JP2721676B2 - 動物用飼料およびその製造方法 - Google Patents

動物用飼料およびその製造方法

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JP2721676B2 JP63069202A JP6920288A JP2721676B2 JP 2721676 B2 JP2721676 B2 JP 2721676B2 JP 63069202 A JP63069202 A JP 63069202A JP 6920288 A JP6920288 A JP 6920288A JP 2721676 B2 JP2721676 B2 JP 2721676B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野: 本発明は家畜さらに具体的には家畜用飼料、家畜飼料
の製造、および反芻動物による蛋白質利用を増すための
家畜の飼育に関するものである。
従来の技術: 反芻動物用飼料を処理してこぶ胃中の給餌蛋白質の微
生物分解を減らすことが知られている。飼料を処理して
蛋白質の微生物分解を減らす各種の従来技術は(1)タ
ンニンによる化学的処理、(2)ホルムアルデヒドによ
る化学的処理、(3)熱処理、(4)亜硫酸廃液の添
加、およびカルシウム・リグノスルホネートによるペレ
ット化を含んでいた。
タンニンによる化学的処理は米国特許3,507,662にお
いて開示されている。この特許は、蛋白質性動物飼料を
水およびタンニン剤で以て処理することによってこぶ胃
分解から保護し、ペーストを形成し、80℃をこえない温
度で乾燥する方法を開示している。ドリードガーによる
その後の研究(1972年),J.Anim.Sci.34:465は、ペレッ
ト化の前にタンニンを添加してペースト形成工程を省
き、しかも有効に蛋白質をこぶ胃分解から保護すること
ができることを示した。ドリードガーは大豆粉に対して
10%のタンニンの使った。しかし、タンニンは不可逆性
の酸化性縮合を受け蛋白質を反芻動物第四胃の中で利用
され得ないものにすることができ〔フェルグソンの「反
芻動物における消化と新陳代謝」(オーストラリア,ニ
ューサウスウェールズ,アーミデールのニューイングラ
ンド大学,出版部)の453ページ〕、蛋白質を保護する
ための飼料処理で使用するには広く商業的に受け入れら
れていない。
ホルムアルデヒドによる飼料の化学的処理は米国特許
3,619,200に示されている。この特許はホルムアルデヒ
ドによる処理を通しての蛋白質の化学的変性によってこ
ぶ胃分解から保護された蛋白質物質で構成される反芻動
物用飼料を開示している。ホルムアルデヒドはアミノ基
と中性pHにおいて反応してメチロール基を形成し、これ
がさらに縮合してメチレン架橋を形成する。第四胃の酸
性pHにおいては、この反応は逆転し、蛋白質を利用可能
のものとし、ホルムアルデヒドを放出する(フェルグソ
ン,1975年)。ヘムスレー(1973年)のAustralian J.Bi
ol.Sci.26:961は最適処理が0.8%から1.2%のホルムア
ルデヒドであることを報告した。それ以上の水準では蛋
白質を保護しすぎて窒素保持を低下させる。クローフォ
ード(1984)のJ.Dairy Sci.67:1945は最適処理水準が
こぶ胃を通る飼料の通過速度に応じて変るものであるこ
とを報告した。これがきわめて変動するものであるの
で、ホルムアルデヒドを効果的に使用することが困難で
あるかもしれず、そして、実際に、ホルムアルデヒドは
連邦医薬品局により米国における飼料中の使用に対して
認可されていない。
飼料の熱処理は米国特許3,695,891において示されて
いる。蛋白質性飼料の加熱は蛋白質の可溶性を減らしか
つ化学的変性を通じて酵素攻撃部位を閉塞することによ
って崩壊性を低下させる。その反応はしかし敏感であっ
て、加熱が少なすぎるときは保護を提供するが、多すぎ
るときはより下方の消化管中でその蛋白質を非消化性に
する〔シェロッド(1964年),J.Anim.Sci.2:510,およ
び,プレッグ(1982),J.Anim.Sci.55:395〕。
飼料への亜硫酸廃液の添加はラーセンの米国特許4,37
7,576において示されている。ラーセンは高生産性乳牛
を飼料の重量の0.25〜3.0%の量で亜硫酸廃液を含む飼
料で以て飼育してミルク生産を増させる方法を開示して
いる。ラーセンの飼料と亜硫酸廃液はブレンダー中で一
緒に混合されるだけであって乳牛に給餌する前に追加的
処理を行なわない。ラーセンは、亜硫酸廃液中に存在す
るリグニンが乳牛のはじめの三つの胃袋の中に存在する
微生物によって飼料中の蛋白質が破壊されるのを防ぐよ
うに作用すると考えた。さらにラーセンは、亜硫酸廃液
中の木材の糖が飼料中に普通に見出される殻粒と糖の中
に存在する物質のより良好な消化を助け得るものと考え
た。しかし、ここで教示されるとおり、亜硫酸廃液中に
存在するリグニンはこぶ胃中の微生物による分解から蛋
白質を保護するように作動するのではなく、亜硫酸廃液
中の木材の糖は飼料物質のより良好な消化を必ずしも与
えないことが示されたのである。
飼料をカルシウムリグノスルホネートで以てペレット
化することはスターンのJ.Anim.Sci.64(補遺):27−28
(1984年9月)の中で示されている。試験管研究におけ
る継続的こぶ胃培養をもとに、スターンは、カルシウム
リグノスルホネートによる大豆粉のペレット化がこぶ胃
中の微生物的分解から蛋白質を保護する潜在性をもつと
結論した。しかし、カルシウムリグノスルホネートは亜
硫酸廃液の中で蛋白質を保護する活性成分でないことが
発見されたのであり、事実、カルシウムリグノスルホネ
ートそのものによるペレット化は蛋白質の保護をもたら
さなかった。
上述の従来技術の方法はある環境下において経済的で
あるかもしれないが、給餌された飼料が動物によって利
用される効率を増すことによるよう方式で最大のコスト
節減と蛋白質の最大利用を達成することが重要である。
従来技術の飼料と方法は、ある場合には、反芻動物のこ
ぶ胃から小腸へ実際に移される蛋白質の量を増す努力に
おいて、栄養価が低下した蛋白質を提供することによ
り、これらの目標にとどかず、あるいはその他の欠点を
もっている。
例えば、飼料蛋白質と一緒にカルシウムリグノスルホ
ネートおよび/または亜硫酸廃液を使用する従来技術に
おいては、(1)その方法が還元糖を必要とすること、
(2)反応の温度、pH、水分%および時間が臨界的であ
り、そして/または(3)得られる生成物が反芻動物の
小腸中で有効に利用されない段階まで反応を継続させて
はならない、ということが理解されていなかった。
高蛋白質の動物飼料を糖を含めた炭水化物で以て補充
することは知られている。
発明が解決しようとする課題: 従って、本発明の課題は、飼料または飼料補充物を、
それらを改質してこぶ胃中の蛋白質の分解を減らしかつ
下部消化管中での利用度を増させる副生成物で処理する
ことによって、新規飼料を提供することである。
課題を解決するための手段: 本発明によると、動物用飼料は飼料蛋白質と還元性炭
水化物との少くとも一つの反応生成物を含み、飼料蛋白
質に対する還元性炭水化物のパーセンテージは重量で約
0.5%から約40%であり、飼料蛋白質のこぶ胃微生物に
よる分解率が低下しかつこぶ胃以降(こぶ胃を含まず、
以下同じ)の胃腸管中で蛋白質消化率の著しい低下が存
在しないようなものであることを特徴とする。
飼料蛋白質は、大豆粉、他の豆粉、綿実粉、羽毛粉、
血液粉、貯蔵生牧草、肉と骨の粉、ひまわり種子粉、カ
ノラ粉、ピーナッツ粉、ベニバナ粉、亜麻仁粉、ごま
粉、早成りさや豆、魚製品、酒類およびビールかすのよ
うな副生蛋白質飼料材料、ミルク製品、家禽製品、ほし
草、とうもろこし、小麦、むらさきうまごやし、大麦、
ミロ、もろこし、およびそれらの混合物、から成る群か
ら選ばれ、そして、上記炭水化物は、還元糖:キシロー
ス、グルコース、フラクトース、マンノース、ラクトー
ス、リボース、ヘミセルロース抽出物とその加水分解
物、亜硫酸廃液中に含まれる糖(例えば、広葉樹材のパ
ルプ化工程から得られる亜硫酸廃液中に含まれる糖)、
糖蜜とその加水分解物、とうもろこし製品とその加水分
解物、およびそれらの混合物、から成る群から選ばれ
る。
一つの実施態様においては、還元性炭水化物はキシロ
ースであって飼料蛋白質に対するキシロースのパーセン
テージが約1%から約6%であり、あるいは、還元性炭
水化物がグルコースであって飼料蛋白質に対するグルコ
ースのパーセンテージが約2%から約20%である。その
還元性炭水化物は亜硫酸廃液または乾燥亜硫酸廃液の構
成成分である。亜硫酸廃液または乾燥亜硫酸廃液は固形
分に対して約10%から約40%の還元性炭水化物を含み、
飼料蛋白質に対する亜硫酸廃液固形物のパーセンテージ
は約2%から約40%であり、飼料蛋白質のこぶ胃微生物
による分解率が低下しかつこぶ胃以降の胃腸管中での蛋
白質消化率の著しい低下が存在しないようなものであ
る。
飼料蛋白質に対する亜硫酸廃液固形物のパーセンテー
ジは重量で約8%から約25%である。亜硫酸廃液または
乾燥亜硫酸廃液は広葉樹材のパルプ化から得られる。
動物飼料をつくる方法においては、飼料蛋白質と還元
性炭水化物との混合物を混合および加熱し、飼料蛋白質
に対する還元性炭水化物のパーセンテージは重量で約0.
