JP2729671B2 - 目透し天井の施工方法と貼り仕舞金具 - Google Patents

目透し天井の施工方法と貼り仕舞金具

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、目透し天井板の施工方法と、本発明の施工
方法に使用する目透し天井板の貼り仕舞金具に関する。
〔従来技術〕
従来の目透し天井板の施工方法は、第25図にその一部
を示してあるように、目透し天井の施工部位の柱49に切
り込み50を形成して該切り込み50に回り縁51を施工し、
この回り縁51の上面51aに目地溝52を有する目透し天井
板53を架け渡して、その周囲を回り縁51に釘54付けし、
目透し天井板53が回り縁51から離れている部分は、その
垂れ下がりを防止するため、該目透し天井板53の適所
を、該目透し天井板53の上方位に予め施工しておいた野
縁55にその上端部を釘56付けした吊り木57を使用して、
該吊り木57の下端部に釘58付けすることで野縁55に懸吊
保持せしめていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし乍ら、上記したような釘打ち・釘止めによって
作られた従来の目透し天井には、次のような問題があっ
た。
すなわち、天井に取付けられた照明器具の配線・配管
等の点検修理、又は2階の床に生じた音鳴りを修繕する
場合等には、この天井板を取り外さないと、それが不可
能な場合が屡々ある。ところが、釘打ち・釘止め工法に
よって作られた従来の天井板は、それを壊さないように
して天井板の全体又は部分を取り外すことが非常に困難
であった。
この発明の一つの目的は、釘打ち・釘止めの工法によ
ることなく目透し天井板の施工を行うことができるよう
にしておいて、天井板を取り壊さなくても、天井板の全
体又はその一部分を容易に取り外すことができる、目透
し天井の施工方法を提供しようとするものである。
また、この発明の他の目的は、この発明の施工方法を
実施するために必要な、目透し天井板の貼り仕舞金具を
提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するためになされた第1の発明に係る
目透し天井板の施工方法は、回り縁部材の前面の所定の
高さに配しその長手方向に沿って天井板挿し込み溝が予
め形成されている回り縁部材を使用して、目透し天井板
の施工部に回り縁を施工した上、左右の回り縁間に、各
野縁の下面が上記天井板挿し込み溝の下向きの面と面一
になるように配して、適宜数の野縁を架設し、しかる
後、前後の回り縁の前記天井板挿し込み溝に、その側面
に目地溝が形成されておりその長さが前後の回り縁間の
距離よりも若干長い多数の目透し天井板の両端部を、何
れも、該目透し天井板を一端湾曲させることで挿し込
み、上記のようにしてその両端部が前後の回り縁間に順
次架け渡された目透し天井板を、上記天井板挿し込み溝
に沿って横方向に移動させて以下のように施工するこ
と、すなわち、 貼り始めの目透し天井板は、その一方の側縁部を、
回り縁の天井板挿し込み溝に挿し込むことで、該天井板
挿し込み溝内に保持せしめ、その他方の側縁部を、板金
の裁断折曲成形品からなる目透し天井板の止め付け金具
であって、少なくとも、上記目透し天井板の目透し間隔
部において一対の目透し天井板の側面に夫々対向する二
外側面と、各外側面の下端部から夫々側方へと突設され
ていて一対の目透し天井板の前記目地溝に突入しうる係
止舌片と、上記両外側面間の部位に明けられた釘の挿通
孔とを有している。止め付け金具を使用して、該止め付
け金具の一方の係止舌片を上記目透し天井板の他方の側
縁部の目地溝に係合させ、該止め付け金具を前記野縁に
ビス止めすることで野縁に止め付ける。
2枚目以後の目透し天井板は、その一方の側縁部の
目地溝を、先に施工した目透し天井板の他方の側縁部を
野縁に止め付けている上記止め付け金具の、他方の係止
舌片に係合させることで野縁に止め付けるのであるが、
その際、先の目透し天井板の他方の側縁部の目地溝に目
地板を挿入しておき、目透し天井板を横移動させること
で、2枚目以後の目透し天井板の一方の側縁部の目地溝
に上記係止舌片と目地板の双方を挿入せしめる。
貼り仕舞の目透し天井板を除く2枚目以後の目透し
天井板の他方の側縁部は、これを、前記貼り始めの目透
し天井板の他方の側縁部と同様の工法で野縁に止め付け
る。
貼り仕舞の目透し天井板の他方の側縁部は、該側縁
部を回り縁の天井板挿し込み溝に挿し込んだ上一方の側
縁部を前記止め付け金具に係合させるため目透し天井板
を揺り戻してもなお、該側縁部をして天井板挿し込み溝
内に位置せしめておくことで、該天井板挿し込み溝内に
保持せしめる。
前記各回り縁の天井板挿し込み溝の長手方向に沿っ
て、目透し天井板の下側に、該目透し天井板が天井板挿
し込み溝に挿入されいる部分を天井板挿し込み溝の下向
きの面に圧着固定するためのパッキングを挿入する。
ことを特徴とする目透し天井板の施工方法にある。
第2の発明は、上記第1の発明の方法における上記
以下の工法を次のように行うこと、すなわち 最終の貼り仕舞の目透し天井板を除く、2枚目以後
