JP3145629B2 - シールドトンネルの構築方法 - Google Patents

シールドトンネルの構築方法

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JP3145629B2
JP3145629B2 JP02299896A JP2299896A JP3145629B2 JP 3145629 B2 JP3145629 B2 JP 3145629B2 JP 02299896 A JP02299896 A JP 02299896A JP 2299896 A JP2299896 A JP 2299896A JP 3145629 B2 JP3145629 B2 JP 3145629B2
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汎友 河内
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシールドトンネルの
構築方法に関し、特に、シールドが発進する立坑の坑口
におけるシール性能を改善するシールドトンネルの構築
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シールドトンネルは、形式的には、シー
ルドによって地盤を掘削すると共に前記シールドを推進
し、一方、シールドの後方で複数のセグメントを周方向
に配列し、かつ、相互に連結してリングを組み立て、軸
線方向で隣り合って位置するリングを相互に連結するこ
とによって構築されるところ、シールドが推進する地盤
中には水圧や土圧が働いているため、シールドが発進す
る立坑の坑口に環状のエントランスパッキンを取り付け
ている。このエントランスパッキンはシールドの推進に
よってその推進方向に向けて湾曲され、この湾曲による
弾性によってエントランスパッキンの内周面は、シール
ドの筒状のスキンプレートの外周面に接触し、さらに、
スキンプレートから地盤中に露出するリングの外周面に
接触する。ところが、トンネルのライナとなるリングは
シールドのスキンプレートより小径であるため、リング
がスキンプレートから現れる箇所には段差が生じてい
る。その結果、シールドが推進してスキンプレートの端
がエントランスパッキンから外れるとき、エントランス
パッキンが前記段差だけ弾性によって復原し、その勢い
で湾曲の向きが反転することがある。この反転状態で
は、シール機能がなくなってしまうため、反転を防止す
るための対策がとられている。
【0003】たとえば、シールドとほぼ同じ直径の筒状
に形成され、内周にセグメントのリングに接触するパッ
キンを有するシールリングを備えたシール装置がある
(特開平4-80598 号公報)。このシール装置では、シー
ルリングはシールドの後端部に連結されて坑口まで搬送
され、その後、坑口に留まる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シールドは立坑にある
とき、立坑に設けたレール上に載って所定のレベルを維
持している。そのため、前記シール装置のようなシール
リングを設ける場合、レールのある箇所に扇状の切欠き
を設けなければならず、この部位のシール性確保が難し
い。
【0005】本発明は、特別のシール装置を設けること
なく、シールドのスキンプレートとセグメントのリング
との段差に起因するエントランスパッキンの反転を防止
する、シールドトンネルの構築方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、反力受けと、
シールドが通過することとなる坑口とを有する立坑から
シールドによって地盤を掘削すると共に前記シールドを
推進し、前記シールドの後方で複数のセグメントを周方
向に配列し、かつ、相互に連結してリングを組み立て、
軸線方向で隣り合って位置するリングを相互に連結して
トンネルのライナとする、トンネルの構築方法である。
まず、前記坑口の全周にわたって環状のエントランスパ
ッキンを取り付け、前記立坑の前記反力受けの前方に複
数の推進ジャッキを配置する。次いで、筒状のスキンプ
レートと、このスキンプレートの内部に配置する複数の
シールドジャッキとを有する前記シールドの前記シール
ドジャッキの後方部分で、前記複数のセグメントによっ
て少なくとも1つの第1タイプのリングを組み立てる。
その後、前記推進ジャッキを前記第1タイプのリングに
