JP2631556B2 - 動力ユニットの制御方法 - Google Patents
動力ユニットの制御方法Info
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- JP2631556B2 JP2631556B2 JP13338389A JP13338389A JP2631556B2 JP 2631556 B2 JP2631556 B2 JP 2631556B2 JP 13338389 A JP13338389 A JP 13338389A JP 13338389 A JP13338389 A JP 13338389A JP 2631556 B2 JP2631556 B2 JP 2631556B2
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- speed
- valve
- valve operating
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- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、バルブ作動特性が切換自在となったエンジ
ンと、このエンジン出力軸に連結された変速機とから構
成される動力ユニットに関する。
ンと、このエンジン出力軸に連結された変速機とから構
成される動力ユニットに関する。
なお、バルブ作動特性の切換とは、吸気バルブもしく
は排気バルブの開閉時期および開放期間とバルブリフト
量との両方あるいは一方を切り換えることを言い、1気
筒内の複数の吸気バルブまたは排気バルブの少なくとも
1つのバルブの開放期間を実質的に零にしてこれを閉弁
状態に切り換えることも含む。
は排気バルブの開閉時期および開放期間とバルブリフト
量との両方あるいは一方を切り換えることを言い、1気
筒内の複数の吸気バルブまたは排気バルブの少なくとも
1つのバルブの開放期間を実質的に零にしてこれを閉弁
状態に切り換えることも含む。
(従来の技術) 従来、特公昭49-33289号公報により、吸気バルブと排
気バルブとの少なくとも一方のバルブ作動特性を、低回
転領域に適した低速バルブ作動特性と、高回転領域に適
した高速バルブ作動特性とに切換自在とするエンジンが
知られている。このエンジンにおいては、エンジンの回
転数が所定値以下で且つ吸気負圧が所定圧以下(真空
側)の領域で低速バルブ作動特性に切り換え、他の領域
では高速バルブ作動特性に切り換えるようにしている。
気バルブとの少なくとも一方のバルブ作動特性を、低回
転領域に適した低速バルブ作動特性と、高回転領域に適
した高速バルブ作動特性とに切換自在とするエンジンが
知られている。このエンジンにおいては、エンジンの回
転数が所定値以下で且つ吸気負圧が所定圧以下(真空
側)の領域で低速バルブ作動特性に切り換え、他の領域
では高速バルブ作動特性に切り換えるようにしている。
このようなエンジンの出力特性の1例を示すのが第6
図であり、低速バルブ作動特性使用時には線Lで示す特
性となり、高速バルブ作動特性使用時には線Hで示す特
性となる。両特性はエンジン回転数N1の点で交差し、エ
ンジン回転数Ne<N1の領域では、低速バルブ作動特性の
トルク(線A1)の方が高速バルブ作動特性のトルク(線
B1)より大きく、Ne>N1の領域では、高速バルブ作動特
性のトルク(線A2)の方が低速バルブ作動特性のトルク
(線B2)より大きい。この場合において、トルクが大き
い方の特性(線A1およびA2で示す特性)を高トルクバル
ブ作動特性と称し、トルクが小さい方の特性(線B1およ
びB2で示す特性)を低トルクバルブ作動特性と称す。
図であり、低速バルブ作動特性使用時には線Lで示す特
性となり、高速バルブ作動特性使用時には線Hで示す特
性となる。両特性はエンジン回転数N1の点で交差し、エ
ンジン回転数Ne<N1の領域では、低速バルブ作動特性の
トルク(線A1)の方が高速バルブ作動特性のトルク(線
B1)より大きく、Ne>N1の領域では、高速バルブ作動特
性のトルク(線A2)の方が低速バルブ作動特性のトルク
(線B2)より大きい。この場合において、トルクが大き
い方の特性(線A1およびA2で示す特性)を高トルクバル
ブ作動特性と称し、トルクが小さい方の特性(線B1およ
びB2で示す特性)を低トルクバルブ作動特性と称す。
一方、自動変速機は、走行状態に応じて自動的に変速
を行わせ、所望の走行特性を得るように構成されてい
る。このため、例えば、車速と、エンジン出力との関係
からシフトアップ線およびシフトダウン線を各変速毎に
設定した変速マップを有し、走行状態をこの変速マップ
に照らして変速制御を行わせることが良く行われてい
る。このような変速制御の例としては、例えば、特開昭
61-189354号公報に開示されているものがある。
を行わせ、所望の走行特性を得るように構成されてい
る。このため、例えば、車速と、エンジン出力との関係
からシフトアップ線およびシフトダウン線を各変速毎に
設定した変速マップを有し、走行状態をこの変速マップ
に照らして変速制御を行わせることが良く行われてい
る。このような変速制御の例としては、例えば、特開昭
61-189354号公報に開示されているものがある。
このような変速制御を行うに際しては、変速時のショ
ックをできる限り少なくすることが要求される。
ックをできる限り少なくすることが要求される。
このような変速時のショックとしては、パワーオン・
シフトアップ(アクセルが踏み込まれた状態でのシフト
アップ)時の変速ショックがある。これを第12図に示す
ように、2速から3速へのパワーオン・シフトアップを
例にして説明する。時間t1において、2速から3速への
変速指令が出力されるとともにこれに基づいて変速ソレ
ノイド出力が2速から3速に変更される。これに応じ
て、2速クラッチ圧P2が低下し、3速クラッチ圧P3が上
昇する。
シフトアップ(アクセルが踏み込まれた状態でのシフト
アップ)時の変速ショックがある。これを第12図に示す
ように、2速から3速へのパワーオン・シフトアップを
例にして説明する。時間t1において、2速から3速への
