JP2722104B2 - 製紙用サイズ剤組成物 - Google Patents

製紙用サイズ剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は製紙用サイズ剤組成物、詳しくは、強化ロジ
ン分散型内添サイズ剤の改良に関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来から一般に行われている酸性抄紙における内添サ
イズ剤としては、ロジン系サイズ剤のケン化型サイズ剤
が多く用いられてきたが、近年の抄紙系のクローズド化
に伴う水温の上昇や、硫酸バンド使用量減少によって中
性に近づいた抄紙系においてサイズ効果が著しく低下す
ることが知られている。
このためこのようなケン化型ロジン系サイズ剤の欠点
を改良するため、強化ロジンの分散液型が見出され使用
されてきた。しかし、これも分散剤としてケン化ロジ
ン、アニオン系界面活性剤あるいはカゼインを用いてい
るため、抄紙工程での分散安定性の悪化による発泡や凝
集物を生じやすく、サイズ効果の低下要因となってお
り、必ずしも満足できるものではない。そこで、高分子
系分散剤であるスチレン−アクリル酸共重合体またはス
チレン−メタアクリル酸共重合体の部分または完全ケン
化物を使用した強化ロジン系分散型サイズ剤が提案され
るに至っている(特開昭61−108796号)が、特に硬水お
よび抄紙系白水中での分散安定性についてはアニオン系
界面活性剤を使用する場合となんらかわりなく、不十分
である。また、高分子系分散剤を使用すると、概して通
常の低分子系分散剤に比して乳化性が低下するという問
題点を残している。
(発明が解決しようとする課題) そこで、本発明は、従来の分散型ロジン系サイズ剤の
抄紙系での発泡や凝集によるサイズ効果の低下は、本質
的に従来の分散剤の分散安定性に起因するものであるこ
とに鑑み、乳化性の高い高分子アニオン性共重合体系の
分散剤を用い、製紙工程での抄紙水に対する分散安定
性、機械的安定性が高い一方、発泡性の低い分散型ロジ
ン系サイズ剤を提供することを課題とする。
(問題を解決する手段) すなわち本発明は、強化ロジン80〜99重量部と、 下記単量体(a)、(b)及び(c)の共重合物の部
分又は完全ケン化物からなる分散安定剤20〜1重量部と
を水に分散せしめ、固形分濃度25〜60%とした分散型ロ
ジンサイズ剤にある。
但し、(a)下記式で示される親水基を構成する単量
(式中、Rは炭素数4〜18、好ましくは8〜10のアルキ
ル基、アルケニル基もしくはアラルキル基、Aは炭素数
2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、n=2
〜20好ましくは7〜12、Mはアルカリ金属原子、NH4
アルカノールアミン残基である) (b)不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸塩系単
量体、 (c)疎水基を構成する共重合性不飽和単量体である。
本発明に用いる強化ロジンとしては、ウッドロジン、
ガムロジンおよびトール油ロジンなどのロジンを既知の
方法でホルムアルデヒド変性せしめた後、または変性せ
しめずにα、β−不飽和多塩基酸などと反応したものが
使用できる。
本発明で用いる高分子系分散剤である、上記親水基を
構成する単量体(a)および不飽和カルボン酸または不
飽和カルボン酸系単量体(b)並びに疎水基を構成する
共重合性不飽和単量体(c)との共重合物の部分または
完全ケン化物の製造方法としては、トルエン、キシレン
などの炭化水素系またはメチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン系またはイソプロピルアル
コールやブチルアルコールなどのアルコール系溶媒など
を用い、過酸化物系やアゾ系重合開始剤を使用して溶液
重合を行い、アルカリによるケン化、水溶化、脱溶剤を
行う方法や、あるいは水中で界面活性剤を用い、過硫酸
塩などを重合開始剤として乳化重合を行った後、アルカ
リケン化、水溶化する方法なでを用いることができる。
ここで、親水基を構成する単量体である(a)成分と
しては、式 中、Rは炭素数4〜18のアルキル基、アルケニル基、又
はアラルキル基であり、アルキル基としては例えばブチ
ル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オク
