JP2728138B2 - 人工皮革用離型紙 - Google Patents

人工皮革用離型紙

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、人工皮革用離型紙に関する。
発明の技術的背景 従来、人工皮革用部材を製造する際には、たとえば紙
の表面に離型性に優れた高融点と4−メチル−1−ペン
テン樹脂を溶融接着してなる離型紙が用いられている。
このような離型紙を用いて人工皮革用部材を製造するに
は、たとえば、まず最初に、ニップロールとエンボスロ
ールとの間に、この離型紙を挿通させて4−メチル−1
−ペンテン樹脂層の表面に凹凸状のエンボス模様、ある
いはシボ模様等をつけ、次いでこのようなエンボス模様
等が付けられている4−メチル−1−ペンテン樹脂層上
に人工皮革の原料となるPVCゾルあるいはポリウレタン
溶液を塗布し、得られた三層積層体をオーブン中にて加
熱し、PVC層あるいはポリウレタン層を硬化させる。次
いで、このようにして得られた三層からなる硬化体か
ら、4−メチル−1−ペンテン樹脂と紙とからなる離型
紙を剥離することにより、表面にエンボス模様等が転写
されたPVC製あるいはポリウレタン製の人工皮革用部材
が得られている。
このような人工皮革用離型紙は、表面に塗布されたPV
C層あるいはポリウレタン層を硬化する際に加熱してい
るため、耐熱性に優れていることが要求されている。し
たがって4−メチル−1−ペンテン樹脂としては、高融
点を有するものが望ましい。
ところが、前述したような高融点の4−メチル−1−
ペンテン樹脂は、PVCあるいはポリウレタンとの離型性
には優れているものの、離型紙を製造する際に、高融点
の4−メチル−1−ペンテン樹脂を加熱・溶融させても
紙に浸透し難く、離型紙を構成する4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂層と紙との充分な層間接着強度が得られない
ため、離型紙から表面にエンボス模様等が転写されたPV
C層あるいはポリウレタン層を剥離させようとしても、P
VC層あるいはポリウレタン層が剥離せず、離型紙を構成
する4−メチル−1−ペンテン樹脂層と紙との間で剥離
してしまうことがあった。
そこで、本発明者らは上記のような問題点を解決すべ
く鋭意検討したところ、紙の表面に融点の異なる2種の
4−メチル−1−ペンテン樹脂を順次積層してなる人工
皮革用離型紙を用いれば、上記問題点が一挙に解決され
得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、人工皮革用部材を離型紙から容易に剥離さ
せることができ、しかも、離型紙自体には層間剥離が生
じにくいような人工皮革用離型紙を提供することを目的
としている。
また、本発明は、人工皮革用部材を製造するに当っ
て、エンボス模様等が転写された人工皮革用塗膜層を硬
化させるべく高温に加熱しても、離型紙に付されたエン
ボス模様等の型がくずれにくく、従って繰り返して用い
ることができるような耐熱性に優れた人工皮革用離型紙
を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る人工皮革用離型紙は、紙と、低融点の4
−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)と、高融点の4−
メチル−1−ペンテン樹脂層(B)とが、この順序で積
層されてなることを特徴としている。
本発明に係る人工皮革用離型紙は、上記のような層か
ら構成されているので、この離型紙を用いて人工皮革用
部材にエンボス模様、シボ模様等を転写した後、人工皮
革用部材を該離型紙から剥離させる際に、該離型紙自体
に層間剥離を生じさせることなく、人工皮革用部材のみ
を該離型紙から容易に剥離させることができる。
しかも、この離型紙が人工皮革用部材と接する4−メ
チル−1−ペンテン樹脂層(B)には、高融点の4−メ
チル−1−ペンテン樹脂が用いられているから、人工皮
革用部材を高速で硬化させるために、この部材を高温に
加熱しても、エンボス模様等の付けられた該離型紙の4
−メチル−1−ペンテン樹脂層(B)にはほとんど型く
ずれが生じない。
従って、このような離型紙を用いることにより、エン
ボス模様等の転写された人工皮革用部材を高温加熱下に
高速で硬化させ、効率的に生産することができる。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る人工皮革用離型紙について具体的
に説明する。
本発明に係る人工皮革用離型紙は、紙と、低融点の4
−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)と、高融点の4−
