JP2731349B2 - 合成樹脂中空成形体の製造方法 - Google Patents

合成樹脂中空成形体の製造方法

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JP2731349B2 JP6062242A JP6224294A JP2731349B2 JP 2731349 B2 JP2731349 B2 JP 2731349B2 JP 6062242 A JP6062242 A JP 6062242A JP 6224294 A JP6224294 A JP 6224294A JP 2731349 B2 JP2731349 B2 JP 2731349B2
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    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
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    • B29C49/0691Using combined techniques for making the preform using sheet like material, e.g. sheet blow-moulding from joined sheets

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、少なくとも片面に突
状部が形成された二重壁構造の合成樹脂中空成形体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図8に示すように片面に突状部
(2a)が形成された冷蔵庫のドア等、比較的大型の二
重壁構造の合成樹脂中空成形体(F)を得るための方法
としては、真空ないしは圧空成形により得られた2枚の
成形パネルを貼り合わせる方法や、2枚の熱可塑性合成
樹脂シートを同時に成形して接合する二重シート成形方
法が知られているが、真空成形等を用いる方法は工程数
が多く製造が面倒であるため、この方法よりも二重シー
ト成形方法の使用が好まれている。
【0003】二重シート成形方法を利用して、上記図8
に示すような中空成形体(F)を製造する場合、図6
(a)に示すように、2枚の熱可塑性合成樹脂シート
(1)(2)の周縁部を両者間にスペーサー(7)を介
して上下からクランパー(8)(9)で挟持して両シー
ト(1)(2)を相互間に所定間隔を隔てて平行状かつ
水平状に支持する。続いて両シート(1)(2)を加熱
ヒーター(図示省略)により上下から加熱して軟化さ
せ、その後同図(b)に示すように、両シート(1)
(2)をクランプ位置の内側において上下一対の成形用
金型(3)(4)間に挟み込む。
【0004】こうして両シート(1)(2)の周縁部を
金型(3)(4)の周縁部により挟圧して接合一体化す
るとともに、一方側の金型(4)に設けられたエアノズ
ル(5)をシート(2)に貫通させ、そのエアノズル
(5)から両シート間の閉鎖空間内に所定圧力の圧縮空
気を導入して両シート(1)(2)を両金型(3)
(4)のキャビティー内面(3c)(4c)、さらには
キャビティー内面(4c)に形成された突状部形成用凹
部(4a)の内面に密接させる。
【0005】次に、両シート(1)(2)を冷却した
後、金型(3)(4)を開き、両シート(1)(2)の
周縁部を切断することにより、上記図8に示すように突
状部形成用凹部(4a)に対応して突状部(2a)が形
成された中空成形体(F)が得られるものである。
【0006】この二重シート成形方法では、2枚のシー
ト(1)(2)を同時に成形して接合することができ、
簡単に二重壁構造の中空成形体(F)を製造し得る点で
有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の二重
シート成形方法では、以下に詳述するように、突状部
(2a)をさほど高く形成することは困難であり、具体
的には突状部(2a)の間口の幅寸法よりも突状部(2
a)を高く形成できなかった。
【0008】すなわち2枚のシート(1)(2)を金型
(3)(4)により挟み込んだ状態では、図7(a)に
示すようにシート(2)の突状部形成用凹部(4a)に
対応する領域(凹部対応領域2b)の周縁部が、突状部
形成用凹部(4a)の周縁コーナー部に接触し、その接
触領域の樹脂が冷却されて硬化しその接触領域の樹脂の
移動が規制されてしまう。このため、この状態で両シー
ト(1)(2)間に圧縮空気を導入すると、図7(b)
に示すようにシート(2)の凹部対応領域(2b)を構