チル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデ
シル、テトラデシル、ペンタデシル、オクタデシル等が
あげられ、これらの混合物であってよい。アルケニル基
としては例えばブテニル、イソブテニル、ペンテニル、
ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセ
ニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テト
ラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタ
デセニル、オクタデセニルなどがあげられ、これらの混
合物であってよい。アラルキル基としてはスチリル、ベ
ンジル、クミルなどがあげられ、これらの混合物であっ
てよい。特に炭素数8〜10のアルキル基、アルケニル基
又はアラルキル基であるのが好ましい。また、Aは炭素
数2〜4のアルキレン基又は置換アルキレン基であり、
例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン
などであり、それらの単独又はブロックあるいはランダ
ムの混合物であってよい。Nは2〜20の整数であり、特
に7〜12であるのが好ましい。またMはナトリウム、カ
リウムなどのアルカリ金属原子、アンモニウム又はモノ
エタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカ
ノールアミン残基であり、これらの混合物であってもよ
い。
上記高分子分散安定剤は例えば次のようにして製造す
ることができる。
即ち、アルキルフェノールを原料としアリルクロライ
ドを触媒存在下のもとで加熱反応し、その後、減圧にて
蒸留する。ここで得た反応組成物に、アルキレンオキサ
イドを常法にて付加させ、次に硫酸、スルファミン酸等
の硫酸化剤にて硫酸エステル化をおこない、アルカリ物
質で中和することにより得ることができる。
又親水基を構成する単量体(b)である不飽和カルボ
ン酸またはその塩系単量体としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、
フマル酸などを具体例として上げることができる。
他方、共重合性不飽和単量体(c)としては、疎水基
を構成する単量体が広く用いることができ、メチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルアクリ
レート、ステアリルメタクリレートなどのアクリルエス
テル類やメタクリルエステル類や、スチレン、αメチル
スチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系単量体など
を用いることができる。
上記溶液重合法での溶媒としてはトルエン、キシレン
などの炭化水素系、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトンなどのケトン系、イソプロピルアルコール、
ブチルアルコールなどのアルコール系など種々の溶媒が
用いられるが、イソプロピルアルコールが最も好適であ
る。
重合開始剤としては、過酸化物やアゾ化合物を用い、
ラジカル重合を行うのが一般的である。溶液重合の場合
は、重合の後脱溶剤を行い、水酸化ナトリウムや水酸化
カリウム、水酸化アンモニウムなどでケン化し水溶化す
るか、先にケン化後脱溶剤する方法がおこなえる。
乳化重合の場合は界面活性剤を用い、重合開始剤とし
て過硫酸塩やアゾ化合物、ハイドロパーオキキサイドや
過硫酸塩と還元剤によるレドックス系開始剤など各種の
ものが使用でき、乳化重合方法として一般的な方法が採
用されてよい。なお、必要に応じてアルキルメルカプタ
ンやアルコール類を連鎖移動剤として用いることができ
る。上記乳化重合に用いる界面活性剤としてはアニオン
性界面活性剤として、例えば、アルキルベンゼンスルホ
ン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステ
ル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ
ーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、アル
キルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩
ホルマリン混合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルスルホコハク酸モノエステル塩、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテルスルホコハク酸モノエステル
塩、ポリオキシスチリルフェニルエーテルスルホコハク
酸モノエステル塩やスチレンマレイン酸共重合物、マレ
イン酸イソブチレン共重合物、マレイン酸αオレフィン
共重合物、マレイン酸アクリルエステル共重合物、アク
リル酸アクリル酸エステル系共重合物などポリカルボン
酸やスルホン酸含有ポリアニオンのケン化水溶化物も用
いることができる。また、非イオン性の界面活性剤を用
いてもよく、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、またはポリオキシプロピレン、ポリオキ
シエチレングリコールなどを挙げることができる。
共重合体中の各単量体の占める割合は、上記(a)成
分が3〜30%、不飽和カルボン酸系単量体(b)を15〜
50重量%で、両者の合計量が20〜60重量%となるのが好
ましい。(a)成分が3重量%未満ではその効果が現れ
ず、30重量%以上では強化ロジン分散物の泡立ちがかえ
って多くなって好ましくないからである。不飽和カルボ
ン酸系の単量体(b)が15重量%未満では共重合体の水
溶性に乏しく、50重量%以上では親水性が高くなりす
ぎ、強化ロジンの分散性が悪くなるからである。しか
も、両者の合計量が20重量%未満では効果が現れず、60
重量%以上では強化ロジンの分散性を悪くするからであ
る。なお、親水基を構成する不飽和カルボン酸系の一部
をスルホン酸系不飽和単量体、リン酸不飽和単量体に置
き換えて用いることができ、疎水基を構成する単量体の
一部としてアクリロニトリル、アリルエステルなどを単
量体として使用することも可能である。
本発明における強化ロジンと上記高分子系分散剤の配
合割合は、強化ロジン80〜99重量部に対し、上記分散剤
20〜1重量部とを水に分散せしめるのが好ましい。
上記高分子系分散剤1重量部以下と強化ロジン99重量
部以上では水分散時均質な分散物となり得ず、また、分
散剤20重量部以上と強化ロジン80重量部以下では分散性
は良いが、サイズ剤全体の疎水部減少によるサイズ性の
低下、発泡性の増大などが発現して好ましくないからで
ある。また、水分散液中の固形分濃度は25〜60%が好ま
しい。サイズ剤固形分が25%未満では生産性、コスト面
で望ましくなく、60%以上では分散性が充分行われな
く、分散系の安定性が悪くなるからである。
本発明の分散型ロジン系サイズ剤の分散方法は、例え
ば、特開昭57−167349の如く溶融強化ロジン中へ分散剤
を混合し、ついて熱水を徐々に添加して微細分散するい
わゆる反転乳化法や、特開昭57−111355の如く溶融強化
ロジンに水不溶性溶媒を添加溶解し、ついで分散剤を添
加混合し、熱水を徐々に添加し微細分散した後、減圧下
に水不溶性溶媒を留去する方法、また他の方法として強
化ロジンを水不溶性溶媒に溶解し、分散剤と水とを混合
した後、ピストン型高圧乳化機などで微細分散し、減圧
下に水不溶性溶媒を留去するなど各種の方法で製造する
ことができる。なお、分散剤としては本発明にかかる上
記共重合体部分ケン化物または完全ケン化物の他の従来
のアニオン性界面活性剤、カゼインなどを一部併用して
もさしつかえない。
(発明の作用効果) 本発明によれば、強化ロジンに分散安定性を付与する
親水基を有する単量体として式 で示される化合物をCH2=CH−CH2基を介して分子内に取
り込んだ共重合物の部分又は完全ケン化物を分散安定剤
として使用する結果、本発明に係るサイズ剤は硬度の高
い工業用水で希釈し、保存しても長時間凝集、沈降物を
生じず、抄紙系の白水と混合されても分散状態を保ち、
凝集物、発泡カスによる紙、抄紙系の汚れが少なくな
り、均質な分散状態と繊維上へ均質な分布で歩留るた
め、低サイズ剤添加領域でのサイズ度が従来のアニオン
性界面活性剤使用の分散型ロジン系サイズ剤に比べ優れ
ている。
なお、同様の高分子系分散剤を使用した分散型サイズ
剤が提案されているが、親水基部をアクリル酸又はメタ
アクリル酸とした分散剤を使用したものが硬水、抄紙系
白水中での分散安定性が従来のアニオン性界面活性剤と
大差なく、またスチレン・アクリル酸共重合体ケン化物