メチル−1−ペンテン樹脂層(B)とがこの順序で積層
された構成を有しているが、まず、この離型紙を構成す
る紙について説明する。
紙 この層に用いられる紙としては、通常の人工皮革用離
型紙に用いられている紙(工程紙)が用いられる。
このような紙の素材としては、たとえば天然パルプす
なわち植物体から取出されたセルロース繊維の集合体た
とえば、上質加工原紙、クラフト紙、晒クラフト紙、白
板紙、グラシン、和紙の他、レーヨン、アセテート繊維
などの有機繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊
維などの無機繊維、合成パルプなどが挙げられる。これ
らのうちではセルロース繊維の集合体が好ましく用いら
れる。このような素材からなる紙には、顔料、染料、バ
インダーなどが含まれていてもよい。
低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A) 低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)には、
4−メチル−1−ペンテンと1種または2種以上の他の
α−オレフィンとの共重合体が用いられる。
この共重合体は、通常ランダム共重合体であってもよ
い。
このような共重合体を合成する際に用いられる他のα
−オレフィンとしては、通常、炭素数が2〜20程度であ
って、かつ、直鎖状、分枝を有する鎖状、あるいは環状
のα−オレフィン等が挙げられ、具体的には、たとえ
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1
−オクタデセン等の直鎖状オレフィン、2−メチル−1
−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−
ブテン等の分枝を有する鎖状オレフィン等が用いられ
る。
4−メチル−1−ペンテンとこのような他のα−オレ
フィンとの共重合体中には、他のα−オレフィン成分単
位は通常、0.1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%の
量で含まれていることが望ましい。
低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)に用い
られる4−メチル−1−ペンテン樹脂は、下記のような
方法で測定した融点が、通常、220〜238℃、好ましくは
220〜230℃であることが望ましい。
融点がこのような範囲にある4−メチル−1−ペンテ
ン重合体を低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層
(A)に用いると、紙の表面に低融点4−メチル−1−
ペンテン樹脂を溶融下に押出しラミネートさせることに
より、紙に充分に浸透させることができるため、低融点
4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)と紙とを強固に
接着させることができる。
本発明においては、4−メチル−1−ペンテン樹脂の
融点については、示差走査型熱量計を用いて以下のよう
な方法で測定した値で示す。
すなわち、試料を260℃で5分間加熱し、溶融させた
後、20℃/分の降温速度で室温まで冷却し、結晶化さ
せ、室温にて1分間保った後、10℃/分の昇温速度で加
熱した際の試料の吸熱曲線を求め、そのピーク温度で示
す。なお、本発明において用いられる試料、たとえば4
−メチル−1−ペンテン重合体には、吸熱ピークが1個
ないし複数個検出される場合があるが、その場合には最
高ピーク温度を融点とする。
また、この4−メチル−1−ペンテン樹脂のメルトフ
ローレート(MFR;ASTM D 1238,L)は、通常、0.01〜200
0g/10分、好ましくは20〜400g/10分であることが望まし
い。
また、この4−メチル−1−ペンテン重合体の曲げ初
期弾性率(測定方法;ASTM D 790)は、通常、4000〜140
00kg/cm2、好ましくは7500〜13000kg/cm2であることが
望ましい。
このような4−メチル−1−ペンテン樹脂を製造する
には、従来より公知の種々の方法を採用することがで
き、たとえば、特開昭59−206,418号公報に記載された
方法を利用することができる。
高融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(B) この高融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(B)に
用いられる4−メチル−1−ペンテン樹脂の融点は、前
