JP2725671B2 - シールド掘進機およびそれを用いるシールド工法 - Google Patents

シールド掘進機およびそれを用いるシールド工法

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JP2725671B2
JP2725671B2 JP3519797A JP3519797A JP2725671B2 JP 2725671 B2 JP2725671 B2 JP 2725671B2 JP 3519797 A JP3519797 A JP 3519797A JP 3519797 A JP3519797 A JP 3519797A JP 2725671 B2 JP2725671 B2 JP 2725671B2
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幸 望月
典夫 三谷
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Komatsu Ltd
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YOKOHAMASHI
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘進機お
よびそれを用いるシールド工法に関し、より詳しくは後
胴とその後胴に対してテレスコピック状に伸縮可能な中
胴とその中胴に対して屈曲可能な前胴とを有するシール
ド掘進機、もしくは後胴とその後胴に対して屈曲可能な
中胴とその中胴に対してテレスコピック状に伸縮可能な
前胴とを有するシールド掘進機、およびそれらシールド
掘進機を用いてトンネルを掘削するシールド工法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、曲線施工用の中折れ式シールド掘
進機として、掘進機本体を前シールド(前胴),中シー
ルド(中胴)および後シールド(後胴)に三分割すると
ともに、これら分割された各シールド間をアーティキュ
レートジャッキにより屈曲自在に連結してなる構造のシ
ールド掘進機が知られている。また、このようなシール
ド掘進機において、後シールドを前後にスライド可能な
構造にすることによって超急曲線施工を可能にしたもの
も提案されている(特開平4−198586号公報参
照)。
【0003】一方、例えば特公平6−43796号公報
に開示されているように、大径の親シールド機内に小径
の子シールド機を内蔵させて、一台の掘進機で大口径ト
ンネルに連続して小口径トンネルを掘削できるようにし
た所謂親子シールド掘進機も従来公知である。この公報
に開示されている親子シールド掘進機においては、子シ
ールド機をテール後端まで含めた正規の機長で親シール
ド機内に納めるようにし、この子シールド機の発進時等
における子シールド機用シールドジャッキの推力の反力
を親シールド機の一部から得るようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ようにシールド掘進機を中折れ式にすると、掘進機本体
が前シールド,中シールドおよび後シールドの三分割構
造となるために、全体的に機長がどうしても長くなって
しまう。このために、このシールド掘進機を発進させる
ための発進立坑もそれに応じて大きくする必要があり、
立坑用地費および建築費の高騰や立坑建設工期の長期化
といった問題点が発生する。なお、前述の特開平4−1
98586号公報に開示されているように、後シールド
を前後にスライドできるようにすることによって機長を
ある程度短くすることは可能であるが、これによっても
機長を短くできる範囲には限界がある。
【0005】一方、親子シールド掘進機において、前述
の特公平6−43796号公報に開示されているよう
に、子シールド機をテール後端まで含めた正規の機長で
親シールド機内に納めておく構造では、親シールド機の
機長は子シールド機の機長に少なくとも親シールド機自
身のテール部の長さを加えた非常に長いものになってし
まい、前述と同様の発進立坑が大きくなるという問題点
のほか、曲進性能も悪くなるという問題点がある。ま
た、子シールド機を中折れ式にして複雑な線型の掘削も
しくは急曲線施工を行いたい場合においても、やはりそ
の子シールド機の機長を短くしたいという要求がある。
【0006】本発明は、このような問題点を解消するこ
とを目的として、中折れ式の胴部を有するシールド掘進
機の発進前における機長を短縮化することのできるシー
ルド掘進機およびそれを用いるシールド工法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述の
目的を達成するために、第1発明によるシールド掘進機
は、後胴とその後胴に対して屈曲可能かつテレスコピッ
ク状に伸縮可能な前胴および中胴とを有するシールド掘
進機において、前記前胴と中胴との屈曲嵌合部を、それ
ら前胴および中胴を前記後胴に対して伸縮させる際の摺
動部より内側に設けることを特徴とするものである。
【0008】この第1発明においては、当該シールド掘
進機の掘進前において後胴の内部空間に前胴後部の大部
分および中胴を格納しておくことができ、従来のシール
ド掘進機に比べて機長を格段に短くすることができる。
したがって、発進立坑が大きくなることがなく、この立
坑の建設費用を抑えることができ、建設工期の長期化を
回避することができる。しかも、このシールド掘進機に
よれば、機体の屈曲機能を有しているので、複雑な線型
の掘削もしくは急曲線施工に対応することができる。
【0009】この第1発明において、外周面に段部を有
する中胴を、この段部前端面と前記前胴の後端面とが段
差なく密着されるように配置し、これら前胴と中胴との
間にアーティキュレートジャッキを配置するのが好まし
い。このような構成によれば、アーティキュレートジャ
ッキの伸縮作動により中胴に対して前胴を屈曲させるこ
とができるとともに、前胴および中胴が後胴に対して伸
長する際に摺動部のシール材等が引っ掛かることなくそ
の摺動動作をスムーズに行うことができる。この場合、
少なくとも前記前胴の屈曲嵌合部とその屈曲嵌合部に対
向する前記中胴の屈曲嵌合部との間にシール材を介挿す
るのが好ましい。こうすることで、前胴と中胴との間の
屈曲嵌合部における止水性を確保することができる。
【0010】次に、第2発明によるシールド掘進機は、
