JP2723288B2 - 電子部品用ポリエステル組成物成形体 - Google Patents

電子部品用ポリエステル組成物成形体

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JP2723288B2 JP1077613A JP7761389A JP2723288B2 JP 2723288 B2 JP2723288 B2 JP 2723288B2 JP 1077613 A JP1077613 A JP 1077613A JP 7761389 A JP7761389 A JP 7761389A JP 2723288 B2 JP2723288 B2 JP 2723288B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ハンダ耐熱性にすぐれ金属電極部の接点不
良をおこしにくい電子部品を製造しうるポリエステル組
成物成形体に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 従来よりリレー・スイッチといった電子部品には、強
化ポリブチレンテレフタレート系組成物が多く用いられ
ている。
しかしながら、強化ポリブチレンテレフタレート系組
成物にて製造した難燃配合電子部品はハンダ浴浸漬時
に変形や表面荒れを生じやすい、使用時に電極の接点
不良をしばしば生じるという問題点を有している。の
原因は、ポリブチレンテレフタレート樹脂の融点が約22
3℃と低いことであり、の原因は、加工時に生じて部
品中に残存している臭化水素などが使用時に揮散し電極
金属を腐蝕することであると考えられている。
本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みなされたもの
であって、融点温度が高く、かつ、使用時における臭化
水素などの残存量が少なく、したがってそれらの揮散が
少ない電子部品用ポリエステル組成物成形体を提供する
ことを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明の電子部品用ポリエステル組成物成形体は、ポ
リエチレンテレフタレート系樹脂100重量部に対して、
臭素系難燃剤(以下、成分ということもある)5〜30
重量部、アンチモン化合物(以下、成分ということも
ある)1〜10重量部、ガラス繊維(以下、成分という
こともある)15〜120重量部を配合した電子部品用ポリ
エステル組成物からの成形体であって、かつ、油浴分離
イオンクロマトグラフ法により測定された臭素イオン量
が5ppm以下であることを特徴としている。
[作用および実施例] 本明細書におけるポリエチレンテレフタレート系樹脂
とは、酸成分としてテレフタル酸もしくはそのエステル
形成性誘導体を少なくとも90モル%含有したものと、グ
リコール成分としてエチレングリコールもしくはそのエ
ステル形成性誘導体を少なくとも90モル%含有したもの
を用いてえられる線状の飽和ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂、またはエチレンテレフタレートオリゴマーおよ
び(または)ポリエチレンテレフタレート樹脂とポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、一般式
(I): (式中、R1はC2〜C4の2価の炭化水素基、Xは、たとえ
ば−C(CH3、−CH2−、−S−、−SO2−、−CO−
などの2価の結合基または直接結合、mおよびnはそれ
ぞれ5〜20の整数、(m+n)個のR1は同じである必要
はない)で表わされる単位を有するポリエーテル化合物
などおよび該ポリエーテル化合物などの誘導体の少なく
とも1種とのブロック共重合体などを含むものをいう。
なお、本明細書にいうエチレンテレフタレートオリゴ
マーとは、複数のエチレンテレフタレート単位のみなら
ずエチレンテレフタレート単位さらにはときとして含ま
れるテレフタレート単位のみをも含む概念である。
前記10モル%未満の範囲で用いられるテレフタル酸や
そのエステル形成性誘導体以外の酸成分としては、炭素
数8〜14の他の芳香族ジカルボン酸、炭素数4〜8の脂
肪族ジカルボン酸、さらには炭素数8〜12の脂環式ジカ
ルボン酸などかあげられ、その具体例としては、たとえ
ばフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、
セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などがあげら
れる。
また、前記10モル%未満の範囲で用いられる炭素数2
〜10の脂肪族ジオールやそのエステル形成性誘導体以外
のジオール成分としては、炭素数6〜15の脂環式ジオー
ルや炭素数6〜15の芳香族ジオールなどがあげられ、そ
の具体例としては、たとえばシクロヘキサン−1,4−ジ
メタノール、2,2−ビス(4′−ヒドロキシシクロヘキ
シル)プロパン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ハイドロキノンなどがあげられる。ま
た、前記ジカルボン酸成分およびジオール成分の10モル
%未満の量をオキシカルボン酸、たとえばε−オキシカ
プロン酸、ヒドロキシ安息香酸などでおきかえた共重合
体であってもよく、またポリエチレンテレフタレート系
樹脂としての性質を維持する範囲で3価または4価のア