変速指令が出力されるとともにこれに基づいて変速ソレ
ノイド出力が2速から3速に変更される。これに応じ
て、2速クラッチ圧P2が低下し、3速クラッチ圧P3が上
昇する。
このため、それまで、2速クラッチ側のみに伝達され
ていたエンジントルクは3速クラッチ側へも分割され3
速クラッチ側へ次第に移行する。この移行が完了するの
が時間t2であり、ここで時間t1から時間t2までの移行の
間をトルク相と称する。この移行により、変速機でのギ
ヤ比(減速比)が小さくなる方に変化するため、エンジ
ントルクは変速機側に引き込まれて低下し、変速機出力
側の加速度Gはグラフ(e)で示すように低下する。
ていたエンジントルクは3速クラッチ側へも分割され3
速クラッチ側へ次第に移行する。この移行が完了するの
が時間t2であり、ここで時間t1から時間t2までの移行の
間をトルク相と称する。この移行により、変速機でのギ
ヤ比(減速比)が小さくなる方に変化するため、エンジ
ントルクは変速機側に引き込まれて低下し、変速機出力
側の加速度Gはグラフ(e)で示すように低下する。
この後、2速クラッチによるトルク伝達がなされ、エ
ンジン回転は図示のように低下するのであるが、このと
き、エンジンおよび変速機の入力側の慣性により、変速
機出力の加速度Gは図示のように上昇する。そして、変
速が完了した時点t3において加速度Gは元のレベルに戻
る。この時間t2からt3までの間を慣性相と称する。
ンジン回転は図示のように低下するのであるが、このと
き、エンジンおよび変速機の入力側の慣性により、変速
機出力の加速度Gは図示のように上昇する。そして、変
速が完了した時点t3において加速度Gは元のレベルに戻
る。この時間t2からt3までの間を慣性相と称する。
(発明が解決しようとする課題) 以上のように、パワーオン・シフトアップがなされる
と、トルク相における加速度Gの変化ΔG1、慣性相にお
ける加速度Gの変化ΔG2およびΔG3が発生し、この加速
度変化により変速ショックが発生するという問題があ
る。
と、トルク相における加速度Gの変化ΔG1、慣性相にお
ける加速度Gの変化ΔG2およびΔG3が発生し、この加速
度変化により変速ショックが発生するという問題があ
る。
なお、このパワーオン・シフトアップは、アクセルペ
ダルを踏んで走行中に車速が増加すると自動的になされ
るものであり、運転斜の意志と関係なくなされる変速で
あるため、変速ショックの発生はできるかぎり小さく抑
えるのが望ましい。
ダルを踏んで走行中に車速が増加すると自動的になされ
るものであり、運転斜の意志と関係なくなされる変速で
あるため、変速ショックの発生はできるかぎり小さく抑
えるのが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みたもので、変速機の
パワーオン・シフトアップがなされる際に、この変速制
御とエンジンのバルブ作動特性の切り換え制御とを関連
させて制御し、上記のような加速度変化を小さくして、
変速ショックを抑えることができるような制御方法を提
供することを目的とする。
パワーオン・シフトアップがなされる際に、この変速制
御とエンジンのバルブ作動特性の切り換え制御とを関連
させて制御し、上記のような加速度変化を小さくして、
変速ショックを抑えることができるような制御方法を提
供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) このような目的達成のため、本発明の制御方法におい
ては、エンジンが低トルクバルブ作動特性を使用して運
転中に、パワーオン・シフトアップがなされる時には、
バルブ作動特性を高トルクバルブ作動特性に切り換える
と同時に、変速ソレノイドを作動させる等してこのパワ
ーオン・シフトアップを開始させ、この後においてパワ
ーオン・シフトアップがトルク相から慣性相へ移行した
ことが検出されたときに、バルブ作動特性を低トルクバ
ルブ作動特性に戻す。この慣性相への移行時点から変速
クラッチが実際に係合を開始して、エンジン回転、クラ
ッチの入出力回転数比等が変化し始め、第12図では時間
t2で示されている。
ては、エンジンが低トルクバルブ作動特性を使用して運
転中に、パワーオン・シフトアップがなされる時には、
バルブ作動特性を高トルクバルブ作動特性に切り換える
と同時に、変速ソレノイドを作動させる等してこのパワ
ーオン・シフトアップを開始させ、この後においてパワ
ーオン・シフトアップがトルク相から慣性相へ移行した
ことが検出されたときに、バルブ作動特性を低トルクバ
ルブ作動特性に戻す。この慣性相への移行時点から変速
クラッチが実際に係合を開始して、エンジン回転、クラ
ッチの入出力回転数比等が変化し始め、第12図では時間
t2で示されている。
(作用) 上記本発明に係る制御方法の場合には、変速時におけ
るトルク相の間のみ高トルクバルブ作動特性に切換られ
るので、このトルク相でのトルク引き込みによるトルク
の低下量を小さくすることができる。このため、トルク
相での変速機出力側の加速度変化が小さくなり、この場
合にも変速ショックが小さくなる。
るトルク相の間のみ高トルクバルブ作動特性に切換られ
るので、このトルク相でのトルク引き込みによるトルク
の低下量を小さくすることができる。このため、トルク
相での変速機出力側の加速度変化が小さくなり、この場
合にも変速ショックが小さくなる。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
て説明する。
第1図は本発明に係る方法により制御される動力ユニ
ットを示し、この動力ユニットは、可変バルブタイミン
グ・リフト機構VTを有するエンジンEと、油圧コントロ
ールバルブCVにより制御される自動変速機ATとから構成
される。ここで可変バルブタイミング・リフト機構VT
は、エンジンEの吸気バルブの開閉時期、開放期間およ
びリフト量を、低回転領域に適した低速バルブ作動特性
と、高回転領域に適した高速バルブ作動特性とに切り換
える機構であり、この切換は、後述するように、ソレノ
イドバルブ91のON・OFF作動による所定油圧の給排によ
り行われる。また、油圧コントロールバルブCVは、自動