前胴とその前胴に対して屈曲可能かつテレスコピック状
に伸縮可能な中胴および後胴とを有するシールド掘進機
において、前記中胴と後胴との屈曲嵌合部を、前記前胴
をそれら中胴および後胴に対して伸縮させる際の摺動部
より内側に設けることを特徴とするものである。
【0011】この第2発明においては、当該シールド掘
進機の掘進前において前胴の内部空間に後胴前部の大部
分および中胴を格納しておくことができ、従来のシール
ド掘進機に比べて機長を格段に短くすることができる。
したがって、発進立坑が大きくなることがなく、この立
坑の建設費用を抑えることができ、建設工期の長期化を
回避することができる。しかも、このシールド掘進機に
よれば、機体の屈曲機能を有しているので、複雑な線型
の掘削もしくは急曲線施工に対応することができる。
【0012】この第2発明において、外周面に段部を有
する前記後胴を、この段部前端面と前記中胴の後端面と
がほぼ密着されるように配置し、これら中胴と後胴との
間にアーティキュレートジャッキを配置するのが好まし
い。このような構成によれば、アーティキュレートジャ
ッキの伸縮作動により後胴に対して中胴を屈曲させるこ
とができるとともに、前胴が中胴および後胴に対して伸
長する際にその摺動動作をスムーズに行うことができ
る。この場合、少なくとも前記中胴の屈曲嵌合部とその
屈曲嵌合部に対向する前記後胴の屈曲嵌合部との間にシ
ール材を介挿するのが好ましい。こうすることで、中胴
と後胴との間の屈曲嵌合部における止水性を確保するこ
とができる。
【0013】次に、第3発明によるシールド掘進機は、
大径の親シールド機と、後胴とその後胴に対して屈曲可
能かつテレスコピック状に伸縮可能な前胴および中胴と
を有する小径の子シールド機とを組み合わせてなるシー
ルド掘進機において、前記子シールド機における前胴と
中胴との屈曲嵌合部を、それら前胴および中胴を前記後
胴に対して伸縮させる際の摺動部より内側に設けること
を特徴とするものである。
【0014】この第3発明においては、親子シールド掘
進機において、子シールド機の後胴まで含めて親シール
ド機内に納めてもその親シールド機の機長が長くなるの
を回避することができる。したがって、発進立坑が大き
くなることがなく、この立坑の建設費用を抑えることが
でき、建設工期の長期化を回避することができる。しか
も、このシールド掘進機によれば、子シールド機が機体
の屈曲機能を有しているので、この子シールド機の単独
掘進時に複雑な線型の掘削もしくは急曲線施工を容易に
行うことができる。
【0015】この第3発明において、外周面に段部を有
する中胴を、この段部前端面と前記前胴の後端面とが段
差なく密着されるように配置し、これら前胴と中胴との
間にアーティキュレートジャッキを配置するのが好まし
い。このようにすれば、アーティキュレートジャッキの
伸縮作動により中胴に対して前胴を屈曲させることがで
きるとともに、前胴および中胴が後胴に対して伸長する
際に摺動部のシール材等が引っ掛かることなくその摺動
動作をスムーズに行うことができる。この場合、少なく
とも前記前胴の屈曲嵌合部とその屈曲嵌合部に対向する
前記中胴の屈曲嵌合部との間にシール材を介挿するのが
好ましい。こうすることで、前胴と中胴との間の屈曲嵌
合部における止水性を確保することができる。
【0016】次に、第4発明によるシールド掘進機は、
大径の親シールド機と、前胴とその前胴に対して屈曲可
能かつテレスコピック状に伸縮可能な中胴および後胴と
を有する小径の子シールド機とを組み合わせてなるシー
ルド掘進機において、前記子シールド機における中胴と
後胴との屈曲嵌合部を、前記前胴をそれら中胴および後
胴に対して伸縮させる際の摺動部より内側に設けること
を特徴とするものである。
【0017】この第4発明においても、前記第3発明と
同様、親子シールド掘進機において、子シールド機の後
胴まで含めて親シールド機内に納めてもその親シールド
機の機長が長くなるのを回避することができる。したが
って、発進立坑が大きくなることがなく、この立坑の建
設費用を抑えることができ、建設工期の長期化を回避す
ることができる。しかも、このシールド掘進機によれ
ば、子シールド機が機体の屈曲機能を有しているので、
この子シールド機の単独掘進時に複雑な線型の掘削もし
くは急曲線施工を容易に行うことができる。
【0018】この第4発明においては、外周面に段部を
有する前記後胴を、この段部前端面と前記中胴の後端面
とがほぼ密着されるように配置し、これら中胴と後胴と
の間にアーティキュレートジャッキを配置するのが好ま
しい。このような構成によれば、アーティキュレートジ
ャッキの伸縮作動により後胴に対して中胴を屈曲させる
ことができるとともに、前胴が中胴および後胴に対して
伸長する際にその摺動動作をスムーズに行うことができ
る。この場合、少なくとも前記中胴の屈曲嵌合部とその
屈曲嵌合部に対向する前記後胴の屈曲嵌合部との間にシ
ール材を介挿するのが好ましい。こうすることで、中胴
と後胴との間の屈曲嵌合部における止水性を確保するこ
とができる。
【0019】前記第3発明および第4発明においては、
更に前記子シールド機における前胴の外周面と前記親シ
ールド機の内周面との間にもシール材を介挿するのが好
ましい。このようなシール材を介挿することで、親子一
体掘進時における子シールド機の前胴および後胴の外周
面と親シールド機の内周面との摺動部における止水をも
確実に行うことができる。
【0020】次に、第5発明によるシールド工法は、前
記第1発明のうち、請求項1〜3のうちのいずれかに記
載のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシール
ド工法であって、 (a)発進立坑内の当該シールド掘進機の後胴の内側に
仮支保工を組み立てる第1工程、 (b)セグメントを組み立て、前記シールドジャッキと
前記後胴とを連結するとともに、前記中胴と後胴との連
結状態を解除する第2工程および (c)前記シールドジャッキを所定量伸長させた後、中
胴と後胴とを連結するとともに、前記シールドジャッキ
と後胴との連結状態を解除する第3工程を備えることを
特徴とするものである。
【0021】この第5発明によるシールド工法において
は、シールド掘進機の発進に際して、まず第1工程にお
いて発進立坑内の当該シールド掘進機の後胴の内側に仮
支保工が組み立てられる。次に、第2工程においてセグ
