JP2722175B2 - ゲーム機用コントローラ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ゲーム機用コントロー
ラに関し、特にモニター画面上に映出される特定の画像
対象物やゲーム状況を３次元方向にコントロールするゲ
ーム機用コントローラに関する。

【０００２】

【従来の技術】家庭用のテレビの画面や業務用の大画面
スクリーン上に映出される画像の動きをユーザがコント
ロールしてゲームを進行させるゲーム機では、当該ゲー
ムに関する画像情報、音声情報及び動作プログラム情報
が格納された記録媒体（ＲＯＭ）を内蔵するゲ−ムカセ
ットをゲーム機本体に装填し、ゲーム機本体には、この
ゲ−ムカセットの記録媒体から情報を読み出し、モニタ
ー画面に映出するゲームに関する画像信号や音声信号を
生成するＣＰＵが内蔵されている。この種のゲーム機の
ゲーム進行を制御するためには、使用者がコントロ−ラ
を用い、コントロ−ラ上に設けられた各種ボタン、キ−
を操作することにより制御信号をゲーム機本体に送出す
る。

【０００３】このように、モニター画面上に映出されて
いる画像の動き、状態をコントロールするためにはコン
トローラが用いられる。ユーザは、コントローラを両手
で把持し、コントローラ本体に設けられた各種ボタンや
キーを操作することにより、上記コントロールを行な
う。コントローラによる画面上の画像物体のコントロー
ルは、主にその動きを対象としており、Ｘ軸とＹ軸方向
の動きをコントロールしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
ゲーム機用コントローラは、モニター画面上に映出され
る画像対象物の２次元方向（Ｘ軸方向とＹ軸方向）の動
きをコントロールするものである。

【０００５】一方、ゲーム機のゲーム内容は、近年、種
々の趣向を凝らしてバラエティに富むようになってい
る。例えば、画像対象物の動きを画面上で規定される２
次元から更に奥行き方向を含む３次元に拡張できれば、
ゲーム内容のより一層の充実が可能となる。しかしなが
ら、これまで、モニター上の画像対象物の３次元方向の
移動コントロールを可能とするゲーム機用コントローラ
は提案されていない。

【０００６】また、モニター画面上に映出されるゲーム
内容の状況は、通常、コントローラ正面に装備された各
種キーやボタンを用いてコントロールされる。しかし、
コントロール機能が多種多様になると、装備しなければ
ならないキーやボタンの数が多くなり、コントローラ正
面の殆どを占有してしまう事態が生ずるだけでなく、操
作性が悪くなってしまうという問題が生ずる。

【０００７】そこで、本発明の目的は、比較的簡易な構
造で、モニター画面上に映出される画像対象物の動きを
３次元方向に拡張したゲーム機用コントローラを提供す
ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明によるゲーム機用コントローラは、モニター
画面上に映出される画像対象物の、前記モニター画面上
のＸ軸方向及びＹ軸方向の移動をコントロールするＸ軸
キー及びＹ軸キーがキー部上に配設されたゲーム機用コ
ントローラにおいて、前記キー部表面に対して略垂直方
向に移動可能に設けられ、前記キー部の略中央部に設け
られた開口穴に貫挿されている柱状のＺ軸キー部と、該
Ｚ軸キー部の前記垂直方向の移動方向及び移動量を検出
する移動検出部と、を備えて構成される。

【０００９】また、本発明の他の態様によるゲーム機用
コントローラは、モニター画面上に映出される画像対象
物の、前記モニター画面上のＸ軸方向及びＹ軸方向の移
動をコントロールするＸ軸キー及びＹ軸キーがキー部上
に配設されたゲーム機用コントローラにおいて、前記キ
ー部表面に対して略垂直方向に移動可能に設けられ、前
記キー部の略中央部に固定された柱状部材の外周に貫挿
された筒状部材である柱状のＺ軸キー部と、該Ｚ軸キー
部の前記垂直方向の移動方向及び移動量を検出する移動
検出部と、を備えて構成される。