成する樹脂のみが延びて金型(4)の凹部(4a)内に
密接していくことになり、図7(c)に示すように成形
樹脂が凹部の奥部に密接していくにしたがって樹脂の肉
厚が次第に薄くなり、さらに図7(d)に示すように凹
部(4a)の最も奥の部分に密接する樹脂は、肉厚が薄
くなり過ぎて破れ孔が形成されることがあった。
【0009】このように従来の二重シート成形方法で
は、突状部(2a)を高く形成しようとすると、肉厚が
薄くなって突状部(2a)に破れ孔が形成され、成形不
良が発生するという問題があった。
【0010】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、突状部に破れ孔等のない良好な中空成形体を簡単に
製造できる合成樹脂中空成形体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の合成樹脂中空成形体の製造方法は、2枚
の熱可塑性合成樹脂シートを相互間に閉鎖空間を存置す
る態様にて周縁部をクランプし、上記両シートを加熱し
て軟化させた後、両シートのクランプ位置よりも内側
を、少なくとも一方のキャビティー内面に突状部形成用
凹部が形成された上下一対の成形用型間に挟み込み、そ
の状態で両シート間の閉鎖空間内に圧縮空気を導入して
シートを成形用型のキャビティー内面、さらには前記突
状部形成用凹部の内面に密接させる合成樹脂中空成形体
の製造方法であって、前記成形用型による挟み込み時に
シートの前記突状部形成用凹部に対応する領域をその凹
部内に押し込むためのフリープラグを、両シート間にお
ける前記凹部に対応する位置にあらかじめ配置して、上
記成形操作を行うことを要旨とするものである。
【0012】本発明においては、前記フリープラグとし
て、段ボールまたはプラスチック多孔板からなるものを
使用するのが好ましい。
【0013】また本発明においては、前記フリープラグ
に、前記閉鎖空間内における圧縮空気の循環を促進する
ための空気通り孔を形成するのが望ましい。
【0014】さらに本発明においては、前記フリープラ
グに、そのシート押込部にシートとの摩擦抵抗を低減さ
せるための減摩部材が設けられるものが、一層望まし
い。
【0015】
【作用】この発明の合成樹脂中空成形体の製造方法にお
いては、両シート間における成形用型の突状部形成用凹
部に対応する位置に、段ボールまたはプラスチック多孔
板等からなるフリープラグを配置し、成形用型の挟み込
み時にフリープラグによってシートの突状部形成用凹部
に対応する領域を周辺領域とともに凹部内に押し込むも
のであるため、凹部内に充分な量の成形樹脂が押し込ま
れた状態で両シート間への圧縮空気の導入が図られるの
で、凹部内の成形樹脂は全体にほぼ均一な割合で延びて
凹部内面に密接し、しかも密接する樹脂は肉厚が厚くな
る。さらに二重シート成形方法を利用するものであるた
め、2枚の樹脂シートを一度に成形して接合することが
可能である。
【0016】また本発明において、フリープラグに空気
通り孔を形成する場合には、両シート間の閉鎖空間内に
圧縮空気を導入したときに、その空気が空気通り孔を通
過することにより、圧縮空気が閉鎖空間内全域にスムー
ズに行き渡って圧力分布の均一化が図られて、成形樹脂
がキャビティー内面、さらには突状部形成用凹部内面に
バランス良く密接することとなる。
【0017】さらに本発明において、フリープラグにお
けるシートの凹部対応領域との接触部に布等の減摩部材
を設ける場合には、シートがフリープラグにより押し込
まれるときに、両者間に滑りが発生してシートが引っ掛
かることなくスムーズに延びていき、この点からも破れ
孔の形成を防止できることとなる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の一実施例に基づき、図5に示
すような冷蔵庫のドア等、少なくとも片面に突状部(1
a)が形成された二重壁構造の合成樹脂中空成形体(F
1)を製造する場合について説明する。
【0019】本実施例の製造方法においては、上記従来
の二重シート成形方法を利用するものであるが、本実施
例においては図4および図5に示すようにフリープラグ
(10)を用いる点が従来のものに対し大きく相違して
いる。
【0020】フリープラグ(10)は、製造しようとす
る中空成形体(F1)の突状部(2a)の形成位置に対
応し、平面視矩形枠状に形成されるものである。このフ
リープラグ(10)には、複数の貫通孔、すなわち空気
通り孔(11)が形成されるとともに、上端縁部には、
すなわち後述するシート(2)の押込部には、シート
(2)との摩擦抵抗を低減させるための布(12)が貼
り付けられている。なお、フリープラグ(10)を構成
