JP2727880B2 - ヒュエルデリバリパイプ取付構造 - Google Patents

ヒュエルデリバリパイプ取付構造

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JP2727880B2
JP2727880B2 JP4211654A JP21165492A JP2727880B2 JP 2727880 B2 JP2727880 B2 JP 2727880B2 JP 4211654 A JP4211654 A JP 4211654A JP 21165492 A JP21165492 A JP 21165492A JP 2727880 B2 JP2727880 B2 JP 2727880B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒュエルインジェクシ
ョンをそなえたエンジンに設けられる、ヒュエルデリバ
リパイプの取付構造に関し、特に、高出力型のV型エン
ジン等に用いて好適の、ヒュエルデリバリパイプ取付構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料噴射機構(ヒュエルインジェ
クション)をそなえたエンジンが広まっている。中で
も、高出力エンジンでは、各気筒毎に燃料噴射を行なう
マルチポイントインジェクションも採用されるようにな
っている。このようなマルチポイントインジェクション
には、各気筒毎に燃料噴射を行なうためのヒュエルイン
ジェクタ(以下、インジェクタと省略する)と、各イン
ジェクタへ燃料を供給するためのデリバリパイプとがそ
なえられる。
【0003】ところで、インジェクタは噴射口のある先
端部をエンジンのシリンダヘッド内部に嵌入させるが、
このインジェクタを固定させるのに、一般に、デリバリ
パイプが利用されている。つまり、デリバリパイプによ
り、インジェクタの後端部を先端側へ向けて押圧するよ
うにして、デリバリパイプとシリンダヘッドとの間にイ
ンジェクタを挟み付けて固定するのである。
【0004】このようにインジェクタを固定するデリバ
リパイプの取付構造としては、例えば図8,9に示すよ
うなものが設けられている。ここに示す従来例は、V型
エンジンの左右バンク間にデリバリパイプを取り付ける
場合の取付構造であり、図8,9において、符号17は
インジェクタ、21はデリバリパイプを示す。このイン
ジェクタ17は、噴射口のある先端部をエンジンのシリ
ンダヘッド15の内部に嵌入している。デリバリパイプ
21は、インジェクタ17の後端部をその先端側へ向け
て押圧するように配設されている。
【0005】このインジェクタ17の先端部外周とシリ
ンダヘッド15との間には、通常ラバーパッキン17A
が介装されている。そして、インジェクタ17の後端部
はデリバリパイプ21の下面に突設されたボス31に嵌
着されており、デリバリパイプ21からの燃料が、この
ボス31部分で、インジェクタ17の後端部の燃料吸入
口からインジェクタ17内へ供給されるようになってい
る。
【0006】このようなデリバリパイプ21には、ボス
31の突設部間において(図8参照)、側方へ突出する
ようにブラケット30が溶着されており、このブラケッ
ト30をボルト33を通じてシリンダヘッド側(シリン
ダヘッド又はロッカカバー又はマニホールド等)のブラ
ケット固定部15Aへ固定することで、デリバリパイプ
21が取り付けられている。また、デリバリパイプ21
の端部は図示しない固定部材を通じてシリンダヘッド側
へ固定されている。
【0007】また、インジェクタ17を固定するデリバ
リパイプの他の取付構造として、例えば図10,11に
示すようなものがある。この従来例も、V型エンジンの
左右バンク間に設けられた場合のものであり、図10,
11において、図8,9と同符号は同様のものを示して
おり、符号17はインジェクタ、21はデリバリパイ
プ、31はインジェクタ17嵌着用のボスを示す。
【0008】この構造では、デリバリパイプ21におけ
る、ボス31の突設部間から(図10参照)下方へ突出
