JP2723099B2 - クラスレート化合物およびその製造方法 - Google Patents

クラスレート化合物およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロニクス
産業上の利用分野に関するものであり、高性能デバイス
を作るための半導体、金属、絶縁体素材として使用され
る物質およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、コンピュータ技術を支える半導体
素子(演算論理回路素子、記憶素子、光電変換素子な
ど)および光通信技術を担っているレーザー素子は、シ
リコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素などのIII−V
族化合物半導体および硫化亜鉛などのII−VI族化合
物半導体を利用して作られている。
【0003】従来、かかる素子の性能は、主に素子のL
SI化による微細化によって進展してきた。しかし今後
は、微細化による性能向上はあまり期待できず、素子性
能は、素子を構成する素材の基本的性能により規定され
る度合いがより一層強くなってきている。
【0004】従ってエレクトロニクスの更なる発展を考
えると、従来の電子材料素材とは大きく異なる物性を示
す新素材の開発が望まれている。このような材料側から
のブレークスルーを見い出す1つの考えとして、クラス
タを結晶の構成単位とするクラスレート化合物(クラス
タ/クラスレート物質)を用いることが挙げられる。
【0005】クラスタ/クラスレート物質では、物質を
構成する元素間の結合様式が従来の物質とは大きく異な
るため、高周波フォノンなどを介した超伝導物性や磁性
物性の制御が可能であり、また欠陥の数をクラスタ/ク
ラスレート構造の構造の完全性により軽減できるため、
物質のもつ基本性能が大きく向上することが考えられ
る。
【0006】IV族のSiおよびGe元素に関係したク
ラスタ/クラスレート物質の例としては、これまでシリ
コンにおいて、ある条件の下で、アルカリ金属元素が導
入された特異な形状の構造を単位とした結晶(シリコン
クラスレート)を形成することが知られていた(例え
ば、クロス等、ジャーナル オブ ソリッド ステート
ケミストリー、2巻、570ページ、1970年)。
【0007】しかし、この化合物は、アルカリ金属元素
だけがシリコンクラスレート物質を構成する籠構造を有
するM20およびM24(ここでMはSiを表す)の籠中に
内包される形のものであり、得られる化合物の電子物性
はクラスレートのネットワーク構造でほぼ完全に決定さ
れてしまい、制御された物性の多様性が利用できる可能
性は無く、エレクトロニクスの分野で広く活用されるこ
とは望めなかった。従ってこれらの報告が行われて以来
20年以上を経過しても、その材料技術には大きな進展
はなかった。
【0008】ところが最近、比較的低圧力を用いた合成
法で生成したシリコンクラスレートSi46化合物の場合
には、Si20クラスタ内部に内包されるアルカリ金属元
素であるNaおよびK以外にも、アルカリ土類元素であ
るBaがSi24クラスタ内部に内包されたNa2 Ba6
Si46が合成できることが報告され、エレクトロニクス
分野での応用が期待された。(山中等、フラーレン サ
イエンス アンドテクノロジー、3巻、21ページ、1
995年)。
【0009】なせならば、アルカリ土類元素を用いた場
合には、アルカリ土類元素のd軌道とSi46クラスレー
トの価電子帯および伝導帯を形成する軌道とが混成し
て、得られる化合物の電子状態を大きく変化させること
が可能となるからである。実際に、アルカリ土類元素が
導入されていないシリコンクラスレートの場合には超伝
導物性は発現しないが、Baが導入されたシリコンクラ
スレートの場合には金属および超伝導物性が観測され
る。超伝導物性はドーピングを施した場合でも通常のシ
リコン結晶では観測されず、クラスレートに特有の物性
である。この特性はアルカリ土類元素の導入で生じるバ
ンド構造の変化によって発現したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況を考
えると、IV族クラスレート物質に種々の電子機能を付
