JP2733675B2 - セラミツク組成物およびその製造方法、成形助剤 - Google Patents

セラミツク組成物およびその製造方法、成形助剤

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JP2733675B2 JP63332044A JP33204488A JP2733675B2 JP 2733675 B2 JP2733675 B2 JP 2733675B2 JP 63332044 A JP63332044 A JP 63332044A JP 33204488 A JP33204488 A JP 33204488A JP 2733675 B2 JP2733675 B2 JP 2733675B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性、耐食性に優れたフアインセラミツ
クスである窒化珪素(Si3N4)を含んだ焼成体の製造方
法ならびにその焼結体に関するものである。
[従来技術及び発明が解決しようとする課題] 一般に、窒化珪素焼結品は粉体処理、成形、脱脂、焼
成、加工の各工程を経て製造される。そして成形工程で
は、一般に成形助剤および焼結助剤を加えて調製された
原料粉体を型に充填して行うことになるが、これらの成
形法には乾式加圧成形法、揺動成形法、ろくろ成形法、
泥漿鋳込み成形法、射出成形法、押出成形法等の各方法
が実施されている。
一方、成形助剤は、セラミツクス粉体に成形性を付与
し、成形体に強度を持たせるために使用されるものであ
り、成形方法、技術により使用量や組成は異なるが、成
形後これら使用した成形助剤を除去するため焼成前に脱
脂する必要がある。この脱脂方法としては、一般に加熱
脱脂法が実施されているが、これは成形体中の成形助剤
を分解気化させるものであるため、かなり長時間の脱脂
処理が必要であり、そしてその処理時間は、助剤使用量
が大いほど長く、しかも脱脂条件が厳しくなる。例えば
成形助剤使用量は、機械プレス法で4〜8重量%、ドク
ターブレード法で8〜14重量%、押出し法で8〜25重量
%、射出法で10〜25重量%も必要であり、これらはいず
れにしても脱脂工程が不可欠のものであり、しかも形状
が複雑化するほど脱脂処理時間が長くなるという傾向に
ある。
また、焼成方法としては、反応焼結法、常圧焼結法、
雰囲気焼結法等の方法があるが、反応焼結法は、焼結収
縮率が小さく寸法精度は比較的高いものの、焼結体中に
15体積%以上の気孔が残り、緻密な焼結体が得られな
い。また常圧焼結法は、比較的緻密な焼結体が得られる
が、体積収縮率が30〜50体積%に達し、焼結中に割れ、
亀裂、歪み等を生じ易い。しかも焼結温度を高くする
と、窒化珪素が珪素と窒素に解離するため、1650℃〜17
00℃の比較的低温で焼結助剤を用いて焼結する必要があ
る。さらに雰囲気加圧焼結は、より高温で少ない焼結助
剤での焼結ができ、そして高温強度に優れた緻密な焼結
体が得られるが、体積収縮を避けることができず、30〜
50重量%の収縮がおこるという問題がある。
この様に、セラミツクス成形体を得るためには成形助
剤を必要とし、その除去を行うため、場合によつては2
〜8日の長時間の脱脂処理工程が必要とされ、使用する
成形助剤の量が多いほど、また形状が複雑であるほど脱
脂処理に時間がかかり、しかも割れ、脹れ、気孔、変形
等の欠陥が発生する。これを防止するため、成形助剤の
種類及び組合せ、成形助剤の量等の検討が行われている
が、容易ではない。さらに成形体は、脱脂後において、
充填率が100%のものでは成形助剤の占有体積分だけの
空孔が残り、充填率の低い成形体については、その分も
含めた多量の空孔が残ることになる。そしてこれら脱脂
後の成形体を焼成工程で高密度に焼締めると、脱脂工程
での変形と合わせて大きな収縮、歪み、変形が起きた焼
結体となる。
そこでポリシラザンを使用した窒化珪素焼結体を成形
することに関し、先行技術として、圧粉成形体から焼結
体を得る手法が特開昭63−25276号公報において知られ
ている。しかしながらこのものは、使用するポリシラザ
ンが、 (CH3SiHNH)0.45・(CH3SiHNCH30.03・(CH3SiN)
0.52であり、この様なポリシラザンを用いた場合には、
焼成雰囲気におけるN2圧が10気圧以下では良好な焼結体
を得ることができず、さらに解決すべき課題がある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の如き実情に鑑み、焼結時の収縮が少
なく、かつ脱脂工程を必要としない窒化珪素成形体用成
形助剤および成形体の焼成方法ならびにこれらから得ら
れる高密度のセラミツクス組成物を得ることができるよ
う鋭意検討を行つた結果、ここに完成するに至つたもの
である。
そこで本発明は、窒化珪素粉末と窒化珪素焼結助剤と
に、窒素または/およびアンモニア加圧状態で1650〜22
00℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシ
ラザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成し
