JP2733675B2 - セラミツク組成物およびその製造方法、成形助剤 - Google Patents
セラミツク組成物およびその製造方法、成形助剤Info
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- JP2733675B2 JP2733675B2 JP63332044A JP33204488A JP2733675B2 JP 2733675 B2 JP2733675 B2 JP 2733675B2 JP 63332044 A JP63332044 A JP 63332044A JP 33204488 A JP33204488 A JP 33204488A JP 2733675 B2 JP2733675 B2 JP 2733675B2
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- silicon nitride
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性、耐食性に優れたフアインセラミツ
クスである窒化珪素(Si3N4)を含んだ焼成体の製造方
法ならびにその焼結体に関するものである。
クスである窒化珪素(Si3N4)を含んだ焼成体の製造方
法ならびにその焼結体に関するものである。
[従来技術及び発明が解決しようとする課題] 一般に、窒化珪素焼結品は粉体処理、成形、脱脂、焼
成、加工の各工程を経て製造される。そして成形工程で
は、一般に成形助剤および焼結助剤を加えて調製された
原料粉体を型に充填して行うことになるが、これらの成
形法には乾式加圧成形法、揺動成形法、ろくろ成形法、
泥漿鋳込み成形法、射出成形法、押出成形法等の各方法
が実施されている。
成、加工の各工程を経て製造される。そして成形工程で
は、一般に成形助剤および焼結助剤を加えて調製された
原料粉体を型に充填して行うことになるが、これらの成
形法には乾式加圧成形法、揺動成形法、ろくろ成形法、
泥漿鋳込み成形法、射出成形法、押出成形法等の各方法
が実施されている。
一方、成形助剤は、セラミツクス粉体に成形性を付与
し、成形体に強度を持たせるために使用されるものであ
り、成形方法、技術により使用量や組成は異なるが、成
形後これら使用した成形助剤を除去するため焼成前に脱
脂する必要がある。この脱脂方法としては、一般に加熱
脱脂法が実施されているが、これは成形体中の成形助剤
を分解気化させるものであるため、かなり長時間の脱脂
処理が必要であり、そしてその処理時間は、助剤使用量
が大いほど長く、しかも脱脂条件が厳しくなる。例えば
成形助剤使用量は、機械プレス法で4〜8重量%、ドク
ターブレード法で8〜14重量%、押出し法で8〜25重量
%、射出法で10〜25重量%も必要であり、これらはいず
れにしても脱脂工程が不可欠のものであり、しかも形状
が複雑化するほど脱脂処理時間が長くなるという傾向に
ある。
し、成形体に強度を持たせるために使用されるものであ
り、成形方法、技術により使用量や組成は異なるが、成
形後これら使用した成形助剤を除去するため焼成前に脱
脂する必要がある。この脱脂方法としては、一般に加熱
脱脂法が実施されているが、これは成形体中の成形助剤
を分解気化させるものであるため、かなり長時間の脱脂
処理が必要であり、そしてその処理時間は、助剤使用量
が大いほど長く、しかも脱脂条件が厳しくなる。例えば
成形助剤使用量は、機械プレス法で4〜8重量%、ドク
ターブレード法で8〜14重量%、押出し法で8〜25重量
%、射出法で10〜25重量%も必要であり、これらはいず
れにしても脱脂工程が不可欠のものであり、しかも形状
が複雑化するほど脱脂処理時間が長くなるという傾向に
ある。
また、焼成方法としては、反応焼結法、常圧焼結法、
雰囲気焼結法等の方法があるが、反応焼結法は、焼結収
縮率が小さく寸法精度は比較的高いものの、焼結体中に
15体積%以上の気孔が残り、緻密な焼結体が得られな
い。また常圧焼結法は、比較的緻密な焼結体が得られる
が、体積収縮率が30〜50体積%に達し、焼結中に割れ、
亀裂、歪み等を生じ易い。しかも焼結温度を高くする
と、窒化珪素が珪素と窒素に解離するため、1650℃〜17
00℃の比較的低温で焼結助剤を用いて焼結する必要があ
る。さらに雰囲気加圧焼結は、より高温で少ない焼結助
剤での焼結ができ、そして高温強度に優れた緻密な焼結
体が得られるが、体積収縮を避けることができず、30〜
50重量%の収縮がおこるという問題がある。
雰囲気焼結法等の方法があるが、反応焼結法は、焼結収
縮率が小さく寸法精度は比較的高いものの、焼結体中に
15体積%以上の気孔が残り、緻密な焼結体が得られな
い。また常圧焼結法は、比較的緻密な焼結体が得られる
が、体積収縮率が30〜50体積%に達し、焼結中に割れ、
亀裂、歪み等を生じ易い。しかも焼結温度を高くする
と、窒化珪素が珪素と窒素に解離するため、1650℃〜17
00℃の比較的低温で焼結助剤を用いて焼結する必要があ
る。さらに雰囲気加圧焼結は、より高温で少ない焼結助
剤での焼結ができ、そして高温強度に優れた緻密な焼結
体が得られるが、体積収縮を避けることができず、30〜
50重量%の収縮がおこるという問題がある。
この様に、セラミツクス成形体を得るためには成形助
剤を必要とし、その除去を行うため、場合によつては2
〜8日の長時間の脱脂処理工程が必要とされ、使用する
成形助剤の量が多いほど、また形状が複雑であるほど脱
脂処理に時間がかかり、しかも割れ、脹れ、気孔、変形
等の欠陥が発生する。これを防止するため、成形助剤の
種類及び組合せ、成形助剤の量等の検討が行われている
が、容易ではない。さらに成形体は、脱脂後において、
充填率が100%のものでは成形助剤の占有体積分だけの
空孔が残り、充填率の低い成形体については、その分も
含めた多量の空孔が残ることになる。そしてこれら脱脂
後の成形体を焼成工程で高密度に焼締めると、脱脂工程
での変形と合わせて大きな収縮、歪み、変形が起きた焼
