JP2732153B2 - 金属薄膜型磁気記録媒体 - Google Patents
金属薄膜型磁気記録媒体Info
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- JP2732153B2 JP2732153B2 JP9467291A JP9467291A JP2732153B2 JP 2732153 B2 JP2732153 B2 JP 2732153B2 JP 9467291 A JP9467291 A JP 9467291A JP 9467291 A JP9467291 A JP 9467291A JP 2732153 B2 JP2732153 B2 JP 2732153B2
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- Japan
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- recording
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- Thin Magnetic Films (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、記録密度を高めるため
の改良された磁気特性を有する金属薄膜型磁気記録媒体
に関する。
の改良された磁気特性を有する金属薄膜型磁気記録媒体
に関する。
【０００２】
【従来の技術】近時、磁気記録装置の記録媒体は、高密
度記録の要請から、強磁性金属の薄膜を記録層として非
磁性基体上に成膜した金属薄膜型磁気記録媒体が広く使
用されている。その金属系磁性膜は、磁気的性質、記録
再生特性、耐候性等の総合的評価に基づいて、ＣｏＮｉ
系、ＣｏＣｒ系合金等が一般に使用されている。上記磁
気記録媒体の磁化記録方式には面内磁化方式と垂直磁化
方式とがあり、浮上型磁気ヘッド技術の完成と関連し
て、面内磁化方式が技術的に先行している。面内磁化方
式の記録媒体は、磁性膜に面内磁気異方性を導入するた
めのＣｒ膜に代表される膜体を下地層とし、その膜面上
に磁性膜をエピタキシャル成長により積層成膜した層構
造を有している。
度記録の要請から、強磁性金属の薄膜を記録層として非
磁性基体上に成膜した金属薄膜型磁気記録媒体が広く使
用されている。その金属系磁性膜は、磁気的性質、記録
再生特性、耐候性等の総合的評価に基づいて、ＣｏＮｉ
系、ＣｏＣｒ系合金等が一般に使用されている。上記磁
気記録媒体の磁化記録方式には面内磁化方式と垂直磁化
方式とがあり、浮上型磁気ヘッド技術の完成と関連し
て、面内磁化方式が技術的に先行している。面内磁化方
式の記録媒体は、磁性膜に面内磁気異方性を導入するた
めのＣｒ膜に代表される膜体を下地層とし、その膜面上
に磁性膜をエピタキシャル成長により積層成膜した層構
造を有している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記磁気記録媒体はそ
の記録密度の向上を目的として、磁性膜の保磁力（Ｈ
ｃ）を高めること、残留磁束密度（Ｂｒ）を高め、媒体
厚さを極力薄くすること等の工夫がなされ、これまでに
も磁性膜の改良として、例えば、ＣｏＣｒ系、ＣｏＮｉ
Ｃｒ系にＴａ，Ｐｒ，Ｎｂ，Ｖ，Ｐ，Ｂｉ等の元素を添
加した磁性膜合金が提案されている（例えば特開昭６４
−１３２２１号，特開平１−２３２５１７号，特開平２
−２３５１１７号，特開平２−１１３４１８号）。本発
明は、金属系磁性膜の合金組成の工夫により、記録密度
の向上を可能とする改良された磁気特性を帯有させた金
属薄膜型磁気記録媒体を提供する。
の記録密度の向上を目的として、磁性膜の保磁力（Ｈ
ｃ）を高めること、残留磁束密度（Ｂｒ）を高め、媒体
厚さを極力薄くすること等の工夫がなされ、これまでに
も磁性膜の改良として、例えば、ＣｏＣｒ系、ＣｏＮｉ
Ｃｒ系にＴａ，Ｐｒ，Ｎｂ，Ｖ，Ｐ，Ｂｉ等の元素を添
加した磁性膜合金が提案されている（例えば特開昭６４
−１３２２１号，特開平１−２３２５１７号，特開平２
−２３５１１７号，特開平２−１１３４１８号）。本発
明は、金属系磁性膜の合金組成の工夫により、記録密度
の向上を可能とする改良された磁気特性を帯有させた金