てなることを特徴とするセラミツク組成物の製造方法に
関するものである。
そしてこの様なポリシラザンとしては、式(イ)
(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンである。
式(イ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は なる構造単位となり、一部は なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
ある。
[尚、式中、R1、R2、R3、R4は、水素(但し、水素は
R1、R2、R3は含むことができ、R4は含まない。以下同
じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低級ア
ルキル基、置換または非置換のビニル基、置換または非
置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル基等
の6から10個までの炭素原子を有する置換または非置換
の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メチル
エチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)アル
キル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しくはジ
メチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプロピ
ル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但し、
ジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3は含むことが
でき、R4は含まない。以下同じ。)であつて、しかも
R1、R2、R3、R4は同じでも異なつていても良いものであ
る。] 式(ロ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位から成る骨格構造を有し、先駆体における なる単位の繰返しである残基が、 なる構造単位で互いに連結してなるポリシラザンであつ
て、前記先駆体は、 なる単位から構成されていることを特徴とするポリシラ
ザンである。
[尚、式中、R1については第1請求項に記載されたも
のに準じ、またR5、R6については、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基等の1から6個ま
での炭素原子を有する低級アルキル基、置換または非置
換のビニル基、置換または非置換のアリル基、フエニル
基、トリル基、キシリル基等の6から10個までの炭素原
子を有する置換または非置換の低級アリール基、トリメ
チル−、ジメチル−、メチルエチル−、トリエチル−シ
リル基等のトリ(低級)アルキル−またはジ(低級)ア
ルキルシリル基、若しくはジメチル−、ジエチル−、メ
チルエチル−、ジイソプロピル−アミノ基等のジ(低
級)アルキルアミノ基であつて、しかもR1、R5、R6は同
じでも異なつていても良いものである。] または式(ハ)のポリシラザンとしては、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は式: なる構造単位となり、一部は式: なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
あつて、さらにその先駆体の一部は、 なる単位から構成されていることを特徴とするポリシラ
ザンである。
[尚、R1、R2、R3、R4、R5、R6については、前記第
2、第3請求項に記載されたものに準じ、かつR1、R2
R3、R4、R5、R6は同じでも異なつていても良い(以下同
じ)。] また本発明は、窒化珪素粉末、窒化珪素焼結剤、およ
び窒素または/およびアンモニア加圧状態で、1650〜22
00℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシ
ラザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成し
て生成してなることを特徴とするセラミツクス組成物に
関するものである。
この場合に用いられるポリシラザンとしては、前記式
(イ)(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少
なくとも一種類を含んだものである。
さらに本発明は、窒化珪素粉末、窒化珪素焼結助剤と
混練され、脱脂工程のない状態での成形を可能とするた
めに用いる成形助剤であつて、該成形助剤は、窒素また
は/およびアンモニア加圧状態で、1650〜2200℃の焼結
温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシラザンであ
ることを特徴とするセラミツク組成物の成形助剤に関す
るものである。
この場合のポリシラザンとしても、前記式(イ)
(ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少なくと