変速機AT内のロックアップクラッチの係合制御および変
速クラッチの作動制御等を行うバルブであり、この作動
制御は、ソレノイドバルブ251,252,253,255によりなさ
れる。
ットを示し、この動力ユニットは、可変バルブタイミン
グ・リフト機構VTを有するエンジンEと、油圧コントロ
ールバルブCVにより制御される自動変速機ATとから構成
される。ここで可変バルブタイミング・リフト機構VT
は、エンジンEの吸気バルブの開閉時期、開放期間およ
びリフト量を、低回転領域に適した低速バルブ作動特性
と、高回転領域に適した高速バルブ作動特性とに切り換
える機構であり、この切換は、後述するように、ソレノ
イドバルブ91のON・OFF作動による所定油圧の給排によ
り行われる。また、油圧コントロールバルブCVは、自動
変速機AT内のロックアップクラッチの係合制御および変
速クラッチの作動制御等を行うバルブであり、この作動
制御は、ソレノイドバルブ251,252,253,255によりなさ
れる。
上記ソレノイドバルブ91,251,252,253,255の作動は、
コントロールユニットCUからの作動信号により制御され
る。このため、コントロールユニットCUには、水温セン
サ92からのエンジン冷却水温信号、スロットルセンサ93
からのスロットル開度信号、エンジン回転センサ94から
のエンジン回転信号、変速機回転センサ95からの変速機
出力回転信号等の各種信号が入力されており、これら各
種信号に基づいて、コントロールユニットCUから上記各
ソレノイドバルブに作動信号が出力される。
コントロールユニットCUからの作動信号により制御され
る。このため、コントロールユニットCUには、水温セン
サ92からのエンジン冷却水温信号、スロットルセンサ93
からのスロットル開度信号、エンジン回転センサ94から
のエンジン回転信号、変速機回転センサ95からの変速機
出力回転信号等の各種信号が入力されており、これら各
種信号に基づいて、コントロールユニットCUから上記各
ソレノイドバルブに作動信号が出力される。
まず最初に、可変バルブタイミング・リフト機構VTに
ついて第2図および第3図を参照しながら説明する。エ
ンジンEの各機構毎に一対の吸気バルブ1a,1bが配設さ
れ、これら一対の吸気バルブ1a,1bは、エンジンの回転
に同期して1/2の回転比で駆動されるカムシャフト2に
一体的に設けられた第1低速用カム3,第2低速用カム
3′および高速用カム5と、カムシャフト2と平行なロ
ッカシャフト6に枢支される第1,第2および第3ロッカ
アーム7,8,9との働きによって開閉作動される。
ついて第2図および第3図を参照しながら説明する。エ
ンジンEの各機構毎に一対の吸気バルブ1a,1bが配設さ
れ、これら一対の吸気バルブ1a,1bは、エンジンの回転
に同期して1/2の回転比で駆動されるカムシャフト2に
一体的に設けられた第1低速用カム3,第2低速用カム
3′および高速用カム5と、カムシャフト2と平行なロ
ッカシャフト6に枢支される第1,第2および第3ロッカ
アーム7,8,9との働きによって開閉作動される。
カムシャフト2はエンジン本体の上方で回転自在に配
設されており、第1低速用カム3は一方の吸気バルブ1a
に対応する位置でカムシャフト2に一体的に設けられ、
第2低速用カム3′は他方の吸気バルブ1bに対応する位
置でカムシャフト2に一体的に設けられる。また、高速
用カム5は両吸気バルブ1a,1b間に対応する位置でカム
シャフト2に一体的に設けられる。しかも、第1および
第2低速用カム3,3′はエンジンの低速運転時に対応し
た高位部3a,3a′を有する。高速用カム5はエンジンの
高速運転時に対応した高位部5aを有する。
設されており、第1低速用カム3は一方の吸気バルブ1a
に対応する位置でカムシャフト2に一体的に設けられ、
第2低速用カム3′は他方の吸気バルブ1bに対応する位
置でカムシャフト2に一体的に設けられる。また、高速
用カム5は両吸気バルブ1a,1b間に対応する位置でカム
シャフト2に一体的に設けられる。しかも、第1および
第2低速用カム3,3′はエンジンの低速運転時に対応し
た高位部3a,3a′を有する。高速用カム5はエンジンの
高速運転時に対応した高位部5aを有する。
ロッカシャフト6には第1〜第3ロッカアーム7〜9
がそれぞれ枢支され、第1および第2ロッカアーム7,8
は各吸気バルブ1a,1bの上方位置まで延設される。ま
た、第1ロッカアーム7の上部には低速用カム3に摺接
するカムスリッパ10が設けられ、第2ロッカアーム8の
上部には第2低速用カム4に当接し得るカムスリッパ11
が設けられる。なお、各吸気バルブ1a,1bは、バルブば
ね16,17により閉弁方向すなわち上方に向けて付勢され
ている。
がそれぞれ枢支され、第1および第2ロッカアーム7,8
は各吸気バルブ1a,1bの上方位置まで延設される。ま
た、第1ロッカアーム7の上部には低速用カム3に摺接
するカムスリッパ10が設けられ、第2ロッカアーム8の
上部には第2低速用カム4に当接し得るカムスリッパ11
が設けられる。なお、各吸気バルブ1a,1bは、バルブば
ね16,17により閉弁方向すなわち上方に向けて付勢され
ている。
第3ロッカアーム9は、第1および第2ロッカアーム
7,8間でロツカシャフト6に枢支される。この第3ロッ
カアーム9は、ロッカシャフト6から両吸気バルブ1a,1
b側に僅かに延出され、その上部には高速用カム5に摺
接するカムスリッパが設けられる。
7,8間でロツカシャフト6に枢支される。この第3ロッ
カアーム9は、ロッカシャフト6から両吸気バルブ1a,1
b側に僅かに延出され、その上部には高速用カム5に摺
接するカムスリッパが設けられる。
第3図に示すように、第1〜第3ロッカアーム7,8,9
は、相互に摺接されており、それらの相対角度変位を可
能とする状態と、各ロッカアーム7〜9を一体的に連結
する状態とを切換可能な連結手段21が第1〜第2ロッカ
アーム7,8,9に設けられる。
は、相互に摺接されており、それらの相対角度変位を可
能とする状態と、各ロッカアーム7〜9を一体的に連結
する状態とを切換可能な連結手段21が第1〜第2ロッカ
