JP2730320B2 - 共振器 - Google Patents

共振器

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JP2730320B2
JP2730320B2 JP3138836A JP13883691A JP2730320B2 JP 2730320 B2 JP2730320 B2 JP 2730320B2 JP 3138836 A JP3138836 A JP 3138836A JP 13883691 A JP13883691 A JP 13883691A JP 2730320 B2 JP2730320 B2 JP 2730320B2
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尚武 岡村
正広 笠原
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Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
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  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯用無線機等に用い
られる数百MHz〜数GHzの共振器に関し、特に誘電
体積層形の共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の共振器としては、ストリップライ
ンを用いたものと、コイルパターンを用いたものとに大
別することができる。上記ストリップラインを用いたも
のとしては、図26及び図27に示すように、ラインの
両端が開放された1/2波長の共振器と、図28に示す
ように、ラインの一端は開放され、他端は短絡状態にあ
る1/4波長の共振器とがある。
【0003】一方、コイルパターンを用いたものとして
は、本願出願人が先に提案(図29参照)したように、
誘電体層202を挟んで両側に渦巻き状のコイルパター
ン201とアースパターン203とが形成されるような
ものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の共振器では、それぞれ以下に示すような課題を有し
ていた。 ストリップラインを用いたもの (a) 共振周波数が2〜3GHzの共振器は、かなり大き
くなる。
【0005】即ち、ストリップラインの長さL1 ,L2
は、数1(1/2波長の共振器),数2(1/4波長の
共振器)に示すように定められる。
【0006】
【数1】
【0007】
【数2】
【0008】尚、上記数1,数2におけるλは波長,ε
は誘電体積層シートの誘電率である。ここで、現在、銀
或いは銅と同時焼成可能で、且つ温度特性に優れた誘電
体積層シートの誘電率は余り大きくすることができず、
ε≒10程度である。したがって、上記数1,数2にお
いて、ε=10とすると、L1 =15.8mm、L2
7.9mmと、非常に長くなり、上記の如く共振器の大型
化を招く。
【0009】(b) 共振器等においては、組み込まれる装
置によってインピーダンスを調整(共振器等と装置との
インピーダンスのマッチング)することが望ましい。と
ころが、ストリップライン形のものにあってはインピー
ダンスがストリップライン毎に固有の値を有しているた
め、取出位置等を変えても調整を行うことができず、マ
ッチングできない。 コイルパターンを用いたもの コイルパターンは渦巻き状であるため、隣接するパター
ン間で磁束が影響しあって電流が流れ難くなる。このた
め、実質的な抵抗が増大して、Qが低くなる。
【0010】例えば、図29において、パターン片20
1aとパターン片201bとにおいては、電流の流れる
方向は同一(共に、A方向に流れる)であるため、磁界
が打ち消しあって磁束が粗になり、その結果電流が流れ
難くなって、実質的な抵抗が増大する。本発明はかかる
現状に鑑みてなされたものであり、Qが高く、且つ小型
化が可能であり、しかもインピーダンスを任意に調整可
能な共振器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、誘電体材料から成る板体の、一方の主表
面には第1の電極が配置される一方、他方の主表面には
第2の電極が配置された共振器であって、上記第1の電
極はループ状の一部が切り欠かれたコイル電極パターン
であり、このコイル状電極パターンの一端から、上記板
体の端部に向けてアース端子が引き出されると共に、こ
