JP2724817B2 - 全バナジウムのレドツクス電池 - Google Patents

全バナジウムのレドツクス電池

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Description

【発明の詳細な説明】 〔利用分野〕 この発明は、全バナジウムのレドツクス電池、未充電
の全バナジウムのレドツクス電池、全バナジウムのレド
ツクス電池の充電方法、全バナジウムのレドツクスの電
池の再充電方法、全バナジウムのレドツクス電池および
全バナジウムのレドツクス電池システムからの電力発生
方法に関する。 この明細書において、レドツクス(酸化還元)電池の
放電過程で還元される酸化状態であるか若しくはレドツ
クス電池の充電過程で酸化される還元状態である所定の
レドツクス・イオン又はこれらの酸化されたイオンおよ
び酸化されるべきイオンの混合したものを保持している
電解質を、「カソライト(catholyt)」と称するととも
に、レドツクス電池の放電過程で酸化される還元状態で
あるか若しくはレドツクス電池の充電過程で還元される
酸化状態であるレドツクス・イオン又はこれら後者の還
元されたイオンおよび還元されるべきイオンの混合した
ものを保持している電解質を、「アノライト(anolyt
e)」と称する。 〔発明の背景〕 光電池発電所や風車発電所から電力供給を受ける遠隔
地の電気設備においては、適切なエネルギー貯蔵設備が
本質的に必要とされる。そのような電気設備の場合は、
寿命を通して低コストでかつ運転容易であることが重要
である。 電力は、一般的に、火力発電,水力発電、および原子
力発電に依存している。水力発電は、電力需要の変動に
迅速に対応でき、その出力が電力需要に応じて変化する
ように制御されている。しかし、建設可能な水力発電所
の数は適切地の数によつて制限されてしまう。電力需要
変動への対応が容易でない火力や原子力の発電所は、通
常、最大出力若しくはその近傍の出力にて運転される。
これら後者の発電所で発生の余剰電力は揚水発電所によ
り貯蔵できるが、揚水発電所の建設には特殊な地形が必
要であるから、そのための適切地も利用できる地勢によ
り定まつてしまう。 従つて、再充電可能な電池は魅力的である。特に、レ
ドツクスのエネルギー貯蔵システムは、長寿命、設計上
の隔通性、高信頼性、運転および保守の低コスト性と言
う多くの特徴をもつ点から、更に、高価でないと見込ま
れている点から、最近注目を集めている。 〔従来技術およびその問題点〕 レドツクス電池での主たる問題は、正の区画室中のカ
ソライトを負の区画室中のアノライトから分離する膜を
通してカチオンの拡散が生じることである。 数年来、米国のNASAルイス研究所(NASA−Lewis Rese
arch Center)は、電池の正および負の側の要素としてF
e(III)/(II)の対(couple)およびCr(III)/(I
I)の対をそれぞれ用いた完全なレドツクスのエネルギ
ー貯蔵システムの開発をしてきた。〔例えば、レドツク
ス・フロー電池開発実験計画(Redox Flow Cell Develo
pment and Demonstration Project),NASA TM−79067,
航空宇宙局(National Aeronautics & Space Administ
ration)、米国エネルギー省(US Dept of Energy),19
79;ギナー(J.Giner)とスエツト(L.Swette)およびカ
ヒル(K.Cahill)のNASA TM−19760,同局同省,1976;ソ
ラー(L.H.Thaller)のNASA TM−79143,同局同省,1979;
ヘイグドーン(N.H.Hagedorn)およびソラーのNASA TM
−81464,同局同省,1980;ジヨンソン(D.A.Johnson)お
よびリード(M.A.Reid)のNASA TM−82913,同局同省,19
82;ヘイグドーンの臨時抄録(Ext.Abstr.)No.19,秋期
学会エレクトロケミカル.ソサエテイ,1983,P30を参照
されたい。〕 NASAのレドツクスのエネルギー貯蔵プロジエクトでの
開発の主眼は、鉄およびクロムのイオンの通過を阻止す
るが塩化物および水素のイオンを容易に通過させる高度
に高率の良いイオン交換膜にあつた。このイオン交換膜
は低温ではカチオンの拡散の問題を少くしたが、クロム
の充電反応のキネテイツクス向上のためレドツクス電池
を比較的高温で動作させるという実用的要請により、反
応物の種(speciec)を分離させておく膜の能力が著し
くそがれてしまうものであつた。この点の克服のためNA
SAは、最近、既混合の反応物を採用しはじめた。そうす
ると、完全放電の状態で、双方の反応物の溶液は、例え
ば、ヘイグドーンの上掲論文に記載のように、1MのFeCl
2,1MのCrCl3,および2MのHClを保持している。これによ
つて、カチオンの移動の問題は除かれたが、既混合反応
物溶液の使用から他の問題がおこることになろう。充電
中における負の電極への鉄の付着がその一例として挙げ
られる。 電池の負および正の半部の双方で単一の金属を用いる
システムは、ヘイグドーンの上掲論文にて提案され、相
互汚染の問題ならびに既混合反応物溶液の使用に伴う諸
問題を解決できよう(ジヨンソンおよびリードの上掲論
文を参照)。ヘイグドーンの上掲論文でCr(III)が示
唆されているが、Cr(IV)/Cr(III)の対はジヨンソン
およびリードの研究によれば電気化学的挙動において劣
つていた(NASAレドツクス・エネルギー貯蔵システムに
おける電池半部のCr(III)/Cr(II)の化学的および電
気化学的挙動(Chemical and Electrochemical Behavio
ur of the Cr(III)/Cr(II) Half Cell in the NASA
Redox Energy Storage System),DOE/NASA/12726−17,
NASA TM−82913,1982)。 チエン(Y.W.D.Chen)とサンタナム(K.S.V.Santhana
m)およびバード(A.S.Bard)の電気化学学会誌(Journ
al of the Electrochemical Society)の129(1982)61
によれば、多くのCo錯体が調べられたが、そこで採用さ
れたリガンドはCo(I)の種に対して低安定性を呈し
た。 NASAの上掲のレドツクス・フロー電池開発実験計画に
て、全バナジウムおよび部分バナジウムのレドツクスの
対についての予備的研究がなされ報告されている。その
結果によれば、B4C電極上でのV(III)/V(II)の可逆
性はCr(III)/V(II)の可逆性よりも優れていたが、
V(V)/V(IV)の対およびV(IV)/V(III)の対は
一般的に非可逆的挙動を呈した。 −0.291V VS SHE(3MのH2SO4中にて)のV(III)/V
(II)対−1.0V VS SHEのV(V)/V(IV)によつて呈
される標準の還元電位の差からして、全バナジウムのレ
ドツクス電池は検討に値すると言える。しかしこの電位
差にも拘らず、本願発明者の知る限りでは、全バナジウ
ムのレドツクス電池の開発は行われていない。既知の電
極での酸化/還元特性が双方ともバナジウムのレドツク
スの対では比較的劣つている点を別にすれば、全バナジ
ウムのレドツクス電池の開発がなされないのは、その実
用性を阻害する次の2つの要因によるものと思われる。 第1の阻害要因は、V(IV)およびV(V)の種の安
定性がいくつかの通常の電解質中において既知の通り欠
けている点である。V(V)は、HCl溶液中で、不安定
で、Cl-イオンにより還元されてV(IV)になる(コー
エル(C.D.Coryell)とヨスト(D:M.Yost)の論文,ア