ルコールあるいは3塩基性酸または4塩基性酸で分岐さ
れていてもよい。このような分岐剤の例としては、トリ
メシン酸、トリメリット酸、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトールなどがあげられる。
前記のごとき成分から製造される本発明におけるポリ
エチレンテレフタレート系樹脂は、通常0.35〜1.20の固
有粘度(フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=50
/50(重量比)、0.5%(重量%、以下同様)濃度、25
℃、以下同様)を有するものであるが、結晶化速度と機
械的強度とのバランスがよくなるという点からすると固
有粘度0.40〜0.70のものが好ましく、0.50〜0.65のもの
がとくに好ましい。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート系樹脂の
他の例である前記ブロック共重合体に含有されるポリエ
ーテル化合物とは、一般式(II): −OR2O (II) (式中、R2は炭素数2〜18の2価の基、lは5〜40の整
数、l個のR2は同じである必要はない)で表わされる単
位(末端を除く部分)を有する化合物であり、該単位を
含有することにより前記ブロック共重合体を含有する組
成物の結晶化速度を速くするとともに、耐衝撃性を改善
しうる。
前記R2の具体例としては、たとえばエチレン、プロピ
レン、イソプロピレン、ブチレン、ビスフェノールA残
基などがあげられ、一般式(II)で表わされる単位を有
するポリエーテル化合物のうちポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、一般式(I)で表わされる単位を有するポリ
エーテル化合物から選ばれた1種以上のポリエーテル化
合物を用いたブロック共重合体が、えられる組成物の結
晶化速度が速くなり、射出成形時の熱安定性がよくなる
などの面から好ましい。
前記ポリエーテル化合物は、これとエチレンテレフタ
レートオリゴマーおよび(または)ポリエチレンテレフ
タレート樹脂とからなるブロック共重合体成分100部
(重量部、以下同様)中に好ましくは3〜60部、さらに
好ましくは25〜60部含有される。該量が3部未満では結
晶化速度改善効果が充分期待できず、また60部をこえる
と成形品の機械的強度、耐湿性などが著しく低下し、好
ましくなりがちである。
前記のごとき成分から製造される本発明におけるポリ
エチレンテレフタレート−ポリエーテルブロック共重合
体は、通常0.35〜1.20の固有粘度を有するものである
が、結晶化速度と機械的強度とのバランスがよく改善さ
れるという面からは、固有粘度0.40〜1.00のものが好ま
しく、0.50〜0.80のものがとくに好ましい。
前記ブロック共重合体はポリエステル合成反応容器中
で共重合させて製造してもよく、押出機中で共重合させ
て製造してもよい。
前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂は単独で用い
てもよく、2種以上併用してもよい。熱可塑性ポリエス
テル系樹脂を2種以上併用するばあい、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート−ポリ
エーテル共重合体とを併用することが好ましく、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂/ポリエチレンテレフタレー
ト−ポリエーテル共重合体=95/5〜5/95(重量比)の範
囲で使用するのが結晶化速度と機械的強度のバランスの
点から好ましい。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート系樹脂
は、その融点が約250℃であり、良好なハンダ耐熱性が
えられる。
本発明における成分である臭素系難燃剤としては、
熱可塑性ポリエステル系樹脂の臭素系難燃剤として一般
に使用されうる化合物が使用されうる。このような難燃
剤のうち好ましいものとしては以下のものが例示されう
る。
ポリトリブロモスチレンなどの臭素化ポリスチレン化
合物、トリブロモフェノールの縮合物などの臭素化ポリ
フェニレンオキサイド化合物、テトラブロモビスフェノ
ールA/塩化シアヌル縮合物などの末端が封鎖された臭素
含有S−トリアジン系化合物、臭素化ポリカーボネート
化合物などの臭素化ポリカーボネート化合物、臭素化ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂などの臭素化ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂、デカブロモジフェニルエーテルな
どの臭素化ジフェニルエーテル化合物、ポリペンタブロ
モベンジルアクリレートなどのポリブロム化ベンジルア
クリレート化合物などがあげられる。
以上、具体例でもって示したが、本明細書にいう臭素
系難燃剤はこれらのみに限定されるものではない。発明
の目的に沿い加工温度で分解しにくい臭素系難燃剤なら
いかなる種類やグレードのものをも使用しうる。たとえ
ば、低分子臭素化合物、臭化水素、窒素ガスなどの不純
物含有量が少ないものをあげることができる。また、臭
素系難燃剤は単独で使用してもよく、2種以上併用して
もよい。臭素系難燃剤の添加量は、ポリエチレンテレフ