メントが組み立てられ、前記シールドジャッキと前記後
胴とが連結されるとともに、前記中胴と後胴との連結状
態が解除される。次に、第3工程において前記シールド
ジャッキが所定量伸長されることによって後胴に対して
前胴が伸長され、次いで中胴と後胴とが連結されるとと
もに、前記シールドジャッキと後胴との連結状態が解除
される。この後、セグメントに反力を取りながら通常の
掘進が行われる。
【0022】この第5発明によるシールド工法によれ
ば、機体の屈曲機能を有するシールド掘進機における前
胴後部および中胴を掘進前に後胴の内部空間に格納して
おくことができるので、掘進前における機長の短縮化を
図ることができる。したがって、発進立坑が大きくなる
ことがなく、この立坑の建設費用を抑えることができ、
建設工期の長期化を回避することができる。
【0023】次に、第6発明によるシールド工法は、前
記第2発明のうち、請求項4〜6のうちのいずれかに記
載のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシール
ド工法であって、 (a)発進立坑内の当該シールド掘進機の後胴の内側に
仮支保工を組み立てる第1工程、 (b)前記仮支保工と前記シールドジャッキとを連結
し、シールド掘進機を前進させるとともに、前記前胴と
中胴との連結状態を解除する第2工程および (c)中胴と後胴に対して前胴を固定しておき中胴と後
胴とを一旦後退させた後、前胴と中胴とを連結するとと
もに、前記シールドジャッキと仮支保工との連結状態を
解除する第3工程を備えることを特徴とするものであ
る。
【0024】この第6発明によるシールド工法において
は、シールド掘進機の発進に際して、まず第1工程にお
いて発進立坑内の当該シールド掘進機の後胴の内側に仮
支保工が組み立てられる。次に、第2工程において仮支
保工と前記シールドジャッキとが連結され、シールド掘
進機を前進させるとともに、前記前胴と中胴との連結状
態が解除される。次に、第3工程において中胴と後胴に
対して前胴を固定しておき中胴と後胴とを一旦後退させ
た後、前胴と中胴とが連結されるとともに、シールドジ
ャッキと仮支保工との連結状態が解除される。この後、
セグメントに反力を取りながら通常の掘進が行われる。
【0025】この第6発明によるシールド工法によれ
ば、機体の屈曲機能を有するシールド掘進機における後
胴前部および中胴を掘進前に前胴の内部空間に格納して
おくことができるので、掘進前における機長の短縮化を
図ることができる。したがって、発進立坑が大きくなる
ことがなく、この立坑の建設費用を抑えることができ、
建設工期の長期化を回避することができる。
【0026】次に、第7発明によるシールド工法は、前
記第3発明のうち請求項7,8,9または13に記載の
シールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシールド工
法であって、 (a)親シールド機による掘進完了後にその親シールド
機の後端部をその親シールド機用のセグメントに固定す
る第1工程、 (b)子シールド機用のセグメントを組み立て、この子
シールド機のシールドジャッキとその子シールド機の後
胴とを連結するとともに、この子シールド機の中胴と後
胴との連結状態を解除する第2工程および (c)子シールド機のシールドジャッキを所定量伸長さ
せた後、この子シールド機の中胴と後胴とを連結すると
ともに、この子シールド機のシールドジャッキとその子
シールド機の後胴との連結状態を解除する第3工程を備
えることを特徴とするものである。
【0027】この第7発明によるシールド工法において
は、親子シールド掘進機における親シールド機の機内か
ら子シールド機を発進させるに際して、まず第1工程に
おいて親シールド機による掘進完了後にその親シールド
機の後端部がその親シールド機用のセグメントに固定さ
れる。次に、第2工程において子シールド機用のセグメ
ントが組み立てられ、この子シールド機のシールドジャ
ッキ先端とその子シールド機の後胴とが連結されるとと
もに、この子シールド機の中胴と後胴との連結状態が解
除される。次に、第3工程において子シールド機のシー
ルドジャッキが所定量伸長されることによって後胴に対
して前胴が伸長され、次いで中胴と後胴とが連結される
とともに、この子シールド機のシールドジャッキ先端と
その子シールド機の後胴との連結状態が解除される。こ
の後、セグメントに反力を取りながら通常の掘進が行わ
れる。
【0028】この第7発明によるシールド工法によれ
ば、親子シールド掘進機において、機体の屈曲機能を有
する子シールド機の後胴まで含めて親シールド機内に納
めてもその親シールド機の機長が長くなるのを回避する
ことができるので、掘進前における機長の短縮化を図る
ことができる。したがって、発進立坑が大きくなること
がなく、この立坑の建設費用を抑えることができ、建設
工期の長期化を回避することができる。
【0029】次に、第8発明によるシールド工法は、前
記第4発明のうち、請求項10〜13のうちのいずれか
に記載のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシ
ールド工法であって、 (a)親シールド機による掘進完了後にその親シールド
機の後端部をその親シールド機用のセグメントに固定す
る第1工程、 (b)親シールド機と子シールド機のシールドジャッキ
とを連結し、子シールド機を前進させるとともに、この
子シールド機の前胴と中胴との連結状態を解除する第2
工程および (c)子シールド機の中胴と後胴に対し前胴を固定して
おき中胴と後胴とを一旦後退させた後、前胴と中胴とを
連結するとともに、子シールド機のシールドジャッキと
親シールド機との連結状態を解除する第3工程を備える
ことを特徴とするものである。
【0030】この第8発明によるシールド工法において
は、親子シールド掘進機における親シールド機の機内か
ら子シールド機を発進させるに際して、まず第1工程に
おいて親シールド機による掘進完了後にその親シールド
機の後端部がその親シールド機用のセグメントに固定さ
れる。次に、第2工程において親シールド機と子シール
ド機のシールドジャッキとが連結され、子シールド機を
前進させるとともに前胴と中胴との連結状態が解除され
る。次に、第3工程において中胴と後胴に対し前胴を固
定しておき中胴と後胴とを一旦後退させた後、前胴と中
胴とが連結されるとともに、この子シールド機のシール
