JP2725556B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP2725556B2
JP2725556B2 JP5132578A JP13257893A JP2725556B2 JP 2725556 B2 JP2725556 B2 JP 2725556B2 JP 5132578 A JP5132578 A JP 5132578A JP 13257893 A JP13257893 A JP 13257893A JP 2725556 B2 JP2725556 B2 JP 2725556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク等の磁気
記録再生装置に使用されて好適な薄膜磁気ヘッドに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】以下、添付図面を参照して、従来の技術
を説明する。図7は、第1の従来例の薄膜磁気ヘッドの
概略部分断面斜視図である。図7において、30は薄膜
磁気ヘッドを、32は下コアを、33は上コアを、34
は磁気ギャップ部を、35a、35bは中間コアを、3
6は第2絶縁層を、37はコイル部を、39は基板を、
40は第1絶縁層を、41は第4絶縁層を、42はコン
タクト部を、43はリ−ド部を、44は合金層を、45
はリ−ドワイヤを、46は第3絶縁層を、それぞれ示
す。
【0003】まず、薄膜磁気ヘッド30の構成を、その
作製順序にしたがって説明する。薄膜磁気ヘッド30
は、非磁性の基板39上に、磁性膜、導体膜及び絶縁膜
を、蒸着、スパッタリング等の薄膜形成技術、フォトリ
ソグラフィ、ドライエッチング等の薄膜加工技術を用い
て、それぞれ数μmの厚みを持つ所定の形状に成形、積
層することによって、作製される。まず、非磁性の基板
39上に、所定形状の磁性体からなる下コア32と、こ
の下コア32の周囲に、下コア32と同じ厚さの第1絶
縁層40が形成される。
【0004】この上に、ギャップ幅の厚みの絶縁体層を
形成し、中間コア35bの形成されるべき位置の絶縁体
層を除去して、磁気ギャップ層34とする。次に、所定
形状の中間コア35a、35bが形成され、この中間コ
ア35a、35bの周囲に、中間コア35a、35bと
同じ高さまで第2絶縁層36が形成される。この第2絶
縁層の所定の位置に、導体から成る渦巻状のコイル部3
7が形成されている。次に、絶縁体層を、蒸着、スパッ
タリング等により、所定の厚さに形成し、中間コア35
a、35bの上部の絶縁体層を除去し、第3絶縁層46
とする。次に、磁性薄膜を形成し、これを、所定の形状
に加工し、上コア33とし、この上コア33の周囲に、
上コア33と同じ厚さの第4絶縁層41が形成される。
【0005】次に、コンタクト部42の形成されるべき
位置にある、第3絶縁層46及び第4絶縁層41を除去
し、導体層を、コンタクト部42とリ−ド部43を形成
するのに必要な厚みに形成し、その後、不要部分を除去
して、コンタクト部42とリ−ド部43とする。次に、
基板39を所定の形状に機械加工し、摺動面(媒体対向
面)側を研磨加工して、薄膜磁気ヘッド30を得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図8は、薄膜磁気ヘッ
ドにおける漏洩磁束を説明するための概念図である。図
8において、31は磁気記録媒体を、32は下コアを、
33は上コアを、35aはフロントギャップ側の中間コ
アを、35bはバックギャップ側の中間コアを、36は
絶縁層を、37はコイルを、38は磁束の流れを、38
aは漏洩磁束をそれぞれ示す。
【0007】図8に示すように、磁気記録媒体31の磁
化から出た磁束の流れ38は、近接するフロントギャッ
プ側の中間コア35aに入り込み、上コア33と、バッ
クギャップ側の中間コア35bと、下コア32とを通
り、磁気記録媒体31の磁化に吸い込まれ、閉磁気回路
を構成する。コアの中を通る磁束の時間変化がコイルに
よって検出され、薄膜磁気ヘッドの出力になるが、その
出力は、コアの中を通る磁束の量に比例する。
【0008】ところで、磁気回路を構成する磁性体の比
透磁率が小さく、しかも接近して配置されていると、磁
性体のコア中を通るべき磁束38は漏洩磁束38aとな
って、コアの外部に漏洩し、その分、薄膜磁気ヘッドの
出力が低下する。