メリカ化学学会誌(Journall of the American Chemica
l Society)7(1964)116参照)。更に、V(IV)はNa
OH溶液中で不安定で徐々に酸化されてV(V)になる旨
報告されている(クラーク(R.J.H.Clark)の論文,チ
タニウムとバナジウムの化学(The Chemistry of Titan
ium and Vanadium),エルセビール(Elsevier),アム
ステルダム,1968,15〜127頁)。 第2の阻害要因は、V2O5の如きV(V)化合物の溶解
性である。本願発明者はV2O5の溶解速度は室温では大変
低いことを見出した。例えば、ソニフイケーシヨン下で
も、100mlの1.8MのH2SO4中での0.5gのV2O5が完全に溶解
するには略3〜4時間必要であつた。1.8MのH2SO4中へ
のV2O5の溶解限度は、種々の濃度の溶液を用意し、時間
経過に伴うその溶液の外観観察によつて推定された。12
日後に100ml当り1gのV2O5の完全な溶解が観察された
が、100ml当り2gのV2O5の完全な溶解には30日が必要で
あつた。同様に、バナジウム五酸化物の飽和溶解度は、
3Mの硫酸で、わずか0.245Mであるとの報告もあった(Jo
urnal of Applied Electrochemistry 15,321,1985)。
従って、これまでは、この溶解限度以上の、例えば0.55
M以上の、五価のバナジウム・イオンの濃度を得ること
は、極めて困難であるか不可能であると考えられてい
た。 酸へのV2O5の低溶解の問題は、先ずNaOH溶液に溶解さ
せ、それからその溶液を酸性化することによって、しば
しば解決される(Acta Chem.Scand.,26(1972)2494所
載のG.Bengtsson氏の論文参照)。しかし、レドックス
電池という観点からは、NaOHの使用はコスト高となるの
で好ましくない。 本発明者は、四価のバナジウム・イオンの溶液を酸化
することによって、0.1Mより高い濃度の五価のバナジウ
ム・イオンを得られることを、見い出した。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、拡散,安定、および溶解性における
従来技術の問題を除去した、全バナジウムのレドツクス
電池、未充電の全バナジウムのレドツクス電池、および
全バナジウムのレドツクス電池システムを提供すること
にある。 本発明の他の目的は、拡散,安定性、および溶解性の
従来技術での問題を除去した、全バナジウムのレドツク
ス電池の充電,再充電、および電力発生の方法を提供す
ることにある。 本願発明者は、四価および五価のバナジウム・イオン
はH2SO4水溶液のような電解質中で安定であり、三価の
バナジウム・イオンは脱気されたH2SO4中で安定性を呈
し、二価のバナジウム・イオンはシールされ脱気された
H2SO4中で安定であることを発見した。本願発明者は、
また、2Mの五価のバナジウム・イオンが2MのH2SO4のよ
うな電解質中で溶液化され得ることも発見した。 〔発明の概要〕 本発明の第1の実施例によれば、負の電極に電気接触
しているアノライト(三価/二価のバナジウム・レドツ
クス系を含む。以下同じ)を収容する負の区画室を備
え、正の電極に電気接触しているカソライト(五価/四
価のバナジウム・レドツクス系を含む。以下同じ)を収
容する正の区画室を備え、正および負の区画室間に配置
されるとともにカソライトおよびアノライトに接触して
それら間にイオン伝導を与えるイオン伝導性の分離部材
を備えた全バナジウムのレドツクス電池が提供される。 本発明の第2の実施例によれば、正の電極に電気接触
している四価のバナジウム・イオンを含むカソライトを
収容する正の区画室を備え、負の電極に電気接触してい
る四価のバナジウム・イオンを含むアノライトを収容す
る負の区画室を備え、正および負の区画室の間に配置さ
れるとともにカソライトおよびアノライトに接触してイ
オン伝導を与えるイオン伝導性の分離部材を備えた未充
電の全バナジウムのレドツクス電池が提供される。 本発明の第3の実施例によれば、負の電極に電気接触
している四価のバナジウム・イオンを含むアノライトを
収容する負の区画室と、正の電極に電気接触している四
価のバナジウム・イオンを含むカソライトを収容する正
の区画室と、正および負の区画室の間に配置されるとと
もにカソライトおよびアノライトに接触してイオン伝導
を与えるイオン伝導性の分離部材とを備えた全バナジウ
ムのレドツクス電池の充電方法であつて、外部回路から
電気エネルギーを正および負の電極に与えて、アノライ
ト中に二価のバナジウム・イオンを、カソライト中に五
価のバナジウム・イオンを生成する充電方法が提供され
る。 本発明は、上記の充電方法により作製された、充電な
いし一部充電された全バナジウムのレドツクス電池を含
むものである。 本発明の第4の実施例によれば、負の電極に電気接触
している三価/二価のバナジウム・レドツクス系を含む
アノライトを収容する負の区画室と、正の電極に電気接
触している五価/四価のバナジウム・レドツクス系を含
むカソライトを収容する正の区画室と、正および負の区
画室の間に配置されるとともにカソライトおよびアノラ
イトに接触してそれら間にイオン伝導を与えるイオン伝
導性の分離部材とを備えていて、少くとも一部充電され
ている全バナジウムのレドツクス電池の再充電方法であ
つて、外部回路から電気エネルギーを正および負の電極
に与えて、アノライト中に二価のバナジウム・イオン
を、カソライト中に五価のバナジウム・イオンを生成す
る再充電方法が提供される。 本発明は、この再充電方法により製作された全バナジ
ウムのレドツクス電池を含むものである。 本発明の第5の実施例によれば、負の電極に電気接触
している三価/二価のバナジウム・レドツクス系を含む
アノライトを収容する負の区画室と、正の電極に電気接
触している五価/四価のバナジウム・レドツクス系を含
むカソライトを収容する正の区画室と、正および負の区
画室の間は配置されているとともにカソライトおよびア
ノライトに接触していてそれの間にイオン伝導を与える
イオン伝導性の分離部材とを備えた全バナジウムのレド
ツクス電池からの電力発生方法であつて、正および負の
電極に電気接続するようにして外部回路を負荷すること
によつてレドツクス電池から電気エネルギーを引き出す
電力発生方法が提供される。 全バナジウムのレドツクス電池システムは、第1また
は第2の実施例から、新たなアノライトを得るためのア
ノライトだめにして、負の区画室へのアノライトの供給
管および負の区画室からのアノライトの戻し管を有する
アノライトだめと、新たなカソライトを得るためのカソ
ライトだめにして、正の区画室へのカソライトの供給管
および正の区画室からのカソライトの戻し管を有するカ
ソライトだめと、負の区画室とアノライトだめとの間で
アノライトをポンプ給送するためアノライトの管に、お
よび正の区画室とカソライトだめとの間でカソライトを
ポンプ給送するためカソライトの管に付随したポンプ手
段とを含めることによつて、組上げることができる。 他の全バナジウムのレドツクス電池システムは、第1
または第2の実施例から、負の区画室へ送られるべきア
ノライトを充填するためのアノライト充填の供給および
戻しの管を有するアノライトの充填だめと、正の区画室
へ送られるべきカソライトを充填するためのカソライト
充填の供給および戻しの管を有するカソライトの充填だ
めと、負の区画室からのアノライトを貯蔵するためのア
ノライト貯蔵の供給および戻しの管を有するアノライト
の貯蔵だめと、正の区画室からのカソライトを貯蔵する
ためのカソライト貯蔵の供給および戻しの管を有するカ
ソライトの貯蔵だめと、(i)カソライトを、カソライ
ト貯蔵の管、正の区画室、カソライト充填の管を通して
