペットねじ12,13が進退可能に螺着される。
一方、両吸気バルブ1a,1bの上部には鍔部14,15が設け
られており、これらの鍔部14,15とエンジン本体との間
には吸気バルブ1a,1bを囲繞するバルブばね16,17が介装
されており、バルブばね16,17により、各吸気バルブ1a,
1bは閉弁方向すなわち上方に向けて付勢されている。
また、第4図にも示されているように、第3ロッカア
ーム9は、第1および第2ロッカアーム7,8間でロツカ
シャフト6に枢支される。この第3ロッカアーム9は、
ロッカシャフト6から両吸気バルブ1a,1b側に僅かに延
出され、その上部には高速用カム5に摺接するカムスリ
ッパ18が設けられる。また、第3ロッカアーム9の端部
下面には、有底円筒状のリフタ19が当接されており、こ
のリフタ19はエンジン本体との間に介装したリフタばね
20により上方に付勢される。これにより、第3ロッカア
ーム9のカムスリッパ18は高速用カム5に常時摺接され
る。
第5図に示すように、第1〜第3ロッカアーム7,8,9
は、相互に摺接されており、それらの相対角度変位を可
能とする状態と、各ロッカアーム7〜9を一体的に連結
する状態とを切換可能な連結手段21が第1〜第2ロッカ
アーム7,8,9に設けられる。
連結手段21は、第1および第3ロッカアーム7,9を連
結する位置およびその連結を解除する位置間で移動可能
な第1ピストン22と、第3および第2ロッカアーム9,8
を連結する位置およびその連結を解除する位置間で移動
可能な第2ピストン23と、第1および第2ピストン22,2
3の移動を規制するストッパ24と、第1および第2ピス
トン22,23を連結解除位置側に移動させるべくストッパ2
4を付勢するばね25とを備える。
第1ロッカアーム7には、第3ロッカアーム9側に向
けて開放するとともにロッカシャフト6と平行な第1ガ
イド穴26が穿設されており、この第1ガイド穴26の底部
には、段部27を介して小径部28が設けられる。第1ガイ
ド穴26には第1ピストン22が摺合され、これにより第1
ピストン22と第1ガイド穴26の底面との間に油圧室29が
画成される。また、第1ロッカアーム7には油圧室29に
連通する油路30が穿設され、ロッカシャフト6内にはソ
レノイドバルブ91を介して油圧供給源(図示せず)に通
じる油路31が穿設される。さらに、両油路30,31はロッ
カシャフト6の側壁に穿設された連通孔32を介して、第
1ロッカアーム7の揺動状態の如何に拘らず常に連通す
る。
第1ピストン22の軸方向長さは、その一端が段部27に
当接したときに、その他端が第1ロッカアーム7の第3
ロッカアーム9側に臨む側面から第3ロッカアーム9側
に突出しないように設定される。また、第1ガイド穴26
の底部と第1ピストン22との間には、前記ばね25よりも
ばね力の小さなばね33が介装される。
第3ロッカアーム9には、第1ロッカアーム7の第1
ガイド穴26に対応するガイド孔34が、両側面間にわたつ
て穿設されており、このガイド孔34にはガイド孔34の全
長に対応する長さを有する第2ピストン23が摺合され
る。しかもこの第2ピストン23の外径は、第1ピストン
22と同一に設定される。
第2ロッカアーム8には、前記ガイド孔34に対応し
て、第3ロッカアーム9側に向けて開放した第2ガイド
穴35が穿設され、この第2ガイド穴35に円盤状のストッ
パ24が摺合される。第2ガイド穴35の底部側には規制段
部36を介して小径部37が設けられる、また、第2ガイド
穴35の底部と外側面との間にわたって、第2ロッカアー
ム8には第2ガイド穴35と同芯で且つ小径の挿通孔38が
穿設されており、ストッパ24に一体的且つ同芯に設けら
れた小径の案内棒39が挿通孔38に挿通される。さらに、
ストッパ24と第2ガイド穴35の底部との間には、案内棒
39を囲繞するコイル状のばね25が介装される。
次に、上記のように構成された可変バルブタイミング
・リフト機構VTの作動について説明する。
エンジンEの低速運転時には、ソレノイドバルブ91が
OFFであり、第5図に示すように油路31と油圧源(図示
せず)との連通が断たれており、連結切換手段21の油圧
室29に油圧が供給されず、ストッパ24はばね25によって
第3ロッカアーム9側に押圧される。このため第1ピス
トン22は第2ピストン23を介して段部27に当接するまで
移動している。この状態で、第1ピストン22および第2
ピストン23の当接面は、第1および第3ロッカアーム7,
9の摺接面に対応する位置にあり、第2ピストン23およ
びストッパ24の当接面は第3ロッカアーム7および第2
ロッカアーム8の摺接面に対応する位置にある。したが
って、第1〜第3ロッカアーム7,8,9は、第1および第
2ピストン22,23ならびに第2ピストン23およびストッ
パ24をそれぞれ摺接させて、相対角変位可能である。
このような連結切換手段21の連結解除状態にあって、
カムシャフト2の回転動作により、第1ロッカアーム7
は第1低速用カム3との摺接に応じて揺動し、第2ロッ