結体となる。
剤を必要とし、その除去を行うため、場合によつては2
〜8日の長時間の脱脂処理工程が必要とされ、使用する
成形助剤の量が多いほど、また形状が複雑であるほど脱
脂処理に時間がかかり、しかも割れ、脹れ、気孔、変形
等の欠陥が発生する。これを防止するため、成形助剤の
種類及び組合せ、成形助剤の量等の検討が行われている
が、容易ではない。さらに成形体は、脱脂後において、
充填率が100%のものでは成形助剤の占有体積分だけの
空孔が残り、充填率の低い成形体については、その分も
含めた多量の空孔が残ることになる。そしてこれら脱脂
後の成形体を焼成工程で高密度に焼締めると、脱脂工程
での変形と合わせて大きな収縮、歪み、変形が起きた焼
結体となる。
そこでポリシラザンを使用した窒化珪素焼結体を成形
することに関し、先行技術として、圧粉成形体から焼結
体を得る手法が特開昭63−25276号公報において知られ
ている。しかしながらこのものは、使用するポリシラザ
ンが、 (CH3SiHNH)0.45・(CH3SiHNCH3)0.03・(CH3SiN)
0.52であり、この様なポリシラザンを用いた場合には、
焼成雰囲気におけるN2圧が10気圧以下では良好な焼結体
を得ることができず、さらに解決すべき課題がある。
することに関し、先行技術として、圧粉成形体から焼結
体を得る手法が特開昭63−25276号公報において知られ
ている。しかしながらこのものは、使用するポリシラザ
ンが、 (CH3SiHNH)0.45・(CH3SiHNCH3)0.03・(CH3SiN)
0.52であり、この様なポリシラザンを用いた場合には、
焼成雰囲気におけるN2圧が10気圧以下では良好な焼結体
を得ることができず、さらに解決すべき課題がある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の如き実情に鑑み、焼結時の収縮が少
なく、かつ脱脂工程を必要としない窒化珪素成形体用成
形助剤および成形体の焼成方法ならびにこれらから得ら
れる高密度のセラミツクス組成物を得ることができるよ
う鋭意検討を行つた結果、ここに完成するに至つたもの
である。
なく、かつ脱脂工程を必要としない窒化珪素成形体用成
形助剤および成形体の焼成方法ならびにこれらから得ら
れる高密度のセラミツクス組成物を得ることができるよ
う鋭意検討を行つた結果、ここに完成するに至つたもの
である。
そこで本発明は、窒化珪素粉末と窒化珪素焼結助剤と
に、窒素または/およびアンモニア加圧状態で1650〜22
00℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシ
ラザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成し
てなることを特徴とするセラミツク組成物の製造方法に
関するものである。
に、窒素または/およびアンモニア加圧状態で1650〜22
00℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシ
ラザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成し
てなることを特徴とするセラミツク組成物の製造方法に
関するものである。
そしてこの様なポリシラザンとしては、式(イ)
(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンである。
(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンである。
式(イ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は なる構造単位となり、一部は なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
ある。
ある。
[尚、式中、R1、R2、R3、R4は、水素(但し、水素は
R1、R2、R3は含むことができ、R4は含まない。以下同
じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低級ア
ルキル基、置換または非置換のビニル基、置換または非
置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル基等
の6から10個までの炭素原子を有する置換または非置換
の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メチル
エチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)アル
キル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しくはジ
メチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプロピ
ル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但し、
ジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3は含むことが
でき、R4は含まない。以下同じ。)であつて、しかも
R1、R2、R3、R4は同じでも異なつていても良いものであ
る。] 式(ロ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位から成る骨格構造を有し、先駆体における なる単位の繰返しである残基が、 なる構造単位で互いに連結してなるポリシラザンであつ
て、前記先駆体は、 なる単位から構成されていることを特徴とするポリシラ
ザンである。
R1、R2、R3は含むことができ、R4は含まない。以下同
じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低級ア
ルキル基、置換または非置換のビニル基、置換または非
