JP2733293B2 - キャスト塗被紙 - Google Patents

キャスト塗被紙

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JP2733293B2 JP1077704A JP7770489A JP2733293B2 JP 2733293 B2 JP2733293 B2 JP 2733293B2 JP 1077704 A JP1077704 A JP 1077704A JP 7770489 A JP7770489 A JP 7770489A JP 2733293 B2 JP2733293 B2 JP 2733293B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、キャスト塗被紙に関して、特に高品質を有
するキャスト塗被紙を極めて効率良く得ることに関す
る。
「従来の技術」 従来、キャスト塗被紙の製造方法としては、湿潤状態
の塗被層を加熱ドラム面に圧接して光沢仕上げするウェ
ットキャスト法(例えば、特公昭28−3407号、同38−25
160号)、湿潤状態の塗被層をゲル化状態にして加熱ド
ラム面に圧接して光沢仕上げするゲル化キャスト法(例
えば、特公昭38−15751号、同40−7207号、米国特許337
7192号、特開昭51−40410号)、湿潤状態の塗被層を一
旦乾燥又は半乾燥した後、再湿潤により可塑化して加熱
ドラム面に圧接、乾燥して光沢仕上げするリウェットキ
ャスト法(例えば、米国特許2759847号、特公昭48−380
05号、特開昭51−102111号)等が知られている。
これらの製造法は、いずれも基紙に顔料及び接着剤を
主成分とする塗被層を設け、該塗被層が湿潤状態にある
間にドラムの光沢鏡面を写し取ることによって平滑で強
光沢を有する塗被紙として仕上げる点で共通している。
かかるキャスト紙の製造方法において、一般に用いら
れる基紙はその厚み方向におけるパルプ繊維同士の絡み
合い不足による繊維間隙や抄紙工程でのワイヤー上にお
けるパルプ繊維の脱落による小孔(以下ピンホールと呼
称する)が発生しており、キャストコーティングにおい
て塗被量ムラ或いはキャスト塗被層の鏡面を有するドラ
ム面への密着不良、光沢ムラ及びピンホール等の欠陥が
生じ易く、良好なキャスト紙表面が得られ難いという問
題を抱えている。
上記の如き問題点を解決する為に、従来基紙に酸化澱
粉、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子を表
面サイジングする方法が行われてきた。しかしながら、
これらの高分子を過剰に塗被すれば若干の改良効果は認
められるものの、他方、キャストコーティング工程での
基紙の蒸気透過性が著しく低下する為に、キャスト塗被
紙の生産速度が著しく低下するという問題が新たに付随
した。
又、キャスト塗被層の塗被量を多くして改善する方法
も行われてはいるが、一般にこのような対策ではキャス
トドラム上での蒸発水分量が増すために乾燥性が劣り、
やはり生産性が低下する。
従って、従来技術では密着不良、光沢ムラ、ピンホー
ル等の改良対策としてキャスト塗被紙の生産速度を著し
く低下させて生産を余儀なくされているのが現状であ
る。
「発明が解決しようとする課題」 本発明は、密着不良、光沢ムラ、ピンホール等の欠陥
がなく、優れた品質を有するキャスト塗被紙を高効率で
得るものである。
「課題を解決するための手段」 本発明は、基紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする
塗被層を形成せしめ、塗被層が湿潤状態にある間に鏡面
光沢を有する加熱ドラム表面に圧接、乾燥して強光沢仕
上げしたキャスト塗被紙において、該基紙として、カル
ボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸及びこれらの誘
導体をモノマー成分として含む水溶性重合体から成る合
成サイズ剤で表面サイジングされ、且つ表面サイジング
後の動的濡れ値が−0.32〜0.10gである基紙を用いたこ
とを特徴とするキャスト塗被紙である。
「作用」 本発明者等は、高品質のキャスト塗被紙を高速度で生
産することについて、特にキャスト塗被紙用基紙の改良
に着目し、鋭意研究を重ねた結果、特定の水溶性重合体
