JP2730931B2 - 薄膜el素子 - Google Patents

薄膜el素子

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JP2730931B2 JP63270101A JP27010188A JP2730931B2 JP 2730931 B2 JP2730931 B2 JP 2730931B2 JP 63270101 A JP63270101 A JP 63270101A JP 27010188 A JP27010188 A JP 27010188A JP 2730931 B2 JP2730931 B2 JP 2730931B2
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【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 硫化亜鉛(ZnS薄膜)薄膜を母材とする発光層を有す
る薄膜EL素子の構造に関し、 発光層と絶縁層との接合界面における界面準位の深さ
のばらつきをなくして、より高輝度な発光と、その再現
性の向上を目的とし、 発光母材に発光中心が添加された発光層の両側面を絶
縁層により被覆した構成の薄膜EL素子において、前記発
光層と少なくとも一方の絶縁層との間に、双方の接合界
面での界面準位の深さを均一にするための該発光層中の
発光母材に添加された発光中心材料と同じ材料からなる
3〜10Åの厚さの界面層を介在させた構成とする。
〔産業上の利用分野〕
本発明は硫化亜鉛(ZnS薄膜)薄膜を母材とする発光
層を有する薄膜EL素子の構造に関するものである。
表示装置、或いは面発光源として用いられる薄膜EL素
子では、近来、カラー表示の実用化開発が鋭意進めれ、
表示品質を向上させるために高輝度なカラー表示とその
再現性の良い薄膜EL素子が必要とされている。
〔従来の技術〕 従来の緑色光を発光する薄膜EL素子としては、第6図
に示すように、例えば透明ガラス基板1上に酸化インジ
ウム・錫(Indium Tin Oxide:以下ITOと略称する)から
なる透明電極2、窒化シリコン(Si3N4)からなる第一
絶縁層3を積層し、その表面に硫化亜鉛(ZnS)からな
る発光母材に発光中心として機能するテレビウム(T
b)、サマリウム(Sm)、ツリウム(Tm)、プラセオジ
ム(Pr)等の希土類元素と弗素(F)、塩素(Cl)等の
ハロゲン元素の化合物、例えば三弗化テレビウム(Tb
F3)を添加してなる発光層4が設けられ、更にその表面
に窒化シリコン(Si3N4)からなる第二絶縁層5を介し
てアルミニウム(Al)からなる背面電極6が積層された
構造が知られている。この素子構造において透明電極2
と背面電極6間に所定電圧を印加すると、それによる電
界によって発光層4がエレクトロルミネッセンス現象に
基づいて緑色光を発する。
なお、前記発光層4の発光中心を形成するテレビウム
(Tb)からなる希土類元素(3価)と弗素(F)からな
るハロゲン元素(1価)との組成比は、化学量論比を3:
1より小さく、特に1:1とすることによって輝度の向上が
図れる。
また、前記発光層4として硫化亜鉛(ZnS)からなる
発光母材に発光中心材料のTbと、そのTbと同濃度の酸素
を添加した発光層を用いることによっても輝度の向上が
図れる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した従来の薄膜EL素子にあっては、発光効率及び
輝度は向上するが、ZnS:TbF3、またはZnS:TbOFからなる
発光層4とSi3N4からなる第一絶縁層3、または第二絶
縁層5との接合界面において、双方の結晶構造の違いに
よって生ずる格子欠陥を囲むZn,S,Si,N,Tb,O,F等の原子
の不飽和結合、即ち、ダングリングボンドが発生し、該
接合界面での界面準位の深さがばらつくことから再現性
が悪いといった問題があった。
本発明は上記した従来の問題点に鑑み、発光層と絶縁
層との接合界面での界面準位の深さのばらつきをなくす
ることによって、より高輝度な発光と、その再現性を向
上した新規な薄膜EL素子を提供することを目的とするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記した目的を達成するため、発光母材に発
光中心が添加された発光層の両側面を絶縁層により被覆
した構成の薄膜EL素子において、前記発光層と少なくと
も一方の絶縁層との間に、双方の接合界面での界面準位
の深さを均一にするための前記発光層中の発光母材に添
加された発光中心材料と同じ材料からなる3〜10Åの厚
さの界面層を介在させた構成とする。
〔作 用〕