する素材等については、後に詳細に説明する。
【0021】一方、本実施例の製造方法を実施するため
の成形装置は、二重シート成形方法を実施し得る周知の
成形装置と同様な構成のものが使用され、図1および図
2に示すように上下一対の金型(3)(4)を有し、上
側の金型(4)のキャビティー内面(4c)には、製造
する成形体に突状部を形成するための突状部形成用凹部
(4a)が形成されている。
【0022】この成形装置を用い、本実施例の製造方法
に基づいて中空成形体(F1)を製造するには、まず2
枚の熱可塑性合成樹脂シートのうち、図1(a)に示す
ように1枚目(下側)のシート(1)の周縁部をクラン
パー(8)により挟持させて、上下一対の金型(3)
(4)間において下側シート(1)を水平状に支持す
る。
【0023】続いて同図(b)に示すように、下側シー
ト(1)の上にフリープラグ(10)を載置する。この
フリープラグ(10)は、上側の金型(4)の突状部形
成用凹部(4a)に対応する位置に載置するものとす
る。
【0024】次に図2(a)に示すように、もう1枚
(上側)のシート(2)の周縁部をスペーサー(7)を
介してクランパー(9)により挟持させることにより、
両シート(1)(2)間にフリープラグ(10)を介在
させた状態で、上側シート(2)を下側シート(1)に
対し所定間隔を隔てて水平状に支持する。そしてその状
態で両シート(1)(2)の上下位置に加熱ヒーター
(図示省略)を配置させ、そのヒーターにより両シート
(1)(2)を上下から加熱して軟化させる。
【0025】その後同図(b)に示すように、下側の金
型(3)を上昇させてから、上側の金型(4)を下降さ
せて、両シート(1)(2)を金型(3)(4)により
挟み込む。このときまず図3(a)に示すように、上側
の金型(4)が降下してキャビティー内面(4c)が上
側シート(2)に接触するのとほぼ同時に、シート
(2)の突状部形成用凹部(4a)に対応する領域(凹
部対応領域2b)がフリープラグ(10)によって周辺
領域(2c)とともに上方へ押し上げられ、金型(4)
の降下が完了した時点では図2(b)および図3(b)
に示すように、凹部対応領域(2b)が周辺領域(2
c)とともに突状部形成用凹部(4a)の奥部まで押し
込まれることとなる。
【0026】次に、上側の金型(4)に設けられたエア
ノズル(5)を上側シート(2)に貫通させ、そのエア
ノズル(5)から両シート間の閉鎖空間内に所定圧力の
圧縮空気を導入して両シート(1)(2)を両金型
(3)(4)のキャビティー内面(3c)(4c)、さ
らには突状部形成用凹部(4a)の内面に密接させる。
このとき上記したように、シート(2)の凹部対応領域
(2b)は周辺領域(2c)とともに突状部形成用凹部
(4a)内に存在するため、その凹部(4a)内には充
分な量の成形樹脂が存在することとなり、図3(c)に
示すように凹部(4a)内の成形樹脂が無理なく延びて
凹部(4a)の内面全域に充分な肉厚で密接し、しかも
図3(b)に示すように凹部(4a)内面に沿うように
成形樹脂が配置された状態で空気の導入が図られるの
で、凹部(4a)内の成形樹脂は全体にほぼ均一な割合
で延びて、均一な樹脂厚で密接する。したがって、凹部
(4a)内において樹脂が引き裂かれることはなく、突
状部(2a)に破れ孔が形成されるのを確実に防止でき
る。
【0027】次に、両シート(1)(2)を冷却した
後、金型(3)(4)を開いて、両シート(1)(2)
の周縁部を切断し、図5に示すような中空成形体(F
1)を得る。
【0028】なお、フリープラグ(10)は、中空成形
体(F1)の内部における突状部(2a)に沿って配置
され、以後そのまま放置されることとなる。
【0029】ところで、フリープラグ(10)は、成形
中に両シート(1)(2)間に介在させるものであるた
め、成形中の高温に対し、具体的には180℃以上の高
温に対し、好ましくは200℃以上の高温に対し耐え得
るだけの耐熱性を有する必要がある。さらにフリープラ
グ(10)は、シート(1)の凹部対応領域(1b)を
押し込むものであるため、押し込み時に変形が生じない
ようプラグ自体に充分な剛性を有する必要がある。さら
にフリープラグ(10)は、成形時に使用された後は成
形体内部に放置されるものであるため、軽量かつ安価で
あることが望まれる。これらの条件を満足するフリープ
ラグ形成用素材としては、段ボールやプラスチック多孔
板等を例示することができ、中でも2層の段ボールは上
記の条件を充分に満足するものであるため、フリープラ
グ(10)の素材として好適に使用することができる。
【0030】以上説明したように、この製造方法によれ
ば、両シート(1)(2)間における金型(4)の突状
