JP2730274B2 - 自動販売機の収納室内照明装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、外周の一面が開口するケースおよびこの
ケース内に断熱壁で区画形成されこのケースと同一面に
開口し商品が収納される収納室のそのぞれの開口をそれ
ぞれ覆う外扉および内扉が備えられた自動販売機の収納
室内照明装置に関する。

〔従来の技術〕

外周の一面が開口するケース内に区画形成されこのケ
ースと同一面が開口する収納室内に収納された商品を販
売する自動販売機では、収納室内の商品がその種類ある
いは季節などによって保冷されたり保温されたりして貯
蔵されている。そのため収納室は断熱壁で区画形成され
るとともに、収納室の開口は断熱性を持つ内扉で通常覆
われている。一方、収納室内に収納される商品の補充、
自動販売機内部のメンテナンスといった作業は扉を開放
して行われ、その際、自動販売機の設置場所が夜間暗い
場所であったり、昼間でも周囲が暗かったりすると、収
納室内を照明する収納室内照明装置が必要になるが、こ
の種の従来の自動販売機の収納室内照明装置の一つを第
３図および第４図に示す。第３図は従来の自動販売機の
収納室内照明装置を含む自動販売機の内部構成を示す外
扉および内扉を開放した状態の前方斜右上から見た斜視
図で、図の左側が前面側であり、第４図は第３図のスイ
ッチ取付け部分の横断面拡大図で、図の下側が前面側で
ある。

第３図および第４図において、１は前面が開口するケ
ースであり、このケース１にはその前面を覆う外扉２が
回動自在に支持されている。ケース１内にはその内周面
を覆う内壁３とケース１との間に断熱材を充填して形成
した断熱壁４で前面が開口する収納室５が区画形成され
ており、この収納室５の前面開口を覆う、背面上部に照
明灯６が配設された内扉７がケース１に回動自在に支持
されている。一方、収納室５内には、上部に商品が投入
される投入口８が形成された、商品が収納される複数の
商品収納装置９が収容設置されているとともに、右下隅
前面側にスイッチ10がその接点の開閉と連動しかつ内扉
７の開閉に伴って前後に動くプランジャ11の前端を収納
室５の前面より前方へ突出して内壁３に取付けられてい
る。照明灯６はスイッチ10の接点の開閉により点灯、消
灯するように構成されており、照明灯６は、内扉７を閉
じると、この内扉７の背面でプランジャ11が押されてス
イッチ10の接点が開となり消灯し、内壁７を開くと今ま
で内扉７の背面で奥行側へ押し込まれていたプランジャ
11が前方に突出してスイッチ10の接点が閉となり点灯す
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、このような自動販売機の収納室内照明装置
は、専ら前方から収納室５内を照明するので、扉を開放
して行う商品の補充、メンテナンスなどの作業の中の、
頻度の高い商品の補充作業は収納室５内に収納設置され
た商品収納装置９の照明灯６で照明される、前面側上部
の投入口８から商品を投入して周囲が暗くても容易に行
うことができる。しかし、扉を開放して行う作業には、
一般的に、外扉２の背面に装着された、図示しない価格
設定スイッチ、テスト販売スイッチ、コインボックスな
どの操作機器を操作する作業が伴い、例えば商品の補充
作業の前後に、商品価格が変ったときは価格設定スイッ
チの操作による設定価格の変更，テスト販売スイッチの
操作による自動販売機の販売動作の確認あるいは，コイ
ンボックスからの売り上げ金の回収といった作業が行わ
れる。これらの操作機器を操作して行う作業は、いずれ
も外扉２の背面側で行う作業となり、内扉７の前面側と
なる外扉２の背面に照明灯６の光は到達しないので、周
囲が暗いときのは照明機器を別に用意する必要があり作
業が容易でないという問題がある。また、照明灯６の発
光体であるランプの交換作業は、外扉２および内扉７を
開放して行う必要があり、手間がかかるとともに、収納
室５内に外気が侵入するので、収納室５内の温度上昇若
しくは温度低下により、この収納室５内に保冷若しくは
保温して貯蔵されている商品があれば、この商品の品質
低下を招くとともに、無駄に電力を消費するという問題
がある。