から成る合成サイズ剤で基紙を表面サイジングし、且つ
表面サイジング後の基紙の動的濡れ値を特定すること
で、上記の如き欠点が改良され、且つ極めて高品質のキ
ャスト塗被紙が高効率で得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明のキャスト塗被紙では、該塗被紙の基紙
として、カルボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸及
びこれらの誘導体をモノマー成分として含む水溶性重合
体から成る合成サイズ剤で表面サイジングされ、且つ、
サイジング後の基紙の動的濡れ値を−0.32〜0.10g、よ
り好ましくは−0.30〜0gの範囲に調節した基紙を支持体
として用いることにより、キャスト塗被紙の高速生産時
に発生し易いキャスト塗被層の鏡面ドラム面への密着不
良、光沢ムラ、ピンホール等を極めて効果的に解消する
ものである。
次に、本発明において、基紙に適用する合成サイズ剤
について述べる。
上述した如く、本発明で用いる合成サイズ剤はカルボ
ン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸及びこれらの誘導
体をモノマー成分として含む水溶性重合体を特徴とする
ものであり、具体的にはマレイン酸−ジイソブチレン系
重合体、マレイン酸−スチレン系重合体、アクリル酸−
スチレン系重合体、アクリル系重合体、マレイン酸−酢
酸ビニル系重合体等が例示される。この中でも特に合成
サイズ剤を構成するモノマー成分であるカルボン酸、ジ
カルボン酸、ポリカルボン酸及びこれらの誘導体とし
て、無水マレイン酸、マレイン酸、及びこれらの部分エ
ステル化物〔A〕の少なくとも一種が好ましく用いら
れ、且つ本発明のキャスト塗被紙ではこれらのモノマー
成分とジイソブチレン〔B〕を共重合して得られる水溶
性重合体が特に好ましいものである。
更に、炭素数が10〜18であるα−オレフィン〔C〕を
共重合した水溶性共重合体も好ましく、炭素数が10〜18
であるα−オレフィンの具体例としては、例えば1−ド
デセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−オ
クタデセン等が挙げられるが、炭素数が1〜18であるα
−オレフィンの混合物であってもよく、炭素数10と12、
炭素数12と14、炭素数16と18の混合物がとりわけ好まし
く用いられる。
なお、必要に応じて更にアクリル酸やメタクリル酸の
エステル化物〔D〕を共重合して、得られる合成サイズ
剤に他の性能を付加させることも可能である。水溶性重
合体を構成するモノマー成分の好ましい配合比は、
〔A〕:〔B〕:〔C〕:〔D〕=40〜60:20〜50:0〜3
0:0〜10モル%である。
本発明で使用される上記の如き合成サイズ剤の作用効
果については、必ずしも明らかではないが、耐水性に優
れているため、キャスト湿潤塗被層が基紙中へ浸透して
いくのを程よく抑え、基紙の有する特定の動的濡れ値と
あいまって、蒸気透過性や塗被層のドラム面への密着不
良が改善されるものと推定される。
本発明において、基紙への合成サイズ剤の表面サイジ
ング法については特に限定するものではなく、一般公知
の装置が適宜用いられるが、好ましくはサイズプレス、
ゲートロール、スプレー、ロールコーター、ビルブレー
ドコーター、ブレードコーター等の各種表面サイジング
法及び塗被方法の1種以上がオンマシン或いはオフマシ
ンで使用される。
なお、合成サイズ剤の塗被量は特に規定されるもので
はないが、乾燥重量で0.01〜2.0g/m2、好ましくは0.02
〜1.0g/m2の範囲で調節されるのが望ましい。因みに、
0.01g/m2未満では、基紙の耐水性改良効果が十分でな
く、一方2.0g/m2を越えるとキャストコーティング時に
塗被層の水分が基紙層を通過して裏面から蒸発逸散して
いく量が減少し、結果的に生産速度の低下となり、且つ
経済的にも不利である。
更に、合成サイズ剤は単独で使用してもよいが、必要
に応じて、例えば澱粉、ポリビニルアルコール、変性ポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポ
リアクリルアミド、アクリル酸エステル等の水溶性ポリ
マー、顔料、その他各種の助剤等を適宜併用することも
