JP2724819B2 - 気化用セラミツクプレート - Google Patents

気化用セラミツクプレート

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車のルームヒータ用燃焼器、一般の家庭
用ファンヒータ、その他の一般の燃焼器で高温雰囲気下
で使用し得る液体燃料の気化用セラミックプレートに関
するものである。 〔背景技術〕 前記気化用セラミックプレートが適用される燃焼装置
の一例として、一般の自動車に搭載するルームヒータ用
燃焼器について説明する。 前記ルームヒータ用燃焼器は第3図に示す如く、装置
本体1の中心方向に燃焼器の気化及び着火室Kを構成す
る小径部2と、これに連通する燃焼室Nを構成する大径
部3とから成る筒体4が嵌挿固定されている。 そして前記気化及び着火室Kの後端小径部2内には、
燃料タンク(不図示)から液体燃料を吸収する気化プレ
ート5が挿通固定され、その気化プレート5近傍にセラ
ミックグロープラグ6を設けて該気化プレート5を加熱
し、これに吸収されている液体燃料を気化させると同時
に着火させる。 また、前記小径部2には空気導入孔7が設けられてお
り、気化された液体燃料と空気とを混合するようにして
いる。 従って、着火後の燃焼炎は大径部3方向に発生し、大
径部3の多数の空気導入孔8から吸引する空気と混合し
て完全な燃焼が果たされる。 〔先行技術〕 前述のような燃焼器等に使用されていた従来の気化プ
レートとしては第2図に示すように、例えばガラスファ
イバーあるいはアルミナファイバーFを有機物で固めた
ものがある。 かかるファイバー質気化プレート5bは、高温で発熱す
るグロープラグ6や燃焼室N近傍で使用すると、内部の
有機物が高温により揮散し、ファイバーFが膨張して保
形性が無くなると共に、液体燃料の吸収率も変動するた
め、耐久性に劣るという欠点がある。 そこで、本発明者等は、液体燃料を安定して吸収する
ために一定量の気孔率を有するセラミックスを気化用プ
レートとして利用することを検討した。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、前記気化用プレートとしてはどのよう
なセラミックスを使用しても良いとは言えず、先ず、高
温雰囲気下で使用するためには、耐熱性、特に耐熱衝撃
温度差が大きく、また、液体燃料を適度に吸収させるた
めには焼結体中の気孔率の他、平均細孔径が一定範囲を
有するものでなければならない。 例えば、前記セラミック焼結体としてアルミナ質焼結
体を使用すると、該アルミナ質焼結体の耐熱衝撃温度差
が約200℃程度と低く、1000℃以上の高温雰囲気下では
到底使用に耐えないという問題があった。 一方、高温機能材料として広く用いられている非酸化
物系セラミックス、特に窒化珪素質焼結体は耐熱衝撃温
度差が600℃以上と優れてはいるものの、窒化珪素質焼
結体自体の液体燃料吸収性が悪く、気化用プレートとし
て適当な材料では無いという問題があった。 〔発明の目的〕 本発明は前記問題を解消せんとして成されたもので、
その目的は高温に発熱するグロープラグや燃焼室近傍の
高温雰囲気下で使用して熱衝撃が加わってもクラック等
が発生せず、かつ液体燃料の吸収性が良好で、着火性が
優れた気化用セラミックプレートを提供することにあ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は前記問題点に鑑み鋭意研究した結果、コ
ージライト系セラミックスはそれ自体の液体燃料吸収性
が良好であり、かつ耐熱衝撃温度差が大きいため、該コ
ージライト系セラミックスの気孔率と平均細孔径を制御
するように成形することにより、優れた液体燃料吸収性
を有する耐熱衝撃性に優れた気化用セラミックプレート
が得られることを知見した。 本発明によれば、高温で発熱するグロープラグや燃焼
室近傍の高温雰囲気下で液体燃料を加熱して気化させ、
着火させるセラミックプレートを、コージライトを生成
する主成分100重量部に対して粒径が180〜300μmの有
機物系のポア剤を2〜15重量部添加して焼成したコージ