のアース端子と所定のインピ−ダンスを有する間隔で取
出端子が引き出される一方、コイル状電極パターンの他
端はアース端子が引出された前記一端に近接配置され、
また、上記第2の電極は面状を成し、上記板体の端部に
向けてアース端子が引き出されることを特徴とする。
【0012】誘電体材料から成る2枚の板体の対向する
主表面間に第1の電極が配置される一方、上記2つの板
体の他方の主表面には第2の電極がそれぞれ配置された
共振器であって、上記第1の電極はループ状の一部が切
り欠かれたコイル電極パターンであり、このコイル状電
極パターンの一端から、上記板体の端部に向けてアース
端子が引き出されると共に、このアース端子と所定のイ
ンピ−ダンスを有する間隔で取出端子が引き出される一
方、コイル状電極パターンの他端はアース端子が引出さ
れた前記一端に近接配置され、また、第2の電極は面状
を成し、上記板体の端部に向けてアース端子が引き出さ
れることを特徴とする。
【0013】誘電体材料から成る2枚の板体の対向する
主表面間に第1の電極が配置される一方、上記2つの板
体の他方の主表面には第2の電極がそれぞれ配置された
共振器であって、上記第1の電極はループ状の一部が切
り欠かれたコイル電極パターンであり、このコイル状電
極パターンの一端から、上記板体の端部に向けてアース
端子が引き出されると共に、このアース端子と所定のイ
ンピ−ダンスを有する間隔で取出端子が引き出される一
方、コイル状電極パターンの他端はアース端子が引出さ
れた前記一端に近接配置され、また、上記第2の電極の
うち一方の電極は面状を、他方の電極は前記第1電極よ
り若干大きな形状を成し、且つ両第2の電極から上記板
体の端部に向けてアース端子が引き出されていることを
特徴とする。
【0014】前記第1の電極と少なくとも一方の第2の
電極との間には、第1電極と同形状の第3の電極が形成
されていることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記構成であれば、第1の電極と第2の電極と
が対向する所謂ストリップライン構造であるという理
由、及び渦巻き状コイルパターンのように第1の電極の
パターン片同士が隣接していないという理由により、減
衰率のピークのその立ち上がりと立ち下がりとが非常に
急峻な特性を示すと共に、他の周波数域ではフラットと
なる。この結果、Qを飛躍的に向上させることが可能と
なる。
【0016】また、第1の電極はループ状を成している
ので、素子の寸法が小さくなる。加えて、第1の電極の
取出端子とアース端子との間隔を変えるだけでインピー
ダンスを調整できるので、インピーダンスの調整が極め
て容易となる。
【0017】
【実施例】(第1実施例)本発明の第1実施例を、図1
〜図13に基づいて、以下に説明する。図1及び図2は
本発明の第1実施例に係る誘電体共振器の構造を示す図
であり、図1は平面図、図2は分解斜視図、図3は本発
明に用いる誘電体シートの平面図、図4は図3の誘電体
シートにコイル電極パターンを形成した状態を示す平面
図、図5は図3の誘電体シートにアース電極パターンを
形成した状態を示す平面図、図6及び図7は誘電体シー
トを積層したときの図であって、図6は正面図、図7は
側面図、図8は積層体を圧着したときの正面図、図9は
外部電極を形成したときの正面図、図10は誘電体共振
器の等価回路図、図11は上記誘電体共振器の周波数特
性を示すグラフ、図12及び図13は変形例を示す要部
平面図である。
【0018】図1及び図2に示すように、本発明の誘電
体共振器は、複数枚の誘電体シート101…より成る誘
電体層1と、この誘電体層1の上下に設けられた保護層
2・3とを有している。また、上記誘電体シート101
…のうち最上部に位置する誘電体シート101の一方の
主表面101aには、コ字状のコイル電極パターン4が
形成されている。そして、これらは互いに焼成,一体化
される。具体的な上記コイル電極パターン4の構造は、
共に直線状を成し対向配置されたパターン片4a・4b
が、これらパターン片4a・4bの一方端に接続された
直線状のパターン片4cを介して接続されるような構造
(即ち、ループ状)となっている。上記コイル電極パタ
ーン4の全長L3 は下記数3に示す長さとなるように構
成され、また上記パターン片4aには、端部が誘電体共
振器の側面Aまで延設されたアース端子パターン6と取
出電極パターン7とが接続されている。
【0019】
【数3】
【0020】尚、λは波長、εは誘電率である。上記保
護層3における誘電体層1側の面3aにはアース電極パ
ターン5が形成されており、このアース電極パターン5