け加えて広くエレクトロニクスの分野で活用するために
は、Baだけではなく、他の種々の元素をIV族クラス
レートに導入し、物性の多様性、材料設計制御の高精度
性を図る必要があった。
【0011】しかし、Baが導入されたシリコンクラス
レートが存在するだけで、Na6 Ba2 Si46以外のア
ルカリ土類元素を導入したシリコンまたはゲルマニウム
クラスレート物質の合成は成功せず、一般的にシリコン
またはゲルマニウムクラスレートの実現およびその物性
の多様性とそれを実現するため材料設計制御の高精度性
は望めないと考えられていた。
【0012】そこで本発明は、従来合成できなかったB
a以外のアルカリ土類金属とアルカリ金属を内包するシ
リコンクラスレート化合物と、アルカリ金属とアルカリ
土類金属を内包するゲルマニウムクラスレート化合物
と、それらの製造方法を開発し、内包する金属元素によ
って電気特性の異なる電子材料素材を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、構成単位がシリコン(Si)元素のクラスタであ
るSi20とSi24で構成されるSi46を結晶の構成単位
とするシリコンクラスレート化合物であって、Si20
内部にアルカリ元素(A)を、またSi24の内部にアル
カリ土類元素(Ae)であるSrあるいはCaをそれぞ
れ内包し、AxAe6 Si46(Ae=SrあるいはC
a、xはアルカリ元素の組成比で0≦x≦2)の組成を
有することを特徴とするシリコンクラスレート化合物で
ある。
【0014】また、構成単位がSiのクラスタであるS
20とSi24で構成されるSi46を結晶の構成単位とす
るシリコンクラスレート化合物であって、Si20の内部
にLiクラスタを、またSi24の内部にアルカリ土類元
素(Ae=Ba、SrあるいはCa)をそれぞれ内包
し、一般式(Li4 2 Ae6 Si46の組成で表される
ことを特徴とするシリコンクラスレート化合物である。
【0015】上記シリコンクラスレート化合物の製造方
法は、アルカリ金属元素とアルカリ土類元素を含む固溶
体で且つ四面体構造を有するシリコンクラスタSi4
基本構造とする3元素系固溶体A2 AeSi4 を前駆体
として合成し、その後不活性ガスの雰囲気下20トール
から200トールの減圧状態で加熱することにより脱ア
ルカリ金属元素処理を行うことを特徴とする。
【0016】さらに本発明は、構成単位がゲルマニウム
(Ge)元素のクラスタであるGe20とGe24で構成さ
れるGe46を結晶の構成単位とするゲルマニウムクラス
レート化合物であって、Ge20の内部にアルカリ元素
(A)を内包し、また、Ge24の内部にアルカリ土類元
素を内包し、Ax Ae6 Ge46(xはアルカリ元素の組
成比で0≦x≦2)の組成を有することを特徴とするゲ
ルマニウムクラスレート化合物である。
【0017】そのゲルマニウムクラスレート化合物の製
造方法は、アルカリ金属元素とアルカリ土類元素を含む
固溶体で、かつ四面体構造を有するゲルマニウムクラス
タGe4 を基本構造とする3元素系固溶体A2 AeGe
4 を前駆体として合成し、その後不活性ガスの雰囲気下
で、減圧状態で加熱することにより脱アルカリ金属元素
処理を行うことを特徴とする。
【0018】本発明のシリコンクラスレート物質および
ゲルマニウムクラスレート物質は、いづれも通常みられ
るsp3 結合様式以外の結合形態を示す物質であり、シ
リコン元素(Si)、アルカリ元素(A)およびアルカ
リ土類元素(Ae)から構成る物質の組成が一般式Ax
Ae6 Si46(Ae=Sr、Ca、x=0〜2の実数)
で表されるシリコンクラスレート化合物、およびゲルマ
ニウム元素(Ge)、アルカリ元素(A)およびアルカ
リ土類元素(Ae)から構成される物質の組成が一般式
x Ae6 Ge46(x=0〜2の実数)で表されるゲル
マニウムクラスレート化合物である。
【0019】これらの化合物においては、シリコン元素
およびゲルマニウム元素の結合様式は、それぞれ従来の
シリコン結晶およびゲルマニウム結晶にみられるsp3
結合様式ではなく、マジックナンバーである20および
24個のシリコン元素またはゲルマニウム元素から構成
されるシリコンまたはゲルマニウムクラスタ単位がそれ
