JP2733073B2 - 正帯電性乾式現像剤 - Google Patents

正帯電性乾式現像剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は静電荷像現像用現像剤に関し、更に詳しくは
電子写真、静電記録、静電印刷などにおける静電荷像を
現像するための正帯電性乾式現像剤に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来、電子写真法として米国特許第2221776号、第229
7691号、第2357809号明細書等に記載されているよう
に、光導電性絶縁層を一様に帯電させ、次いでその層を
露光させ、露光された部分の電荷を消散させる事によっ
て静電気的な潜像を形成し、更に該静電潜像にトナーと
呼ばれる着色された荷電を持った微粉末を付着させる事
によって可視化させ(現像工程)、得られた可視像を転
写紙等の転写材に転写させ(転写工程)た後、加熱、圧
力あるいはその他の適当な定着法によって永久定着させ
る(定着工程)工程からなる。
これらの電子写真法に適用される現像方法としては、
大別して乾式現像法と湿式現像法とがある。前者は更に
一成分系現像剤を用いる方法と、二成分系現像剤を用い
る方法とがある。二成分系現像剤に属するものにはトナ
ーを搬送するシステムの種類により、磁力を利用して磁
性粉をキャリアとして用いる磁気ブラシ現像法、幾分粗
いビーズキャリアを用いるカスケード現像法、ガラスフ
ァイバーを用いるファーブラシ現像法等がある。
これらの現像法に適用するトナーとしては、従来、天
然あるいは合成された熱可塑性の樹脂中に染料・顔料等
の着色剤を分散させた微粉末が使用されている。例え
ば、ポリスチレン系、ポリエステル系等の結着樹脂中に
着色剤、荷電制御剤、ワックス等の各種添加物を混合分
散させたものを1〜30μm程度に粉砕した粒子がトナー
として用いられている。一成分系現像剤に用いられるト
ナーはマグネタイト等の磁性体粒子を含有させた磁性ト
ナーが用いられ、トナー自身が磁気ロールに吸引保持さ
れて静電潜像面へ搬送される。
一方、二成分系現像剤を用いる方式の場合、トナーは
通常ガラスビーズ、鉄粉などのキャリア粒子と混合さ
れ、その際、摩擦により生じる静電気的な引力によりキ
ャリアに保持されて静電潜像面へ搬送される。トナーの
帯電性は静電潜像の帯電極性により極性が決まり、正又
は負の明確な極性と適切な電荷量が要求される。トナー
に所望の電荷を保有させるには、キャリア及びその表面
の材質とトナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用す
ることが出来るが、この方法のみでは、トナーの帯電量
が小さいか、あるいは迅速に所望の帯電量に到達し難い
等の点で満足出来ない。このような場合には、現像によ
って得られる画像は、地肌カブリが発生し易く、又、不
鮮明なものとなる。そこでトナーに迅速且つ所望の帯電
量を付与させるために、帯電性を制御する荷電制御剤な
る物質を添加することが行われている。正帯電用には、
ニグロシン系染料などの電子供与性基を有す化合物が有
効であり、負帯電用には油溶性含金属染料などの電子受
容性有機錯体が広く利用されている。ニグロシン系染料
は一般に樹脂への相溶性が良くないので、オレイン酸、
ステアリン酸等による変成物として利用される場合も多
い。
その他、正帯電用の荷電制御剤としては脂肪酸アミ
ン、第四級アンモニウム塩、フェッシュバルツHBW、ス
ーダンチークシュバルツBBC、ブリリアントスピリット
等があり、負帯電性の荷電制御剤としてはコロイダルシ
リカ、脂肪酸金属塩、モノアゾ色素金属錯塩、塩素化パ
ラフィン、塩素化ポリエステル、クロモゲンシュバルツ
ETCO、アゾオイルブラック等が使用されている。これら
の荷電制御剤は染・顔料類から派生したものが多く、一
般的に構造が複雑で、その多くが強い着色性を有してい
る。有彩色トナーの場合には着色化合物が使用出来ない
ために、無色あるいは淡色の荷電制御剤が検討されてい
る。例えば第四級アンモニウム塩、ビニルピリジン、オ
ルト位のアミンとジカルボン酸の脱水縮合物等が使用さ
れているが、染・顔料類の性能を上回ったものが無く、
不満足ながら現状では染・顔料類が用いられている。
これらの荷電制御剤は、通常熱可塑性樹脂と混合し、
熱溶融混練により分散し、これを微粉砕し、必要に応じ
て適当な粒径に調整され使用される。これら荷電制御剤
として用いる染・顔料類は、荷電制御のためには用いざ