5%から約40%であり、その混合物は、こぶ胃微生物に
よる飼料蛋白質の分解率を低下させ、かつこぶ胃以降の
胃腸管中の蛋白質消化率の著しい低下を示さない十分な
時間の間、ある温度、pH、および水分%において加熱さ
れる。
一つの実施態様においては、pHは約4から約10.5であ
り、水分%は約6%から約40%であり、温度は約20℃か
ら約150℃であり、上記の時間は約20分から約72時間で
ある。もう一つの実施態様においては、pHは約6から約
8.5であり、水分%が約15%から約25%であり、温度は8
0℃から約110℃であり、上記時間は約1時間から約4時
間である。
動物飼料をつくるためには、飼料蛋白質と亜硫酸廃液
または乾燥亜硫酸廃液との混合物が重量で約2%から約
40%のパーセンテージで飼料と混合される。
動物へは飼料蛋白質と還元性炭水化物との反応生成物
が、こぶ胃微生物による飼料蛋白質の分解率が低下しか
つこぶ胃以降の胃腸管の中で蛋白質分解率の著しい低下
が存在しないよう、飼料蛋白質に対する還元性炭水化物
のパーセンテージが重量で約0.5%から約40%であるこ
とを特徴とする方法において、供給される。
反応生成物は、(1)大豆粉、他の豆粉、綿実粉、羽
毛粉、血液粉、貯蔵生牧草、肉と骨の粉、ひまわり種子
粉、カノラ粉、ピーナッツ粉、ベニバナ粉、亜麻仁粉、
ごま粉、早成りさや豆、魚製品、酒類およびビールの醸
造業者の殻類のような副生蛋白質飼料材料、ミルク製
品、家禽製品、ほし草、とうもろこし、小麦、むらさき
うまごやし、大麦、ミロ、もろこし、およびそれらの混
合物、の少くとも一つの中の蛋白質;(2)還元糖:キ
シロース、グルコース、フラクトース、マンノース、ラ
クトース、リボース、ヘミセルロース抽出物とその加水
分解物、亜硫酸廃液中に含まれる糖類、糖蜜とその加水
分解物、とうもろこし製品とその加水分解物、およびそ
れらの混合物、の少くとも一つ;で形成される。
上記および以下の記述から理解できるとおり、新規の
飼料、飼料製造方法、および動物給餌方法はすぐれた経
済的飼料と動物飼養方法を提供するという利点をもつ。
本発明の上記並びにその他の特色は付図を参照しなが
ら考えるとき以下の詳細記述からよりよく理解されるで
あろう。
詳細説明 広くいえば、この動物飼料は蛋白質と還元性炭水化物
との反応生成物の実質的の量を含む。還元性炭水化物が
反応性であるほどその種の反応生成物の形成が容易であ
るので、糖源は還元糖、キシロース、グルコース、フラ
クトース、マンノース、ラクトース、リボース、ヘミセ
ルロース抽出物とそれらの加水分解物、亜硫酸廃液中に
含まれる糖、糖蜜とその加水分解物、とうもろこし製品
とそれらの加水分解物、および、それらの混合物、から
選ばれる。
一般的には、使用蛋白質は大豆粉、他の豆粉、綿実
粉、肉および骨粉、ひまわりの種の粉、カノラ種子粉、
ピーナッツ粉、ベニバナ粉、亜麻仁粉、ごま粉、早成り
さや豆、魚製品、ミルク製品、家禽製品、乾草、とうも
ろこし、小麦、むらさきうまごやし、大麦、ミロ、もろ
こし、など並びにそれらの混合物のような高品位蛋白質
飼料の中に見出されるものである。好ましくは、使用還
元糖はある種の木材工業の副生成物でありキシロース源
である亜硫酸廃液または乾燥亜硫酸廃液のような経済的
な糖源からのものである。しかし、糖の混合物がときど
き用いられる。
本明細書において、「伝統的飼料」という用語は反芻
動物へ正規に供給される飼料を意味する。そのような飼
料は当業においてよく知られ、上述の高品位蛋白質飼料
と、高品位蛋白質飼料と考えられていないために動物の
扱いにおいてあまり使用されそうにないその他の飼料、
とを包括する。その種の飼料は、とりわけ、大豆粉、他
の豆粉、綿実粉、羽毛粉、血液粉、貯蔵生牧草、肉と骨
の粉、ひまわり種子粉、カノラ粉、ピーナッツ粉、ベニ
バナ粉、亜麻仁粉、ごま粉、早成りさや豆、魚製品、酒
類製造業者およびビール製造業者の殻類のような副生蛋
白質飼料、ミルク製品、家禽製品、ほし草、とうもろこ
し、小麦、むらさきうまごやし、大麦、ミロ、もろこ
し、など、およびそれらの混合物を包括する。
固有の飼料は供給の経済的理由で選ばれてよいが、し
かし、ここで記述の方法は飼料と一般的には関係のない
蛋白質へ応用可能であるので、この方法を実施する際の
工程は、実際の反応生成物が異なるかもしれないが、同
じである。
経済上の理由で、この方法は主として蛋白質補充物が
意図されている。本明細書において、蛋白質補充物は最
低20%の蛋白質を含みその蛋白質の少くとも25%が微生
物学的分解性蛋白質である飼料材料である。本明細書に
おける微生物的分解性蛋白質は微生物的蛋白分解酵素に
よって開裂される蛋白質である。
同様に、本明細書で使用するときの「糖と蛋白質との
反応生成物」という用語は、(1)家畜に給餌する際に
有用であり伝統的家畜飼料において共通的に見出される
任意の蛋白質、と(2)蛋白質との還元反応における効
率から選ばれる還元性炭水化物、とを反応させることに
よって得られる縮合生成物を意味する。一般的には、そ
れらの反応は蛋白質中の過剰の遊離アミン基と還元糖の
カルボニル基との反応であると信じられる。これらの反
応は当業においてよく知られている。
同様に、時間を短縮し温度を下げるのに適当である還
元性炭水化物はよく知られており、一般的には、最も反
応性の還元性炭水化物は本明細書において記載されてい
るとおりに選ばれるが、ある環境下においては他の還元
性炭水化物が選ばれてよい。
この改善された飼料は適当飼料の各種のものおよび還
元性炭水化物の各種のものを原料として利用して各種の
方式で製造することができる。各々の場合において、反
応は原料として用いられる飼料中の糖と蛋白質との間で
おこり、微生物による動物の胃の中での蛋白質の分解を
減らし、従ってその動物の小腸における消化に利用でき
る蛋白質を増す。
この製品の場合、こぶ胃微生物による蛋白質の分解が
より少なく、アンモニアのような他の窒素化合物への転
化がより少ない。最も適切には、飼料物質は還元糖と混
合されて反応を最大にする。pHは、温度、蛋白質水分、
および処理時間とともに選ばれ、胃中微生物による分解
に耐えしかもこぶ胃以降の胃腸管中での蛋白質の消化性
と利用を可能にする化合物の生成を最大にする。
この飼料を形成する反応は初期のメイラード反応とし
て文献において記載された反応に相当し、還元糖のカル
ボニル基と蛋白質のアミノ基との間の縮合反応から成る
と信じられる。この初期メイラード反応はよく知られて
おり、ここで詳述される明細書から、反応を最適の程度
へ実施するのに必要とされるpH、温度、水分および時間
はほとんど実験なしで決定することができる。
反応は一般的には遊離アミノ基と還元性炭水化物との
間の1モル対1モルの反応であり、そして、飼料中の他
の反応に対していくつかの考慮がなされる場合、飼料と
一緒に最も経済的に利用される糖の量は、たとえいくつ
かの適当な飼料物質がここで特定的に記載されていない
としても決定できる。pHは約4から約10.5、好ましくは
約6から約8.5であるべきである。経済性から見て、あ
る環境中においてはより低温でより長い時間が用いられ
るか、あるいはより高い温度がより短時間用いられてよ
いので、時間、温度、および水分についてはより大きい
許容差が提供される。
一般的に、反応の温度は約20℃から約150℃の範囲に
あり、80℃から110℃が好ましく、反応時間は約20分か
ら約72時間が好ましく、1時間から4時間が好ましい。
水の量は反応に影響し、水分パーセントは約6%から約
40%の範囲にあり、15%から25%が好ましい。
ある特定の理論にとらわれることを望むものではない
が、以下の説明が本発明の飼料をもたらす蛋白質と還元
性炭水化物との間に含まれる反応機構を解説するものと
信じられる。
さらに特定的にいえば、還元糖と蛋白質含有家畜飼料
とは糖中のカルボニル基と十分なアルファおよびイプシ
ロン・アミノ基を反応させるのに十分である量で混合さ
れて、その混合物が式1で表示される化学方程式におけ
る反応に相当する反応をおこさせる温度、時間、水分お
よびpHにおいて加熱されるときに反応生成物が形成され
ると考えられ、式中、Rは示されるアルファ・アミノ基
たはイプシロン・アミノ基をもつ蛋白質であり、R1は式
1中で示される炭水化物の残余部分であり、R2は示され
るとおりの反応から生ずるR1部分である。
もし単純な還元糖が還元性炭水化物である場合には、
反応は式2の表示の化学方程式において示され、式中、
Rは示されたアミノ基を有する蛋白質であり、R3はメチ
ルヒドロキシ単位であってアルデヒド基およびケト基と
一緒に代表的には糖に属するものである。Pは指示官能
基の数であり、MはPより1個少ない基数である。還元
糖がグルコースである場合には、反応は式3として表示
される化学方程式において示され、式中、グルコースは
付加化合物と反応してシッフ塩基をもたらしそれは直ち
にグルコシルアミンへ進む。
還元性炭水化物と飼料との混合物はメイラード反応に
適当であるような割合にあり、その混合物は、初期メイ
ラード反応をおこさせるには十分であるが進行メイラー
ド反応には不十分な温度、pH、水分水準および時間で加
熱される。このように、時間と温度はグルコシルアミン
を形成するのに十分であるが、1−アミノ−1−デオキ
シ−2−ケトースを形成するには不十分であるように選
ばれる。
いくつかのイプシロン・アミノ基は他の基の阻害効果
のゆえに微生物的作用に利用されない。これらの阻害効
果は蛋白質の立体配座的構造あるいはその近傍において
化学的に結合されている基に基づくかもしれない。初期
メイラード反応がおこる温度は立体配座的構造を変えて
かくされたアミノ基を増減することによってその種の阻
害効果に影響するかもしれない。微生物的蛋白分解酵素
との反応に有効でない基はある環境下においては還元糖
との反応にとって有効でなく、いくつかの反応にとって
必要とされる糖の量を減らすかもしれない。例えば、短
時間用に高温を使用することは飼料の有効性において同
じ最終結果を得るのに必要とされる糖の量を減らすかも
しれない。
一般的には、飼料は、還元糖を適当蛋白質を含有する
飼料と所望の水分パーセントにおいて制御された割合で
混合し、初期メイラード反応をおこさせるのに適当であ
るがしかし進行したあるいは最終的のメイラード反応を
おこさせるほどに長くない時間の間、あるpHにおいて温
度を適用することによってつくられる。このようにし
て、縮合生成物は蛋白質の実質的な量について、還元性
炭水化物のカルボニル基とアミノ酸または蛋白質の遊離
アミン基との間で、1対1のモル比において形成され
る。縮合生成物は水の1分子を失ないシッフ塩基へ転化
され、それが次に相当する置換糖アミンへの環下を受け
る。
例えば、グルコースが糖であるとき、アミノ基はN−
置換グリコシルアミンへ転化される。その反応は、アマ
ドリ再配列によるアルドース糖のケトース糖誘導体への
変移がある前に終らせる。グルコースの場合に、これは
グルコシルアミンの1−アミノ−1−デオキシ−2−ケ
トースへの転化である。もう一つの例として、ケトース
糖の場合には、反応は、ヘインス(Heyns)再配列に相
当する転位の前にとめてケトシルアミンから2−アミノ
−2−デオキシアルドースを形成させる。
還元糖の一つの源は亜硫酸廃液である。亜硫酸廃液は
植物物質、好ましくは硬木および/または軟木の酸性亜
硫酸パルプ化において可溶化される木材部分である。植
物物質は昇温下で7以下のpHにおいてMHSO3溶液の中で
処理され、MはNH4 +,Na+,Ca++,Mg++およびK+を含むこと
ができるカチオンである。
このよく知られている方法は紙製品および/またはレ
ーヨン製造用のセルロースパルプをつくるのに共通的に
用いられる。セルロースの大部分はこのパルプ化工程中
において溶解されない。木材の可溶化部分、亜硫酸廃
液、は実質的な割合、20から70%、通常は40から60%を
含む。パルプ洗滌によって、亜硫酸廃液固形分は約5%
から約20%の範囲にあってよい。その種の溶液は本発明
において使用できるが、ただし、固形分が約40%から約
65%の濃厚溶液あるいは固形分が約90%から約100%の
乾燥亜硫酸廃液が好ましい。
亜硫酸廃液は約40%から約70%のM−リグノスルホネ
ート、約5%から約30%の還元糖、および、約2%から
約20%のオリゴ糖類、から主として構成されている。
亜硫酸廃液還元糖はグルコース、マンノース、 キシロース、ガラクトースおよびアラビノースから成る
混合物である。糖類の間の相対的割合は工程における正
確なパルプ化條件と使用植物に応じて変る。例えば、軟
木のパルプ化からの亜硫酸廃液は代表的には軟木中の主
要ヘミセルロースとしてのグルコーマンナンの加水分解
に基づいて約6部のヘキソース(炭素6個の糖)から4
部のペントース(炭素5個の糖)を含む。硬木のパルプ
化からの亜硫酸廃液は代表的には硬木中の主要ヘミセル
ロースとしてのキシランの加水分解に基づいて約7.5部
のペントースから約2.5部のヘキソースを含んでいる。
蛋白質源はそれが家畜用に適する蛋白質であるかぎり
重要ではなく、その種の蛋白質はよく知られている。同
様に、還元性炭水化物をどれでも使用してよいが、ある
ものは他のものより有効である。最も適当である還元性
炭水化物は最も反応性であるものであり、キシロース、
フラクトース、グルコースおよびラクトースを含み、キ
シロースが最も反応性である。一般的には、pHは4以上
および10.5以下であるよう、そして好ましくは6から8.