ポンプ給送し、(ii)アノライト溶液を、アノライト溶
液貯蔵の管、負の区画室、アノライト溶液充填の管を通
してポンプ給送するため、カソライト貯蔵の管およびカ
ソライト充填の管の少くとも一方、およびアノライト貯
蔵の管およびアノライト充填の管の少くとも一方に付随
のポンプ手段とを含めることによつて、組み上げること
ができる。 〔実施例〕 アノライトおよびカソライト用の好ましい電解質は、
H2SO4,Na2SO4,K2SO4,H3PO4,Na3PO4,K3PO4,HNO3
KNO3,NaNO3の水溶液、またはこれらの混合液、または
類似の電解質である。0.01M〜5Mの範囲の濃度のH2SO4
溶液が好ましい。より好ましくは濃度0.01M〜2.5MのH2S
O4である。更に好ましいのは0.01M〜2Mの範囲である。 三価/二価のバナジウム・レドツクス系は、VCl3をH2
SO4水溶液(acqueous H2SO4)中に溶解し、三価のバナ
ジウム・イオンの少くとも一部を電気化学的に還元して
二価のバナジウム・イオンとすることによつて準備でき
る。還元は、典形的には、脱気が終つておりシールされ
た容器内の2MのH2SO4中にて実行される。 五価/四価のバナジウム・レドツクス系は、五酸化バ
ナジウムを2MのH2SO4へ溶解することによつて準備され
る。五酸化バナジウムのイオンは、本発明のレドツクス
電池の放電中に正の区画室内で四価のバナジウム・イオ
ンへ還元される。 0.1M〜5MのH2SO4中の0.1M〜2MのVOSO4を準備して四価
のバナジウム・イオンを形成し、この四価のバナジウム
・イオンの少なくとも一部を電気化学的に還元して、三
価/二価のバナジウム・イオンの混合物又は二価のバナ
ジウム・イオンの溶液から成る前記のアノライトを形成
し、また、上述の四価のバナジウム・イオンの少なくと
も一部を酸化して、五価のバナジウム・イオンの溶液か
ら成る前記のカソライトを形成するのが、より好まし
い。 VOSO4をH2SO4の水溶液に溶解して得た四価のバナジウ
ム・イオンを酸化して五価のバナジウム・イオンとする
のが特に有利である。なぜなら、2MのH2SO4に五酸化バ
ナジウムを直接溶解して得られるのが約0.1Mの五価のバ
ナジウム・イオンを上限とするのに比して、2MのH2SO4
中に溶液で少くとも2Mの五価のバナジウム・イオンが準
備できるからである。五価のバナジウム・イオンの濃度
の増大は、それに応じて、所与のカソライト容積に対し
てのレドツクス電池の容量の増大を意味する。 このようなアノライトおよびカソライトの生成の利点
は、二価のバナジウム・イオンがシールされた脱気した
H2SO4中で安定であり、この二価のバナジウム・イオン
の酸化で得た三価のバナジウム・イオンも脱気したH2SO
4中で安定である点にある。加えて、四価および五価の
バナジウム・イオンはH2SO4中で安定なことも見出され
ている。 負および正の電極は、黒鉛,ガラス質カーボン,カー
ボン繊維物質(非編組のもの、アールストレーム・フイ
ンランド(Ahlstroem Finland)のCFT−3000型)、セル
ローズ・カーボン・ニツト(ニコン・カーボン社(日
本)のGF−20)、白金チタニウム、Pt,Au,Pb,RuO2とす
ることができ、またTiO2,RuO2若しくはIrO2またはそれ
らの組合せをドープした貴金属のような寸法安定化をし
たアノード(dimensionally stabilized anode)、導電
性ポリマーの被覆、または類似の物質とすることができ
る。白金チタニウムおよびカーボン・クロスGF−20は正
の電極として好ましい物質であり、黒鉛は負の電極とし
て好ましい物質である。 イオン伝導性の分離部材としては、スルホン化ポリエ
チレン膜、ポリスチレン・スルホン酸(polystyrene su
lphonic acid)の膜、又は類似の膜とすることができ
る。ポリスチレン・スルホン酸膜が好ましい。 塩化アルミニウム−ブチル・ピリジナムの塩化物(al
uminum chloride−butyl pyridinum chloride)の室温
の溶融塩のような非水溶液電解質も用いることができ
る。 本発明の全バナジウム電池は、−5℃〜99℃という広
い温度範囲で動作させることができる。 本発明の全バナジウム電池は、アノライトとカソライ
トの相互の混合が生じても、溶液の再生が電池の充電に
よつて簡単に達成されるという利点をもつ。従来のレド
ツクス電池で使用の混合された金属レドツクス系にあつ
ては、交差汚染したアノライトとカソライトは、これを
交換するか、これを取り出して外部での溶液処理によつ
て再生していた。 好ましくは、アノライトは、三価のバナジウム・イオ
ン:二価のバナジウム・イオンを、微量:5.0Mから5.0M:
微量の範囲の濃度で含むものであり、一方、カソライト
は、五価のバナジウム・イオン:四価のバナジウム・イ
オンを、微量:5.0Mから5.0M:微量の濃度範囲で含むもの
である。 より好ましくは、アノライトは、三価のバナジウム・
イオン:二価のバナジウム・イオンを、微量:2.5Mから
2.5M:微量の濃度範囲で含み、一方、カソライトは、五
価のバナジウム・イオン:四価のバナジウム・イオン
を、微量:2.5Mから2.5M:微量の濃度範囲で含む。 より更に好ましくは、アノライトは、三価のバナジウ
ム・イオン:二価のバナジウム・イオンを、微量:2.0M
から2.0M:微量の濃度範囲で含み、一方、カソライト
は、五価のバナジウム・イオン:四価のバナジウム・イ
オンを、微量:2.0Mから2.0M:微量の濃度範囲で含むもの
である。 電解質は、前記二価のバナジウム・イオンは、前記三
価のバナジウム・イオン、前記四価のバナジウム・イオ
ン、および前記五価のバナジウム・イオンに伴う硫酸塩
のアニオンを含んでいるのが好ましい。 カソライトは、好しくは、式VO(X)yで示される塩
を含む。ここで、yが2でXがF,Br,Clから選択される
か、またはyが1でXがSO4,Oから選択される。 アノライトも式VO(X)yで示される塩を含む。 塩の濃度は、好ましくは0.01M〜5M、より好ましくは
0.1M〜2.5M、より更に好ましくは0.01M〜2.0Mである。 好ましくは、負の区画室は気密にシールされ、アノラ
イトは脱気されている。 正の区画室も気密にシールされ、かつカソライトも脱
気されているのが好ましい。 以下、図面を参照して説明する。 第1図において、全バナジウムのレドツクス電池シス
テム10はレドツクス電池11を含む。レドツクス電池11
は、負の電極13を備えた負の区画室12と、正の電極15を
備えた正の区画室14を有している。負の区画室12は負の
電極13に電気接触しているアノライトを収容し、正の区
画室は正の電極15に電気接触しているカソライトを収容
する。 レドツクス電池11は、正および負の区画室12,14の間
に配置されるとともに、カソライトおよびアノライトに
接触していてそられ間にイオン伝導を与えるイオン伝導
性の分離部材16を含む。アノライトおよびカソライト
は、H2SO4水溶液にVOSO4を溶解して四価のバナジウム・
イオンの溶液を生成し、この溶液を、アノライトだめ1
7、負の区画室12、カソライトだめ18、正の区画室14へ
充填することによつて準備する。それからアノライトは
ポンプ21によりアノライトの供給および戻しの管19,20
を介して負の区画室12およびアノライトだめ17へ通され
る。同様にして、カソライトはポンプ24によりカソライ
トの供給および戻しの管22,23を介して正の区画室14お
よびカソライトだめ18へ通される。レドツクス電池11
は、それから、電気エネルギーを電源25から正および負
の電極13,14へスイツチ26の閉成とスイツチ27の開放と
により与えることによつて充電され、アノライト中に二
価のバナジウム・イオンを生成するとともに、カソライ