するようにコ字状のブラケット32の一端が溶着されて
いる。そして、このブラケット30の他端をボルト33
を通じてシリンダヘッド側(シリンダヘッド又はロッカ
カバー又はマニホールド等)のブラケット固定部15B
へ固定することで、デリバリパイプ21が取り付けられ
ている。また、デリバリパイプ21の端部は図示しない
固定部材を通じてシリンダヘッド側へ固定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
図8,9に示すデリバリパイプの取付構造では、押圧力
の発生するブラケット取付ボルト33の軸心線C2が、
押圧力を受けるインジェクタ17のパッキン17Aの中
心点Pから側方へ大きくずれている(図9参照)。つま
り、ブラケット30はインジェクタ17の一側から腕を
出して支持する片持ち構造になっている。
【0010】このため、外力等に反発するように働くラ
バーパッキンの弾性力等によりインジェクタ17が浮き
上がろうとすると、インジェクタ17におけるパッキン
17Aからの反発力がブラケット取付ボルト33の部分
では大きなモーメントとなって作用する。したがって、
インジェクタ17の浮き上がりを抑止するためには、ブ
ラケット30やブラケット固定部15A等を、大きなモ
ーメントに対抗できるだけ剛性の高いものにしなくては
ならない。このようにブラケット30やブラケット固定
部15A等の剛性を高めるには構造を大型化するのが一
般的である。
【0011】しかし、エンジンのシリンダヘッド15の
上部には、燃料系の他、吸気系等の種々の部材が配設さ
れて狭隘であるため、ブラケット30やブラケット固定
部15A等の剛性を十分に確保できないことも考えら
れ、例え剛性を確保できても、構造の大型化はエンジン
にとって不利である。これに対して、上述の図10,1
1に示すデリバリパイプの取付構造では、図11に示す
ように、押圧力の発生するブラケット取付ボルト33の
軸心線C2が、押圧力を受けるインジェクタ17のパッ
キン17Aの中心点Pと一致している(ただし、デリバ
リパイプ21の軸心方向からみての一致)。このため、
外力等によりインジェクタ17が浮き上がろうとすると
きボルト33にモーメントがほとんど作用しなくなっ
て、ブラケット30又はデリバリパイプ端部の固定部材
(図示略)及びデリバリパイプ21が、無理なく比較的
小さな剛性でインジェクタ17が浮き上がりを阻止でき
る。
【0012】なお、この構造でも、押圧力の発生するブ
ラケット取付ボルト33の軸心線と押圧力を受けるイン
ジェクタ17のパッキン17Aの中心点とがデリバリパ
イプ21の軸心線方向へずれている(図10参照)が、
パッキン17Aの反発力等によるモーメントに対してイ
ンジェクタ17の両側で対抗するので、インジェクタ1
7が浮き上がりを阻止できる。つまり、どのインジェク
タ17においても、その両側には、ブラケット30又は
固定部材が配設されており、インジェクタ17は、デリ
バリパイプ21を介してこれらのブラケット30又は固
定部材により、バランスよく押圧されて、その浮き上が
りが確実に抑止されるのである。
【0013】しかしながら、上述の図10,11に示す
構造では、ボルト33が、デリバリパイプ21の下方の
奥まった狭隘な箇所にあるので、取付作業性が悪いとい
う課題がある。本発明は、上述の課題に鑑み創案された
もので、支持部材を大型化させることなくインジェクタ
を確実に固定できるようにするとともにその取付作業を
容易に行なえるようにした、ヒュエルデリバリパイプ取
付構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のヒュ
エルデリバリパイプ取付構造は、複数の気筒からなる気
筒列をそなえたエンジンと、該エンジンの上部に設けら
れたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに上記の各気
筒毎に先端部を嵌入させるようにして並んで設置された
ヒュエルインジェクタと、これらの各ヒュエルインジェ
クタに燃料を供給すべく上記シリンダヘッドの上部に上
記気筒列の列方向に向けて延設されたヒュエルデリバリ
パイプと、該ヒュエルデリバリパイプを該シリンダヘッ
ド側に取り付けるためのブラケットと、該ブラケットを
該シリンダヘッド側に固定するボルトとをそなえ、上記
ブラケットがその基端部を上記ヒュエルデリバリパイプ
に固着されるとともにその先端部を上記シリンダヘッド
側に当接するように配設されて、該ヒュエルデリバリパ
イプが該ブラケットを介して上記ヒュエルインジェクタ
の後端に当接して該ヒュエルインジェクタを上記シリン
ダヘッドへの嵌入方向に押圧するように配設され、上記
のブラケットの基端部側から先端部側へ亘って上記ボル
トを嵌装するボルト嵌装穴が形成され、該ボルト嵌装穴
の軸心線が、上記の並んで設置された複数のインジェク
タの先端の嵌入部中心を相互に結ぶ線上又はこの線上近
傍を通るように設定されていることを特徴としている。
【0015】
【作用】上述の本発明のヒュエルデリバリパイプ取付構
造では、ヒュエルデリバリパイプを通じて各気筒毎のヒ
ュエルインジェクタに燃料が供給される。また、ヒュエ
ルデリバリパイプは、ブラケットを介してシリンダヘッ
ド側に取り付けられながら、ヒュエルインジェクタの後
端に当接してこのヒュエルインジェクタをシリンダヘッ
ドへの嵌入方向に押圧し固定する。
【0016】この際、ブラケットは、そのボルト嵌装穴
に、基端部側から先端部側へボルトを嵌装させてシリン
ダヘッド側に締結させることで取り付けられる。そし
て、このボルト嵌装穴の軸心線が、気筒列に並んで設置
された複数のインジェクタの先端の嵌入部中心を相互に
結ぶ線上又はこの線上近傍を通るように設定されている
ので、ボルトのシリンダヘッドへの結合力が、ブラケッ
ト及びヒュエルデリバリパイプを介して、ヒュエルイン
ジェクタをシリンダヘッドへの嵌入方向に押圧し固定す
る力へと効率よく作用する。
【0017】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
のヒュエルデリバリパイプ取付構造について説明する
と、図1は本構造を示すエンジン上部の模式的な平面
図、図2は本構造を示すエンジン上部の模式的な側面
図、図3はその要部を示す正面図(図4のA矢視図)、
図4はその要部を示す下面図(図3のB矢視図)、図5
はその要部を示す端面図(図3のC矢視図)、図6はそ
のブラケットの構造を示す図、図7はそのヒュエルイン
ジェクタを示す側面図である。
【0018】図1,2に示すように、このヒュエルデリ
バリパイプ取付構造は、V型エンジン12の両バンク1
2A,12B間に設けられている。なお、各バンク12
A,12Bは複数の気筒(図示略)を一直線上に配設さ
れてなる気筒列をそなえており、各気筒を構成するシリ
ンダブロック(図示略)の上部にシリンダヘッド15が
設置されている。
【0019】このシリンダヘッド15には吸気系が付設
されており、この吸気系は、左右の各バンク毎に設置さ
れたスライドバルブ1A,1B(以下、特に左右の区別
をしない時は、これを総称してスライドバルブ1とい
う)によって、エンジン12の各気筒の燃焼室に吸入さ
れる空気の量を調整するようになっている。つまり、シ
リンダヘッド15上には、エアファンネル11が設けら
れており、エアファンネル11内の吸気通路13の途中
にスライドバルブ1が介設されている。これにより、空
気はエアファンネル11開口から吸気通路13を通じて
燃焼室に取り入れられ、途中のスライドバルブ1の開度
に応じた空気量が吸入されるようになっている。
【0020】そして、各気筒には、ヒュエルインジェク
タ17が、先端部の燃料噴射口17Dを吸気通路13へ
開口するように配設されている。この例では、ヒュエル
インジェクタ17は、各バンク1A,1Bにおいて、そ
の内側と外側とに一列ずつ並んで各気筒に対応して気筒
数だけ一直線上に並んで配列されている。このヒュエル
インジェクタ17に燃料を供給するために、各インジェ
クタ列毎に、ヒュエルデリバリパイプ20,21が設置
されている。このうち、本取付構造は、各バンク1A,
1Bの内側に設置されたヒュエルデリバリパイプ21に
用いられている。
【0021】本構造では、ヒュエルデリバリパイプ21
は、ブラケット22及びブラケット取付ボルト24を通
じて、シリンダヘッド15側に取り付けられている。な
お、このシリンダヘッド15側とは、シリンダヘッド1
5自体の他に、シリンダヘッド15に付設されたロッカ
カバー又はマニホールド等を含む部分全体を示し、ヒュ
エルデリバリパイプ21は、これらのいずれかの部位に
取り付けられる。
【0022】なお、以下の説明に用いる図3〜6は、図
1における右バンク1Bに設置されるヒュエルインジェ
クタ17のためのヒュエルデリバリパイプ21について
示しており、左バンク1A側のヒュエルインジェクタ1
7のためのヒュエルデリバリパイプ21についてはこれ
と対称で同様に形成されている。ヒュエルデリバリパイ
プ21は、図1,6に示すように、矩形断面を有する角
型パイプ構造のものであり、下面に、ヒュエルインジェ
クタ17の後端部の燃料入口17Cを嵌装されるボス2
5が突設されている。これにより、ヒュエルデリバリパ
イプ21からヒュエルインジェクタ17の後端部の燃料
入口17Cへ送られた燃料が、ヒュエルインジェクタ1
7の先端部の燃料噴射口17Dから吸気通路13へ適当
に調整されたタイミングで噴射されるようになってい
る。
【0023】そして、ヒュエルデリバリパイプ21の外
側面には、図3〜6に示すように、ブラケット22の基
端部が溶着等により結合されている。このブラケット2
2は、図2〜4に示すように、ボス25の相互間に設け
られいる。また、ブラケット22は、図1に示すよう
に、ヒュエルデリバリパイプ21の所定位置への取付時
に、シリンダヘッド15側に設けられたブラケット固定
部27へ先端を当接させるような向きに配設されてい
る。
【0024】このブラケット22の軸心部分には、ボル
ト嵌装穴22Aが形成されている。したがって、ボルト
嵌装穴22内に、ブラケット22の基端部側から先端部
側へ向けてブラケット取付ボルト24を嵌装させ、さら
に、このボルト24をブラケット固定部27に形成され
たネジ穴へ螺合させることで、ブラケット22をシリン
ダヘッド15側へ固定できるようになっている。このブ
ラケット22を固定することで、ヒュエルデリバリパイ
プ21がシリンダヘッド15側へ取り付けられるのであ
る。
【0025】なお、ブラケット取付ボルト24の取付座
面22Bは、ブラケット22の基端面(図1中では上
部)に形成されており、ブラケット取付ボルト24は、
ブラケット固定部27への螺合時に、頭部がブラケット
22の基端面より上方に突出して、シリンダヘッド15
上方の比較的開放された空間にて、ボルト24の締結作
業を行なえるようになっている。
【0026】さらに、図1,5に示すように、このボル
ト嵌装穴22Aの軸心線(つまり、装着されたブラケッ
ト取付ボルト24の軸心線)C2が、インジェクタ列を
なすヒュエルインジェクタ17の各先端の嵌入部中心を
相互に結ぶ線上を通るように設定されている。即ち、イ
ンジェクタ列方向(つまり、ヒュエルデリバリパイプ2
1の軸心方向)から見て(図1,5参照)、ボルト嵌装
穴22Aの軸心線C2が、ヒュエルインジェクタ17の
嵌入部中心Pを通るように設定されている。
【0027】なお、ヒュエルインジェクタ17の嵌入部
中心Pとは、ヒュエルインジェクタ17の先端部のシリ
ンダヘッド15側への取付中心であり、実際上は、ヒュ
エルインジェクタ17のガスケット中心、即ち、先端部
外周に装着されるラバーパッキン17Aの中心がこれに
相当する(図7参照)。また、ボルト嵌装穴22Aの軸
心線C2の方向は、デリバリパイプ21の側方からみる
と(図3参照)互いに平行になっているが、デリバリパ
イプ21の軸心線方向からみると(図5参照)軸心線C
2,C1にやや角度がついている。しかし、これは極め
て小さな角度であって、軸心線C2,C1がほぼ同方向
を向くように設定されている。このように、軸心線C
2,C1にやや角度がつくのは、ヒュエルインジェクタ
17の押圧固定のための剛性を確保するために、ヒュエ
ルデリバリパイプ21の下面にボス25を設けヒュエル
インジェクタ17を配設しているのに対して、ブラケッ
ト22は取付ボルト24のための座面22Bが露出する
ように、ブラケット22の上端をヒュエルデリバリパイ
プ21の側方へずらしているためである。
【0028】ところで、ヒュエルデリバリパイプ21と
ブラケット22との間には、補強材23が介設されてい
る。この補強材23は、図4に示すように、U字型断面
を有するように屈曲形成されたプレートであって、その
上端面をヒュエルデリバリパイプ21の下面に固着さ
れ、その縁端面をブラケット22の側面に固着されてい
る。これにより、ブラケット22のヒュエルデリバリパ
イプ21への結合剛性が大幅に高められるとともに、ブ
ラケット22やヒュエルデリバリパイプ21自体の剛性
も高められ、ブラケット22のヒュエルデリバリパイプ
21に対する倒れが防止され倒れ変形が抑制されてい
る。
【0029】なお、ヒュエルデリバリパイプ21の端部
には、図1,3,5に示すように、コネクタ取り付け用
フランジ26が結合されており、このフランジ26がシ
リンダヘッド15側にボルト結合されることで、ヒュエ
ルデリバリパイプ21の端部も固定されている。また、
図中、符号3はスライドバルブ1A,1Bを駆動するリ
ンク機構であり、17Bはヒュエルインジェクタ17の
駆動パルスを送るための端子であり、28は燃料噴射圧
を制御すヒュエルプレッシャーレギュレータ、28Aは
プレッシャーレギュレータ28を駆動するためのスプロ
ケット又はギヤである。
【0030】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバ
リパイプ取付構造は、上述のように構成されているの
で、ヒュエルデリバリパイプ20,21から各気筒毎に
設けられたヒュエルインジェクタ17を通じて各燃焼室
へ燃料噴射が行なわれる。特に、ヒュエルデリバリパイ
プ21は、ヒュエルインジェクタ17へ燃料を導く機能
に加えて、ヒュエルインジェクタ17を固定する機能を
もっているが、本ヒュエルデリバリパイプ取付構造で
は、ヒュエルインジェクタ17が確実に固定される。
【0031】つまり、図5に示すように、インジェクタ
列方向から見て、ブラケット取付ボルト24の軸心線C
2がラバーパッキン17Aの中心Pを通るように設定さ
れているので、外力及びこれに抗するように働くラバー
パッキン17Aの弾性力等によりインジェクタ17が浮
き上がろうとするのを効率よく抑止する。これは、イン
ジェクタ17のパッキン17Aで生じた反発力が、イン
ジェクタ列方向から見て(図5参照)、ブラケット取付
ボルト24の軸心上に働き、モーメントとなって作用し
にくくなることによる。
【0032】なお、この構造でも、押圧力の発生するブ
ラケット取付ボルト24の軸心線と押圧力を受けるイン
ジェクタ17のパッキン17Aの中心点とがデリバリパ
イプ21の軸心線方向へはずれている(図2〜4参
照)。しかし、パッキン17Aの反発力等によるモーメ
ントに対してインジェクタ17の両側で対抗するので、
インジェクタ17が浮き上がりを阻止できる。つまり、
どのインジェクタ17においても、その両側には、ブラ
ケット22又はフランジ26等の固定部材が配設されて
おり、インジェクタ17は、デリバリパイプ21を介し
てこれらのブラケット22又は固定部材により、バラン
スよく押圧されて、その浮き上がりが確実に抑止される
のである。
【0033】したがって、ボルト24の締結力は、ブラ
ケット22等からヒュエルデリバリパイプ21を通じて
確実に直接的にインジェクタ17に伝えられて、インジ
ェクタ17の浮き上がりを抑止する方向にはたらく。こ
のように、本発明のヒュエルデリバリパイプ取付構造で
は、ブラケット取付ボルト24,ブラケット22又はデ
リバリパイプ端部の固定部材(フランジ26等)及びヒ
ュエルデリバリパイプ21によって、比較的小さな剛性
でインジェクタ17が浮き上がりが防止される。
【0034】つまり、取付構造の部材に一般的な材質を
用いながらも、ヒュエルデリバリパイプ21の取付構造
自体を小型化することができ、十分な取付剛性を有する
ヒュエルデリバリパイプ取付構造を、両バンク1A,1
B間の狭隘な空間にスペース上も無理なく設置でき、し
かも、この取付構造の軽量化は、エンジンの軽量化にも
寄与しうる。
【0035】また、この構造では、ブラケット取付ボル
ト24の頭部がブラケット22の基端部(図1中では上
部)より上方に突出しており、シリンダヘッド15上方
の比較的開放された空間にて、ボルト24の締結作業を
行なえる。したがって、ヒュエルデリバリパイプ21の
取付作業性が大きく向上する利点がある。
【0036】なお、この実施例では、ボルト嵌装穴22
Aの軸心線C2をヒュエルインジェクタ17の先端の嵌
入部中心Pを通るように設定しているが、必ずしもこの
ように設定しなくてもよく、少なくとも軸心線C2がヒ
ュエルインジェクタ17の嵌入部中心Pの近傍を通るよ
うに設定することでもよい。また、この実施例では、V
型エンジンのバンク1A,1Bの内側に配設されたヒュ
エルデリバリパイプ21について本ヒュエルデリバリパ
イプ取付構造を採用しているが、例えば本実施例におけ
るV型エンジンのバンク1A,1Bの外側に配設された
ヒュエルデリバリパイプ20に本取付構造を採用するこ
とや、V型エンジンに限らず他のエンジンの種々のヒュ
エルデリバリパイプの取付構造にも採用できるものであ
る。この場合、この取付構造の部材形状等については、
取付部の構造に合わせて設定することが必要になる。
【0037】そして、補強材23の形状も本実施例のも
のに限定されず、ヒュエルデリバリパイプ21とブラケ
ット22との結合部の構造に応じてその形状を設定する
ことが必要になる。さらに、ヒュエルデリバリパイプ2
1とブラケット22との結合剛性が十分に大きければ、
補強材23を省略することも考えられる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のヒュエル
デリバリパイプ取付構造によれば、複数の気筒からなる
気筒列をそなえたエンジンと、該エンジンの上部に設け
られたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに上記の各
気筒毎に先端部を嵌入させるようにして並んで設置され
たヒュエルインジェクタと、これらの各ヒュエルインジ
ェクタに燃料を供給すべく上記シリンダヘッドの上部に
上記気筒列の列方向に向けて延設されたヒュエルデリバ
リパイプと、該ヒュエルデリバリパイプを該シリンダヘ
ッド側に取り付けるためのブラケットと、該ブラケット
を該シリンダヘッド側に固定するボルトとをそなえ、上
記ブラケットがその基端部を上記ヒュエルデリバリパイ
プに固着されるとともにその先端部を上記シリンダヘッ
ド側に当接するように配設されて、該ヒュエルデリバリ
パイプが該ブラケットを介して上記ヒュエルインジェク
タの後端に当接して該ヒュエルインジェクタを上記シリ
ンダヘッドへの嵌入方向に押圧するように配設され、上
記のブラケットの基端部側から先端部側へ亘って上記ボ
ルトを嵌装するボルト嵌装穴が形成され、該ボルト嵌装
穴の軸心線が、上記の並んで設置された複数のインジェ
クタの先端の嵌入部中心を相互に結ぶ線上又はこの線上
近傍を通るように設定されるという構造により、比較的
小さな剛性でインジェクタを固定でき、十分な取付剛性
を有するヒュエルデリバリパイプ取付構造を、狭隘な取
付空間にもスペース上無理なく設置でき、しかも、この
取付構造を軽量化できる利点がある。これとともに、ヒ
ュエルデリバリパイプの取付作業性を大幅に向上させる
ことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバリパ
イプ取付構造を示すエンジン上部の模式的な平面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバリパ
イプ取付構造を示すエンジン上部の模式的な側面図であ
る。
【図3】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバリパ
イプ取付構造の要部を示す正面図(図4のA矢視図)で
ある。
【図4】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバリパ
イプ取付構造の要部を示す下面図(図3のB矢視図)で
ある。
【図5】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバリパ
イプ取付構造の要部を示す端面図(図3のC矢視図)で
ある。
【図6】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバリパ
イプ取付構造のブラケットの構造を示す図であり、
(A)はその端面図、(B)はその縦断面図(図3のD
−D断面図)である。
【図7】本発明の一実施例としてのヒュエルデリバリパ
イプ取付構造に関するヒュエルインジェクタを示す側面
図であって、(A),(B)はそれぞれ異なる側面を示
し、(A)は(B)のE矢視図、(B)は(A)のF矢
視図である。
【図8】従来のヒュエルデリバリパイプ取付構造の一例
の要部を示す正面図(図9のG矢視図)である。
【図9】従来のヒュエルデリバリパイプ取付構造の一例
の要部を示す断面図(図8のH断面図)である。
【図10】従来のヒュエルデリバリパイプ取付構造の他
の例の要部を示す正面図(図11のJ矢視図)である。
【図11】従来のヒュエルデリバリパイプ取付構造の他
の一例の要部を示す断面図(図10のK断面図)であ
る。
【符号の説明】
1,1A,1B スライドバルブ 3 スライドバルブ駆動用リンク機構 11 エアファンネル 12 V型エンジン 12A,12B V型エンジン12のバンク 13 吸気通路 15 シリンダヘッド 17 ヒュエルインジェクタ 17A ラバーパッキン 17B 端子 17C 燃料入口 17D 燃料噴射口 20,21 ヒュエルデリバリパイプ 22 ブラケット 22A ボルト嵌装穴 22B ブラケット取付ボルト24の取付座面 23 補強材 24 ブラケット取付ボルト 25 ボス 26 コネクタ取り付け用フランジ 27 ブラケット固定部 28 ヒュエルプレッシャーレギュレータ 28A スプロケット又はギヤ C1 ヒュエルインジェクタ17の軸心線 C2 ボルト嵌装穴22A(ブラケット取付ボルト2
4)の軸心線 P ヒュエルインジェクタ17の先端の嵌入部中心(ラ
バーパッキン中心)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気筒からなる気筒列をそなえたエ
    ンジンと、該エンジンの上部に設けられたシリンダヘッ
    ドと、該シリンダヘッドに上記の各気筒毎に先端部を嵌
    入させるようにして並んで設置されたヒュエルインジェ
    クタと、これらの各ヒュエルインジェクタに燃料を供給
    すべく上記シリンダヘッドの上部に上記気筒列の列方向
    に向けて延設されたヒュエルデリバリパイプと、該ヒュ
    エルデリバリパイプを該シリンダヘッド側に取り付ける
    ためのブラケットと、該ブラケットを該シリンダヘッド
    側に固定するボルトとをそなえ、 上記ブラケットがその基端部を上記ヒュエルデリバリパ
    イプに固着されるとともにその先端部を上記シリンダヘ
    ッド側に当接するように配設されて、該ヒュエルデリバ
    リパイプが該ブラケットを介して上記ヒュエルインジェ
    クタの後端に当接して該ヒュエルインジェクタを上記シ
    リンダヘッドへの嵌入方向に押圧するように配設され、 上記のブラケットの基端部側から先端部側へ亘って上記
    ボルトを嵌装するボルト嵌装穴が形成され、該ボルト嵌
    装穴の軸心線が、上記の並んで設置された複数のインジ
    ェクタの先端の嵌入部中心を相互に結ぶ線上又はこの線
    上近傍を通るように設定されていることを特徴とする、
    ヒュエルデリバリパイプ取付構造。
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