カアーム8は第2低速用カム3′との摺接に応じて揺動
する。したがって、両吸気バルブ1a,1bが、第1および
第2低速用カム3,3′によって開閉作動する。このと
き、第3ロッカアーム9は高速用カム5との摺接により
揺動するが、その揺動動作は両吸気バルブ1a,1bの作動
に何の影響も及ぼさない。
このようにして、エンジンEの低速運転時には、第7A
図において破線3および一点鎖線3′で示すように、一
方の吸気バルブ1aが第1低速用カム3の形状に応じたタ
イミングおよびリフト量で開閉作動し、他方の吸気バル
ブ1bが第2低速用カム3′の形状に応じたタイミングお
よびリフト量で開閉作動する。したがって低速運転に適
した混合気流入速度が得られ、燃費の低減およびキッキ
ング防止を図るとともに、最適な低速運転を行わせるこ
とができる。
なお、低速運転に適した混合気流入速度を得るため
に、例えば、第7B図に示すように、第2低速用カム3′
の高位部3a′を低くして低速運転時には吸気バルブ1bの
開放時間・量を極く僅かにするようにしても良く、さら
には、上記高位部3a′を零にして、低速運転時には吸気
バルブ1bを全く開弁させないようにしてバルブ休止状態
を作り出すようにしても良い。
エンジンEの高速運転に際しては、ソレノイドバルブ
91がONであり、第6図に示すようにソレノイドバルブ91
により油圧源(図示せず)と油路31とが連通されてお
り、連結切換手段21の油圧室29に作動油圧が供給され
る。これにより、第6図に示すように、第1ピストン22
はばね25のばね力に抗して第3ロッカアーム9側に移動
し、第2ピストン23は第1ピストン22に押されて第2ロ
ッカアーム8側に移動する。この結果、ストッパ24が規
制段部36に当接するまで、第1および第2ピストン22,2
3が移動し、第1ピストン22により第1および第3ロッ
カアーム7,9が連結され、第2ピストン23により第3お
よび第2ロッカアーム9,8が連結される。
このようにして、第1〜第3ロッカアーム7,8,9が連
結切換手段21によって相互に連結された状態では、高速
用カム5に摺接した第3ロッカアーム9の揺動量が最も
大きいので、第1および第2ロッカアーム7,8は第3ロ
ッカアーム9とともに揺動する。したがって、エンジン
Eの高速運転時には、第7A図において実線5で示すよう
に、両吸気バルブ1a,1bが、高速用カム5の形状に応じ
たタイミングおよびリフト量で開閉作動する。この場合
のタイミングおよびリフト量は、低速運転時のそれらよ
り大きく、高速運転に適する吸気が得られるようになっ
ており、エンジン出力の向上を図ることができる。
以上のような作動において、第1および第2低速用カ
ム3,3′に基づく吸気バルブ1a,1bの開閉タイミングおよ
びリフト量を低速バルブ作動特性と称し、高速用カム5
に基づく吸気バルブ1a,1bの開閉タイミングおよびリフ
ト量を高速バルブ作動特性と称する。両バルブ作動特性
は、低速運転領域と高速運転領域とに分けて用いられ、
このときのエンジン出力トルクとエンジン回転数との関
係は第8図のようになる。この図において、低速バルブ
作動特性運転での特性を線Lで示し、高速バルブ作動特
性運転での特性を線Hで示している。
次に、自動変速機ATについて第9図に基づき説明す
る。
この自動変速機ATは、トルクコンバータ40と変速機機
構50とから構成され、トルクコンバータ40はエンジン出
力軸EOPに繋がるポンプ46a,出力軸(変速機構入力軸)
61に繋がるタービン46bおよび固定保持されるステータ4
6cからなり、さらに、ポンプ46aとタービン46bとを係脱
自在なロックアップクラッチ47を有する。
変速機構50は、トルクコンバータ出力軸と一体の入力
軸61、これと並行なカウンタ軸62および出力軸63を有す
る。入力軸61およびカウンタ軸62間には、それぞれ互い
に噛合する5組のギヤ列、すなわち、1速ギヤ列51a,51
b、2速ギヤ列52a,52b、3速ギヤ列53a,53b、4速ギヤ
列54a,54bおよびリバースギヤ列55a,55b,55cが配設され
ている。各ギヤ列の駆動ギヤもしくは被動ギヤに各ギヤ
列を選択するための油圧作動クラッチ64〜68が配設され
ており、これら油圧作動クラッチ64〜68を選択作動させ
ることによりいずれかのギヤ列による動力伝達経路が選
択切換され、変速がなされる。
カウンタ軸62と出力軸63との間には、アウトプットギ
ヤ列59a,59bが配設され、上述のように変速された動力
はアウトプットギヤ列59a,59bを介して出力軸に伝達さ
れる。
なお、1速被動ギヤ51bおよび2速被動ギヤ52bには、
エンジンからの駆動方向の動力伝達は許容するが、これ
と逆方向(エンジンブレーキ作用方向)の動力伝達は空
転して行わせないワンウェイクラッチ56,57が取り付け
られている。1速被動ギヤ51bに取り付けられた1速ワ
ンウェイクラッチ56は、入力側が1速被動ギヤ51bに繋
がれ、出力側が2速被動ギヤ52bに取り付けられた2速
ワンウェイクラッチ57の入力側に繋がれている。2速ワ