できる。なお、基紙が酸性紙の場合は、ロジン、バンド
等の内添サイズ剤、又中性紙では、アルキルケテンダイ
マー等の内添サイズ剤を併用してもよい。
基紙の動的濡れ値とは、水に対する時間的な付着力の
大きさの変化を濡れの尺度として表すもので、本発明で
は、該濡れ性を動的濡れ性試験器(WET−3000/レスカ社
製)を用いて測定した値で表す。即ち、2×5cmの紙試
験片を16mm/秒の速さで水中12mmの深さに10秒間浸漬し
た時の経時的濡れの大きさ(付着力)を測定するもの
で、濡れの大きさ(以下、動的濡れ値と呼称する)は、
値が小さい程濡れ難く、反対に大きくなると濡れ易いこ
とを示すものである。この濡れ値について、更に研究し
た結果、この試験器で測定される時間的な濡れ値として
水浸漬後2秒後の濡れ値がキャスト塗被紙の密着不良、
光沢ムラ、ピンホール等に大きく相関関係があることを
見出した。従って本発明でいう動的濡れ値とは、この水
浸漬後2秒後の濡れ値をいうものである。
因みに、動的濡れ値が0.10gを越えると、本発明で特
定した合成サイズ剤を用いても、塗被されたキャスト塗
被層が基紙中へ浸透してしまい、嵩高なキャスト塗被層
を得ることができなくなり、更にキャスト塗被層による
基紙表面の被覆が低下し密着不良、光沢ムラ及びピンホ
ールが発生する。一方、−0.32g未満の場合は、キャス
ト塗被層の基紙への浸透が抑えられ、キャスト塗被層と
基紙との接着強度が弱くなり、塗被層の一部が鏡面ドラ
ム面へ付着する、所謂ドラムピックと称される重大な欠
陥が生じることがある。
又、基紙の動的濡れ値のコントロールは、パルプ組
成、叩解条件、填料の種類と添加料、紙力剤、内添サイ
ズ剤、pH、表面サイズ剤、表面処理剤、乾燥条件等を個
々の抄紙機及び抄紙条件により適宜調整して決定される
ものであり、一概に特定できるものではない。なお、本
発明で特定した基紙の動的濡れ値とキャスト塗被紙の密
着不良、光沢ムラ及びピンホール等との間に見られた明
瞭な相関関係は、従来の基紙(原紙)の性質として一般
に測定されているコブ吸水度やステキヒトサイズ度等の
値との間には見出せなかった。
即ち、本発明においては、基紙に塗被される合成サイ
ズ剤は、特定された動的濡れ値の範囲内においてのみ有
効に作用し、両者の相乗効果によって初めて所望の効果
を達成することができるのである。従って、基紙の動的
濡れ値を本発明で特定した水溶性重合体からなる合成サ
イズ剤を用いずに得た場合には、キャスト塗被層面の密
着不良、光沢ムラ、ピンホール等の顕著な改善は期待で
きず、結果的にキャスト生産速度を低下させなければな
らず、有効ではない。
基紙に用いるパルプとしては、例えば化学パルプ(K
P,SP,AP等)、機械パルプ(SGP,SCP,RGP,CGP,TMP,CTMP
等)、故紙パルプ(DIP等)がある。これらのパルプは
最終製品の仕様に応じて適宜配合され、機械的処理、必
要な各種内添剤等が加えられ、パルプ調成を経て抄紙機
にかけられる。
抄紙機の機構としては特に限定するものではなく、片
面脱水方式、両面脱水方式等いずれの方法でもよい。勿
論、この場合の抄紙法としては酸性抄紙、中性(アルカ
リ)抄紙等によって任意に抄紙されるものであり、特に
限定するものではない。又、これらの抄紙法においては
例えば酸性抄紙の場合にはタルクやカオリン等の顔料
が、中性抄紙の場合には重質炭酸カルシウム、軽質炭酸
カルシウム等の炭酸カルシウム類、更にタルクやカオリ
ン等の顔料がパルプスラリー中に填料として適宜添加さ
れ得る。
上記の如き条件によって抄紙されるキャスト塗被紙用
基紙の原紙米坪は25〜400g/m2程度の範囲で調節され
る。
かくして、本発明の方法では上記の如き特定の基紙を
用いてキャスト塗被紙が製造されるが、キャスト塗被層
用塗被組成物は特に限定されるものではなく、一般にキ
ャスト塗工紙分野で使用されている顔料及び接着剤を主
成分とする塗被組成物が適用され得るものである。
顔料としては、例えばクレー、カオリン、水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウ
ム、酸化亜鉛、サチンホワイト、プラスチックピグメン
ト等、一般の塗被紙用顔料の1種又は2種以上が適宜用
いられる。
又、接着剤としては、澱粉、変性澱粉、カゼイン、プ
ロティン等の天然系接着剤、スチレン−ブタジエン共重