【００１０】更に、本発明の他の態様によるゲーム機用
コントローラは、モニター画面上に映出される画像対象
物の、前記モニター画面上のＸ軸方向及びＹ軸方向及び
前記Ｘ軸方向及びＹ軸方向に対して所定角度方向である
斜め方向に関する指示を行なうキー部が基台上に配設さ
れたゲーム機用コントローラであって、前記キー部表面
に対して略垂直方向に移動可能に設けられ、前記キー部
の略中央部に設けられた開口穴に貫挿されている柱状の
Ｚ軸キー部と、該Ｚ軸キー部の前記垂直方向の移動方向
及び移動量を検出する移動検出部と、を備えて構成され
る更にまた、本発明のゲーム機用コントローラは、モニ
ター画面上に映出される画像対象物の、前記モニター画
面上のＸ軸方向及びＹ軸方向及び前記Ｘ軸方向及びＹ軸
方向に対して所定角度方向である斜め方向に関する指示
を行なうキー部が基台上に配設されたゲーム機用コント
ローラであって、前記キー部表面に対して略垂直方向に
移動可能に設けられ、前記キー部の略中央部に固定され
た柱状部材の外周に貫挿された筒状部材である柱状のＺ
軸キー部と、該Ｚ軸キー部の前記垂直方向の移動方向及
び移動量を検出する移動検出部と、を備えて構成され
る。

【００１１】

【作用】本発明では、モニター画面上に映出される画像
対象物の、モニター画面上のＸ軸方向及びＹ軸方向の２
次元方向だけでなく、Ｚ軸方向の移動をもコントロール
するために、キー部上に配設されたＸ軸キー及びＹ軸キ
ーの他に、上記キー部表面に対して略垂直方向に移動可
能に設けられた柱状のＺ軸キー部の上記垂直方向の移動
方向及び移動量を検出するようにしている。

【００１２】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図１は、本発明によるゲーム機用コン
トローラの一実施例を示す斜視図である。本実施例は、
種々の方向指示が正確且つ迅速に行なえるとともに、耐
久性の高いゲーム機用コントローラについてのものであ
る。

【００１３】基台１上には、軸保持部４Ａと４Ｂが所定
間隔離れて設置され、軸保持部４Ａと４Ｂの軸受部（図
示せず）を介して軸４１と４２が配設されている。軸４
１と４２の軸受部側と反対側は、例えば、円形の外側リ
ング２の径方向両側外周部に固定されており、外側リン
グ２が、軸保持部４Ａと４Ｂの軸受部を介在して回転自
在とされている。尚、外側リング２と軸４１及び４２は
一体化されていても良い。外側リング２の内方開口部に
は、該外側リング２の内径より若干小さい外径の、例え
ば円板状のキー部３が配設されている。外側リング２の
内周側面部の、軸４１及び４２と略直角関係位置には軸
受部（図示せず）が設けられ、軸５１と５２が回転自在
に支持されている。軸５１と５２は、円板状のキー部３
に固定され、キー部３は、軸５１と５２を中心とし、軸
４１と４２に対して直角方向に回転自在とされている。

【００１４】図１に示すように、キー部３上には、軸４
１と４２方向（Ｘ軸方向）に沿って上方向キー３１Ｕと
下方向キー３１Ｄが設けられ、これらキーの押下によ
り、キー部３は軸５１と５２（Ｙ軸）を中心として回転
し、また軸５１と５２方向（Ｙ軸方向）に沿って左方向
キー３１Ｌと右方向キー３１Ｒが設けられ、これらのキ
ーの押下によりキー部３はＸ軸を中心として回転する。

【００１５】更に、キー部３上の上下左右方向キー３１
Ｕ，３１Ｄ，３１Ｌ，３１Ｒのうち、隣り合うキー間に
は、４個の斜め方向キー３１１〜３１４（３１４は図示
せず）が設けられ、各斜め方向キーを押下することによ
り軸４１と４２及び軸５１と５２の両軸が回転して、隣
り合う上下左右方向キー間の中央角度斜め（４５度）方
向の指示が行なわれる。このとき、キー部３の回転は、
軸４１と４２及び軸５１と５２の両軸で規制されてお
り、当該斜め方向キーのどこを押圧してもキー部３の回
転傾きは一定であり、隣り合う上下左右方向キー対応の
接点は確実に閉成する。

【００１６】キー部３の中央部には、厚さ方向に貫通し
ている開口穴３２が設けられ、この開口穴３２にＺ軸方
向の移動量を指示するＺ軸キー部６が貫挿されている。
Ｚ軸キー部６は、キー部３の両側に突出する軸太部６１
Ａ、６１Ｂ、軸細部６２Ａ、６２Ｂを有し、キー部３と
の貫挿部周辺には、Ｚ軸方向の移動及び移動量を検出す
るための移動検出部６４が設けられている。