当ててこの第1タイプのリングと、前記シールドとを前
記推進ジャッキによって推進する。前記推進ジャッキに
よる1ストロークの推進が完了した後、前記推進ジャッ
キを縮めて前記第1タイプのリングと前記推進ジャッキ
との間に、複数の拡径セグメントによって外径が前記ス
キンプレートの外径と実質的に等しい第2タイプのリン
グを組み立て、前記推進ジャッキを前記第2タイプのリ
ングに当ててこの第2タイプのリングと、前記第1タイ
プのリングと、前記シールドとを前記推進ジャッキによ
って推進する。前記推進ジャッキによる1ストロークの
推進が完了した後、前記推進ジャッキを縮めて前記第2
タイプのリングと前記推進ジャッキとの間に複数の仮組
セグメントによって第3タイプのリングを組み立て、前
記推進ジャッキを前記第3タイプのリングに当ててこの
第3タイプのリングと、前記第2タイプのリングと、前
記第1タイプのリングと、前記シールドとを前記推進ジ
ャッキによって推進する。前記推進ジャッキによる1ス
トロークの推進が完了した後、前記推進ジャッキを縮め
て前記第3タイプのリングと前記推進ジャッキとの間に
さらに別の第3タイプのリングを組み立て、前記推進ジ
ャッキを前記第3タイプのリングに当てて複数の第3タ
イプのリングと、前記第2タイプのリングと、前記第1
タイプのリングと、前記シールドとを前記推進ジャッキ
によって推進することを繰り返す。前記第2タイプのリ
ングが前記エントランスパッキンに到達したとき、前記
推進ジャッキによる推進を停止し、その後、前記シール
ドジャッキによって前記シールドを推進することを含
む。
【0007】前記トンネルの構築方法の実施に際し、前
記シールドの前記スキンプレートと、前記第1タイプの
リングと、前記第2タイプのリングとの間のすきまを密
封手段でふさぐことが好ましい。
【0008】
【作用および効果】シールドがエントランスパッキンに
到達すると、エントランスパッキンはシールドの推進方
向へ向けて湾曲され、その内周面がシールドのスキンプ
レートの外周面に接触する。第2タイプのリングがエン
トランスパッキンに到達するまで、推進ジャッキがシー
ルドおよび複数のリングを推進し、拡径セグメントから
なる第2タイプのリングがエントランスパッキンに到達
した後、シールドジャッキがシールドを推進する。その
結果、第2タイプのリングはエントランスパッキンに対
して固定的に保たれる。
【0009】エントランスパッキンの内周面は、第2タ
イプのリングがエントランスパッキンに到達するまで、
シールドのスキンプレートの外周面に接触しているが、
スキンプレートの端がエントランスパッキンから外れ、
第2タイプのリングがエントランスパッキンに到達しよ
うとするとき、第2タイプのリングの外周面に接触す
る。その結果、エントランスパッキンの湾曲部分が弾性
によって実質的に復原することがなく、復原の勢いによ
るエントランスパッキンの反転は生じない。これによっ
て、シールドトンネル構築の安全性が格段に向上する。
また、エントランスパッキンの実質的な復原を第2タイ
プのリングによって防止するため、エントランスパッキ
ンの湾曲部分の長さを短くすることができる。
【0010】好ましい態様によれば、シールドのスキン
プレートと、第1タイプのリングと、第2タイプのリン
グとの間のすきまを密封手段でふさいでいるため、エン
トランスパッキンの前端部がスキンプレートから第2タ
イプのリングに乗り移るとき、水または土砂が地盤から
スキンプレートの内部に進入するのを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】シールドトンネルの構築方法は、
反力受けと、シールドが通過することとなる坑口とを有
する立坑からシールドによって地盤を掘削すると共に前
記シールドを推進し、前記シールドの後方で複数のセグ
メントを周方向に配列し、かつ、相互に連結してリング
を組み立て、軸線方向で隣り合って位置するリングを相
互に連結してトンネルのライナとするものである。実際
には、複数のセグメントを周方向に配列する間に、軸線
方向で隣り合って位置するセグメントを相互に連結し、
また周方向で隣り合って位置するセグメントを相互に連
結し、次第に筒状のトンネルを構築する。しかし、形式
的には、リングを軸線方向に連結してトンネルを構築す
ると考えることができる。本発明方法を説明する便宜か
ら、リングを軸線方向に連結してトンネルを構築すると
しているが、これは実際の構築方向がこのようになると