記した低融点層(A)に用いられる4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂の融点より高いことが必要であり、好ましく
は1〜25℃さらに好ましくは2〜15℃高いことが望まし
く、通常、その融点は225〜245℃、好ましくは228〜245
℃であることが望ましい。
本発明において、このようにエンボス模様、シボ模様
等が転写されるPVC等の人工皮革用部材と接する層
(B)に、高融点の4−メチル−1−ペンテン樹脂を用
いているので、離型紙の高融点4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂層(B)の表面にPVCゾルあるいはポリウレタン
溶液等を塗布した後、これらの塗膜を乾燥・硬化させる
ために所定温度で加熱しても、離型紙の高融点4−メチ
ル−1−ペンテン樹脂層(B)に付されたエンボス模
様、シボ模様等にはほとんど型くずれが生じない。ま
た、このような高融点4−メチル−1−ペンテン樹脂
は、前記した低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂との
相溶性に優れているので、4−メチル−1−ペンテン樹
脂層(A)と4−メチル−1−ペンテン樹脂層(B)と
の間で層間剥離を生じ難く、しかも、人工皮革用部材と
の離型性に優れている。
この層(B)に用いられる4−メチル−1−ペンテン
樹脂の曲げ初期弾性率は、通常、10000〜22000kg/cm2
好ましくは12000〜22000kg/cm2であることが望ましい。
なお、この重合体のMFRは前記した層(A)に用いら
れる4−メチル−1−ペンテン樹脂と実質上同一であっ
てもよい。
このような高融点4−メチル−1−ペンテン樹脂は、
前記した低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂の場合と
同様な方法で製造することができる。このような重合体
は、たとえば、4−メチル−1−ペンテンと共重合させ
るα−オレフィンの量を、低融点4−メチル−1−ペン
テン樹脂層(A)用の重合体を合成する場合よりも少な
くするか、あるいは全く用いないことにより得られる。
このように4−メチル−1−ペンテン樹脂の融点は、4
−メチル−1−ペンテンとの共重合に供されるα−オレ
フィンの量あるいは種類によっても影響を受けるが、用
いられる触媒、その他の重合条件等の要因によっても影
響を受ける。しかしながら、これらの要因と4−メチル
−1−ペンテン重合体の融点との関係は、予め実験的に
求めておくことができるので、所望の融点の4−メチル
−1−ペンテン重合体は当業者にとって容易に得られ
る。
本発明に係る人工皮革用離型紙において、紙の層の厚
さは、通常、10〜2000μm、好ましくは50〜200μmで
あり、低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)の
厚さは、通常、1〜500μm、好ましくは5〜50μmで
あり、高融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(B)の
厚さは、通常、1〜500μm、好ましくは5〜50μmで
あることが望ましい。
なお、本発明に係る人工皮革用離型紙において、紙と
低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)との間に
は、有機チタン系、ポリエチレンイミン系、イソシアネ
ート系等のアンカーコート剤層、あるいは接着性ポリオ
レフィン、高圧法ポリエチレン等からなる下貼り層等が
設けられていてもよい。
また、本発明に係る人工皮革用離型紙において、低融
点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)および/また
は高融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(B)を形成
する際に、4−メチル−1−ペンテン重合体と共に、本
発明の目的を損なわない範囲で、耐候安定剤、耐熱安定
剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリ
ップ剤、着色剤、無機充填剤などの各種配合剤を使用す
ることができる。
人工皮革用離型紙の使用方法 本発明に係る人工皮革用離型紙を使用して人工皮革用
部材にエンボス加工あるいはシボ加工等を施すには、た
とえば、まず初めにシリコンゴム等からなるニップロー
ルと、必要に応じて加熱されたエンボスロールとの間に
人工皮革用離型紙の高融点4−メチル−1−ペンテン樹