ぞれの結晶の構成単位になることを反映して、sp3
sp2 の中間に位置する特別な結合様式をとっている。
【0020】また本発明の物質は、それぞれ、Si24
ラスタの中にアルカリ土類元素が内包されるか、Ge24
クラスタの中にアルカリ土類元素が内包されるという特
別な結合様式で取り込まれた形をしている。これまで、
このようなクラスレート構造に取り込むことのできるア
ルカリ土類元素Aeとしては、Siクラスレート化合物
の場合はBaだけと考えられており、実際に、他のアル
カリ土類元素であるSrやCaを内包するような物質は
実験的にも存在しなかった。Geクラスレート化合物の
場合には、Baを含む物質すら合成できなかった。すな
わち、これまで現実に生成できる上記の様な結合様式を
示す物質としては、Si元素を基本とするAx Ba6
46だけが知られていた。
【0021】上記のようにSiとBaの組み合わせの場
合のみクラスレート化合物が合成できたのは、A2 Ae
6 Si46を合成するための前駆物質であるASi(A=
NaあるいはK)とBaSi2 が同じようにSi4 クラ
スタを含む立方晶の構造であり、2種類の物質を混ぜて
できる化合物も当然のことながら同じ構造であったため
と考えられる。
【0022】すなわち、Si元素の場合には、IV族元
素の中でも炭素(C)元素に比較的近くsp3 ダイヤモ
ンド構造以外にもグラファイト構造の基本となるsp2
混成軌道を部分的に取り込む可能性があるので、sp3
混成軌道とsp2 混成軌道の混ざり合いが必要なクラス
レート物質が比較的容易に合成される。
【0023】しかし、アルカリ土類元素がBa以外のS
rやCaの場合には、従来の方法のBaを単にSrやC
aに変えただけでは、SrやCaが導入されたシリコン
クラスレートを合成することはできなかった。なぜな
ら、シリコンクラスレートを作るための前駆体として従
来のBaSi2 の代わりにSrSi2 やCaSj2 を用
いたのでは、それらSrSi2 やCaSi2 の結晶構造
がASiと類似の構造を示すBaSi2 の結晶構造とは
異なるからである。
【0024】SrSi2 の場合には立方晶系ではある
が、Si46クラスレートを形成するために必要なSi4
クラスタをその構造に有してはいない。またCaSi2
の場合は、その構造は層状であり、物質の構造はBaS
2 でみられるSi4 クラスタを含む構造とは大きく異
なる。
【0025】一方、Geクラスレート化合物の場合はI
V族物質の性質が影響する。すなわち、C元素からSi
元素へ、さらにGe元素へと移るにつれてsp2 混成状
態の安定性は悪くなる。実際に、純粋に1種類の元素だ
けから構成される物質においては、C元素の場合にはベ
ンゼンやグラファイトなどsp2 ネットワークを基本と
する物質は存在するが、Ge元素のみからなる物質にお
いては、もはやそのような構造ネットワークは存在しな
い。従って、Geクラスレートを基本骨格としてアルカ
リ土類を導入した物質はこれまで得られていなかった。
【0026】しかし本発明者等は、ASiとSrSi2
あるいはCaSi2 から形成する固溶体は、格子定数が
異なるだけで基本的にはASi構造と同じSi4 クラス
タを基本単位とする構造を有することを見出し、これに
着目してこのアルカリ元素とアルカリ土類元素を含むシ
リコン固溶体A2 CaSi4 またはA2 SrSi4 を前
駆体として用いることを見出し、また圧力制御した減圧
下で加熱処理することにより新規シリコンクラスレート
化合物であるAx Ae6 Si46(Ae=Sr,Ca,x
はアルカリ元素の組成比で0≦x≦2)が形成すること
を見いだした。その結晶構造を図1に示す。
【0027】さらに本発明者等は、Ge化合物をGe陽
イオンからなるクラスタとして、アルカリ金属およびア
ルカリ土類金属と一緒にして、Ge−A−Aeの3元系
の固溶体を前駆体として合成しておき、これに対して不
活性ガス状況下の状態で脱アルカリ処理を制御よく施す
と、目的とするアルカリ土類元素をGe24の籠構造に内
包するGeクラスレートを合成できることを見出した。
【0028】Ge元素とAe(Ba、Sr、Ca)との
2元系物質AeGe2 の構造は、用いるアルカリ土類元