るを得ないものの、そのため数々の問題が生じる。
即ち、第1にその分子構造が複雑で性質が一定してお
らず、熱溶融混練による変質、温度・湿度条件による性
能変化等が生じ易く、複写回数の増加に伴い電子写真画
像の品質・特性の低下が生じ易い。第2の問題は、これ
らの荷電制御剤を熱可塑性樹脂中に均一に分散させる事
は極めて困難であるため、粉砕して得られたトナー粒子
間の摩擦帯電量に差異を生じ画像品質の低下を招く事で
ある。第3には、荷電制御剤の多くが親水性であり、こ
れらの樹脂中への分散不良のため、トナー粒子表面に露
出し易く、そのため高湿条件下では荷電制御剤の吸湿に
よりトナーの帯電量が低下し、良質な画像が得られな
い。第4に、一般に荷電制御剤として知られている染・
顔料類はその多くが有彩色、あるいは暗色であり、鮮や
かで所望の色彩を有したトナーに含有させることが出来
ないという問題がある。第5には、荷電制御剤を混合し
たトナーは長期間の使用により、感光体表面に荷電制御
剤が付着したり、あるいはトナーの感光体への付着を助
長し、静電潜像形成に悪い影響を与えたり(感光体フィ
ルミング)、フィルミングにより感光体表面又はクリー
ニングブレード等に傷をつける、あるいは該部材の摩耗
を促進させる等、複写機のクリーニング工程に悪い作用
をもたらすことが少なくない。
このように、荷電制御剤をトナーに用いた際には、ト
ナー粒子間において、あるいはトナーとキャリア間等の
摩擦帯電を生じる工程において、トナー粒子表面に発生
する帯電量にバラツキを生じ、その結果現像カブリ、ト
ナー飛散、キャリア汚染等の障害を発生し易い。また、
この障害は複写回数を多く重ねた際に顕著な現像となっ
て現れ、実質上使用に適さないものとなってしまう。更
に、高湿条件下においては、トナー画像の品質劣化のみ
ならず、転写紙への転写効率が著しく低下し使用に耐え
ない物となる。
一方、カラートナーは、バインダー樹脂中に各種染・
顔料類を分散あるいは溶解したものが用いられる。カラ
ートナー、特に三原色トナーを用いてフルカラー画像を
再現させるためのトナーでは、前述した帯電性等を含め
た基本性能の全てが良好であるばかりでなく、オリジナ
ル画像が有す色彩を再現するため各色の分光反射特性が
理想曲線に近く極めて彩度の低い黒を再現する事が重要
である。更に分光反射特性のみならずオーバーヘッドプ
ロジェクター(OHP)用トランスペアレンシーに転写・
定着した画像及び色彩の投影再現性、即ち、透明性及び
分光透過性の良好なることが必要である。
上記に示す荷電制御剤を用いた場合、荷電制御剤の着
色による色相の変化、彩度の低下が生じ、更に荷電制御
剤の結着樹脂への分散性の悪さが起因して、透明性が低
下し、OHPに使用した場合に鮮明なフルカラー画像が得
られない欠点がある。
このように黒トナーにおいても、カラートナーにおい
ても荷電制御剤は好ましくない数々の問題をもたらすた
め、これを回避するための工夫がみられる。
例えば、特開昭60−112051号公報にはヒートローラー
定着方式におけるオフセット現象を回避することを目的
として、特定のポリエステル樹脂及び三級アミノ基を有
する共重合性単量体と疎水性共重合性単量体の共重合樹
脂を結着樹脂として用い、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合樹脂により被覆したキャリアとの組合せにより、従来
の荷電制御剤を用いる事なく均一に且つ十分に正極性に
帯電する現像剤トナーが開示されている。このトナー
は、ポリエステル樹脂及び三級アミノ基を有する共重合
性単量体と疎水性共重合性単量体の共重合樹脂の組成割
合が10〜50重量%対50〜90重量%に、また各樹脂の環球
式軟化点が100〜180℃の範囲に限定されたものである。
しかしながら、軟化点が110℃以上のものはフルカラ
ー用現像剤として用いたときはその透明性が損なわれ鮮
明な画像が得られない。即ち上記公報の発明の目的はそ
の記載する通りオフセット回避手段に関するものであっ
て、上述のカラートナーに関する課題を解決できる物で
はなかった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述の従来技術の課題を解決し得
る、安定な帯電性を有した正帯電性乾式現像剤に係わ
り、特に、より改良された正帯電性フルカラー現像剤を
提供することにある。
本発明の他の目的は、重ね合わせた時の透明性が優
れ、更にトランスペアレンシーに転写・定着した時に優
