JP2732972B2 - リフロー錫またはリフロー錫合金めっき浴 - Google Patents
リフロー錫またはリフロー錫合金めっき浴Info
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Description
た場合のリフロー錫およびはんだめっき浴中の錫イオン
の酸化を防止し、かつ、リフロー処理後のめっき皮膜の
特性がすぐれた電気めっき浴を提供するものである。
ほうふっ酸や硫酸を用いることが多かった。しかし、ほ
うふっ酸は毒性が高く廃水処理にコストがかかるという
欠点があり、硫酸では浴を高温にすると錫が酸化し多量
のスライムが発生するという欠点を有している。そのた
め近年、より毒性が低く、高温にしても錫が酸化されに
くい有機酸を用いることが多くなってきた。有機酸には
アルカンスルホン酸やアルカノールスルホン酸、フェノ
ールスルホン酸等が用いられることが多い。また錫およ
びはんだめっき浴では、酸及び金属塩の他に界面活性剤
をめっき浴中に添加する。これは界面活性剤を添加しな
いとめっきがデンドライト状に成長してしまい、めっき
皮膜を形成しないためである。界面活性剤はおもに非イ
オン性界面活性剤が用いられることが多い。
を溶融急冷凝固する、リフローめっき材がある。このリ
フロー処理は、ウィスカー発生を防止し、プレス時に発
生するヒゲバリを防止する効果がある。しかし、めっき
皮膜中に有機化合物が多量に共析していると、リフロー
処理時にめっき皮膜中の有機化合物が分解、もしくは気
化し、めっき表面にクレータ状の異常や変色が発生する
ことがある。これは外観のみならず、はんだ付け性の低
下をまねくため、実用化できない。このため、リフロー
めっきを行なう場合には、めっき浴に添加する有機化合
物の種類について考慮する必要がある。
(カソード)、めっき金属を陽極(アノード)として電
解し、めっきを行なう。この方法では陽極の金属を補給
する必要がある。また、金属の溶解により極間距離が変
化する。極間距離が変動することにより、めっき厚分布
が悪化する。
用することがある。不溶性アノードはチタンに白金を被
覆したような、貴な金属をアノードに使用することで、
金属の溶出をなくすものである。そのかわりにアノード
表面では酸素が発生する。また、液中の金属イオンが電
解により減少するため、補給をする必要がある。これに
は金属を空気もしくは酸素で酸化溶解する溶金属槽が用
いられることが多い。錫、および錫合金の場合は酸化溶
解するために純酸素を高圧で溶存させる方法が用いられ
る。この不溶性アノードと溶金属槽の組合せで、安定し
た極間距離でめっきできるようになる。また、アノード
補給のためにラインを停止する必要もないため、ライン
稼働率が向上する。
スルホン酸を酸の主成分として用いた場合、通常の溶性
アノードを使用したときには、めっき浴中の錫イオンの
酸化は問題にならない程度である。しかし、アノードに
不溶性アノードを用いた場合には、アノード表面で酸素
が発生すること、および金属イオンの補給のために通常
使われる溶錫槽システムで高酸化雰囲気になることによ
り、溶性アノードを用いた場合よりもはるかに酸化雰囲
気である。このため、ほうふっ酸や硫酸よりも耐酸化性
に優れるアルカンスルホン酸やアルカノールスルホン酸
浴でさえ、錫イオンの酸化がみられる。結果として酸化
第二錫が多量に発生し、錫の有効利用率が低下する。ま
た、酸化第二錫がスライム状になり、めっき槽等に蓄積
し、これを定期的に除去する必要があり、ラインの操業
率を低下させる原因になる。
用いた場合は、アルカンスルホン酸やアルカノールスル
ホン酸を用いた場合よりも浴の耐酸化性が高く、錫イオ
ンの酸化が少ない。しかしながらフェノールスルホン酸
には不純物として公害物質のフェノールが含まれてお
り、排水処理の必要がある。
スルホン酸を酸の主成分として用いた浴の耐酸化性を向
上させるには、酸化防止剤を添加する方法がある。しか
し、添加した酸化防止剤がめっき皮膜に共析し、めっき
皮膜特性が変化する可能性がある。とくにリフロー処理
を施す場合、共析した酸化防止剤が前述のように分解も
しくは気化し、クレータ状の異常や変色が発生する可能
性が高い。
性アノードを用いた場合のリフロー錫およびリフローは
んだめっき浴中の錫イオンの酸化を防止し、かつ、リフ
ロー処理後のめっき皮膜の特性がすぐれた電気めっき浴
を提供するものである。
鑑み、調査および研究を行なってきた。その結果、リフ
ロー錫またはリフロー錫合金めっき浴において、酸主成
分がアルカンスルホン酸またはアルカノールスルホン酸
である場合、酸化防止剤としてハイドロキノンを0.0
5〜10g/1添加しためっき浴が、耐酸化性、および
良好なリフロー性を有することを見いだした。
10g/lとしたのは添加量が0.05g/l未満では
錫イオン酸化防止効果が低いためであり、添加量が10
g/lを超えるとリフロー性が低下するためである。具
体的にはクレータ状異常が発生する。
浴と同等であり、耐酸化性を必要とする不溶性アノード