素の種類に依存して異なるが、これをGeA(A=N
a、K、RbおよびCs)と一定の比率(1:2)で混
合した3元系固溶体は、AGe物質と同類の構造を有す
るA2 AeGe4 物質を形成する。この物質において
は、Ge元素は四面体構造を有するクラスタを形成して
いることが特徴である。この事実に着目してこのアルカ
リ元素とアルカリ土類元素を含むゲルマニウム固溶体A
2 AeGe4 を前駆体として用い、制御良く、不活性気
体を用いて圧力制御した減圧下で加熱処理することによ
り、新規ゲルマニウムクラスレート化合物であるAx
6 Ge46(xはアルカリ元素の組成比で0≦x≦2)
を作り出すことができた。その結晶構造を図2に示す。
【0029】
【発明の実施の形態】まず、本発明によるSiクラスレ
ート化合物の製造方法の一実施の形態を説明する。
【0030】初めに、アルカリ元素(A)とSiの化合
物であるASi化合物を、アルカリ元素(A)とSiを
PBN管あるいはタンタル管に入れて、更に封入したス
テンレス管を用いて電気炉加熱法により500℃〜65
0℃で加熱することにより合成する。また、アルカリ土
類元素(Ae)とSi化合物であるAeSi2 を、アル
カリ土類元素(Ae)とSiを混ぜてアルゴン雰囲気下
において高周波誘導加熱法で合成する。合成する際の温
度は900℃〜1200℃程度である。そして、これら
ASi化合物とAeSi2 化合物を量論比で2:1の割
合で混ぜて600℃程度で加熱処理し3元素系の固溶体
2 AeSi4 を合成する。そして最後に極めて高精度
に温度制御(300℃〜600℃)および不活性希ガス
雰囲気下で減圧制御(20Torr〜200Torr)
された加熱炉で加熱処理して脱アルカリ処理をすること
により所望とするクラスレートを合成する。さらに希薄
酸性水溶液で処理することにより副生成物を取り除くこ
とができ、純粋なAx Ae6 Si46(A=Srあるいは
Ca)物質を得ることができる。
【0031】SrSi2 およびCaSi2 の結晶構造が
BaSi2 と異なっても、3元素系の固溶体は、アルカ
リ土類元素(Ae)とSi元素から構成される化合物の
結晶構造とは無関係にアルカリ元素(A)を含んだ固溶
体独自の構造を作るので、3元素系固溶体を制御良く加
熱処理することにより目的とするアルカリ土類元素を含
むクラスレートが合成できたものと考えられる。
【0032】また、本発明者等はこの研究の過程で、L
iをアルカリ元素として用いると、Si20のクラスタ内
にLiをLi4 のクラスタの形態で内包した(Li4
2 Ae6 Si46のシリコンクラスレートが形成すること
を明らかにした。これは、Liのイオン半径(0.78
オングストローム)は、他のアルカリ元素のイオン半径
と比較して著しく小さく、Si20クラスタがこれを内包
するための大きな内部空間を有するためであると考えら
れる。
【0033】Ba以外にSrまたはCaを含むこれらS
iクラスレート物質は、ダイヤモンド構造を有する従来
のSi結晶とは異なり、Siクラスレート化合物の特異
な結合様式により本質的に分散の狭いバンド構造を示
す。このバンド構造は、さらに今回見い出された種々の
アルカリ土類元素を含んだ新物質の出現により、アルカ
リ土類元素のd軌道とSiクラスレートのバンドを形成
する軌道との混成により大きく変調を受けることができ
る。
【0034】従って、従来のSi結晶とは異なり同じ物
質でドーピングの制御により、絶縁体から種々のバンド
ギャップを有する半導体、さらには金属および超伝導体
に及ぶまでその物性を変化させることができる。これ
は、Siという自然界における存在比の多い元素と存在
比が多く公害性の少ないアルカリ金属元素およびアルカ
リ土類元素を利用して、高機能の半導体素子を作成でき
る可能性を示している。
【0035】また、バンド分散が狭いという特徴によ
り、外部からの作用に対する変化が極めて鋭敏であり、
このような物性によって従来に無いセンシング機能ある
いは従来の材料より大きな磁気抵抗変化(例えば巨大磁
気抵抗)特性などが発現する。
【0036】次に、本発明によるGeクラスレート化合
物の製造方法の一実施の形態を説明する。
【0037】まず、アルカリ元素(A)とGeの化合物
であるAGe化合物を、アルカリ元素(A)とGeをP