ト中に五価のバナジウム・イオンを生成する。 スイツチ26の開放とスイツチ27の閉成とにより電力は
発生され、負および正の電極13,15に接続されている負
荷28に電気エネルギーが取り出される。 レドツクス電池11は、スイツチ27の開放とスイツチ26
の閉成とにより再充電される。電源25からの電気エネル
ギーを与えることによつて、アノライト中に二価のバナ
ジウム・イオンを生成し、カソライト中に五価のバナジ
ウム・イオンが生成される。アノライトとカソライトの
間での交差汚染は再充電中に元の通りに整えられる。 全バナジウムのレドツクス電池システムの利点の1つ
は、二価,三価,四価,五価のバナジウム・イオンが、
脱気した、シールをした硫酸水溶液中で、比較的安定で
ある点にある。 第2図において、変形した全バナジウムのレドツクス
電池システム50は、第1図のレドツクス電池11,電源25,
負荷28を含んでいるが、アノライトだめ17およびカソラ
イトだめ18は、アノライトの充填だめ51と貯蔵だめ52、
およびカソライトの充填だめ53と貯蔵だめ54に置き換え
られている。アノライトの充填だめ51は、負の区画室12
との間でアノライトの充填用の供給・戻し管55を介し
て、アノライトの送・受をする。同様に、カソライトの
充填だめ53は、正の区画室14との間でカソライトの充填
用の供給・戻し管56を介して、カソライトの送・受をす
る。アノライトは、負の区画室12からアノライトの貯蔵
だめ52へ向けて、又はその逆向きに、アノライト貯蔵の
供給・戻し管57を介してポンプ58によりポンプ送りされ
る。カソライトも同じように、正の区画室14からカソラ
イトの貯蔵だめ54へ向けて、又はその逆向きに、カソラ
イト貯蔵の供給・戻し管56を介してポンプ60により送ら
れる。 レドツクス電池システム50における充電、再充電、電
力発生の過程は、正および負の区画室でのプロセスがレ
ドツクス電池システム10では循環手法であるのに対して
バツチ処理で行われる点を除けば、レドツクス電池シス
テム10と同様にして実施される。 実験例1 第3図のレドツクス電池に用いて一連の充電・放電の
実験を行つた。 次の種々の物質が正の電極用に試験された。 −−チタン・シート −−白金チタン・シート −−黒鉛の棒おび板 −−カーボン繊維物質(非編組、アールストレーム,フ
インランドのCFT−3000形) −−セルロース・カーボン・ニツト(ニコン・カーボン
社のGF−20) −−寸法安定性を高められたアノード(チタン−ダイア
モンド・シヤムロツク(Titanium−Diamond Shamrock)
上のIrO2) スルホン化ポリエチレンのアニオン選択性型膜および
ポリスチレン・スルホン酸のカチオン選択性型膜も試験
した。電解質の組成は1.0M〜2.0Mの硫酸中の0.1M〜2Mの
バナジル硫酸塩VOSO4の範囲で、その溶液を正および負
の電池半部の双方に用いた。電流密度は、電解の濃度、
電極に用いた物質、イオン伝導性の分離部材に応じて、
10mA/cm2〜25mA/cm2の範囲で変化させた。 初充電において次のレドツクス反応ば生じた。 正の電極 V4+→V5++e- 負の電極 V4++2e-→V2+ しかし、その後の充電・放電の反応は次の通りであ
る。 正の電極 V4+V5++e- 負の電極 V3+V2++e- 初充電において、負の電解質を完全充電するには、正
の電解質に比して2倍の電荷が必要とされる。正の電池
半部の過充電および酸素生成を避けるため、正の電池半
部の電解質が完全充電に至つた時、その完全充電の電解
質を未充電の電解質溶液と交換して充電を継続した。 充電中、溶解酸素の除去と空気の区画室への拡散阻止
とのために、ちつ素を、負の電池半部の溶液に気泡で通
した。酸素除去により、還元した電解質の再酸化が防止
された。これは、実用面では、電池の気密化により不要
となろう。 充電のための平均的実験条件は次の通りであつた。 最初の電解質:2MのH2SO4中に2MのVOSO4 温度 :20℃ 電極 負 :黒鉛の板 正 :前述の諸物質 電極面積 :15cm2〔3cm×5cm〕 電流密度 :10mA/cm2〜25mA/cm2 電圧 :完全充電に向けて2.2から2.9V 電池が略完全充電に至ると、より多くの酸素および水
素の放出が観察できた。平均の充電効率は、90%超であ
つた。完全充電後における開回路での電池電圧の安定性
の試験では、72時間で1.3V±0.05Vの一定に電位が維持
されていた。 放電時の電流効率は、電極と膜の物質により、変化し
た。25mA/cm2の電流密度の放電時、効率は、70%の放電
状態まで、90%超であつた。70%を超える放電状態ま
で、改善した電池の設計と電解質のポンプ送りとによ
り、高効率が維持される。種々の電解質濃度での結果の
再現性は良好であつた。 還元された電解質および酸化された電解質についての
安定性の試験を、−5℃〜+60℃の温度範囲にわたつて
行つた。高温での分解の加速も、低温での結晶化も観察
されなかつた。 結果の要約は次の通りである。 チタン・シートは、高電気抵抗を呈する表面層の生成
による陽極不動態化の故に、適当でないと判明した。 白金チタンのメツシユは、この問題を呈さず、陽極と
しても陰極としても良く作動した。化学的破壊は認めら
れなかつた。 黒鉛の棒および板は、バナジウムの種に対し受け入れ
られる反応速度を呈したが、充電サイクルにおける酸化
溶液(oxidising solution)中での耐性が無かつた。数
回の充電・放電サイクルの後で、黒鉛の表面には腐食が
現われ、正の電解質中にカーボン粒子の細かい分散が認
められた。数度の実験の後も、負の電極は不変であつ
た。 カーボン繊維にも同様の機械的分解が観察された。陽
極は、電流密度の最も高い領域で特に酸化された。五番
目に試験された電極物質は、カーボン・クロスGF−20で
あつた。このカーボン・クロスを黒鉛の板に締結して陽
極として試験した。カーボン・クロスの表面に注目に値
する腐食は観察されなかつたが下地の黒鉛の分解は顕著
であつた。 試験した物質の中で、寸法安定化をされたアノード
(Ti上のIrO2)が、バナジウム電池の正の電極として特
に適するものと考えられる。 イオン伝導性の分離部材用としてのイオン選択性膜を
2種類、その適性について試験した。これらは、スルホ
ン化ポリエチレンとポリスチレン・スルホン酸とであつ
た。 スルホン化ポリエチレンのアニオン選択型膜は良好に
働いた。しかし、数度の実験の後で、その色とかたさと
が変化した。その膜はより剛性となりより硬くなり、そ
の電気抵抗が増大した。 ポリスチレン・スルホン酸のカチオン選択型膜は、良
い電気特性を持つていた。その抵抗率は低く、100時間
の試験後も注目すべき変化はなかつた。 実験例2 全バナジウムのレドツクス電池における電池半部それ
ぞれのV(II)/V(III)およびV(IV)/V(V)の動
作試験のため、第3図に示す研究所規模のレドツクス電
池を設計し、製作した。 電池は2つの分離した区画室からなり、正の区画室と
負の区画室とはイオン選択性の膜で仕切られた。各区画
室の容積は略100mlであつた。電池半部は双方とも温度
制御用の水ジヤケツトを備えている。 黒鉛の板を両電極に用い、スルホン化ポリエチレンの
アニオン選択性物質を膜に用いた。アノライトおよびカ
ソライトの電池半部電解質は、2MのH2SO4中に0.1MのV
(III)および0.1MのV(IV)をそれぞれ含有した。第
4図に代表的な充電・放電の曲線を示す。 電池を3mA/cm2の電流密度で充電した。電圧は完全充
電に向けて2.1Vから2.4Vまで変化した。電池のほぼ完全
充電時に、少量の酸素と水素の放出が観察された。平均
の充電効率は90%を超えた。完全充電後における開回路
での電池電圧の安定性を72時間にわたり試験したとこ
