JPS6115365Y2 - - Google Patents

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JPS6115365Y2
JPS6115365Y2 JP7005881U JP7005881U JPS6115365Y2 JP S6115365 Y2 JPS6115365 Y2 JP S6115365Y2 JP 7005881 U JP7005881 U JP 7005881U JP 7005881 U JP7005881 U JP 7005881U JP S6115365 Y2 JPS6115365 Y2 JP S6115365Y2
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porous sintered
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burner
air
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案はタールの生成、付着が少なく、異常燃
焼を生じるおそれのない多孔質焼結体バーナに関
するものである。
多孔質焼結体の毛細管現象を利用して燃焼させ
るバーナでは、その使用時間が経過するに従つて
表面にタールが生成、付着し、完全燃焼がなされ
なくなる。
考案者らは、このタールの生成、付着の現象に
ついて詳細に検討した結果、バーナを構成する焼
結体において、多孔質焼結体の吸い上げ速度係数
p /tp(ただしhpは油面から吸い上げる高
さ(cm)、tpはその高さに達する時間(分))が
1以上であるときに、長時間にわたつて良好な燃
焼状態を維持できることが判明した。
以下、本考案のバーナについて、図面を用いて
詳細に説明する。第1図a,bに本考案の多孔質
焼結体バーナの実施例を示す。図において、多孔
質焼結体の1,1′の下部より、石油を矢印方向
に吸い上げ、他端より放出し、ここで空気孔2,
2′からの空気と混合し、燃焼させるようにして
ある、これら実施例では空気との混合をよくする
ため、空気が多孔質焼結体1,1′の空気孔2,
2′中を通過するように構成しているが、側面か
ら空気を吹きつけるような形にしてもよい。また
脚を出さず、平板状の多孔質焼結体に石油を吹き
つけ、吸い込ませてもよい。空気を十分な量だけ
送り、この面上で燃焼させてもよいし、一次空気
との予備混合にのみ留め、二次空気を混合した時
点で燃焼させてもよい。すなわち、面燃焼も可能
であるし、面気化および混合もできる。
このような多孔質焼結体は、たとえば次のよう
にして製造される。骨材としてのペタライトやカ
オリン類と、発泡剤としての炭素類とを混合して
所望の形状に成型し、1000〜1300℃の範囲内の温
度で焼成して炭素を完全に燃焼させると、その抜
け殻が気孔となる。この他、カオリン類は脱水し
て非常に微細な気孔を形成する。気孔率や気孔の
大きさは混合方法、成形方法や炭素粒度によつて
調整することができる。このようにして得られる
多孔質焼結体の気孔率は通常10〜90%の範囲にあ
るが、石油の吸い上げ量から40%以上、焼結体強
度が十分にある75%以下の気孔率であることが望
ましい、この多孔質焼結体を使用することによつ
て、従来のガラス芯などの石油ストープに比べれ
ば、取り扱いがはるかに簡単であり、機構が簡単
になる。なお、多孔質焼結体としては、石油の吸
い上げ量が十分にあること、タールなどが生成し
て表面の目づまりのないこと、耐熱性に優れてい
ること、耐油性に優れていることなどを満足して
いることが必要である。
考案者らは、種々の多孔質焼結体についてテス
トを繰り返したところ、焼結体のいずれも初期特
性については満足できるものであつたが、前述の
吸い上げ速度係数の範囲外の焼結体は経時変化が
大きく、表面に茶褐色ないし黒色のタール状の物
質が非常に生成、付着しやすいものであることを
実験的に発見した。すなわち、油面からの吸い上
げ高さをhp(cm)とし、そこまで油が到達する
時間をtp(分)とすれば、吸い上げ速度係数hp
/tpは焼結体材料(気孔径)によつてきまる
固有の値である(第2図)。この関係式は毛管中
の油の流動から導かれ h /t=AD/16μ と与えられる。(ここで、Dは代表気孔径であ
り、μは粘性であり、Aは表面張力による油を吸
い上げる力である。) したがつて、以下に導くように、吸上げ速度
U: U=1/2 h /t 1/l(l:油面の高さ
) も材料固有の値となり、hp /tと同様に変
化する。この値が1以上であるとき、タールの生
成量が少ない。図示すれば第2図のようになる。
図のイ,ロ,ハは各々後述する実施例1,2,3
に相当する。特にhp /tp2のときには非常
にタール生成が減少する。気孔率が40%を下まわ