ドジャッキと親シールド機との連結状態が解除される。
この後、セグメントに反力を取りながら通常の掘進が行
われる。
【0031】この第8発明によるシールド工法によれ
ば、前記第7発明と同様、親子シールド掘進機におい
て、機体の屈曲機能を有する子シールド機の後胴まで含
めて親シールド機内に納めてもその親シールド機の機長
が長くなるのを回避することができるので、掘進前にお
ける機長の短縮化を図ることができる。したがって、発
進立坑が大きくなることがなく、この立坑の建設費用を
抑えることができ、建設工期の長期化を回避することが
できる。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるシールド掘進
機およびそれを用いるシールド工法の具体的な実施の形
態について、図面を参照しつつ説明する。
【0033】(第1実施例)図1に本発明の第1実施例
に係るシールド掘進機の縦断面図が示され、図2に図1
の部分拡大断面図が示されている。
【0034】本実施例は、円筒状の大径シールド本体
(親シールド機)1と、この親シールド機1に内蔵され
その親シールド機1に対して前方へ突出可能な円筒状の
小径シールド本体(子シールド機)2とよりなる所謂親
子シールド掘進機に適用したものである。前記親シール
ド機1の前部には円環状の第1カッタヘッド3が回転自
在に支承され、子シールド機2の前部には円形の第2カ
ッタヘッド4が回転自在に支承されている。
【0035】前記第2カッタヘッド4はカッタヘッド用
モータ5の駆動により回転駆動される。また、前記第1
カッタヘッド3は第2カッタヘッド4に回転トルク伝達
ジャッキ6(図3参照)を介して連結されることにより
その第2カッタヘッド4と一体に回転駆動される。
【0036】前記第2カッタヘッド4の後方には子シー
ルド機2の内側に設けられる隔壁8との間に土砂取込み
用のチャンバー9が画成され、このチャンバー9内に先
端部が開口するように排土用のスクリューコンベア10
が配設されている。
【0037】前記親シールド機1の胴部11は直胴式で
あって、後端部にワイヤブラシからなるテールシール1
2が取り付けられてなるものである。この胴部11の内
壁面にはリングガーダ13が固定され、このリングガー
ダ13の後方には、セグメント組立用のエレクタ14お
よびセグメント組立のための作業台としての張出デッキ
15がそれぞれ設けられている。さらに、前記リングガ
ーダ13には複数本の親シールド機用のシールドジャッ
キ16のフランジ部が装着され、これらシールドジャッ
キ16の先端部には、セグメント17の前端面に当接し
て推進反力を得るためのスプレッダ18が球面継手を介
して装着されている。
【0038】一方、前記子シールド機2の胴部は、前胴
(前シールド)19と、この前胴19の後方に連設され
る中胴(中シールド)20と、これら前胴19および中
胴20に対してテレスコピック状に伸縮可能に設けられ
る後胴(後シールド)21とに分割形成されている。図
2に拡大して示されているように、前記前胴19は後端
部寄りの位置に段部19aを有し、この段部19aより
後方の小径部分の外周面(前胴19の摺動部)19bが
シール材22,23を介して後胴21の内周面21aに
摺接されている。一方、この段部19aより前方の大径
部分の外周面19cは後胴21の外周面21bと面一に
なるようにされるとともに、この前胴19の外周面19
cがシール材24Aを介して親シールド機1の内周面1
aに摺接されるとともに、後胴21の外周面21bがシ
ール材24Bを介して親シールド機1の内周面1aに摺
接されている。また、前記前胴19の後端面にはその後
端面に取り付けられるシール押さえ25を介して外周面
が面一になるように、かつ両者間に隙間が形成されない
ようにして前記中胴20の段部20a前端面が密着され
ている。さらに、この中胴20には、前記段部20aよ
り前方に突出する屈曲嵌合部20bが設けられ、この屈
曲嵌合部20bの外周面と前胴19後部の内周面(前胴
19の屈曲嵌合部)19dとの間にはシール材26が介
挿されている。そして、前胴19と中胴20との間には
複数本のアーティキュレートジャッキ(中折れジャッ
キ)27の各端部が装着され、これらアーティキュレー
トジャッキ27が作動されることにより、前胴19が中
胴20に対して屈曲される、言い換えれば子シールド機
2の胴部が中折れ状態にされるようになっている。
【0039】また、前胴19の後端側には複数本の子シ
ールド機用のシールドジャッキ28のフランジ部が装着
され、これらシールドジャッキ28の先端部はスペーサ
29を介して親シールド機1の胴部11の内面に固着さ
れる反力受け部材30に固定されるようになっている。
親シールド機1と子シールド機2とを一体にして掘進す
る際には、子シールド機2の作用する推力・掘削トルク
はシールドジャッキ28を介して反力受け部材30で支
えられる。このとき、子シールド機2の後胴21と中胴
20とは連結ブラケット31により接続されている。ま
た、前記子シールド機2の内側にはエレクタ32固定用
の旋回リングが回動自在に支持されている。
【0040】次に、前述のように構成されている親子シ
ールド掘進機による掘削作業の手順を、子シールド機2
の発進時の手順を中心にして図3乃至図8を参照しなが
ら説明する。
【0041】親シールド機の掘進完了および機内整理
(図3) 大径のトンネルを掘削するために親シールド機1と子シ
ールド機2とを一体にして掘進する際には、子シールド
機2の前胴19を後胴21に対して縮めた状態(図1に
示される状態)にして掘進を行う。この場合には、子シ
ールド機2の後胴21と中胴20とは連結ブラケット3
1により接続されており、子シールド機2のシールドジ
ャッキ28の先端部はスペーサ29を介して反力受け部
材30に固着されている。
【0042】この後、親シールド機1の掘進が完了する
と、子シールド機2の発進準備作業を行うために、まず
親シールド機1の胴部11を固定ブラケット33によっ
てセグメント17に固定し、次いで親シールド機1のエ
レクタ14,張出デッキ15および付帯設備等を撤去す
る。そして、親シールド機1のシールドジャッキ16を
取り外して回収する。
【0043】子シールド機仮掘進の準備(図4) 子シールド機2用のエレクタヘッド34を搬入し、予め
子シールド機2の本体に取り付けておいた旋回リングに
取り付け、次いでリングガーダ13における親シールド