本発明の薄膜EL素子では、発光層と絶縁層との材料を
でき得る限り同じにすれば、双方の接合界面での各種原
子のダングリングボンドの発生数が減少することに着目
し、発光層と少なくとも片側の絶縁層との間に、例えば
該発光層に添加する発光中心材料と同じ材料からなる界
面層を介在させ、該界面層の存在によって発光層との接
合界面でのダングリングボンドの発生数を減少させる。
この結果、界面準位の深さのばらつきも低減することが
でき、従来よりも高輝度な薄膜EL素子を再現性良く得る
ことが可能となる。
〔実施例〕
以下図面を用いて本発明の実施例について詳細に説明
する。
第1図は本発明に係る薄膜EL素子の第1実施例を示す
断面構成図である。
図示のように透明ガラス基板1上に酸化インジウム・
錫(Indium Tin Oxide:以下ITOと略称する)等からなる
2000Åの膜厚の透明電極2と、その上に窒化シリコン
(Si3N4)等からなる2500Åの膜厚の第一絶縁層3がス
パッタリング法等により積層形成されている。
その第一絶縁層3上には後述する発光層12を構成する
ために発光母材に添加する発光中心である酸弗化テレビ
ウム(TbOF)からなる1〜20Åの膜厚の第一界面層11
と、硫化亜鉛(ZnS)からなる発光母材に発光中心とし
てTbOFを所定量添加した6000Åの膜厚の発光層(ZnS:Tb
OF)12と、前記第一界面層と同様なTbOFからなる1〜20
Åの膜圧の第二界面層13がスパッタリング法等により順
に積層形成され、その表面に更にSi3N4等からなる2500
Åの膜厚の第二絶縁層5とアルミニウム(Al)からなる
背面電極6が積層された構造とされている。
このような構造の薄膜EL素子において、前記TbOFから
なる第一、第二界面層11,13の膜厚と発光輝度との関係
を調べた結果、第2図に示すように該第一、第二界面層
11,13の膜厚を6Åとした場合に発光輝度は最大値とな
ることが判明した。
また前記第一、第二界面層11,13と発光層12との接合
界面でのダングリングボンドの発生も発光層12の構成元
素中の亜鉛(Zn)と硫黄(S)によるものだけになるた
め、界面準位の深さのばらつきも少なくなる。
従って、前記第一、第二界面層11,13の膜厚を3〜10
Åとすることにより、従来よりも高輝度な緑色発光の薄
膜EL素子を再現性良く得ることができる。
なお、前記第一界面層11、発光層12及び第二界面層13
を形成する方法としては、第3図に示すように一方のタ
ーゲット電極22上にZnSからなるAターゲット24、他方
のターゲット電極23上にTbOFからなるBターゲット25が
配置されたスパッタリング装置のチャンバー21内に、こ
れらAターゲット24及びBターゲット25と対向して透明
電極2と窒化シリコン(Si3N4)からなる第一絶縁層3
が順に積層された透明ガラス基板1を回転可能に配置す
る。
そして該チャンバー21内を排気装置28により10-6torr
の真空度にした後、そのチャンバー21内にArガス等のス
パッタガスを所定ガス圧となるように導入し、かかるス
パッタガス雰囲気中で前記透明ガラス基板1を回転させ
ると共に、前記ZnSからなるAターゲット24上はシャッ
ター26で覆い、かつシャッター26を開けた状態のTbOFか
らなるBターゲット25をスパッタさせて、該透明ガラス
基板1上の第一絶縁層3の表面にTbOFからなる3〜10Å
の膜厚の第一界面層11を形成し、引き続きAターゲット
24上のシャッター26を開けて該ZnSからなるAターゲッ
ト24とTbOFからなるBターゲット25とを同時にスパッタ
させて、該第一界面層11上にZnS:TbOFからなる6000Åの
膜厚の発光層12を形成する。
更に引き続き前記ZnSからなるAターゲット24上をシ
ャッター26で再び覆った状態でTbOFからなるBターゲッ
ト25をスパッタさせて、その発光層12上にTbOFからなる
3〜10Åの膜厚の第二界面層13を形成した後、これらを
600℃に加熱して2時間程度の熱処理を行うことによ
り、高輝度な緑色発光を行う発光層12を再現性良く形成
することができる。
なお以上の第1実施例では第一,第二界面層としてZn
S:TbOFからなる発光層の発光中心となるTbOFを用いた場
合の例について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、発光層よりも高濃度の発光中心材料を添
加した発光層材料、例えばZnS:TbOFからなる発光層の場
合、その発光中心材料(TbOF)を高濃度に添加した発光
層材料を用いることも可能であり、この場合にも同様な
効果が得られる。
また第4図は本発明に係る薄膜EL素子の第2実施例を
示す断面構成図であり、第1図と同等部分には同一符号