合体ラテックス、アクリルエマルジョンラテックス、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体ラテックス、ポリ
ビニルアルコール等の合成系重合体接着剤等、通常の水
性系塗被組成物に使用される各種の天然及び合成接着剤
の1種又は2種以上が適宜組合わされて使用される。
なお、一般に接着剤の使用量は、顔料100重量部に対
して5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量部程度の
範囲で調節される。更に、塗被組成物中には必要に応じ
て分散剤、耐水剤、防腐剤、染料、消泡剤、流動変性剤
等各種助剤を適宜配合することもできる。
なお、本発明における特定の基紙の片面又は両面には
必要に応じて一般の顔料塗被組成物を予め予備塗工して
もよくその場合の塗被量は片面当たり乾燥重量で5〜30
g/m2程度が好ましい。
かくして得られた塗被組成物は、本発明で特定した基
紙上にエアーナイフコーター、ブレードコーター、ブラ
シコーター、ロールコーター、サイズプレス等適当な塗
工機によって乾燥重量が5〜35g/m2程度になるように塗
被され、該塗被層が水を含んで可塑状態にある間に加熱
された仕上げ面に圧接されて乾燥され、塗被層中の水分
が実質的に蒸発せしめられた後に仕上げ面から離型して
キャスト塗被紙が得られる。このようなキャスト塗被紙
の仕上げ方法自体は従来公知の各種方法がそのまま実施
され得るものであるが、特に、本発明の場合、リウェッ
トキャスト法及びゲル化キャスト法に適用したときに、
とりわけ得られる効果が大きい。ウェットキャスト法に
おいて本発明の効果が小さい理由については、必ずしも
明らかではないが、湿潤状態のキャスト塗被組成物を第
1図に示すように、第1塗被装置(2)及び第2塗被装
置(3)において2回塗被するためと推定される。
「実施例」 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明す
るが、勿論これらに限定されるものではない。なお、特
に断らない限り例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重
量%を示す。
実施例1 カナディアンスタンダートフリーネス550ccのNBKP20
部とLBKP80部のパルプスラリーに対パルプ当り、タルク
5部、ロジンサイズ2部、硫酸バンド3部を添加した紙
料を長網抄紙機で米坪60g/m2となるように酸性抄紙し、
サイズプレスを用いて表−1に記載の1〜7の各種合成
サイズ剤を酸化澱粉と併用して、合成サイズ剤の付着量
が固形分で0.1g/m2、酸化澱粉の付着量が固形分で2.5g/
m2となるように表面サイジングしてキャスト塗被紙用基
紙を得た。
なお、キャスト用塗被液として、カオリン90部、炭酸
カルシウム10部、15%カゼイン水溶液12部(固形分)、
アクリル酸/ブタジエン/メチルメタクリレート(比
率:2/33/65)共重合体ラテックス12部(固形分)からな
る濃度53%のキャスト塗被液を調製し、この塗被液を前
記基紙の表面に第1図で示す装置によってウェットキャ
スト方式によるキャスト仕上げを行った。
即ち、前記基紙(1)表面に第1塗被装置(2)にお
いてキャスト用塗被液を乾燥重量が10g/m2になるように
塗被し、続けてこの塗被層が湿潤状態にある間に直ちに
第2塗被装置(3)において上記と同じキャスト用塗被
液を乾燥重量が10g/m2になるように塗被し、直径800mm
のプレスロール(4)を通過せしめ、クロムメッキした
鏡面光沢を有する直径3000mmのキャストドラム(表面温
度90℃)(5)に圧接し、乾燥後剥離してキャスト塗被
紙(6)を得た。
実施例2 合成サイズ剤として、表−1の4のマレイン酸ブチル
の部分エステルのアンモニウム塩/ジイソブチレン/C
10〜12混合のα−オレフィンの重合体を使用し、付着量
が固形分で0.012g/m2となるようにサイジングして基紙
を得た以外は、実施例1と同様にしてキャスト塗被紙を
得た。
実施例3 カナディアンスタンダードフリーネス550ccのNBKP20
部とLBKP80部のパルプスラリーに、対パルプ当り、重質
炭酸カルシウム5部、アルキルケテンダイマー系サイズ
剤0.1部、カチオン澱粉0.5部、カチオン系歩留向上剤0.