の趣旨ではない。
【0012】立坑そのものは公知の工法によって構築す
ることができる。立坑にはシールドが地盤に向けて発進
する坑口があるが、その坑口の全周にわたって環状のエ
ントランスパッキンを取り付ける。エントランスパッキ
ンは、通常、一枚のゴム板を環状に形成したものである
が、細い多数のワイヤを束ねると共に重ね合せて環状に
形成したものを使用することもできる。エントランスパ
ッキンは、その取付け状態では、シールドのスキンプレ
ートの外径より小さい内径を有する。
【0013】エントランスパッキンを取り付けた後、ま
たはその取付けと並行して、立坑の前記反力受けの前方
に複数の推進ジャッキを円周方向に等間隔をおいて配置
し、各推進ジャッキの端部を反力受けに当てる。推進ジ
ャッキは、後述する第2タイプのリングがエントランス
パッキンに到達するまでシールドと複数のリングとを推
進する。推進ジャッキのストロークは、たとえば1200mm
とすることができる。
【0014】筒状のスキンプレートと、このスキンプレ
ートの内部に配置する複数のシールドジャッキとを有す
る前記シールドの前記シールドジャッキの後方部分で、
前記複数のセグメントによって少なくとも1つの第1タ
イプのリングを組み立てる。リングを組み立てるには、
シールド内のエレクタを使用する。この第1タイプのリ
ングはシールドの推進によって地盤に露出され、そのま
まトンネルのライナとなる。この点で、後述する第2タ
イプのリングや第3タイプのリングとは異なる。第1タ
イプのリングは、シールドジャッキからスキンプレート
の実質的な後端までに配列する必要があるため、シール
ドジャッキからスキンプレートの後端までの距離によっ
て、1つのリングであったり、2つのリングであったり
する。2つのリングの場合には、2つのリングを軸線方
向に連結した状態にする。いずれの場合にも、第1タイ
プのリングの後端面がシールドのスキンプレートの後端
から後方へわずかに突出するようにリングを組み立て
る。第1タイプのリングの軸線方向長さは、たとえば10
00mmとすることができる。
【0015】第1タイプのリングをシールド内に組み立
てた後、前記各推進ジャッキの端部を前記第1タイプの
リングの端面に当ててこの第1タイプのリングに推力を
及ぼすと、その推力は、第1タイプのリングおよびシー
ルドジャッキを介してシールドに伝達される。これによ
って、第1タイプのリングとシールドとは推進ジャッキ
によって推進される。推進ジャッキによる1ストローク
の推進が完了した後、前記推進ジャッキを縮めて前記第
1タイプのリングと前記推進ジャッキとの間に、複数の
拡径セグメントによって外径が前記スキンプレートの外
径と実質的に等しい第2タイプのリングを組み立てる。
【0016】第2タイプのリングは、推進ジャッキによ
ってシールドと複数のリングとを推進するとき、エント
ランスパッキンの湾曲部の内周面がシールドのスキンプ
レートの外周面から第2タイプのリングの外周面に滑ら
かに乗り移ることができるようなものである。そのため
には、第2タイプのリングの外径がシールドのスキンプ
レートの外径と実質的に等しく、スキンプレートの後端
から第2タイプのリングの前端までのすきまがエントラ
ンスパッキンの湾曲部の軸線方向長さより短いことが好
ましい。実際には、シールドの外径と第2タイプのリン
グの外径との間にはわずかな差が生ずることもあるが、
この差は、スキンプレートと第1タイプのリングとの間
の段差より小さくなるようにする。スキンプレートの後
端と、第1タイプのリングと、第2タイプのリングとの
間のすきまは、密封手段でふさぐようにする。第2タイ
プのリングのためのセグメントは、鋼材の他、鉄筋コン
クリートによって形成できる。しかし、鉄筋コンクリー
トの場合、第2タイプのセグメントだけの型枠が必要と
なるため、コスト的には鋼材で形成するのが有利であ
る。第2タイプのリングの軸線方向の長さは、400 〜60
0mm に定めることができる。
【0017】第2タイプのリングを組み立てた後、前記
推進ジャッキを前記第2タイプのリングに当ててこの第
2タイプのリングと、前記第1タイプのリングと、前記
シールドとを前記推進ジャッキによって推進し、推進ジ
ャッキによる1ストロークの推進が完了した後、前記推
進ジャッキを縮めて前記第2タイプのリングと前記推進
ジャッキとの間に複数の仮組セグメントによって第3タ
イプのリングを組み立てる。
【0018】第3タイプのリングは、第2タイプのリン