置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル基等
の6から10個までの炭素原子を有する置換または非置換
の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メチル
エチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)アル
キル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しくはジ
メチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプロピ
ル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但し、
ジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3は含むことが
でき、R4は含まない。以下同じ。)であつて、しかも
R1、R2、R3、R4は同じでも異なつていても良いものであ
る。] 式(ロ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位から成る骨格構造を有し、先駆体における なる単位の繰返しである残基が、 なる構造単位で互いに連結してなるポリシラザンであつ
て、前記先駆体は、 なる単位から構成されていることを特徴とするポリシラ
ザンである。
[尚、式中、R1については第1請求項に記載されたも
のに準じ、またR5、R6については、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基等の1から6個ま
での炭素原子を有する低級アルキル基、置換または非置
換のビニル基、置換または非置換のアリル基、フエニル
基、トリル基、キシリル基等の6から10個までの炭素原
子を有する置換または非置換の低級アリール基、トリメ
チル−、ジメチル−、メチルエチル−、トリエチル−シ
リル基等のトリ(低級)アルキル−またはジ(低級)ア
ルキルシリル基、若しくはジメチル−、ジエチル−、メ
チルエチル−、ジイソプロピル−アミノ基等のジ(低
級)アルキルアミノ基であつて、しかもR1、R5、R6は同
じでも異なつていても良いものである。] または式(ハ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は式: なる構造単位となり、一部は式: なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
あつて、さらにその先駆体の一部は、 なる単位から構成されていることを特徴とするポリシラ
ザンである。
のに準じ、またR5、R6については、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基等の1から6個ま
での炭素原子を有する低級アルキル基、置換または非置
換のビニル基、置換または非置換のアリル基、フエニル
基、トリル基、キシリル基等の6から10個までの炭素原
子を有する置換または非置換の低級アリール基、トリメ
チル−、ジメチル−、メチルエチル−、トリエチル−シ
リル基等のトリ(低級)アルキル−またはジ(低級)ア
ルキルシリル基、若しくはジメチル−、ジエチル−、メ
チルエチル−、ジイソプロピル−アミノ基等のジ(低
級)アルキルアミノ基であつて、しかもR1、R5、R6は同
じでも異なつていても良いものである。] または式(ハ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は式: なる構造単位となり、一部は式: なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
あつて、さらにその先駆体の一部は、 なる単位から構成されていることを特徴とするポリシラ
ザンである。
[尚、R1、R2、R3、R4、R5、R6については、前記第
2、第3請求項に記載されたものに準じ、かつR1、R2、
R3、R4、R5、R6は同じでも異なつていても良い(以下同
じ)。] また本発明は、窒化珪素粉末、窒化珪素焼結剤、およ
び窒素または/およびアンモニア加圧状態で、1650〜22
00℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシ
ラザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成し
て生成してなることを特徴とするセラミツクス組成物に
関するものである。
2、第3請求項に記載されたものに準じ、かつR1、R2、
R3、R4、R5、R6は同じでも異なつていても良い(以下同
じ)。] また本発明は、窒化珪素粉末、窒化珪素焼結剤、およ
び窒素または/およびアンモニア加圧状態で、1650〜22
00℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシ
ラザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成し
て生成してなることを特徴とするセラミツクス組成物に
関するものである。
この場合に用いられるポリシラザンとしては、前記式
(イ)(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少
なくとも一種類を含んだものである。
(イ)(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少
なくとも一種類を含んだものである。
さらに本発明は、窒化珪素粉末、窒化珪素焼結助剤と
混練され、脱脂工程のない状態での成形を可能とするた
めに用いる成形助剤であつて、該成形助剤は、窒素また
は/およびアンモニア加圧状態で、1650〜2200℃の焼結
温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシラザンであ
ることを特徴とするセラミツク組成物の成形助剤に関す
るものである。
混練され、脱脂工程のない状態での成形を可能とするた
めに用いる成形助剤であつて、該成形助剤は、窒素また
は/およびアンモニア加圧状態で、1650〜2200℃の焼結
温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシラザンであ
ることを特徴とするセラミツク組成物の成形助剤に関す
るものである。
この場合のポリシラザンとしても、前記式(イ)
(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少なくと
も一種類を含んだものである。
(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少なくと
も一種類を含んだものである。
このポリシラザン(Polysilazane)をSi3N4粉末、Al2
O3粉末およびY2O3粉末に成形助剤として混練することに
より、良好な成形性を付与しまた充分な成形体強度を与
えかつ脱脂工程が不要でしかも窒素雰囲気の10気圧以下
という低い圧力下で焼成縮小の小さい高密度窒化珪素焼
結体を得ることができるものである。
O3粉末およびY2O3粉末に成形助剤として混練することに
より、良好な成形性を付与しまた充分な成形体強度を与
えかつ脱脂工程が不要でしかも窒素雰囲気の10気圧以下
という低い圧力下で焼成縮小の小さい高密度窒化珪素焼
結体を得ることができるものである。
前記ポリシラザンはN2または/およびNH3雰囲気下で1
650〜2200℃の温度で焼成すると高収率でSi3N4を生成す
るため、一般に使用されている有機成形助剤の様に、成
形後脱脂除去する必要がなく、またSi3N4として成形体
中に残るため、上述の一般の有機成形助剤を除去した場
合に発生するものに対して抑えられた空孔率となる。従
つて最終焼結体の収縮、変形率が小さく、分解気化する
ガスも少ないので亀裂、脹れ等の欠陥も生じにくい。
尚、本発明を実施するにあたり、反応雰囲気として、N2
または/およびNH3にアルゴン、ヘリウム等の不活性ガ
スを混在させても良いことは言うまでもない。
650〜2200℃の温度で焼成すると高収率でSi3N4を生成す
るため、一般に使用されている有機成形助剤の様に、成
形後脱脂除去する必要がなく、またSi3N4として成形体
中に残るため、上述の一般の有機成形助剤を除去した場
合に発生するものに対して抑えられた空孔率となる。従
つて最終焼結体の収縮、変形率が小さく、分解気化する
ガスも少ないので亀裂、脹れ等の欠陥も生じにくい。
尚、本発明を実施するにあたり、反応雰囲気として、N2
または/およびNH3にアルゴン、ヘリウム等の不活性ガ
スを混在させても良いことは言うまでもない。
例えばポリシラザンを成形助剤として50vol%用いた
場合と有機成形助剤を50vol%用いた場合の高密度焼結
体の収縮率を比較すると、本発明のポリシラザンを用い
た場合においては、密度1.0のポリシラザンが成形体中
で加熱されて密度3.2のSi3N4に変化し約70%の重量減少
があることから、成形体収縮率は40vol%となるが、従
来のように有機成形助剤を用いた場合の収縮率は50vol
%となる。本発明における成形助剤としてのポリシラザ
ンならびにそれを用いた窒化珪素焼結体の製造方法は、
10気圧以下のN2またはNH3加圧下においても良好な高密
度窒化珪素焼結体が得られ、しかも本発明におけるポリ
シラザンは一般の有機高分子と同様に有機溶媒に可溶で
あり、また加熱軟化するなどの性質を合わせ持つてお
り、他の有機物を添加することなしにセラミツクスの一
般的成形法、例えば押出し成形、射出成形、泥漿鋳込み
成形、ドクターブレード等の一般的な成形法を用いて、
脱脂工程無くして成形体を製造することが可能であり、
また得られた成形体は高寸法精度、高密度であつて、強
度が大きく機械加工にも適するなど極めて重要なもので
ある。
場合と有機成形助剤を50vol%用いた場合の高密度焼結
体の収縮率を比較すると、本発明のポリシラザンを用い
た場合においては、密度1.0のポリシラザンが成形体中
で加熱されて密度3.2のSi3N4に変化し約70%の重量減少
があることから、成形体収縮率は40vol%となるが、従
来のように有機成形助剤を用いた場合の収縮率は50vol
%となる。本発明における成形助剤としてのポリシラザ
ンならびにそれを用いた窒化珪素焼結体の製造方法は、
10気圧以下のN2またはNH3加圧下においても良好な高密
度窒化珪素焼結体が得られ、しかも本発明におけるポリ
シラザンは一般の有機高分子と同様に有機溶媒に可溶で
あり、また加熱軟化するなどの性質を合わせ持つてお
り、他の有機物を添加することなしにセラミツクスの一
般的成形法、例えば押出し成形、射出成形、泥漿鋳込み
成形、ドクターブレード等の一般的な成形法を用いて、
脱脂工程無くして成形体を製造することが可能であり、
また得られた成形体は高寸法精度、高密度であつて、強
度が大きく機械加工にも適するなど極めて重要なもので
ある。
反応主剤として用いるSi3N4粉末は、従来使用してい
るものでもよいが、粒が小さく、粒径がそろつているも
のが好ましい。焼結助剤はBe、Mg、Al、Yおよび希土類
元素の酸化物や窒化物である。これら焼結助剤の添加量
は10重量%以下が好ましく、これは焼結可能な範囲で少
ない方が好ましい。さらに加圧は、Si3N4が解離を生じ
ない圧力を選択する必要がある。そして焼成昇温速度は
700℃までは15℃/min以下が好ましく、5℃/min以下が
より好ましい。焼成温度は1650〜2200℃であり、1800〜
1900℃が好ましい。
るものでもよいが、粒が小さく、粒径がそろつているも
のが好ましい。焼結助剤はBe、Mg、Al、Yおよび希土類
元素の酸化物や窒化物である。これら焼結助剤の添加量
は10重量%以下が好ましく、これは焼結可能な範囲で少
ない方が好ましい。さらに加圧は、Si3N4が解離を生じ