アーム7,8,9に設けられる。
連結手段21は、第1および第3ロッカアーム7,9を連
結する位置およびその連結を解除する位置間で移動可能
な第1ピストン22と、第3および第2ロッカアーム9,8
を連結する位置およびその連結を解除する位置間で移動
可能な第2ピストン23と、第1および第2ピストン22,2
3の移動を規制するストッパ24と、第1および第2ピス
トン22,23を連結解除位置側に移動させるべくストッパ2
4を付勢するばね25とを備える。
結する位置およびその連結を解除する位置間で移動可能
な第1ピストン22と、第3および第2ロッカアーム9,8
を連結する位置およびその連結を解除する位置間で移動
可能な第2ピストン23と、第1および第2ピストン22,2
3の移動を規制するストッパ24と、第1および第2ピス
トン22,23を連結解除位置側に移動させるべくストッパ2
4を付勢するばね25とを備える。
これら第1および第2ピストン22,23の移動は、ソレ
ノイドバルブ91の作動に応じて油路31,32,30を通って油
圧室29内に供給される油圧により行われる。
ノイドバルブ91の作動に応じて油路31,32,30を通って油
圧室29内に供給される油圧により行われる。
なお、このような可変バルブタイミング・リフト機構
は、例えば、特開昭62-121811号公報に詳細に開示され
ている。
は、例えば、特開昭62-121811号公報に詳細に開示され
ている。
次に、上記のように構成された可変バルブタイミング
・リフト機構VTの作動について説明する。
・リフト機構VTの作動について説明する。
エンジンEの低速運転時には、ソレノイドバルブ91が
OFFであり、第3図に示すように油路31と油圧源(図示
せず)との連通が断たれており、連結切換手段21の油圧
室29に油圧が供給されず、ストッパ24はばね25によって
第3ロッカアーム9側に押圧される。このため各ロッカ
アーム7,8,9はそれぞれ独立して変位可能である。
OFFであり、第3図に示すように油路31と油圧源(図示
せず)との連通が断たれており、連結切換手段21の油圧
室29に油圧が供給されず、ストッパ24はばね25によって
第3ロッカアーム9側に押圧される。このため各ロッカ
アーム7,8,9はそれぞれ独立して変位可能である。
このような連結切換手段21の連結解除状態にあって、
カムシャフト2の回転動作により、第1ロッカアーム7
は低速用カム3との摺接に応じて揺動し、第2ロッカア
ーム8は第2低速用カム3′との摺接に応じて揺動す
る。したがって、両吸気バルブ1a,1bが、第1および第
2低速用カム3,3′によって開閉作動する。このとき、
第3ロッカアーム9は高速用カム5との摺接により揺動
するが、その揺動動作は両吸気バルブ1a,1bの作動に何
の影響も及ぼさない。
カムシャフト2の回転動作により、第1ロッカアーム7
は低速用カム3との摺接に応じて揺動し、第2ロッカア
ーム8は第2低速用カム3′との摺接に応じて揺動す
る。したがって、両吸気バルブ1a,1bが、第1および第
2低速用カム3,3′によって開閉作動する。このとき、
第3ロッカアーム9は高速用カム5との摺接により揺動
するが、その揺動動作は両吸気バルブ1a,1bの作動に何
の影響も及ぼさない。
このようにして、エンジンEの低速運転時には、第5A
図において破線3および一点鎖線3′で示すように、一
方の吸気バルブ1aが第1低速用カム3の形状に応じたタ
イミングおよびリフト量で開閉作動し、他方の吸気バル
ブ1bが第2低速用カム3′の形状に応じたタイミングお
よびリフト量で開閉作動する。したがって低速運転に適
した混合気流入速度が得られ、燃費の低減およびキッキ
ング防止を図るとともに、最適な低速運転を行わせるこ
とができる。
図において破線3および一点鎖線3′で示すように、一
方の吸気バルブ1aが第1低速用カム3の形状に応じたタ
イミングおよびリフト量で開閉作動し、他方の吸気バル
ブ1bが第2低速用カム3′の形状に応じたタイミングお
よびリフト量で開閉作動する。したがって低速運転に適
した混合気流入速度が得られ、燃費の低減およびキッキ
ング防止を図るとともに、最適な低速運転を行わせるこ
とができる。
なお、低速運転に適した混合気流入速度を得るため
に、例えば、第5B図に示すように、第2低速用カム3′
の高位部3a′を低くして低速運転時には吸気バルブ1bの
開放時間・量を極く僅かにするようにしても良く、さら
には、上記高位部3a′を零にして、低速運転時には吸気
バルブ1bを全く開弁させないようにしてバルブ休止状態
を造り出すようにしても良い。
に、例えば、第5B図に示すように、第2低速用カム3′
の高位部3a′を低くして低速運転時には吸気バルブ1bの
開放時間・量を極く僅かにするようにしても良く、さら
には、上記高位部3a′を零にして、低速運転時には吸気
バルブ1bを全く開弁させないようにしてバルブ休止状態
を造り出すようにしても良い。
エンジンEの高速運転に際しては、ソレノイドバルブ
91がONであり、第4図に示すようにソレノイドバルブ91
により油圧源(図示せず)と油路31とが連通されてお
り、連結切換手段21の油圧室29に作動油圧が供給され
る。これにより、第4図に示すように、ストッパ24が規
制段部36に当接するまで、第1および第2ピストン22,2
3が移動し、第1ピストン22により第1および第3ロッ
カアーム7,9が連結され、第2ピストン23により第3お
よび第2ロッカアーム9,8が連結される。
91がONであり、第4図に示すようにソレノイドバルブ91
により油圧源(図示せず)と油路31とが連通されてお
り、連結切換手段21の油圧室29に作動油圧が供給され
る。これにより、第4図に示すように、ストッパ24が規
制段部36に当接するまで、第1および第2ピストン22,2
3が移動し、第1ピストン22により第1および第3ロッ
カアーム7,9が連結され、第2ピストン23により第3お
よび第2ロッカアーム9,8が連結される。
このようにして、第1〜第3ロッカアーム7,8,9が連
結切換手段21によって相互に連結された状態では、高速
用カム5に摺接した第3ロッカアーム9の揺動量が最も
大きいので、第1および第2ロッカアーム7,8は第3ロ