を分散剤としたものが乳化分散力の低く安定な分散サイ
ズ剤が得難く、また硬水、抄紙系白水中で凝集沈降し易
いことを見ても本発明に係るサイズ剤の分散安定性が著
しく優れていることがわかる。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づいて説明する。以下の場
合特に記載のない限り「部」は重量部を表す。
<強化ロジンの調整> (合成例A) フマル酸8部を溶融ホルムアルデヒド処理トール油ロ
ジン92部中に溶融し、200℃で3時間付加反応を行い、
強化ロジンを得た。
<共重合体ケン化物の合成> (合成例1) アリルノニルフェノールEO9モル付加体硫酸エステル
のアンモニウム塩6部、アクリル酸29部、n−ブチルメ
タクリレート45部、2エチルヘキシンメタクリレート20
部とドデシルメルカプタン2部とドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム7部、水350部、過硫酸カリウム1.5部
を混合攪拌し、85℃で5時間保った後50℃まで冷却し、
20%水酸化カリウム101.5部を徐々に添加混合し、水を
添加して固形分20%ケン化率90%乳白色水溶液を得た。
(合成例2) アリルノニルフェノールEO9モル付加体硫酸エステル
のアンモニウム塩25部、無水マレイン酸20部、メチルメ
タクリレート15部、n−ブチルアクリレート20部、スチ
レン20部とブチルメルカプタン1部と水350部を混合攪
拌しながら60℃に加熱し、10%過硫酸アンモニウム水溶
液10部、10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液10部を加えた
後、85℃で4時間保ち50℃まで冷却し、20%水酸化ナト
リウム73.5部を徐々に添加混合し、水を加えて固形分20
%ケン化率90%の淡黄色半透明水溶液を得た。
(合成例3) アリルノニルフェノールEO9モル付加体硫酸エステル
のアンモニウム塩15部、イタコン酸10部、メタクリル酸
15部、n−ブチルアクリレート30部、ステアリルメタク
リレート10部、スチレン15部とジオクチルスルホコハク
酸ナトリウム80%液6部、水350部、過硫酸アンモニウ
ム2部を混合攪拌し80℃で5時間保った後50℃まで冷却
し、25%水酸化カリウム69.9部を徐々に添加し水を添加
して固形分20%ケン化率95%の黄色半透明溶液を得た。
(合成例4) アリルノニルフェノールEO9モル付加体硫酸エステル
のアンモニウム塩10部、メタクリル酸25部、メチルメタ
クリレート20部、2エチルヘキシルアクリレート30部、
スチレン15部とブチルメルカプタン2部と水350部を混
合攪拌しながら60℃に加熱し10%過硫酸カリウム15部を
加えた後85℃で5時間保った後50℃まで冷却し、20%水
酸化ナトリウム65.2部を徐々に添加し水を加えて固形分
20%ケン化率80%の乳白色水溶液を得た。
(合成例5) アリルオクチルフェノールEO4モル付加体硫酸エステ
ルのアンモニウム塩を使用する以外は合成例4と同様に
してケン化率80%の乳白色水溶液を得た。
(比較合成例1) アクリル酸30部、n−ブチルアクリレート26.7部、ス
チレン43.3部、とドデシルメルカプタン2部、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム10部、ポリオキシエチレ
ン(重合度40)ノニルフェニルエーテル10部、水350部
と過硫酸カリウム1.5部を混合撹拌し、85度で5時間保
った後、50℃まで冷却し、20%水酸化ナトリウム75部を
徐々に添加し、水を添加して固形分20%、ケン化率90%
の乳白色水溶液を得た。
(比較合成例2) 還流温度に達したイソプロピルアルコール100部の中
に撹拌しながらメタクリル酸25.1部、スチレン36部、n
−ブチルメタクリレート38.9部とイソプロピルアルコー
ル100部、アゾイソブチロニトロ2部の混合物を2時間
で滴下する。さらに4時間その温度に保った後、イソプ
ロピルアルコール100部を留去する。その後50℃まで冷
却し、20%水酸化ナトリウム62.5部、水300部を添加混
合し、次に沸点まで加熱しながらイソプロピルアルコー
ルを留去し、水を添加して固形分20%、ケン化率90%の
淡黄色透明水溶液を得た。
(実施例1) 合成例Aの強化ロジン200部を180℃に加熱して完全に
溶解した後、130℃に冷却し、合成例2の共重合物の水