BN管あるいはタンタル管に入れて、更に封入したステ
ンレス管を用いて電気炉加熱法により500℃〜650
℃で加熱することにより合成する。また、アルカリ土類
元素(Ae)とGe化合物であるAeSi2 を、アルカ
リ土類元素(Ae)とGeを混ぜてアルゴン雰囲気下に
おいて高周波誘導加熱法で合成する。合成する際の温度
は900℃〜1200℃程度である。
【0038】そして、これらAGe化合物とAeSi2
化合物を量論比で2:1の割合で混ぜ、600℃程度で
加熱処理し、3元素系の固溶体A2 AeGe4 を合成す
る。
【0039】そして最後に極めて高精度に温度制御(3
00℃〜600℃)および不活性希ガス雰囲気下で減圧
制御された加熱炉で加熱処理して脱アルカリ処理をする
ことにより、所望とするGeクラスレートを合成でき
る。
【0040】さらに希薄酸性水溶液で処理することによ
り副生成物を取り除くことができ、純粋なAx Ae6
46(xはアルカリ元素の組成比で0≦x≦2)物質を
得ることができる。
【0041】SrGe2 およびCaGe2 の結晶構造が
BaGe2 と異なっても、3元素系の固溶体は、アルカ
リ土類元素(Ae)とGe元素から構成される化合物の
結晶構造とは無関係にアルカリ元素(A)を含んだ固溶
体独自の構造を作るので、3元素系固溶体を制御良く加
熱処理することにより目的とするアルカリ土類元素を含
むゲルマニウムクラスレートが合成できた。
【0042】このアルカリ土類元素を含むGeクラスレ
ート物質もSiクラスレート化合物の場合と同様に、ダ
イヤモンド構造を有する従来のGe結晶とは異なり、G
eクラスレートの特異な結合様式により本質的に分散の
狭いバンド構造を示す。このバンド構造は、今回見いだ
された種々のアルカリ土類元素を含んだ新物質の出現に
より、アルカリ土類元素のd軌道とGeクラスレートの
バンドを形成する軌道との混成により大きく変調を受け
ることができる。
【0043】従って、従来のSiやGeの結晶とは異な
り同じ物質でドーピングの制御により、絶縁体から種々
のバンドギャップを有する半導体、さらには金属に及ぶ
までその物性を変化させることができる。これは、Ge
という自然界における存在比が比較的多い元素と、存在
比が多く公害性の少ないアルカリ金属元素およびアルカ
リ土類元素を利用して、高機能の半導体素子を作成でき
る可能性を示しており、工業的な利用価値は高い。
【0044】また、バンド分散が狭いという特徴によ
り、外部からの作用に対する変化が極めて鋭敏であり、
このような物性は従来に無いセンシング機能あるいは従
来の材料より大きな磁気抵抗変化(例えば巨大磁気抵
抗)特性などを発現させる可能性があり、デバイス作製
のための重要な機能材料となることが考えられる。
【0045】
【実施例】
(実施例1)混合比1:1のNa(230mg)とSi
(281mg)をPBN管に入れ、アルゴン雰囲気下で
ステンレス管に封入して650℃で5時間反応させ、N
aSi化合物を得た。得られた化合物は、単斜晶系(空
間群:C2/C )の結晶であることがわかった。
【0046】また、混合比で1:2の割合でSr(44
0mg)とSi(281mg)を混合して高周波加熱法
でAr雰囲気下において反応させた。得られたSrSi
2 化合物は、立方晶(空間群:P43 32)の結晶であ
ることがわかった。
【0047】この得られた2種類の化合物NaSiとS
rSi2 を量論比2:1で混合してPBN管に入れ、さ
らにステンレス管にアルゴン雰囲気下で封入して650
℃で48時間反応させた。反応物はNa2 SrSi4
組成を有するNaSiと同様の構造を有する均一な固溶
体であった。
【0048】この固溶体を20トールの減圧下で400
℃で加熱処理することにより、目的とするNa2 Sr6
Si46のクラスレートが合成された。
【0049】0.1Nの塩酸処理後、元素分析の結果、
得られた化合物の組成はNa1.8 Sr6.1 Si46であっ
た。また、X線解析より所望とするシリコンクラスレー
トであることが確認された。この物質は、金属であり4
Kの臨界温度を示す超伝導体であった。
【0050】(実施例2)混合比1:1のK(696m
g)とSi(500mg)をPBN管に入れ、アルゴン