ろ、電位は1.3V±0.05Vの略一定であつた。 3mA/cm2の放電電流密度で、70%の放電状態まで、電
流効率は90%を超えていた。試験された電池の設計は最
適設計にはほど遠いものであつたから、設計改善と電解
質のポンプ送りとにより、高効率を70%放電状態を超え
ても得られる点を注記する。 −5℃〜60℃の温度範囲で、還元された電解質および
酸化された電解質の安定性試験の結果、高温での分解の
加速も、低温での結晶化も呈さなかつた。しかし、長期
の使用後、正の電極および膜に緩慢な劣化が認められ
た。従つて、黒鉛の板は、バナジウムの種に対して十分
な反応速度を呈したが、充電サイクル中の酸化溶液(ox
idizing solution)に対して耐性が無かつた。数回の充
電・放電サイクルの後、黒鉛の表面は腐食を呈し、正の
電池半部の電解質中にカーボン粒子の細かな分散が認め
られた。数度の実験後も、負の電極は不変であつた。 試験電池に使用のスルホン化ポリエチレン膜も時間経
過に伴つて劣化した。その膜は良好に働き、70時間にわ
たつて開回路での電圧を一定に維持したが、数回の実験
の後、その膜の色とかたさが変化した。膜はより剛にか
つ硬くなり、その電気抵抗率が増大していた。 実験例3 第3図のレドツクス電池を以下の条件下で試験した。 最初の電解質:2MのH2SO4中に2MのVOSO4 温度 :25℃ 電極 負 :黒鉛の板 正 :黒鉛の板 電極の寸法 :40×32×7mm3 電流密度 :8mA/cm2(充電時) イオン伝導性:CMVポリスチレン・スルホン酸の分離部材
(カチオン型) レドツクス電池の初充電曲線を第5図の曲線aで示
す。曲線bは、開回路でのレドツクス電池電圧で、28時
間にわたり比較的安定であつた。 実験例4 第6図のレドツクス電池を以下の条件下で試験した。 最初の電解質:2MのH2SO4中に2MのVOSO4 温度 :25℃ 電極 A 第7図の曲線aおよび曲線b 負 :黒鉛の板 正 :黒鉛の板 B 第7図の曲線a′および曲線b′ 負 :黒鉛の板 正 :寸法安定化アノード−−チタン上の二酸
化イリジウム(ダイアモンド・シヤムロツク) 電流密度 :6mA/cm2(充電および放電時) イオン伝導性:CMVポリスチレン・スルホン酸の分離部材
(カチオン型)(アサヒガラス) 第7図において、曲線a,bを曲線a′,b′と比べる
と、後者の曲線については、黒鉛の板の電極と比べた
時、寸法安定化をされたアノードでの五価/四価のバナ
ジウム・レドツクス反応のための過電圧が低くされてい
ることから、必要な充電電圧はより低いものであること
が読み取れる。寸法安定化をされたアノードは数回の充
電・放電サイクルの後でも安定していたが、黒鉛の正極
板は最初の充電サイクルの後に既に機械的分解のきざし
を示していた。
【図面の簡単な説明】 第1図は、アノライトだめおよびカソライトだめを有す
る全バナジウムのレドツクス電池システムを示す図、 第2図は、アノライトおよびカソライトそれぞれの充填
だめならびにアノライトおよびカソライトそれぞれの貯
蔵だめを有するレドツクス電池システムを示す図、 第3図は、研究規模のレドツクス電池の上面図(は電
極の接点、はちつ素の入口、はちつ素の出口、は
基準電極又は温度計、はサーモスタツトからの水の入
口、は水の出口をそれぞれ示している)、 第4図は、実験例2の典型的なレドツクス電池の電圧特
性を示す曲線図(aは充電中の電圧変化を示す曲線、b
は充電された電池の開回路での電圧安定性を示す曲線を
それぞれ示している)、 第5図は、実験例3のレドツクス電池の電圧特性を示す
曲線図(aは充電中の電圧変化を示す曲線、bは充電さ
れた電池の開回路での電圧安定性を示す曲線をそれぞれ
示している)、 第6図は、濃度分極およびIR損失を減少させる、N2の気
泡通しおよび正電極・負電極間距離の狭小化という変形
を加えた研究規模のレドツクス電池を示す図(Aは正電
極、Cは負電極、Wはワツシヤー、Mは膜、Eはアノラ
イト又はカソライトをそれぞれ示している)、 第7図は、2MのVOSO4と2MのH2SO4を採用しかつセレミオ
ン(Selemion)CMVカチオン選択性膜(アサヒガラス
社)を採用したレドツクス電池2回目の充電および放電
サイクルにおける充電および放電特性を示す図で、曲線
a,bは黒鉛の電極を用いた場合における充電特性,放電
特性をそれぞれ示し、曲線a′,b′は正の電極のみを黒
鉛から寸法安定化をされた電極(チタン上の酸化イリジ
ウム−ダイアモンド・シヤムロツク)に置き換えたとき
の充電特性,放電特性をそれぞれ示している。 10,50……レドツクス電池システム、11……レドツクス
電池、12……負の区画室、13……負の電極、14……正の
区画室、15……正の電極、16……分離部材、17……アノ
ライトだめ、18……カソライトだめ、25……電源、26,2
7……スイツチ、28……負荷、51……アノライトの充填
だめ、52……アノライトの貯蔵だめ、53……カソライト
の充填だめ、54……カソライトの貯蔵だめ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミロン・リチシイク オーストラリア国 2200 ニユーサウス ウエールズ州・バンクスタウン・チヤペ ル ロード・127 (72)発明者 ロバート・ジヨージ・ロビンズ オーストラリア国 2070 ニユーサウス ウエールズ州・リンドフイールド・アデ レイド アヴエニユウ・25 (56)参考文献 特開 昭55−24389(JP,A) 特開 昭57−9073(JP,A) Journal of Power Sources,15 (1985) (Ne therlands),P.179〜190 Journal of Power Sources,16 (1985) (Ne therlands),P.85〜95

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.二価および/または三価のバナジウム・イオンを含
    むとともに負の電極に接触しているアノライトを収容す
    る負の区画室と、五価および/または四価のバナジウム
    ・イオンを含むとともに正の電極に接触しているカソラ
    イトを収容する正の区画室と、この正の区画室および前
    記負の区画室の間に配置され、前記アノライトおよび前
    記カソライトに接触していてそれらの間にイオン伝導を
    与えるイオン伝導性の分離部材とを備えた全バナジウム
    のレドックス電池において、 前記アノライトおよびカソライトの電解質は硫酸および
    /またはリン酸を含み、バナジウム・イオンはバナジウ
    ムの酸化物および/または硫酸塩から生成され、かつ前
    記アノライトおよびカソライト中のバナジウム・イオン
    の濃度は、0.1〜5Mであることを特徴とする全バナジウ
    ムレドックス電池。 2.充電状態において、カソライト中の五価のバナジウ
    ム・イオンは、四価のバナジウム・イオンを酸化して得
    られた五価のバナジウム・イオンであって、五価バナジ
    ウム・イオンの濃度が0.1〜5Mであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の全バナジウムレドックス電
    池。 3.前記アノライトおよびカソライト中のバナジウム・
    イオンの濃度が0.3〜5Mであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の全バナジウムレドックス電池。 4.前記電解質濃度が0.01〜5Mであることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項記載の全バナジウムレドックス電
    池。 5.三価/二価のバナジウム・レドックス系を含んで0.