ない圧力を選択する必要がある。そして焼成昇温速度は
700℃までは15℃/min以下が好ましく、5℃/min以下が
より好ましい。焼成温度は1650〜2200℃であり、1800〜
1900℃が好ましい。
本発明に使用されるポリシラザンは主鎖骨格がSiとN
からなる重合体であつて、分子式あるいは分子構造は製
造方法により異なり、またセラミツクス収率も様々であ
る。本発明においては以下に示すセラミツクス収率が高
く加熱軟化性のものが好適に使用できる。これら本発明
のポリシラザンの添加量は概略5〜70vol%が好まし
く、成形方法により異なる。
からなる重合体であつて、分子式あるいは分子構造は製
造方法により異なり、またセラミツクス収率も様々であ
る。本発明においては以下に示すセラミツクス収率が高
く加熱軟化性のものが好適に使用できる。これら本発明
のポリシラザンの添加量は概略5〜70vol%が好まし
く、成形方法により異なる。
本発明に用いるポリシラザンの製造方法についてであ
るが、前記(イ)のポリシラザンについて、例えば、無
水アンモニアを、オルガノジハロシランR1SiHX2と溶液
中で反応させて環状または直鎖状のシラザン先駆体を形
成させ、該先駆体混合物に対し、式: で表されるシラザンまたはシリルアミン化合物を先躯体
中に共存させつつ、珪素原子に隣接する窒素原子から水
素を脱プロトン化する能力のある塩基性触媒の存在下で
反応させ、脱水素環化架橋せしめて高分子化することに
より生成することができる。
るが、前記(イ)のポリシラザンについて、例えば、無
水アンモニアを、オルガノジハロシランR1SiHX2と溶液
中で反応させて環状または直鎖状のシラザン先駆体を形
成させ、該先駆体混合物に対し、式: で表されるシラザンまたはシリルアミン化合物を先躯体
中に共存させつつ、珪素原子に隣接する窒素原子から水
素を脱プロトン化する能力のある塩基性触媒の存在下で
反応させ、脱水素環化架橋せしめて高分子化することに
より生成することができる。
尚、各式中、R1、R2、R3、R4は、水素(但し、水素は
R1、R2、R3の場合は含むことができ、R4は含まない。以
下同じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低
級アルキル基、置換または非置換のビニル基、置換また
は非置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル
基等の6から10個までの炭素原子を有する置換または非
置換の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メ
チルエチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)
アルキル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しく
はジメチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプ
ロピル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但
しジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3は含むこと
ができ、R4は含まない。以下同じ。)であつて、しかも
R1、R2、R3、R4は同じでも異なつていても良いものであ
る。また、Xは塩素、臭素等のハロゲンである(以下同
じ)。
R1、R2、R3の場合は含むことができ、R4は含まない。以
下同じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低
級アルキル基、置換または非置換のビニル基、置換また
は非置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル
基等の6から10個までの炭素原子を有する置換または非
置換の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メ
チルエチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)
アルキル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しく
はジメチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプ
ロピル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但
しジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3は含むこと
ができ、R4は含まない。以下同じ。)であつて、しかも
R1、R2、R3、R4は同じでも異なつていても良いものであ
る。また、Xは塩素、臭素等のハロゲンである(以下同
じ)。
また式(ロ)で示されるポリシラザンの製法について
は、無水アンモニアを、R1SiHX2およびR5R6SiX2のオル
ガノハロシラン混合物と溶液中で反応させ、これによつ
て環状または直鎖状のシラザン先駆体を形成させ、該先
駆体を、珪素原子に隣接する窒素原子から水素を脱プロ
トン化する能力を有する塩基性触媒の存在下で脱プロト
ン環化架橋せしめることにより重合体を製造することが
できる。
は、無水アンモニアを、R1SiHX2およびR5R6SiX2のオル
ガノハロシラン混合物と溶液中で反応させ、これによつ
て環状または直鎖状のシラザン先駆体を形成させ、該先
駆体を、珪素原子に隣接する窒素原子から水素を脱プロ
トン化する能力を有する塩基性触媒の存在下で脱プロト
ン環化架橋せしめることにより重合体を製造することが
できる。
さらに式(ハ)のポリシラザンについては、無水アン
モニアを、R1SiHX2およびR5R6SiX2のオルガノハロシラ