【００１７】軸太部６１Ａと軸細部６２Ａの境界の段差
部と、キー部３の開口部３２に形成された段差部には、
コイルスプリング６３Ａが設けられ、常時、Ｚ軸方向下
向きの力に抗して反発力で上方向の移動力を与える。同
様に、軸太部６１Ｂと軸細部６２Ｂの境界の段差部と、
キー部３の開口部３２に形成された段差部には、コイル
スプリング６３Ｂが設けられ、常時、Ｚ軸方向上向きの
力に抗して反発力で下方向の移動力を与える。したがっ
て、Ｚ軸キー部６に何等の外力が加わらない平常時に
は、Ｚ軸キー部６は、これらコイルスプリング６３Ａ、
６３Ｂの反発力が平衡した定位置にある。Ｚ軸キー部６
の頂部６０は、操作者が把持し、操作性を改善するため
球状の形状とされている。

【００１８】図２の（Ａ）と（Ｂ）には、図１における
Ａ−Ａ断面図とＢ−Ｂ断面図が示されている。図１から
もわかるように、キー部３の上下左右方向キー３１Ｕ，
３１Ｄ，３１Ｌ，３１Ｒの上面は、斜め方向キー３１１
〜３１４（３１４は図示せず）の上面に突出しており、
両キーの手感触による識別を容易とするとともに、操作
性を改善している。

【００１９】さて、図２（Ａ）において、基台１上に固
定された軸保持部４Ａと４Ｂの軸受部に回転自在に支持
されている軸４１と４２により外側リング２が、当該軸
４１と４２を中心に回転自在とされている。

【００２０】また、図２（Ｂ）に示すように、Ａ−Ａ方
向とは直角方向のＢ−Ｂ方向では、外側リング２の軸受
部に回転自在に支持されている軸５１と５２を介してキ
ー部３が回転自在とされている。上下左右方向キー３１
Ｕ，３１Ｄ，３１Ｌ，３１Ｒのユーザにより押圧される
部位（通常、キー部３の外縁周辺部）の下方には、当該
キーの押圧を検出するための離隔接点部（図示せず）を
有する検出部１１１が設けられておりキー押圧によって
一対の接点部が接触、閉成される。このキー押圧検出
は、一対の離隔接点に限らず、押圧を検出できる他の任
意の回路、素子等の手段を用いることができることは勿
論である。

【００２１】したがって、上下左右方向指示の際には、
対応キーを押下することにより指示された方向のコント
ロール信号が出力される。また、斜め方向キー３１１〜
３１４が押下されると、直角位置関係にある軸４１，４
２及び軸５１，５２による回転規制の下で規定される方
向（４５度斜め方向）に最大下降移動量が設定された移
動により、隣り合う上下左右方向キーの中央（斜め）方
向の指示がコントローラから出力される。例えば、斜め
方向キー３１１を押下したときには、右方向キー３１Ｒ
と下方向キー３１Ｄの中間角度（それぞれのキーに対し
て４５度）でキー部３が最大量下降し、右方向キー３１
Ｒと下方向キー３１Ｄの下方に配設された一対の接点部
が確実に閉成される。

【００２２】また、Ｚ軸キー部６を押下または引き上げ
ることにより、Ｚ軸方向移動の方向及びその移動量が移
動検出部６４で検出される。

【００２３】移動検出部６４は、開口穴３２に貫挿され
ているＺ軸キー部６の貫挿部に設けた導体と、キー部３
の開口穴３２の周壁部に設けられた所定間隔で離散的に
形成された導体部の電気的接触を検出することにより行
なっても良いし、キー部３の開口穴３２の周壁部の軸方
向に沿って形成した抵抗体上を上記導体部が摺動するよ
うに構成し、可変抵抗の原理で抵抗変化により移動を検
出しても良く、その構成、方法には限定されない。

【００２４】図３には、上記実施例のＺ軸キー部６の近
傍の要部構成側面図が示されている。本実施例は、前述
の如く、キー部３を貫挿するＺ軸キー部６の細軸部６２
Ａ、６２Ｂがキー部３の略中央部を貫通しており、コイ
ルスプリング６３Ａと６３Ｂにより、通常時、ニュート
ラル位置に維持されている。

【００２５】図４には、Ｚ軸キー部６の他の構成の要部
側面図が示されている。本実施例は、上述の実施例が軸
スライド型であるのに対して、軸固定型である。つま
り、キー部３の略中央部に軸を固定し、この軸の外周に
貫挿される筒状のＺ軸キー部６の軸方向移動をＺ軸方向
移動として、その移動方向及び移動量を、上記外周部に
設けられた移動検出部６４で検出する。