この発明は、扉を開放して行う、商品の補充、メンテ
ナンスなどの作業の際、収納室内および外扉の背面を共
通の照明灯で照明することができ、かつ照明灯のランプ
交換作業を内扉を開かずに迅速かつ容易に行える自動販
売機の収納室内照明装置を提供することを課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するために、この発明によれば、外周
の一面が開口するケースおよびこのケース内に断熱壁で
区画形成されこのケースと同一面に開口し商品が収納さ
れる収納室のそのぞれの開口をそれぞれ覆う外扉および
断熱性を持つ内扉が備えられた自動販売機であって、前
記収納室内を照明する自動販売機の収納室内照明装置に
おいて、前記収納室内外に連通する、前記内扉に形成し
た孔部と、この孔部内に配設した照明灯と、この照明灯
を前記外扉の開閉と連動して点灯，消灯する、前記外
扉、前記内扉若しくは前記ケースに設けたスイッチとを
具備するものとする。

また、上記に加え、内扉に形成した孔部が照明灯より
奥行側でこの奥行方向に対し空間を置いて前後に向い合
う一対の透明な遮蔽板のそれぞれで塞がれるものとす
る。

〔作用〕

この発明は、外周の一面が開口するケース内に断熱壁
で区画形成されこのケースと同一面に開口し商品が収納
される収納室の内外に連通する、この収納室の開口を覆
う内扉に形成した孔部と、この孔部内に配設した照明灯
と、この照明灯を前記外扉の開閉と連動して点灯、消灯
する、ケースの開口を覆う外扉、前記内扉若しくは前記
ケースに設けたスイッチとを具備したので、外扉開放に
より点灯する孔部内の照明灯が外扉の背面側を照明する
とともに、内扉を開放せずに孔部の前面開口を通して孔
部内の照明灯のランプ交換ができる。

また、上記に加え、孔部を照明灯より奥行側でこの奥
行方向に対し前後に空間を置いて向い合う一対の透明な
遮蔽板のそれぞれで塞いだので、外扉の開放により照明
灯が点灯して外扉の背面側を照明し、かつ内扉を開放せ
ずに孔部の前面開口を通し孔部内の照明灯のランプ交換
ができるとともに、孔部を通しての外気の収納室内への
侵入および収納室内外の熱の伝導が孔部を塞ぐ一対の遮
蔽板およびこの遮蔽板間の空間によりそれぞれ阻止され
るので、内扉の断熱性は損われない。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例を第１図および第２図に基づ
いて説明する。第１図はこの発明の一つの実施例の自動
販売機の収納室内照明装置を含む自動販売機の内部構成
を示す、外扉および内扉を開放した状態の前方斜右上か
ら見た斜視図で、図の左側が前面側であり、第２図は第
１図の照明灯取付け部分の要部右側縦断面拡大図で、図
の左側が前面側である。また第３図および第４図と共通
あるいは同一の部分は同一の符号で示す。

第１図および第２図において、１は前面が開口するケ
ースであり、このケース１にその前面を覆う外扉２を回
動自在に支持している。ケース１内にはその内周面を覆
う内壁３とケース１との間に断熱材を充填して形成した
断熱壁４で前面が開口する収納室５を区画形成してお
り、この収納室５の前面開口を覆う、この収納室５内外
に連通する孔部12を上部に形成するとともに、この孔部
12内に照明灯６をその発光体であるランプを前面から交
換容易なように配設した内扉13をケース１に回動自在に
支持している。孔部12を照明灯６より奥行側で奥行方向
に対し空間14を置いて前後に向い合う一対の透明な遮蔽
板15のそれぞれで塞いでいる。一方、収納室５内には、
上部に商品を投入する投入口８を形成した、商品が収納
される複数の商品収納装置９を収容設置するとともに、
収納室５の下のケース１内右下隅前端部に、スイッチ10
を配設している。このスイッチ10には、その接点の開閉
と連動しかつ外扉２の開閉に伴って前後に動き前端をケ
ース１の前面より前方へ突出しプランジャ11を設けてい
る。このプランジャ11が外扉２を閉じてこの外扉２の背
面で奥行方向に押し込まれるとスイッチ10の接点が開い
て照明灯６が消灯し、外扉２を開いて今まで外扉２の背
面で押し込まれていたプランジャ11が前方に突出すると
照明灯６が点灯するよう照明灯６の点滅回路を構成して
いる。