の目透し天井板は、その一方の側縁部の目地溝を、先に
施工した目透し天井板の他方の側縁部を野縁に止め付け
ている上記止め付け金具の、他方の係止舌片に係合させ
ることで野縁に止め付けるのであるが、その際、先の目
透し天井板の他方の側縁部の目地溝に目地板を挿入して
おき、目透し天井板を横移動させることで、2枚目以後
の目透し天井板の一方の側縁部の目地溝に上記係止舌片
と目地板の双方を挿入せしめる。
貼り仕舞の目透し天井板とその1枚前の目透し天井
板を除く2枚目以後の目透し天井板の他方の側縁部は、
これを、前記貼り始めの目透し天井板の他方の側縁部と
同様の工法で野縁に止め付ける。
貼り仕舞の1枚前の目透し天井板の他方の側縁部と
貼り仕舞の目透し天井板の一方の側縁部は、両目透し天
井板の間に与えられる目透し間隔よりも小巾の回動係止
片が、その長さ方向の中央部を取付けビスの頭部に抜け
止めして回転自在に取付けられると共に、該回動係止片
と目透し天井板の取付け面との間に所定の間隔を与える
ためのスペーサーが該ビスに嵌合されている、貼り仕舞
金具を使用して、該貼り仕舞金具の回動係止片を目透し
天井板の長さ方向に平行させ且つそれを両天井板間の目
透し間隔部位に配して、該貼り仕舞金具を上記ビスでも
って野縁に取付けた上、上記回動片を回動変位させるこ
とで野縁に止め付ける。
貼り仕舞の目透し天井板の他方の側縁部は、少なく
とも、前記貼り仕舞金具の回動係止片を1枚前の目透し
天井板の止め付け位置に回動変位させる以前に、該貼り
仕舞の目透し天井板の他方の側縁部を回り縁の天井板挿
し込み溝に挿し込むことで該天井板挿し込み溝内に保持
せしめる。
貼り仕舞の目透し天井板を施工する前に、その1枚
目の目透し天井板の背面の一端に、目地テープを保持せ
しめた目地テープホルダを取付けておき、貼り仕舞の目
透し天井板の施工後、上記目地テーブルホルダに保持さ
れている目地テープ引き出して、それを貼り仕舞の目透
し天井板と1枚前の目透し天井板の間に目地溝を挿入す
る。
前記各回り縁の天井板挿し込み溝の長手方向に沿っ
て、目透し天井板の下側に、該目透し天井板が天井板挿
し込み溝に挿入されている部分を天井板挿し込み溝の下
向きの面に圧着固定するためのパッキングを挿入する。
ことを特徴とする目透し天井板の施工方法である。
また、第1の発明の方法にしたがった前記目透し天井
の施工方法は、回り縁に野縁を施工する際、各野縁の下
面が上記天井板挿し込み溝の下向きの面との間に石膏ボ
ードの厚さに等しい間隔を与えられるように配して、野
縁を前後及び左右の各回り縁間に格子状に架設すると共
に、この野縁の下面に石膏ボードを下張りしておくと、
上記石膏ボードを隔てて上記野縁に止め付け金具を止め
付けることで、前記同様に目透し天井を施工して、出来
上がった目透し天井に難燃性を与えることができる(第
3の発明)。
なお、上記目的を達成するためになされた第4の発明
の目透し天井板の貼り仕舞金具は、適宜巾の回動係止片
が、その長さ方向の中央部を取付けビスの頭部に抜け止
めして回動自在に取付けられると共に、該取付けビスの
胴部に、取付けビスを野縁にねじ込んだとき回動係止片
と目透し天井板の取付け面との間に所定の間隔を与える
ためのスペーサーが嵌合されていること、を特徴とする
ものである。
〔作用〕 この発明の目透し天井の施工方法は、上記せる如く、
目透し天井の施工部に施工した回り縁の各前面に、夫
々、予め天井板挿入溝が形成されていて、目透し天井板
を一旦湾曲させることで、各目透し天井板の両端部を前
後の回り縁の天井板挿し込み溝間に架け渡し、これらの
目透し天井板を上記天井板挿し込み溝に沿って所定の位
置まで横移動させることで、貼り始めの目透し天井板と
貼り仕舞の目透し天井板の各側縁部が回り縁に接する部
位では、それを回り縁に形成されている天井板挿し込み
溝に挿し込んで該天井板挿し込み溝に位置させ、該目透
し天井板が上記回り縁から離れている部分を野縁に止め
付けるのであるが、この発明の方法は、回り縁の上部位
に施工される野縁の下面又は野縁の下面に捨て貼りされ
た石膏ボードの下面を、何れも、回り縁に予め形成して
ある天井板挿し込み溝の下向きの面と面一になるように
施工しておいて、上記目透し天井板が回り縁から離れて
いる部分は、これを上記野縁の下面又は石膏ボードの下
面に接触させた状態において、前期せる如き止め付け金
具と貼り仕舞金具を使って野縁にねじ止め(直張り)す
ると共に、これらの目透し天井板が前期天井板挿し込み
溝に挿し込まれている部分は、これを該天井板挿し込み
溝の長手方向に沿って該天井板挿し込み溝内の目透し天
井板の下側に挿入したパッキンでもって、該天井板挿し
込み溝内の所定の位置に固定する施工法であるから、少
なくとも目透し天井板の貼り付け作業の総てを、室内側
から容易に行うことができる。
そして、この発明の方法によって施工された目透し天
井は、本発明の施工順序の逆を行えば、これを容易に室
内側から解体することができる。
すなわち、先ず、パッキングを外すと、貼り仕舞の目
透し天井板側から、各目透し天井板を、前後の回り縁の
天井板挿し込み溝に沿って順次スライドさせ、その都度
目地板を外し、野縁にねじ止めされている貼り仕舞金具