を付した。この図で示す実施例が第1図の第1実施例と
異なる点は、発光層32として硫化亜鉛(ZnS)からなる
発光母材にマンガン(Mn)からなる発光中心を所定量添
加した膜厚が6000Åの発光層(ZnS:Mn)を用い、また第
一、第二界面層31,32をそれぞれ膜厚10ÅのMnの酸化物
(MnOx)層より構成したことである。
上記した前記第一界面層31、発光層32及び第二界面層
33を形成するには、ITO等からなる透明電極2と、その
上に窒化シリコン(Si3N4)等からなる第一絶縁層3が
順に積層された透明ガラス基板1上に、ZnSとMnとから
なる2つの蒸着源を用いた蒸着法によって、例えばMnを
酸素(O2)ガス雰囲気中で蒸着してMnOxからなる10Åの
膜厚の第一界面層31を形成し、その第一界面層31上に引
き続き真空中でZnSとMnとを同時に蒸着して6000Åの膜
厚の発光層(ZnS:Mn)32を形成する。更にその発光層32
上に引き続きMnを酸素(O2)ガス雰囲気中で蒸着してMn
Oxからなる10Åの膜厚の第二界面層33を形成した後、こ
れらを第1実施例で説明したと同様に600℃に加熱して
2時間程度の熱処理を行うようにする。
この実施例の構成によっても前記第1図による第1実
施例と同様の目的を達成する黄橙色発光の薄膜EL素子を
得ることができる。
更に第5図は本発明に係る薄膜EL素子の第3実施例を
示す断面構成図であり、第1図と同等部分には同一符号
を付した。この図で示す実施例が第4図の第2実施例と
異なる点は、発光層(ZnS:Mn)32と第一絶縁層3及び第
二絶縁層3との間に、MnOxからなる界面層を設ける代わ
り、50Åの膜厚の酸化亜鉛(ZnO)からなる第一界面層4
1及び第二界面層42を設けた構成としたことである。
このような構成の薄膜EL素子では、第一界面層41及び
第二界面層42のZnOと発光層32のZnSとが同様な結晶構造
を有しているため、該発光層32のZnS結晶性が向上する
と共に、その接合界面での界面準位の深さが均一にな
る。
また発光閾値が20V程度も低下し、輝度が20%向上す
ることも確認でき、この実施例の構成によっても前記第
1図による第1実施例と同様の目的を達成することがで
きる。
なお以上の第一、第二及び第三実施例では発光層とそ
の上下両面の絶縁層との間に界面層を介在した場合の例
について説明したが、本発明はそのような例に限定され
るものではなく、例えば発光層とその上下両面の絶縁層
との何れか一方の間に上記した実施例の如き界面層を介
在した場合にもその発光層と絶縁層との接合界面での問
題点が改善され、従来よりも発光輝度、及び再現性が大
幅に向上する。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明に係る薄膜EL
素子によれば、発光層に注入される電子の発生源である
発光層と絶縁層との接合界面でのダングリングボンドが
減少し、界面準位の深さのばらつきをなくすることがで
きるので、従来よりも高輝度な発光が再現性良く得られ
るという実用上有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る薄膜EL素子の第1実施例を示す断
面構成図、 第2図は界面層の膜厚と発光輝度との関係を示す図、 第3図は本発明に係る薄膜EL素子の第1実施例の製造に
適用するためのスパッタリング装置の一例を示す断面構
成図、 第4図は本発明に係る薄膜EL素子の第2実施例を示す断
面構成図、 第5図は本発明に係る薄膜EL素子の第3実施例を示す断
面構成図、 第6図は従来の薄膜EL素子を説明するための断面構成図
である。 第1図〜第5図において、 1は透明ガラス基板、2は透明電極、3は第一絶縁層、
5は第二絶縁層、6は背面電極、11,31,41は第一界面
層、12,32は発光層、13,33,42は第二界面層、21はチャ
ンバー、22,23はターゲット電極、24はAターゲット、2
5はBターゲット、26,27はシャッター、28は排気装置を
それぞれ示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光母材に発光中心が添加された発光層の
    両側面を絶縁層により被覆した構成の薄膜EL素子におい
    て、 上記発光層と少なくとも一方の絶縁層との間に、双方の
    接合界面での界面準位の深さを均一にするための該発光
    層中の発光母材に添加された発光中心材料と同じ材料か
    らなる3〜10Åの厚さの界面層を介在してなることを特
    徴とする薄膜EL素子。
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