【0009】次に、概略、上述のように作製される薄膜
磁気ヘッドにおいて、磁気コアの形状について説明す
る。図5は、第1の従来例の薄膜磁気ヘッドにおける磁
気コアの概略構成図である。 図7に示した薄膜磁気ヘ
ッドと同一である。図5において、(A)は磁気コアの
摺動面側から見た正面図であり、(B)は磁気コアの上
面図である。いずれにおいても、コイル部は省略してあ
る。図5において、33は上コアを、32は下コアを、
34は磁気ギャップ層を、35aはフロント側の中間コ
アを、35bはバック側の中間コアをそれぞれ示す。
【0010】薄膜磁気ヘッドにおいては、図5に示すよ
うに、上コア33と下コア32は、ほぼ同一の形状であ
り、全面が対向するように構成されている。また、通
常、コイル部は、1乃至2層に形成される。この時、上
コア33と下コア32との間隔すなわち中間コア35
a、35bの厚みは、2〜10μm程度である。また、
摺動面(媒体対向面)から、摺動面の反対側の面までの
距離は、中間コア35a、35bの間に形成されるコイ
ルの巻数とピッチで決まり、100〜200μm程度で
ある。すなわち、上コア33及び下コア32の長さに比
べて、上コア33と下コア32との間隔が非常に狭い構
造になっている。
【0010】さらに、各コア32、33、35a、35
bを構成する磁性体の比透磁率は、100〜500程度
と比較的低く、また、各コア32、33、35a、35
bの厚みも1〜数μmと薄いため、各コア32、33、
35a、35bによって形成される磁気回路において、
磁気抵抗が高くなり、また、上コア33と下コア32の
幾何学的形状は、ほぼ同じであり、上下コア33、32
の対向面積が大きいため、従って、漏れ磁束が多くな
る。このため、記録媒体の磁化を再生する場合の薄膜磁
気ヘッドの再生出力の低下を引き起こし、また、薄膜磁
気ヘッドによって、記録媒体に記録する場合において
も、コイルによって発生した磁束を、十分にフロントギ
ャップまで到達させる事ができず、記録効率を低下させ
ていた。
【0011】そこで、本発明は、薄膜磁気ヘッドにおい
て、上コアと下コアとの間の漏洩磁束を少なく出来るよ
うにし、それにより、記録再生効率の高い薄膜磁気ヘッ
ドを得ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、基板上に下コアとなる磁性層と、薄膜コイルと、前
記下コアと共に磁気コア部を形成する上コアとなる磁性
層とを、順次積層し、前記下コア及び上コア間に磁気ギ
ャップ部を有し、媒体対向面が所定のトラック幅に形成
されている薄膜磁気ヘッドにおいて、少なくとも前記媒
体対向面を除いて、対向する前記上コアと前記下コアと
の一部の重複部を残して互いにずらして配置すると共
に、前記重複部の幅を、前記上コアの幅及び下コアの幅
のうちいずれか小さい方よりも小さくしたことにより、
上述の目的を達成するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、基板上に下コアとなる磁性層と、薄膜コイルと、前
記下コアと共に磁気コア部を形成する上コアとなる磁性
層とを、順次積層し、媒体対向面側の前記下コア及び前
記上コア間に磁気ギャップ部を有し、前記下コアと前記
上コアはリア部で結合し、前記媒体対向面の摺動方向の
幅を所定のトラック幅に形成してある薄膜磁気ヘッドに
おいて、対向する前記上コアと前記下コアとは、媒体対
向面からリア部にわたって重複部を有して互いにずらし
て配置すると共に、前記重複部の幅を、ほぼ前記所定の
トラック幅としたことにより上述の目的を達成するもの
である。
【0014】図1、図2及び図3において、1は薄膜磁
気ヘッドを、2は基板を、3は下コアを、4は第1絶縁
層を、5は磁気ギャップ層を、6a,6bは中間コア
を、7は第2絶縁層を、8はコイル溝を、9はコイル
を、10は第3絶縁層を、11は上コアを、12は第4
絶縁層を、13は合金層を、14はリ−ド線部を、15
はコンタクト部を、16は第5絶縁層をそれぞれ示す。
【0015】まず、本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例
の概略構成を説明する。図1に示すように、薄膜磁気ヘ
ッド1は、ここでは図示されていない基板上に形成され
たそれぞれ所定形状の、磁性体から成る下コア3と、絶
縁体からなる磁気ギャップ層5と、磁性体から成る中間