タレート系樹脂100部に対して5〜30部、好ましくは15
〜23部であり、該量が5部未満では難燃効果に乏しく、
30部をこえるばあいにはポリエチレンテレフタレート系
樹脂の結晶化を阻害して機械的光度が低下するととも
に、後述するごとく、遊離した臭素化合物の揮散処理を
行なっても時間が長くかかり効率が悪くなったり、同じ
揮散処理条件のばあいは残存臭化水素量が多くなり、し
たがって、油浴分離イオンクロマトグラフ法によって測
定される臭素イオン量が多くなりリレーなどの電気部品
に使ったばあいには接点不良を生じやすくなる。
本発明に用いるアンチモン化合物(成分)は、前記
臭素系難燃剤(成分)と併用することにより相乗効果
を発揮しうる公知のアンチモン化合物であり、その具体
例としては、たとえば三酸化アンチモン、五酸化アンチ
モン、酒石酸アンチモン、アンチモン酸ナトリウムなど
があげられ、単独で使用してもよく、2種以上で併用し
てもよい。これらのうちでは三酸化アンチモンが好まし
い。
アンチモン化合物の添加量は、熱可塑性ポリエステル
系樹脂100部に対して1〜10部、好ましくは3〜6部で
あり、該量が1部未満では難燃相乗効果に乏しく、10部
をこえるばあいには機械的強度が低下する。
本発明に用いるガラス繊維(成分)にはとくに限定
はなく、一般に、市販されているごときチョップドスト
ランドガラス繊維である限りいずれも使用しうる。ガラ
ス繊維は樹脂との親和性を増すために、シランカップリ
ング剤などで表面処理されている方が好ましい。
ガラス繊維の配合量は、ポリエチレンテレフタレート
系樹脂100部に対して15〜120部であり、好ましくは20〜
100部である。該量が15部未満のばあいには機械的強度
や熱変形温度が低くなり、120部をこえるばあいには加
工性に問題が生じるとともに遊離した臭素化合物量が増
大する。すなわち、加工温度が高くなりすぎたり、滞留
時間が長すぎたりすると、臭素系難燃剤の分解が促進さ
れやすくなるため、必要とされる物性や加工性を損なわ
ない程度にポリエチレンテレフタレート系樹脂の固有粘
度、加工温度、安定剤添加量などの調整が行なわれるこ
とが好ましい。
また成形された成形体(電子部品)を熱処理して、成
形体(電子部品)中に残存している遊離した臭素化合物
の揮散を行ない、さらに低減させることができる。この
ばあいの温度は100〜180℃が適当であり、好ましくは11
0〜160℃、より好ましくは120〜140℃である。100℃未
満では揮発させる時間が長すぎるし、180℃をこえると
成形体の歪が顕著になり好ましくない。揮発処理の時間
は、成形体の大きさや処理温度や配合などによって異な
り一概には言えないが、120〜130℃の温度のばあい6〜
48時間程度で効果は充分である。
揮散処理を行なうばあい、空気もしくはチッ素ガスを
吹付けて循環させたり、または10-3Torr程度に減圧する
ことにより効果は大きくなる。加水分解を起こして物性
低下を引き起こしたり、時間がかかりすぎるなどの理由
によりあまり行なわれていないが、50〜60℃程度の温水
に浸漬して遊離した臭素化合物を抽出する方法もある。
本発明の成形体を100〜180℃で揮散処理すると、遊離
した臭素化合物の揮散と同時に、ポリエチレンテレフタ
レートの結晶化が促進されて引張強度および熱変形温度
が高くなる傾向にある。
本発明における成形体(電子部品)中の臭素イオン量
測定法は以下の通りである。粉砕したポリエステル組成
物成形体約1gをガラス吸収瓶にとり、チッ素ガスを流し
ながら130℃の油浴中で10時間加熱する。追い出された
臭化水素を水酸化ナトリウム溶液にて吸収し、イオンク
ロマトグラフ法により臭素イオンを定量する。本測定法
を本明細書では、油浴分離イオンクロマトグラフ法と定
義する。
本発明の成形体のばあい、油浴分離イオンクロマトグ
ラフ法による臭素イオン量は5ppm以下である。5ppmをこ
えるばあいには、接点不良を生じせしめることになる。
臭素イオン量は少なければ少ないほどよく、下限はとく
に設けられていない。
本発明における組成物を製造するには、本ポリエステ
ル組成物の各成分(ポリエチレンテレフタレート系樹
脂、臭素系難燃剤、アンチモン化合物およびガラス繊
維)を押出機を用いて混合ペレット化する方法が一般的
であり、各成分が均一に混合したペレットをうるために
は、二軸押出機を用いることが好ましいが、この方法に
限定されるものではない。
本発明における組成物には、結晶性を増大させること
を目的として、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、
フタル酸系ナトリウム、フタル酸二ナトリウム、ステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸カルシウム、パルミチン酸ナトリウム、モンタン
酸ナトリウム、p−t−ブチル安息香酸ナトリウムなど
をはじめとする有機酸塩類;炭酸ナトリウム、炭酸カル
シウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウムなどをはじめとする無機塩類、酸
化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタンなどをはじめと
する金属酸化物;エチレン−アクリル酸共重合体の金属
塩などをはじめとする、いわゆるアイオノマー類;ポリ
アルキレングリコールの片末端が有機金属塩になってい