    1Mより大きい濃度のバナジウム・イオンを有するととも
    に負の電極に電気接触しているアノライトを収容する負
    の区画室にして、電池放電過程で酸化される還元状態の
    二価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で還元
    される酸化状態の三価のバナジウム・イオン又は二価お
    よび三価のバナジウム・イオンの混合したものを保持し
    ている電解質を、前記アノライトを構成する前記三価/
    二価のバナジウム・レドックス系が含んでいる負の区画
    室と、 五価/四価のバナジウム・レドックス系を含むとともに
    正の電極に電気接触しているカソライトを収容する正の
    区画室にして、電池放電過程で還元される酸化状態の五
    価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で酸化さ
    れる還元状態の四価のバナジウム・イオン又は五価およ
    び四価のバナジウム・イオンの混合したものを保持して
    いる電解質を、前記カソライトを構成する前記五価/四
    価のバナジウム・レドックス系が含んでいる正の区画室
    と、 この正の区画室および前記負の区画室の間に配置され、
    前記カソライトおよび前記アノライトに接触していてそ
    れら間にイオン伝導を与えるイオン伝導性の分離部材と
    を備え、 前記五価のバナジウム・イオンは、電池充電状態では、
    0.1Mより大であり、対応した濃度の四価のバナジウム・
    イオン溶液の酸化により生成されたものである ことを特徴とする全バナジウムのレドックス電池。 6.特許請求の範囲第5項記載のレドックス電池におい
    て、前記アノライトおよびカソライト中のバナジウム・
    イオンの濃度は、0.1〜5.0Mであることを特徴とする全
    バナジウムのレドックス電池。 7.特許請求の範囲第5項記載のレドックス電池におい
    て、前記アノライトおよびカソライト中のバナジウム・
    イオンの濃度は、0.1〜2.5Mであることを特徴とする全
    バナジウムのレドックス電池。 8.特許請求の範囲第5項記載のレドックス電池におい
    て、前記アノライトおよびカソライト中のバナジウム・
    イオンの濃度は、0.1〜2.0Mであることを特徴とする全
    バナジウムのレドックス電池。 9.特許請求の範囲第5項乃至第8項のいずれか1項に
    記載のレドックス電池において、電解質は、硫酸アニオ
    ンを含んでいることを特徴とするレドックス電池。 10.特許請求の範囲第5項乃至第9項の何れか1項に
    記載のレドックス電池において、正の電極および負の電
    極は、チタン、RuO2、TiO2、IrO2、Pt、Au、Pd、伝導性
    ポリマ・コーティング、グラファイト、ガラス質カーボ
    ン、不織布カーボン・ファイバ材料またはセルロース、
    カーボン編組物に設けられた、TiO2、RuO2またはIrO2
    たはこれらの組合せを含む寸法安定化アノードから選択
    され、かつイオン伝導性の分離部材は、スルホン化ポリ
    エチレン膜またはポリスチレン・スルホン酸膜から選択
    されることを特徴とするレドックス電池。 11.特許請求の範囲第5項乃至第10項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、負の区画室は気密シ
    ールされ、かつアノライトは脱気されていることを特徴
    とするレドックス電池。 12.特許請求の範囲第5項乃至第11項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、正の区画室は気密シ
    ールされ、かつカソライトは脱気されていることを特徴
    とするレドックス電池。 13.特許請求の範囲第5項乃至第8項の何れか1項に
    記載のレドックス電池において、電解質は、H2SO4、Na2
    SO4、K2PO4、H3PO4、Na3PO4、K3PO4、KNO3、NaNO3また
    はこれらの混合の水溶液から選択されることを特徴とす
    るレドックス電池。 14.特許請求の範囲第5項乃至第12項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、電解質は0.01M〜5M
    のH2SO4であることを特徴とするレドックス電池。 15.三価/二価のバナジウム・レドックス系を含んで
    0.1Mより大きい濃度のバナジウム・イオンを有するとと
    もに負の電極に電気接触しているアノライトを収容する
    負の区画室にして、電池放電過程で酸化される還元状態
    の二価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で還
    元される酸化状態の三価のバナジウム・イオン又は二価
    および三価のバナジウム・イオンの混合したものを保持
    している電解質を、前記アノライトを構成する前記三価
    /二価のバナジウム・レドックス系が含んでいる負の区
    画室を備え、 五価/四価のバナジウム・レドックス系を含むとともに
    正の電極に電気接触しているカソライトを収容する正の
    区画室にして、電池放電過程で還元される酸化状態の五
    価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で酸化さ
    れる還元状態の四価のバナジウム・イオン又は五価およ
    び四価のバナジウム・イオンの混合したものを保持して
    いる電解質を、前記カソライトを構成する前記五価/四
    価のバナジウム・レドックス系が含んでいる正の区画室
    を備え、 この正の区画室および前記負の区画室の間に配置され、
    前記カソライトおよび前記アノライトに接触していてそ
    れら間にイオン伝導を与えるイオン伝導性の分離部材を
    備え、 前記五価のバナジウム・イオンは、電池充電状態では0.
    1Mより大であり、対応した濃度の四価のバナジウム・イ
    オン溶液の酸化により生成されたものであり、 別のアノライト用のアノライトだめにして、前記アノラ
    イトだめと前記負の区画室との間にアノライトの供給管
    および戻し管を有するアノライトだめを備え、 別のカソライト用のカソライトだめにして、前記カソラ
    イトだめと前記正の区画室との間にカソライトの供給管
    および戻し管を有するカソライトだめを備え、 前記負の区画室と前記アノライトだめとの間でアノライ
    トをポンプ給送するため、アノライトの管に、および前
    記正の区画室と前記カソライトだめとの間でカソライト
    をポンプ給送するためカソライトの管に付随したポンプ
    手段を備えている ことを特徴とする全バナジウムのレドックス電池。 16.三価/二価のバナジウム・レドックス系を含んで
    0.1Mより大きい濃度のバナジウム・イオンを有するとと
    もに負の電極に電気接触しているアノライトを収容する
    負の区画室にして、電池放電過程で酸化される還元状態
    の二価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で還
    元される酸化状態の三価のバナジウム・イオン又は二価
    および三価のバナジウム・イオンの混合したものを保持
    している電解質を、前記アノライトを構成する前記三価
    /二価のバナジウム・レドックス系が含んでいる負の区
    画室を備え、 五価/四価のバナジウム・レドックス系を含むとともに
    正の電極に電気接触しているカソライトを収容する正の
    区画室にして、電池放電過程で還元される酸化状態の五
    価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で酸化さ
    れる還元状態の四価のバナジウム・イオン又は五価およ
    び四価のバナジウム・イオンの混合したものを保持して
    いる電解質を、前記カソライトを構成する前記五価/四
    価のバナジウム・レドックス系が含んでいる正の区画室
    を備え、 この正の区画室および前記負の区画室の間に配置され、
    前記カソライトおよび前記アノライトに接触していてそ
    れら間にイオン伝導を与えるイオン伝導性の分離部材を
    備え、 前記五価のバナジウム・イオンは、電池充電状態では0.