ライト系セラミック焼結体で形成し、該コージライト系
セラミック焼結体は、気孔率が30〜50%で、液体燃料を
一方から吸収して他方に伝達するための平均細孔径が45
〜150μmの液体燃料吸収伝達用の連通孔を有し、耐熱
衝撃温度差が500℃以上であることを特徴とするもので
ある。 即ち、コージライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)系セラ
ミックスは、それ自体の液体燃料吸収率が約30%以上と
高く、アルミナのそれが約15%、窒化珪素が0%である
のに比べて著しく液体燃料吸収性に優れた材料であり、
また耐熱衝撃温度差が約900℃以上と前記アルミナの耐
熱衝撃温度差に比べ著しく高くなっている。 従って、高温雰囲気下で使用する気化用プレートとし
て最適な材料であることが分かった。 しかしながら、このような特性を有する材料であって
も、気孔率が30%未満、平均細孔径が45μm未満である
と焼結体中における液体燃料の通りが悪く、気化用プレ
ートとして第3図の構造の燃焼装置に使用した場合、着
火が著しく遅いか又は着火しないこともある。 また、気化率が50%を越え、平均細孔径が150μmを
越えると焼結体中で液体燃料が溜まり過ぎて下方へ溢れ
落ちてしまう。 そこで、気化用プレートとして提供するためのコージ
ライト系セラミック焼結体は、気孔率が30〜50%で、平
均細孔径が45〜150μmの液体燃料吸収伝達用の連通孔
であることが必要であり、好ましくは気孔率が35〜45
%、平均細孔径が50〜100μmが最適となる。 更に、前記コージライト系セラミック焼結体は、第1
図(a)、(b)に示す如く、多数の連通孔Pを有する
円板状のコージライト系セラミック焼結体5aであり、該
連通孔Pは、液体燃料を円板の一方の面から吸収して他
方の面へ伝達させるために第1図(b)に示す如き、連
続した通孔性を有していなければならないことから、か
かるコージライト系セラミック焼結体を得るためには、
一定粒径の有機物系のポア剤を所定量添加すれば良い。 即ち、コージライトを生成する混合組成に前記ポア剤
を適宜添加混合して成形後、大気中で焼成することによ
りコージライトの焼成途中でポア剤が揮散して焼結体内
部に気孔を残存させることになる。 この際、前記の如き気孔率、平均細孔径及び耐熱衝撃
温度差を有するコージライト系セラミック焼結体を得る
には、ポア剤の粒径が180〜300μm、添加量がコージラ
イトを生成する主成分100重量部に対して2〜15重量
部、好ましくは5〜12重量部が最適である。 更に、焼成温度は1300〜1400℃の範囲が好ましく、13
00℃未満の温度では充分に焼結せず、1400℃を越えると
コージライト結晶粒子が成長し過ぎて強度が劣化する。 従って、前記気孔率や平均細孔径は、焼成温度の適性
さが耐熱衝撃温度差を向上させたり、又は低下させたり
する要因ともなっている。 〔実施例〕 先ず、MgOが13.5重量%、Al2O3が37.4重量%、SiO2
49.1重量%から成るコージライト系セラミック組成物10
0重量部に対してポリエチレン系のポア剤を第1表に示
す割合で添加混合後、円板状に成形してから焼成し、直
径が33mm、厚さが4.5mmの焼結体を得た。 前記ポア剤の添加量、粒径、焼成温度、焼成後の焼結
体の気孔率、平均細孔径、耐熱衝撃温度差(Δt)を、
第1表に示す。 前記気孔率はアルミメデス法により、また平均細孔径
については水銀圧入法により測定した。 また、耐熱衝撃温度差(Δt)については、各試料を
電気炉中に1時間保持した後、20±10℃の水中に投下急
冷することを1サイクルとし、これを複数サイクル繰り
返し、電気炉中での各サイクル毎の温度を同一温度とし
て3サイクルまで形状を保つことができた場合の電気炉
中の温度で評価した。 即ち、前記評価で形状を保つことができた場合とは、
抗折強度の劣化には無関係に、その試料に欠けを生じた
り、大きなクラックにより割れたりした場合を言う。 ちなみに、前記比較検討の際に記述したアルミナ質及
び窒化珪素質焼結体における耐熱衝撃温度差の値は、焼
