JP3591263B2 - 自動販売機の販売口 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、夜間等に購入者が商品を取り出す際に、その部分が照明されて商品が見やすくなるようにした自動販売機の販売口に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来の自動販売機の販売口を示す図である。図5において、1は商品、2は自動販売機の前面下部にある販売口、3は上ヒンジで前上がりに回転する販売口扉、4は断熱板、5は商品収納ラックから落下してくる商品を通す搬出扉、6は商品サンプルの展示や広告用デザイン板がある電照部、7はその蛍光灯、8は販売口2と電照部6との間を隔てる隔壁、9は隔壁8に設けられた採光用の角孔である。
【0003】
従来の自動販売機では、このように、販売口2と電照部6との間を隔てている隔壁8に角孔9を設けることにより、電照部6用の蛍光灯7の光が角孔9を通して販売口2内を照らすようにしている。その結果、販売口2内が常に明るくなって、夜間に自動販売機を利用する際に、商品収納ラックから販売口2内に落下してきた商品1が良く見え、商品を取り出し易くなる。
【0004】
なお、このような自動販売機の販売口に関連する従来の文献としては、例えば、実開平6−37967 公報(G07F 9/00) がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の自動販売機では、常時、販売口2の中が明るくなっているため、明かりに寄せられて虫が集まってきてしまい、隙間から販売口2内にも入り込む。その結果、販売口2の周囲が見苦しくなると共に、虫の死骸が販売口2内にたまって衛生状態も悪くなり、販売に悪影響がでるという問題点があった。
【0006】
そのような問題点を解決するものとして、隔壁8に角孔9を設ける代わりに、販売口2専用のランプを設け、それを商品購入時のみ点灯させるようにしたものが開発されているが、ランプ等の電気部品が必要になる上、その点灯制御も必要になってコスト高になってしまう。しかも、ランプは消耗して切れることがあり、そのメンテナンスも必要になるという問題点があった。
【0007】
本発明は、そのような問題点を解決し、コストをあまりかけずに、商品購入時のみ販売口を明るくできるようにして、商品を取り出し易くしながら虫が集まってこないようにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1記載の自動販売機の販売口は、前面に開口部を有し、商品収納コラムから搬出された商品を受けて、前記開口部から取り出せるようにした販売口と、該販売口の前面開口部を開閉自在に覆う販売口扉と、前記販売口の上側に設けられた電照部と、前記電照部と販売口との間に設けられ、電照部から販売口へ照明の光を導入する透孔を有する隔壁と、販売口扉が閉じられているときは前記透孔を覆い、販売口扉が開かれたときは前記透孔を覆わなくなるように前記販売口扉と連動して開閉する遮光板とを具えたことを特徴とする。このようにすると、コストをあまりかけずに、商品購入時のみ販売口を明るくすることができ、商品を取り出し易くしながら虫が集まってこないようにすることができる。
【0009】
そして、請求項2記載の自動販売機の販売口は、前記販売口扉のヒンジ軸と同軸に固定された第1の平歯車と、前記隔壁に、前記第1の平歯車と噛み合って連動するように設けられ、側面に水平方向に伸びるシャフトを設けた第2の平歯車と、前記遮光板として、前端部に前記シャフトと係合する係合部を有し、後端部にヒンジを有していて、前記販売口扉を開けたとき、前記シャフトにより前側が持ち上げられて開く開閉遮光板とを具えたことを特徴とする。このようにすると、平歯車と開閉遮光板のような簡単な部品を付加するだけで、上記のことを実現することができる。
【0010】
また、請求項3記載の自動販売機の販売口は、前記販売口扉のヒンジ軸と同軸に固定された第1の平歯車と、前記隔壁に、前記第1の平歯車と噛み合って連動するように設けられた第2の平歯車と、前記遮光板として、前記第2の平歯車と噛み合うラック歯車が設けられ、前記販売口扉を開けたとき、前記第2の平歯車とラック歯車とにより前方にスライドして開くスライド遮光板とを具えたことを特徴とする。このようにすると、スライド遮光板を開けたとき、角孔の上は完全に開放されて、販売口の中がより明るくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示す図である。図1において、符号1〜9は図5のものに対応しており、10,11は平歯車、12はシャフト、13は開閉遮光板、14はヒンジ軸、15はU字溝、16はドアチャネルミドル、17は採光用の角孔、18は透明板である。
【0012】
販売口扉3の両端にそのヒンジ軸と同軸に平歯車10を取り付け、平歯車10と噛み合って連動する平歯車11をその上側に取り付ける。平歯車11には、外周近くに貫通孔を設け、両端の平歯車11,11の貫通孔にシャフト12を通す。また、隔壁8に形成した角孔9の上に、ヒンジ軸14による後ヒンジで前側が開閉する開閉遮光板13を取り付けている。開閉遮光板13の前側先端部にはU字溝15を形成しており、そのU字溝15にシャフト12を通すようにしている。
【0013】
その上側には、ドアチャネルミドル16があり、その一部に角孔17が形成されており、それを覆って埃等が電照部6内に入り込まないようにプラスチック製の透明板18が取り付けられている。そして、電照部6には、商品サンプルやデザイン板を照らすための蛍光灯7が設けられている。
【0014】
通常は、販売口扉3が閉まっているため、図1に示すように、開閉遮光板13は、角孔9を塞いでいて、蛍光灯7の光は販売口2内に入ってこない。そして、購入者が購入動作を行い、商品収納コラムから販売口2に商品1が搬出されると、販売口2から商品1を取り出すため販売口扉3を開けることになる。
【0015】
図2は、図1のものの販売口扉を開いた状態を示す図である。図2に示すように、販売口扉3を前に持ち上げて開けると、それに直結された平歯車10が時計回りに回転する。それと連動して平歯車11が反時計回りに回転し、それに取り付けられているシャフト12が上方に移動する。そのシャフト12により開閉遮光板13の前側が上方に開く。その結果、角孔9が開いて、電照部6にある蛍光灯7の光が販売口2内に入ってきて、その中を明るくする。また、購入者が商品1を販売口2から取り出した後、販売口扉3から手を放すと、販売口扉3は自重により閉まる。その時、平歯車10,11は逆に回転し、開閉遮光板13は、再び角孔9を塞ぎ、販売口2内が暗くなる。
【0016】
このようにすれば、待機時には、開閉遮光板13が角孔9を塞いでいるため、販売口2の中は暗くなっており、そこに虫が集まってくることがなくなる。一方、購入者が来て、商品を販売する時には、購入者が販売口扉3を開けると同時に販売口2の中が明るくなって、商品を取り出し易くなる。しかも、使用する部品は、平歯車10,11や開閉遮光板13のように、簡単なものであり、電気部品のような高価なものは用いないので、低コストとなり、また、ランプの取り替えのようなメンテナンスも特に必要なくなる。
【0017】
図3は、本発明の第2実施形態を示す図である。符号は、図1のものに対応しており、19はスライド遮光板、20はラック歯車である。第1実施形態と同様に、販売口扉3の両端に平歯車10を取り付け、平歯車10と噛み合って連動する平歯車11をその上側に取り付ける。この実施形態では、平歯車11によりスライド遮光板19を前後にスライドさせることにより、角孔9の開閉を行う。スライド遮光板19の左右両端の上部には、平歯車11と噛み合うラック歯車20が設けられている。
【0018】
通常は、販売口扉3が閉まっているため、図3に示すように、スライド遮光板19は、角孔9を塞いでいて、蛍光灯7の光は販売口2内に入ってこない。そして、購入者が購入動作を行い、商品収納コラムから販売口2に商品1が搬出されると、販売口2から商品1を取り出すため販売口扉3を開けることになる。
【0019】
図4は、図3のものの販売口扉を開いた状態を示す図である。図4に示すように、販売口扉3を前に持ち上げて開けると、それに直結された平歯車10が時計回りに回転する。それと連動して平歯車11が反時計回りに回転し、それがラック歯車20と噛み合ってスライド遮光板19が前方に移動して角孔9が開いて、電照部6にある蛍光灯7の光が販売口2内に入ってきて、その中を明るくする。また、購入者が商品1を販売口2から取り出した後、販売口扉3から手を放すと、販売口扉3は自重により閉まる。その時、平歯車10,11は逆に回転し、スライド遮光板19は、再び角孔9を塞ぎ、販売口2内は暗くなる。
【0020】
このようにすれば、スライド遮光板19は、角孔9の上を前後にスライドして開閉することになり、スライド遮光板19を開けたときは、角孔9の上は完全に開放されて、販売口2の中がより明るくなる。
【0021】
なお、上記実施形態では、採光用の透孔として、角孔9,17を設けるものとして説明したが、必ずしもそれに限定されず、楕円孔や複数本のスリットを設けてもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、次に記載するような効果を奏する。
請求項1記載の自動販売機の販売口は、販売口扉が閉じられているときは電照部から採光するための透孔を覆い、販売口扉が開かれたときは前記透孔を覆わなくなるように販売口扉と連動して開閉する遮光板を設けるようにしたので、コストをあまりかけずに、商品購入時のみ販売口を照明するようにでき、商品を取り出し易くしながら虫が集まってこないようにすることができる。しかも、消耗する部品を使わないため、メンテナンスも楽になる。
【0023】
そして、請求項2記載の自動販売機の販売口は、前記販売口扉のヒンジ軸と同軸に平歯車を固定し、それと噛み合って連動するもう一つの平歯車を設け、それらにより、ヒンジで前上がりに回転する開閉遮光板を開閉するようにしたので、平歯車と平板よりなる開閉遮光板のような簡単な部品を付加するだけで、上記のことを実現することができる。
【0024】
また、請求項3記載の自動販売機の販売口は、前記販売口扉のヒンジ軸と同軸に平歯車を固定し、それと噛み合って連動するもう一つの平歯車を設け、それらにより、ラック歯車付きのスライド遮光板を前後方向にスライドさせて開閉するようにしたので、スライド遮光板を開けたとき、角孔の上は完全に開放されて、販売口の中がより明るくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す図である。
【図2】図1のものの販売口扉を開いた状態を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図4】図3のものの販売口扉を開いた状態を示す図である。
【図5】従来の自動販売機の販売口を示す図である。
【符号の説明】
1…商品
2…販売口
3…販売口扉
6…電照部
7…蛍光灯
9,17…角孔
10,11…平歯車
12…シャフト
13…開閉遮光板
15…U字溝
19…スライド遮光板
20…ラック歯車
Claims (3)
- 前面に開口部を有し、商品収納コラムから搬出された商品を受けて、前記開口部から取り出せるようにした販売口と、該販売口の前面開口部を開閉自在に覆う販売口扉と、前記販売口の上側に設けられた電照部と、前記電照部と販売口との間に設けられ、電照部から販売口へ照明の光を導入する透孔を有する隔壁と、販売口扉が閉じられているときは前記透孔を覆い、販売口扉が開かれたときは前記透孔を覆わなくなるように前記販売口扉と連動して開閉する遮光板とを具えたことを特徴とする自動販売機の販売口。
- 前記販売口扉のヒンジ軸と同軸に固定された第1の平歯車と、前記隔壁に、前記第1の平歯車と噛み合って連動するように設けられ、側面に水平方向に伸びるシャフトを設けた第2の平歯車と、前記遮光板として、前端部に前記シャフトと係合する係合部を有し、後端部にヒンジを有していて、前記販売口扉を開けたとき、前記シャフトにより前側が持ち上げられて開く開閉遮光板とを具えたことを特徴とする請求項1記載の自動販売機の販売口。
- 前記販売口扉のヒンジ軸と同軸に固定された第1の平歯車と、前記隔壁に、前記第1の平歯車と噛み合って連動するように設けられた第2の平歯車と、前記遮光板として、前記第2の平歯車と噛み合うラック歯車が設けられ、前記販売口扉を開けたとき、前記第2の平歯車とラック歯車とにより前方にスライドして開くスライド遮光板とを具えたことを特徴とする請求項1記載の自動販売機の販売口。
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JP35550697A JP3591263B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 自動販売機の販売口 |
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JP35550697A JP3591263B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 自動販売機の販売口 |
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JPH11185125A JPH11185125A (ja) | 1999-07-09 |
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JP35550697A Expired - Fee Related JP3591263B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 自動販売機の販売口 |
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1997
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