及び止め付け金具を取り外すと、目透し天井板の全部又
は一部を、それらを全く傷つけることなく、取り外すこ
とができる。
上記のようにして一旦解体した目透し天井板を、本発
明の工法に従って再び目透し天井板施工部位に組み付け
ることは、言うまでもない。
〔実施例1〕 一実施例(請求項1の発明)を第1〜12図について説
明する。
第1図は、この発明にしたがって施工された目透し天
井1の底面図(表面図)、第2図は、第1図のII−II線
に沿った断面を一部切欠いて示した拡大図である。
第1・2図において、2は目透し天井板、3は回り縁
であるが、この発明の方法では、このような目透し天井
板1を以下に述べるようにして施工する。なお、この実
施例は、真壁式の場合に関するものである。
〈回り縁の取付〉 第2〜4図に示してあるように、天井施工部の柱4の
所定の長さ位置に、夫々、回り縁3の高さ方向の巾に等
しいコ字形の切り込み5を施しておき、該切り込み5の
位置に回り縁3を嵌め込んで取付ける。
回り縁3には、予め、その前面3aの所定の高さに配
し、その長手方向に沿って、目透し天井板の厚さwより
も若干α大きい所定巾Wの、天井板挿し込み溝6が形成
されていて(第7・11図参照)、回り縁3は、この溝6
に打ち込んだ釘7でもってそれを柱4に釘止めする。な
お、回り縁3に形成してある前期天井板挿し込み溝6の
深さDは、貼り仕舞側になる回り縁3(第2図上・右側
の回り縁)に形成されている溝の深さDeのみ、それを、
他の回り縁3形成されている溝の深さDよりも若干大に
形成してある。
〈野縁の取付け〉 第2・3図上の左右両側の回り縁3間に架け渡して、
適当間隔おきに野縁8を取付ける。この野縁8の取付け
は、予めその両端部を一部切り欠いてそこに段部8bを形
成しておき、野縁8の下面8aが、回り縁3に形成されて
いる前期天井板挿し込み溝6の下向きの面6aと面一にな
るように、その両端部を釘9でもって柱4に釘止めす
る。
〈目透し天井板の取付け〉 各目透し天井板2の取付けは、先ず、目透し天井板2
を第6図に示してあるように一旦湾曲させた状態2′に
おいて、この天井板2の両端部を前後の回り縁3の天井
板挿し込み溝6に挿し込んだ上、第6図に示してある目
透し天井板2のように復元させることでこれを行う。
次に、目透し天井板2を上記天井板挿し込み溝6に沿
って横移動させ、貼り初めの目透し天井板2は、その左
側の側縁部を左側の回り縁3の天井板挿し込み溝6に挿
し込む(第5・7図)。この貼り初めの目透し天井板2
の左側の側縁部は、それが挿しこまれている天井板挿し
込み溝6内に、目透し天井板2の下側に配して、角材か
らなるパッキング10を挿入すると、該側縁部をこの天井
板挿し込み溝6の下向きの面6aに圧接せしめられて、左
側の天井板挿し込み溝6に固定される(第7図)。
貼り初めの目透し天井板2の右側の側縁部は、第8図
に示すような板金の裁断折り曲げ成形品からなる目透し
天井板の止め付け金具11を使用して、それを野縁に止め
付ける。
第8図に示した目透し天井板の止め付け金具11は、目
透し天井板2の目透し間隔部において一対の目透し天井
板2の側面に夫々対向する2外側面11aと、各外側面11a
の下端部から夫々側方へと突設されていて一対の目透し
天井板2の目地溝12へと突入しうる係止舌片13と、一方
の外側面11aの上端縁から側方へと突出されたクリップ
舌片15と、上記両外側面11a間の部位にあけられた孔14
とを有している。なお、このような目透し天井板の止め
付け金具11は、実開昭55−16329号公報でもってすでに
公知である。
止め付け金具11は、上記係止舌片13とクリップ舌片15
でもって、それを目透し天井板2の背面と目透し溝12の
下向きの面の間の部分に挟み付けると(第9図)、それ
を目透し天井板2の他方の(右側の)側縁部の適所に配
して止め付けることができ、この止め付け金具11の孔14
にビス16を挿通してそれを野縁8にビス止めすると、第
7図(及び第2図)に示してあるように、貼り初めの目
透し天井板2の左側の側縁部を、各野縁8に対して止め
付けることができる。
貼り仕舞の目透し天井板を除く第2枚目以後の目移し
天井板2は、それをスライドさせて、その左側の側縁部
の目地溝12を、その前に施工した目透し天井板2の右側
の側縁部を野縁8に止め付けている。上記止め付け金具
11の他方の係止舌片13に係合させると、その左側の側縁
部を野縁8に指示させうるのであるが、その際、前もっ
てその前に施工した目透し天井板2の右側の目地溝12に
目地板17を挿入しておくと(第7図)、この2枚目以後
の目透し天井板2の左側の目地溝12に、上記係止舌片13
と目地板17の双方を挿入させて、該目透し天井板2の左
側の側縁部を、この止め付け金具11を介して野縁8に止
め付けることができる。
貼り仕舞の目透し天井板2を除く2枚目以後の目透し
天井板2の右側の側縁部は、前記貼り初めの目透し天井
板2の右側の側縁部と同様の方法でそれを野縁8に止め
付けることができる。
なお、これらの各目透し天井板2の右側の側縁部の、
目透し天井板2の両端部近傍の部位(それを取付ける野
縁8がない部位)にも、第10図に示してあるように止め