ッカアーム9とともに揺動する。したがって、エンジン
Eの高速運転時には、第5A図において実線5で示すよう
に、両吸気バルブ1a,1bが、高速用カム5の形状に応じ
たタイミングおよびリフト量で開閉作動する。この場合
のタイミングおよびリフト量は、低速運転時のそれらよ
り大きく、高速運転に適する吸気が得られるようになっ
ており、エンジン出力の向上を図ることができる。
結切換手段21によって相互に連結された状態では、高速
用カム5に摺接した第3ロッカアーム9の揺動量が最も
大きいので、第1および第2ロッカアーム7,8は第3ロ
ッカアーム9とともに揺動する。したがって、エンジン
Eの高速運転時には、第5A図において実線5で示すよう
に、両吸気バルブ1a,1bが、高速用カム5の形状に応じ
たタイミングおよびリフト量で開閉作動する。この場合
のタイミングおよびリフト量は、低速運転時のそれらよ
り大きく、高速運転に適する吸気が得られるようになっ
ており、エンジン出力の向上を図ることができる。
以上のような作動において、第1および第2低速用カ
ム3,3′に基づく吸気バルブ1a,1bの開閉タイミングおよ
びリフト量を低速バルブ作動特性と称し、高速用カム5
に基づく吸気バルブ1a,1bの開閉タイミングおよびリフ
ト量を高速バルブ作動特性と称する。両バルブ作動特性
は、低速運転領域と高速運転領域とに分けて用いられ、
このときのエンジン出力トルクとエンジン回転数との関
係は第6図のようになる。前述のように、この図におい
て低速バルブ作動特性運転での特性を線Lで示し、高速
バルブ作動特性運転での特性を線Hで示しており、線
A1,A2で示す特性が高トルクバルブ作動特性であり、線B
1,B2で示す特性が低トルクバルブ作動特性である。
ム3,3′に基づく吸気バルブ1a,1bの開閉タイミングおよ
びリフト量を低速バルブ作動特性と称し、高速用カム5
に基づく吸気バルブ1a,1bの開閉タイミングおよびリフ
ト量を高速バルブ作動特性と称する。両バルブ作動特性
は、低速運転領域と高速運転領域とに分けて用いられ、
このときのエンジン出力トルクとエンジン回転数との関
係は第6図のようになる。前述のように、この図におい
て低速バルブ作動特性運転での特性を線Lで示し、高速
バルブ作動特性運転での特性を線Hで示しており、線
A1,A2で示す特性が高トルクバルブ作動特性であり、線B
1,B2で示す特性が低トルクバルブ作動特性である。
次に、自動変速機ATについて第7図に基づき説明す
る。
る。
この自動変速機ATは、トルクコンバータ40と変速機機
構50とから構成され、トルクコンバータ40はエンジン出
力軸EOPに繋がるポンプ46a,出力軸(変速機構入力軸)6
1に繋がるタービン46bおよび固定保持されるステータ46
cからなり、さらに、ポンプ46aとタービン46bとを係脱
自在なロックアップクラッチ47を有する。
構50とから構成され、トルクコンバータ40はエンジン出
力軸EOPに繋がるポンプ46a,出力軸(変速機構入力軸)6
1に繋がるタービン46bおよび固定保持されるステータ46
cからなり、さらに、ポンプ46aとタービン46bとを係脱
自在なロックアップクラッチ47を有する。
変速機構50は、トルクコンバータ出力軸と一体の入力
軸61、これと並行なカウンタ軸62および出力軸63を有す
る。入力軸61およびカウンタ軸62間には、それぞれ互い
に噛合する5組のギヤ列、すなわち、1速ギヤ列51a,51
b、2速ギヤ列52a,52b、3速ギヤ列53a,53b、4速ギヤ
列54a,54bおよびリバースギヤ列55a,55b,55cが配設され
ている。各ギヤ列の駆動ギヤもしくは被動ギヤに各ギヤ
列を選択するための油圧作動クラッチ64〜68が配設され
ており、これら油圧作動クラッチ64〜68を選択作動させ
ることによりいずれかのギヤ列による動力伝達経路が選
択切換され、変速がなされる。
軸61、これと並行なカウンタ軸62および出力軸63を有す
る。入力軸61およびカウンタ軸62間には、それぞれ互い
に噛合する5組のギヤ列、すなわち、1速ギヤ列51a,51
b、2速ギヤ列52a,52b、3速ギヤ列53a,53b、4速ギヤ
列54a,54bおよびリバースギヤ列55a,55b,55cが配設され
ている。各ギヤ列の駆動ギヤもしくは被動ギヤに各ギヤ
列を選択するための油圧作動クラッチ64〜68が配設され
ており、これら油圧作動クラッチ64〜68を選択作動させ
ることによりいずれかのギヤ列による動力伝達経路が選
択切換され、変速がなされる。
カウンタ軸62と出力軸63との間には、アウトプットギ
ヤ列59a,59bが配設され、上述のように変速された動力
はアウトプットギヤ列59a,59bを介して出力軸に伝達さ
れる。
ヤ列59a,59bが配設され、上述のように変速された動力
はアウトプットギヤ列59a,59bを介して出力軸に伝達さ
れる。
なお、1速被動ギヤ51bおよび2速被動ギヤ52bには、
ワンウェイクラッチ56,57が取り付けられており、さら
に、これらワンウェイクラッチ56,57をロック保持する
ためのエンブレクラッチ69が設けられている。
ワンウェイクラッチ56,57が取り付けられており、さら
に、これらワンウェイクラッチ56,57をロック保持する
ためのエンブレクラッチ69が設けられている。
上記構成の自動変速機ATにおけるロックアップクラッ
チ47の作動制御および変速機構50の各クラッチ64〜69の
作動制御は、第1図に示すコントロールバルブCVにより
行われる。
チ47の作動制御および変速機構50の各クラッチ64〜69の
作動制御は、第1図に示すコントロールバルブCVにより
行われる。
以上説明したような構成の動力ユニットにおいて、パ
ワーオン・シフトアップがなされる場合でのエンジンE
の可変バルブタイミング・リフト機構VTによるバルブ作
動特性の切換制御と、油圧コントロールバルブCVによる
変速機構50の作動制御とについて、第8図の制御フロー
を参照して説明する。
ワーオン・シフトアップがなされる場合でのエンジンE
の可変バルブタイミング・リフト機構VTによるバルブ作
動特性の切換制御と、油圧コントロールバルブCVによる