雰囲気下でステンレス管に封入して650℃で5時間反
応させ、KSi化合物を得た。得られた化合物は、立方
晶系(空間群:P−4(4回回反軸)3n)の結晶であ
ることがわかった。
【0051】この得られたKSiと実施例1で合成した
SrSi2 を量論比2:1で混合してPBN管に入れ、
さらにステンレス管にアルゴン雰囲気下で封入して65
0℃で48時間反応させた。反応物はK2 SrSi4
組成を有し、NaSiおよびKSiと同様の構造を有す
る均一な固溶体であった。
【0052】この固溶体を50トールの減圧下で370
℃で加熱処理することにより、目的とするK2 Sr6
46クラスレートが合成された。
【0053】0.1Nの塩酸処理後、X線解析および元
素分析の結果得られた化合物は、K1.9 Sr6.2 Si46
のシリコンクラスレートであった。この物質は、金属で
あり、臨界温度3.5Kの超伝導体であった。
【0054】(実施例3)混合比で1:2のCa(20
1mg)とSi(281mg)を混合して高周波加熱法
でAr雰囲気下で反応させた。得られた化合物は、三方
晶系(空間群:R−3(3回回反軸)m)の結晶である
ことがわかった。
【0055】この得られた化合物を実施例1で合成した
NaSiと量論比で1:2の割合で混合してPBN管に
入れ、さらにステンレス管にアルゴン雰囲気下で封入し
て650℃で48時間反応させた。
【0056】得られた反応物はNa2 CaSi4 の組成
を示し、NaSiと同様の構造を有する均一な固溶体で
あった。この固溶体は構造的にはNaSiと同類で格子
が拡張しただけであり、CaSi2 の結晶構造とは大き
く異なった。
【0057】この固溶体を50トールの減圧下で400
℃で加熱処理することにより、目的とするNa2 Ca6
Si46のクラスレートが合成された。精製処理後、X線
解析および元素分析の結果、得られた化合物は、Na
1.9 Ca6.1 Si46組成のシリコンクラスレートであっ
た。この物質は、バンドギャップが比較的小さい(0.
2eV程度)の半導体であった。
【0058】(実施例4)混合比で1:1のLi(70
mg)とSi(280mg)をPBN管に入れ、ステン
レス管にAr雰囲気下で封入した。これを、650℃で
10時間電気炉で反応させることによりLiSi化合物
を得た。結晶構造はあまり良くはなかったが、NaSi
と構造的にかなり類似した化合物が得られていることが
X線解析によりわかった。
【0059】また、混合比で、1:2のBa(687m
g)とSi(281mg)を混ぜ、高周波誘導加熱炉で
反応させて、BaSi2 化合物を得た。この化合物はX
線解析の結果、斜方晶系(空間群:Pnma)であっ
た。
【0060】この得られたLiSi化合物とBaSi2
化合物を量論比で2:1で混合し、それにLiを化学量
論比3の割合で混合してSi4 クラスタを含むと考えら
れる固溶体相を合成した。これを、20トールの減圧下
で400℃で48時間熱処理することにより、(L
4 2 Ba2 Si46シリコンクラスレート化合物を得
た。この物質は、金属であったが、2K以上で超伝導と
はならなかった。
【0061】(実施例5)混合比1:1のNa(230
mg)とGe(726mg)をPBN管に入れ、アルゴ
ン雰囲気下でステンレス管に封入して650℃で5時間
反応させ、NaGe化合物を得た。得られた化合物は、
空間群mP32の結晶であることがわかった。
【0062】また、混合比で1:2の割合でBa(13
74mg)とGe(1452mg)を混合し、高周波加
熱法でAr雰囲気下において反応させた。得られた化合
物はBaGe2 で、空間oP12の結晶であることがわか
った。
【0063】この得られた2種類の化合物NaGeとB
aGe2 を量論比2:1で混合して、PBN管に入れ、
さらにステンレス管にアルゴン雰囲気下で封入して65
0℃で48時間反応させた。反応物はNa2 BaGe4
の組成を有するNaGeと同様の構造を有する均一な固
溶体であった。
【0064】この固溶体を20トールの減圧下で400
℃で加熱処理することにより、目的とするNa2 Ba6
Ge46のクラスレートが合成された。
【0065】0.1Nの塩酸処理後、元素分析の結果、
得られた化合物の組成はNa1.6 Sr6.2 Ge46であっ