【００２６】以上の実施例においては、外側リング２及
びキー部３の回転は、それぞれ直角位置に配設された軸
４１，４２及び軸５１，５２を中心にして行なわれてい
るが、これらの軸の角度関係は、直角関係だけでなく、
任意の角度に設定でき、その場合には、設定された角度
に対応した方向への指示を出力することができる。

【００２７】また、軸４１と４２は、軸保持部４Ａや４
Ｂと一体成形し、外側リング２に軸受部を形成しても良
いし、軸５１と５２は、外側リング２と一体成形して、
キー部３に軸受部を形成しても良い。要するに、軸は、
支持する２つの部材のいずれにも一体成形可能であり、
製造コストの低減を図ることができる。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によるゲー
ム機用コントローラによれば、ＸとＹ方向だけでなくＺ
方向への移動指示、すなわち、３次元の移動コントロー
ルが可能となり、簡単な構成でゲーム内容のより一層の
充実化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるゲーム機用コントローラの一実施
例を示す斜視図である。

【図２】図１におけるＡ−Ａ断面図とＢ−Ｂ断面図であ
る。

【図３】本発明によるゲーム機用コントローラのＺ軸キ
ー部６の要部側面図である。

【図４】本発明によるゲーム機用コントローラのＺ軸キ
ー部６の他の実施例を示す要部側面図である。

【符号の説明】

１ 基台 ２ 外側リング ３ キー部 ４Ａ，４Ｂ 軸保持部 ４１，４２，５１，５２ 軸 ６ Ｚ軸キー部 ３１Ｕ，３１Ｄ，３１Ｌ，３１Ｒ 上下左右方向キー ３２ 開口穴 ６０ 球状部 ６１Ａ、６１Ｂ 軸太部 ６２Ａ、６２Ｂ 軸細部 ６３Ａ、６３Ｂ コイルスプリング ６４ 移動検出部 ３１１〜３１４ 斜め方向キー １１１ 検出部

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】モニター画面上に映出される画像対象物
   の、前記モニター画面上のＸ軸方向及びＹ軸方向の移動
   をコントロールするＸ軸キー及びＹ軸キーがキー部上に
   配設されたゲーム機用コントローラにおいて、 前記キー部表面に対して略垂直方向に移動可能に設けら
   れ、前記キー部の略中央部に設けられた開口穴に貫挿さ
   れている柱状のＺ軸キー部と、 該Ｚ軸キー部の前記垂直方向の移動方向及び移動量を検
   出する移動検出部と、を備えて成ることを特徴とするゲ
   ーム機用コントローラ。
2. 【請求項２】モニター画面上に映出される画像対象物
   の、前記モニター画面上のＸ軸方向及びＹ軸方向の移動
   をコントロールするＸ軸キー及びＹ軸キーがキー部上に
   配設されたゲーム機用コントローラにおいて、 前記キー部表面に対して略垂直方向に移動可能に設けら
   れ、前記キー部の略中央部に固定された柱状部材の外周
   に貫挿された筒状部材である柱状のＺ軸キー部と、 該Ｚ軸キー部の前記垂直方向の移動方向及び移動量を検
   出する移動検出部と、を備えて成ることを特徴とするゲ
   ーム機用コントローラ。
3. 【請求項３】モニター画面上に映出される画像対象物
   の、前記モニター画面上のＸ軸方向及びＹ軸方向及び前
   記Ｘ軸方向及びＹ軸方向に対して所定角度方向である斜
   め方向に関する指示を行なうキー部が基台上に配設され
   たゲーム機用コントローラであって、 前記キー部表面に対して略垂直方向に移動可能に設けら
   れ、前記キー部の略中央部に設けられた開口穴に貫挿さ
   れている柱状のＺ軸キー部と、 該Ｚ軸キー部の前記垂直方向の移動方向及び移動量を検
   出する移動検出部と、を備えて成ることを特徴とするゲ
   ーム機用コントローラ。
4. 【請求項４】モニター画面上に映出される画像対象物
   の、前記モニター画面上のＸ軸方向及びＹ軸方向及び前
   記Ｘ軸方向及びＹ軸方向に対して所定角度方向である斜
   め方向に関する指示を行なうキー部が基台上に配設され
   たゲーム機用コントローラであって、 前記キー部表面に対して略垂直方向に移動可能に設けら
   れ、前記キー部の略中央部に固定された柱状部材の外周
   に貫挿された筒状部材である柱状のＺ軸キー部と、 該Ｚ軸キー部の前記垂直方向の移動方向及び移動量を検
   出する移動検出部と、を備えて成ることを特徴とするゲ
   ーム機用コントローラ。