の大きさは上記コイル電極パターン4の外周よりも大き
くなるよう上記面3aの略全面に構成されている。ま
た、面3aにおける上記アース端子パターン6に対応す
る位置には、一端がアース電極パターン5と接続され他
端が誘電体共振器の側面Aまで延設されたアース端子パ
ターン8が形成されている。そして、上記アース端子パ
ターン6とアース端子パターン8とは、共振器の側面に
形成された断面コ字状の外部アース電極9と接続されて
おり、前記取出電極パターン7は、共振器の側面に形成
された断面コ字状の外部取出電極10と接続されてい
る。
【0021】ここで、上記構造の誘電体共振器を、以下
の手順で作製した。先ず、図3に示す誘電体シート10
1(厚み数十μm)の一方の主表面に、図4に示すよう
なパターン(前記コイル電極パターン4及び両端子パタ
ーン6・7と同一のパターン)12となるように銅ペー
スト等を塗布する。一方、これと並行して、上記誘電体
シート101と同様の構成の保護シート11(但し、厚
みは異なっていてもよい)における一方の面に、図5に
示すようなパターン(前記アース電極パターン5及びア
ース端子パターン8と同様のパターン)13となるよう
に銅ペースト等を塗布する。
【0022】次に、図6及び図7に示すように、上記誘
電体シート101より成るシート層16を介して、上記
パターン12とパターン13とが対向配置されるよう
に、保護シート2と、シート層16と、保護シート11
(保護シート2と同様の構造)とを積層し,更に圧着し
て積層体15を作製する。この後、図8に示すペースト
層の露出部17〜19に対応する部位(外部アース電極
9及び外部取出電極10となる部位)に、図9に示すよ
うに、銅ペースト等を印刷或いは塗布してペースト層2
0・21を作製する。しかる後、この積層体を焼成する
ことにより、誘電体シートが一体化され、これによって
誘電体共振器が作製される。尚、積層体の焼成をペース
ト層20・21の焼付とは別工程で行っても良い。
【0023】ところで、上記のようにして作製した誘電
体共振器においてはコンデンサパターンが形成されてい
ないが、図10に示すような等価回路を有する。これ
は、以下に示す2つの理由による。コイル電極パター
ン4はアース電極パターン5と同電位(即ち、アースさ
れた状態)となっている。コイル電極パターン4とア
ース電極パターン5との間には誘電体層1が介在してい
るので、浮遊容量が生じる。
【0024】尚、上記浮遊容量は、コイル電極パターン
4とアース電極パターン5との間だけに限らず、コイル
電極パターン4のパターン片4a・4b間でも生じる。
但し、主として、コイル電極パターン4とアース電極パ
ターン5との間に生じる。したがって、両パターン4・
5を近接,離反させることによりコンデンサ容量が変化
し、共振周波数を変えることが可能となる。具体的に
は、両パターン4・5を近接(誘電体シート101の厚
みを減少)させれば、コンデンサ容量が大きくなるの
で、共振周波数が低くなる一方、両パターン4・5を離
反(誘電体シート101の厚みを増加)させれば、コン
デンサ容量が小さくなるので、共振周波数が高くなる。
また、浮遊容量は、誘電体層1の誘電率やコイル電極パ
ターン4の太さによっても、変えることが可能である。
例えば、コイル電極パターン4の幅L 7 を太くすると、
浮遊容量が大きくなって共振周波数を下げることができ
るので、より小型化を図ることができる。但し、パター
ン片4a・4b間の間隔が余り狭くなると、波形が悪化
するので、必要以上にコイル電極パターン4の幅L7
太くするのは好ましくない。
【0025】加えて、上記誘電体共振器は、アース端子
パターン6と取出電極パターン7との間隔L4 を変える
ことによってインピーダンスを任意の値に調整すること
ができる。実験によれば、誘電体層1の誘電率や厚み或
いはコイル電極パターン4の面積等を調整することによ
り、本発明共振器の適用可能周波数を数100MHz〜
数GHzにすることができた。その一例を、下記実験に
示す。 〔実験〕上記構造の誘電体共振器の周波数特性を調べた
ので、その結果を図11に示す。
【0026】図11から明らかなように、上記誘電体共
振器は、2GHzに共振点のピークを有しており、且つ
その立ち上がりと立ち下がりとが非常に急峻な特性を示
している。加えて、他の周波数域ではフラットとなって
いることが認められる。この結果から、Qが飛躍的に向
上していることが認められる。これは、以下に示す2つ
の理由によるものと考えられる。 ストリップライン構造であるという理由 上記誘電体共振器は、コイル電極パターン4とアース電