ンウェイクラッチ57の入力側はさらに、2速被動ギヤ52
bに繋がり、出力側はカウンタ軸62に繋がる。
さらに、これらワンウェイクラッチ56,57をロック保
持するためのエンブレクラッチ69が設けられている。こ
のエンブレクラッチ69は、1速ワンウェイクラッチ56の
入力側と2速ワンウェイクラッチ57の出力側とを係脱す
るクラッチであり、これがON(係合)の場合には、1速
ギヤ列および2速ギヤ列はエンジンブレーキの効く動力
伝達経路を構成し、これがOFF(非係合)の場合には、
エンジンブレーキの効かない動力伝達経路を構成する。
上記構成の自動変速機ATにおけるロックアップクラッ
チ47の作動制御および変速機構50の各クラッチ64〜69の
作動制御は、第10図にその油圧回路を示すコントロール
バルブCVにより行われる。
このコントロールバルブCVは、チャージポンプ130か
ら送られる作動油を所定のライン圧PLに調圧するレギ
ュレータバルブ132、このライン圧からモジュレート圧
Mを作り出すモジュレータバルブ134およびリニアソレ
ノイドを用いてライン圧PLをスロットル圧PTHに変換
するスロットルバルブ136を有する。コントロールバル
ブCVはさらに、以下のバルブを有し、上記ライン圧
L、モジュレート圧PMおよびスロットル圧PTHを適宜
用いて、ロックアップクラッチ47および各クラッチの作
動制御を行う。
ロックアップクラッチ47の制御を行うバルブとして
は、L/Cオンオフバルブ140、L/Cシフトバルブ142、L/C
コントロールバルブ144,L/Cタイミングバルブ146および
デューティソレノイドバルブ255がある。L/Cオンオフバ
ルブ140は、ライン101へのライン圧PLの供給をON-OFF
制御するバルブで、これによりロックアップクラッチ7
のON-OFF制御がなされる。残りのバルブは、L/Cオンオ
フバルブ140によりロックアップクラッチ47がONにされ
る場合に、デューティソレノイドバルブ255の作動に応
じてこのクラッチ47の係合容量を制御するバルブであ
る。
次に、変速機構50内の各クラッチ64〜69の作動を制御
して変速を行わせるバルブについて簡単に説明する。
このためのバルブとしては、まず、運転者によるシフ
トレバー操作に対応して移動されるスプール151を有し
たマニュアルバルブ150がある。このスプール151はシフ
トレバーポジションに対応するP,R,N,D,3,2,1の7位置
に移動可能となっており、各位置に対応してライン102
からのライン圧PLを所定のポートに供給する。
1速と2速との変速を制御する1−2シフトバルブ16
0、2速と3速との変速を制御する2−3シフトバルブ1
62および3速と4速との変速を制御する3−4シフトバ
ルブ164もコントロールバルブCVに含まれ、これらの作
動は第1および第2オンオフソレノイドバルブ251,252
のON-OFF作動により選択的に供給されるモジュレート圧
Mにより制御される。
さらに、クラッチ圧コントロールバルブ155および4
個のオリフィスコントロールバルブ156〜159も有する。
クラッチ圧コントロールバルブ155は、3速および4速
クラッチ66,67の作動圧をスロットル圧PTHに対応する
圧に変換するバルブである。オリフィスコントロールバ
ルブ156〜159は、変速時に前段クラッチの油圧開放を後
段クラッチの油圧上昇とタイミングを合わせて行わせる
バルブである。
さらに、エンブレクラッチ69の制御とロックアップク
ラッチ47の制御とを切り換えるスイッチングバルブ170
と、エンブレクラッチ69の作動制御を行うエンブレタイ
ミングバルブ175と、ロックアップクラッチ47およびエ
ンブレクラッチ69の制御に利用される第3オンオフソレ
ノイドバルブ253も配設されている。
なお、各クラッチ64〜68には、それぞれアキュムレー
タ81〜85が接続されており、これらクラッチ64〜68が係
合作動されるときでの油圧変動を滑らかにしてスムーズ
な変速を行わせるようになっている。
以上のように構成されたコントロールバルブCVにおい
て、シフトレバー(図示せず)の操作によるマニュアル
バルブ150の作動および第1〜第3ソレノイドバルブ25
1,252,253のON-OFF作動により上記各バルブが作動され
て、各クラッチ64〜69への油圧供給が制御されて自動変
速がなされるとともに、ロックアップクラッチ47の作動
制御がなされる。
なお、シフトレバーポジションが“D"の場合には、1
速から4速までの間での変速がなされ、“3"の場合には
1速から3速までの間での変速がなされるようになって
いる。このため、通常の走行を望むときにはレバーをD
ポジションに位置させ、山路走行、加速走行等のような
加速感のある走行を望むときにはレバーを3ポジション
に位置させると良い。すなわち、Dポジションでは燃費
等を考慮した経済的な走行が期待され、3ポジションで
は駆動トルク重視で加速感のある走行が期待されると言
える。
以上説明したような構成の動力ユニットおいて、エン