5にあるよう調節される。pHは水酸化アンモニウムの添
加を含めた適当な方法のいずれかによって調節される。
家畜を飼養する際、蛋白質を限定した食物からの体重
増を増すため、あるいは飼料コストを下げるために、蛋
白質使用効率を少くとも50%増を、そして、ある環境下
においては100%増を考慮してよい。この処理された飼
料物質は主として反芻動物用を意図しており、従って非
処理高蛋白質飼料の代替物として使用できる。ある場合
には、非処理のままで給飼される相当する非処理蛋白質
補充物を減らすことができ、そして、処理された蛋白質
飼料補充物の量は、その被処理蛋白質補充物が蛋白質使
用効率を増すので、非処理蛋白質補充物より少ない。
本発明の使用者は多くの変数を選ぶことができるが、
非制約的な性質のものである以下の実施例は本発明を例
証するものである。
実 施 例 1.物質と方法 水酸化ナトリウムを大豆粉へ次のとおり決定される量
で添加してpHを調節した。10gの大豆粉乾燥物質を三度
秤量し、100mlの蒸溜脱イオン水で以て水和した。水和
試料をおだやかな速度でブレンダーで以て2分間ホモジ
ナイズし、2時間21℃において平衡化させた。ホモジネ
ートを標準化されたNaOHで以て滴定し、pH変化を飽和カ
ロメル電極で以て追跡した。滴定中、ホモジネートの撹
拌を磁気撹拌棒で以て維持した。pHを8.5あるいは10.0
〜調節するのに必要とされるNaOHの量は当量数/大豆粉
乾燥物質グラム数として計算される。
2.試験管実験の一般的條件 処理された大豆粉試料の微生物的分解はすべての試験
において変動し得る応答であり、ブリットン,R.A.とT.
J.クロッペンシュタインの、1986年の「亜鉛処理大豆
粉:バイパス(bypass)を増す方法」,ネブラスカ・ビ
ーフ牛リポート,MP50,ネブラスカ大学(リンカーン)45
−47ページ,により記述されている試験管試験アンモニ
ア放出手順によって測定される。
11%の糖蜜と17%の大豆粉(粉乾燥物質基準)を含む
粉砕したむらさきうまごやし乾し草または粉砕したとう
もろこし穂軸のいずれかの維持食餌(maintenance die
t)を与えられた去勢雄牛から、等容積のこぶ胃流体を
集めた。24時間の醗酵に続いて、アンモニア性窒素を、
マック・カラフ,J.の1967年のインドフェノール法,
「直接的比色法による全血中のアンモニアの測定」,Cli
n.Chim.Acta.17:297,を自動化して用いることによって
測定した。
3.試験管実験の実施例 実施例 1 還元糖、加熱時間、および還元糖と蛋白質との割合が
蛋白質に及ぼす主効果(main effect)について評価を
行なった。これらの試験において、(1)還元糖の源は
キシロース、フラクトース、グルコース、およびラクト
ースであり、(2)還元糖水準は1,3,および5モル/モ
ル・リジンにあり、そして、(3)加熱時間は150℃に
おいて0,30および90分であった。主効果間の交互作用
(interaction)もまた評価した。大豆粉試料をpHおよ
び水分を変え、ただし、還元糖なしで加熱して糖添加の
効果を評価した。
これらの試験において、大豆粉の蛋白質部分は、「家
畜の栄養必要品」1979年No.2,「豚の栄養必要物」,Nati
onal Research Council(ワシントン,D.C.),に従っ
て、6.3%のリジカル(lysical)を含むものと仮定し
た。
デソルベンタイザー・トースターを通過させず従って
処理中に焙焼されなかった、殻を外ずした溶剤抽出大豆
粉は大豆粉源であり、乾燥物質基準で53.0%の粗蛋白質
を含んでいた。
加熱に先立ち、還元糖類の適切量を、予めNaOHで以て
処理してpHを8.5とした非焙焼大豆粉へ添加した。各試
料が83%の乾燥物質を含むよう蒸溜水を添加した。加熱
された飼料は126gの飼料を9cm×12cm×5cmのアルミニウ
ム鍋の中に入れ、強制空気浴中で150℃へ加熱すること
によって得られた。加熱に続いて、試料を23℃へ冷却
し、72時間空気乾燥し、2mmの篩を通過するよう粉砕し
た。加熱後の試料調製のためのこの手順は以後の全実験
において行なわれた。
アンモニア放出分析に先立ち、試料乾燥物質のパーセ
ントとして表現される糖含有量は還元糖濃度によるアン
モニア放出の混乱をなくするようすべての試料において
等しくさせた。蛋白質源としての市販大豆粉についての
従来の結果は、24時間醗酵後のアンモニア放出が、糖を
大豆粉と一緒に同じ重量対重量比で添加するときに、還
元糖源によって影響を受けなかったことを示した。試料
はアンモニア放出について2回繰返して分析した。加熱
時間の主効果についてのコントラスト係数(contrast c
oefficient)を計算した。結果をそれぞれ図1,2および
3に示す。
図1においては、還元糖について加熱時間に対するア
ンモニア窒素放出のグラフが示されており、図中、曲線
30はフラクトースと加熱時間との相互作用を表わし、曲
線32はキシロースと加熱時間との交互作用を表わし、曲
線34はラクトースと加熱時間との交互作用を表わしてい
る。曲線38は比較のために還元糖の非存在下において放
出されるアンモニア窒素を示している。
図2においては、リジン各モルについての還元糖のモ
ル数に対して放出されたアンモニア窒素のグラフが示さ
れており、曲線40はフラクトースについてであり、曲線
42はグルコースについてであり、曲線44はラクトースに
ついてであり、曲線46はキシロースについてである。
図3においては各種の加熱時間について、リジン各モ
ルあたりの糖モル数の比に対して放出されるアンモニア
窒素のグラフが示されている。このグラフにおいて、曲
線50は加熱を行なわない対照標準であり、曲線52は30分
加熱によるある調製物について放出されるアンモニア量
であり、曲線54は90分加熱によるある調製物について放
出されるアンモニア量である。
実施例 2 糖を含まないかまたは還元糖(キシロース、グルコー
ス、フラクトースあるいはラクトース)を含み、かつ非
加熱(23℃)であるかあるいは150℃で30分または60分
間過熱された市販大豆粉の、アンモニア放出に及ぼす効
果を検討した。乾燥物質基準で、糖を含まない大豆粉は
46.5%の粗蛋白質を含んでいた。糖は糖を含まない大豆
粉へ3モル/モル・リジンで添加され、pHは8.5へ調節
され、試料はすべて80%の乾燥物質を含んでいた。
加熱用に試料を含む鍋は実施例1について述べたとお
りにつくったが、ただし、それらは加熱中はアルミニウ
ム箔で以てシールされた。加熱に続いて、糖含量は実施
例1について記述のとおりのアンモニア放出分析に先立
ち全試料において等しくさせた。
試料は2回繰返して調製し、各々を2回のアンモニア
放出実験において2回繰返してアンモニア放出について
分析した。データは5×3要因配置で以て完備型乱塊法
(randamized complete block design)として解析さ
れ、実験は組分け基準(blocking criterion)であっ
た。ブロック*糖源*加熱時間交互作用が観察されない
ときには、この項目を統計モデルから除き、データは主
効果と糖源対加熱時間交互作用について解析された。結
果は図4に示されており、これは微生物分解に及ぼす、
飼料調製時の加熱時間の効果を例証しているグラフであ
り、曲線60,62,64,66および68はそれぞれ(1)還元糖
を用いない対照標準飼料、(2)ラクトースと一緒につ
くられた飼料、(3)フラクトースと一緒につくられた
飼料、(4)グルコースと一緒につくられた飼料、およ
び(5)キシロースと一緒につくられた飼料、について
の試験を描いている。
実施例 3 市販大豆粉または非焙焼(untoasted)大豆粉の、試
験管内試験アンモニア放出によって測定されるときの、
非酵素的褐色化の受けやすさを検討した。各々の大豆粉
は、pHを8.5へ調節するNaOH、3モル/モル・リジンの
キシロール、および、各試料中において乾燥物質を80%
とする蒸溜水、で以て処理された。試料は加熱されずに
23℃であるか、または実施例2について述べたとおりに
強制空気浴中で150℃において30分または60分間加熱さ
れた。
試料は2度繰返してつくられ、各々を2回のアンモニ
ア放出実験において2回繰返してアンモニア放出につい
て分析した。データは完備型乱塊法として2×3要因配
置で以て解析し、実験は組分け基準であった。*糖源*
加熱時間交互作用が観察されないときはこの項を外ず
し、データを主効果と糖源対加熱時間交互作用について
解析した。結果は図5に示されており、その中で、曲線
70は非焙焼大豆粉についてであり、曲線72は市販大豆粉
についてである。
実施例 4 キシロースを市販大豆粉へ3モル/モル・リジンの割
合で添加し、そして加熱しないかあるいは150℃におい
て20分,40分または60分間加熱するときに、中性、8.5お
よび10.0の各pHにおけるpHの効果を測定した。NaOH添加
前の市販大豆粉ホモジネートの中性pHは6.5であった。
試料は80%の乾燥物質を含んでいた。加熱手順は実施例
2について述べたのと同じであった。
試料は二通りつくり各々を2回の繰返しでアンモニア
放出について、二つのアンモニア放出実験において分析
した。データは完備型乱塊法として3×3要因配置で以
て解析し、実験は組分け基準であった。データは主効果
とpH対加熱時間交互作用について解析した。結果は図6
に示され、その中で、曲線74,76および78はそれぞれ中
性、8.5および10.0のpHにおける調製を示している。
実施例 5 リジン1モルあたりに3モルのキシロールの量でキシ
ロールを含む市販大豆粉の乾燥物質%(65,70,75,80,85
および90%)がアンモニア放出に及ぼす効果を150℃に
おいて30分間加熱した試料について測定した。試料のpH
は8.5であった。さらに、鍋の中の水分を保つことの効
果を鍋の半分をアルミニウム箔で以て遮蔽することによ
って評価した。
試料を二通りに作製し、各々をアンモニア放出につい
て2度繰返して、二つのアンモニア放出試験において分
析した。データを完備型乱塊法として6×2要因配置で
以て解析し、実験は組分け基準であった。データは主効
果と乾燥物質水準対遮蔽交互作用とについて解析され
た。結果は図7に示されているが、その中で曲線80と82
は蔽いをしない平鍋と蔽われた平鍋の中でそれぞれつく