変速機構50の作動制御とについて、第8図の制御フロー
を参照して説明する。
この制御では、まず、変速指令がアップシフトか否か
(ステップS1)およびパワーオン状態か否か(ステップ
S2)が判断される。なお、パワーオン状態とはアクセル
ペダルが踏まれる等してスロットル開度が開かれた状態
を言う。パワーオン・シフトアップでない場合には本フ
ローの制御対象とならないので、リターンステップに進
む。
(ステップS1)およびパワーオン状態か否か(ステップ
S2)が判断される。なお、パワーオン状態とはアクセル
ペダルが踏まれる等してスロットル開度が開かれた状態
を言う。パワーオン・シフトアップでない場合には本フ
ローの制御対象とならないので、リターンステップに進
む。
パワーオン・シフトアップである場合には、ステップ
S3に進み、エンジンのバルブ作動特性が高トルクバルブ
作動特性か否か、すなわち、第6図において線A1もしく
はA2で示された特性であるか否かが判断される。
S3に進み、エンジンのバルブ作動特性が高トルクバルブ
作動特性か否か、すなわち、第6図において線A1もしく
はA2で示された特性であるか否かが判断される。
高トルクバルブ作動特性であるときにはステップS4か
らステップS9に示す制御がなされるのであるが、これに
ついて第9図のグラフも参照して説明する。
らステップS9に示す制御がなされるのであるが、これに
ついて第9図のグラフも参照して説明する。
まず、変速指令が出された時点t1において、この変速
のシフトパターン、そのときのエンジン出力等からディ
レー時間TDを算出し(ステップS4)、バルブ作動特性を
低トルクバルブ作動特性に切り換える。そして、ディレ
ー時間TDの経過を待って(ステップS6)、この後ステッ
プS7において、変速ソレノイド(第10図のソレノイドバ
ルブ251,252)を作動させて変速指令に基づく変速を開
始させる(時間t2)。なお、ここでは2速から3速への
パワーオン・アップシフトの場合を示している。
のシフトパターン、そのときのエンジン出力等からディ
レー時間TDを算出し(ステップS4)、バルブ作動特性を
低トルクバルブ作動特性に切り換える。そして、ディレ
ー時間TDの経過を待って(ステップS6)、この後ステッ
プS7において、変速ソレノイド(第10図のソレノイドバ
ルブ251,252)を作動させて変速指令に基づく変速を開
始させる(時間t2)。なお、ここでは2速から3速への
パワーオン・アップシフトの場合を示している。
時間t2から変速が開始されると、それまで2速クラッ
チ側のみに伝達されていたエンジントルクは3速クラッ
チ側へも分割され3速クラッチ側へ次第に移行し、時間
t3においてこの移行が完了する。すなわち、時間t2から
時間t3までの間がトルク相である。この移行により、変
速機でのギヤ比(減速比)が小さくなる方に変化するた
め、エンジントルクは変速機側に引き込まれて低下し、
変速機出力側の加速度Gはグラフで示すように低下す
る。
チ側のみに伝達されていたエンジントルクは3速クラッ
チ側へも分割され3速クラッチ側へ次第に移行し、時間
t3においてこの移行が完了する。すなわち、時間t2から
時間t3までの間がトルク相である。この移行により、変
速機でのギヤ比(減速比)が小さくなる方に変化するた
め、エンジントルクは変速機側に引き込まれて低下し、
変速機出力側の加速度Gはグラフで示すように低下す
る。
但し、本制御の場合には、時間t1においてバルブ作動
特性が低トルクバルブ作動特性に切り換えられてエンジ
ン出力が低下されているため、エンジントルクの引き込
みによるトルク低下率が同じでも、エンジン出力が低下
している分だけトルク低下量が小さくなる。このため、
加速度Gはグラフにおいて実線で示すように、バルブ作
動特性切換がなされる時間t1において少し低下するが、
トルク相(時間t2からt3)における加速度Gの低下が小
さくなる。
特性が低トルクバルブ作動特性に切り換えられてエンジ
ン出力が低下されているため、エンジントルクの引き込
みによるトルク低下率が同じでも、エンジン出力が低下
している分だけトルク低下量が小さくなる。このため、
加速度Gはグラフにおいて実線で示すように、バルブ作
動特性切換がなされる時間t1において少し低下するが、
トルク相(時間t2からt3)における加速度Gの低下が小
さくなる。
時間t3からは慣性相に移行し、3速クラッチの係合が
開始して、エンジン回転は図示のように低下する。この
慣性相においては、エンジンおよび変速機の入力側の慣
性により、変速機出力側加速度Gは図示のように上昇し
た後、変速完了時点t4において元に戻る。
開始して、エンジン回転は図示のように低下する。この
慣性相においては、エンジンおよび変速機の入力側の慣
性により、変速機出力側加速度Gは図示のように上昇し
た後、変速完了時点t4において元に戻る。
上記変速完了をエンジン回転変化や、変速クラッチの
入出力回転数比等により検出すると、ステップS9に進
み、バルブ作動特性を高トルクバルブ作動特性に戻し本
制御を完了する。
入出力回転数比等により検出すると、ステップS9に進
み、バルブ作動特性を高トルクバルブ作動特性に戻し本
制御を完了する。
本制御の場合の変速機出力側の加速度Gの変化を第9
図のグラフにおいては実線で示しており、バルブ作動特
性の切換を行わない従来の変速の場合での加速度Gの変
化を破線で示している。これら両者を比較すると良く分
かるように、本制御の場合の加速度変化は従来の場合に
比べて小さくなり、変速ショックは小さくなる。
図のグラフにおいては実線で示しており、バルブ作動特
性の切換を行わない従来の変速の場合での加速度Gの変
化を破線で示している。これら両者を比較すると良く分
かるように、本制御の場合の加速度変化は従来の場合に
比べて小さくなり、変速ショックは小さくなる。
一方、ステップS3において低トルクバルブ作動特性が
使用されていると判断された場合の制御を、第10図も参
照して以下に説明する。
使用されていると判断された場合の制御を、第10図も参
照して以下に説明する。
まず、変速指令が出された時点t1において、バルブ作
動特性を低トルクバルブ作動特性に切り換える(ステッ