ジンEの可変バルブタイミング・リフト機構VTによるバ
ルブ作動特性の切換制御と、油圧コントロールバルブCV
によるロックアップクラッチ47の作動制御および変速機
構50の作動制御とについて、第11図の制御フローを参照
して説明する。
この制御においては、まず、水温センサ92によりエン
ジン冷却水温を、スロットルセンサ93によりエンジンス
ロットル開度θTHを、エンジン回転センサ94によりエン
ジン回転数Neをそれぞれ検出するとともに、シフトレバ
ーポジションを検出する(ステップS1)。
そして、ステップS2において、エンジン冷却水温TW
が所定温度TLより低温か否か判断する。TW<TLでエ
ンジンが充分に暖まっていない場合には、バルブ作動特
性の切換を行う制御油温も低温であり、バルブ作動特性
の切換を行わせるために、連結切換手段21の油圧室29に
作動油圧を供給しても作動油の粘度が高く作動遅れが生
じるという問題がある。このため、この場合には、ステ
ップS10に進み、バルブ作動特性切換マップとして低速
バルブ作動特性を保持して高速バルブ作動特性への切換
は行わせない低温用切換マップを選択する。なお、全く
切換を行わせないのでなく、エンジン回転が所定回転以
上の高回転領域においては切換を許容するようなマップ
を用いても良い。
このように低速バルブ作動特性のみが用いられる場合
には、変速マップおよびロックアップ制御マップも、こ
の場合でのエンジン出力に適したマップを設定・選択す
る必要がある。このため、ステップS11およびステップS
12において低温用変速マップおよび低温用L/Cマップが
選択される。
なお、ここではエンジン冷却水温TWが低温から否か
を判断しているが、制御油温が低温か否かを判断できれ
ば良いので、この制御油温を直接検出してその温度を判
断したり、エンジンのシリンダブロック温度を検出して
温度判断をするようにしても良い。
W≧TLの場合には、バルブ作動特性の切換を行って
も上記のような問題は生じないので、ステップS2に進
み、検出されたシフトレバーポジションから走行(重
視)モードか否かが判断される。例えば、シフトレバー
がDポジションでマニュアルバルブ150がDレンジであ
る場合には、前述のように燃費を重視した経済的な走行
(燃費モード)が要求されていると考えられるので、ス
テップS4〜S6に進み、一方、例えば、シフトレバーが3
ポジションで3レンジの場合には、走行性重視で加速感
のある走行(走行モード)が要求されていると考えられ
るので、ステップS7〜S9に進む。
ステップS4においては、バルブ作動特性の切換を燃費
が等しくなる時点で行う等燃費切換マップを選択する。
具体的には、第12A図に示すように、正味燃料消費率(B
SFC)とエンジン回転数Neとの関係を各負荷毎に示す曲
線を各バルブ作動特性毎に求める。そして、高速バルブ
作動特性に係る燃費を示す線(線H)と低速バルブ作動
特性に係る燃費を示す線(線L)との交点、すなわち、
燃費が等しくなる点を各負荷毎に求め、これら交点を結
ぶ曲線P1を求める。ここで各負荷はスロットル開度θ
THに対応するため、この曲線P1を第12B図に示すスロッ
トル開度θTHとエンジン回転数Neとの関係を示すグラフ
上に線Q1として示す。この線Q1が低速バルブ作動特性
と高速バルブ作動特性との切換点を示し、この線Q1
おいてバルブ作動特性の切換を行わせると、燃費の良い
切換制御となる。
ステップS5およびステップS6においては、第12B図に
示すような切換がなされて得られるエンジン出力に適し
た変速マップおよびロックアップ制御マップが設定・選
択される。但し、この場合では、燃費を重視したバルブ
作動特性切換マップが設定されているので、これら変速
マップおよびロックアップ制御マップも燃費を重視した
ものが選定され、例えば、第12C図および第14A図に示す
ようなマップとなる。
一方、ステップS7に進んだ場合には、バルブ作動特性
の切換をエンジン出力が等しくなる時点で行う等出力切
換マップを選択する。具体的には、第13A図に示すよう
に、エンジン出力に対応するエンジン出力トルクとエン
ジン回転数Neとの関係を各負荷毎に示す曲線を各バルブ
作動特性毎に求める。そして、高速バルブ作動特性に係
る出力トルクを示す線(線H)と低速バルブ作動特性に
係る出力トルクを示す線(線L)との交点、すなわち、
エンジン出力トルクが等しくなる点をを各負荷毎に求
め、これら交点を結ぶ曲線P2を求める。そしてこの曲
線P1を第13B図に示すスロットル開度θTHとエンジン回
転数Neとの関係を示すグラフ上に線Q2として示す。こ
の線Q2が低速バルブ作動特性と高速バルブ作動特性と
の切換点を示し、この線Q2においてバルブ作動特性の
切換を行わせると、利用可能最大トルクを用いることが
できるとともにトルク変動のないスムーズな切換が行わ
れる。
また、ステップS8およびステップS9においては、第13
B図に示すような切換がなされて得られるエンジン出力
に適した変速マップおよびロックアップ制御マップが設
定・選択される。但し、この場合では、トルクを重視し