極パターン5とが対向する、所謂ストリップライン構造
である。したがって、Qが高くなる。 渦巻き状コイルパターンのようにコイル電極パターン
4のパターン片同士が隣接していないという理由 上記誘電体共振器のコイル電極パターン4はコ字状であ
り、隣接するコイル電極パターン4間で磁束が影響しあ
って電流が流れ難くなるようなことがない。したがっ
て、実質的な抵抗の増大が抑制され、Qが高くなる。 〔その他の事項〕上記コイル電極パターン4の形状は
上記実施例に示すものに限定するものではなく、ループ
状であれば良い。例えば、図12に示すような円弧状で
あっても良いし、図13に示すようなU字状であっても
よい。但し、図12に示すコイル電極パターン4にあっ
ては、角度θがπ≦θ≦2πの範囲である必要がある。
本発明の共振器を実装する場合には、プリント基板上
の電極と外部アース電極9及び外部取出電極10とを位
置合わせした状態で、本発明共振器を載置し、半田付け
を行えばよい。このとき、外側が保護層2・3にて覆わ
れているので、コイル電極パターン4やアース電極パタ
ーン5が傷付くのを防止できる。上記誘電体層1とし
ては、薄肉の誘電体シート101を複数枚重ねるような
構造に限定するものではなく、予め所定の厚みに形成し
た誘電体シートを用いても良い。本発明品の製造は1
個ずつ行う必要はなく、広い1枚の誘電体シートに複数
のコイル電極パターン4を形成し、また同様の誘電体シ
ートに同数のアース電極パターン5を形成し、この状態
のものを積層した後、切断して1個ずつに分断し、焼成
するような方法であってもよい。
【0027】(第2実施例)本発明の第2実施例を、図
14〜図18に基づいて、以下に説明する。図14は本
発明の第2実施例に係る誘電体共振器の要部平面図、図
15〜図17は変形例の要部平面図、図18は図14に
示す誘電体共振器の周波数特性を示すグラフである。
尚、上記第1実施例と同様の機能を有する部材には同一
の番号を付し、その説明を省略する。これは、以下の実
施例についても同様である。
【0028】図14に示すように、コイル電極パターン
4の形状及び、アース端子パターン6と取出電極パター
ン7との接続位置を若干異ならしめる他は、上記第1実
施例と同様の構成である。具体的なコイル電極パターン
4の形状は、パターン片4bの開放端をパターン片4c
と平行となるようにパターン片4a方向に延設して、パ
ターン片4dを形成するという構造(即ち、ループ状)
となっている。尚、パターン片4dとパターン片4aと
の距離L7 は、パターン片4a〜4dの幅L8 と同等か
それ以下であることが望ましい。 〔実験〕上記構造の誘電体共振器の周波数特性を調べた
ので、その結果を図18に示す。
【0029】図18から明らかなように、上記誘電体共
振器は、2GHzに共振点のピークを有し、且つその立
ち上がりと立ち下がりとがより急峻な特性を示すと共
に、他の周波数域ではフラットとなっていることが認め
られる。この結果から、Qが飛躍的に向上していること
が認められる。加えて、上記誘電体共振器は、第1実施
例のものに比べて、ピークの減衰率が一層高くなってい
ることが認められる。
【0030】これは、パターン片4dとパターン片4a
との距離L7 が非常に狭く、実質的に閉磁路となってい
るので、磁束の漏れを低減することができるという理由
によるものと考えられる。 〔その他の事項〕コイル電極パターン4の構造として
は、上記構造に限定するものではなく、図15〜図17
に示す構造のようなループ状であってもよい。具体的に
は、図15に示すように、パターン片4aを短くすると
共にパターン片4dを更に延設する構造、図16に示す
ように、パターン片4aを更に短くすると共にパターン
片4dを更に延設する構造、或いは図17に示すよう
に、アース端子パターン6と取出電極パターン7との配
置を逆にするような構造であってもよい。
【0031】尚、これらの場合にも、パターン片間の距
離L9 ,L10,L11は、パターン片4a〜4dの幅L8
と同等かそれ以下であることが望ましい。また、この場
合、誘電体共振器の周波数特性は、上記構造のものと略
同等であることを実験により確認している。
【0032】
【0033】
【0034】(第3実施例) 本発明の第3実施例を、図19〜図22に基づいて、以
下に説明する。図19及び図21は本発明の第3実施例
に係る誘電体共振器の分解斜視図、図20及び図22は
それぞれ、図19及び図21に示す誘電体共振器の周波
数特性を示すグラフである。
【0035】図19及び図21に示すように、コイル電
極パターン4の一方の主表面ではなく両主表面に、誘電
