JP2723815B2 - 電磁軟鉄部品の熱処理方法 - Google Patents

電磁軟鉄部品の熱処理方法

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JP2723815B2
JP2723815B2 JP7040183A JP4018395A JP2723815B2 JP 2723815 B2 JP2723815 B2 JP 2723815B2 JP 7040183 A JP7040183 A JP 7040183A JP 4018395 A JP4018395 A JP 4018395A JP 2723815 B2 JP2723815 B2 JP 2723815B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属部品の熱処理方法に
関し、特に電磁軟鉄を加工した部品の磁気焼鈍方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電磁軟鉄(JIS C 2503 SU
YB,C2504 SUYP)は軟質磁性材料で電磁リ
レー,モータ等の磁性部品に多く使用されている。この
材料はプレス加工,ヘッダ加工等により成形されたの
ち、保磁力、透磁率等の磁気特性を向上させる目的で磁
気焼鈍(熱処理)が施される。磁気焼鈍を行う熱処理炉
として主にバッチ型真空置換炉、ベル型炉、連続式コン
ベア型炉、連続式バッチ型真空置換炉が使用され、85
0℃にて3時間保持する条件が主に用いられる。
【0003】炉内雰囲気ガスはH2 ガスが一般的である
が、H2 ガスは還元性のガスで、電磁軟鉄部品の表面を
活性化させ、部品表面の光沢を高める作用がある反面、
磁気焼鈍中の部品同志の溶着発生率を増加させる。この
ため、一部で不活性のArガスを炉内雰囲気ガスとして
使用する事がある。また、N2 ガスも不活性であるが、
部品を窒化させ、磁気特性を低下させる恐れがある為、
使用されていない。不活性ガスを使用した場合、部品の
光沢を低下させるため、外観の光沢を必要とする部品の
磁気焼鈍には不活性ガスは使用されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように還元性
のH2 ガスを雰囲気ガスとして用い磁気焼鈍した場合、
部品外観の光沢を得られるが溶着率が高くなるという欠
点がある。この問題を解決するため部品にAl2 3
末をまぶし溶着を防ぐ方法があるが、部品にまぶしたA
2 3 粉末により部品外観の光沢にむらがでる欠点が
ある。また磁気焼鈍の後にめっき等の表面処理を施す場
合、部品にまぶしたAl2 3 粉末により表面処理の密
着不良や外観むら等の不具合が発生する欠点がある。
【0005】この他に溶着防止策として専用の治具に部
品を整列させ、部品同士を接触させず磁気焼鈍し溶着を
防ぐ方法や、磁気焼鈍時に部品を入れるトレーの底面積
当りの部品投入量を8g/cm2 以下に減らす事で部品
同志の接触力を減らし、溶着を減少させる方法がある
が、いずれも生産性が著しく低下するという問題点があ
る。
【0006】本発明の目的は、溶着率が低くしかも光沢
不良の発生しない電磁軟鉄部品の熱処理方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁軟鉄部品の
熱処理方法は、炉内雰囲気としてArガスとH2 ガスの
混合ガスを使用するものであり、特に投入する軟鉄部品
の表面積(cm2 )に対するH2 ガス量(cm3 )の比
を0.05〜0.3としたものである。
【0008】発明者は、光沢の良好なH2 ガスと溶着率
の少いArガスとの混合ガスについて検討した結果、投
入する軟鉄部品の表面積(cm2 )に対するH2 ガス供
給量(cm3 )の比を0.05〜0.3とすることによ
り、図2に示すように、光沢が良好で溶着率が少くなる
ことも見出し本発明に至ったものである。
【0009】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。本実施例ではバッチ型真空置換炉(容量約2000
kcm3 )にてArガスを主ガスとし、H2 ガスを添加
ガスとして磁気焼鈍を行う。処理する部品は板厚0.8
mmの電磁軟鉄板をプレス加工にて成形し水系の洗浄機
にて脱脂を施した部品である。部品の重量は0.5〜5
g/個、寸法は20mm×20mm以下で一部は曲げ加
工を施した。磁気焼鈍時の部品投入量はトレーの底面積
当りの部品重量を2〜5g/cm2 とした。部品投入数
が1000kの場合(部品表面積は約1350kc
2 )、H2 ガス量は約135kcm3 である。
【0010】磁気焼鈍における温度と炉内雰囲気のプロ
グラムを図1(a),(b)に示す。炉内温度は熱処理
開始より昇温し2時間にて均熱温度850±40℃に達
し、3±0.5時間保持したのち冷却される。冷却は1
時間で600℃に達するが、ここでN2 ガスを供給して
急冷する。炉内雰囲気は熱処理開始前後に数回真空引き
及びN2 ガス置換を行ったのちArとH2 の混合ガスに
置換する。このあと温度を850±40℃とし、磁気焼
鈍を行う。このときの炉内圧力は600〜700Tor
rとする。冷却に入り炉内温度が600℃となったとこ
ろで、N2 ガスを供給し急冷する。
【0011】ここで磁気焼鈍(均熱部)時の雰囲気ガス
であるArとH2 の混合ガスにおいて、磁気焼鈍する電
磁軟鉄部品の表面積(cm2 )に対するH2 ガス量(c
3)との比と溶着率及び部品外観の光沢の良否の関係
を図2に示した。図2において、この比が0〜0.03
の場合溶着率は0.1%以下と良好であるが光沢不良と
なる。0.03を越え0.3以下の場合(実施例では
0.1)溶着率は0.2%以下と良好でかつ光沢も良好
である。0.3を超えると溶着率は急激に増加し、置換
ガスをH2 ガスのみとした場合10〜40%の溶着率と
なり生産性は極めて悪くなる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、電磁軟鉄
部品の磁気焼鈍時の雰囲気ガスをArとH2 の混合ガス
とし、かつ部品の表面積(cm2 )に対するH2 ガス供
給量(cm3 )の比を0.05〜0.3とすることによ
り、部品外観の光沢が良好でかつ溶着率を低下させる事
ができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気焼鈍における温度と炉内雰囲気のプログラ
ムを示す図。
【図2】部品表面積に対するH2 ガス量の比と溶着率及
び光沢との関係を示す図。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッチ式真空熱処理炉を使用する電磁軟
    鉄部品の熱処理方法において、炉内雰囲気ガスをArに
    2 を添加した混合ガスを用い、炉内に投入する電磁軟
    鉄部品の表面積(cm 2 )に対する混合ガス中のH 2
    ス供給量(cm 3 )の比を0.05〜0.3(cm 3
    cm 2 )とする事を特徴とする電磁軟鉄部品の熱処理方
    法。
JP7040183A 1995-02-28 1995-02-28 電磁軟鉄部品の熱処理方法 Expired - Lifetime JP2723815B2 (ja)

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