結体を加熱した後、20℃の水中に投下急冷し、その焼結
体の強度が劣化する時の加熱温度であり、従って、実際
はそれぞれ200℃及び600℃よりも約50〜100℃程度高い
値となるが、少なくともアルミナ質焼結体の耐熱衝撃温
度差はいずれにしても500℃を越えることはないもので
ある。 次に、前記各試料を第3図に示した燃焼器の気化及び
着火室Kに取りつけて、−20℃の温度下で着火性能を評
価した。 評価手順は、先ずグロープラグ6に通電し始めてから
30秒後に各試料に液体燃料を供給した。 尚、使用したグロープラグは約3秒で1100℃程度に昇
温する特性を有するものである。 次に、液体燃料を供給後、5秒経過してから空気導入
孔7に空気を導入して着火させ、液体燃料を供給し始め
てから、即ちグロープラグに通電して30秒経過後から何
秒で着火するかを評価し、その結果を第1表の着火性欄
に示した。 第1表から明らかなように、コージライト系混合物に
対するポア剤の添加量が18重量部と多い試料番号1のも
のは、その粒径が300μm以下で焼成温度が1350℃であ
ったとしても、気孔率が55%、平均細孔径が156μmと
本発明の範囲を外れ、着火性能試験においても供給した
液体燃料が気化されないまま下方へ溢れ落ち、結果的に
着火していない。 また、ポア剤の粒径が150μm以下と粒径が小さいも
のを使用した試料番号3では、その添加量及び焼成温度
が適切であったとしても、平均細孔径が42μmと小さく
なり、着火性能試験においては液体燃料の供給量が少な
くなるため、着火後、空気の導入により吹き消されてし
まい着火しないことから本発明の範囲外となる。 一方、前記ポア剤の粒径が400μm以下と粗い粒径の
ものを使用して試料番号8のものは、平均細孔径が大き
くなり過ぎ、供給した液体燃料が充分気化されないまま
下方に溢れ落ち、着火しない。 更に、ポア剤が無添加の試料番号11では、気孔率が28
%、平均細孔径が39μmと本発明の範囲から外れ、焼結
体中の液体燃料の伝達が遅いため着火しない。 それらに対して、コージライト系混合物に対するポア
剤の粒径及び添加量が本発明の範囲内及び焼成して得ら
れたコージライトを主成分とする焼結体中の気孔率及び
平均細孔径が、本発明の範囲内である試料番号2、4乃
至7、9及び10では、少なくとも5秒以内、良好なもの
で3秒以内で着火し、気化用セラミックプレートに適用
して有効であることが分かる。 また、耐熱衝撃温度差(Δt)は全てが約950℃と大
きく、高温雰囲気下で使用してもクラック等の問題を生
じないことが分かる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、高温雰囲気下で使用してもクラック
を発生せず、かつ液体燃料の着火性に優れた気化用セラ
ミックプレートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)は本発明の実施例である気化用セラミック
プレートの断面図であり、第1図(b)は第1図の部分
拡大断面図、第2図はガラス又はアルミナのファイバー
を有機物で固めた従来の気化用プレート、第3図は本発
明の気化用セラミックプレート又は従来の気化用プレー
トを取り付ける自動車のルームヒータ用燃焼器の一例を
示す要部断面説明図である。 P……連通孔 5a……コージライト系セラミック焼結体

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.発熱体で液体燃料を加熱し気化して着火させるため
    の気化用セラミックプレートであって、コージライトを
    生成する主成分100重量部に対して粒径が180〜300μm
    のポア剤を2〜15重量部添加して焼成したコージライト
    系セラミック焼結体が、30〜50%の気孔率と平均細孔径
    が45〜150μmの燃料吸収伝達用の連通孔を有し、かつ
    耐熱衝撃温度差が500℃以上であることを特徴とする気
    化用セラミックプレート。
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