    1Mより大であり、対応した濃度の四価のバナジウム・イ
    オン溶液の酸化により生成されたものであり、 前記負の区画室へ送られるべき別のアノライトを充填す
    るための、アノライト充填の供給管および戻しの管を有
    するアノライトの充填だめを備え、 前記正の区画室へ送られるべき別のカソライトを充填す
    るための、カソライト充填の供給管および戻しの管を有
    するカソライトの充填だめを備え、 前記負の区画室からのアノライトを貯蔵するための、ア
    ノライト貯蔵の供給および戻しの管を有するアノライト
    の貯蔵だめを備え、 前記正の区画室からのカソライトを貯蔵するための、カ
    ソライト貯蔵の供給および戻しの管を有するカソライト
    の貯蔵だめを備え、 (i)カソライトを、前記カソライト貯蔵の管、前記正
    の区画室、前記カソライト充填の管を通してポンプ給送
    し、(ii)アノライトを、前記アノライト溶液貯蔵の
    管、前記負の区画室、前記アノライト溶液充填の管を通
    してポンプ給送するため、前記カソライト貯蔵の管およ
    びカソライト充填の管の少なくとも一方、およびアノラ
    イト貯蔵の管およびアノライト充填の管の少なくとも一
    方に付随するポンプ手段を備えている ことを特徴とする全バナジウムのレドックス電池。 17.四価バナジウム・イオンを含む電解質から成ると
    ともに正の電極に電気接触しているカソライトを収容す
    る正の区画室と、四価バナジウム・イオンを含む電解質
    から成るとともに負の電極に電気接触しているアノライ
    トを収容する負の区画室と、前記正の区画室および前記
    負の区画室の間に配置され、前記カソライトおよび前記
    アノライトに接触してそれらの間にイオン伝導を与える
    イオン伝導性の分離部材とを有し、前記アノライトおよ
    びカソライト中の前記四価のバナジウム・イオンの濃度
    は0.1Mよりも高く、前記四価のバナジウム・イオンが0.
    1Mよりも高い濃度の五価のバナジウム・イオンに酸化さ
    れ得ることを特徴とする、未充電の全バナジウムのレド
    ックス電池。 18.特許請求の範囲第17項記載のレドックス電池にお
    いて、カソライトは、yが2であってXがF、Brまたは
    Clから選択されるか、または、yが1であってXがSO4
    またはOから選択される、化学式VO(X)yの塩を含む
    ことを特徴とするレドックス電池。 19.特許請求の範囲第18項記載のレドックス電池にお
    いて、yは1、XはSO4またOから選択されることを特
    徴とするレドックス電池。 20.特許請求の範囲第17項記載のレドックス電池にお
    いて、カソライトは化学式VOSO4の塩を含むことを特徴
    とするレドックス電池。 21.特許請求の範囲第18項乃至第20項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、塩の濃度は高くて5M
    であることを特徴とするレドックス電池。 22.特許請求の範囲第18項乃至第20項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、塩の濃度は高くて2.
    5Mであることを特徴とするレドックス電池。 23.特許請求の範囲第18項乃至第20項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、塩の濃度は高くて2.
    0Mであることを特徴とするレドックス電池。 24.特許請求の範囲第17項乃至第23項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、電解質はH2SO4、Na2
    SO4、K2SO4、H3PO4、Na3PO4、K3PO4、KNO3、NaNO3また
    はこれらの混合物の水溶液から選択されることを特徴と
    するレドックス電池。 25.特許請求の範囲第17項乃至第23項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、電解質は0.01M〜5.0
    MのH2SO4であることを特徴とするレドックス電池。 26.特許請求の範囲第17項乃至第25項のいずか1項に
    記載のレドックス電池において、正の電極および負の電
    極は、チタン、RuO2、TiO2、IrO2、Pt、Au、Pd、伝導性
    ポリマ・コーティング、グラファイト、ガラス質カーボ
    ン、不織布カーボン・ファイバ材料、またはセルロー
    ス、カーボン編組物に設けられた、TiO2、RuO2またはIr
    O2またはこれらの組合せを含む寸法安定化アノードから
    選択され、かつイオン伝導性の分離部材は、スルホン化
    ポリエチレン膜またはポリスチレン・スルホン酸膜から
    選択されることを特徴とするレドックス電池。 27.特許請求の範囲第17項乃至第26項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、負の区画室は気密シ
    ールされ、かつアノライトは脱気されていることを特徴
    とするレドックス電池。 28.特許請求の範囲第17項乃至第27項のいずれか1項
    に記載のレドックス電池において、正の区画室は気密シ
    ールされ、かつカソライトは脱気されていることを特徴
    とするレドックス電池。 29.三価/二価のバナジウム・レドックス系を含んで
    0.1Mより大きい濃度のバナジウム・イオンを有するとと
    もに負の電極に電気接触しているアノライトを収容する
    負の区画室にして、電池放電過程で酸化される還元状態
    の二価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で還
    元される酸化状態の三価のバナジウム・イオン又は二価
    および三価のバナジウム・イオンの混合したものを保持
    している電解質を、前記アノライトを構成する前記三価
    /二価のバナジウム・レドックス系が含んでいる負の区
    画室と、 五価/四価のバナジウム・レドックス系を含むとともに
    正の電極に電気接触しているカソライトを収容する正の
    区画室にして、電池放電過程で還元される酸化状態の五
    価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で酸化さ
    れる還元状態のの四価のバナジウム・イオン又は五価お
    よび四価のバナジウム・イオンの混合したものを保持し
    ている電解質を、前記カソライトを構成する前記五価/
    四価のバナジウム・レドックス系が含んでいる正の区画
    室と、 この正の区画室および前記負の区画室の間に配置され、
    前記カソライトおよび前記アノライトに接触していてそ
    られ間にイオン伝導を与えるイオン伝導性の分離部材と
    を備え、 前記五価のバナジウム・イオンは、電池充電状態では0.
    1Mより大であり、対応した濃度の四価のバナジウム・イ
    オン溶液の酸化により生成されたものである、全バナジ
    ウムのレドックス電池を再充電する方法であって、 少なくとも一部放電されている全バナジウムのレドック
    ス電池の再充電方法であって、外部回路から電気エネル
    ギーを正および負の電極に与えて、アノライト中に二価
    のバナジウム・イオンを、カソライト中に五価のバナジ
    ウム・イオンを生成する再充電方法。 30.特許請求の範囲第29項記載の方法において、前記
    アノライトおよびカソライト中のバナジウム・イオンの
    濃度は、0.1〜5.0Mであることを特徴とする再充電方
    法。 31.特許請求の範囲第29項記載の方法において、前記
    アノライトおよびカソライト中のバナジウム・イオンの
    濃度は、0.1〜2.5Mであることを特徴とする再充電方
    法。 32.特許請求の範囲第29項記載の方法において、前記
    アノライトおよびカソライト中のバナジウム・イオンの
    濃度は、0.1〜2.0Mであることを特徴とするの再充電方
    法。 33.特許請求の範囲第29項乃至第32項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は、硫酸アニオンを含ん
    でいることを特徴とする再充電方法。 34.特許請求の範囲第29項乃至第33項のいずれか1項
    に記載の方法において、正の電極および負の電極は、チ
    タン、RuO2、TiO2、IrO2、Pt、Au、Pd、伝導性ポリマ・
    コーティング、グラファイト、ガラス質カーボン、不織
    布カーボン・ファイバ材料またはセルロース、カーボン
    編物に設けられた、TiO2、RuO2またはIrO2またはこれら
    の組合せを含む寸法安定化アノードから選択され、かつ
    イオン伝導性の分離部材は、スルホン化ポリエチレン膜
    またはポリスチレン・スルホン酸膜から選択されること
    を特徴とする再充電方法。 35.特許請求の範囲第29項乃至第34項のいずれか1項
    に記載の方法において、負の区画室は気密シールされ、
    かつアノライトは脱気されていることを特徴とする再充