体層1とアース電極パターン5とを順に設ける他は、そ
れぞれ上記第1実施例〜第2実施例と同様の構造であ
る。 〔実験〕 上記構造の誘電体共振器の周波数特性を調べたので、そ
の結果をそれぞれ図20及び図22に示す。
【0036】図20及び図22から明らかなように、上
記誘電体共振器は、上記第1実施例〜第2実施例と同
様、減衰率のピークの立ち上がりと立ち下がりとが急峻
な特性を示すと共に、他の周波数域ではフラットとなっ
ていることが認められる。但し、周波数のピークが若干
低くなっていることが認められる。これは、コイル電極
パターン4の一方側のみならず両方に浮遊容量が形成さ
れるため、誘電体共振器のコンデンサ容量が増大すると
いう理由によるものと考えられる。
【0037】(第4実施例) 本発明の第4実施例を、図23に基づいて、以下に説明
する。図23は本発明の第4実施例に係る誘電体共振器
の分解斜視図である。図23に示すように、コイル電極
パターン4が形成された誘電体シート101に隣接する
誘電体シート101に、コイル電極パターン4と同形状
の浮かし電極パターン11を形成する他は、上記第3実
施例の図21に示す誘電体共振器と同様の構成である。
【0038】尚、図示はしないが、このような構造とす
ることにより、第3実施例の図21に示す誘電体共振器
より、一層共振点のピークが低くなることを、実験によ
り確認している。これは、コイル電極パターン4と浮か
し電極パターン11との間で浮遊容量が形成されるた
め、誘電体共振器のコンデンサ容量が増大するというこ
とに起因するものと考えられる。
【0039】(第5実施例) 本発明の第5実施例を、図24及び図25に基づいて、
以下に説明する。図24及び図25は本発明の第5実施
例に係る共振器を示す図であって、図24は分解斜視
図、図25は平面図である。図24及び図25に示すよ
うに、一方のアース電極パターン(図24においては上
方のパターン)5の形状を異ならしめる他は、上記第3
実施例の図21に示す共振器と同様の構成である。具体
的には、アース電極パターン5がコイル電極パターン4
よりも一回り大きくなるように構成されると共に、アー
ス電極パターン5にはアース端子パターン8が接続され
るような構造である。
【0040】このような構成とすれば、パターン片4d
に対応するアース電極パターン5の一部(例えば、図2
5における二点鎖線Bで示す部位)を切断するだけで、
浮遊容量を調整できるので、周波数を簡単に調整するこ
とが可能となる。尚、上記第1実施例〜第4実施例のア
ース電極パターン(略全面に形成される。)でも、上記
の調整は可能であるが、切断長さが長くなるので、周波
数を調整するのであれば、本実施例の構成とするのが望
ましい。
【0041】また、本実施例のアース電極パターンは第
3実施例の図21に示す構造の共振器に限定されるもの
ではなく、その他の実施例に示すものにも適用可能であ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、所
謂ストリップライン構造であるという理由及び第1の電
極のパターン片同士が隣接していないという理由によ
り、Qを飛躍的に向上させることが可能となる。また、
第1の電極はループ状を成しているので、素子の寸法が
小さくなる。
【0043】加えて、第1の電極の取出端子とアース端
子との間隔を変えるだけでインピーダンスを調整できる
ので、インピーダンスの調整が極めて容易となる。これ
らのことから、Qが高く、且つ小型で、しかもインピー
ダンスを任意に調整可能な、極めて優れた共振器を提供
することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る誘電体共振器の平面
図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る誘電体共振器の分解
斜視図である。
【図3】本発明に用いる誘電体シートの平面図である。
【図4】図3の誘電体シートにコイル電極パターンを形
成した状態を示す平面図である。
【図5】図3の誘電体シートにアース電極パターンを形
成した状態を示す平面図である。
【図6】誘電体シートを積層したときの正面図である。
【図7】誘電体シートを積層したときの側面図である。
【図8】積層体を圧着したときの正面図である。
【図9】外部電極を形成したときの正面図である。
【図10】図1に示す誘電体共振器の等価回路図であ
る。
【図11】図1に示す誘電体共振器の周波数特性を示す
グラフである。
【図12】第1実施例の変形例を示す要部平面図であ
る。
【図13】第1実施例の変形例を示す要部平面図であ