ったときの乾燥物質に及ぼす効果を描いている。
4.試験管実験の結果 図1に示すとおり、加熱の線形効果(linear effec
t)についてのフラクトース、ラクトースおよびグルコ
ースの間の交互作用は顕著ではない。しかし、交互作用
はフラクトース、ラクトースおよびグルコースを加熱時
間の線形効果についてキシロースと比較するときに認め
られた。
加熱を行なわない場合、キシロースの添加はフラクト
ース、ラクトースおよびグルコースよりよくアンモニア
放出を抑え、キシロースが非焙焼大豆粉と、室温におい
てpHおよび水分の現存條件のもとで他の糖より早く反応
することを示した。これらのデータはさらに、十分な加
熱時間(90分)が与えられると、ラクトールとグルコー
スはキシロースと等しいアンモニア放出の抑制をおこし
得ることを暗示している。
30分間加熱するとき、キシロールで以て処理した試料
からのアンモニア放出は図1に示すとおり糖なしで加熱
された非焙焼大豆粉からの放出の僅か20%であった。こ
れらのデータは糖の添加がアンモニア放出によって測定
されるとおりpH、水分水準および加熱の非酵素的褐色化
に及ぼす効果を増すことを暗示している。
図2において示されるとおり、加熱時間全体にわたっ
て割りつけるときに還元糖源間および水準間で交互作用
が見出された。還元糖水準の一次および二次コントラス
ト(linear and quadratic contrast)はキシロース、
フラクトースおよびグルコースの間の交互作用を示さな
かった。キシロース、フラクトースおよびグルコースの
水準を1から5モル/モル・リジンへ増すと類似のアン
モニア放出抑制割合をもたらした。しかし、ラクトース
は同じようには作用せず、ラクトースの全水準における
アンモニア放出は同じであった。
ラクトース水準増加に対する応答の欠除についての可
能性のある説明は、この二糖類の分子の大きさによって
ひきおこされる立体障害に基づくかもしれない。ラクト
ースは露出されているリシル残基と低濃度において容易
に反応するが、しかし、その大きさのために、大豆粉蛋
白質の三次構造に浸透することができず、分子内部上の
リシル残基と交互作用する。
図3において示すとおり、30分または90分加熱した試
料と各種水準の還元糖との間の交互作用は大したことは
ない。しかし、30分または90分加熱した試料を非加熱試
料と糖水準の線形効果(linear effect)について比較
するときには、ある交互作用が実際に存在した。温度と
加熱時間は非酵素的褐色化の速度に影響する主要因子で
あると考えられるので、還元糖水準と加熱時間との間の
交互作用は期待されたかもしれない。
褐色化反応は室温においてカゼインとグルコースとの
間の主反応についておこるので、還元糖水準と加熱時間
との間の交互作用は期待されたかもしれない。褐色化反
応は0℃をわずかにこえる温度においておこるものであ
るが、測定できる程度まで進行するには数週間を必要と
するかもしれない。今行なった研究においては、試料は
糖、pHおよび水分の調整を行なってから24時間以内に加
熱され、4℃で貯蔵された。熱を加えるときにはしか
し、糖濃度が1から5モル/モル・リジンへ増すにつれ
てアンモニア放出が直線的に減少した。
図4に示すとおり、市販大豆粉をキシロース、フラク
トース、グルコース、あるいはラクトースで以て処理す
るときに、ある交互作用が加熱時間の線形効果によって
認められる。反応媒体中に還元糖を含めることにより、
pH、水分調節および加熱時間の効果によって説明される
よりも大きいアンモニア放出抑制がおこった。しかし、
還元糖と加熱時間の線形効果との間で交互作用もまた見
出され、これは各種還元糖源について反応率が異なって
いることを暗示した。
キシロースで以て処理した市販大豆粉からのアンモニ
ア放出はすべて加熱時間において、市販大豆粉をフラク
トース、ラクトースあるいはグルコースで以て処理した
ときよりも低かった。これらのデータはキシロースが最
も反応性の還元糖であった実施例1のデータと一致して
いる。フラクトースをグルコースと加熱の線形効果と比
較するときにある交互作用が認められた。フラクトース
は30分加熱後においてグルコースと類似的に反応するよ
うに見えたが、60分においてはグルコースがフラクトー
スより大きいアンモニア放出抑制をもたらした。
実施例1および2からのデータは、還元糖は加熱され
るときに大豆粉と反応し、糖を添加せずに大豆粉を加熱
することの効果によって説明できるよりも大きいアンモ
ニア放出抑制を示すことを示していた。これらのデータ
はまたキシロースが最も反応性の還元糖であることを示
した。
図5に示すとおり、大豆粉源と加熱の線形効果との間
である交互作用が見出された。熱を加えない場合は、非
焙焼大豆粉からのアンモニア放出は市販大豆粉からより
も高い。市販大豆粉と非焙焼大豆粉との間の加熱時間全
体にわたる交互作用は、蛋白質の加熱がこぶ胃微生物に
よる分解され易さを減らすので期待されるかも知れな
い。
試料が加熱されない(0分)ときの、市販大豆粉と非
焙焼大豆粉とについての異なるアンモニア放出値は糖を
添加しない大豆粉の商業的加工中におこる加熱の結果で
あるかもしれない。しかし、両方の大豆粉源について60
分の場合に類似のアンモニア放出値が観察された。これ
らのデータは、非酵素的褐色化が、非焙焼大豆粉または
市販大豆粉のいずれからも、速度は異なってはいるが、
類似のアンモニア放出抑制をもたらすことを示してい
る。
図6に示すとおり、pHと加熱時間との間において交互
作用は認められなかった。NaOHを添加してpHを8.5また
は10.0へ変えると中性pH(6.5)において加熱した試料
についてよりもアンモニア放出が低い結果をもたらし
た。pH10.0へ処理した試料はpH8.5の試料より少いアン
モニア放出を示した。pH処理全体にわたって平均した加
熱時間の効果は負の二次式様式(negative quadratic m
anner)でアンモニア放出を減少させた。
pHを8.5および10.0へ変化するのに必要とされるNaOH
量は大豆粉1gあたり、それぞれ2.01×10-4および3.58×
10-4モルであった。pH8.5または10.0へ処理し24時間保
温した試料を含む試験管からの上澄液についての無作為
試験は、大豆粉をNaOHで以て処理しなかった場合の試験
管と差のない値を示した。
リジンのイプシロン・アミノ基は主として、pH8と9
の間でプロトンが除かれるために影響を受け、プロトン
化されている一次アミンよりも強い求核性とする。NaOH
の適用は、pHが10をこえるよう上げられる場合には非酵
素的褐色化以外の反応を誘起する。これらの條件下では
アミノ酸はラセミ化し、主としてリジノアラニンの形で
交差結合する。
図7によって示すとおり、試料の乾燥物質パーセント
と鍋の加熱中の遮蔽の有無との間で、乾燥物質水準の完
全な範囲にわたって試験するとき、ある交互作用が見出
された。60%と80%との間の乾燥物質を評価するとき、
交互作用は検出されなかった。その相互作用は試料が80
%より多くの乾燥物質を含むときに現われると思われ
た。蔽いをした鍋の中で加熱した試料は蔽いを施こさな
い鍋の中よりも低い水分水準でより完全に反応した。加
熱中の非被覆鍋から蒸発損失は、被覆鍋中よりも、特に
高乾燥物質含量において、水物をより限定的なものにさ
せる。
水が反応剤が交互作用する媒体として役立つので非酵
素的褐色反応にとって水分が必要である。しかし、反応
混合物中の過剰水分含量は反応剤の単純希釈を通じて非
酵素的褐色化の速度をおそくし、そしてまた、形成され
る各アミノ糖について水の1分子が生成されるので、最
終産物による阻害のために、おそくすることができる。
水の活動度(water activity)は水が反応に参加する有
効性を表現する好ましい方法である。水分含量は水活動
度よりも説明的ではなく、なぜならば、蛋白質並びに他
の分子が水を強く結合することができ、それによって他
の目的に役立てるように利用し得なくするからである。
結論として、非酵素的褐色化は各種條件下で処理され
た大豆粉からの試験管実験のアンモニア放出を減少させ
た。結果は、この化学反応がこぶ胃分解を逃れる大豆粉
の量を増すのに有用であり得ることを暗示している。
5.生体内試験一般條件 市販大豆粉を水酸化ナトリウムで以てpH8.5へ調節
し、キシロースを添加して3モル/モル・リジンを供給
した。乾燥物質基準で、混合物は91%の大豆粉、8.5%
のキシロースおよび0.5%のNaOHを含んでいた。水をこ
の混合物へ添加して乾燥物質含量を83%へ調節した。熱
の適用は、820gの大豆粉乾燥物質を28cm×40cm×6cmの
アルミニウム鍋の中へ秤量し、鍋にアルミニウム箔で以
て遮蔽し、150℃における強制空気浴の中で加熱するこ
とによって達成された。30分後、鍋を浴から取出し、大
豆粉を薄層でプラスチック・シート上でひろげ、24時間
空気乾燥させた。最終産物を、市販大豆粉および尿素を
二つの実施例における補充蛋白質源として比較した。
6.生体内実験実施例 実施例 6 こぶ胃醗酵をのがれる食餌用大豆粉蛋白質の量に及ぼ
す非酵素的褐色化の効果を、6頭の成長中の、十二指腸
にカニューレを挿入したアンガス×ヒアフォード去勢牛
(247kg)を使って同時的反復(simultaneous replicat
ed)3×3ラテン方格計画において決定した。カニュー
レを幽門部から約10cmのところに置いた。検討した三つ
の処理は尿素、市販大豆粉および調製試料であった。食
餌(表1)は12.5パーセントの粗蛋白質等価物(equiva
lence)および54%のTDN(全消化性栄養物)を含み補充
物が食餌用Nの67%を提供するよう調合された。
適切なこぶ胃アンモニアを供給されたすべての食餌を
保証するために、尿素が市販大豆粉と調製飼料とを含む
食餌へ補充用N(窒素)の58%として含められた。むら
さきうまごやしのほし草(15.9%の粗蛋白質等価物、乾
燥重量基準)をこぶ胃分解性蛋白質を与えるよう含めさ
せた。デキストロースを尿素または市販大豆粉を含む食
餌へ、食餌乾燥物質の0.64%で添加して、調製飼料によ
って供給されるキシロースの水準と等しくした。
これらの食餌を表1に示す。この表および表2−12に
おいて、S.E.は平均の標準誤差であり、遊離アミン基は