も一種類を含んだものである。
このポリシラザン(Polysilazane)をSi3N4粉末、Al2
O3粉末およびY2O3粉末に成形助剤として混練することに
より、良好な成形性を付与しまた充分な成形体強度を与
えかつ脱脂工程が不要でしかも窒素雰囲気の10気圧以下
という低い圧力下で焼成縮小の小さい高密度窒化珪素焼
結体を得ることができるものである。
前記ポリシラザンはN2または/およびNH3雰囲気下で1
650〜2200℃の温度で焼成すると高収率でSi3N4を生成す
るため、一般に使用されている有機成形助剤の様に、成
形後脱脂除去する必要がなく、またSi3N4として成形体
中に残るため、上述の一般の有機成形助剤を除去した場
合に発生するものに対して抑えられた空孔率となる。従
つて最終焼結体の収縮、変形率が小さく、分解気化する
ガスも少ないので亀裂、脹れ等の欠陥も生じにくい。
尚、本発明を実施するにあたり、反応雰囲気として、N2
または/およびNH3にアルゴン、ヘリウム等の不活性ガ
スを混在させても良いことは言うまでもない。
例えばポリシラザンを成形助剤として50vol%用いた
場合と有機成形助剤を50vol%用いた場合の高密度焼結
体の収縮率を比較すると、本発明のポリシラザンを用い
た場合においては、密度1.0のポリシラザンが成形体中
で加熱されて密度3.2のSi3N4に変化し約70%の重量減少
があることから、成形体収縮率は40vol%となるが、従
来のように有機成形助剤を用いた場合の収縮率は50vol
%となる。本発明における成形助剤としてのポリシラザ
ンならびにそれを用いた窒化珪素焼結体の製造方法は、
10気圧以下のN2またはNH3加圧下においても良好な高密
度窒化珪素焼結体が得られ、しかも本発明におけるポリ
シラザンは一般の有機高分子と同様に有機溶媒に可溶で
あり、また加熱軟化するなどの性質を合わせ持つてお
り、他の有機物を添加することなしにセラミツクスの一
般的成形法、例えば押出し成形、射出成形、泥漿鋳込み
成形、ドクターブレード等の一般的な成形法を用いて、
脱脂工程無くして成形体を製造することが可能であり、
また得られた成形体は高寸法精度、高密度であつて、強
度が大きく機械加工にも適するなど極めて重要なもので
ある。
反応主剤として用いるSi3N4粉末は、従来使用してい
るものでもよいが、粒が小さく、粒径がそろつているも
のが好ましい。焼結助剤はBe、Mg、Al、Yおよび希土類
元素の酸化物や窒化物である。これら焼結助剤の添加量
は10重量%以下が好ましく、これは焼結可能な範囲で少
ない方が好ましい。さらに加圧は、Si3N4が解離を生じ
ない圧力を選択する必要がある。そして焼成昇温速度は
700℃までは15℃/min以下が好ましく、5℃/min以下が
より好ましい。焼成温度は1650〜2200℃であり、1800〜
1900℃が好ましい。
本発明に使用されるポリシラザンは主鎖骨格がSiとN
からなる重合体であつて、分子式あるいは分子構造は製
造方法により異なり、またセラミツクス収率も様々であ
る。本発明においては以下に示すセラミツクス収率が高
く加熱軟化性のものが好適に使用できる。これら本発明
のポリシラザンの添加量は概略5〜70vol%が好まし
く、成形方法により異なる。
本発明に用いるポリシラザンの製造方法についてであ
るが、前記(イ)のポリシラザンについて、例えば、無
水アンモニアを、オルガノジハロシランR1SiHX2と溶液
中で反応させて環状または直鎖状のシラザン先駆体を形
成させ、該先駆体混合物に対し、式: で表されるシラザンまたはシリルアミン化合物を先躯体
中に共存させつつ、珪素原子に隣接する窒素原子から水
素を脱プロトン化する能力のある塩基性触媒の存在下で
反応させ、脱水素環化架橋せしめて高分子化することに
より生成することができる。
尚、各式中、R1、R2、R3、R4は、水素(但し、水素は
R1、R2、R3の場合は含むことができ、R4は含まない。以
下同じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低
級アルキル基、置換または非置換のビニル基、置換また
は非置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル
基等の6から10個までの炭素原子を有する置換または非
置換の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メ
チルエチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)
アルキル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しく
はジメチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプ
ロピル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但
しジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3は含むこと
ができ、R4は含まない。以下同じ。)であつて、しかも