たバルブ作動特性切換マップが設定されているので、こ
れら変速マップおよびロックアップ制御マップも走行ト
ルクを重視したものが設定され、例えば、第13C図およ
び第14B図に示すようなマップとなる。
この場合に、シフトレバーが3ポジションであるた
め、第13C図のマップでは1速から3速までの変速であ
るが、各変速線U11、U12は、第12C図での対応する変
速線U1、U2より高速側に設定されており、高車速領域
まで大きな駆動トルクを得ることができるようにして、
走行重視の変速を行うようになっている。同様な理由か
ら、第14B図のロックアップ切換線R2は第14A図に示す
ロックアップ切換線R1より高車速側に設定されてお
り、高車速領域までトルクコンバータを利用するように
なっている。
以上のようにして、シフトレバーポジションに応じ
て、バルブ作動特性切換マップ、変速マップおよびロッ
クアップ制御マップの選択がなされると、次いで、ステ
ップS13に進み、スロットル開度θTHとエンジン回転数N
eとで定まる状態が、ステップS4もしくはステップS7に
おいて選択した切換マップにおいて低速バルブ作動特性
領域(線Q1もしくはQ2より左側の領域)にあるか否か
の判断を行う。
これが低速バルブ作動特性領域にある場合には、ステ
ップS15に進んでバルブ作動特性を低速バルブ作動特性
に設定する。すなわち、可変バルブタイミング・リフト
機構VTにおける連結手段21の油圧室29への油圧供給は行
わず、これを連結解除状態にする。一方、低速バルブ作
動特性領域でない場合には、ステップS14に進んで高速
バルブ作動特性に設定する。すなわち、油圧室29へ作動
油圧を供給し、これを連結状態にする。
このようにして、ステップS4,S7もしくはステップS10
において選択されたバルブ作動特性切換マップに基づい
て、バルブ作動特性の設定がなされる。これと平行し
て、上述のように選択された変速マップおよびロックア
ップマップに基づいて変速制御およびロックアップ係合
制御がなされる(ステップS16)。
以上の制御を行うと、シフトレバーポジションおよび
エンジン冷却水温等に応じて、等燃費切換マップ、等出
力切換マップもしくは低温用切換マップのいずれかが選
択され、各選択されたマップに対応して変速制御マップ
およびロックアップ制御マップが選択される。このた
め、バルブ作動特性の切換がなされても、常にこのとき
でのエンジン出力に合った適切な変速およびロックアッ
プ制御がなされる。
なお、以上の例においては、シフトレバーポジション
に対応して、バルブ作動特性の切換マップを選択するよ
うになっているが、本発明はこれに限られないことは無
論である。例えば、運転席の操作ボタンにより、エコノ
ミーモードおよびノーマルモード(もしくはスポーティ
モード)の切換を可能となっているような場合に、この
モード切換に対応してバルブ作動特性切換マップの選択
を行わせるとともに、これに対応した変速マップおよび
ロックアップ制御マップの選択を行わせるようにしても
良い。
次に、変速機として無段変速機が用いられる場合につ
いて説明する。
第15図は本発明に係る油圧式無段変速機の油圧回路を
示し、無段変速機Tは、入力軸301を介してエンジンE
により駆動される定吐出量型油圧ポンプPと、車輪Wを
駆動する出力軸302を有する可変容量型油圧モータMと
を有している。これら油圧ポンプPおよび油圧モータM
は、ポンプPの吐出口およびモータMの吸入口を連通さ
せる第1油路LaとポンプPの吸入口およびモータMの吐
出口を連通させる第2油路Lbとの2本の油路により油圧
閉回路を構成して連結されている。
さらに、エンジンEにより駆動されるチャージポンプ
310の吐出口がチェックバルブ311を有するチャージ油路
Lhおよび一対のチェックバルブ303を有する第3油路Lc
を介して閉回路に接続されており、チャージポンプ310
によりオイルサンプ315から汲み上げられチャージ圧リ
リーフバルブ312により調圧された作動油がチェックバ
ルブ303の作用により上記2本の油路La,Lbのうちの低圧
側の油路に供給される。
高圧および低圧リリーフバルブ306,307を有してオイ
ルサンプ315に繋がる第5および第6油路Le,Lfが接続さ
れたシャトルバルブ304を有する第4油路Ldが上記閉回
路に接続されている。このシャトルバルブ304は、2ポ
ート3位置切換弁であり、第1および第2油路La,Lbの
油圧差に応じて作動し、第1および第2油路La,Lbのう
ち高圧側の油路を第5油路Leに連通させるとともに低圧
側の油路を第6油路Lfに連通させる。これにより高圧側
の油路のリリーフ油圧は高圧リリーフバルブ306により
調圧され、低圧側の油路のリリーフ油圧は低圧リリーフ
バルブ307により調圧される。
さらに、第1および第2油路La,Lb間には、両油路を
短絡する第7油路Lgが設けられており、この第7油路Lg
にはこの油路の開度を制御する可変絞り弁からなるクラ
ッチ弁305が配設されている。このため、クラッチ弁305