アルファ・アミノ窒素であり、V−Aは靜脈マイナス動
脈(venus minus arterial)であり、SBMは大豆粉であ
り;GTSはグルコース処理大豆粉であり、CGM/BMはとうも
ろこしグルテン粉−血液粉であり、Uは尿素であり、CS
は対照標準大豆粉であり、XTS−30は30分加熱されたキ
シロース処理大豆粉(調製飼料)であり、XTS−55は55
分間加熱したキシロース処理大豆粉である。
痕跡鉱物プレミックスは20%のMg、12%のZn、7%の
鉄、4%のMn、1%のCu、0.3%のI、および0.1%のCo
を含み、ビタミンプレミックスはgあたりで30,000IUの
ビタミンA、6000IUのビタミンD、および7.5IUビタミ
ンEを含む。
動物は一定の光と温度(23℃)を与える環境調節室の
中で個別に檻に入れた。乾燥物質の摂取は体重の2%へ
制限され、動物には2時間毎にほぼ定常状態のこぶ胃條
件まで飼料を与えた。実験期間は14日間であり、10日間
の事前飼養(prebeeding)と4日間の捕集(collectio
n)から成っていた。十二指腸試料と大便試料とを8時
間毎に集め翌日までの間10時間の間隔を置いて試料採取
回数を変更した。この試料採取手順により24時間の1日
の毎偶数時間において試料が採取されることが可能にな
った。十二指腸試料(130ml)がカヌューレの栓を外ず
し、ホワール・パック袋の中で集められるダイジェスタ
のうねり(surges of digesta)を待つことによって得
られた。大便試料は十二指腸試料採取の時点において得
られた。サイロ詰めとうもろこし穂軸、むらさきうまご
やし乾草、および補充用試料を捕集期間中毎日1回集め
た。十二指腸試料、大便試料および飼料試料を凍結保存
した。
十二指腸試料は動物および周期内で(within animals
and period)等容積基準で混合し、準試料採取(subsa
mple)を行なった。大便試料は同様に得られたままの状
態の等重量基準で混合した。混合物は凍結乾燥され1mm
の篩を通過するよう粉砕された。サイロ詰めとうもろこ
し穂軸試料は空気乾燥することによって粉砕するよう調
製され、すべての飼料試料を粉砕して1mmの篩を通過さ
せてその後周期毎に(by period)混合した。
実験室の分析値はソリッド・フロー・マーカー(soli
ds flow marker)として役立つ非消化性酸清浄剤ファイ
バー(acid detergent fiber)、N、灰分およびジアミ
ノピメリン酸を含めた。細菌性N(bacterial N:ジアミ
ノピメタン酸の比を決定する困難さの故に、細菌性蛋白
質合成(bacterial protein synthesis)は18g細菌性N/
g・ジアミノピメリン酸を仮定して計算された。各動物
はそれ自身の対照標準として、こぶ胃分解を逃れる市販
大豆粉または調製飼料蛋白質の画分を方程式1によって
推定するのに役立ち、その式において、パーセントREP
は大豆粉蛋白質のこぶ胃漏れ推定値であり、TNFSは大豆
粉または調製飼料のg/d(グラム/日)を消費するとき
の十二指腸非アンモニア性Nの合計流であり、BNFSは大
豆粉または調製飼料を消費する(g/d)ときの十二指腸
細菌性N流であり、TNFUは尿素を消費する(g/d)とき
の合計NAN(非アンモニア窒素)流であり、BNFUは尿素
を消費するときの細菌性Nであり、SNIは大豆粉N流
(窒素)摂取量(g/d)である。
方程式1 %REP=(TNFS−BNFS)−(TNFU−BNFU)×100 方程式2 100−((ND−NDU)/((PNS/100)*(PND/100))) 実施例 7 3匹の年令6ヶ月のフィン・シープ×サッフフォーク
・ラムの子羊(24.7kg)を3×3ラテン方格計画におい
て使って、尿素、市販大豆粉または調製飼料が補充用N
源であったときの、ポータル・ドレインド・ビセラ(po
rtal drained viscera)からのFAN吸収を測定した。食
餌(表2)は12%の粗蛋白質等価物(乾燥物質基準)と
57%のTDNを含み、食餌Nの65%が補充物によって供給
された。
市販大豆粉を含む食餌については、補充用Nの100%
は市販大豆粉として供給され、一方、調製飼料を含む食
飼については、補充用Nの60%は調製飼料によりそして
40%は尿素によって供給された。食餌乾燥物質は体重の
2.5%で0600,1200,1800および2400時間において与えら
れた。水は随意に利用できた。この実験の開始に先立
ち、動物たちにはペレット化したむらさきうまごやしを
5週間給餌した。
肝臓門脈、腸間膜靜脈(mesenteric vein)および頚
動脈のカテーテルの外科的埋込のために子羊に全身麻酔
を施こした。外科手術後、カテーテルを毎週2回、100
単位/mlのヘパリン、1%のベンジルアルコール、およ
び、0.5%のプロカイン・ペニシリンG:ジヒドロストレ
プトミオシン、を含む無菌の生理用食塩水で以て洗い流
した。実験期間の長さは7日間であり、その間、動物は
6日間食飼に順応させた。7日目に、血液試料を0600給
餌の前に取り、次に1100時間まで毎時間とった。
血液流速は腸間膜靜脈の中への3%(重量/容量)の
パラアミノ馬尿酸のプライムド(primed)継続注入によ
って推定した。動脈および門脈の血液(20ml)をヘパリ
ンを添加した抗凝結性注射器中へ同時にとりこみ、30mg
のNaFを含む試験管中に入れて混合した。充填された細
胞容積(packed cell volume)を直ちに、血液で以て満
たした毛細管の遠心分離操作によって測定した。全血の
10mlアリコートは0アラアミノ馬尿酸分析のために蛋白
質を除いた。血漿からFAN測定用にスルホサリチル酸で
以て蛋白質を除いた。
除蛋白質を施した靜脈および動脈の全血の試料を混合
してパラアミノ馬尿酸について分析した。脱蛋白質血漿
試料をFANについて分析した。血液流速は血液流に(100
−充填細胞容積)100を乗ずることによって計算し、FAN
の毎日の正味の門脈吸収を計算した。
市販大豆粉または調製飼料の消費に基づく正味の門脈
FAN吸収は、尿素が粗蛋白質源であったときのFAN吸収か
ら市販大豆粉または調製飼料が給餌されたときの正味の
門脈FAN吸収を差引くことによって計算した。市販大豆
粉は補充用Nの100%を供給し調製飼料は補充用Nの60
%を供給したので、市販大豆粉についての尿素をこえる
(above urea)正味門脈FAN吸収の推定値は、0.6を掛け
られて市販大豆粉と調製飼料との間の比較を可能にす
る。
7.結果と討論 表3に示すとおり、有機物質の摂取は、実験原案によ
って記述のとおり、処理間で差異がなく、また大便有機
物質排泄物(fecal organic matter excretion)の日々
の十二指腸関連有機物質の流れも処理間で差異がない。
それゆえ、こぶ胃と全胃腸管との見掛けの有機物質消化
率は処理によって影響を受けず、それぞれ、平均で50.3
%と57.8%であった。
それらの差は小さいけれども、食餌的(dietary)N
摂取および大豆粉N摂取は、市販大豆粉よりも調製飼料
を補充した去勢牛について高い(表4)。十二指腸NAN
流は尿素で以て補充した去勢牛についてよりも大豆粉で
補充した去勢牛について高く、市販大豆よりも調製飼料
で以て補充した去勢牛について高かった。こぶ胃N消化
性は大豆粉を与えられたものよりも尿素を与えられた去
勢牛において高く、調製飼料が与えられるときよりも市
販大豆粉が与えられたときにより高かった。
各動物の十二指腸への細菌性N(bacterial N)の流
れは十二指腸へ達するジアミノピメリン酸の量に18g細
菌性N/g・ジアミノピメリン酸を掛けることによって計
算された。細菌性nの日々の十二指腸の流は尿素を与え
たときより大豆粉を与えたときに大きかったが、市販大
豆粉と調製飼料との間で差がなかった。食餌Nの流れ
(単細胞動物Nおよび生体内起源Nを含めた)は、尿素
を与えた動物についてよりも大豆粉を与えた動物につい
て高く、市販大豆粉より調製飼料で以て補充した動物に
ついて高かった。市販大豆粉と調製飼料とについてのこ
ぶ胃漏れ推定値はそれぞれ13.1% と33.7%であって差があった。
大便N排泄物は動物に尿素を与えたときより大豆粉を
与えたときに高く、市販大豆粉を与えたときより調製飼
料を与えたときに高かった。これらの差は、見掛けの全
胃腸管N消化率の比較に差がないので、調製飼料を補充
された牛についてのより高いN摂取の関数であると思わ
れる。調製飼料を補充された去勢牛の全胃腸管N消化率
が市販大豆粉を補充された去勢牛におけるよりも低くな
いということは勇気づけられることであり、なぜなら
ば、非酵素的褐色化反応がN消化率を低下させるからで
ある。N消化率が影響を受けなかったので、データは可
逆的非酵素的褐色化の結果として蛋白質保護がおこった
ことを暗示している。
表5において示すとおり、乾燥物質摂取と充填細胞容
積とは処理間において差がない。門脈血液流はしかし、
尿素補充小羊よりも大豆粉補充小羊においてより高く、
市販大豆粉を受取る小羊よりも調製飼料を補充された小
羊においてより高い傾向があった。この実施例中で観察
される門脈血液推定値は、パラアミノ馬尿酸のプライム
ド(primed)継続注入が測定方法であった文献の中で報
告された値よりも一般的には高い。本研究においては、
血液試料は0600時間給餌と1200時間給餌との間で、この
間隔中の門脈血液流が平均の日々の門脈血液流の代表的
なものであるという考えで以て得られた。
補充用N源に基づく差はFAN濃度における靜脈−動脈
差にとって正味の門脈FAN吸収についても統計的に意味
のあるものではなく、ただし、値は数字的には、市販大
豆粉を補充した小羊よりも調製飼料を補充した小羊につ
いて高い。等しい大豆粉N摂取において計算すると、調
製飼料からのFANの毎日の吸収は市販大豆粉についての
ほぼ3倍であった。
無制御の非酵素的褐色化は低消化性の蛋白質を生成し
得るので、大豆粉のこぶ胃漏れと蛋白質消化率が危うく
されるかどうかということに対する非酵素的褐色化の効
果を測定する試験が必要であった。実施例6と7は大豆
粉の代謝に及ぼす非酵素的褐色化の効果についての一般
的一致を暗示している。実施例6は調製飼料のこぶ胃漏
れが市販大豆粉のそれのほぼ2.6倍であることを示し、