ン混合物と溶液中で反応させて環状または直鎖状のシラ
ザン先駆体を形成させ、該先駆体混合物に対し、式: で表されるシラザンまたはシリルアミン化合物を先駆体
中に共存させつつ、珪素原子に隣接する窒素原子から水
素を脱プロトン化する能力のある塩基性触媒の存在下で
反応させ、脱水素環化架橋せしめることにより高分子量
化すること得ることができる。そしてこのものにおい
て、特に前記(A)の含有率は1〜60モル%、R5R6SiX2
の含有率は1〜60モル%、であつて(A)とR5R6SiX2を
加えた含有率は2〜60モル%であることが好ましい。
モニアを、R1SiHX2およびR5R6SiX2のオルガノハロシラ
ン混合物と溶液中で反応させて環状または直鎖状のシラ
ザン先駆体を形成させ、該先駆体混合物に対し、式: で表されるシラザンまたはシリルアミン化合物を先駆体
中に共存させつつ、珪素原子に隣接する窒素原子から水
素を脱プロトン化する能力のある塩基性触媒の存在下で
反応させ、脱水素環化架橋せしめることにより高分子量
化すること得ることができる。そしてこのものにおい
て、特に前記(A)の含有率は1〜60モル%、R5R6SiX2
の含有率は1〜60モル%、であつて(A)とR5R6SiX2を
加えた含有率は2〜60モル%であることが好ましい。
[作用効果] 以上要するに、本発明は叙述の如く構成されたもので
あるから、窒化珪素粉末とその焼結助剤とを用いてセラ
ミツク組成物を形成する場合に、窒素または/およごア
ンモニア加圧状態で1650〜2200℃の焼結温度雰囲気下に
て窒化珪素を生じる式(イ)(ロ)または(ハ)で示さ
れるポリシラザンを成形助剤として混練させることにな
る。そしてこの焼結工程において、上記ポリシラザンか
ら高収率でSi3N4が生成するため、一般に使用されてい
る有機成形助剤の様に、成形後脱脂除去する必要が全く
なく、しかもSi3N4として成形体中にそのまま残ること
になつて、従来のように有機成形助剤を除去することに
より発生する空孔率を抑えることができて、最終焼結体
の収縮、変形率が小さく、分解気化するガスも少ないの
で亀裂、脹れ等の欠陥も生じにくいセラミツク組成物に
できる。しかものこポリシラザンを用いてのセラミツク
組成物の焼成に際し、10気圧以下の低圧雰囲気下でも充
分に良好な成形性を与えることができて、セラミツクス
組成物を成形する場合に一般的に使用される成形方法た
とえば熱可塑成形、泥漿鋳込み成形、プレス成形等の成
形方法が、低圧で、しかも脱脂工程を全く不要にしてで
きる。しかも得られたセラミツク組成物は、焼成収縮率
が小さく、亀裂、欠陥のない高密度焼成体が得られ、歪
みが少なく寸法精度が高い有用なものとなる。
あるから、窒化珪素粉末とその焼結助剤とを用いてセラ
ミツク組成物を形成する場合に、窒素または/およごア
ンモニア加圧状態で1650〜2200℃の焼結温度雰囲気下に
て窒化珪素を生じる式(イ)(ロ)または(ハ)で示さ
れるポリシラザンを成形助剤として混練させることにな
る。そしてこの焼結工程において、上記ポリシラザンか
ら高収率でSi3N4が生成するため、一般に使用されてい
る有機成形助剤の様に、成形後脱脂除去する必要が全く
なく、しかもSi3N4として成形体中にそのまま残ること
になつて、従来のように有機成形助剤を除去することに
より発生する空孔率を抑えることができて、最終焼結体
の収縮、変形率が小さく、分解気化するガスも少ないの
で亀裂、脹れ等の欠陥も生じにくいセラミツク組成物に
できる。しかものこポリシラザンを用いてのセラミツク
組成物の焼成に際し、10気圧以下の低圧雰囲気下でも充
分に良好な成形性を与えることができて、セラミツクス
組成物を成形する場合に一般的に使用される成形方法た
とえば熱可塑成形、泥漿鋳込み成形、プレス成形等の成
形方法が、低圧で、しかも脱脂工程を全く不要にしてで
きる。しかも得られたセラミツク組成物は、焼成収縮率
が小さく、亀裂、欠陥のない高密度焼成体が得られ、歪
みが少なく寸法精度が高い有用なものとなる。
次に本発明の実施例について述べる。
[実施例1] α−Si3N4粉末(電気化学工業製SN−9S)を87.0重量
%、Al2O3粉末(岩谷化学工業製アルミナBタイプ)を
4.9重量%、Y2O3粉末(三菱化成工業イツトリヤ0.8μ
m)を4.9重量%に、3.3重量%の上記(ロ)式に記載す
るR1、R5、R6がいずれもメチル基で数平均分子量が1200
のポリシラザンをトルエン溶液で加えて混練し、真空乾
燥してα−Si3N4粉末、Al2O3粉末、Y2O3粉末およびポリ
シラザンの均一に分散した粉末を得た。その粉末を50×
60mm鉄製金型に入れ約30kg/cm2で一軸加圧成形しその後
3000kg/cm2の静水圧プレスをして69.5%TDの成形体を得
た。その成形体を窒化珪素るつぼに入れてSi3N4の詰め
粉をした。焼成は1気圧窒素雰囲気で3℃/minで700℃
まで昇温し、その後15℃/minで1100℃まで昇温し、さら
に10℃/minで1650℃まで昇温した。その後圧力を9.5気
圧に保ちながら、10℃/minで1850℃まで昇温し、これを
3時間保持した後、自然冷却して焼成体を得た。この焼
成体の密度は98%TD、線収縮率12%、常温曲げ強度は74
1Mpaであつた。
%、Al2O3粉末(岩谷化学工業製アルミナBタイプ)を
4.9重量%、Y2O3粉末(三菱化成工業イツトリヤ0.8μ
m)を4.9重量%に、3.3重量%の上記(ロ)式に記載す
るR1、R5、R6がいずれもメチル基で数平均分子量が1200
のポリシラザンをトルエン溶液で加えて混練し、真空乾
燥してα−Si3N4粉末、Al2O3粉末、Y2O3粉末およびポリ
シラザンの均一に分散した粉末を得た。その粉末を50×
60mm鉄製金型に入れ約30kg/cm2で一軸加圧成形しその後
3000kg/cm2の静水圧プレスをして69.5%TDの成形体を得
た。その成形体を窒化珪素るつぼに入れてSi3N4の詰め
粉をした。焼成は1気圧窒素雰囲気で3℃/minで700℃
まで昇温し、その後15℃/minで1100℃まで昇温し、さら