グをエントランスパッキンに到達させるためだけに使用
する。したがって、専用のセグメントを使用するより
は、第1タイプのリングに用いたのと同様の、そのまま
トンネルのライナとなるセグメントを使用して第3タイ
プのリングを組み立てるのが、用済後、ライナとして再
使用できるため便宜である。この第3タイプのリングと
前記第2タイプのリングとは、立坑内のクレーンを使用
して組み立てることができる。第3タイプのリングに関
しては、掘削した土砂の排出や、シールドの電源用電線
の配置のためなどに対処するべく一部のセグメントを除
くことがあり、この場合、正確にはリングとなっていな
いが、この明細書で第3タイプのリングとは、一部のセ
グメントを除いたものを含む意味で使用している。
【0019】第3タイプのリングを組み立てた後、前記
推進ジャッキを前記第3タイプのリングに当ててこの第
3タイプのリングと、前記第2タイプのリングと、前記
第1タイプのリングと、前記シールドとを前記推進ジャ
ッキによって1ストローク推進する。推進後、推進ジャ
ッキを縮めて前記第3タイプのリングと推進ジャッキと
の間に別の第3のタイプのリングを組み立て、前記推進
ジャッキを最も後方の前記第3タイプのリングに当てて
複数の第3タイプのリングと、前記第2タイプのリング
と、前記第1タイプのリングと、前記シールドとを前記
推進ジャッキによって推進することを繰り返す。この繰
り返しの回数は、立坑の大きさと、第3タイプのリング
の軸線方向長さとによって定まる。
【0020】前記繰り返しの間に、シールドがエントラ
ンスパッキンに到達すると、エントランスパッキンがシ
ールドの推進方向に向けて湾曲され、その内周面がシー
ルドのスキンプレートの外周面に接触する。シールトが
地盤中に進入して水圧や土圧の影響を受ける状態となっ
たとき、第3タイプのリングを組み立てるには、次のよ
うにする。円周方向に等間隔に配置した複数の推進ジャ
ッキを推力を与えた状態、つまり伸ばした状態に保って
おき、1つのセグメントが入るスペースが確保できるよ
うにこのスペース内の推進ジャッキを縮めるが、他の推
進ジャッキは伸ばしたままに維持する。そして、前記ス
ペースにセグメントを導き、前記縮めた推進ジャッキを
伸ばしてセグメントを支持し、次いで、前記セグメント
に隣り合って位置することとなるセグメントを同様にし
て組み入れ、隣り合うセグメントを相互にボルト止めす
る。同様の操作を繰り返して1つのリングができたと
き、シールドを複数のリング共々推進する。
【0021】前記第2タイプのリングが前記エントラン
スパッキンに到達したとき、前記推進ジャッキによる推
進を停止し、その後は、通常のシールド工法と同じく、
前記シールドジャッキによって前記シールドを推進す
る。シールドの推進によって第1タイプの複数のリング
が軸線方向に連結され、シールドの推進の反力が第1タ
イプのリングを介して地盤で受け止められるようになっ
たとき、第2タイプのリングをそのまま地盤に埋めて第
3タイプのリングを解体するか、または第2タイプのリ
ングと第3タイプのリングとを解体する。
【0022】
【実施例】トンネルの構築方法は、図1ないし図4を参
照して、反力受け10と、シールドが通過することとな
る坑口12とを有する立坑14からシールド16を発進
させ、シールド16によって地盤18を掘削すると共に
シールド16を推進し、シールド16の後方でそれ自体
公知の構造の複数のセグメントを周方向に配列し、か
つ、相互に連結してリングを組み立て、軸線方向で隣り
合って位置するリングを相互に連結してトンネルのライ
ナとするものである。
【0023】立坑14の構築はそれ自体公知の工法に従
って行い、反力受け10と坑口12とを立坑14に設け
る。この立坑14の坑口12の全周にわたって環状のエ
ントランスパッキン20を取り付け、立坑14の反力受
け14の前方に複数の推進ジャッキ22を配置する。推
進ジャッキ22は油圧シリンダ装置である。
【0024】シールド16は円筒状のスキンプレート2
4と、スキンプレート24の内部に等間隔をおいて配置
されている複数のシールドジャッキ26とを有するそれ
自体公知の構造のものである。シールド16を立坑14
内に導くには、複数の推進ジャッキ22を所定位置に配
置して相互に固定し、独立の構造体を形成した後である
ことが好ましい。シールド16はレール28に載って所
定の位置に置かれ、坑口12に向いている。