れた透明性を有する現像剤の提供にある。
更に本発明の他の目的は、静電潜像に忠実な現像及び
転写を行わせる現像剤、即ち現像時の地肌カブリ、エッ
ヂ部周辺へのトナーの飛び散りが無く、且つ高い画像濃
度が得られ中間調の再現性が優れた現像剤の提供にあ
る。
更に本発明の目的は、現像剤を長期にわたり使用した
際も初期の特性を維持し、トナーの凝集が無く保存安定
性の優れた現像剤の提供にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上述の従来技術の現状に鑑み鋭意研究し
た結果、本発明に到達したものである。
即ち、本発明は、キャリアとトナーとを混合して用い
る乾式現像剤において、該トナーの主成分である結着樹
脂が、ポリエステル系樹脂(A)と、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアク
リルアミド及びp−ジメチルアミノスチレンから選ばれ
る1種又は2種異常の共重合性アミンを共重合してなる
スチレン−アクリル系樹脂(B)とからなり、樹脂
(A)と樹脂(B)の重量比率(A):(B)が55:45
〜95:5の範囲であり、樹脂(A)及び樹脂(B)の軟化
点(環球法)が110℃以下であり、結着樹脂に混合され
る着色剤が有彩色の染料又は顔料であることを特徴とす
る正帯電性乾式現像剤を提供するものである。
更に、本発明においては、この結着樹脂を用いたトナ
ーと共に用いるキャリアを、常温硬化型シリコーン系樹
脂で被覆し更に180℃以上で熱処理するか、あるいは、
炭素鎖に結合する1価原子の内に占めるフッ素原子の割
合が80モル%以上のフッ素系樹脂で被覆することによっ
て、その目的とするところを一層効果的に解決したもの
である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明における結着樹脂の主成分は、ポリエステル系
樹脂(A)と、共重合性アミンを共重合してなるスチレ
ン−アクリル系樹脂(B)とを混合してなるものであ
る。
ここで、用いるポリエステル系樹脂(A)は多価カル
ボン酸と多価アルコールとの重縮合反応により合成され
る。多価カルボン酸類としては例えば、フマル酸、マレ
イン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸、ピロメリット酸、3−イソデセニル−1,2,
5,6−ヘキサンテトラカルボン酸、コハク酸、イソオク
チルコハク酸及びアジピン酸などのカルボン酸、カルボ
ン酸の無水物、カルボン酸の低級アルキルエステルを用
いる事ができる。
又、多価アルコール類としては例えば、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプ
ロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、水素添加ビスフェノールA、グリセリン
及びトリメチロールプロパンなどが用いられる。
更にポリエステル原料として必要によりモノカルボン
酸類やモノアルコール類を加えることができる。
一方これと混合して使用される、共重合性アミンを共
重合してなるスチレン−アクリル系樹脂(B)の製造に
用いられる共重合性アミンとしてはN,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリ
ルアミド及びp−ジメチルアミノスチレンを用いること
ができる。又、樹脂(B)の製造に用いられるスチレン
−アクリル系樹脂の共重合性単量体としてはスチレン、
p−メチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン
系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等
のアクリル酸及びメタクリル酸のエステルを挙げること
ができ、必要によりその他の共重合性単量体を併用する
事も可能である。
樹脂(A)と樹脂(B)の配合重量比(A):(B)
は55:45〜95:5、より好ましくは65:35〜90:10の範囲で
ある。樹脂(B)の比率が5未満ではトナーの帯電量が
十分でないか、負帯電となってしまう。又、樹脂(B)
の比率が45より多いとポリエステル系樹脂の染・顔料類
を分散又は溶解する特性が失われ、カラートナーに用い
た場合、彩度が低く、くすんだものとなり、更にOHPの
投影画像が暗くなる欠点が生じ好ましくない。
また、(A)、(B)各樹脂の環球法(JIS K−220