る。
【図14】本発明の第2実施例に係る誘電体共振器の要
部平面図である。
【図15】第2実施例の変形例を示す要部平面図であ
る。
【図16】第2実施例の変形例を示す要部平面図であ
る。
【図17】第2実施例の変形例を示す要部平面図であ
る。
【図18】図14に示す誘電体共振器の周波数特性を示
すグラフである。
【図19】本発明の第3実施例に係る誘電体共振器の分
解斜視図である。
【図20】図19に示す誘電体共振器の周波数特性を示
すグラフである。
【図21】本発明の第3実施例に係る誘電体共振器の分
解斜視図である。
【図22】図21に示す誘電体共振器の周波数特性を示
すグラフである。
【図23】本発明の第4実施例に係る誘電体共振器の分
解斜視図である。
【図24】本発明の第5実施例に係るバンドパスフィル
タの斜視図である。
【図25】本発明の第5実施例に係るバンドパスフィル
タの平面図である。
【図26】従来のストリップライン型誘電体共振器を示
す説明図である。
【図27】従来のストリップライン型誘電体共振器を示
す説明図である。
【図28】従来のストリップライン型誘電体共振器を示
す説明図である。
【図29】従来のコイルパターン型誘電体共振器を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 誘電体層 4 コイル電極パターン 5 アース電極パターン 6 アース端子パターン 7 取出電極パターン 8 アース端子パターン 101 誘電体シート

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体材料から成る板体の、一方の主表
    面には第1の電極が配置される一方、他方の主表面には
    第2の電極が配置された共振器であって、 上記第1の電極はループ状の一部が切り欠かれたコイル
    電極パターンであり、このコイル状電極パターンの一端
    から、上記板体の端部に向けてアース端子が引き出され
    ると共に、このアース端子と所定のインピ−ダンスを有
    する間隔で取出端子が引き出される一方、コイル状電極
    パターンの他端はアース端子が引出された前記一端に近
    接配置され、また、上記第2の電極は面状を成し、上記
    板体の端部に向けてアース端子が引き出されることを特
    徴とする共振器。
  2. 【請求項2】 誘電体材料から成る2枚の板体の対向す
    る主表面間に第1の電極が配置される一方、上記2つの
    板体の他方の主表面には第2の電極がそれぞれ配置され
    た共振器であって、 上記第1の電極はループ状の一部が切り欠かれたコイル
    電極パターンであり、このコイル状電極パターンの一端
    から、上記板体の端部に向けてアース端子が引き出され
    ると共に、このアース端子と所定のインピ−ダンスを有
    する間隔で取出端子が引き出される一方、コイル状電極
    パターンの他端はアース端子が引出された前記一端に近
    接配置され、また、第2の電極は面状を成し、上記板体
    の端部に向けてアース端子が引き出されることを特徴と
    する共振器。
  3. 【請求項3】 誘電体材料から成る2枚の板体の対向す
    る主表面間に第1の電極が配置される一方、上記2つの
    板体の他方の主表面には第2の電極がそれぞれ配置され
    た共振器であって、 上記第1の電極はループ状の一部が切り欠かれたコイル
    電極パターンであり、このコイル状電極パターンの一端
    から、上記板体の端部に向けてアース端子が引き出され
    ると共に、このアース端子と所定のインピ−ダンスを有
    する間隔で取出端子が引き出される一方、コイル状電極
    パターンの他端はアース端子が引出された前記一端に近
    接配置され、また、上記第2の電極のうち一方の電極は
    面状を、他方の電極は前記第1電極より若干大きな形状
    を成し、且つ両第2の電極から上記板体の端部に向けて
    アース端子が引き出されていることを特徴とする共振
    器。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極と少なくとも一方の第2
    の電極との間には、第1電極と同形状の第3の電極が形
    成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記
    載の共振器。
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