機1のシールドジャッキ16の取付孔およびそのリング
ガーダ13と反力受け部材30との間に止水プレート3
5を溶接により取り付ける。この後、回転トルク伝達ジ
ャッキ6を縮めて第2カッタヘッド4から第1カッタヘ
ッド3への動力伝達を断ち切る。
【0044】子シールド機仮掘進(1),テールシー
ルリング接続(図5) 連結ブラケット31により子シールド機2の中胴20と
後胴21とを接続したまま、シールドジャッキ28を作
動させて子シールド機2を親シールド機1に対して約セ
グメント1リング分前進させ、子シールド機2の後方に
テールシールリング36の取付スペースを確保するとと
もに、1リング分のセグメント組立スペースも確保す
る。次いで、子シールド機2のテールシールリング36
を例えば4分割して搬入し、このテールシールリング3
6を子シールド機2の後胴21の後端部に溶接により取
り付ける。なお、この溶接作業中においては、作業に干
渉しないシールドジャッキ28で子シールド機2を支持
することによりバックリングを防止する。また、テール
シールリング36の溶接に際しては、4分割されている
各部分を一旦仮着により取り付けた後最後に全周を溶接
するという手法をとるのが望ましい。
【0045】セグメント組立,スプレッダ取付(図
6) 1リング分のセグメント17’(子シールド機用)を組
み立てる。この際、シールドジャッキ28先端のスペー
サ29を取り外し、このシールドジャッキ28先端にス
プレッダ37を取り付ける。そして、このスプレッダ3
7の先端にローリングストッパ38(セグメント17’
のリブ等に引っかけるストッパ)を取り付け、仮掘進中
の子シールド機2のローリングを防止する。次に、子シ
ールド機2のシールドジャッキ28先端(もしくはセグ
メント17’前端部)と後胴21とを連結ブラケット3
9で仮接続し、後胴21と中胴20とを接続している連
結ブラケット31を取り外す。
【0046】子シールド機仮掘進(2),子シールド
機発進準備完了(図7) 連結ブラケット39で子シールド機2のシールドジャッ
キ28先端(もしくはセグメント17’前端部)と後胴
21とを接続したまま、シールドジャッキ28を作動さ
せて子シールド機2の前胴19および中胴20を後胴2
1に対して所定量(前胴19が伸びきるまで(約セグメ
ント1リング分に相当))前進させる。次いで、前胴1
9の伸長量が所定量になった時点でシールドジャッキ2
8の作動を停止し、子シールド機2の中胴20と後胴2
1とを連結ブラケット40で本付け接続し、更に中胴2
0と後胴21とを全周にわたって止水溶接する。そし
て、前記連結ブラケット39を取り外す。この後、ロー
リングストッパ38を取り外し、2リング目のセグメン
ト17’を組み立てる。
【0047】子シールド機本掘進(図8) セグメント17’の前端面に推進反力を取りながら子シ
ールド機2を掘進させる。そして、子シールド機2が親
シールド機1から完全に抜け出た後、子シールド機2の
セグメント17’と親シールド機1との間にモルタル4
1等を注入する。なお、曲線施工時には、曲線の外側の
アーティキュレートジャッキ27を伸長させて前胴19
を中胴20に対して屈曲させる。
【0048】本実施例によれば、親シールド機1内への
子シールド機2の収納状態において、子シールド機2の
後胴21の外周面がシール材24を介して親シールド機
1の内周面に摺接される構造とされているので、子シー
ルド機2の発進時に前記シール材24がその子シールド
機2の後胴21の外周面に沿って摺動することとなり、
子シールド機2の発進時にシール材24が突起物に引っ
掛かったりすることがなく、スムーズな発進を実現する
ことができる。
【0049】また、前記前胴19の小径部分の後端面と
中胴20の段部20a前端面とは外周面が面一になるよ
うに、かつ両者間に隙間が形成されないようにして密着
されているので、子シールド機2の発進に際して後胴2
1を前胴19に対して伸長させるときに、シール材2
2,23が前胴19と中胴20とにわたって引っ掛かる
ことなく摺動し、スムーズな伸長動作を実現することが
できる。また、これら前胴19と中胴20との間の止水
性も損なわれることがない。
【0050】(第2実施例)図9には、本発明の第2実
施例に係るシールド掘進機の部分拡大断面図が示されて
いる。前記第1実施例では、後胴21に対して前胴19
および中胴20がテレスコピック状に摺動され、かつ中
胴20に対して前胴19が屈曲される構造とされている
が、本第2実施例においては、後胴21に対して中胴2
0が屈曲され、かつこれら後胴21および中胴20に対
して前胴19がテレスコピック状に摺動される構造とさ
れている。なお、図9においては、第1実施例に対応す
る部分には図2に付されている符号と同一符号が付され
ている。
【0051】本実施例においては、後胴21の外周面の
前端部寄りの位置に段部21cが形成され、この段部2
1cの前端面と中胴20の後端面とがシール押さえ25
を介して密着されるようにされ、中胴20の外周面20
cにシール材22,23を介してほぼ前胴19の内周面
19eが摺接されるようにされている。また、後胴21
には、前記段部21cより前方に突出する屈曲嵌合部2
1dが設けられ、この屈曲嵌合部21dの外周面と中胴
20後部の内周面(中胴20の屈曲嵌合部)20dとが
嵌合することにより、アーティキュレートジャッキ27
の作動にて後胴21に対して中胴20が屈曲されるよう
になっている。
【0052】本実施例において、子シールド機2の発進
は次のようにして行われる。なお、この作業手順につい
ては一部のみ図10に示されているが、第1実施例の図
1,図3乃至図8と共通する部分については参照符号と
してそれら図1,図3乃至図8の符号が付されている。
【0053】親シールド機の掘進完了および機内整理 大径のトンネルを掘削するために親シールド機1と子シ
ールド機2とを一体にして掘進する際には、子シールド
機2の前胴19を後胴21に対して縮めた状態にして掘
進を行う。この場合には、子シールド機2の前胴19と
中胴20とはボルト42により連結されており、子シー
ルド機2のシールドジャッキ28の先端部はスペーサ2
9を介して反力受け部材30に固着されている。
【0054】この後、親シールド機1の掘進が完了する
と、子シールド機2の発進準備作業を行うために、まず
親シールド機1の胴部11を固定ブラケット33によっ