コア6a、6bと、ここには図示されていない絶縁層
と、導電体から成るコイル9と、磁性体から成る上コア
11とから構成されている。下コア3、中間コア6b、
上コア11と及び中間コア6aとで、磁気ギャップ層5
で磁気的に開いた磁気回路を形成している。そして、対
向する下コア3と上コア11とは、中間コア6a、6b
の幅だけ上面から見て、重なりあっている。コイル9
は、中間コア6bの回りに巻回された渦巻状の導体層よ
り構成される。コイル9の両端は、コンタクト部15を
通じて合金層13に接続されており、合金層13は、こ
こには図示されないリ−ド線部14に接続されている。
【0016】まず、本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例
の概略構成を説明する。図1に、示すように、薄膜磁気
ヘッド1は、ここでは図示されていない基板上に形成さ
れたそれぞれ所定形状の、磁性体からなる下コア3と、
絶縁体からなる磁気ギャップ層5と、磁性体からなる中
間コア6a、6bと、ここには図示されていない絶縁層
と、導電体からなるコイル9と、磁性体からなる上コア
11とから構成されている。ここで、中間コア6aは、
媒体対向面側(フロント部)に位置し、中間コア6bは
リア部に位置する。下コア3、中間コア6b、上コア1
1及び中間コア6aとで、磁気ギャップ部5で磁気的に
開いた磁気回路を形成している。そして、対向する下コ
ア3と上コア11とは、中間コア6a、6bの幅だけ上
面から見て、重なり合っている。コイル9は、中間コア
6bの回りに巻回された渦巻状の導体層より構成され
る。コイル9の両端は、コンタクト部15を通じて合金
層13に接続されており、合金層13は、ここの図示さ
れないリード線部14に接続されている。
【0017】次に、蒸着、スパッタリング等により、C
o、Fe、Niを主成分とする中間コア6bの厚さより
厚い磁性薄膜を形成し、これを、フォトリソグラフィ及
びエッチングにより、所定の形状に加工し、さらに、S
iO2 、TiO2 、Al2 3 等の絶縁体層を、蒸着、
スパッタリング等により、、この磁性薄膜の厚みより厚
い絶縁体層を形成し、次いで、これらを中間コア6bの
厚みまで研磨加工し、中間コア6a、6bと第2絶縁層
7を形成する(図2(C))。次に、第2絶縁層7のコ
イル9と成るべき所定の位置に、深さ1〜5μm幅1〜
5μmのコイル溝8を、フォトリソグラフィ及びエッチ
ングにより形成する(図2(D))。次に、蒸着、スパ
ッタリング等により、Cu、Al、Ag、Au等の導体
層を、コイル溝8を埋めるに十分な厚みに形成し、これ
を中間コア6a、6bの上面の位置まで研磨加工し、コ
イル9を形成する(図2(E))。
【0018】次に、SiO2 、TiO2 、Al2 3
の絶縁体層を、蒸着、スパッタリング等により、所定の
厚さに形成し、さらに、フォトリソグラフィ及びエッチ
ングにより、中間コア6a、6bの上部の絶縁体層を除
去し、第3絶縁層10とする(図3(F))。次に、蒸
着、スパッタリング等により、Co、Fe、Niを主成
分とする上コア11の厚さより厚い磁性薄膜を形成し、
これを、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、所
定の形状に加工し、さらに、SiO2 、TiO2 、Al
2 3等の絶縁体層を、蒸着、スパッタリング等によ
り、この磁性薄膜の厚みより厚い絶縁体層を形成し、次
いで、これらを上コア11の厚みまで研磨加工し、上コ
ア11と第4絶縁層12を形成する(図3(G))。な
お、上コア11の形状は図1に示されたように、薄膜磁
気ヘッドの摺動方向の中心面に対して、非対称になって
いる。
【0019】次に、SiO2 、TiO2 、Al2 3
の絶縁体層を、蒸着、スパッタリング等により、所定の
厚さに形成し、第5絶縁層16とし、さらに、フォトリ
ソグラフィ及びエッチングにより、コンタクト部15の
形成されるべき位置にある、第3、第4及び第5絶縁層
10、12、16を除去し、次いで、蒸着、スパッタリ
ング等により、Cu、Al、Ag、Au等の導体層を、
コンタクト部15とリ−ド部14を形成するのに必要な
厚みに形成し、フォトリソグラフィ及びエッチングによ
り、不要部分を除去して、コンタクト部15とリ−ド部
14とする(図3(H))。次に、基板2を所定の形状
に機械加工し、摺動面側を研磨加工して、薄膜磁気ヘッ