の絞り量を制御することにより油圧ポンプPから油圧モ
ータMへの駆動力伝達を制御するクラッチ制御を行わせ
ることができる。
エンジンEにより油圧ポンプPを駆動し、この油圧ポ
ンプPからの油圧により油圧モータMが回転駆動され、
この回転が出力軸302を介して車輪Wに伝達され、車輪
Wの駆動がなされるのであるが、油圧モータMは、例え
ば斜板アキシャルピストンモータであり、アクチュエー
タ320によりこの斜板の角度を制御して、変速機Tの変
速比を無段階に変化させることができる。
このアクチュエータ320による斜板の角度は、スロッ
トル開度に対応した目標エンジン回転数Ne0を設定し、
実エンジン回転数Neをこの目標エンジン回転数Ne0に一
致させるように制御される。
このため具体的な例として、例えば、この無段変速機
を搭載した車両が停止した状態から、スロットル開度が
θ1になるまでアクセルペダルが踏み込まれて車両が発
進する場合を考えてみる。この場合には、第16図におい
て、線aで示すようにまずクラッチ弁305が閉じられて
クラッチが繋がれる。次いで、実エンジン回転数が、ス
ロットル開度θ1に対応する目標エンジン回転数N1にな
るまで、変速比最大のまま線bに沿ってエンジン回転が
上昇し、実エンジン回転数Neが目標エンジン回転数N1
に一致すると、このエンジン回転数N1を維持したまま
変速比が小さくなるようにアクチュエータ320により変
速比が制御され、線cに沿ってエンジン回転が一定のま
ま加速される。そして、駆動馬力と走行抵抗が一致する
車速V1において、定常走行となり、このとき、変速比
は図示のようにMとなる。
なお、アクセルペダルの踏み込みが変化してスロット
ル開度が変化すると、目標エンジン回転数Ne0もこれに
対応して変化し、この場合には、この変化した目標エン
ジン回転数に実エンジン回転数が一致するようにアクチ
ュエータ320による変速比の制御がなされる。
このような変速制御がなされる場合において、目標エ
ンジン回転数はスロットル開度に対応して一義的に設定
される。この設定は、例えば、燃費を最小とするように
なされるのであるが、可変バルブタイミング・リフト機
構VTによりバルブ作動特性が切り換えられた場合には、
スロットル開度が同じでもエンジン出力特性が異なるた
め、目標エンジン回転数の設定は、このバルブ作動特性
の切換を考慮する必要がある。
このため、本発明においては、第17図のフローに示す
ような制御がなされる。
この制御では、まず、水温センサ92によりエンジン冷
却水温を、スロツトルセンサ93によりエンジンスロツト
ル弁開度θTHを、エンジン回転センサ94によりエンジン
回転数Neをそれぞれ検出するとともに、シフトレバーポ
ジションを検出する(ステップS21)。次いで、ステッ
プS22において、検出されたシフトレバーポジションが
Dポジションであるか否か、すなわち、シフトレバーに
連動して作動されるマニュアルバルブ150がDレンジに
なっているか否か判断される。これがDレンジの場合に
は、燃費を重視した経済的な走行が要求されていると考
えられるので、ステップS23に進んで等燃費切換マップ
を選択する。一方、Dレンジではない場合(例えば、3
レンジの場合)には、走行性重視での加速感のある走行
が要求されていると考えられるので、ステップS24に進
んで等出力切換マップ選択する。これら切換マップは前
述のものと同じである。
以上のようにして、シフトレバーポジションに応じ
て、バルブ作動特性切換マップの選択がなされると、次
いで、ステップS25に進み、エンジン冷却水温TWが所定
温度TLより低温か否か判断する。TW<TLでエンジン
が充分に暖まっていない場合には、ステップS29に進
み、上記において選択されたバルブ作動特性切換マップ
の如何に拘らず低速バルブ作動特性を保持し、高速バル
ブ作動特性への切換は行わせない。
W≧TLの場合には、ステップS25に進み、スロット
ル開度θTHとエンジン回転数Neとで定まる状態が、ステ
ップS23もしくはステップS24において選択した切換マッ
プにおいて低速バルブ作動特性領域にあるか否かの判断
を行う。
これが低速バルブ作動特性領域にある場合には、ステ
ップS29に進んでバルブ作動特性を低速バルブ作動特性
に設定する。すなわち、可変バルブタイミング・リフト
機構VTにおける連結手段21の油圧室29への油圧供給は行
わず、これを連結解除状態にする。一方、低速バルブ作
動特性領域でない場合には、ステップS27に進んで高速
バルブ作動特性に設定する。すなわち、油圧室29へ作動
油圧を供給し、これを連結状態にする。
このようにして、バルブ作動特性切換マップに基づい
て、バルブ作動特性の設定がなされると、各バルブ作動
特性に対応する目標エンジン回転数Ne0が算出される。
この算出について第18A図および第18B図を用いて説明
する。第18図は横軸にエンジン回転数Ne、縦軸にエンジ
ン出力Psを示し、実線WOTがスロットル全開時のエンジ
ン出力特性、複数の一点鎖線が等燃費曲線、実線FEが最