てセグメント17に固定し、次いで親シールド機1のエ
レクタ14,張出デッキ15および付帯設備等を撤去す
る。そして、親シールド機1のシールドジャッキ16を
取り外して回収する。
【0055】子シールド機仮掘進の準備 子シールド機2用のエレクタヘッド34を搬入し、予め
子シールド機2の本体に取り付けておいた旋回リングに
取り付け、次いでリングガーダ13における親シールド
機1のシールドジャッキ16の取付孔およびそのリング
ガーダ13と反力受け部材30との間に止水プレート3
5を溶接により取り付ける。この後、回転トルク伝達ジ
ャッキ6を縮めて第2カッタヘッド4から第1カッタヘ
ッド3への動力伝達を断ち切る。
【0056】子シールド機仮掘進(1) 親シールド機1と子シールド機2のシールドジャッキ2
8先端とをボルト等により連結し、ボルト42により子
シールド機2の前胴19と中胴20とを連結したまま、
シールドジャッキ28を作動させて子シールド機2を親
シールド機1に対して前進させる(図10(a))。次
いで、シールドジャッキ28の伸長量が所定量となった
時点でそのシールドジャッキ28の作動を停止し、前胴
19と中胴20とを連結しているボルト42を取り外
す。次に、固定材44により中胴20と後胴21とに対
して前胴19を固定しておき、シールドジャッキ28の
収縮により中胴20と後胴21とを一旦後退させた後、
前胴19と中胴20とを全周にわたって止水溶接する
(図10(b))。この後、シールドジャッキ28先端
と親シールド機1との連結を解除するとともに、前胴1
9を固定している固定材44を取り外す。
【0057】テールシールリング接続 シールドジャッキ28を作動させて子シールド機2を親
シールド機1に対してセグメント約1リング分前進さ
せ、子シールド機2の後方にテールシールリング36の
取付スペースを確保するとともに、1リング分のセグメ
ント組立スペースも確保する。次いで、子シールド機2
のテールシールリング36を例えば4分割して搬入し、
このテールシールリング36を子シールド機2の後胴2
1の後端部に溶接により取り付ける。なお、この溶接作
業中においては、作業に干渉しないシールドジャッキ2
8で子シールド機2を支持することによりバックリング
を防止する。また、テールシールリング36の溶接に際
しては、4分割されている各部分を一旦仮着により取り
付けた後最後に全周を溶接するという手法をとるのが望
ましい。
【0058】セグメント組立,スプレッダ取付 1リング分のセグメント17’(子シールド機用)を組
み立てる。この際、シールドジャッキ28先端のスペー
サ29を取り外し、このシールドジャッキ28先端にス
プレッダ37を取り付ける。
【0059】子シールド機本掘進 セグメント17’の前端面に推進反力を取りながら子シ
ールド機2を掘進させる。そして、子シールド機2が親
シールド機1から完全に抜け出た後、子シールド機2の
セグメント17’と親シールド機1との間にモルタル4
1等を注入する。なお、曲線施工時には、曲線の外側の
アーティキュレートジャッキ27を伸長させて中胴20
および前胴19を後胴21に対して屈曲させる。
【0060】前記各実施例においては、親シールド機1
を直胴式のものとしたが、この親シールド機1を屈曲可
能な中折れ式のものとすることもできる。
【0061】(第3実施例)本発明の第3実施例に係る
シールド掘進機の縦断面図(伸長状態)が図11に示さ
れている。前記第1および第2実施例は、親子シールド
掘進機に適用したものを説明したが、この第3実施例は
単独で地山を掘進する通常のシールド掘進機に適用した
ものである。この第3実施例のシールド掘進機は、前記
第1および第2実施例における子シールド機2とほぼ同
様の構造を有するものであるので、この子シールド機2
と共通する部分に同一符号を付すに止めてその詳細構造
については説明を省略するものとする。
【0062】次に、本実施例のシールド掘進機の立坑内
からの発進時の手順を図12乃至図15を参照しながら
説明する。
【0063】仮支保工の組立(図12) 発進立坑50内で掘進機本体51を組み立てた後、この
掘進機本体51の後胴21の内側に仮支保工52を組み
立てる。
【0064】掘進機仮掘進(1),テールシールリン
グ接続(図13) 連結ブラケット31により掘進機本体51の中胴20と
後胴21とを接続したまま、仮支保工52に反力を取り
つつシールドジャッキ28を作動させて掘進機本体51
を約セグメント1リング分前進させ、この掘進機本体5
1の後方にテールシールリング36の取付スペースを確
保するとともに、1リング分のセグメント組立スペース
も確保する。次いで、テールシールリング36を例えば
2分割して搬入し、このテールシールリング36を後胴
21の後端部に溶接により取り付ける。なお、この溶接
作業中においては、作業に支障のないシールドジャッキ
28で掘進機本体51を支持することによりバックリン
グを防止する。また、テールシールリング36の溶接に
際しては、2分割されている各部分を一旦仮着により取
り付けた後最後に全周を溶接するという手法をとるのが
望ましい。
【0065】セグメント組立,スプレッダ取付(図1
4) 1リング分のセグメント17’を組み立てる。そして、
スプレッダ37の先端にローリングストッパ38(セグ
メント17’のリブ等に引っかけるストッパ)を取り付
け、仮掘進中の掘進機のローリングを防止する。次に、
シールドジャッキ28先端(もしくはセグメント17’
前端部)と後胴21とを連結ブラケット39で仮接続
し、後胴21と中胴20とを接続している連結ブラケッ
ト31を取り外す。なお、ローリングストッパは前胴外
周部に設け、図示しない発進架台レール側面に反力をと
る従来の構造としても良い。
【0066】掘進機仮掘進(2),掘進機発進準備完
了(図15) 連結ブラケット39でシールドジャッキ28先端(もし
くはセグメント17’前端部)と後胴21とを接続した
まま、シールドジャッキ28を作動させて前胴19を後
胴21に対して所定量(前胴19が伸びきるまで(約セ
グメント1リング分に相当))前進させる。次いで、前
胴19の伸長量が所定量になった時点でシールドジャッ
キ28の作動を停止し、中胴20と後胴21とを連結ブ
ラケット40で本付け接続し、更に中胴20と後胴21
とを全周にわたって止水溶接する。そして、前記連結ブ
ラケット39を取り外す。この後、ローリングストッパ
38を取り外し、2リング目のセグメント17’を組み