るときは、ほとんどの多孔質焼結体において、そ
のhp /tpは1より小さくなる。実際上気孔率
が大きいほどhp /tpが大きいという傾向は認
められるが、材質による差や気孔径分布による差
も認められた。そして在質差や気孔径分布差によ
るタール生成量の違いは認められるが、hp
pの値のみによつて、第5図に示すようにター
ル生成量の大小を判別できる。
さらに、両対数表示の第3図に示すように、孔
径、すなわち、焼結体の代表気孔径が小さいほ
ど、最大吸い上げ高さhが高い。その理論的な
説明については後述する。
上記吸い上げ速度係数を持つ焼結体を用いたバ
ーナは、耐熱性が高く、1000℃位の高い温度でも
十分に耐えることができるものである。しかし、
長時間高い温度に保持されると、収縮が認められ
る。長時間保持して支障ない温度は概略800℃で
ある。なお、石油ストーブなどでは消火時に含浸
された油を燃焼しつくさせるために、一時的に
800℃近くに温度を上昇させる場合がある。な
お、ここの温度として表面温度を、第4図に示す
ように、0.5〜1mmの穴の底で測定した。多孔性
であるため急熱急冷に強く、たとえば800℃に熱
した多孔質焼結体の薄板(厚さ10mm)を冷気中で
急冷する耐熱テストに対しても、大部分は10回以
上耐えることができ、ほとんど問題がない。
なお、800℃から急冷するようなケースは、消
火した後、ただちに再着火した場合、たとえば消
火後多孔質焼結体の表面の温度が高いうちに再着
火し、室温の油を流入させるという誤操作のとき
しか生じない。通常はバーナ内部にあるため徐冷
される。このような誤操作のおそれはあまりない
と考えられ、上記耐熱テスト回数で十分であると
考えられる。そして、耐油性についても全く問題
を生じない。金属などでは70〜100℃に熱された
油面と気面との界面で腐蝕が認められた。
面気化が一次空気の混合には、油の流量と必要
空気量の比、すなわち油が流れる多孔質焼結体の
断面積と空気が流れる総断面積との比から、油が
流れる多孔質焼結体の断面積と空気が流れる孔の
断面積との比は7〜30位、2段階燃焼の場合には
空気量が少なくてすみ、30〜50位である。また後
述するように、バーナの構造から気孔による吸い
上げ高さは焼結体の高さである20(mm)以上が必
要とされる。一方空気孔の径が小さいと、表面張
力によつて油が空気孔に充満し、目づまりを生じ
る。この径は通常油を十分に保持できる大きさで
あるので上記気孔の時に説明したものと同様にあ
る値のhを有す。そして、この空気孔により焼
結体最上部まで油が吸い上げられると空気孔が油
によつて目づまりしてしまうため、これをさせる
ように、第3図からわかるように、最低約0.5mm
径が必要である。又、実験においても、0.5mm径
以上であれば油の目づまりのないことが目視によ
り確認された。タールの生成量は第6図に示すよ
うに多孔質焼結体の表面温度が220〜240℃で最大
となり、高温度側でも、低温度側でも少なくな
る。180℃以下ではほとんど認められない。この
ことから、表面温度が210℃以下ないし250℃以上
であることがタール生成が少ないことから望まし
い。
ここで多孔質焼結体を毛細管の集合体とみなし
理論的に考えてみると、ρ:油の密度、g:重力
加速度、A:表面張力による油を吸い上げる力、
:油の最大吸い上げ高さ、l:油面の高さ、
U:吸い上げ速度(cm/分)としたとき、時刻t
において h=A/ρg …(1) (定数)×t=ho(h/h−l)−l…(2) と与えられ(「多孔材料」、技報堂、第119頁、
昭和48年参照)、まずh/h−lを1+l/h
近似し、 さらに公式ln(1+X)≒X−X2/2(ただしX
≪1)に従つて展開すると、 (定数)×t=1/2 l/h …(3) を得る。すなわち2×(定数)×h=l2/tで
ある。さらに第2図に示すようにl2/tは常に一
定値hp /tpを示すので 2×(定数)×h=hp /tp …(4) を得る。(3)式をtで微分しU=dl/dtとし、(4)
式を代入すれば U=1/2(hp /tp)1/l …(5) となる。ここで A=4σ/n であり、σは表面張力であり、nは接触角係数
である。
なお最大燃焼を得るためには焼結体の最上部に
おける油の流速を最大とする必要がある。ここで
本発明者らは実際上使用される焼結体の高さは20
mm程度であることを考慮し、焼結体最上部すなわ
ち高さ20mmの部位で最大の流速を得る焼結体はそ
の最大吸い上げ高さhが40mm程度であることを
見い出した。この程度のhを有する焼結体の流
速Uが最大となる高さはh∞/2であることが明
らかとなつた。
さらに付け加えるに、このような焼結体の表面
負荷(たとえば発熱量をとる)を計算する。上述
のようにhp /tp=2,l=2cmとすればU=
05cm/分となり、5cm角(25cm2)の通常の石油ス