属薄膜型磁気記録媒体を提供する。
【０００４】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の金属
薄膜型磁気記録媒体は、非磁性基体上に、記録層として
強磁性金属からなる磁性膜が、該磁性膜を面内異方性と
するための下地膜を介して積層形成されている面内記録
用磁気記録媒体において、前記磁性膜が、次式： Ｃｏ１００−ｘ−ｙ−ｚＣｒｘＮｂｙＰｔｚ ……〔１〕 〔式中、ｘ，ｙ，ｚは原子パーセントを表し、ｘは４〜
２０原子％，ｙは２〜１０原子％，ｚは２〜１０原子％
である〕で示される化学組成を有する合金からなること
を特徴としている。
薄膜型磁気記録媒体は、非磁性基体上に、記録層として
強磁性金属からなる磁性膜が、該磁性膜を面内異方性と
するための下地膜を介して積層形成されている面内記録
用磁気記録媒体において、前記磁性膜が、次式： Ｃｏ１００−ｘ−ｙ−ｚＣｒｘＮｂｙＰｔｚ ……〔１〕 〔式中、ｘ，ｙ，ｚは原子パーセントを表し、ｘは４〜
２０原子％，ｙは２〜１０原子％，ｚは２〜１０原子％
である〕で示される化学組成を有する合金からなること
を特徴としている。
【０００５】ＣｏＣｒにＮｂを添加した３元系合金の磁
性膜に代え、ＮｂとＰｔを複合添加した本発明の４元系
合金を以て磁性膜を形成した磁気記録媒体は、これを凌
ぐ高密度記録を可能とする高い保磁力（Ｈｃ）等、改良
された磁気的性質を有している。
性膜に代え、ＮｂとＰｔを複合添加した本発明の４元系
合金を以て磁性膜を形成した磁気記録媒体は、これを凌
ぐ高密度記録を可能とする高い保磁力（Ｈｃ）等、改良
された磁気的性質を有している。
【０００６】図１は、ＣｏＣｒＮｂＰｔ４元系合金を磁
性膜とする面内記録用磁気ディスク（その非磁性基体と
盤面上の成膜積層構造は後記実施例のそれと同じであ
る）について、保磁力（Ｈｃ）に及ぼすＰｔの添加効果
を示している。但し、磁性膜合金はＣｏ８１−ｚＣｒ
１３Ｎｂ６Ｐｔｚで、その膜厚は８００Åであり、下地
膜はＣｒ膜（膜厚：１４００Å）である。図示のとお
り、Ｐｔの添加によって保磁力に大きな変化が生じ、そ
の適量添加により保磁力の顕著な向上をみることがわか
る。
性膜とする面内記録用磁気ディスク（その非磁性基体と
盤面上の成膜積層構造は後記実施例のそれと同じであ
る）について、保磁力（Ｈｃ）に及ぼすＰｔの添加効果
を示している。但し、磁性膜合金はＣｏ８１−ｚＣｒ
１３Ｎｂ６Ｐｔｚで、その膜厚は８００Åであり、下地
膜はＣｒ膜（膜厚：１４００Å）である。図示のとお
り、Ｐｔの添加によって保磁力に大きな変化が生じ、そ
の適量添加により保磁力の顕著な向上をみることがわか
る。
【０００７】本発明において、磁性膜を形成するＣｏＣ
ｒＮｂＰｔ４元系合金のＣｒ量（ｘ）を４〜２０原子％
としたのは、その量が４原子％に満たないと、磁性膜の
耐候性の不足により、磁気特性の経時劣化を生じ易く、
記録メデイアとしての安定性を確保し難いからであり、
他方２０原子％を上限としたのは、それを越えると、磁
気的・電気的特性の低下をきたすからである。
ｒＮｂＰｔ４元系合金のＣｒ量（ｘ）を４〜２０原子％
としたのは、その量が４原子％に満たないと、磁性膜の
耐候性の不足により、磁気特性の経時劣化を生じ易く、
記録メデイアとしての安定性を確保し難いからであり、
他方２０原子％を上限としたのは、それを越えると、磁
気的・電気的特性の低下をきたすからである。
【０００８】また、Ｎｂ量（ｙ）を２〜１０原子％と
し、Ｐｔ量（ｚ）を２〜１０原子％としたのは、この範
囲において、ＣｏＣｒＮｂＰｔ４元系合金の結晶粒形状
の変化や粒界の明瞭化等により磁気的性質の改善効果が
得られ、上記範囲の上限または下限のいずれの方向に逸
脱しても、ＰｔとＮｂの複合添加による効果を十分に発
現させることができないからである。
し、Ｐｔ量（ｚ）を２〜１０原子％としたのは、この範
囲において、ＣｏＣｒＮｂＰｔ４元系合金の結晶粒形状
の変化や粒界の明瞭化等により磁気的性質の改善効果が
得られ、上記範囲の上限または下限のいずれの方向に逸
脱しても、ＰｔとＮｂの複合添加による効果を十分に発
現させることができないからである。
【０００９】本発明の金属薄膜型磁気記録媒体は、磁気
ディスクをはじめ、磁気ドラム、磁気テープ、磁気シー
ト等を包含する。これらは、いずれもその磁性膜が前記