ド1を得る(図3(I))。
【0020】次に、本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例
における記録効率の解析の結果を示す。なお、解析は、
有限要素法による磁界シュミレ−ションを用い、コイル
を30タ−ンとし、これに30mAの電流を流した時、
磁気ギャップ部に発生する磁界強度の大きさを求めた。
比較のために、従来例の2種類のコア形状における結果
も同時に示す。まず、解析対象の磁気コアの形状を説明
する。磁気コアの形状は、図4、図5及び図6にそれぞ
れ示す。図4は、本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例に
おける磁気コアの概略構成図である。これは、図1に示
した薄膜磁気ヘッドと同一である。図4において、
(A)は摺動面側から見た磁気コアの正面図を、(B)
は磁気コアの上面図を示し、いずれにおいても、コイル
等は示していない。また、5は磁気ギャップ層を、6a
はフロントギャップ側の中間コアを、6bはバックギャ
ップ側の中間コアを、11は上コアを、3は下コアをそ
れぞれ示す。図4には、各部の寸法も同時に示してあ
る。単位は、μmである。
【0021】図5は、第1の従来例の薄膜磁気ヘッドに
おける磁気コアの概略構成図である。これは、図7に示
した薄膜磁気ヘッドと同一である。図5において、
(A)は摺動面側から見た磁気コアの正面図を、(B)
は磁気コアの上面図を示し、いずれにおいても、コイル
等は示していない。また、34は磁気ギャップ層を、3
5aはフロントギャップ側の中間コアを、35bはバッ
クギャップ側の中間コアを、33は上コアを、32は下
コアをそれぞれ示す。図5には、各部の寸法も同時に示
してある。単位は、μmである。
【0022】図6は、第2の従来例の薄膜磁気ヘッドに
おける磁気コアの概略構成図である。 図6において、
(A)は摺動面側から見た磁気コアの正面図を、(B)
は磁気コアの上面図を示し、いずれにおいても、コイル
等は示していない。また、34は磁気ギャップ層を、3
5aはフロントギャップ側の中間コアを、35bはバッ
クギャップ側の中間コアを、25は上コアを、26は下
コアをそれぞれ示す。図6には、各部の寸法も同時に示
してある。単位は、μmである。
【0023】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例におけ
る磁気コアと、第1の従来例の薄膜磁気ヘッドにおける
磁気コアと、第2の従来例の薄膜磁気ヘッドにおける磁
気コアとは、上コアと下コアの形状以外は全て共通して
いる。すなわち、トラック幅は10μm、コア長は12
0μm、ギャップ深さは2μm、上コアおよび下コアの
厚みはそれぞれ2μm、上コアとしたコアの間隔は5μ
m、各コアの比透磁率は500又は10000とし、ギ
ャップ長は0.3μmである。
【0024】図4に示すように、本発明の薄膜磁気ヘッ
ドの一実施例における上コア11と下コア3の形状は、
基本的には同一であり、摺動面側から見て左右非対称で
あり、対向し重なる部分がトラック幅になっている。一
方、図5に示すように、第1の従来例の薄膜磁気ヘッド
における磁気コアの上コア33と下コア32の形状は、
摺動面側から見て左右対称であり、対向し重なる部分が
全面であり、フロントギャップ側の中間コア35aと接
続する部分以外は、幅広にしてある。さらに、図6に示
すように、第2の従来例の薄膜磁気ヘッドにおける磁気
コアの上コア25と下コア26の形状は、摺動面側から
見て左右対称であり、対向し重なる部分が全面であり、
コア幅はトラック幅と等しい。
【0025】次に、表2に解析結果を示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2を、グラフで示したのが図9である。
表2及び図9で明らかなように、本発明の一実施例の磁
気コアの場合は、このコアを構成する磁性体の比透磁率
によらず、最も記録効率の良い事を示す、磁気ギャップ
部での磁界の強さが大きい。上述の結果に基ずいて、上
下コアの形状の違いによる効果を定性的に示したもの
が、以下の表1である。
【0028】
【表1】
【0029】本発明の一実施例の磁気コアの場合、コア
の断面積が中程度であるので、コアの磁気抵抗は、中程
度となるが、漏洩磁束の少ない構造であるため、結果と