全胃腸管N消化率は類似であった。実施例7からのデー
タは、等しい大豆粉蛋白質摂取において計算するとき、
大豆粉からのFANの正味の門脈吸収は市販大豆粉よりも
調製飼料についてほぼ3倍高かった。
8.生体内実験実施例 実施例 8 実施例8の目的は、(1)処理されていない市販大豆
粉と比較して調製飼料の蛋白質効果を決定すること、お
よび(2)30分より長く加熱したキシロース処理大豆粉
が調製飼料と比較して蛋白質効率を改善するか低減させ
るかどうかを決定することである。第二のキシロース処
理大豆粉、XTS−55を、150℃において55分間加熱した以
外は調製飼料と同様にしてつくった。
48匹の、年令3ヶ月のフイン・シープ×サッフフォー
クの小羊(22kg)を完備型乱塊法計画において利用し
た。三つのブロック(雌羊(22kg)、軽量去勢雄羊(20
kg)、重量去勢雄羊(26kg))の各々から12匹の動物を
四つの補充用N源の各々へ無作為的に割り当て、その四
つの源は尿素、市販大豆粉、調製飼料、およびXTS−55
を含んでいた。大豆蛋白質の四水準を各大豆粉源内で給
餌した。市販大豆粉の水準は市販大豆粉として補充用N
の100%,80%,60%および40%であり、残りは尿素とし
てであった。調製飼料とXTS−55の水準はそれぞれの源
からの、補充用Nの60%,45%,30%,および15%であ
り、残りは尿素としてであった。
食餌乾燥物質の18.9%から成る補充物は食餌粗製蛋白
質等価物の65%を供給した。それらの食餌(表6)は1
2.2%の粗製蛋白質等価物と57%の全消化性栄養物とに
ついて残りを釣合わせた。グルコースは尿素と市販大豆
粉を消費する小羊へ与えられる食餌の中で食餌乾燥物質
の0.81%で含められ、調製飼料およびXTS−55によって
供給されるキシロースの量と等しくさせた。80日間の試
験全体を通して、動物へ個別に毎日1回給餌された。食
餌は尿素を与えた小羊によって消費される飼料の量によ
って決定される体重のパーセントとして割当てられた。
水は随意に利用できた。
小羊の初めと最後の重量を連続3日間の体重の平均と
して測定した。動物は継続的の光と一定温度(23℃)を
供給する室の中でかこわれた。飼料の食べのこしを毎週
測定し乾燥物質分析用に飼料採取した。飼料および飼料
食べのこしの乾燥物質含量は60℃の強制空気浴中で72時
間試料を乾燥することによって決定した。
大豆粉源の蛋白質効率を測定した。乾燥物質および大
豆粉蛋白質の摂取量、および、体重増(gain)および飼
料効率のデータはN源の主効果について分析された。
実施例 9 尿素、市販大豆粉、および調製飼料およびXTS−55に
よって供給される蛋白質の見掛け消化率を測定した。24
匹のフイン・シープ×サッフフォーク去勢雄羊(27kg)
に帆布の大便捕集袋をとりつけ、完全に無作為化された
計画において四つの食飼処理の一つへ割当てた。食飼
(表6)を個別に毎日1回、体重の2.6%で、継続的光
と一定温度(23℃)を供給する室の中で与えられた。
実験は10日間の順応とそれに続く7日間の大便捕集と
から成っていた。捕集期間中、大便を毎日秤量し、10%
のアリコートを冷凍した。捕集の間、飼料は毎日試料採
取した。混成物は乾燥物質測定用に再度試料採取を行な
い、強制空気浴中で60℃において72時間乾燥させた。混
成物の残りは凍結乾燥し1mmの篩を通過するよう粉砕し
た。試料はマクロ・キエルダール法によってNについて
分析した。
大豆粉起源のNの消化率を方程式2によって推定した
が、式中、NDは市販大豆粉または調製飼料を消費する小
羊による見掛けのN消化率であり、NDUは尿素を消費す
る小羊による平均の見掛けのN消化率であり、PNSは市
販大豆粉(100%)、調製飼料(60%)、あるいはXTS−
55(60%)、によって供給される補充用Nのパーセント
であり、PNDは補充物(65%)によって供給される食飼
Nのパーセントである。得られた結果は100%消化率で
あると仮定された尿素と相対的の推定値であった。デー
タは分散分析により完全無作為計画(completely rando
m design)として分析された。
実施例 10 実施例10は、大豆粉の蛋白質効率がコストのより安い
糖、グルコースで以て処理することによって改善され得
るかどうかを決定するよう実施された。試験管実験の蛋
白質分解酵素(フイシン)の検定を使って、1,3,または
5モル・グルコース/モル・リジンで以て処理し、30,6
0または90分間150℃において加熱した大豆粉を調製飼料
と比較した。加熱前のすべての試料の乾燥物質含量(パ
ーセント)とpHはそれぞれ80および8.5であった。
2または3モル・グルコース/モル・リジンで以て処
理し、60分加熱した大豆粉の消化率を示したデータ(表
7)は調製飼料のデータと類似であった。蛋白質分解酵
素の分解性データはグルコース処理大豆粉が調製飼料と
類似の栄養価をもつことを示すためにとられた。グルコ
ース処理大豆粉は3モル・グルコース/モル・リジンを
添加し、DM含量とpHとを80%と8.5へそれぞれ調節し、
前述の手順に従って60分間加熱することによって調製し
た。
60頭の混血去勢牛(218kg)を105日間飼育して市販大
豆粉と相対的なグルコース処理大豆粉の蛋白質効率を測
定した。実験計画は完備型乱塊法であり、牛を二つのか
こい(open front confinement bars)の一つへ無作為
に割当てた。補充用N源は尿素、市販大豆粉、グルコー
ス処理大豆粉、および、コーン・グルテン粉と血液粉と
の正の対照標準(positive control)として役立つ混合
物、であった。12頭の動物が尿素を受けるよう無作為に
割当てられ、16頭の動物が市販大豆粉、グルコース処理
大豆粉あるいはコーン・グルテン粉および血液粉を受け
るよう無作為に割当てられた。市販大豆粉の水準は補充
用Nの100,80,60または40%であって残りは尿素であっ
た。グルコース処理大豆粉とコーン・グルテン粉および
血液粉は60,45,30または15%であって残りは尿素であっ
た。牛には個別にカラン・ブロードベントのエレクトロ
ニック・ゲートを通して飼料を与えた。
食餌(表8)は11.5%の粗蛋白質等価物と55%の合計
の消化性栄養素を含んでいた。15.85%の食餌乾燥物質
を含む補充物は食餌Nの57%を供給した。グルコースが
尿素、市販大豆粉、および、コーン・グルテン粉末と血
液粉末、を含む食餌の中で食餌乾燥物質の0.81%で含め
られ、グルコース処理大豆粉によって供給される水準に
等しくさせた。
飼料は、尿素を与えられた去勢牛によって消費される
飼料の量によって決定される体重のパーセントとして毎
日1回与えられた。飼料の試料は毎週得られ、乾燥物質
は試料を60℃において72時間乾燥することによって決定
された。補充物試料をNについてマクロ・キエダール技
法によって分析して正当なN含量を確かめた。去勢牛の
初めと最後の重量は連続3日間の体重の平均として測定
された。
蛋白質効率は前述のとおりに決定した。毎日の乾燥物
質摂取と蛋白質摂取、および、体重増と飼料効率のデー
タを、完備型乱塊法計画の分散は分析によって蛋白質源
の主効果について分析した。
実施例 11 尿素、市販大豆粉、および調製飼料によって供給され
る蛋白質の見掛けの消化性を測定した。18匹のフイン・
シープ×サッフフォーク去勢雄羊(40kg)に帆布製大便
捕集袋をとりつけ、完全無作為化計画(completely ran
damized design)において三つの食餌処理(尿素、市販
大豆粉、およびグルコース処理大豆粉;表8)へ割当て
た。小羊には個別に、継続的光と一定の温度(23℃)の
もとの代謝かご(metabolism crate)の中で体重の等パ
ーセントで飼料を与えられた。この実験についての原案
と応答の変数は実施例7に記述のとおりであった。
9.結果と討論 蛋白質効率は補充された眞(true)蛋白質の単位あた
りに、尿素を与えられた動物の体重増(gain)をこえて
観察される毎日の体重増として定義される。市販大豆
粉、調製飼料およびXTS−55の実施例7における羊への
蛋白質効率は図8における傾斜である。
図8においては、実施例8における対照標準大豆粉
(市販大豆粉)、30分加熱されたキシロース処理大豆粉
(調製飼料)および55分加熱されたキシロース処理大豆
(XTS−55)を消費する小羊による蛋白質効率が示され
ている。市販大豆粉(曲線94)、調製飼料およびXTS−5
5についての傾斜と標準誤差はそれぞれ、0.63,0.16;1.2
7,0.31;0.91,0.28;であった。比較は市販大豆粉対調製
飼料(曲線90)および調製飼料対XTS−55(曲線92)で
あった。調製飼料の蛋白質効率は市販大豆粉よりほぼ2
倍高い。XTS−55の蛋白質効率は調製飼料と市販大豆と
の中間であり、調製飼料と統計的には差がなかった。
意図するとおり、実施例7における小羊による乾燥物
質摂取は処理間において差はなかった(表9)。しか
し、体重増(gain)と飼料転換(feed conversion)
(体重増/乾燥物質摂取量)は尿素よりも大豆粉を与え
られた小羊について大であった。市販大豆粉、調製飼料
およびXTS−55の間で体重増あるいは飼料転換について
差がなかった。しかし、体重増と飼料転換は、動物の蛋
白質必要量以下で測定するときには、供給蛋白質の量と
こぶ胃消化率の両方を反映することが期待される。調製
飼料からの蛋白質の半分が、市販大豆粉を与えられた小
羊と等しい体重増および飼料転換を達成するのに必要と
された。
実施例8における小羊による乾燥物質摂取量は処理間
で差がない(表5)。見掛けの乾燥物質消化性はXTS−5
5を与えられた小羊よりも調製飼料を消費する小羊の方
が低いが、このことについての説明を与えることができ
ない。
Nの見掛けの消化率は尿素補充小羊よりも大豆粉補充
小羊について低く、市販大豆粉を与えた小羊よりも調製
飼料およびXTS−55で以て補充した小羊にとって低かっ
た。見掛けN消化性は調製飼料とXTS−55の間で差がな
かった。XTS−55の蛋白質効率は数字的には、ただし統
計的にではなく、実施例7における調製飼料より低く、
そして、調製飼料からのNの消化率はXTS−55のそれと
差がないので、30分より長いキシロース処理大豆粉の加
熱は処理の達成に不必要であるかもしれない。