脂層(B)側がエンボスロールと接触するように人工皮
革用離型紙を挿通させて、人工皮革用離型紙の高融点4
−メチル−1−ペンテン樹脂層(B)の表面に凹凸状の
エンボスパターンを付ける。
次いで、このように表面にエンボスパターンが付けら
れている人工皮革用離型紙の高融点4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂層(B)上にPVC分散液あるいはポリウレタ
ン溶液等を塗布した後、加熱し硬化させてPVCあるいは
ポリウレタン等の被膜を高融点4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂層(B)上に形成させる。
この加熱温度は、PVC被膜を形成する場合には、通
常、180〜240℃程度であり、ポリウレタン被膜を形成す
る場合には、通常、160〜220℃程度である。
次いで、このように硬化された被膜を本発明に係る人
工皮革用離型紙から剥離させると、所望のエンボスパタ
ーン等が表面に転写された人工皮革用部材が得られる。
本発明に係る人工皮革用離型紙においては、人工皮革
用部材と接する層に、前述したような高融点4−メチル
−1−ペンテン樹脂(B)を用いているので、人工皮革
用離型紙から人工皮革用部材を容易に剥離させることが
できる。しかも、この際、人工皮革用離型紙自体にはほ
とんど層間剥離が生ずることはない。
人工皮革用離型紙の製造 本発明に係る人工皮革用離型紙は、従来公知の方法で
製造することができるが、たとえば、紙の少なくとも一
方の面の上に、低融点層(A)用の4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂および高融点層(B)用の4−メチル−1−
ペンテン樹脂がこの順序で積層されるようにこれらの重
合体を共押出しすることにより製造される。あるいは紙
と低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)との接
着力を一層高めるために、紙の低融点4−メチル−1−
ペンテン樹脂層積層予定面に予め前述したようなアンカ
ーコート剤を塗布した後、あるいは接着性ポリオレフィ
ン等を下貼りした後に、上記した低融点層(A)用の4
−メチル−1−ペンテン樹脂および高融点層(B)用の
4−メチル−1−ペンテン樹脂を共押出しすることによ
り製造される。
本発明において、低融点の4−メチル−1−ペンテン
樹脂および高融点の4−メチル−1−ペンテン樹脂の押
出温度は、通常、250〜370℃、好ましくは290〜340℃で
あることが望ましい。また、これらの重合体の押出速度
(重合体フィルムの引取速度)は70m/分以上、好ましく
は100〜500m/分であることが望ましい。
なお、紙の少なくとも1つの面の上に上記のような2
種の4−メチル−1−ペンテン樹脂層を形成する際に、
押出機から押出されたフィルム状の低融点4−メチル−
1−ペンテン樹脂(A)(以下低融点フィルムともい
う)およびフィルム状の高融点(B)(以下高融点フィ
ルムともいう)の両端に、空気や窒素ガス等の気体を吹
きつけることにより、これらのフィルム(フィルム状
物)の耳ゆれを防止することができるため、高速で本発
明に係る人工皮革用離型紙を製造することができる。
さらに詳説すれば、上記のようなフィルム状物に気体
を吹きつける方法として、具体的には、たとえばアルミ
ニウム管、銅管等の金属管、熱可塑性樹脂等の導管をダ
イの下流に配置し、該管より気体を4−メチル−1−ペ
ンテン重合体のフィルム状物がダイから押出されて基材
(紙)に接する間の任意の位置、好ましくはフィルム状
物が紙に被覆される接点の近傍で吹きつける方法が挙げ
られる。吹きつける際の気体の圧力は、被覆されるフィ
ルム状物の厚さを勘案して適宜決められるが、通常、0.
5〜5kg/cm2G程度である。また吹きつけ用ノズルの先端
の口径は、通常、1mm2〜50mm2、好ましくは5mm2〜10mm2
であることが望ましい。またノズルの先端からフィルム
状物までの距離は、通常、2mm〜100mm、好ましくは5mm
〜20mmであることが望ましい。また、吹きつけるノズル
の先端をフィルム状物の内側から外側に向けると、吹き
つけられる気体によってフィルム状物が拡げられ、ネッ
クインを狭くする効果がさらに増大するので好ましい。
発明の効果 本発明に係る人工皮革用離型紙は、上記のように、紙
と、低融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(A)と、
高融点4−メチル−1−ペンテン樹脂層(B)とがこの
順序で積層された構成を有しているので、この離型紙を
用いて人工皮革用部材にエンボス模様、シボ模様等を転