して最も優れた特性を示す。これに対して、第1の従来
例の磁気コアの場合は、コアの断面積が最も大きく、コ
アの磁気抵抗は最も小さいが、上下コアの対向面積が最
も大きいため、漏洩磁束が多くなり、結果として、中程
度の特性を示す。さらに、第2の従来例の磁気コアの場
合は、上下コアの対向面積は、本発明の一実施例の磁気
コアの場合と同じであるから、漏洩磁束は少ないが、コ
アの断面積が最も小さいため、コアの磁気抵抗は最大に
なり、結果として、最も悪い特性を示す。
【0030】以上、磁気コアを構成する磁性体の比透磁
率が500〜10000である場合について説明した
が、比透磁率が500未満の場合には、磁気回路におけ
る漏洩磁束はさらに多くなるので、この漏洩磁束を少な
くする構造である本発明の一実施例の効果は、さらに大
きくなるのは、言うまでもない。比透磁率が10000
を越える場合には、磁気回路における漏洩磁束は減少
し、磁気コアの構造よりも、実効的な磁気回路長が問題
になり、構造の効果は、小さくなると考えられる。ま
た、上述の解析は、薄膜磁気ヘッドの記録効率について
説明したが、自然回路の可逆の定理より、薄膜磁気ヘッ
ドの再生効率についても、同様の効果があることは言う
までもない。
【0031】以上説明したように、本発明の薄膜磁気ヘ
ッドは、基板上に下コアとなる磁性層と、薄膜コイル
と、前記下コアと共に磁気コア部を形成する上コアとな
る磁性層とを、順次積層し、媒体対向面側の前記下コア
及び前記上コア間に磁気ギャップ部を有し、前記下コア
と前記上コアはリア部で結合し、前記媒体対向面の摺動
方向の幅を所定のトラック幅に形成してある薄膜磁気ヘ
ッドにおいて、対向する前記上コアと前記下コアとは、
媒体対向面からリア部にわたって重複部を有して互いに
ずらして配置すると共に、前記重複部の幅を、ほぼ前記
所定のトラック幅としたことにより、上コアと下コアと
の間の漏洩磁束を少なく出来るようにし、それにより、
記録再生効率の高い薄膜磁気ヘッドを提供する事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例を示す概略
構成図である。
【図2】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例の製造工程
を示した第1の図である。
【図3】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例の製造工程
を示した第2の図である。
【図4】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例における磁
気コアの概略構成図である。
【図5】第1の従来例の薄膜磁気ヘッドにおける磁気コ
アの概略構成図である。
【図6】第2の従来例の薄膜磁気ヘッドにおける磁気コ
アの概略構成図である。
【図7】従来例の薄膜磁気ヘッドの概略部分断面斜視図
である。
【図8】薄膜磁気ヘッドにおける漏洩磁束を説明するた
めの概念図である。
【図9】上下コアの形状の違いによるギャップ部の磁界
の強さ示すグラフ図である。
【符号の説明】
3 下コア 5 磁気ギャップ部 9 薄膜コイル 11 上コア

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に下コアとなる磁性層と、薄膜コイ
    ルと、前記下コアと共に磁気コア部を形成する上コアと
    なる磁性層とを、順次積層し、媒体対向面側の前記下コ
    ア及び前記上コア間に磁気ギャップ部を有し、前記下コ
    アと前記上コアはリア部で結合し、前記媒体対向面の摺
    動方向の幅を所定のトラック幅に形成してある薄膜磁気
    ヘッドにおいて、 対向する前記上コアと前記下コアとは、媒体対向面から
    リア部にわたって重複部を有して互いにずらして配置す
    ると共に、前記重複部の幅を、ほぼ前記所定のトラック
    幅としたことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
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JPH06325321A (ja) 1994-11-25

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