立てる。
【0067】掘進機本掘進(図示せず) セグメント17’の前端面に推進反力を取りながら掘進
機を掘進させる。なお、曲線施工時には、曲線の外側の
アーティキュレートジャッキ27を伸長させて前胴19
を中胴20に対して屈曲させる。
【0068】(第4実施例)前記第3実施例において
は、前記第1実施例と同様、後胴21に対して前胴19
および中胴20がテレスコピック状に摺動され、かつ中
胴20に対して前胴19が屈曲される構造とされている
が、本第4実施例においては、この第3実施例に示され
る通常のシールド掘進機において、前記第2実施例と同
様、後胴21に対して中胴20が屈曲され、かつこれら
後胴21および中胴20に対して前胴19がテレスコピ
ック状に摺動される構造を採用したものである。この場
合、シールド掘進機の立坑内からの発進は、前記第2実
施例の子シールド機の発進とほぼ同様の手順にしたがっ
て行われる。よって、本実施例におけるシールド掘進機
の詳細構造およびそのシールド掘進機を用いる掘削作業
手順の詳細な説明については省略するものとする。
【0069】前記各実施例においては、子シールド機2
もしくは掘進機本体51を本発進に先立って仮発進させ
てテールシールリング36を接続するものとしたが、こ
のテールシールリング36は予め子シールド機2もしく
は掘進機本体51の後端部に接続しておくようにする実
施例も可能である。このようにした場合には、第1実施
例の掘削作業手順のうちの工程,第2実施例の掘削作
業手順のうちの工程および第3実施例の掘削作業手順
のうちの工程は不要な工程となる。ただし、このよう
にテールシールリング36を予め接続しておくと機長が
その分長くなるので、このテールシールリング36は本
実施例のように子シールド機2の発進時に接続する方が
望ましい。
【0070】前記各実施例においては、土圧式シールド
掘進機に適用したものについて説明したが、本発明は、
泥水式シールド掘進機に対しても適用できるのは言うま
でもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係るシールド掘
進機の縦断面図である。
【図2】図2は、図1の部分拡大断面図である。
【図3】図3は、第1実施例による掘削作業手順を示す
説明図である。
【図4】図4は、第1実施例による掘削作業手順を示す
説明図である。
【図5】図5は、第1実施例による掘削作業手順を示す
説明図である。
【図6】図6は、第1実施例による掘削作業手順を示す
説明図である。
【図7】図7は、第1実施例による掘削作業手順を示す
説明図である。
【図8】図8は、第1実施例による掘削作業手順を示す
説明図である。
【図9】図9は、本発明の第2実施例に係るシールド掘
進機の部分拡大断面図である。
【図10】図10(a)(b)は、第2実施例による掘
削作業手順の一部を示す説明図である。
【図11】図11は、本発明の第3実施例に係るシール
ド掘進機の縦断面図である。
【図12】図12は、第3実施例による掘削作業手順を
示す説明図である。
【図13】図13は、第3実施例による掘削作業手順を
示す説明図である。
【図14】図14は、第3実施例による掘削作業手順を
示す説明図である。
【図15】図15は、第3実施例による掘削作業手順を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 親シールド機 2 子シールド機 17 セグメント 17’ セグメント 19 前胴 19a 段部 19b 前胴の小径部分の外周面(前胴の摺動部) 19c 前胴の大径部分の外周面 19d 前胴後部の内周面(前胴の屈曲嵌合部) 19e 前胴の内周面 20 中胴 20a 段部 20b 中胴の屈曲嵌合部 20c 中胴の外周面 20d 中胴後部の内周面(中胴の屈曲嵌合部) 21 後胴 21a 後胴の内周面 21b 後胴の外周面 21c 段部 21d 後胴の屈曲嵌合部 26 シール材 27 アーティキュレートジャッキ 28 シールドジャッキ 31 連結ブラケット 33 固定ブラケット 36 テールシールリング 39 連結ブラケット 40 連結ブラケット 50 発進立坑 51 掘進機本体 52 仮支保工
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三谷 典夫 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所大阪工場内 (72)発明者 川合 一成 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所大阪工場内 (56)参考文献 特開 平2−161093(JP,A) 特開 平6−323082(JP,A) 特開 平2−8495(JP,A) 特開 平2−153192(JP,A) 実開 平3−83293(JP,U)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後胴とその後胴に対して屈曲可能かつテ
    レスコピック状に伸縮可能な前胴および中胴とを有する
    シールド掘進機において、 前記前胴と中胴との屈曲嵌合部を、それら前胴および中
    胴を前記後胴に対して伸縮させる際の摺動部より内側に
    設けることを特徴とするシールド掘進機。
  2. 【請求項2】 外周面に段部を有する前記中胴を、この
    段部前端面と前記前胴の後端面とが段差なく密着される
    ように配置し、これら前胴と中胴との間にアーティキュ
    レートジャッキを配置することを特徴とする請求項1に
    記載のシールド掘進機。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記前胴の屈曲嵌合部とその
    屈曲嵌合部に対向する前記中胴の屈曲嵌合部との間にシ
    ール材を介挿することを特徴とする請求項1または2に
    記載のシールド掘進機。
  4. 【請求項4】 前胴とその前胴に対して屈曲可能かつテ
    レスコピック状に伸縮可能な中胴および後胴とを有する
    シールド掘進機において、 前記中胴と後胴との屈曲嵌合部を、前記前胴をそれら中
    胴および後胴に対して伸縮させる際の摺動部より内側に
    設けることを特徴とするシールド掘進機。
  5. 【請求項5】 外周面に段部を有する前記後胴を、この
    段部前端面と前記中胴の後端面とがほぼ密着されるよう