に10℃/minで1650℃まで昇温した。その後圧力を9.5気
圧に保ちながら、10℃/minで1850℃まで昇温し、これを
3時間保持した後、自然冷却して焼成体を得た。この焼
成体の密度は98%TD、線収縮率12%、常温曲げ強度は74
1Mpaであつた。
[実施例2] α−Si3N4粉末を79.7重量%、Al2O3粉末を4.4重量
%、Y2O3粉末を4.4重量%に、11.5重量%の上記(ロ)
式に記載するR1、R5、R6がいずれもメチル基で数平均分
子量が1200のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施
例1の要領で成形し、67.8%TDの成形体を得た。これを
実施例1の要領で焼成した。焼成体の密度は97.4%TD、
線収縮率11.6%、常温曲げ強度は682Mpaであつた。
%、Y2O3粉末を4.4重量%に、11.5重量%の上記(ロ)
式に記載するR1、R5、R6がいずれもメチル基で数平均分
子量が1200のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施
例1の要領で成形し、67.8%TDの成形体を得た。これを
実施例1の要領で焼成した。焼成体の密度は97.4%TD、
線収縮率11.6%、常温曲げ強度は682Mpaであつた。
[実施例3] α−Si3N4粉末63.7重量%、Al2O3粉末3.5重量%、Y2O
3粉末3.5重量%に、実施例1に記載したポリシラザン2
9.3重量%をトルエン溶液で加え、実施例1の要領で均
一に分散した粉末を得た。その粉末を、90℃に加熱した
円筒に入れ100Kg/cm2の圧力で直径1.0mmの円柱形成形体
を実施例1の要領で焼成した。焼成体の密度は96%TD、
線収縮率17%であつた。
3粉末3.5重量%に、実施例1に記載したポリシラザン2
9.3重量%をトルエン溶液で加え、実施例1の要領で均
一に分散した粉末を得た。その粉末を、90℃に加熱した
円筒に入れ100Kg/cm2の圧力で直径1.0mmの円柱形成形体
を実施例1の要領で焼成した。焼成体の密度は96%TD、
線収縮率17%であつた。
[実施例4] α−Si3N4粉末75.0重量%、Al2O3粉末4.0重量%、Y2O
3粉末4.0重量%に、実施例1に記載したポリシラザン17
重量%をトルエン溶液で加え撹拌後、均一なスラリーに
した。このスラリーを70×20×10mmの型に流し込み真空
乾燥して成形体を得た。この成形体を実施例1の要領で
焼成した。焼成体の密度は91%TD、線収縮率12%であつ
た。
3粉末4.0重量%に、実施例1に記載したポリシラザン17
重量%をトルエン溶液で加え撹拌後、均一なスラリーに
した。このスラリーを70×20×10mmの型に流し込み真空
乾燥して成形体を得た。この成形体を実施例1の要領で
焼成した。焼成体の密度は91%TD、線収縮率12%であつ
た。
[実施例5] α−Si3N4粉末83.8重量%、Al2O3粉末4.6重量%、Y2O
3粉末4.6重量%に、7.0重量%の上記(イ)に示されるR
1、R2、R3、R4が何れもメチル基で、数平均分子量が110
0のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施例1の要
領で焼成及び焼成をした。得られた焼成体の密度は98%
TD、線収縮率は12.5%、常温曲げ強度は614Mpaであつ
た。
3粉末4.6重量%に、7.0重量%の上記(イ)に示されるR
1、R2、R3、R4が何れもメチル基で、数平均分子量が110
0のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施例1の要
領で焼成及び焼成をした。得られた焼成体の密度は98%
TD、線収縮率は12.5%、常温曲げ強度は614Mpaであつ
た。
[実施例6] α−Si3N4粉末79.7重量%、Al2O3粉末4.4重量%、Y2O
3粉末4.4重量%に、11.5重量%の上記(ハ)に示される
R1、R2、R3、R4、R5、R6が何れもメチル基で、数平均分
子量が1200のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施
例1の要領で焼成及び焼成をした。得られた焼成体の密
度は97%TD、線収縮率は11.6%、常温曲げ強度は655Mpa
であつた。
3粉末4.4重量%に、11.5重量%の上記(ハ)に示される
R1、R2、R3、R4、R5、R6が何れもメチル基で、数平均分
子量が1200のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施
例1の要領で焼成及び焼成をした。得られた焼成体の密
度は97%TD、線収縮率は11.6%、常温曲げ強度は655Mpa
であつた。
Claims (3)
- 【請求項1】窒化珪素粉末と窒化珪素焼結助剤とに、窒
素または/およびアンモニア加圧状態で1650〜2200℃の
焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成する成形助材とし
てのポリシラザンを混練させて成形体を形成し、該成形
体を焼成してなるものであつて、前記ポリシラザンは、
式(イ)(ロ)または(ハ)で示されるものであること
を特徴とするセラミツク組成物の製造方法。 式(イ)は、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は なる構造単位となり、一部は なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
ある。 式(ロ)は、 の繰返し単位から成る骨格構造を有し、先駆体における
式: なる単位の繰返しである残基が、 なる構造単位で互いに連結してなるポリシラザンであつ