プS10)。これと同時にステップS11において、変速ソレ
ノイド(第10図のソレノイドバルブ251,252)を作動さ
せて変速指令に基づく変速を開始させる。
動特性を低トルクバルブ作動特性に切り換える(ステッ
プS10)。これと同時にステップS11において、変速ソレ
ノイド(第10図のソレノイドバルブ251,252)を作動さ
せて変速指令に基づく変速を開始させる。
変速が開始されると、それまで2速クラッチ側のみに
伝達されていたエンジントルクは3速クラッチ側へも分
割され3速クラッチ側へ次第に移行し、時間t2において
この移行が完了する(トルク相)。この移行により、変
速機でのギヤ比(減速比)が小さくなる方に変化するた
め、エンジントルクは変速機側に引き込まれて低下し、
変速機出力側の加速度Gはグラフで示すように低下す
る。
伝達されていたエンジントルクは3速クラッチ側へも分
割され3速クラッチ側へ次第に移行し、時間t2において
この移行が完了する(トルク相)。この移行により、変
速機でのギヤ比(減速比)が小さくなる方に変化するた
め、エンジントルクは変速機側に引き込まれて低下し、
変速機出力側の加速度Gはグラフで示すように低下す
る。
但し、本制御の場合には、時間t1においてバルブ作動
特性が高トルクバルブ作動特性に切り換えられてエンジ
ン出力が増加されるため、エンジントルクの引き込みに
よるトルク低下がこのエンジン出力増加により抑えられ
る。このため、グラフにおいて実線で示すように、トル
ク相(時間t1からt2)における加速度Gの低下分が小さ
くなる。なお、比較のため、高トルクバルブ作動特性へ
の切換を行わない場合での加速度G変化を、第10図おい
て破線で示しており、この図から分かるようにバルブ作
動特性の切換を行わない方が加速度Gの低下が大きい。
特性が高トルクバルブ作動特性に切り換えられてエンジ
ン出力が増加されるため、エンジントルクの引き込みに
よるトルク低下がこのエンジン出力増加により抑えられ
る。このため、グラフにおいて実線で示すように、トル
ク相(時間t1からt2)における加速度Gの低下分が小さ
くなる。なお、比較のため、高トルクバルブ作動特性へ
の切換を行わない場合での加速度G変化を、第10図おい
て破線で示しており、この図から分かるようにバルブ作
動特性の切換を行わない方が加速度Gの低下が大きい。
トルク相から慣性相へ移行が検出されると(ステップ
S12)、バルブ作動特性は低トルクバルブ作動特性に戻
され(ステップS13)、変速が継続される。なお、慣性
相への移行の検出は、エンジン回転数の変化、変速クラ
ッチの入出力回転数比の変化等により行われる。
S12)、バルブ作動特性は低トルクバルブ作動特性に戻
され(ステップS13)、変速が継続される。なお、慣性
相への移行の検出は、エンジン回転数の変化、変速クラ
ッチの入出力回転数比の変化等により行われる。
慣性相に移行し、3速クラッチの係合が開始すると、
エンジン回転は図示のように低下する。この慣性相にお
いては、エンジンおよび変速機の入力側の慣性により、
変速機出力側加速度Gは図示のように上昇した後、変速
完了時点t3において元に戻り本制御を完了する。
エンジン回転は図示のように低下する。この慣性相にお
いては、エンジンおよび変速機の入力側の慣性により、
変速機出力側加速度Gは図示のように上昇した後、変速
完了時点t3において元に戻り本制御を完了する。
以上、本発明の実施例について説明したが、バルブ作
動特性として、第6図に示したような高速バルブ作動特
性と低速バルブ作動特性の2種のみを設定するのではな
く、第11図に示すように、低速バルブ作動特性、中速バ
ルブ作動特性、高速バルブ作動特性の3種の特性を設定
しても良い。この場合には、線A1,A2,A3で示す特性が高
トルクバルブ作動特性であり、線B1,B2,B3,B4で示す特
性が低トルクバルブ作動特性である。さらに、4種以上
の特性を設定しても良いのは無論である。
動特性として、第6図に示したような高速バルブ作動特
性と低速バルブ作動特性の2種のみを設定するのではな
く、第11図に示すように、低速バルブ作動特性、中速バ
ルブ作動特性、高速バルブ作動特性の3種の特性を設定
しても良い。この場合には、線A1,A2,A3で示す特性が高
トルクバルブ作動特性であり、線B1,B2,B3,B4で示す特
性が低トルクバルブ作動特性である。さらに、4種以上
の特性を設定しても良いのは無論である。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、エンジンが低
トルクバルブ作動特性を使用して運転中にパワーオン・
シフトアップがなされる時には、バルブ作動特性を高ト
ルクバルブ作動特性に切り換えると同時に、変速ソレノ
イドを作動させる等してこのパワーオン・シフトアップ
を開始させ、この後においてパワーオン・シフトアップ
が実際に開始したことをが検出されたときに、バルブ作
動特性を低トルクバルブ作動特性に戻すので、変速時に
おけるトルク相の間のみ高トルクバルブ作動特性に切換
られる。このため、このトルク相でのトルク引き込みに
よるトルクの低下量を小さくすることができ、変速ショ
ックを抑えることができる。
トルクバルブ作動特性を使用して運転中にパワーオン・
シフトアップがなされる時には、バルブ作動特性を高ト
ルクバルブ作動特性に切り換えると同時に、変速ソレノ
イドを作動させる等してこのパワーオン・シフトアップ
を開始させ、この後においてパワーオン・シフトアップ
が実際に開始したことをが検出されたときに、バルブ作
動特性を低トルクバルブ作動特性に戻すので、変速時に
おけるトルク相の間のみ高トルクバルブ作動特性に切換
られる。このため、このトルク相でのトルク引き込みに
よるトルクの低下量を小さくすることができ、変速ショ
ックを抑えることができる。
第1図は本発明に係る方法により制御される動力ユニッ
トを示す概略図、 第2図は上記動力ユニットを構成するエンジンに用いら
れる可変バルブタイミング・リフト機構の断面図、 第3図および第4図はこの機構の断面図、 第5A図および第5B図は吸気バルブの開閉作動特性を示す