付け金具11′を取付けておくと、該端部近傍における目
透し巾を、それでもって規定せしめることができる。
第11図に示してあるように、回り縁3に形成されてい
る天井板挿し込み溝6の溝巾Wは、それが目透し天井板
2の厚さwよりも若干α大であり、右側の回り縁3に形
成されている天井板挿し込み溝6の深さDeは充分大であ
るから、第11図に2点線で示してある左右方向の位置で
貼り仕舞の目透し天井板2を湾曲させて、その両端部を
前後の回り縁3の天井板挿し込み溝6に係合させた上、
右側からその湾曲を復元させつつ目透し天井板2を右方
向に移動させるならば、その右側の側縁部を右側の回り
縁3の天井板挿し込み溝6に挿入して、それを第11図に
1点鎖線で示してある位置まで移動させることができ
る。このような状態になったところで、目透し天井板2
を偏平に復元させ(第11図実線)、それを野縁8の下面
8aに沿って左方に揺り戻すと、この貼り仕舞の目透し天
井板2の左側の目地溝12に前記止め付け金具11の係止舌
片13と目地板17の双方を挿入させて(第2図)、この貼
り仕舞の目透し天井板2の左側の側縁部を、該止め付け
金具11によって野縁8に固定せしめることができる。
右側の回り縁3に形成されている天井板挿し込み溝6
は、その溝の深さDeが大であるから、この時、貼り仕舞
の目透し天井板2の右側の側縁部は、なお該天井板挿し
込み溝6内に残っている。
したがって、残る3方の回り縁3の天井板挿し込み溝
6内にも、目透し天井板2の下側に配して、夫々、前記
したパッキング10同様の角材からなるパッキング10を挿
入すると(第12図)、上記のようにして施工された目透
し天井1は、その4辺を天井板挿し込み溝6の下向きの
面6aに接触せしめて、回り縁3の天井板挿し込み溝6に
固定されることになる。
〔実施例2〕 上記実施例(請求項1の発明)においては、貼り仕舞
の目透し天井板2を揺り戻すことで、その左側の側縁部
の目地溝12を止め付け金具11の係止舌片13に係合させ、
該目透し天井板2の左側の側縁部をして野縁8に固定せ
しめたが、他の実施例(請求項2の発明)においては、
上記位置の止め付け金具11を第13・14図に示すような貼
り仕舞金具20に代えると、貼り仕舞の目透し天井板2を
揺り戻すことなく、それを野縁8に固定することができ
る。
すなわち、貼り仕舞の1枚前の目透し天井板2の施工
に取り掛かる前に、該目透し天井12と貼り仕舞の目透し
天井板2間の目透し位置を示した墨打ち18を野縁8に対
して行い、該墨打ち18位置に、次に説明するような、こ
の発明(請求項4)に従った貼り仕舞金具20を先付けす
る(第15図)。
この貼り仕舞金具20は、取付ビス22の頭部23に、目地
間隔(2枚の目透し天井板間の間隔)よりも小さい適宜
巾の回動係止片21の長さ方向の中央部を、取付けビス22
の頭部23により抜け止めして回動自在に取付けると共
に、この取付けビス22の胴部に、取付ビス22を野縁8に
ねじ込んだとき、その一面24aが上記回動係止片21の一
面に接触しその他面24bが目透し天井板の取付け面(野
縁8の下面8a)衝突して、回動係止舌片21と目透し天井
板の取付け面との間に所定の間隔を与えるための、つま
り回動係止片21に目透し天井板2の背面から目地溝12ま
での厚さに相当する間隔を与えるための、スペーサー24
を螺装してなるものである。
次に、先付けしてある上記貼り仕舞金具20の回動係止
片21を野縁8に対して直交せしめた位置に保った上、貼
り仕舞の1枚前の目透し天井板2を所定の取付け位置に
供給し、その左側の側縁部をすでに前記し通りの方法で
もって野縁に取付ける。
この目透し天井板2の右側の側縁部は、貼り仕舞金具
20の回動係止21を第4図Aの状態から90°回転させて、
それを目地溝12に係合させると、この貼り仕舞金具20で
もって野縁8に取付けることができるのであるが、その
前に、貼り仕舞の目透し天井板2を野縁3の天井板挿し
込み溝6に挿し込む。
すなわち、第16図に示してあるように、回り縁3に形
成されている天井板挿し込み溝6の溝巾Wは、それが目
透し天井の厚さwより若干α大であるから、この貼り仕
舞の目透し天井板2は、第16図に2点鎖線で示してある
左右方向の位置で目透し天井板2を湾曲させて、その両
端部を前後の回り縁3の天井板挿し込み溝6に係合させ
た上、右側からその湾曲を復元させつつ、目透し天井板
2を右方向に移動させるならば、その右側の側縁部を右
側の回り縁3の天井板挿し込み溝6に挿入して、それを
第16図に1点鎖線で示してある位置まで移動させること
ができる。
このような状態になったところで、目透し天井板2を
偏平に復元させ(第16図実線・第17図A)、前記回動係
止片21を90°回動変位させると、この貼り仕舞の目透し
天井板2の左側の目地溝12と1枚前の目透し天井板2の
右側の目地溝12の双方に、該回動係止片21を係合させ
て、両目透し天井板2の側縁部をこの貼り仕舞金具20で
もって野縁8に固定せしめることができる(第17図
B)。
なお、この実施例においては、第18図に示してあるよ
うな目地テープ誘導金具25を使用して、上記2枚の目透
し天井板2の目地溝12間に、これらの目透し天井板2の
施工後、目地テープ26を挿入する。
この目地テープ誘導金具25は、断面形状が長方形の偏
平なテープ案内トンネル26の底面26aに沿って、その前
後に目透し天井板2に対する取付け部27・28を形成しも
ので、前側取付け部27は、その縦断面形状がU字形に湾
曲したクリップ状に形成されており、後側取付け部28
は、上記底面26aの延長部分から下向き突設された、そ
の横断面形状が外向きL字形の一対の係止片状に形成さ
れている。この目地テープ誘導金具25は、貼り仕舞の1
枚前の目透し天井板2一端の右側の側縁部の目地溝12よ
りも上の部分を、第19・20図に示してあるように一部切
欠くことで、そこに予め段部29を形成しておくと、同図
に示してあるように、該段部29に、上記前側取付け部27
を巻き掛けてそれを目地溝12に係合させうると共に、上
記後側取付け部28を目透し天井板2の目地溝12に係合さ
せてそれを該目透し天井板の背面の装着することがで
き、上記前側取付け部27の先端と回り縁3との間に目地
テープ31の通り道30を作って、目地テープ31を目地溝に
供給することができるようになっている。
したがって、上記位置にこの目地テープ誘導金具25を
取付け、そのトンネル26に渦巻き状に巻かれた目地テー
プ31の引き出し側を挿通した上、該目地テープ31の引き
出し端を上記目透し天井板2の下まで引き出しておいた
上で、貼り仕舞の目透し天井板2を前記せる如くしてそ
の取付け位置に取付ける際、この貼り仕舞の目透し天井
板2にも、上記同様の段部29を予め形成しておくと、こ
の貼り仕舞の目透し天井板2の目地溝12端に、上記目地
テープ誘導金具25の前後の取付け部27・28を係合させ
て、この目透し天井板2を貼り仕舞うことができ、しか
る後、第21図に示してあるように、目地テープ31の巾狭
にカットした引き出し端31aを摘んで、一対の目透し天
井板2の隙間においてそれを一端から他端まで移動させ
ると、目地テープ31を一対の目地溝12間に架け渡して張
設することができる(第17図C)。
この実施例の場合も、次に、残る3方の回り縁3の天
井板挿し込み溝6内に挿しこまれている目透し天井板2
の部分を、前記同様に、パッキング10でもって挿し込み
溝6の下向きの面6aに固定する。
〔実施例3〕 なお、上記実施例2においては、貼り仕舞の1枚前の
目透し天井板2を施工する際、墨打ちを行って貼り仕舞
金具20を野縁8に先付けしたが、他の実施例において
は、この墨付けを省略して、上記貼り仕舞の1枚前の目
透し天井板2の左側の側縁部を前記止め付け金具11に係
合させた後で、この目透し天井板2の右側縁に沿って、
該貼り仕舞金具20を野縁8に取付けてもよい。
〔実施例4〕 上記各実施例(請求項1又は2の発明)は、目透し天
井板2の背面を野縁8に直接接触せしめて施工する場合
に関するが、本発明(請求項3の発明)に係る目透し天
井板の施工方法では、野縁6の下面に石膏ボード35を捨
て貼りしておいて、この石膏ボード35の下面に目透し天
井板2の上面を接触させて目透し天井1を施工すること
もできる。
すなわち、目透し天井1の施工部に、上記実施例同様
に回り縁3を施工する前に、予め、この回り縁3の上面
3aと挿し込み溝6の下向きの面6aとの間に、施工しよう
とする石膏ボード35の厚さTに等しい間隔を与えて、こ
の回り縁3に前記天井板挿し込み溝6を形成しておき、
この回り縁3の上面3bに野縁8を架け渡して施工する
際、野縁8を格子状に枠組みして施工しておくと、この
野縁8の下面8aに石膏ボード35を捨て貼りしたとき、こ
の石膏ボード35の下面35aは、上記天井板挿し込み溝6
の下向きの面6aと面一になる。なお、石膏ボード35の野
縁8に対する止め付けは、釘又はビスによる(図示せ
ず)。
上記の状態において、石膏ボード35の継目36を目安と
して、この捨て貼り石膏ボード35の下面35aに、目透し
天井板2を上記実施例1の場合同様に施工し、天井板の
止め付け金具11を、上記継目36位置において石膏ボード
35を隔てて野縁8に止め付けると(図示せず)、上記実
施例1の場合同様の施工方法でもって、捨て貼りされた
石膏ボード35の下面に目透し天井1を施工することがで
きる。
〔実施例5〕 上記実施例では、回り縁3を真壁式の柱4に止め付け
た場合(第2〜4図)を説明したが、この発明に係る目
透し天井の施工方法は、回り縁3を大壁式の柱4′に止
め付けた場合においても、上記各実施例同様に施工でき
ることは言うまでもない(第24図)。
その場合には、柱4′に前記したような切り込み5
(第2〜4図)を形成することなく、柱4′の前面に回
り縁3を釘付けすればよい。
〔発明の効果〕
以上説明したところから容易に理解されるように、本
発明の目透し天井板の施工方法では、回り縁を天井板施
工部位の柱に釘付けし、この回り縁に野縁を釘付けした
以後の施工は、これを専ら室内側から極めて容易に行う
ことができる。
また、上記釘止め手段による回り縁と野縁の施工を終
わった以後においては、少なくとも目透し天井板の回り
縁及び野縁に対する止め付け施工を、釘を一切使用する
ことなく、回り縁の天井板挿し込み溝に対する目透し天
井板の係合と、パッキングによるそれの固定手段、及
び、目透し天井板の目地溝に係止舌片を係合させた天井
板止め付け金具の、野縁へのビス止め手段のみによって
それを行うことができる方法であるから、本発明の方法
によって施工された目透し天井は、前記施工順序の逆順
でもってそれの解体作業を行うと、目透し天井板を破損
することなく、その一部又は全部を室内側から容易に解
体することができ、且つ再び組み戻すことができる。
したがって、本発明の方法によって施工された目透し
天井は、その一部又は全部を取り外すと、天井の照明の
ための配線・配管等の点検・修理、或いはその上層階の
床の修理等を、容易且つ簡単に行うことができ、目透し
天井材が老朽化した場合には目透し天井板の取り換え、
又は目透し天井板の意匠換え等を、容易且つ簡単に行う
ことができる。
また、本発明の方法によれば、目透し天井板の背面に
接触せしめて石膏ボードのような不燃性の板状材を容易
に捨て貼りすることもできるから、この発明の施工方法
によって施工された目透し天井には、必要とあらば、容
易に耐火性を与えることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1〜12図はこの発明に係る目透し天井板の施工方法の
一実施例を示したもので、第1図は仕上がった目透し天
井の底面(表面)図、第2図は第1図のII−II線に沿っ
た断面を一部切欠いて示した拡大図、第3図は施工した
回り縁の仰視図、第4図は柱の一部切欠き斜視図、第5
図は目透し天井板の貼り初め状態を示した施工の部仰視
図、第6図は前後の回り縁の天井板挿し込み溝への目透
し天井板の両端部の挿し込み方法説明図、第7図は貼り
初めの目透し天井板の固定手段を示した天井板施工部の
横断面図、第8図は目透し天井板の止め付け金具の一例
を示した斜視図、第9図は目透し天井板に取付けた状態
を示した同斜視図、第10図は2枚目の目透し天井板を貼
り終わった状態を示した施工部の仰視図、第11図は貼り
仕舞目透し天井板の取付け順序を示した天井板施工部の
横断面図、第12図はパッキングとその挿入位置を示した
目透し天井の仰視図、第13〜21図は他の実施例を示した
もので第13図は貼り仕舞金具の一例を示した斜視図、第
14図は同縦断正面図、第15図は目透し天井板の貼り仕舞
方法を示した施工部の仰視図、第16図は貼り仕舞目透し
天井板の取付け順序を示した天井板施工部の横断面図、
第17図A〜Cは貼り仕舞金具の作用説明図、第18図は目
地テープ誘導金具の一例を示した斜視図、第19図は目透
し天井板に取付けた状態の同側面図、第20図は同平面
図、第21図は目地テープの施工方法説明図、第22・23図
は更に他の実施例を示したもので、第22図は野縁に捨て
貼りされた石膏ボードの仰視図、第23図は回り縁に対す
る野縁の取付け部を示した斜視図、第24図は大壁に施工
した場合の第1図のII−II線に沿った断面を一部切欠い
て示した拡大図、第25図は従来方法で施工された目透し
天井の一部切欠き横断面図である。 1……目透し天井、 ……目透し天井板、3……回り縁、3a……前面、3b……
上面、4・4′……柱、5……切り込み、6……天井板
挿し込み溝、6a……下向きの面、7……釘、8……野
縁、8a……下面、8b……段部、9……釘、10……パッキ
ング、11・11′……目透し天井板の止め付け金具、11a
……外側面、12……目地溝、13……係止舌片、14……
孔、15……クリップ舌片、16……ビス、17……目地板、
18……墨打ち線、20……貼り仕舞金具、21……回動係止
片、22……取付けビス、23……頭部、24……スペーサ
ー、24a……一面、24b……他面、25……目地テープ誘導
金具、26……トンネル、26a……底面、27……前側取付
け部、28……後側取付け部、29……段部、30……通り
道、31……目地テープ、31a……引き出し端、35……石
膏ボード、35a……下面、36……継目、W……天井板挿
し込み溝の巾、w……目透し天井板の厚さ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回り縁部材の前面の所定の高さに配しその
    長手方向に沿って天井板挿し込み溝が予め形成されてい
    る回り縁部材を使用して、目透し天井板の施工部に回り
    縁を施工した上、左右の回り縁間に、各野縁の下面が上
    記天井板挿し込み溝の下向きの面と面一になるように配
    して、適宜数の野縁を架設し、しかる後、前後の回り縁
    の前記天井板挿し込み溝に、その側面に目地溝が形成さ
    れておりその長さが前後の回り縁間の距離よりも若干長
    い多数の目透し天井板の両端部を、何れも、該目透し天
    井板を一旦湾曲させることで挿し込み、上記のようにし
    てその両端部が前後の回り縁間に順次架け渡された目透
    し天井板を、上記天井板挿し込み溝に沿って横方向に移
    動させて以下のように施工すること、すなわち、 貼り始めの目透し天井板は、その一方の側縁部を、
    回り縁の天井板挿し込み溝に挿し込むことで、該天井板
    挿し込み溝内に保持せしめ、その他方の側縁部を、板金
    の裁断折曲成形品からなる目透し天井板の止め付け金具
    であって、少なくとも、上記目透し天井板の目透し間隔
    部において一対の目透し天井板の側面に夫々対向する二
    外側面と、各外側面の下端部から夫々側方へと突設され
    ていて一対の目透し天井板の前記目地溝に突入しうる係
    止舌片と、上記両外側面間の部位にあけられた釘の挿通
    孔とを有している、止め付け金具を使用して、該止め付
    け金具の一方の係止舌片を上記目透し天井板の他方の側
    縁部の目地溝に係合させ、該止め付け金具を前記野縁に
    ビス止めすることで野縁に止め付ける。 2枚目以後の目透し天井板は、その一方の側縁部の
    目地溝を、先に施工した目透し天井板の他方の側縁部を
    野縁に止め付けている上記止め付け金具の、他方の係止
    舌片に係合させることで野縁に止め付けるのであるが、
    その際、先の目透し天井板の他方の側縁部の目地溝に目
    地板を挿入しておき、目透し天井板を横移動させること
    で、2枚目以後の目透し天井板の一方の側縁部の目地溝
    に上記係止舌片と目地板の双方を挿入せしめる。 貼り仕舞の目透し天井板を除く2枚目以後の目透し
    天井板の他方の側縁部は、これを、前記貼り始めの目透
    し天井板の他方の側縁部と同様の工法で野縁に止め付け
    る。 貼り仕舞の目透し天井板の他方の側縁部は、該側縁
    部を回り縁の天井板挿し込み溝に挿し込んだ上一方の側
    縁部を前記止め付け金具に係合させるため目透し天井板
    を揺り戻してもなお、該側縁部をして天井板挿し込み溝
    内に位置せしめておくことで、該天井板挿し込み溝内に
    保持せしめる。 前記各回り縁の天井板挿し込み溝の長手方向に沿っ
    て、目透し天井板の下側に、該目透し天井板が天井板挿
    し込み溝に挿入されている部分を天井板挿し込み溝の下
    向きの面に圧着固定するためのパッキングを挿入する。 ことを特徴とする目透し天井板の施工方法。
  2. 【請求項2】回り縁部材の前面の所定の高さに配しその
    長手方向に沿って天井板挿し込み溝が予め形成されてい
    る回り縁部材を使用して、目透し天井板の施工部に回り
    縁を施工した上、左右の回り縁間に、各野縁の下面が上
    記天井板挿し込み溝の下向きの面と面一になるように配
    して、適宜数の野縁を架設し、しかる後、前後の回り縁
    の前記天井板挿し込み溝に、その側面に目地溝が形成さ
    れておりその長さが前後の回り縁間の距離よりも若干長
    い多数の目透し天井板両端部を、何れも、該目透し天井
    板を一端湾曲させることで挿し込み、上記のようにして
    その両端部が前後の回り縁間に順次架け渡された目透し
    天井板を、上記天井板挿し込み溝に沿って横方向に移動
    させて以下のように施工すること、すなわち、 貼り始めの目透し天井板は、その一方の側縁部を、
    回り縁の天井板挿し込み溝に挿し込むことで、該天井板
    挿し込み溝内に保持せしめ、その他方の側縁部を、板金
    の裁断折曲成形品からなる目透し天井板の止め付け金具
    であって、少なくとも、上記目透し天井板の目透し間隔
    部において一対の目透し天井板の側面に夫々対向する二
    外側面と、各外側面の下端部から夫々側方へと突設され
    ていて一対の目透し天井板の前記目地溝に突入しうる係
    止舌片と、上記両外側面間の部位にあけられた釘の挿通
    孔とを有している、止め付け金具を使用して、該止め付
    け金具の一方の係止舌片を上記目透し天井板の他方の側
    縁部の目地溝に係合させ、該止め付け金具を前記野縁に
    ビス止めすることで野縁に止め付ける。 最終の貼り仕舞の目透し天井板を除く、2枚目以後
    の目透し天井板は、その一方の側縁部の目地溝を、先に
    施工した目透し天井板の他方の側縁部を野縁に止め付け
    ている上記止め付け金具の、他方の係止舌片に係合させ
    ることで野縁に止め付けるのであるが、その際、先の目
    透し天井板の他方の側縁部の目地溝に目地板を挿入して
    おき、目透し天井板を横移動させることで、2枚目以後
    の目透し天井板の一方の側縁部の目地溝に、上記係止舌
    片と目地板の双方を挿入せしめる。 貼り仕舞の目透し天井板とその1枚前の目透し天井
    板を除く2枚目以後の目透し天井板の他方の側縁部は、
    これを、前記貼り始めの目透し天井板の他方の側縁部と
    同様の工法で野縁に止め付ける。 貼り仕舞の1枚前の目透し天井板の他方の側縁部と
    貼り仕舞の目透し天井板の一方の側縁部は、両目透し天
    井板の間に与えられる目透し間隔よりも小巾の回動係止
    片が、その長さ方向の中央部を取付けビスの頭部に抜け
    止めして回転自在に取付けられると共に、該回動係止片
    と目透し天井板の取付け面との間に所定の間隔を与える
    ためのスペーサーが該ビスに嵌合されている、貼り仕舞
    金具を使用して、該貼り仕舞い金具の回動係止片を目透
    し天井板の長さ方向に平行させ且つそれを両天井板間の
    目透し間隔部位に配して、該貼り仕舞金具を上記ビスで
    もって野縁に取付けた上、上記回動片を回動変位させる
    ことで野縁に止め付ける。 貼り仕舞の目透し天井板の他方の側縁部は、少なく
    とも、前記貼り仕舞金具の回動係止片を1枚前の目透し
    天井板の止め付け位置に回動変位させる以前に、該貼り
    仕舞の目透し天井板の他方の側縁部を回り縁の天井板挿
    し込み溝に挿し込むことで該天井板挿し込み溝内に保持
    せしめる。 貼り仕舞の目透し天井板を施工する前に、その1枚
    前の目透し天井板の背面の一端に、目地テープを保持せ
    しめた目地テープホルダを取付けておき、貼り仕舞の目
    透し天井板の施工後、上記目地テープホルダに保持され
    ている目地テープ引き出して、それを貼り仕舞の目透し
    天井板と1枚目の目透し天井板の間の目地溝を挿入す
    る。 前記各回り縁の天井板挿し込み溝の長手方向に沿っ
    て、目透し天井板の下側に、該目透し天井板が天井板挿
    し込み溝に挿入されている部分を天井板挿し込み溝の下
    向きの面に圧着固定するためのパッキングを挿入する。 ことを特徴とする目透し天井板の施工方法。
  3. 【請求項3】回り縁部材の前面の所定の高さに配しその
    長手方向に沿って天井板挿し込み溝が予め形成されてい
    る回り縁部材を使用して、目透し天井板の施工部に回り
    縁を施工した上、前後及び左右の各回り縁間に、各野縁
    の下面が上記天井板挿し込み溝の下向きの面との間に石
    膏ボードの厚さに等しい間隔を与えられるように配し
    て、野縁を格子状に架設すると共に、この野縁の下面に
    石膏ボードを下張りし、しかる後、前後の回り縁の前記
    天井板挿し込み溝に、その側面に目地溝が形成されてお
    りその長さが前後の回り縁間の距離よりも若干長い多数
    の目透し天井板の両端部を、何れも、該目透し天井板を
    一旦湾曲させることで挿し込み、上記のようにしてその
    両端部が前後の回り縁間に順次架け渡された目透し天井
    板を、上記天井板挿し込み溝に沿って横方向に移動させ
    て以下のように施工すること、すなわち、 貼り始めの目透し天井板は、その一方の側縁部を、
    回り縁の天井板挿し込み溝に挿し込むことで、該天井板
    挿し込み溝内に保持せしめ、その他方の側縁部を、板金
    の裁断折曲成形品からなる目透し天井板の止め付け金具
    であって、少なくとも、上記目透し天井板の目透し間隔
    部において一対の目透し天井板の側面に夫々対向する二
    外側面と、各外側面の下端部から夫々側方へと突設され
    ていて一対の目透し天井板の前記目地溝に突入しうる係
    止舌片と、上記両外側面間の部位にあけられた釘の挿通
    孔とを有している、止め付け金具を使用して、該止め付
    け金具の一方の係止舌片を上記目透し天井板の他方の側
    縁部の目地溝に係合させ、該止め付け金具を前記石膏ボ
    ードを隔てて前記野縁にビス止めすることで野縁に止め
    付ける。 2枚目以後の目透し天井板は、その一方の側縁部の
    目地溝を、先に施工した目透し天井板の他方の側縁部を
    野縁に止め付けている上記止め付け金具の、他方の係止
    舌片に係合させることで石膏ボードを隔てて野縁に止め
    付けるのであるが、その際、先の目透し天井板の他方の
    側縁部の目地溝に目地板を挿入しておき、目透し天井板
    を横移動させることで、2枚目以後の目透し天井板の一
    方の側縁部の目地溝に上記係止舌片と目地板の双方を挿
    入せしめる。 貼り仕舞の目透し天井板を除く2枚目以後の目透し
    天井板の他方の側縁部は、これを、前記貼り始めの目透
    し天井板の他方の側縁部と同様の工法で石膏ボードを隔
    てて野縁に止め付ける。 貼り仕舞の目透し天井板の他方の側縁部は、該側縁
    部を回り縁の天井板挿し込み溝に挿し込んだ上一方の側
    縁部を前記止め付け金具に係合させるため目透し天井板
    を揺り戻してもなお、該側縁部をして天井板挿し込み溝
    内に位置せしめておくことで、該天井板挿し込み溝内に
    保持せしめる。 前記各回り縁の天井板挿し込み溝の長手方向に沿っ
    て、目透し天井板の下側に、該目透し天井板が天井板挿
    し込み溝に挿入されている部分を天井板挿し込み溝の下
    向きの面に圧着固定するためのパッキングを挿入する。 ことを特徴とする目透し天井板の施工方法。
  4. 【請求項4】適宜巾の回動係止片が、その長さ方向の中
    央部を取付けビスの頭部に抜け止めして回動自在に取付
    けられると共に、該取付けビスの胴部に、取付けビスを
    野縁にねじ込んだとき回動係止片と目透し天井板の取付
    け面との間に所定の間隔を与えるためのスペーサーが嵌
    合されていること、を特徴とする目透し天井板の貼り仕
    舞金具。
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