R1、R2、R3、R4は同じでも異なつていても良いものであ
る。また、Xは塩素、臭素等のハロゲンである(以下同
じ)。
また式(ロ)で示されるポリシラザンの製法について
は、無水アンモニアを、R1SiHX2およびR5R6SiX2のオル
ガノハロシラン混合物と溶液中で反応させ、これによつ
て環状または直鎖状のシラザン先駆体を形成させ、該先
駆体を、珪素原子に隣接する窒素原子から水素を脱プロ
トン化する能力を有する塩基性触媒の存在下で脱プロト
ン環化架橋せしめることにより重合体を製造することが
できる。
さらに式(ハ)のポリシラザンについては、無水アン
モニアを、R1SiHX2およびR5R6SiX2のオルガノハロシラ
ン混合物と溶液中で反応させて環状または直鎖状のシラ
ザン先駆体を形成させ、該先駆体混合物に対し、式: で表されるシラザンまたはシリルアミン化合物を先駆体
中に共存させつつ、珪素原子に隣接する窒素原子から水
素を脱プロトン化する能力のある塩基性触媒の存在下で
反応させ、脱水素環化架橋せしめることにより高分子量
化すること得ることができる。そしてこのものにおい
て、特に前記(A)の含有率は1〜60モル%、R5R6SiX2
の含有率は1〜60モル%、であつて(A)とR5R6SiX2
加えた含有率は2〜60モル%であることが好ましい。
[作用効果] 以上要するに、本発明は叙述の如く構成されたもので
あるから、窒化珪素粉末とその焼結助剤とを用いてセラ
ミツク組成物を形成する場合に、窒素または/およごア
ンモニア加圧状態で1650〜2200℃の焼結温度雰囲気下に
て窒化珪素を生じる式(イ)(ロ)または(ハ)で示さ
れるポリシラザンを成形助剤として混練させることにな
る。そしてこの焼結工程において、上記ポリシラザンか
ら高収率でSi3N4が生成するため、一般に使用されてい
る有機成形助剤の様に、成形後脱脂除去する必要が全く
なく、しかもSi3N4として成形体中にそのまま残ること
になつて、従来のように有機成形助剤を除去することに
より発生する空孔率を抑えることができて、最終焼結体
の収縮、変形率が小さく、分解気化するガスも少ないの
で亀裂、脹れ等の欠陥も生じにくいセラミツク組成物に
できる。しかものこポリシラザンを用いてのセラミツク
組成物の焼成に際し、10気圧以下の低圧雰囲気下でも充
分に良好な成形性を与えることができて、セラミツクス
組成物を成形する場合に一般的に使用される成形方法た
とえば熱可塑成形、泥漿鋳込み成形、プレス成形等の成
形方法が、低圧で、しかも脱脂工程を全く不要にしてで
きる。しかも得られたセラミツク組成物は、焼成収縮率
が小さく、亀裂、欠陥のない高密度焼成体が得られ、歪
みが少なく寸法精度が高い有用なものとなる。
次に本発明の実施例について述べる。
[実施例1] α−Si3N4粉末(電気化学工業製SN−9S)を87.0重量
%、Al2O3粉末(岩谷化学工業製アルミナBタイプ)を
4.9重量%、Y2O3粉末(三菱化成工業イツトリヤ0.8μ
m)を4.9重量%に、3.3重量%の上記(ロ)式に記載す
るR1、R5、R6がいずれもメチル基で数平均分子量が1200
のポリシラザンをトルエン溶液で加えて混練し、真空乾
燥してα−Si3N4粉末、Al2O3粉末、Y2O3粉末およびポリ
シラザンの均一に分散した粉末を得た。その粉末を50×
60mm鉄製金型に入れ約30kg/cm2で一軸加圧成形しその後
3000kg/cm2の静水圧プレスをして69.5%TDの成形体を得
た。その成形体を窒化珪素るつぼに入れてSi3N4の詰め
粉をした。焼成は1気圧窒素雰囲気で3℃/minで700℃
まで昇温し、その後15℃/minで1100℃まで昇温し、さら
に10℃/minで1650℃まで昇温した。その後圧力を9.5気
圧に保ちながら、10℃/minで1850℃まで昇温し、これを
3時間保持した後、自然冷却して焼成体を得た。この焼
成体の密度は98%TD、線収縮率12%、常温曲げ強度は74
1Mpaであつた。
[実施例2] α−Si3N4粉末を79.7重量%、Al2O3粉末を4.4重量
%、Y2O3粉末を4.4重量%に、11.5重量%の上記(ロ)
式に記載するR1、R5、R6がいずれもメチル基で数平均分
子量が1200のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施
例1の要領で成形し、67.8%TDの成形体を得た。これを
実施例1の要領で焼成した。焼成体の密度は97.4%TD、
線収縮率11.6%、常温曲げ強度は682Mpaであつた。
[実施例3] α−Si3N4粉末63.7重量%、Al2O3粉末3.5重量%、Y2O
3粉末3.5重量%に、実施例1に記載したポリシラザン2
9.3重量%をトルエン溶液で加え、実施例1の要領で均
一に分散した粉末を得た。その粉末を、90℃に加熱した
円筒に入れ100Kg/cm2の圧力で直径1.0mmの円柱形成形体
を実施例1の要領で焼成した。焼成体の密度は96%TD、
線収縮率17%であつた。
[実施例4] α−Si3N4粉末75.0重量%、Al2O3粉末4.0重量%、Y2O
3粉末4.0重量%に、実施例1に記載したポリシラザン17
重量%をトルエン溶液で加え撹拌後、均一なスラリーに