小燃費曲線をそれぞれ示している。変速制御において
は、エンジン出力を最小燃費曲線FEに沿って制御し、燃
費の良い特性を得るのが望ましい。このため、例えば、
所定のエンジン馬力Ps1に対応する最小燃費曲線FE上の
エンジン回転数N1を読み取り、この所定のエンジン馬
力Ps1に対応するスロットル開度θ1とエンジン回転数N
1との関係を第18B図に示すように予めプロットしてお
く。そして、制御時に、スロットル開度θTHが良く込ま
れると、これに対応する目標エンジン回転数Ne0を第18B
図から読み取れば、目標エンジン回転数Neoの算出がで
きる。
このようにして目標エンジン回転数Neoの算出がなさ
れるのであるが、バルブ作動特性が異なると、第18A図
に示すエンジン出力特性も異なる。このため、本例にお
いては、高速バルブ作動特性および低速バルブ作動特性
のそれぞれに対応して第18A図および第18図に相当する
グラフの設定を行っている。そして、ステップS27にお
いて高速バルブ作動特性が設定された場合には、この高
速バルブ作動特性でのエンジン出力に対応するグラフか
ら目標エンジン回転数を読み取り(ステップS28)、ス
テップS29において低速バルブ作動特性が設定された場
合には、この低速バルブ作動特性でのエンジン出力に対
応するグラフから目標エンジン回転数を読み取る(ステ
ップS30)。
こうして目標エンジン回転数Ne0が算出されると、実
エンジン回転数Neをこの目標エンジン回転数Ne0に一致
させるように、アクチュエータ320による変速制御がな
される(ステップS31)。
このようにして変速制御を行うと、いずれのバルブ作
動特性が設定された場合でも、常に最小燃費曲線に沿っ
たエンジン出力を利用した変速制御となり、燃費の良い
変速制御が得られる。
なお、以上の例においては、油圧式無段変速機の例を
示したが、本発明に係る制御はこのような油圧式無段変
速機に限られるものでなく、他の形式の無段変速機にも
用いることができるのは無論のことである。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、バルブ作動特
性切換手段により選択されたバルブ作動特性切換マップ
に対応する変速機の制御特性マップを選択するとともに
この選択された制御特性マップに基づいて変速機の制御
を行うようになっているので、例えば、バルブ作動特性
切換マップとして、エンジン出力が等しくなる時点でバ
ルブ作動特性の切換を行わせる等出力切換マップおよび
エンジンの燃料消費率が等しくなる時点でバルブ作動特
性の切換を行わせる等燃費切換マップを設定し、且つ、
変速機の制御のための制御特性マップとして、上記等出
力切換マップおよび等燃費切換マップに対応する変速マ
ップを設定し、等出力切換マップが選択された場合には
走行特性重視の変速マップを用いて走行特性に優れた制
御を行い、一方、等燃費切換マップが選択された場合に
は燃費重視の変速マップを用いて経済性に優れた制御を
行うというようなことができ、バルブ作動特性の切換が
なされても、常に最適制御を行うことができる。
また、もう1つの本発明においては、変速機が無段変
速機であり、変速制御手段は各バルブ作動特性毎に設定
した複数の目標エンジン回転マップを有しており、バル
ブ作動特性切換手段により切換設定されたバルブ作動特
性に対応する目標エンジン回転マップを用いて無段変速
機の変速制御を行うようになっているので、バルブ作動
特性が切り換えられても、各バルブ作動特性に最適な目
標エンジン回転マップを用い、常に、最適な制御を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る動力ユニットを示す概略図、 第2図は上記動力ユニットを構成するエンジンに用いら
れる可変バルブタイミング・リフト機構の断面図、 第3図はこの機構の平面図、 第4図〜第6図はこの機構の断面図、 第7A図および第7B図は吸気バルブの開閉作動特性を示す
グラフ、 第8図は上記エンジンの出力トルクと回転数との関係を
示すグラフ、 第9図は上記駆動ユニットを構成する自動変速機の動力
伝達系を示す概略図、 第10図はこの自動変速機の制御を行うコントロールバル
ブの油圧回路図、 第11図は本発明に係る動力ユニットにおける制御を示す
フローチャート、 第12A図および第13A図はそれぞれ、正味燃料消費率(BS
FC)およびエンジン出力トルクとエンジン回転数との関
係を示すグラフ、 第12B図および第13B図はそれぞれ、エンジンスロットル
開度とエンジン回転数との関係からバルブ作動特性切換
マップを示すグラフ、 第12C図および第13C図は変速マップを示すグラフ、 第14A図および第14B図はロックアップクラッチの係合制
御用のマップを示すグラフ、 第15図は油圧式無段変速機の油圧回路図、 第16図はエンジン回転数と車速との関係から上記無段変
速機の制御特性を示すグラフ、 第17図は上記無段変速機を用いた動力ユニットの制御を
示すフローチャート、 第18A図および第18B図は、エンジン出力特性および目標