恐らくは、非酵素的褐色化による大豆粉の処理は調製
試料のこぶ胃蛋白質分解を減らし、それによって尿中の
N分泌を減らし、消費蛋白質の単位あたりのこぶ胃以降
の新陳代謝性蛋白質の流れを、市販大豆粉と比べて増
す。
図9においては、市販大豆粉、グルコース処理大豆
粉、および、コーン・グルテン血液粉、を消費する去勢
雄牛による蛋白質効率が示されている。市販大豆粉、グ
ルコース処理大豆粉、およびコーン・グルテン粉/血液
粉についての傾斜および標準誤差はそれぞれ、0.90,0.1
0;1.91,0.21;1.85,0.21;であった。市販大豆粉対グルコ
ース処理大豆粉、および、グルコース処理大豆粉対コー
ン・グルテン粉/血液粉、の間で比較を行なった。
蛋白質効率はグルコース処理大豆粉で補充した去勢牛
について(曲線100)、市販大豆粉で補充したものより
(曲線104)、2倍以上高いが、コーン・グルテン粉/
血液粉を与えられたもの(曲線102)と差はなかった。
コーン・グルテン粉−血液粉の混合物は正の対照標準と
して選ばれたが、それは個別の蛋白質がこぶ胃漏れの大
きい蛋白質であるからであった。本研究における市販大
豆粉と相対的のコーン・グルテン粉/血液粉の蛋白質効
率はさきに報告した値の範囲内にある。
実施例9における去勢牛による乾燥物質摂取量は表9
によって示されるとおり処理間で差がなかった。補充用
Nの全水準にわたって平均して、市販大豆粉からの蛋白
質の摂取はグルコース処理大豆粉およびコーン・グルテ
ン粉/血液粉からの摂取量よりほぼ2倍大きく、一方、
動物の毎日の体重増と飼料変換(体重増/乾燥物質摂取
量)は類似であった。代謝性蛋白質は基礎の食餌におい
てまず限定的であり、何故ならば尿素を消費する去勢牛
は市販大豆粉、グルコース処理大豆粉あるいはコーン・
グルテン粉/血液粉を消費する牛よりも重量と飼料変換
が低かったからである。処理された飼料を用いる体重増
の改善は表10に示されている。
実施例4における小羊による乾燥物質摂取は、動物が
限定給餌されている(limit fed)ので、処理間におい
て差がない。しかし、見掛けの乾燥物質消化率は尿素で
補充された小羊よりも大豆粉を補充した小羊について高
かった。むらさきうまごやしは尿素で以て補充された小
羊において最適の微生物増殖を支持する適切な量のこぶ
胃分解性蛋白を供給しなかったかもしれない。
見掛けの食餌N消化率は処理間において差がない。し
かし、グルコース処理大豆粉からのNの計算された消化
性は市販大豆粉からよりも6.5%低かった。このよう
に、蛋白質効率における100%の改善が非酵素的褐色化
による大豆粉処理の結果として、たとえ、処理が実施例
10においてグルコース処理大豆のN消化率を抑えるとし
ても、実施例9の中で認められた。これらの結果は一般
的には実施例7と8の結果と一致しており、ただし、調
製飼料からの蛋白質の消化性はグルコース処理大豆粉よ
り多少低いと推定された。
10.生体内実験実施例 実施例 12 市販の溶剤抽出脱皮大豆粉(47.6%蛋白質)を19.5%
の還元糖を含む噴霧乾燥亜硫酸廃液と乾式で混合した。
亜硫酸廃液は特定的処理水準に応じて大豆粉に対して5
%または10%の割で添加される。いくつかの処理におい
ては、水和石灰が亜硫酸廃液に対して重量で6%の割合
で添加された。
混合物は長さ18インチで直径8インチの円筒形混合室
の中へ、1kg/分の速度で仕込まれ、その中で低圧スチー
ム(24psi)を直接適用することによって加熱される。
水を混合物上に4%の割合でその室中に送りこむ。混合
物の出発温度は20℃から21℃である。15秒以内で温度を
90℃から95℃へ上げる。
熱い飼料をその調整室から垂直保持箱の頂部へ出し、
そこで飼料は出口へゆっくりと降下し、90分または120
分後に出る。反応は発熱的であり、その箱の中にある間
に、調合に応じて5゜Fから10゜F温度が上がる。
飼料を箱の底から計量用スクリューによって取出され
る。熱飼料は針金金網上で、それを通して上向きに周辺
空気を強制的に送りながら保持される。これにより飼料
は冷え乾燥する。
11.結果と討論 結果(表13)はpHおよび温度の変化に伴なう僅かな小
変化と亜硫酸廃液使用水準のより大きい効果とを示し
た。本実施例ははるかに少ない還元糖は制御された條件
のもとで使用不能であるかもしれないことを示してい
る。恐らくは、還元糖の量はイプシロンアミノ基1モル
に対して1/3モル程度に低いかそれ以下であってよく、
重量で蛋白質に対して0.5%程度に少ないキシロースで
あり得る。恐らくは、これは理論量以下であるので、微
生物作用を受けるイプシロンアミノ基を、それらの全部
を還元糖のカルボニル基と反応させることなく、減少さ
せる阻害効果が存在する。
実施例 13 四つの市販のリグノスルホネートを溶剤抽出大豆粉へ
大豆粉に対して重量で5%の割合で添加し、混合物を同
等條件のもとでペレット化し、得られたペレットを回分
式培養において維持されたこぶ胃微生物による分解性に
ついて試験した。
その四つの市販リグノスルホネートは銘柄名トラニル
(ライネランダー(Rhinelander)ペーパー・カンパニ
ーの商標),アメリボンド,マラトン,およびマラトン
SNV,として販売されているものであり、後者の三つはす
べてリード・リグニン・コーポレーションの商標名であ
る。はじめの二つのリグノスルホネートはそれぞれ重量
で2%および1%の還元糖を含み、あとの二つはそれぞ
れ重量で16%と13%の還元糖を含んでいた。
5%より少ない還元糖をもつ二つの試料は図10中の曲
線20と22と表14の第三欄および第四欄によって示される
とおり、蛋白質分解性の低下を示さなかった。
15%以上の還元糖をもつ二つの試料は図10中の曲線24
および26と表14の最後の二つの欄とによって示されると
おり、蛋白質分解を顕著に抑制した。この比較は、大豆
粉−リグノスルホネート混合物の単純ペレット化が蛋白
分解性の減少を保証するものではなく、追加的要因が関
係していて制御されねばならないことを示している。
実施例 14 亜硫酸廃液中に現われるカルシウムリグノスルホネー
ト分子(CaLSO3)を濃縮するために限外過を使った。
透過液画分は低分子量カルシウムリグノスルホネート、
オリゴ糖類および木材糖(主としてキシロース)を保持
していた。もとの亜硫酸廃液とその濃縮物および透過液
は約95%固形分まで噴霧乾燥させた。成分粉末について
の分析値を表15に列挙する。
溶剤抽出大豆分を1,2,4および8%の亜流酸廃液、4
%の濃縮物、あるいは4%の透過液と組合わせた。添加
割合は大豆粉に対する添加物の、あるがままの姿を基準
に重量%として表現される(約10%の水分)。各種の混
合物を85℃へスチームの直接付与によって調整し、ペレ
ット化し、強制空気流下で蒸発冷却させることによって
室温へ戻した。室温以上での合計の工程時間は5分以下
であった。
こぶ胃微生物による蛋白質の分解性は各試料について
回分式培養において測定した。結果は図11においてプロ
ットされている。保護は亜硫酸廃液添加とともに直接的
に増加した。透過液は亜硫酸廃液より約30%多く有効で
あり、透過液画分中の還元糖の33%増加に密接に相当す
る。濃縮CaLSO3画分(CONC)は分解率に対する保護を与
えず、カルシウムリグノスルホネート自体は大豆粉処理
の有効薬剤ではないことを示した。図11に示すとおり、
データ点30は透過液中の17%の還元糖を示し、データ32
は22%の還元糖を含む透過液を示す。
実施例 15 亜硫酸廃液の限外過によって生成される透過液をア
ルコール・アミン混合物で以て洗滌してして残留するカ
ルシウムリグノスルホネート分子をすべて抽出した。亜
硫酸廃液還元糖を含む水性相を濃縮し、溶剤抽出大豆粉
へ、もとの亜硫酸廃液、それの透過液、および工業級キ
シロースと同じく、蛋白質保護剤として付与した。各々
は水にとかし、大豆粉へ5%の水分を付加するように適
用した。試料は高速度撹拌器を備えたV型混合器の中で
混合し、プラスチック袋の中で貯えた。
混合された試料はスチームを直接付与して90℃へ調製
し、ペレット化し、強制空気の流れのもとで蒸発冷却さ
せることによって室温へ戻した。ペレット化に先立ち、
一つの試料は固結状となり貯蔵中にやや暗色化したこと
が観察された。この非ペレット化大豆粉の部分は試験用
に保留した。こぶ胃微生物による蛋白質分解は6時間の
回分式培養醗酵によって測定した。
主要部がキシロースであることが知られている亜硫酸
廃液の糖の濃度は、過として抽出を通して、蛋白質保
護剤の効果を増加した。工業級キシロースはまた有効で
あり、還元糖単独で有効処理剤であることを示してい
る。
ある條件のもとでは反応が室温でおこることも学ん
だ。本実施において、亜硫酸廃液・キシロース・大豆粉
混合物は室温において2時間後に反応し、分解率を82%
へ低下させ、この同じ混合物を90℃においてペレット化
してさらに分解率を非処理大豆粉の42%まで減少させ
た。室温においていくらかの反応がおこることは認識さ
れているが、好ましい方法は大豆粉・糖混合物への熱の
付与を含む。これらの結果を表16に示す。
実施例 16 四つの市販源から得た溶剤抽出大豆粉を亜硫酸廃液の
限外過から生ずる透過液(大豆粉に対して4%固形
分)と混合した。透過液は大豆粉に対して約0.9%の還
元糖を供給した。混合物をスチームの直接的付与によっ
て85℃へ調整し、ペレット化し、その熱ペレットを強制
空気流のもとで蒸発冷却させることによって室温へ戻し
た。
生成ペレットをこぶ胃微生物による蛋白分解率につい
て6時間回分式培養において試験した。表17に示す結果
は、大豆粉蛋白を保護するこの方法が一般的応用性をも
ち、単一の源の粉にとって特異的なものでないことを示
している。
実施例 17 本実施例は、大豆蛋白質がこぶ胃微生物による分解か
ら保護され、その保護が長期にわたる保存の間失なわれ
ることなく、あるいはまた下部胃腸管酵素による蛋白質
消化性が著しくは低下することがないよう、大豆蛋白質
を亜硫酸廃液で以て処理することが可能であることを例
証するものである。
溶剤抽出大豆粉を分け、半分を3%の亜流酸廃液固体
を含ませて大豆粉に対して約0.6%の還元糖を与えるよ
う混合した。混合物を82%へスチームの直接的付与によ
って加熱し、ペレット化し、強制空気流のもとで蒸発冷
却させることによって室温へ戻した。加熱と冷却とのサ