前述の構成において、外扉２、内扉13を開放して行う
商品の補充、メンテナンスなどの作業の際、先ず外扉２
を開放すると、孔部12内の照明灯６が点灯して外扉２の
背面側を照明する。これにより、外扉２の背面に装着し
た、図示しない価格設定スイッチ、テスト販売スイッ
チ、コインボックスなどの操作機器を操作して、商品価
格が変ったときは価格設定スイッチの操作による設定価
格の変更，テスト販売スイッチの操作による自動販売機
の販売動作の確認あるいは，コインボックスからの売り
上げ金の回収といった作業を周囲が暗くても容易に行う
ことができ、かつ内扉13を開放しないで孔部12の前面開
口を通してこの孔部12内の照明灯６の発光体であるラン
プを交換できる。そのため照明灯６のランプの交換作業
は、外扉２のみ開放するのみででき、手間がかからず、
かつ孔部12を通しての外気の収納室５内への侵入および
収納室５内外の熱伝導が一対の透明な遮蔽板15および空
間14でそれぞれ遮られるので、収納室５内の温度上昇若
しくは温度低下による収納室５内の保冷若しくは保温し
貯蔵されている商品の品質低下を招かず、また電力を無
駄に消費することもない。次に、内扉13を開放すると、
孔部12を空間14を置き塞ぐ一対の透明な遮蔽板15を通し
て照明灯６が収納室５内を照明するので、商品の補充作
業あるいはメンテナンス作業を周囲が暗くても容易に行
うことができる。

〔発明の効果〕

この発明によれば、外周の一面が開口するケース内に
断熱壁で区画形成されこのケースと同一面に開口し商品
が収納される収納室の内外に連通する、この収納室の開
口を覆う内扉に形成した孔部と、この孔部内に配設した
照明灯と、この照明灯を前記外扉の開閉と連動して点
灯、消灯する、ケースの開口を覆う外扉、前記内扉若し
くは前記ケースに設けたスイッチとを具備したので、外
扉開放により点灯する照明灯が外扉の背面側を照明する
とともに、内扉を開放せずに孔部内の照明灯のランプ交
換ができる。

また、上記に加え、孔部を照明灯より奥行側でこの奥
行方向に対し前後に空間を置いて向い合う一対の透明な
遮蔽板それぞれで塞いだので、外扉の開放により外扉の
背面側を照明し、かつ内扉を開放せずに孔部内の照明灯
のランプ交換ができるとともに、孔部を通しての外気の
収納室内への侵入および収納室内外の熱の伝導が孔部を
塞ぐ一対の遮蔽板およびこの遮蔽板間の空間によりそれ
ぞれ阻止されるので、内扉の断熱性は損われない。

その結果、扉を開放して行う商品の補充、メンテナン
スなどの作業の際、共通の照明灯で照明される、収納室
内および外扉背面側の作業を周囲が暗くても容易に行う
ことができ、かつ外扉の背面側の作業および照明灯のラ
ンプ交換作業は、内扉を開かずにできるとともに、孔部
を通しての外気の侵入および熱の伝導が阻止されて収納
室内の温度上昇若しくは温度低下を招かないので、収納
室内の保冷若しくは保温して貯蔵されている商品の品質
低下を招かず、かつ電力を無駄に消費することもないと
いう効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一つの実施例の自動販売機の収納室
内照明装置を含む自動販売機の内部構成を示す、外扉お
よび内扉を開放した状態の前方斜右上から見た斜視図、
第２図は第１図の照明灯取付け部分の要部右側縦断面拡
大図、第３図は従来の自動販売機の収納室内照明装置を
含む自動販売機の内部構成を示す外扉および内扉を開放
した状態の前方斜右上から見た斜視図、第４図は第３図
のスイッチ取付け部分の横断面拡大図である。 １……ケース、２……外扉、３……内壁、４……断熱
壁、５……収納室、６……照明灯、７、13……内扉、８
……投入口、９……商品収納装置、10……スイッチ、11
……プランジャ、12……孔部、14……空間、15……遮蔽
板。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外周の一面が開口するケースおよびこのケ
   ース内に断熱壁で区画形成されこのケースと同一面に開
   口し商品が収納される収納室のそのぞれの開口をそれぞ
   れ覆う外扉および断熱性を持つ内扉が備えられた自動販
   売機であって、前記収納室内を照明する自動販売機の収
   納室内照明装置において、前記収納室内外に連通する、
   前記内扉に形成した孔部と、この孔部内に配設した照明
   灯と、この照明灯を前記外扉の開閉と連動して点灯，消
   灯する、前記外扉、前記内扉若しくは前記ケースに設け
   たスイッチとを具備したことを特徴とする自動販売機の
   収納室内照明装置。
2. 【請求項２】内扉に形成した孔部が照明灯より奥行側で
   この奥行方向に対し空間を置いて前後に向い合う一対の
   透明な遮蔽板のそれぞれで塞がれる請求項１記載の自動
   販売機の収納室内照明装置。