て、前記先駆体は、 なる単位から構成されているポリシラザンである。 式(ハ)は、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は なる構造単位となり、一部は なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
あつて、さらにその先駆体の一部は、 なる単位から構成されているポリシラザンである。 [尚、各式(イ)(ロ)(ハ)において、R1、R2、R3、
R4、R5、R6は、水素(但し、水素はR1、R2、R3の場合は
含むことができ、R4、R5、R6は含まない。以下同
じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低級ア
ルキル基、置換または非置換のビニル基、置換または非
置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル基等
の6から10個までの炭素原子を有する置換または非置換
の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メチル
エチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)アル
キル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しくはジ
メチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプロピ
ル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但し、
ジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3の場合は含む
ことができ、R4は含まない。以下同じ。)であつて、し
かもR1、R2、R3、R4、R5、R6は同じでも異なつていても
良いものである。] - 【請求項2】窒化珪素粉末、窒化珪素焼結助剤、および
窒素または/およびアンモニア加圧状態で、1650〜2200
℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシラ
ザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成して
生成してなるものであつて、前記ポリシラザンは、請求
項1に記載される式(イ)(ロ)(ハ)で示されるポリ
シラザンのうちの少なくとも一種類を含んだものである
ことを特徴とするセラミツクス組成物。 - 【請求項3】窒化珪素粉末、窒化珪素焼結助剤と混練さ
れ、脱脂工程のない状態での成形を可能とするために用
いる成形助剤であつて、該成形助剤は、窒素または/お
よびアンモニア加圧状態で、1650〜2200℃の焼結温度雰
囲気下にて窒化珪素を生成するポリシラザンであつて、
該ポリシラザンは、請求項1に記載される式(イ)
(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少なくと
も一種類を含んだものであることを特徴とするセラミツ
クス組成物の成形助剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63332044A JP2733675B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | セラミツク組成物およびその製造方法、成形助剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63332044A JP2733675B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | セラミツク組成物およびその製造方法、成形助剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02175657A JPH02175657A (ja) | 1990-07-06 |
JP2733675B2 true JP2733675B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=18250511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63332044A Expired - Lifetime JP2733675B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | セラミツク組成物およびその製造方法、成形助剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2733675B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3971546B2 (ja) | 2000-03-03 | 2007-09-05 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 多孔質セラミック積層体及びその製造方法 |
CN116477958A (zh) * | 2023-04-28 | 2023-07-25 | 长沙新立硅材料科技有限公司 | 一种高纯一体化氮化硅散热基板的制作方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63242963A (ja) * | 1987-03-31 | 1988-10-07 | 新日本製鐵株式会社 | 有機金属高分子を用いた非酸化物系セラミツクス焼成体の製造方法 |
-
1988
- 1988-12-28 JP JP63332044A patent/JP2733675B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02175657A (ja) | 1990-07-06 |
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