溶液75.3部を約5分間かけて添加した。添加終了時に混
合物の温度は95℃であった。追加の熱水(95℃)83部を
徐々に添加し、約60%固形分含有量の容易に反転できる
w/o型エマルジョンの典型的で滑らかなクリーム状白色
外観を示す混合物を得た。その後、激しく撹拌しながら
120部の熱水をすばやく加えて反転させた後、内温30℃
まで急冷する。得られた水性分散液は固形分45%を含有
し、優れた貯蔵安定性を有していた。
(実施例2) 合成例Aの強化ロジン200部をトルエン200部に溶解
し、合成例1の共重合物水溶液63.8部とイオン交換水23
6.2部を添加し、40℃にてホモミキサーで混合する。つ
づいて、この分散物をピストン型高圧乳化機(200kg/cm
2)に1回通して微細分散物を得た。その後、減圧蒸留
によりトルエンを留去する。この時水も留出する。得ら
れた水性分散液は固形分50%を含有し、優れた貯蔵安定
性を有していた。
(実施例3) 合成例Aの強化ロジン200部をトルエン200部に溶解
し、合成例2の共重合物水溶液52.6部とイオン交換水24
7.4部を添加し、実施例2と同様に操作を行う。
得られた水性分散液は固形分49%を含有し、優れた貯
蔵安定性を有していた。
(実施例4) 合成例Aの強化ロジン200部をトルエン200部に溶解
し、合成例3の共重合物水溶液52.6部とイオン交換水24
7.4部を添加し、実施例2と同様に操作を行う。
得られた水性分散液は固形分49%を含有し、優れた貯
蔵安定性を示した。
(実施例5) 合成例Aの強化ロジン200部をトルエン200部に溶解
し、合成例4の共重合物水溶液63.8部とイオン交換水23
6.2部を添加し、実施例2と同様に操作を行う。
得られた水性分散液は固形分50%を含有し、優れた貯
蔵安定性を示した。
(実施例6) 合成例Aの強化ロジン200部をトルエン200部に溶解
し、合成例4の共重合物水溶液40.6部とイオン交換水25
9.4部を添加し、実施例2と同様操作を行う。
得られた水性分散液は固形分48%を含有し、優れた貯
蔵安定性を有していた。
(比較例1) 合成例Aの強化ロジン200部をトルエン200部に溶解
し、比較合成例1の共重合物水溶液111.1部とイオン交
換水188.9部を添加し、実施例2と同様に操作を行う。
得られた水性分散液は、固形分50%を含有した。
(比較例2) 合成例Aの強化ロジン200部をトルエン200部を溶解
し、比較合成例2の共重合物水溶液111.1部とイオン交
換水188.9部を添加し、実施例2と同様に操作を行う。
得られた水性分散液は、固形分50%を含有した。
(サイズ性能試験) 実施例1〜6で得られた水性分散物を用いて、製紙サ
イズ剤としての性能評価を行った。
<試験方法> パルプL/NBKP csf420ml(L:N,8:2)の2.5%パルプス
ラリーにタルクを対パルプ15%加え撹拌する。撹拌下で
硫酸バンド(対パルプ3%)を加えて、1分後にサイズ
剤を添加する。2分撹拌後、常法に従い手抄試験器を用
いて手抄紙(68g/m2に相当)を調製した。
得られた手抄紙は、温度20℃、湿度65%の恒温恒湿室
にて1日放置後サイズ試験に供し、ステキヒトサイズ度
を測定し、水浸透性を検討した。
上記結果より、本発明によれば、ステキヒトサイズ度
の向上が見られることがわかる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化ロジン80〜99重量部と、 下記単量体(a)、(b)及び(c)の共重合物の部分
    又は完全ケン化物からなる分散安定剤20〜1重量部とを
    水に分散せしめ、固形分濃度25〜60%とした分散型ロジ
    ンサイズ剤。 但し、(a)下記式で示される親水基を構成する単量体 (式中、Rは炭素数4〜18、好ましくは8〜10のアルキ
    ル基、アルケニル基もしくはアラルキル基、Aは炭素数
    2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、n=2
    〜20好ましくは7〜12、Mはアルカリ金属原子、NH4
    アルカノールアミン残基である) (b)不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸塩系単
    量体 (c)疎水基を構成する共重合性不飽和単量体
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