た。また、X線解析より所望とするゲルマニウムクラス
レートであることが確認された。抵抗測定より合成され
た物質は550Scm-1の導電率を有する金属であっ
た。
【0066】(実施例6)混合比1:1のK(391m
g)とGe(726mg)をPBN管に入れ、アルゴン
雰囲気下でステンレス管に封入して650℃で5時間反
応させ、KGe化合物を得た。得られた化合物は、空間
群:cP64の結晶であることがわかった。
【0067】この得られたKGeと実施例5で合成した
BaGe2 を量論比2:1で混合して、PBN管に入
れ、さらにステンレス管にアルゴン雰囲気下で封入して
650℃で48時間反応させた。反応物はK2 BaGe
4 の組成を有し、KGeと同様の構造を有する均一な固
溶体であった。
【0068】この固溶体を50トールの減圧下で370
℃で加熱処理することにより、目的とするK2 Ba6
46クラスレートが合成された。
【0069】0.1Nの塩酸処理後、X線解析および元
素分析の結果得られた化合物は、K1.9 Ba6.2 Ge46
のクラスレート物質であった。抵抗測定により合成され
た物質は500Scm-1の導電率を有する金属であっ
た。
【0070】(実施例7)混合比で1:2のCa(40
0mg)とGe(1452mg)を混合して高周波加熱
法でAr雰囲気下で反応させた。得られた化合物は、空
間群hR6 の結晶で、CaGe3 であることがわかっ
た。
【0071】この得られた化合物を実施例5で合成した
NaGeと量論比で1:2の割合で混合してPBN管に
入れ、さらにステンレス管にアルゴン雰囲気下で封入し
て650℃で48時間反応させた。反応物はNa2 Ca
Ge4 の組成を示し、NaGeと同様の構造を有する均
一な固溶体であった。この容態は構造的にはNaGと同
類で格子が拡張しただけであり、CaGe2 の結晶構造
とは大きく異なった。
【0072】この固溶体を50トールの減圧下で400
℃で加熱処理することにより、目的とするNa2 Ca6
Ge46クラスレートが合成された。精製処理後、X線解
析および元素分析の結果、得られた化合物は、Na1.9
Ca6.1 Ge46の組成のクラスレート物質であった。こ
の物質は、バンドギャップが比較的小さい(0.2eV
程度)の半導体であった。
【0073】(実施例8)混合比で1:2のSr(87
6mg)とGe(1450mg)を混合して高周波加熱
法でAr雰囲気下で反応させた。得られた化合物は、空
間群oP12の結晶でSrGe2 であることがわかった。
【0074】この得られた化合物を実施例5で合成した
NaGeと量論比で1:2の割合で混合してPBN管に
入れ、さらにステンレス管にアルゴン雰囲気下で封入し
て650℃で48時間反応させた。反応物はNa2 Sr
Ge4 の組成を示し、NaGeと同様の構造を有する均
一な固溶体であった。この固溶体は構造的にはNaGe
と同類で格子が拡張しただけであり、SrGe2 の結晶
構造とは異なっていた。
【0075】この固溶体を5トールの減圧下で420℃
で加熱処理することにより、目的とするNa2 Sr6
46のクラスレートが合成された。精製処理後、X線解
析および元素分析の結果、得られた化合物は、Na1.5
Ge6.3 Ge46の組成のクラスレート物質であった。こ
の物質は、バンドギャップが比較的小さい(0.1eV
程度)の半導体であった。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、自然界に豊富にあるS
iまたはGe、および公害の問題が極めて少なく量も豊
富であるアルカリ金属元素およアルカリ土類元素を用い
て、アルカリ金属とSrまたはCaが内包されたシリコ
ンクラスレート、またはアルカリ金属とアルカリ土類元
素が内包されたゲルマニウムクラスレートを合成でき
る。
【0077】これらのクラスレートは従来のSi結晶ま
たはGe結晶とはそれぞれ大きく異なる構造を基本構造
にもつ素材であり、内包する金属元素を変えることによ
り、絶縁体から種々のバンドギャップを有する半導体、
更に金属あるいは超伝導体と大きくその物性を変化させ
ることのできる物質を提供したものである。
【0078】一つの材料から、このように幅広く物性を