トーブの気化径をもつた多孔質焼結体の表面から
は、有効表面積(25cm2×気孔率または開口率)と
速度Uとの積、すなわち、12.5×P(P:気孔
率)の油が流れる。P=60%とすれば7.5c.c./分
の油が燃焼する。これは3710Kcal/時に相当
し、かなりの出力をもつていることがわかる。実
際にテストした結果では3300Kcal/時の能力を
もつていることが確認された。
この原理からも明らかなように、多孔質焼結体
としては、セラミツク繊維などをバインダーと共
に焼結したものや、発泡体などを含有して成形し
たものを焼結してできる多孔質焼結体がよく、特
に気孔率、吸い上げ速度の高いものが必要とされ
ることがわかる。
さらにこの例でも明らかなように、第3図の吸
い上げ高さ40mmに対応する孔径0.3mmが必要であ
るといえる。また、第1図に示した空気孔2や同
2′に油が満ちて穴づまりが生じないようにする
ためには、前述した20mmの高さまで油が表面張力
で上がらないことが必要であり、このことから第
3図にて明らかなように空気孔の径が0.5mm以上
でなければならない。
次に本発明の実施例について詳述する。
〔実施例 1〕 ペタライト40Kg、カオリン30Kg、炭素粉30Kgを
混合し、成型圧50〜200Kg/cm2で成型し、焼結温
度を1050〜1150℃で焼成したところ、気孔率が30
%〜80%、hp /tpが0.4〜5.1までの各種の多
孔質焼結体を得た。気孔率が75%のものでは圧縮
強度が約50〜100Kg/cm2であり、十分に使用に耐
える強度をもつていた。
これらの多孔質焼結体より第1図aに示す形状
のバーナを作り、表面温度を220℃に保つて500時
間耐用テストした結果、タールの生成付着量は、
第5図に示すとおりであつた。なお、タールの量
は、減圧下300℃までゆつくり加熱し、十分に油
を飛散させた後に、900℃、空気中で焼き、その
間の減量をタール分とした。なお第1図において
1は焼結体、2は空気孔である。
〔実施例 2〕 実施例1のペタライトに代えて、ゼオライトを
配合した。焼結温度は950〜1100℃であつた。こ
の結果、気孔率が50〜80%、hp /tpが0.4〜
3までの各種の焼結体が得られた。実施例1と同
様にタール生成量ぎ測定したところ、第5図の曲
線にほぼ合うことが認められた。
〔実施例 3〕 実施例1のペチライトとカオリンに代えて、シ
リマナイトカオリンを配合したところ、気孔率50
〜80%、hp /tpが0.1〜2.5までの多孔質焼結
体を得た。実施例1と同様にタール生成量を調べ
たところ、第5図の曲線より少し大きな値が全体
に見られたが、ほぼ合致していることが認められ
た。
なお実施例1,2,3の代表例として、第2図
に実験例ハ,ロ,イを各々対応させ図示してあ
る。
以上のように本考案の多孔質焼結体を用いたバ
ーナにおいては耐熱性、耐油性に優れ、しかもタ
ールの付着も少なく十分の給油量を得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bはそれぞれ本考案の実施例のバー
ナの焼結体部分を示す図、第2図は焼結体を流れ
る油の速度を示す図、第3図は細孔巾を毛管現象
で上昇する灯油の高さを示す図、第4図はバーナ
表面の温度を測定する図。第5図は吸い上げ速度
係数とタール生成量との関係を示す図、第6図は
バーナ表面温度とタールを生成量との関係を示す
図である。 1……多孔質焼結体、2……空気孔。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 多孔質焼結体による液体燃料を吸い込み、前
    記多孔質焼結体の表面から空気中にガス状に発
    散混合させ、燃焼させる多孔質焼結体バーナに
    おいて、前記多孔質焼結体の液体燃焼の吸い上
    げ速度係数hp /tp(ただしhpは油面から
    吸い上げる高さ(cm)、tpはその高さに達する
    時間(分))が1以上であることを特徴とする
    多孔質焼結体バーナ。 (2) 多孔質焼結体は空気流通用の孔を有し、前記
    孔の径が0.5mm以上であり、前記多孔質焼結体
    の液体燃焼の流れる部分の断面積と空気の流れ
    る総孔断面積の比が7〜50であることを特徴と
    する実用新案登録請求の範囲第1項に記載の多
    孔質焼結体バーナ。
JP7005881U 1981-05-14 1981-05-14 Expired JPS6115365Y2 (ja)

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JPS56173809U JPS56173809U (ja) 1981-12-22
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