〔Ｉ〕式で示される組成を有する４元系合金からなる点
を除いて、公知の工程及び条件に従って製作することが
できる。例えば、面内記録用磁気ディスクについて述べ
れば、アルミニウム合金板等を基体とし、その表面に無
電解めっきにより硬質のＮｉ−Ｐめっき膜（膜厚：例え
ば１４〜２５μｍ）をもうけ、めっき膜面にポリッシュ
およびテキスチャ処理を施したのち、磁性膜に面内異方
性を与えるための下地層としてＣｒ膜（膜厚：例えば５
００〜３０００Å）を形成する。そのＣｒ膜面上に前記
４元系合金からなる磁性膜（膜厚：例えば５００〜２０
００Å）を成膜する。ついで磁性膜の摩耗・損傷を防止
するための保護膜として、潤滑性と耐摩耗性を備えた被
膜、例えばダイヤモンド・ライク・カーボン、グラファ
イト・ライク・カーボン等の炭素質膜（膜厚；例えば１
５０〜６００Å）を形成することにより面内記録磁気用
ディスクを得る。その積層構造は上記の例に限定され
ず、例えば、磁性膜の上に保護膜を形成するに先立っ
て、Ｃｒ膜（膜厚約１００〜５００Å）を形成すること
により、磁気ディスクの耐候性をさらに高めることがで
き、また磁性膜面に保護膜を形成したうえ、その表面に
液体潤滑剤（膜厚：例えば１０〜１００Å）を塗布する
ことにより、磁気ヘッドに対する保護潤滑機能をより良
好なものとすることもできる。なお、各層の成膜は、ス
パッタリッグ法、イオンプレーティング法、真空蒸着法
などにより行うことができる。
ディスクをはじめ、磁気ドラム、磁気テープ、磁気シー
ト等を包含する。これらは、いずれもその磁性膜が前記
〔Ｉ〕式で示される組成を有する４元系合金からなる点
を除いて、公知の工程及び条件に従って製作することが
できる。例えば、面内記録用磁気ディスクについて述べ
れば、アルミニウム合金板等を基体とし、その表面に無
電解めっきにより硬質のＮｉ−Ｐめっき膜（膜厚：例え
ば１４〜２５μｍ）をもうけ、めっき膜面にポリッシュ
およびテキスチャ処理を施したのち、磁性膜に面内異方
性を与えるための下地層としてＣｒ膜（膜厚：例えば５
００〜３０００Å）を形成する。そのＣｒ膜面上に前記
４元系合金からなる磁性膜（膜厚：例えば５００〜２０
００Å）を成膜する。ついで磁性膜の摩耗・損傷を防止
するための保護膜として、潤滑性と耐摩耗性を備えた被
膜、例えばダイヤモンド・ライク・カーボン、グラファ
イト・ライク・カーボン等の炭素質膜（膜厚；例えば１
５０〜６００Å）を形成することにより面内記録磁気用
ディスクを得る。その積層構造は上記の例に限定され
ず、例えば、磁性膜の上に保護膜を形成するに先立っ
て、Ｃｒ膜（膜厚約１００〜５００Å）を形成すること
により、磁気ディスクの耐候性をさらに高めることがで
き、また磁性膜面に保護膜を形成したうえ、その表面に
液体潤滑剤（膜厚：例えば１０〜１００Å）を塗布する
ことにより、磁気ヘッドに対する保護潤滑機能をより良
好なものとすることもできる。なお、各層の成膜は、ス
パッタリッグ法、イオンプレーティング法、真空蒸着法
などにより行うことができる。
【００１０】
【実施例】（１）供試磁気ディスクの製作 アルミニウム合金基板（外径：１３０ｍｍ，内径：４０
ｍｍ，厚さ：１．９ｍｍ）の表面にＮｉ−Ｐ無電解めっ
き膜（膜厚２０μｍ）を形成し、その膜面にポリツシュ
とテキスキャ処理を行ったのち、マグネトロンスパッタ
リング法（アルゴン雰囲気，０．７×１０−２Ｔｏｒ
ｒ）により、Ｃｒ膜（膜厚１４００Å）、記録層である
磁性膜（膜厚８００Å）、および潤滑保護膜としてダイ
ヤモンドライク炭素質膜（膜厚３００Å）をこの順に積
層成膜して供試磁気ディスクを得た。
ｍｍ，厚さ：１．９ｍｍ）の表面にＮｉ−Ｐ無電解めっ
き膜（膜厚２０μｍ）を形成し、その膜面にポリツシュ
とテキスキャ処理を行ったのち、マグネトロンスパッタ
リング法（アルゴン雰囲気，０．７×１０−２Ｔｏｒ
ｒ）により、Ｃｒ膜（膜厚１４００Å）、記録層である
磁性膜（膜厚８００Å）、および潤滑保護膜としてダイ
ヤモンドライク炭素質膜（膜厚３００Å）をこの順に積
層成膜して供試磁気ディスクを得た。
【００１１】供試磁気ディスクの磁性膜の合金組成、お
よび各磁気ディスクについて得られた保磁力（Ｈｃ，Ｏ
ｅ）の測定結果を表１に示す。供試磁気ディスクＮｏ．
１〜４は発明例、Ｎｏ．１１〜１３は比較例である。同