システムのラインで使用できる。
っき、およびニッケルめっきの条件は公知のことであ
り、これらの中から適宜選択して実施することができ
る。
%または錫60wt%−鉛40wt%のものが多く用い
られる。この組成はめっき浴中の錫イオンと鉛イオンの
比率を調整することによって容易に調整できる。錫およ
びはんだめっきの厚さは通常0.5〜3μmである。リ
フロー処理には、プロパン、ブタン等の直火型の炉の
他、電気炉、赤外線炉、高周波加熱炉等いずれを用いて
もよく、また、その炉内雰囲気についても特に規定しな
い。ただし、炉内の酸素濃度が高い場合には、酸化によ
る光沢不良が発生するために均一な表面となりにくい。
そのため酸素濃度は低い方が好ましい。リフロー処理前
にフラックス処理、すなわち薄い酸もしくはめっき液に
浸漬してリフロー後の表面光沢をもたせる処理を行なう
ことがある。
公害物質を含まず、耐酸化性およびリフロー性に優れて
いる。
体的に説明する。
い、溶錫システムを用いたラインにおいて、実際にめっ
きを行い、錫の有効使用率を求めた。錫の有効使用率は
1式に示すものである。
g)/消費金属錫量(kg)}×100 めっき浴組成およびめっき条件は以下の通りである。
有効使用率は、97%であった。また、リフロー後の表
面異常は認められなかった。
施例1と同じ条件でめっきを行なった。その結果、1,
000,000Ahr電解した場合の錫有効使用率は、
60%であった。また、リフロー後の表面異常は認めら
れなかった。
以外はすべて実施例1と同じ条件でめっきを行なった。
その結果、1,000,000Ahr電解した場合の錫
有効使用率は98%であった。しかし、リフロー後のめ
っき表面にクレータ状の異常が認められた。
錫合金めっき浴は錫のイオンの酸化防止効果が大きいの
で錫の有効利用率が高く、かつ、リフロー時の表面異常
も発生しない実用性の優れためっき浴である。
Claims (1)
- 【請求項1】 酸主成分がアルカンスルホン酸またはア
ルカノールスルホン酸であり、かつ不溶性アノードを用
いたリフロー錫またはリフロー錫合金めっき浴におい
て、酸化防止剤としてハイドロキノン(構造式を化1に
示す)を0.05〜10g/1含有していることを特徴
とするリフロー錫またはリフロー錫合金めっき浴。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3338429A JP2732972B2 (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | リフロー錫またはリフロー錫合金めっき浴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3338429A JP2732972B2 (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | リフロー錫またはリフロー錫合金めっき浴 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05311484A JPH05311484A (ja) | 1993-11-22 |
JP2732972B2 true JP2732972B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=18318068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3338429A Expired - Lifetime JP2732972B2 (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | リフロー錫またはリフロー錫合金めっき浴 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2732972B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010168643A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-08-05 | Mitsubishi Shindoh Co Ltd | めっき付銅条材の製造方法及び製造装置 |
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-
1991
- 1991-12-20 JP JP3338429A patent/JP2732972B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
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---|---|
JPH05311484A (ja) | 1993-11-22 |
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