7)による軟化点(SP)は110℃以下でなければならな
い。SPがこれを越えると結着樹脂の分子量が大きくなり
過ぎ、高分子鎖の絡み合いのためシャープに溶解する性
質が損なわれるため透明性に欠け、彩度の低いくすんだ
色調の画像となる。特にSPが130℃を越えるものは好ま
しくない。
本発明のカラートナー用の着色剤としては公知の有彩
色の染料又は顔料類を用いることが可能であり、例えば
イエローにはC.I.ソルベントイエロー21、C.I.ソルベン
トイエロー114、C.I.ソルベントイエロー77、C.I.ピグ
メントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.デ
ィスパースイエロー164等、マジュンタにはC.I.ソルベ
ントレッド49、C.I.ソルベントレッド128、C.I.ピグメ
ントレッド13、C.I.ピグメントレッド48・2、C.I.ディ
スパースレッド11等、シアンにはC.I.ソルベントブルー
25、C.I.ソルベントブルー94、C.I.ピグメントブルー15
・3等を挙げる事ができる。
更に、本発明の現像剤トナーは特定の被覆材により被
覆されたキャリアと組み合わせることにより、より安定
した画像を提供する事ができる。
本発明に用いられるキャリアとしては周知のものを使
用し得るが、鉄、フェライト、鋼,磁鉄鉱、ニッケル等
の磁性材料、或いはガラス等を挙げることができる。ま
た、本発明に用いられる特定の被覆材としては、ストレ
ートシリコーン樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
特定の被覆材がストレートシリコーン樹脂である場
合、より好ましくは常温硬化性のシリコーンワニスを用
い、キャリアに被覆後、180℃以上の温度で熱硬化させ
ることが好ましい。常温硬化性シリコーンワニスとして
は下記式に示す化学構造を有するシリコーン系樹脂で、
例えばKR−114、KR−220、KR−251、KR−255(いずれも
信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
(但し、式中R1〜R4は水素原子、ヒドロキシル基、炭素
数が1〜4の低級アルコキシル基、メチル基又はフェニ
ル基である。) 一方、特定の被覆材がフッ素系樹脂である場合、該樹
脂としては炭素主鎖及び側鎖に結合する1価原子の内に
占めるフッ素原子の割合が80モル%以上を占めるフッ素
系樹脂が好ましい。かかるフッ素系樹脂としては、ポリ
(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライ
ド)、ポリ(テトラフルオロエチレン−フルオロプロピ
レビニルエーテル)、メタクリル酸2−パーフルオロオ
クチルエチルとメタクリル酸n−ブチルの共重合物及び
ポリ(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン)等の単独及び混合物などが挙げられる。
〔実施例〕 以下、本発明を合成例、実施例により説明する。但し
本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
又、以下に示す組成割合の部数は、特に明記しない限り
重量部で表すものとする。
合成例I 撹拌装置、反応生成水を冷却除去する還流脱水管、窒
素吹込み管を取り付けた反応容器に、プロピレングリコ
ール149.1部、エチレングリコール52.1部、ジメチルテ
レフタレート410.2部を仕込み、220℃で脱メタノール縮
合反応を行いメタノールの留出が終了した時点で、トリ
メリット酸無水物55.3部を加えて更に反応させ、軟化点
(SP)104.5℃、ガラス転移点(Tg)62.4℃のポリエス
テル系樹脂を得た。
合成例II 合成例Iと同様な反応容器中に、ポリオキシプロピレ
ン(2.2)−2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン350.0部、フマル酸116.0部、ハイドロキノンモノ
メチルエーテル0.2部を仕込み徐々に昇温し、210℃で脱
水縮合反応を行い軟化点が98.6℃、Tgが60.5℃のポリエ
ステル系樹脂を得た。
合成例III 撹拌装置、還流管、滴下ロート、窒素吹込み管を取り
付けた反応容器にトルエン60.0部、ドデシルメルカプタ
ン3.0部を仕込み、窒素シールしながら90℃まで昇温し
た所へ、スチレン120.0部、メタクリル酸n−ブチル70.
0部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0
部、α,α′−アゾビスイソブチロニトリル4.0部の混
合液を2時間かけて滴下重合し、更に2時間熟成反応を
行った後、200℃まで昇温し30mmHgに減圧してトルエン
をトッピング除去した。得られた樹脂は軟化点が104.5
℃、Tgが62.3℃であった。
合成例IV 合成例IIIと同様な反応容器中にトルエン60.0部、ド
デシルメルカプタン3.0部を仕込み、窒素シールしなが
ら70℃まで昇温した所へ、α−メチルスチレン166.0
部、アクリル酸2−エチルヘキシル24.0部、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート10.0部、α,α′−ア
ゾビスジメチルワレロニトリル6.0部の混合液を2時間
かけて滴下重合し、更に二時間熟成反応を行った後、20
0℃まで昇温し30mmHgに減圧してトルエンをトッピング
除去した。得られた樹脂は軟化点が106.2℃、Tgが62.8
℃であった。
製造例1 日本鉄粉社製鉄粉(TSV−300)1000部を流動床で流動
化させながら60℃に昇温・保持し、トルエンで5%に溶
解したシリコーン樹脂(信越化学工業(株)製、KR−25
1)10部(樹脂分換算)をスプレーし、更に20分間かけ
て乾燥した後、電気炉中で200℃、30分間熱処理しシリ
コーン樹脂コートキャリアを得た。
製造例2 日本鉄粉社製の鉄粉(TSV−300)1000部を流動床で流
動化させ、80℃に昇温した所へ、水5%に希釈したフッ
素系樹脂(ダイキン工業(株)製、ネオフロンND−4、
ポリ(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン)、炭素鎖に結合する1価原子の内に占めるフッ素
原子の割合は100モル%)10部(樹脂分換算)をスプレ
ーし、更に30分間かけて乾燥した後、電気炉中で300
℃、20分間熱処理しフッ素樹脂コートキャリアを得た。
実施例1 <トナー配合組成> 合成例Iのポリエステル系樹脂 70.0部 合成例IIIのスチレン−アクリル樹脂 30.0部 C.I.ピグメントイエロー14 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製、ポリプロピレン系ワ
ックス) 2.0部 上記組成の配合物をブレンダーで混合後、二軸押し出
し型混練機で溶融混練し、カッターミルで粗粉砕してか
らエアージェットミルで5〜20μm、平均粒径10μmに
粉砕・分級した。該微粒子100部に疎水性シリカR972
(日本アエロジル社製)0.2部を混合してイエロートナ
ーとした。該イエロートナー50部と製造例1のシリコー
ン樹脂コートキャリア950部とをV型ブレンダーで混合
し現像剤を得た。
この現像剤を市販のOPCを搭載した汎用複写機で現像
性を評価したところ、初期においては帯電量が16.5μc/
gで、鮮明でカブリの無い高濃度追の画像が得られた。
又、10000枚連続複写後も帯電量が17.6μc/gで、初期の
画像と差のない良好な品質の画像が得られた。又、OHP
シートに複写した画像は、良好な透明性を有しOHPで投
影した画像は良好なイエロー色を呈していた。
比較例1 <トナー配合組成> タフトンNE1110(花王社製、ポリエステル樹脂 SP13
0℃) 70.0部 合成例IIIのスチレン−アクリル酸 30.0部 C.I.ソルベントレッド49 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でマジェ
ンタトナーを製造した。ついで該マジェンタトナー50.0
部と製造1のシリコーン樹脂コートキャリア950部とで
現像剤を製造した。
この現像剤を実施例1と同様な評価を行い結果を表−
1に示した。又、以下の例においても現像剤評価結果は
表−1にまとめて示すものとする。
実施例2 <トナー配合組成> 合成例Iのポリエステル系樹脂 70.0部 合成例IVのスチレン−アクリル樹脂 30.0部 C.I.ソルベントレッド49 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でマジェ
ンタトナーを製造した。ついで該マジェンタトナー50.0
部と製造例2のフッ素樹脂コートキャリア950部とで現
像剤を製造した。
実施例3 <トナー配合組成> 合成例IIのポリエステル系樹脂 80.0部 合成例IIIのスチレン−アクリル樹脂 20.0部 C.I.ピグメントブルー15.3 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でシアン
トナーを製造した。ついで、該シアントナー50.0部と製
造例2のフッ素樹脂コートキャリア950部とで現像剤を
製造した。
実施例4 <トナー配合組成> 合成例Iのポリエステル系樹脂 75.0部 合成例IIIのスチレン−アクリル樹脂 25.0部 C.I.ソルベントイエロー114 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でイエロ
ートナーを製造した。ついで、該イエロートナー50.0部
と製造例1のシリコーン樹脂コートキャリア950部とで
現像剤を製造した。