グラフ、 第6図は上記エンジンの出力トルクと回転数との関係を
示すグラフ、 第7図は上記駆動ユニットを構成する自動変速機の動力
伝達系を示す概略図、 第8図は本発明に係る制御を示すフローチャート、 第9図および第10図はそれぞれ、パワーオン・シフトア
ップ時における各種信号の経時変化を示すグラフ、 第11図は3種のバルブ作動特性を有するエンジンの特性
を示すグラフ、 第12図は従来の制御でのパワーオン・シフトアップ時に
おける各種信号の経時変化を示すグラフである。 3,3′……低速用カム 5……高速用カム、6……ロッカシャフト、21……連結
手段 22,23……ピストン、29……油圧室 47……ロックアップクラッチ 50……変速機構、63……変速機入力軸 92……水温センサ、93……スロットルセンサ 94……エンジン回転センサ 95……変速機回転センサ CU……コントロールユニット VT……可変バルブタイミング・リフト機構
トを示す概略図、 第2図は上記動力ユニットを構成するエンジンに用いら
れる可変バルブタイミング・リフト機構の断面図、 第3図および第4図はこの機構の断面図、 第5A図および第5B図は吸気バルブの開閉作動特性を示す
グラフ、 第6図は上記エンジンの出力トルクと回転数との関係を
示すグラフ、 第7図は上記駆動ユニットを構成する自動変速機の動力
伝達系を示す概略図、 第8図は本発明に係る制御を示すフローチャート、 第9図および第10図はそれぞれ、パワーオン・シフトア
ップ時における各種信号の経時変化を示すグラフ、 第11図は3種のバルブ作動特性を有するエンジンの特性
を示すグラフ、 第12図は従来の制御でのパワーオン・シフトアップ時に
おける各種信号の経時変化を示すグラフである。 3,3′……低速用カム 5……高速用カム、6……ロッカシャフト、21……連結
手段 22,23……ピストン、29……油圧室 47……ロックアップクラッチ 50……変速機構、63……変速機入力軸 92……水温センサ、93……スロットルセンサ 94……エンジン回転センサ 95……変速機回転センサ CU……コントロールユニット VT……可変バルブタイミング・リフト機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花岡 正 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 三宅 準一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 窪寺 雅雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−119432(JP,A) 特開 昭61−119433(JP,A) 特開 平2−114028(JP,A) 特開 昭61−113526(JP,A) 特開 昭61−104128(JP,A) 実開 昭63−143728(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一
方のバルブ作動特性を切換自在なエンジンと、このエン
ジンの出力軸に連結された自動変速機とからなる動力ユ
ニットの制御方法であって、 前記エンジンが低トルクバルブ作動特性を使用して運転
中に、前記自動変速機のパワーオン・シフトアップがな
されるときには、 前記バルブ作動特性を高トルクバルブ作動特性に切り換
えると同時に、前記パワーオン・シフトアップを開始さ
せ、 前記パワーオン・シフトアップがトルク相から慣性相へ
移行したことが検出されたときに、前記バルブ作動特性
を低トルクバルブ作動特性に戻すようにしたことを特徴
とする動力ユニットの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13338389A JP2631556B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 動力ユニットの制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13338389A JP2631556B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 動力ユニットの制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03367A JPH03367A (ja) | 1991-01-07 |
JP2631556B2 true JP2631556B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=15103451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13338389A Expired - Fee Related JP2631556B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 動力ユニットの制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2631556B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003094987A (ja) | 2001-09-20 | 2003-04-03 | Toyota Motor Corp | エンジンおよび変速機の制御装置 |
JP4901337B2 (ja) * | 2006-07-03 | 2012-03-21 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 内燃機関の制御装置及び変速制御装置 |
-
1989
- 1989-05-26 JP JP13338389A patent/JP2631556B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03367A (ja) | 1991-01-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |