JP2727669B2 - 徐放性スライムコントロール剤 - Google Patents

徐放性スライムコントロール剤

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JP2727669B2 JP17163889A JP17163889A JP2727669B2 JP 2727669 B2 JP2727669 B2 JP 2727669B2 JP 17163889 A JP17163889 A JP 17163889A JP 17163889 A JP17163889 A JP 17163889A JP 2727669 B2 JP2727669 B2 JP 2727669B2
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正治 山本
信二 阿野
莞爾 岩井
卓男 土屋
誠次 斉藤
正次 鈴木
忠義 柳川
浩平 岡積
一広 相野谷
秋男 長崎
明 渋谷
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KURITA KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は徐放性スライムコントロール剤に係り、特に
優れた徐放性を備え、効果持続性の著しく高い徐法性ス
ライムコントロール剤に関する。
[従来の技術] 空調機器の結露水受皿には、結露水中の成分によりス
ライムが発生し、結露水系統を閉塞させることがある。
このような空調機器結露水系におけるスライムの発生
を防止するには、メンテナンスが容易な水溶性の固体ス
ライムコントロール剤が有効であり、特に塩化ベンザル
コニウムが効果的であることが確認された。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、塩化ベンザルコニウムはそのままでは
水溶性であるため短時間で溶解消失してしまう。また、
水温、水質、水量等の諸条件の変化に溶解速度が大きく
影響される。このようなことから、十分な効果を一定期
間持続させるためには、少量に分けて頻繁に投与した
り、諸条件を厳密に管理する必要があるなど、維持管理
が煩わしいという欠点を有している。
本発明は上記した塩化ベンザルコニウムの欠点を解決
し、一回投与することにより長期間メンテナンスフリー
で効果を持続させることができる、優れた徐放性を有す
るスライムコントロール剤を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明の徐放性スライムコントロール剤は、塩化ベン
ザルコニウムに動物性又は植物性のロウを加えて成型し
てなることを特徴とする。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の徐放性スライムコントロール剤において使用
される動物性又は植物性のロウとしては、例えば、カル
ナウバロウ、密ロウ、木ロウ、綿ロウ等が挙げられる。
このような動物性又は植物性のロウの塩化ベンザルコ
ニウムに対する添加量には特に制限はなく、使用目的、
要求特性等に応じて適宜決定されるが、塩化ベンザルコ
ニウムに対して動物性又は植物性のロウの添加量が少な
過ぎると、良好な成型性及び徐放性が得られない。逆に
塩化ベンザルコニウムに対して動物性又は植物性のロウ
の添加量が多過ぎると、塩化ベンザルコニウムの溶解が
十分に進行しなくなる場合がある。従って、通常の場
合、動物性又は植物性のロウは得られるスライムコント
ロール剤に対して0.01〜50重量%となるように添加する
のが好ましい。
本発明の徐放性スライムコントロール剤は、所定量の
塩化ベンザルコニウムと動物性又は植物性のロウを好ま
しくは85℃以上に加温し、塩化ベンザルコニウムを融解
した動物性又は植物性のロウに十分に混合した後、型に
入れて冷却して成型した後脱型することにより容易に製
造することができる。
本発明の徐放性スライムコントロール剤の形状には特
に制限はなく、ブロック状、球状、サイコロ状、ペレッ
ト状、粒状、シート状いずれの形状であっても良い。こ
の場合、直接成型により所望の形状とすることもできる
が、成型体を2次加工して所望形状とすることもでき
る。
このようにして得られる本発明の徐放性スライムコン
トロール剤は、そのまま結露水系等に投与して使用する
こともできるが、動物性又は植物性のロウも徐溶化して
結露水系を汚染する場合があるため、好ましくは不織布
よりなる多孔性の袋に収納して用いるのが望ましい。こ
の場合、不織布としては特に制限はなく、ポリエステ
ル、ポリフルオロオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の不織布
を用いることができる。
[作用] 塩化ベンザルコニウムを動物性又は植物性のロウを用
いて成型することにより、塩化ベンザルコニウムの溶解
度が調整され、塩化ベンザルコニウムは徐放化される。
しかも、水温、水質、水量等の諸条件による影響を過度
に受けることなく、安定した徐放性が得られる。本発明
によれば、塩化ベンザルコニウムに対する動物性又は植
物性のロウの添加量、用いる動物性又は植物性のロウの
種類、成型体形状体を適宜選定することにより、所望の
除放性を得ることが可能とされる。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。
実施例1 徐放性スライムコントロール剤の製造 塩化ベンザルコニウムにカルナルバロウを第1表に示
す配合で添加し、85℃にて加温融解して型に入れ、直方
体状(20mm×62.5mm,厚さ10mm,重量12.5g)を成型し
た。放冷後型から取り出し、その25gをポリエチレン性
の多孔性不織布よりなる袋に入れた。
徐放性試験 傾斜角3゜の傾斜水路を設定し、下流側に上記スライ
ムコントロール剤を入れた袋を置き、上流側より第1表
に示す温度の純水を1.8/hrで14日間連続的に長し、そ
の後塩化ベンザルコニウムの残存率と、全流水中の塩化
ベンザルコニウム濃度を計算により求め、結果を第1表
に示した。(但し、比較例1の水中濃度は溶解終了時に
おける濃度である)。
なお、実験はスライムコントロール剤を入れた袋2個
を用いて行ない、結果は平均値で示した。
実施例2 カルナウバロウの添加量を第1表に示す量としたこと
以外は実施例1と同様にしてスライムコントロール剤を
調製し、徐放性試験を行なった。
結果を第1表に示す。
比較例1 カルナウバロウを用いず、塩化ベンザルコニウムを直
接袋に入れて、実施例1と同様にして徐放性試験を行な
った。
結果を第1表に示す。
第1表より、動物性又は植物性のロウを用いて成型し
た本発明のスライムコントロール剤によれば、水温等の
条件による影響を過度に受けることなく塩化ベンザルコ
ニウムの良好な徐放化が達成され、しかも、動物性又は
植物性のロウの添加量を変えることにより塩化ベンザル
コニウムの徐放性の程度を調整できることが明らかであ
る。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の徐放性スライムコントロ
ール剤によれば、塩化ベンザルコニウムを良好な徐放性
にて溶出することができる著しく優れた徐放性スライム
コントロール剤が提供される。
しかも、本発明の徐放性スライムコントロール剤は、 水温、水質、水量等の諸条件による影響が小さく、
安定な徐放性を確保できる。
動物性又は植物性のロウの種類、添加量を適宜選択
することにより、所望の徐放性を得ることができる。
等の優れた効果も備えるものである。
本発明の徐放性スライムコントロール剤によれば、一
回の投与により、長時間、例えば1〜3ケ月間といった
長い期間にわたって、連続的に適量の塩化ベンザルコニ
ウムの溶出即ち提供を行なうことができ、長期間メンテ
ナンスフリーにて良好なスライム発生防止処理を行なう
ことが可能とされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 莞爾 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 土屋 卓男 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 斉藤 誠次 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 鈴木 正次 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 柳川 忠義 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 岡積 浩平 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 相野谷 一広 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 長崎 秋男 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 渋谷 明 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ベンザルコニウムに動物性又は植物性
    のロウを加えて成型してなることを特徴とする徐放性ス
    ライムコントロール剤。
JP17163889A 1989-07-03 1989-07-03 徐放性スライムコントロール剤 Expired - Lifetime JP2727669B2 (ja)

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JP5253995B2 (ja) * 2008-12-25 2013-07-31 公益財団法人鉄道総合技術研究所 徐放性スライムコントロール組成物の製造方法及びその設置方法

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