    に配置し、これら中胴と後胴との間にアーティキュレー
    トジャッキを配置することを特徴とする請求項4に記載
    のシールド掘進機。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記中胴の屈曲嵌合部とその
    屈曲嵌合部に対向する前記後胴の屈曲嵌合部との間にシ
    ール材を介挿することを特徴とする請求項4または5に
    記載のシールド掘進機。
  7. 【請求項7】 大径の親シールド機と、後胴とその後胴
    に対して屈曲可能かつテレスコピック状に伸縮可能な前
    胴および中胴とを有する小径の子シールド機とを組み合
    わせてなるシールド掘進機において、 前記子シールド機における前胴と中胴との屈曲嵌合部
    を、それら前胴および中胴を前記後胴に対して伸縮させ
    る際の摺動部より内側に設けることを特徴とするシール
    ド掘進機。
  8. 【請求項8】 外周面に段部を有する前記中胴を、この
    段部前端面と前記前胴の後端面とが段差なく密着される
    ように配置し、これら前胴と中胴との間にアーティキュ
    レートジャッキを配置することを特徴とする請求項7に
    記載のシールド掘進機。
  9. 【請求項9】 少なくとも前記前胴の屈曲嵌合部とその
    屈曲嵌合部に対向する前記中胴の屈曲嵌合部との間にシ
    ール材を介挿することを特徴とする請求項7または8に
    記載のシールド掘進機。
  10. 【請求項10】 大径の親シールド機と、前胴とその前
    胴に対して屈曲可能かつテレスコピック状に伸縮可能な
    中胴および後胴とを有する小径の子シールド機とを組み
    合わせてなるシールド掘進機において、 前記子シールド機における中胴と後胴との屈曲嵌合部
    を、前記前胴をそれら中胴および後胴に対して伸縮させ
    る際の摺動部より内側に設けることを特徴とするシール
    ド掘進機。
  11. 【請求項11】 外周面に段部を有する前記後胴を、こ
    の段部前端面と前記中胴の後端面とがほぼ密着されるよ
    うに配置し、これら中胴と後胴との間にアーティキュレ
    ートジャッキを配置することを特徴とする請求項10に
    記載のシールド掘進機。
  12. 【請求項12】 少なくとも前記中胴の屈曲嵌合部とそ
    の屈曲嵌合部に対向する前記後胴の屈曲嵌合部との間に
    シール材を介挿することを特徴とする請求項10または
    11に記載のシールド掘進機。
  13. 【請求項13】 さらに、前記子シールド機における前
    胴の外周面と前記親シールド機の内周面との間にもシー
    ル材を介挿することを特徴とする請求項9または12に
    記載のシールド掘進機。
  14. 【請求項14】 請求項1〜3のうちのいずれかに記載
    のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシールド
    工法であって、 (a)発進立坑内の当該シールド掘進機の後胴の内側に
    仮支保工を組み立てる第1工程、 (b)セグメントを組み立て、前記シールドジャッキと
    前記後胴とを連結するとともに、前記中胴と後胴との連
    結状態を解除する第2工程および (c)前記シールドジャッキを所定量伸長させた後、中
    胴と後胴とを連結するとともに、前記シールドジャッキ
    と後胴との連結状態を解除する第3工程を備えることを
    特徴とするシールド工法。
  15. 【請求項15】 請求項4〜6のうちのいずれかに記載
    のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシールド
    工法であって、 (a)発進立坑内の当該シールド掘進機の後胴の内側に
    仮支保工を組み立てる第1工程、 (b)前記仮支保工と前記シールドジャッキとを連結
    し、シールド掘進機を前進させるとともに、前記前胴と
    中胴との連結状態を解除する第2工程および (c)中胴と後胴に対して前胴を固定しておき中胴と後
    胴とを一旦後退させた後、前胴と中胴とを連結するとと
    もに、前記シールドジャッキと仮支保工との連結状態を
    解除する第3工程を備えることを特徴とするシールド工
    法。
  16. 【請求項16】 請求項7,8,9または13に記載の
    シールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシールド工
    法であって、 (a)親シールド機による掘進完了後にその親シールド
    機の後端部をその親シールド機用のセグメントに固定す
    る第1工程、 (b)子シールド機用のセグメントを組み立て、この子
    シールド機のシールドジャッキとその子シールド機の後
    胴とを連結するとともに、この子シールド機の中胴と後
    胴との連結状態を解除する第2工程および (c)子シールド機のシールドジャッキを所定量伸長さ
    せた後、この子シールド機の中胴と後胴とを連結すると
    ともに、この子シールド機のシールドジャッキとその子
    シールド機の後胴との連結状態を解除する第3工程を備
    えることを特徴とするシールド工法。
  17. 【請求項17】 請求項10〜13のうちのいずれかに
    記載のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削するシー
    ルド工法であって、 (a)親シールド機による掘進完了後にその親シールド
    機の後端部をその親シールド機用のセグメントに固定す
    る第1工程、 (b)親シールド機と子シールド機のシールドジャッキ
    とを連結し、子シールド機を前進させるとともに、この
    子シールド機の前胴と中胴との連結状態を解除する第2
    工程および (c)子シールド機の中胴と後胴に対し前胴を固定して
    おき中胴と後胴とを一旦後退させた後、前胴と中胴とを
    連結するとともに、子シールド機のシールドジャッキと
    親シールド機との連結状態を解除する第3工程を備える
    ことを特徴とするシールド工法。
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