02部を添加した紙料を、長網抄紙機で米坪60g/m2となる
ように中性抄紙し、サイズプレスを用いて第1表に記載
の1〜7の各種合成サイズ剤を酸化澱粉と併用して、合
成サイズ剤の付着量が固形分で0.5g/m2、酸化澱粉の付
着量が固形分で2.5g/m2となるように表面サイジングし
てキャスト塗被紙用基紙を得た。
この基紙を用いて、実施例1と同様にしてキャスト塗
被紙を得た。
実施例4 合成サイズ剤として、表−1の1のマレイン酸のアン
モニウム塩/ジイソブチレンの重合体を使用し、付着量
が固形分で1.8g/m2とした以外は実施例3と同様にして
キャスト塗被紙を得た。
比較例1 合成サイズ剤を使用しなかった以外は、実施例1と同
様にしてキャスト塗被紙を得た。
比較例2 合成サイズ剤として、表−1の1のマレイン酸のアン
モニウム塩/ジイソブチレンの重合体を使用し、付着量
が固形分で0.008g/m2となるようにサイジングした以外
は、実施例1と同様にしてキャスト塗被紙を得た。
比較例3 合成サイズ剤を使用しなかった以外は、実施例3と同
様にしてキャスト塗被紙を得た。
比較例4 合成サイズ剤として、表−1の4のマレイン酸ブチル
の部分エステルのアンモニウム塩/ジイソブチレン/C
10〜12混合のα−オレフィンの重合体を使用し、付着量
が固形分で2.2g/m2となるようにサイジングして基紙を
得た以外は、実施例3と同様にしてキャスト塗被紙を生
産したが、操業速度が60m/分及び50m/分のいずれでもド
ラムピックが発生し、満足な製品を得ることができなか
った。
以上、実施例1〜4及び比較例1〜4のウエットキャ
スト方式で得たキャスト塗被紙のキャスト操業速度60m/
分及び50m/分におけるキャスト塗被紙の品質結果を表−
2に示した。
実施例5〜8,比較例5〜8 カオリン60部、軽質炭酸カルシウム40部、ポリアクリ
ル酸ソーダ0.5部をコーレス分散機を用いて水中に分散
し、固形分濃度60%の顔料スラリーを調製した。これに
消泡剤としてトリブチルフォスフェート0.5部、離型剤
としてステアリン酸アンモニウム1.0部、接着剤として
アンモニアを用いて溶解した15%カゼイン水溶液10部
(固形分)及びアクリル酸/ブタジエン/メチルメタク
リレート(比率;2/33/65)共重合体ラテックス16部(固
形分)を加え、更にZnSO43部及び水を加え固形分濃度が
45%のキャスト用塗被液を調製した。
かくして得られた塗被液を用いて、実施例1〜4及び
比較例1〜4におけると同じ基紙の表面に第2図に示す
装置を用いてリウェットキャストを行った。
即ち、基紙(7)に乾燥重量が20g/m2となるように上
記の塗被液をエアーナイフコーター(8)で塗被し、エ
アーフローティングドライヤー(9)で乾燥した。次
に、直径750mmのプレスロール(10)と直径1500mmのク
ロムメッキしたキャストドラム(11)で形成されるプレ
スニップ(12)に通紙し、ここでノズル(13)から供給
されたポリエチレンエマルジョンから成る再湿潤液(0.