部形成用凹部(4a)に対応する位置に、フリープラグ
(10)を配置して、金型(3)(4)の挟み込み時に
フリープラグ(10)によりシート(2)の凹部対応領
域(2b)を周辺領域(2c)とともに金型(4)の突
状部形成用凹部(4a)内に押し込むものであるため、
凹部(4a)内に充分な量の成形樹脂が押し込まれた状
態で両シート(1)(2)間への空気の導入が図られる
ので、凹部(4a)内の成形樹脂は全体にほぼ均一な割
合で延びて凹部内面に密接し、しかも密接する樹脂は肉
厚が厚くなる。したがって、凹部(4a)内で成形樹脂
が引き裂かれることがなくなって、突状部(2a)に破
れ孔が形成されず良好な中空成形体(F1)を製造でき
る。
【0031】さらに本実施例の製造方法は、2枚の樹脂
シート(1)(2)を一度に成形して接合する二重シー
ト成形方法を利用するものであるため、簡単に成形体を
製造できる。
【0032】また、本実施例においては、フリープラグ
(10)に空気通り孔(11)を形成しているため、成
形中において両シート(1)(2)間に圧縮空気を導入
したとき、その空気が空気通り孔(11)を通過するこ
とにより、圧縮空気が閉鎖空間内全域にスムーズに行き
渡り、閉鎖空間内における圧力分布の均一化が図られ
て、成形樹脂がキャビティー内面(3c)(4c)、さ
らには突状部形成用凹部(4a)内面にバランス良く密
接し、この点においても良好な中空成形体を得ることが
できる。
【0033】なお、空気通り孔(11)を大きく形成し
たり、あるいは孔数を増加させることにより、空気通り
孔(11)のフリープラグ(10)に対する開孔面積を
大きくすると、圧縮空気の循環がよりスムーズに行われ
ることになるが、開孔面積をあまり大きくし過ぎると、
フリープラグ(10)自体の剛性が低下してしまい、シ
ート(2)の押し込み時に変形してしまう等の不具合が
発生することがあり、好ましくない。
【0034】また、本実施例においては、フリープラグ
(10)におけるシート(2)の凹部対応領域(2b)
との接触部(シートの押込部)に布(12)を貼り付け
て、その布(12)によってシート(2)との摩擦を低
減させるようにしているため、シート(2)がフリープ
ラグ(10)により押し込まれるときに、両者間に滑り
が発生して、シート(2)が引っ掛かることなくスムー
ズに延びていく。このため、シート(2)が引き裂かれ
ることなく、この点からも突状部(2a)に破れ孔が形
成されるのを防止でき、一層、良好な中空成形体を製造
できる。
【0035】なお、上記実施例においては、片面側に突
状部が形成された中空成形体を製造する場合について説
明しているが、本発明は両面に突状部が形成された中空
成形体を製造する場合にも適用することができる。
【0036】また、本発明においては、製造された中空
成形体の中空部にウレタン等の断熱材を注入して、断熱
用途の扉や間仕切りパネル等を形成することもできる。
この場合、上記のようにフリープラグに空気通り孔等の
貫通孔を形成しておくと、断熱材注入時に断熱材が空気
通り孔等の貫通孔を通って中空部全域にスムーズに行き
渡ることにより、断熱材の注入を支障なく行うことがで
きる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明の合成樹脂中空
成形体の製造方法によれば、両シート間における成形用
型の突状部形成用凹部に対応する位置に、段ボールまた
はプラスチック多孔板等からなるフリープラグを配置
し、成形用型の挟み込み時にフリープラグによってシー
トの突状部形成用凹部に対応する領域を周辺領域ととも
に凹部内に押し込むものであるため、その凹部内に充分
な量の成形樹脂が押し込まれた状態で両シート間への圧
縮空気の導入が図られるので、凹部内の成形樹脂は全体
にほぼ均一な割合で延びて凹部内面に密接し、しかも密
接する樹脂は肉厚が厚くなる。したがって、凹部内で成
形樹脂が引き裂かれることがなく、破れ孔等のない高い
突状部が形成された良好な中空成形体を製造できる。さ
らに2枚の樹脂シートを一度に成形して接合する二重シ
ート成形方法を利用するものであるため、簡単に中空成
形体を製造できるという効果が得られる。
【0038】また本発明において、フリープラグに空気
通り孔を形成する場合には、両シート間の閉鎖空間内に
圧縮空気を導入したとき、その空気が空気通り孔を通過
することにより、圧縮空気が閉鎖空間内全域にスムーズ
に行き渡って圧力分布の均一化が図られて、成形樹脂が
キャビティー内面、さらには突状部形成用凹部内面にバ
ランス良く密接し、一層良好な中空成形体を製造できる
という利点がある。
【0039】さらに本発明において、フリープラグにお
けるシートの凹部対応領域との接触部に布等の減摩部材