変化させることができることは、低価格で電子素子を作
ることにつながり産業上の意義が極めて大きい。
【0079】また、これら本発明の物質に特徴的な分散
の狭いバンド構造は、従来よりも外部からの変化に対し
大きな磁気および電気伝導度の変化を示す可能性があ
り、その特性を利用したセンサーや磁気抵抗素子に関す
るエレクトロニクス分野におけるインパクトが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシリコンクラスレート結晶構造の
模式図である。
【図2】本発明によるゲルマニウムクラスレートの結晶
構造の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 EUR.J.SOLID STAT E.INORG.CHEM.32〜7− 8!(1995)P799−807 MATER.RES.SOC.SYM P.PROC.358(1995)P55−60 FULLERENE SCIENCE & TECHNOLOGY 3〜1! (1995)P21−28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構成単位がシリコン(Si)元素のクラス
    タであるSi20とSi24で構成されるSi46を結晶の構
    成単位とするシリコンクラスレート化合物であって、S
    20の内部にアルカリ元素(A)を、またSi24の内部
    にアルカリ土類元素(Ae)であるSrあるいはCaを
    内包し、Ax Ae6 Si46(Ae=SrあるいはCa、
    xはアルカリ元素の組成比で0≦x≦2)の組成を有す
    ることを特徴とするシリコンクラスレート化合物。
  2. 【請求項2】構成単位がSiのクラスタであるSi20
    Si24で構成されるSi46を結晶の構成単位とするシリ
    コンクラスレート化合物であって、Si20の内部にLi
    クラスタを、またSi24の内部にアルカリ土類元素(A
    e)であるBaあるいはSrあるいはCaを内包し、一
    般式(Li4 2 Ae6 Si46(Ae=BaあるいはS
    rあるいはCa)の組成で表されることを特徴とするシ
    リコンクラスレート化合物。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載のシリコンク
    ラスレート化合物の製造方法であって、アルカリ金属元
    素(A)とアルカリ土類元素(Ae)を含む固溶体で且
    つ四面体構造を有するシリコンクラスタSi4 を基本構
    造とする3元素系固溶体A2AeSi4 を前駆体として
    合成し、その後不活性ガスの雰囲気下で20トールから
    200トールの減圧状態で前記前駆体を加熱することに
    より脱アルカリ金属元素処理を行うことを特徴とするシ
    リコンクラスレート化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】構成単位がゲルマニウム(Ge)元素のク
    ラスタであるGe20とGe24で構成されるGe46を結晶
    の構成単位とするゲルマニウムクラスレート化合物であ
    って、Ge20の内部にアルカリ元素(A)を、またGe
    24の内部にアルカリ土類元素(Ae)を内包し、Ax
    6 Ge46(xはアルカリ元素の組成比で0≦x≦2)
    の組成を有することを特徴とするゲルマニウムクラスレ
    ート化合物。
  5. 【請求項5】請求項4記載のゲルマニウムクラスレート
    化合物の製造方法であって、アルカリ金属元素(A)と
    アルカリ土類元素(Ae)を含む固溶体で、かつ四面体
    構造を有するゲルマニウムクラスタGe4 を基本構造と
    する3元素系固溶体A2 AeGe4 を前駆体として合成
    し、その後不活性ガスの雰囲気下で減圧状態で前記前駆
    体を加熱することにより脱アルカリ金属元素処理を行う
    ことを特徴とするゲルマニウムクラスレート化合物の製
    造方法。
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