表から、ＣｏＣｒＮｂＰｔ４元系合金からなる磁性膜を
有する発明例の磁気ディスクＮｏ．１〜４は、Ｎｂを含
まないＣｏＣｒ系（Ｎｏ．１３）はむろん、Ｎｂが添加
されたＣｏＣｒＮｂ３元系合金磁性膜の供試磁気ディス
クＮｏ．１１，Ｎｏ．１２を凌ぐ高保磁力を有している
ことがわかる。
よび各磁気ディスクについて得られた保磁力（Ｈｃ，Ｏ
ｅ）の測定結果を表１に示す。供試磁気ディスクＮｏ．
１〜４は発明例、Ｎｏ．１１〜１３は比較例である。同
表から、ＣｏＣｒＮｂＰｔ４元系合金からなる磁性膜を
有する発明例の磁気ディスクＮｏ．１〜４は、Ｎｂを含
まないＣｏＣｒ系（Ｎｏ．１３）はむろん、Ｎｂが添加
されたＣｏＣｒＮｂ３元系合金磁性膜の供試磁気ディス
クＮｏ．１１，Ｎｏ．１２を凌ぐ高保磁力を有している
ことがわかる。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【発明の効果】本発明の金属薄膜型磁気記録媒体は、Ｃ
ｏＣｒ系やＣｏＣｒＮｂ系合金を磁性膜とする従来の磁
気記録媒体を凌ぐ高い保磁力を有しており、その改良さ
れた磁気特性は記録密度の高度化を可能とし、磁気記録
装置のコンパクト化、高品質・高性能化等に寄与する。
ｏＣｒ系やＣｏＣｒＮｂ系合金を磁性膜とする従来の磁
気記録媒体を凌ぐ高い保磁力を有しており、その改良さ
れた磁気特性は記録密度の高度化を可能とし、磁気記録
装置のコンパクト化、高品質・高性能化等に寄与する。
【図１】ＣｏＣｒＮｂＰｔ４元系合金磁性膜の保磁力と
Ｐｔ含有量の関係を示すグラフである。
Ｐｔ含有量の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項１】 非磁性基体上に、記録層として強磁性金
属からなる磁性膜が、該磁性膜を面内異方性とするため
の下地膜を介して積層形成されている面内記録用磁気記
録媒体において、前記磁性膜が、次式： Ｃｏ１００−ｘ−ｙ−ｚＣｒｘＮｂｙＰｔｚ 〔式中、ｘ，ｙ，ｚは原子パーセントを表し、ｘは４〜
２０原子％，ｙは２〜１０原子％，ｚは２〜１０原子％
である〕で示される化学組成を有する合金からなること
を特徴とする金属薄膜型磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9467291A JP2732153B2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 金属薄膜型磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9467291A JP2732153B2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 金属薄膜型磁気記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04253307A JPH04253307A (ja) | 1992-09-09 |
| JP2732153B2 true JP2732153B2 (ja) | 1998-03-25 |
Family
ID=14116730
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9467291A Expired - Fee Related JP2732153B2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 金属薄膜型磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2732153B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-28 JP JP9467291A patent/JP2732153B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04253307A (ja) | 1992-09-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
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