を設ける場合には、シートがフリープラグにより押し込
まれるときに、両者間に滑りが発生してシートが引っ掛
かることなくスムーズに延びていき、この点からも破れ
孔の形成を防止でき、より一層良好な中空成形体を製造
できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の製造方法が適用された成
形装置を概略的に示す図であって、図1(a)は下側シ
ートを設置した状態を示す側断面図、同図(b)はフリ
ープラグを設置した状態を示す側断面図である。
【図2】上記実施例の成形装置を概略的に示す図であっ
て、図2(a)は上側シートを設置した状態を示す側断
面図、同図(b)は金型によりシートを挟み込んだ状態
を示す側断面図である。
【図3】上記実施例の成形装置の突状部形成部周辺を示
す図であって、図3(a)は金型によりシートを挟み込
む直前の状態を示す側断面図、同図(b)は挟み込に直
後の状態を示す側断面図、同図(c)は圧縮空気導入時
の状態を示す側断面図である。
【図4】上記実施例に使用されたフリープラグを示す斜
視図である。
【図5】上記実施例に基づき製造された中空成形体をそ
の一部を切り欠いた状態で示す斜視図である。
【図6】従来方法が適用された成形装置を概略的に示す
図であって、図6(a)は両シートを設置した状態を示
す側断面図、同図(b)は金型によりシートを挟み込ん
だ状態を示す側断面図である。
【図7】従来方法の成形装置の突状部形成部周辺を示す
図であって、図7(a)は金型によりシートを挟み込ん
だ直後の状態を示す側断面図、同図(b)ないし(d)
はそれぞれ圧縮空気導入時の状態を示す側断面図であ
る。
【図8】従来方法に基づき製造された中空成形体をその
一部を切り欠いた状態で示す斜視図である。
【符号の説明】
1、2…熱可塑性合成樹脂シート 2a…突状部 2b…凹部対応領域 3、4…成形用金型 4a…突状部形成用凹部 3c、4c…キャビティー内面 10…フリープラグ 11…空気通り孔 12…布(減摩部材) F1…中空成形体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の熱可塑性合成樹脂シートを相互間
    に閉鎖空間を存置する態様にて周縁部をクランプし、上
    記両シートを加熱して軟化させた後、両シートのクラン
    プ位置よりも内側を、少なくとも一方のキャビティー内
    面に突状部形成用凹部が形成された上下一対の成形用型
    間に挟み込み、その状態で両シート間の閉鎖空間内に圧
    縮空気を導入してシートを成形用型のキャビティー内
    面、さらには前記突状部形成用凹部の内面に密接させる
    合成樹脂中空成形体の製造方法であって、 前記成形用型による挟み込み時にシートの前記突状部形
    成用凹部に対応する領域をその凹部内に押し込むための
    フリープラグを、両シート間における前記凹部に対応す
    る位置にあらかじめ配置して、上記成形操作を行うこと
    を特徴とする合成樹脂中空成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記フリープラグとして、段ボールまた
    はプラスチック多孔板からなるものが使用される請求項
    1に記載の合成樹脂中空成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記フリープラグには、前記閉鎖空間内
    における圧縮空気の循環を促進するための空気通り孔が
    形成されている請求項1または2に記載の合成樹脂中空
    成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記フリープラグには、そのシート押込
    部にシートとの摩擦抵抗を低減させるための減摩部材が
    設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の合
    成樹脂中空成形体の製造方法。
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IT1317675B1 (it) * 2000-05-25 2003-07-15 Whirlpool Co Metodo per produrre una porta in materia plastica di unelettrodomestico o di un vano di quest'ultimo e porta cosi' ottenuta.

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