【0025】推進ジャッキ22を所定位置に配置した
後、シールド16のシールドジャッキ26の後方部分
で、前記複数のセグメントによって少なくとも1つの第
1タイプのリング30を組み立てる(図1)。この組立
てには、シールド16内に設置したエレクタ(図示せ
ず)を使用する。第1タイプのリング30は、シールド
16が地盤18を推進するときそのままトンネルのライ
ナとなる。
【0026】推進ジャッキ22を第1タイプのリング3
0に当ててこの第1タイプのリング30に推力を及ぼす
と、推力は第1タイプのリング30からシールドジャッ
キ26を経てシールド16に伝達され、第1タイプのリ
ング30とシールド16とは推進ジャッキ22の1スト
ロークに相当する距離推進される。
【0027】推進ジャッキ22による1ストロークの推
進が完了した後、推進ジャッキ22を縮めて第1タイプ
のリング30と推進ジャッキ22との間に、複数の拡径
セグメントによって外径がスキンプレート24の外径と
実質的に等しい第2タイプのリング32を組み立てる
(図2)。
【0028】図5に示すように、スキンプレート24
と、第1タイプのリング30と、第2タイプのリング3
2との間には、通常、すきまが生ずる。そこで、密封手
段34によってすきまをふさぐ。密封手段34は円筒状
の補助スキンプレート36によて、またはモルタルもし
くはウレタンのような充填材38によって、または両者
によって形成することができる。補助スキンプレート3
6は、スキンプレート24の外径およびリング32の外
径より大きな内径を有し、リング32の外周面に密封状
に溶接付けされている。そして、補助スキンプレート3
6は、シール材40によって密封状態とされ、スキンプ
レート24に対して相対移動可能である。充填材38は
円周方向にわたっており、スキンプレート24とリング
30とリング32との間のすきまを埋めている。その結
果、リング30に接触するスキンプレート24の本来の
ワイヤブラシ42と相まって、スキンプレート24内に
水または土砂が進入するのを防止する。
【0029】リング32の組立て後、推進ジャッキ22
を第2タイプのリング32に当ててこの第2タイプのリ
ング32に推力を及ぼすと、推力は第2タイプのリング
32、第1タイプのリング30およびシールドジャッキ
26を経てシールド16に伝達され、第2タイプのリン
グ32と第1タイプのリング30とシールド16とは推
進ジャッキ22の1ストロークに相当する距離推進され
る。
【0030】推進ジャッキ22による1ストロークの推
進が完了した後、推進ジャッキ22を縮めて第2タイプ
のリング32と推進ジャッキ22との間に複数の仮組セ
グメントによって第3タイプのリング44を組み立て、
推進ジャッキ22を第3タイプのリング44に当てて第
3タイプのリング44に推力を及ぼす。その結果、推力
は、第3タイプのリング44、第2タイプのリング3
2、第1タイプのリング30およびシールドジャッキ2
6を経てシールド16に伝達され、第3タイプのリング
44、第2タイプのリング32、第1タイプのリング3
0およびシールド16は推進ジャッキ22の1ストロー
クに相当する距離推進される。
【0031】推進ジャッキ22による1ストロークの推
進が完了した後、推進ジャッキ22を縮めて第3タイプ
のリング44と推進ジャッキ22との間にさらに別の第
3タイプのリング44を組み立て、推進ジャッキ22を
第3タイプのリング44に当てて複数の第3タイプのリ
ング44、第2タイプのリング32、第1タイプのリン
グ30およびシールドを推進ジャッキ22によって推進
することを繰り返す(図3)。
【0032】推進ジャッキ22による推進を繰り返す間
に、シールド16の先頭部分がエントランスパッキン2
0に到達すると、エントランスパッキン20はシールド
16の推進方向に向けて湾曲状態となる(図3)。さら
に推進し、第2タイプのリング32がエントランスパッ
キン20に到達したとき(図4)、推進ジャッキ22に
よる推進を停止する。その後、第1タイプのリング30
と第2タイプのリング32との間に別の第1タイプのリ
ング30を組み立て、シールドジャッキ26によってシ
ールド16を推進する。複数のリング30と地盤18と
の摩擦によってシールドジャッキ26の反力を受け止め
るようになったとき、仮組のリング44を解体し、推進
ジャッキ22を撤去する。リング32はそのまま地盤中
に埋めるか、解体する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシールドトンネルの構築方法を示