エンジン回転数マップを示すグラフである。 3,3′……低速用カム、5……高速用カム 6……ロッカシャフト、21……連結手段 22,23……ピストン、29……油圧室 47……ロックアップクラッチ 50……変速機構、63……変速機入力軸 92……水温センサ、93……スロットルセンサ 94……エンジン回転センサ 95……変速機回転センサ CU……コントロールユニット VT……可変バルブタイミング・リフト機構
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 29/00 F02D 29/00 H // F16H 59:42 59:74 (72)発明者 花岡 正 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 三宅 準一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 岸 則行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 石川 義和 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−113526(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一
    方のバルブ作動特性を切換自在なエンジンと、このエン
    ジンの出力軸に連結された変速機とからなる動力ユニッ
    トにおいて、 前記バルブ作動特性の切換制御用のバルブ作動特性切換
    マップを複数有し、いずれか1つのバルブ作動特性切換
    マップを選択するとともにこの選択した切換マップに基
    づいてバルブ作動特性の切換を行うバルブ作動特性切換
    手段と、 前記複数のバルブ作動特性切換マップにそれぞれ対応し
    て前記変速機の制御を行わせるための複数の制御特性マ
    ップを有し、前記選択されたバルブ作動特性切換マップ
    に対応する前記制御特性マップを選択するとともにこの
    選択された制御特性マップに基づいて前記変速機の制御
    を行う変速機制御手段とからなることを特徴とする動力
    ユニットの制御装置。
  2. 【請求項2】前記バルブ作動特性切換マップとして、エ
    ンジン出力が等しくなる時点で前記バルブ作動特性の切
    換を行わせる等出力切換マップおよびエンジンの燃料消
    費率が等しくなる時点で前記バルブ作動特性の切換を行
    わせる等燃費切換マップを有していることを特徴とする
    請求項第1項記載の制御装置。
  3. 【請求項3】前記バルブ作動特性切換マップとして、エ
    ンジン温度が低温のときに選択され、前記バルブ作動特
    性の1つを選択するとともにこれをエンジン回転の全領
    域もしくは所定回転に至るまでの領域内で保持する低温
    用切換マップを有していることを特徴とする請求項第1
    項もしくは第2項記載の制御装置。
  4. 【請求項4】前記変速機が自動変速機であり、前記制御
    特性マップがこの自動変速機の変速を制御するための変
    速マップであることを特徴とする請求項第1項記載の制
    御装置。
  5. 【請求項5】前記変速機が自動変速機であり、前記制御
    特性マップがこの自動変速機におけるトルクコンバータ
    の入力側と出力側とを係脱するロックアップクラッチの
    作動制御用のロックアップ制御マップであることを特徴
    とする請求項第1項記載の制御装置。
  6. 【請求項6】前記自動変速機におけるシフトレンジの切
    換に対応して、前記バルブ作動特性切換マップおよび前
    記制御特性切換マップの選択を行わせることを特徴とす
    る請求項第3項もしくは第4項に記載の制御装置。
  7. 【請求項7】吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一
    方のバルブ作動特性を切換自在なエンジンと、このエン
    ジンの出力軸に連結され、このエンジンの出力回転を無
    段階に変速可能な無段変速機とからなる動力ユニットに
    おいて、 前記バルブ作動特性の切換を行わせるためのバルブ作動
    特性切換マップを有し、このバルブ作動特性切換マップ
    に基づいてバルブ作動特性の切換を行うバルブ作動特性
    切換手段と、 前記バルブ作動特性のそれぞれに対応して、運転者の加
    ・減速意志を示す指標と目標エンジン回転数との関係を
    示す目標エンジン回転マップを有し、前記バルブ作動特
    性切換手段により切換設定されたバルブ作動特性に対応
    する前記目標エンジン回転マップを用いて前記無段変速
    機の変速制御を行う変速制御手段とからなることを特徴
    とする動力ユニットの制御装置。
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