    電方法。 36.特許請求の範囲第29項乃至第34項のいずれか1項
    に記載の方法において、正の区画室は気密シールされ、
    かつカソライトは脱気されていることを特徴とする再充
    電方法。 37.特許請求の範囲第29項乃至第32項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は、H2SO4、Na2SO4、K2S
    O4、H3PO4、Na3PO4、K3PO4、KNO3、NaNO3またはこれら
    の混合の水溶液から選択されることを特徴とする再充電
    方法。 38.特許請求の範囲第29項乃至第36項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は0.01M〜5MのH2SO4であ
    ることを特徴とする再充電方法。 39.0.1Mより大きい濃度の四価バナジウム・イオンを
    含む電解質から成るとともに正の電極に電気接触してい
    るカソライトを収容する正の区画室と、0.1Mより大きい
    濃度の四価バナジウム・イオンを含む電解質から成ると
    ともに負の電極に電気接触しているアノライトを収容す
    る負の区画室と、前記正の区画室および前記負の区画室
    の間に配置され、前記カソライトおよび前記アノライト
    に接触してそれらの間にイオン伝導を与えるイオン伝導
    性の分離部材とを有し、前記五価のバナジウム・イオン
    は、電池充電状態では0.1Mより大であり、対応した濃度
    の四価のバナジウム・イオン溶液の酸化により生成され
    たものである、未充電の全バナジウムのレドックス電池
    の充電方法であって、外部回路から電気エネルギーを正
    および負の電極に与えて、アノライト中に二価のバナジ
    ウム・イオンを、カソライト中に五価のバナジウム・イ
    オンを生成する充電方法。 40.特許請求の範囲第39項記載の方法において、カソ
    ライトは、yが2であってXがF,BrまたはClから選択さ
    れるか、または、yは1であってXがCO4またはOから
    選択される、化学式VO(X)yの塩を含むことを特徴と
    する充電方法。 41.特許請求の範囲第40項記載の方法において、yは
    1、XはSO4またはOから選択されることを特徴とする
    充電方法。 42.特許請求の範囲第39項記載の方法において、カソ
    ライトは化学式VOSO4の塩を含むことを特徴とする充電
    方法。 43.特許請求の範囲第40項乃至第42項のいずれか1項
    に記載の方法において、塩の濃度は高くて5Mであること
    を特徴とする充電方法。 44.特許請求の範囲第40項乃至第42項のいずれか1項
    に記載の方法において、塩の濃度は高くて2.5Mであるこ
    とを特徴とする充電方法。 45.特許請求の範囲第40項乃至第42項のいずれか1項
    に記載の方法において、塩の濃度は高くて2.0Mであるこ
    とを特徴とする充電方法。 46.特許請求の範囲第39項乃至第45項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は、H2SO4、Na2SO4、K2S
    O4、H3PO4、Na3PO4、K3PO4、KNO3、NaNO3またはこれら
    の混合物の水溶液から選択されることを特徴とする充電
    方法。 47.特許請求の範囲第39項乃至第45項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は0.01M〜5.0MのH2SO4
    あることを特徴とする充電方法。 48.特許請求の範囲第39項乃至第47項のいずれか1項
    に記載の方法において、正の電極および負の電極は、チ
    タン、RuO2、TiO2、IrO2、Pt、Au、Pd、伝導性ポリマ・
    コーティング、グラファイト、ガラス質カーボン、不織
    布カーボン・ファイバ材料、またはセルロース、カーボ
    ン編組物に設けられた、TiO2、RuO2またはIrO2またはこ
    れらの組合せを含む寸法安定化アノードから選択され、
    かつイオン伝導性の分離部材は、スルホン化ポリエチレ
    ン膜またはポリスチレン・スルホン酸膜から選択される
    ことを特徴とする充電方法。 49.特許請求の範囲第39項乃至第48項のいずれか1項
    に記載の方法において、負の区画室は気密シールされ、
    かつアノライトは脱気されていることを特徴とする充電
    方法。 50.特許請求の範囲第39項乃至第49のいずれか1項に
    記載の方法において、正の区画室は気密シールされ、か
    つカソライトは脱気されていることを特徴とする充電方
    法。 51.三価/二価のバナジウム・レドックス系を含んで
    0.1Mより大きい濃度のバナジウム・イオンを有するとと
    もに負の電極に電気接触しているアノライトを収容する
    負の区画室にして、電池放電過程で酸化される還元状態
    の二価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で還
    元される酸化状態の三価のバナジウム・イオン又は二価
    および三価のバナジウム・イオンの混合したものを保持
    している電解質を、前記アノライトを構成する前記三価
    /二価のバナジウム・レドックス系が含んでいる負の区
    画室と、 五価/四価のバナジウム・レドックス系を含むとともに
    正の電極に電気接触しているカソライトを収容する正の
    区画室にして、電池放電過程で還元される酸化状態の五
    価のバナジウム・イオン若しくは電池充電過程で酸化さ
    れる還元状態の四価のバナジウム・イオン又は五価およ
    び四価のバナジウム・イオンの混合したものを保持して
    いる電解質を、前記カソライトを構成する前記五価/四
    価のバナジウム・レドックス系が含んでいる正の区画室
    と、 この正の区画室および前記負の区画室の間に配置され、
    前記カソライトおよび前記アノライトに接触していてそ
    れら間にイオン伝導を与えるイオン伝導性の分離部材と
    を備え、 前記五価のバナジウム・イオンは、電池充電状態では、
    0.1Mより大であり、対応した濃度の四価のバナジウム・
    イオン溶液の酸化により生成されたものである、全バナ
    ジウムのレドックス電池からの電力発生方法であって: 正および負の電極に電気接続するようにして外部回路を
    負荷することによってレドックス電池から電気エネルギ
    ーを引き出す電力発生方法。 52.特許請求の範囲第51項記載の方法において、前記
    アノライトおよびカソライト中のバナジウム・イオンの
    濃度は、0.1〜5.0Mであることを特徴とする電力発生方
    法。 53.特許請求の範囲第51項記載の方法において、前記
    アノライトおよびカソライト中のバナジウム・イオンの
    濃度は、0.1〜2.5Mであることを特徴とする電力発生方
    法。 54.特許請求の範囲第51項記載の方法において、前記
    アノライトおよびカソライト中のバナジウム・イオンの
    濃度は、0.1〜2.0Mであることを特徴とする電力発生方
    法。 55.特許請求の範囲第51項乃至第54項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は、硫酸アニオンを含ん
    でいることを特徴とする電力発生方法。 56.特許請求の範囲第51項乃至第55項のいずれか1項
    に記載の方法において、正の電極および負の電極は、チ
    タン、RuO2、TiO2、IrO2、Pt、Au、Pd、伝導性ポリマ・
    コーティング、グラファイト、ガラス質カーボン、不織
    布カーボン・ファイバ材料またはセルロース、カーボン
    編組物に設けられた、TiO2、RuO2またはIrO2またはこれ
    らの組合せを含む寸法安定化アノードから選択され、か
    つイオン伝導性の分離部材は、スルホン化ポリエチレン
    膜またはポリスチレン・スルホン酸膜から選択されるこ
    とを特徴とする電力発生方法。 57.特許請求の範囲第51項乃至第56項のいずれか1項
    に記載の方法において、負の区画室は気密シールされ、
    かつアノライトは脱気されていることを特徴とする電力
    発生方法。 58.特許請求の範囲第51項乃至第57項のいずれか1項
    に記載の方法において、正の区画室は気密シールされ、
    かつカソライトは脱気されていることを特徴とする電力
    発生方法。 59.特許請求の範囲第51項乃至第54項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は、H2SO4、Na2SO4、K2S
    O4、H3PO4、Na3PO4、K3PO4、KNO3、NaNO3またはこれら
    の混合の水溶液から選択されることを特徴とする電力発
    生方法。 60.特許請求の範囲第51項乃至第58項のいずれか1項
    に記載の方法において、電解質は0.01M〜5MのH2SO4であ
    ることを特徴とする電力発生方法。
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