る構造の化合物を含有させてもよい。
本発明における組成物には、さらに他の強化充填剤、
たとえば鉱物繊維、炭素繊維、炭化珪素繊維、炭化硼素
繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、マイカ、カオ
リン、クレー、アスベスト、珪素カルシウム、硫酸カル
シウム、炭酸カルシウム、タルクなどを添加してもよ
く、またポリアミド系重合体、ポリカーボネート系重合
体などを含有させてもよく、ジエン系ゴム、アクリルゴ
ム系重合体、ブチル系重合体、エチレン−プロピレンゴ
ム系共重合体、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴ
ム、シリコーンゴムなどの熱可塑性ゴムを含有させても
よく、さらには他の添加剤、たとえば熱酸化防止剤、光
安定剤、顔料、染料、滑剤、離型剤などを難燃性や特性
などを損なわない程度に含有させてもよい。
本発明における組成物は電子部品に好適であり、とく
にリレー・スイッチ部品に好適である。本発明における
組成物で電子部品を射出成形したあと、オーブン中に投
入し、加熱・減圧処理を加えることにより、残存臭素を
さらに低減することができる。
次に実施例に基づき、本発明の成形体を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
なお、実施例中における成形品の引張強度はASTM−D6
38、熱変形温度(18.6kg/cm2加重下における)はASTM−
D648、難燃性はUL−94垂直試験法に準拠した。臭素イオ
ン量は油浴分離イオンクロマトグラフ法にしたがって測
定した。耐ハンダ性は、JIS C 5034に準拠し成形品を25
0±2℃のハンダ浴に10秒間浸漬した後の変形にて評価
した。接点不良については、成形品を銀箔にて包んだも
のを150℃±1℃のオーブン中にて48時間加熱処理し、
銀箔の変色を目視にて評価した。
比較例1〜2 ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.60)10
0部、臭素化ポリスチレン(Br含有率68重量%)20部、
三酸化アンチモン5部、エチレン/メタアクリル酸共重
合体部分Na塩(エチレン/メタアクリル酸=90/10(モ
ル比)、中和率60%)3部およびガラス繊維(繊維径9
μ、繊維長3mm)55部を二軸押出機を用いて混合ペレッ
ト化した。このペレットを射出成形して試験片をえ比較
例1とした。さらに比較例1でえられた試験片を130℃
のオーブン中で10-3Torr×24時間の熱処理条件で加熱減
圧処理を行なったものを比較例2とした。比較例1〜2
の耐熱性などの特性につき評価を行なった。結果を第1
表に示す。
比較例3〜5 比較例3として比較例2において臭素化ポリスチレン
を3部としたもの、比較例4として比較例2において臭
素化ポリスチレンを35部としたものを同様に評価した。
結果を第1表に示す。
比較例5としてポリエチレンテレフタレート樹脂をポ
リブチレンテレフタレート(固有粘度1.10)樹脂に変更
したほかは比較例2と同様に加工し同様に評価した。結
果を第1表に示す。
第1表より、比較例1〜2はほぼ良好な特性を有する
ことがわかる。これに対し比較例3は難燃性が劣ってお
り、比較例4は銀箔の変色に劣っており、比較例5は銀
箔の変色は少ないものの熱変形温度が低く耐ハンダ性が
劣っていることがわかる。
実施例1 ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.60)80
部、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加体(平均
分子量1000)30重量%およびエチレンテレフタレートセ
グメント70重量%の共重合体であるポリエチレンテレフ
タレート系樹脂(固有粘度0.75)20部、デカブロモジフ
ェニルエーテル(Br含有率83%)12部、三酸化アンチモ
ン4部、p−t−ブチル安息香酸Na0.3部およびガラス
繊維(繊維径10.5μ、繊維長3mm)60部を用い、二軸押
出機でのペレット化を行ない、次に射出成型機にて試験
片をえ、120℃のオーブン中で10-3Torr×48時間の熱処
理条件にて処理を行なったのち、比較例1と同様に評価
した。結果を第2表に示す。第2表より実施例1は銀箔
の変色もなく、良好な特性を有することがわかる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の成形体は、ハンダ耐熱
性にすぐれるとともに、金属電極部の接点不良をおこし
にくい電子部品を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:18 71:02)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンテレフタレート系樹脂100重
    量部に対して、臭素系難燃剤5〜30重量部、アンチモン
    化合物1〜10重量部、ガラス繊維15〜120重量部を配合
    した電子部品用ポリエステル組成物からの成形体であっ
    て、かつ、油浴分離イオンクロマトグラフ法により測定
    された臭素イオン量が5ppm以下であることを特徴とする
    電子部品用ポリエステル組成物成形体。
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