実施例5 <トナー配合組成> 合成例IIのポリエステル系樹脂 80.0部 合成例IVのスチレン−アクリル樹脂 20.0部 C.I.ピグメントレッド13 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でマジェ
ンタトナーを製造した。ついで、該マジェンタトナー5
0.0部と製造例1のシリコーン樹脂コートキャリア950部
とで現像剤を製造した。
実施例6 <トナー配合組成> 合成例IIのポリエステル系樹脂 75.0部 合成例IIIのスチレン−アクリル樹脂 25.0部 C.I.ソルベントブルー15.3 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でシアン
トナーを製造した。ついで、該シアントナー50.0部と製
造例2のフッ素樹脂コートキャリア950部とで現像剤を
製造した。
実施例7 <トナー配合組成> 合成例IIのポリエステル系樹脂 60.0部 合成例IVのスチレン−アクリル樹脂 40.0部 C.I.ピグメントブルー15.3 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でシアン
トナーを製造した。ついで、該シアントナー50.0部と未
コートキャリア(日本鉄粉社製、TSV−300)950部とで
現像剤を製造した。
比較例2 <トナー配合組成> 合成例IIのポリエステル系樹脂 40.0部 合成例IIIのスチレン−アクリル樹脂 60.0部 C.I.ピグメントイエロー14 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でイエロ
ートナーを製造した。ついで、該イエロートナー50.0部
と製造例2のフッ素樹脂コートキャリア950部とで現像
剤を製造した。
比較例3 <トナー配合組成> 合成例IIIのスチレン−アクリル樹脂 100.0部 C.I.ピグメントレッド13 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でマジェ
ンタトナーを製造した。ついで、該マジェンタトナー5
0.0部と製造例1のシリコーン樹脂コートキャリア950部
とで現像剤を製造した。
比較例4 <トナー配合組成> 合成例Iのポリエステル系樹脂 100.0部 ボントロンNO7(オリエント社製、ニグロシン染料)
2.0部 C.I.ピグメントブルー15.3 5.0部 ビスコール660P(三洋化成社製) 2.0部 上記組成の配合物から実施例1と同様の方法でシアン
トナーを合成した。ついで、該シアントナー50.0部と製
造例2のフッ素樹脂コートキャリア950部とで現像剤を
製造した。
上記実施例1〜7及び比較例1〜4で得られた現像剤
の評価結果をまとめて表−1に示す。
〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明の正帯電性乾式現像剤を用
いることにより、従来にない鮮明なフルカラー画像を得
ることができた。更にOHPトランスペアレンシーへ現像
した画像は透明性が良好で、光透過画像が鮮やかな発色
を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/10 354 (56)参考文献 特開 昭62−982(JP,A) 特開 昭62−127749(JP,A) 特開 昭57−155552(JP,A) 特開 昭62−21169(JP,A) 特開 昭62−21170(JP,A) 特開 昭61−277961(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリアとトナーとを混合して用いる乾式
    現像剤において、該トナーの主成分である結着樹脂が、
    ポリエステル系樹脂(A)と、N,N−ジメチルアミノエ
    チルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタ
    クリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルア
    ミド及びp−ジメチルアミノスチレンから選ばれる1種
    又は2種以上の共重合性アミンを共重合してなるスチレ
    ン−アクリル系樹脂(B)とからなり、樹脂(A)と樹
    脂(B)の重量比率(A):(B)が55:45〜95:5の範
    囲であり、樹脂(A)及び樹脂(B)の軟化点(環球
    法)が110℃以下であり、結着樹脂に混合される着色剤
    が有彩色の染料又は顔料であることを特徴とする正帯電
    性乾式現像剤。
  2. 【請求項2】キャリアが常温硬化型シリコーン系樹脂で
    被覆され、かつ180℃以上で熱処理されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の正帯電性乾式現像剤。
  3. 【請求項3】キャリアが、炭素鎖に結合する1価原子の
    内に占めるフッ素原子の割合が80モル%以上のフッ素系
    樹脂で被覆されたものであることを特徴とする請求項1
    記載の正帯電性乾式現像剤。
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