す模式図である。
【図2】本発明に係るシールドトンネルの構築方法を示
す模式図で、シールドが第1図の位置からさらに推進さ
れた状態を示している。
【図3】本発明に係るシールドトンネルの構築方法を示
す模式図で、シールドが第2図の位置からさらに推進さ
れ、シールドの先頭部分がエントランスパッキンに到達
した状態を示している。
【図4】本発明に係るシールドトンネルの構築方法を示
す模式図で、シールドが第3図の位置からさらに推進さ
れ、第2タイプのリングがエントランスパッキンに対し
て固定位置を取っている状態を示している。
【図5】密封手段の実施例の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
10 反力受け 12 坑口 14 立坑 16 シールド 18 地盤 20 エントランスパッキン 22 推進ジャッキ 24 スキンプレート 26 シールドジャッキ 30 第1タイプのリング 32 第2タイプのリング 44 第3タイプのリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反力受けと、シールドが通過することと
    なる坑口とを有する立坑からシールドによって地盤を掘
    削すると共に前記シールドを推進し、前記シールドの後
    方で複数のセグメントを周方向に配列し、かつ、相互に
    連結してリングを組み立て、軸線方向で隣り合って位置
    するリングを相互に連結してトンネルのライナとする、
    トンネルの構築方法であって、 前記坑口の全周にわたって環状のエントランスパッキン
    を取り付けること、 前記立坑の前記反力受けの前方に複数の推進ジャッキを
    配置すること、 筒状のスキンプレートと、このスキンプレートの内部に
    配置する複数のシールドジャッキとを有する前記シール
    ドの前記シールドジャッキの後方部分で、前記複数のセ
    グメントによって少なくとも1つの第1タイプのリング
    を組み立てること、 前記推進ジャッキを前記第1タイプのリングに当ててこ
    の第1タイプのリングと、前記シールドとを前記推進ジ
    ャッキによって推進すること、 前記推進ジャッキによる1ストロークの推進が完了した
    後、前記推進ジャッキを縮めて前記第1タイプのリング
    と前記推進ジャッキとの間に、複数の拡径セグメントに
    よって外径が前記スキンプレートの外径と実質的に等し
    い第2タイプのリングを組み立てること、 前記推進ジャッキを前記第2タイプのリングに当ててこ
    の第2タイプのリングと、前記第1タイプのリングと、
    前記シールドとを前記推進ジャッキによって推進するこ
    と、 前記推進ジャッキによる1ストロークの推進が完了した
    後、前記推進ジャッキを縮めて前記第2タイプのリング
    と前記推進ジャッキとの間に複数の仮組セグメントによ
    って第3タイプのリングを組み立てること、 前記推進ジャッキを前記第3タイプのリングに当ててこ
    の第3タイプのリングと、前記第2タイプのリングと、
    前記第1タイプのリングと、前記シールドとを前記推進
    ジャッキによって推進すること、 前記推進ジャッキによる1ストロークの推進が完了した
    後、前記推進ジャッキを縮めて前記第3タイプのリング
    と前記推進ジャッキとの間にさらに別の第3タイプのリ
    ングを組み立て、前記推進ジャッキを前記第3タイプの
    リングに当てて複数の第3タイプのリングと、前記第2
    タイプのリングと、前記第1タイプのリングと、前記シ
    ールドとを前記推進ジャッキによって推進することを繰
    り返すこと、 前記第2タイプのリングが前記エントランスパッキンに
    到達したとき、前記推進ジャッキによる推進を停止する
    こと、 その後、前記シールドジャッキによって前記シールドを
    推進することを含む、シールドトンネルの構築方法。
  2. 【請求項2】 前記シールドの前記スキンプレートと、
    前記第1タイプのリングと、前記第2タイプのリングと
    の間のすきまを密封手段でふさぐことを含む、請求項1
    に記載のトンネルの構築方法。
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