5%濃度)によって塗被層表面を再湿潤した後、表面温
度105℃のキャストドラム(11)にプレスニップ圧200kg
/cmで圧接し乾燥した後、テークオフロール(14)でキ
ャストドラムから剥離することによってキャスト塗被紙
(15)を得た。
以上、実施例5〜8及び比較例5〜8のリウェットキ
ャスト方式で得たキャスト塗被紙のキャスト操業速度80
m/分及び70m/分における品質結果を表−3に示した。
尚、比較例8のキャスト塗被紙の場合、操業速度が80m/
分及び70m/分のいずれにおいても、ドラムピックが発生
し満足な製品が得られなかった。
実施例9〜12、比較例9〜12 カオリン70部、軽質炭酸カルシウム20部、水酸化アル
ミニウム10部、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.5
部、ピロ燐酸ソーダ0.5部をコーレス分散機を用いて水
に分散し、濃度70%の顔料スラリーを調製した。これに
消泡剤としてトリブチルフォスフェート0.5部、離型剤
としてレシチン1.0部、接着剤としてアンモニアで溶解
した15%カゼイン水溶液13部(固形分)、スチレン/ブ
タジエン共重合体ラテックス11部(固形分)、及び水を
加えて濃度55%の塗被液を得た。かくして得られた塗被
液を用いて、実施例1〜4及び比較例1〜4におけると
同様の基紙の表面に第3図に示す装置でゲル化キャスト
を行った。
即ち、基紙(16)上に乾燥重量が20g/m2となるように
上記塗被液をロールコーター(17)で塗被し、次いで濃
度0.5%の蟻酸カルシウム水溶液(18)に接触させて塗
被層をゲル化した。続けて直径850mmのプレスロール(1
9)と表面温度98℃、直径3000mmのキャストドラム(2
0)にプレス線圧180kg/cmで圧接し、乾燥後テークオフ
ロール(21)でキャストドラムから剥離してキャスト塗
被紙(22)を得た。
以上、実施例9〜12及び比較例9〜12のゲル化方式で
得たキャスト塗被紙の操業速度60m/分及び50m/分におけ
る品質結果を表−4に示した。尚、比較例12のキャスト
塗被紙は、操業速度が60m/分及び50m/分のいずれにおい
ても、ドラムピックが発生し、満足な製品ができなかっ
た。
又、品質評価は下記の基準に基づいて行った。
(キャスト面の光沢) JIS P8142法に準じて、キャスト仕上げした面の光沢
を測定した。
(密着不良) 光沢ムラとして、目視判定をおこなった。
○;光沢ムラが殆ど無く、優れた表面光沢を有してい
た。
△;光沢ムラが若干散見されるも、表面光沢があり、実
用上は問題ない。
×;光沢ムラが多発し、明らかに密着不良を起こしてい
た。
(ピンホール) 顕微鏡観察により判定した。
○;ピンホールの発生は殆ど無い。
△;ピンホールが若干発生しているが実用上は問題な
い。
×;ピンホールが多発し、実用不可。
「効果」 本発明の実施例で得られたキャスト塗被紙は、表−2
〜表−4の結果から明らかなように、キャストドラムへ
の密着不良、塗被層表面の光沢ムラ、ピンホールの無い
優れたキャスト品質を有するキャスト塗被紙を高効率で
得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の実施例及び比較例で使用した
キャスト塗被紙の製造方式を示す概略線図であり、第1
図はウェットキャスト方式、第2図はリウェットキャス
ト方式、第3図はゲル化キャスト方式をそれぞれ示す。 (1),(7),(16);基紙(アンワインダー) (2);第1塗被装置 (3);第2塗被装置 (4),(10),(19);プレスロール (5),(11),(20);キャストドラム (6),(15),(22);キャスト塗被紙 (8);エヤーナイフコーター (9);エヤーフローティングドライヤー (12);プレスニップ (13);再湿潤液 (14),(21);テークオフロール (17);ロールコーター (18);ゲル化用液

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする
    塗被層を形成せしめ、塗被層が湿潤状態にある間に鏡面
    光沢を有する加熱ドラム表面に圧接、乾燥して強光沢仕
    上げしたキャスト塗被紙において、該基紙として、カル
    ボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸及びこれらの誘
    導体をモノマー成分として含む水溶性重合体から成る合
    成サイズ剤で表面サイジングされ、且つ表面サイジング
    後の動的濡れ値が−0.32〜0.10gである基紙を用いたこ
    とを特徴とするキャスト塗被紙。
  2. 【請求項2】合成サイズ剤が無水マレイン酸、マレイン
    酸又はそれらの部分エステルのうち少なくとも1種とジ
    イソブチレンをモノマー成分として含む水溶性重合体で
    ある請求項(1)記載のキャスト塗被紙。
  3. 【請求項3】合成サイズ剤が、更に炭素数10〜18のα−
    オレフィンをモノマー成分として含む水溶性重合体であ
    る請求項(2)記載のキャスト塗被紙。
  4. 【請求項4】基紙に表面サイジングされる合成サイズ剤
    量が乾燥固形分で0.01〜2.00g/m2である請求項(1)〜
    (3)記載のキャスト塗被紙。
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