写した後、人工皮革用部材を該離型紙から剥離させる際
に、該離型紙自体に層間剥離を生じさせることなく、人
工皮革用部材のみを該離型紙から容易に剥離させること
ができる。
しかも、この離型紙の表面層(B)には、高融点の4
−メチル−1−ペンテン樹脂が用いられているから、人
工皮革用部材を高速で硬化させるために、この部材を高
温にて加熱しても、エンボス模様等の付けられた該離型
紙の表面層(B)にはほとんど型くずれが生じない。
従って、このような離型紙を用いることにより、エン
ボス模様等の転写された人工皮革用部材を高温加熱下に
高速で硬化させ、効率的に生産することができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
[測定方法] 融点の測定:試料を、260℃で5分間加熱し、溶融さ
せた後、20℃/分の降温速度で室温まで冷却し、結晶化
させ、室温にて1分間保った後、10℃/分の昇温速度で
加熱した際の試料の吸熱曲線を求め、そのピーク温度で
融点を示した。なお、本発明において用いられる試料
は、たとえば4−メチル−1−ペンテン重合体には、吸
熱ピークが1個ないし複数個検出される場合があるが、
その場合には最高ピーク温度を融点とした。
メルトフローレート:ASTM D 1238,Lに準拠した。
曲げ初期弾性率:ASTM D 790に従って測定した。
平 均 粗 度:表面粗度計(小坂研究所SE−3A型)
により測定した。
層間剥離強度 :T字型ピール方法すなわち、インスト
ロン万能試験機を使用して、試験速度100mm/分にて測定
した。
実施例1 融点240℃、メルトフローレート80(ASTM 1238に準
じ、260℃、5kg荷重にて測定)、曲げ初期弾性率16000k
g/cm2の4−メチル−1−ペンテンホモポリマー(以下P
MP(I)とする)と、融点232℃、メルトフローレート1
80(ASTM 1238に準じ、260℃、5kg荷重にて測定)、曲
げ初期弾性率11000kg/cm2の4−メチル−1−ペンテン
と1−デセンとの結晶性共重合体(1−デセン含量 4
重量%)(以下PMP(II)とする)を各々65mmφの押出
機で溶融し(樹脂温度300℃)、共押出二層ダイスを用
いて、厚さ200μmの工程紙の上へPMP(I)とPMP(I
I)とを、工程紙の層、PMP(II)層、PMP(I)層の順
で積層されるようにラミネート成形をした。PMP(I)
層とPMP(II)層を合わせた全コート厚さは30μmであ
り、これらの各層の厚さはそれぞれ15μmであった。
得られたラミネート紙(本発明に係る人工皮革用離型
紙)のPMP(I)層がエンボスロールと接するようにラ
ミネート紙を、100℃に加熱したエンボスロールと、シ
リコンゴムよりなるニップロールの間に挿通させ、エン
ボス加工し、平均粗度12μmのエンボスパターン付ラミ
ネート紙を作った。
上記のエンボスパターン付ラミネート紙上に未硬化の
塩ビゾルを厚さ2mmになるようにPMP(I)の上へハケ塗
りした。その後、230℃のエアオーブン中に30秒間放置
し、硬化した塩ビのエンボスシート(ラミネート紙と塩
ビとの積層物)を得た。次いで、ラミネート紙上の硬化
した塩ビを剥離させた。この際、塩ビの剥離は容易に行
なわれ、また、ラミネート紙自体には層間剥離が起こら
なかった。塩ビを剥離させた後のラミネート紙のPMP
(I)側の平均粗度を測定したところ、11μmであり、
充分、再使用できることがわかった。
結果を表1に示す。
実施例2 実施例1で使用したPMP(I)の代わりに融点236℃、
メルトフローレート180(ASTM 1238に準じ、260℃、5kg
荷重にて測定)、曲げ初期弾性率13000kg/cm2の4−メ
チル−1−ペンテンと1−デセンとの結晶性共重合体
(1−デセン含量 2.5重量%)(以下PMP(III)とす
る)を使用した以外は、実施例1と同様にした。
結果を表1に示す。
比較例1 実施例1で用いたPMP(I)の代わりにPMP(II)を使
用した以外は、実施例1と同様にした。
結果を表1に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙と、低融点の4−メチル−1−ペンテン
    樹脂層(A)と、高融点の4−メチル−1−ペンテン樹
    脂層(B)とが、この順序で積層されてなることを特徴
    とする人工皮革用離型紙。
JP12541389A 1989-04-17 1989-05-18 人工皮革用離型紙 Expired - Lifetime JP2728138B2 (ja)

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