した。このスラリーを70×20×10mmの型に流し込み真空
乾燥して成形体を得た。この成形体を実施例1の要領で
焼成した。焼成体の密度は91%TD、線収縮率12%であつ
た。
[実施例5] α−Si3N4粉末83.8重量%、Al2O3粉末4.6重量%、Y2O
3粉末4.6重量%に、7.0重量%の上記(イ)に示されるR
1、R2、R3、R4が何れもメチル基で、数平均分子量が110
0のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施例1の要
領で焼成及び焼成をした。得られた焼成体の密度は98%
TD、線収縮率は12.5%、常温曲げ強度は614Mpaであつ
た。
[実施例6] α−Si3N4粉末79.7重量%、Al2O3粉末4.4重量%、Y2O
3粉末4.4重量%に、11.5重量%の上記(ハ)に示される
R1、R2、R3、R4、R5、R6が何れもメチル基で、数平均分
子量が1200のポリシラザンをトルエン溶液で加え、実施
例1の要領で焼成及び焼成をした。得られた焼成体の密
度は97%TD、線収縮率は11.6%、常温曲げ強度は655Mpa
であつた。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化珪素粉末と窒化珪素焼結助剤とに、窒
    素または/およびアンモニア加圧状態で1650〜2200℃の
    焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成する成形助材とし
    てのポリシラザンを混練させて成形体を形成し、該成形
    体を焼成してなるものであつて、前記ポリシラザンは、
    式(イ)(ロ)または(ハ)で示されるものであること
    を特徴とするセラミツク組成物の製造方法。 式(イ)は、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は なる構造単位となり、一部は なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
    ある。 式(ロ)は、 の繰返し単位から成る骨格構造を有し、先駆体における
    式: なる単位の繰返しである残基が、 なる構造単位で互いに連結してなるポリシラザンであつ
    て、前記先駆体は、 なる単位から構成されているポリシラザンである。 式(ハ)は、 の繰返し単位からなる骨格構造を有し、 なる単位を有する複数の先駆体残基が、一部は なる構造単位となり、一部は なる構造単位により互いに連結しているポリシラザンで
    あつて、さらにその先駆体の一部は、 なる単位から構成されているポリシラザンである。 [尚、各式(イ)(ロ)(ハ)において、R1、R2、R3
    R4、R5、R6は、水素(但し、水素はR1、R2、R3の場合は
    含むことができ、R4、R5、R6は含まない。以下同
    じ。)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
    ロピル基等の1から6個までの炭素原子を有する低級ア
    ルキル基、置換または非置換のビニル基、置換または非
    置換のアリル基、フエニル基、トリル基、キシリル基等
    の6から10個までの炭素原子を有する置換または非置換
    の低級アリール基、トリメチル−、ジメチル−、メチル
    エチル−、トリエチル−シリル基等のトリ(低級)アル
    キル−またはジ(低級)アルキルシリル基、若しくはジ
    メチル−、ジエチル−、メチルエチル−、ジイソプロピ
    ル−アミノ基等のジ(低級)アルキルアミノ基(但し、
    ジ(低級)アルキルアミノ基はR1、R2、R3の場合は含む
    ことができ、R4は含まない。以下同じ。)であつて、し
    かもR1、R2、R3、R4、R5、R6は同じでも異なつていても
    良いものである。]
  2. 【請求項2】窒化珪素粉末、窒化珪素焼結助剤、および
    窒素または/およびアンモニア加圧状態で、1650〜2200
    ℃の焼結温度雰囲気下にて窒化珪素を生成するポリシラ
    ザンを混練させて成形体を形成し、該成形体を焼成して
    生成してなるものであつて、前記ポリシラザンは、請求
    項1に記載される式(イ)(ロ)(ハ)で示されるポリ
    シラザンのうちの少なくとも一種類を含んだものである
    ことを特徴とするセラミツクス組成物。
  3. 【請求項3】窒化珪素粉末、窒化珪素焼結助剤と混練さ
    れ、脱脂工程のない状態での成形を可能とするために用
    いる成形助剤であつて、該成形助剤は、窒素または/お
    よびアンモニア加圧状態で、1650〜2200℃の焼結温度雰
    囲気下にて窒化珪素を生成するポリシラザンであつて、
    該ポリシラザンは、請求項1に記載される式(イ)
    (ロ)(ハ)で示されるポリシラザンのうちの少なくと
    も一種類を含んだものであることを特徴とするセラミツ
    クス組成物の成形助剤。
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