イクルの時間は5分以内であった。
ペレットを粉砕し、蛋白質のこぶ胃微生物の分解性を
6時間の回分式培養において測定した。処理されたペレ
ット中のアンモニア窒素濃度はペレット化大豆粉対照標
準で以て発生される濃度の僅か47%であった。この良好
な応答のゆえに、この試料対はその後の3年間にわたる
試験管実験による解析に含められて正の標準(a positi
ve control)を与えた。結果は、非処理大豆粉に対する
分解性%として表現して、表18に列記された図12におい
て示されている。分解に対する保護は40ヶ月を通して維
持される。
変動は試料の変動に基づくものではなく、むしろ各種
の期間において用いた微生物集団に基づくものである。
試料は37ヶ月貯蔵後にペプシン消化性蛋白質について
分析された。対照標準大豆は43.1%の可消化蛋白質を含
んでいた。処理された試料中の大豆蛋白質は41.1%消化
率であって、長期間保存中にも著しい蛋白質損失がおこ
らなかったことを示した。
実施例 18 市販の溶剤抽出大豆粉を四つの同等バッチに分割し、
次のとおりの還元糖と混合した: a.対照標準、添加物なし。
b.1%キシロース。
c.4%の、亜硫酸廃液からの透過液。
d.1%のキシロースと4%の透過液、 濃度は大豆粉に対して、入手の姿のままの重量%として
表現される。
混合物を直接的なスチームの適用によって85℃へ調整
し、ペレット化し、強制空気流下の蒸発冷却により室温
へ戻した。合計の加熱期間は5分以内であった。工程の
この部分を処理1として記述する。
約100gの熱ペレットを4バッチ(a−d)の各々から
広口瓶に集め、105℃の浴中に90分間置き、その後、強
制空気流下の蒸発冷却により迅速に室温へ戻した。工程
のこの部分を処理2として記述する。
処理3は既知バイパス値の正の対照標準(positive c
ontrol)として含められる。この処理は82℃においてペ
レット化し、冷却し、約30分間貯蔵した大豆粉から成っ
ていた。ペレットは大豆粉単独(処理3a)から成るか、
あるいはペレット化の前に3%の亜硫酸廃液と混合した
大豆粉(処理3b)から成る。
試料は染料結合能力と回分式培養醗酵におけるこぶ胃
微生物によるアンモニア放出について試験した。結果を
表19に列記する。
処理1と2は2×3要因計画において配置される。醗
酵データの解析は試験管試験のNH3−N濃度を各々別々
に減らすように作用すいる追加加熱、キシロースおよび
透過液を示す。二つの要因交互作用は熱とキシロース、
および熱と透過液、との両方の間でおこり、還元糖のい
ずれかの存在下の追加加熱の適用は保護の程度を増大し
た。
方法G:ナフトールブルーブラック 本実験の第二の目標は蛋白質保護度を試験する新しい
方法を評価することであった。ナフトールブルーブラッ
クは蛋白質アミノ基へ結合し他の既知の蛋白質保護剤例
えばホルムアルデヒドとこれらの部位について競合する
ことが知られている。大豆粉を染料溶液へ添加すると
き、染料の消色が蛋白質含有の指標である。別の反応剤
と反応したリジンは溶液から染料を吸収しない。蛋白質
保護反応の機構は蛋白質分子中のリジンへの還元糖の結
合であると考えられるので、処理大豆粉によるナフトー
ルブルーブラックの吸収は、その蛋白質が非処理粉によ
る吸収と比べるときにうまく保護された程度を示すこと
ができる。
染料溶液はUSDAテクニカル・ブリティンNo.1369,「ミ
ルク蛋白質の染料結合」に従ってつくった。試料はUS,N
o.20の篩を通過するよう粉砕し、各々の0.100gを50mlの
遠心分離管の中に置いた。30mlの染料溶液を各管へ添加
し、管を室温で1時間振とうし、続いて直ちに15分間25
00rpmにおいて遠心分離にかけた。正確に1mlの上澄液を
各管から取出し、25mlへ希釈した。615ナノメートルに
おけるこの溶液の吸光度を分光光度計を使って測定し
た。結果を、既知濃度の貯蔵染料の1:25稀釈物の吸光度
と比較した。ベアの法則から試験溶液中の染料濃度の計
算ができる。
染料結合能力は、試料が吸収した染料の質量を試料質
量によって割ることによって決定した。代表的には、非
処理大豆粉は試料1gあたり染料100mg近傍の染料結合能
力をもつ。染料結合能力は図13中の曲線110において試
験管実験のNH3−Nと比較されている。相関関係はこの
二つの試験の間で良好である。
実施例 19 本実験の目的は溶剤抽出大豆粉におけるキシロースの
有用範囲を調べることであった。大豆粉は約3.2%のリ
ジンを含む。等モル基準ですべてのこのリジンと反応さ
せるには3.5キシロースを必要とする。これが理論値最
高と考えることができる。この最大値からのずれは、キ
シロースが他の部位、すなわち、端末アミンである場
合、あるいはキシロース結合部位が蛋白質の三次構造の
ために露出されない場合、におこる。
表20に列記の、数水準のキシロースを蒸溜水に溶か
し、大豆粉と混合して20%の添加水分を与えた。これら
の混合物から、0.100gの試料を取出し、予備加温遠心管
の中に入れ、蔽いをし、80℃で1時間と2時間加熱し
た。試料を浴から取出し、冷却し、染料結合能力につい
て試験した。
結果(曲線120、図14)は20%添加を通じて染料結合
能力を示し、結合部位がまだ飽和されていないことを示
している。追加加熱がキシロースの全水準における染料
結合能力を下げ、その反応がいかなる場合にも完了しな
いことを示している。経済的観点から、投与量あたりの
有効性が迅速に減少することを知るべきであり、2時間
加熱の場合、20%のキシロースは染料結合能力を59.5%
だけ低下させたが、この低下の半分以上ははじめの1%
のキシロース添加によって与えられた。
12.生体内実験実施例 実施例 20 大豆粉をソリデール・ドライヤーの中へ4kg/分の速度
で計量した。ドライヤーにスチーム・ジャケットを施こ
し、間接加熱の適用を可能にした。水、8%のキシロー
ス溶液、あるいは、30%の亜硫酸廃液溶液、のスプレー
を大豆粉へそれがドライヤー中に落下するときに施用し
た。このスプレーは11%から12%の水分を大豆粉へ供給
し、キシロース用担持体として作用し、それが溶解しフ
レークに浸透し得ることを保証した。湿らせた大豆は室
温(21℃)においてドライヤーに入り、約3分間保持さ
れ、その間、約100℃へ加熱された。熱飼料はドライヤ
ーを出て、断熱容器へ移され、そこで、45分間保持さ
れ、それに続いて、飼料は冷却されかつ周辺空気で以て
乾燥された。
こぶ胃、十二指腸、および回腸のカニューレをとりつ
けた4匹のホルスタイン乳牛を4×4ラテン方格計画に
おいて使って処理された大豆粉をこぶ胃保護蛋白質の源
として評価した。処理は非処理大豆粉、加熱されたH2O
・大豆粉、加熱されたキシロース・大豆粉、および加熱
された亜硫酸廃液・大豆粉を含んでいた。40%のとうも
ろこし乾草、10%のアルファルファ・キュベ(alfalfa
cube)、および、50%の濃縮物混合物(乾燥物質基準)
から成る食餌を毎日4回与えた。食餌の粗蛋白質は平均
して16.8%であり、供給蛋白質の50%がそれぞれの大豆
粉源から誘導された。酸性洗滌剤(acid detergent)リ
グニンとジアミノピメリン酸をそれぞれ、消化性標識お
よび微生物的標識として使用された。
13.結果 結果を表21に示す。それらは、亜硫酸廃液による大豆
粉の処理が、非処理大豆粉と比べて、こぶ胃のNH3−N
濃度、こぶ胃蛋白分解、細菌性蛋白質合成、および、合
計の胃腸管蛋白質消化、を減らしたことを示す。こぶ胃
繊維消化は処理によって影響されなかった。
このデータは、制御された非酵素的褐色化が大豆粉の
ような高度分解性蛋白質源をこぶ胃分解から防ぐ有効な
方法であり、従って、成育のための蛋白質利用効率を増
すことを示している。これらのデータはさらに、キシロ
ースまたはグルコースのいずれかが還元糖として使用さ
れるときに、市販大豆と対比した蛋白質効率における類
似応答を示しており、ただし、キシロースを用いるとき
には、それの高い反応速度のために、より少ない加熱が
必要とされる。
上記の記述から理解できるとおり、この新規の飼料、
その飼料の製造方法、および、動物飼養方法はすぐれた
経済的飼料と動物飼養方法を提供する利点をもってい
る。
好ましい実施態様をいくらかの特定性で以て記述して
きたが、多くの修正と変更を本発明から逸脱することな
く好ましい実施態様の中で実施し得る。従って、「特許
請求の範囲」の範囲内で、本発明を特定的に記述した以
外に実施し得ることは当然である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明に従って蛋白質の微生物性分解の減少を示
す試験管実験の結果を描くグラフである。 図2は本発明の一つの側面に従って還元糖対蛋白質の比
と関連させた、還元糖による処理による微生物性分解の
低下を示す試験管実験の結果を描くグラフである。 図3は還元糖対蛋白質の各種の比率で以て調製する間の
飼料加熱時間の微生物性分解に及ぼす効果を示す試験管
実験の結果を描くグラフである。 図4はいくつかの還元糖を使用する飼料の調製に及ぼす
加熱時間の効果を示す試験管実験の結果を描くグラフで
ある。 図5は市販の非焙焼大豆粉に及ぼす本発明による製造の
効果を描くグラフである。 図6は本発明による飼料製造に及ぼすpHの効果を描くグ
ラフである。 図7は本発明による飼料製造に及ぼす乾燥物質の効果を
描くグラフである。 図8は本発明に従って処理される飼料の蛋白質効率を描
くグラフである。 図9は本発明に従って処理される飼料の蛋白質効率を描
くもう一つのグラフである。 図10は飼料への添加物としての亜硫酸廃液の有効性に及
ぼす炭水化物含量の依存性を描くグラフである。 図11は本発明による飼料への添加物としての亜硫酸廃液
の使用を描くグラフである。 図12は本発明に従ってつくられる飼料の安定性を描くグ
ラフである。 図13は本発明に従う還元糖の有用範囲の一つの側面を描
くグラフである。 図14は本発明に従う還元糖の有用範囲のもう一つの側面
を描くもう一つのグラフである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飼料蛋白質と還元性炭水化物との少なくと
    も一つの反応生成物を含む有機物質混合物を含む動物用
    飼料であって、 飼料蛋白質に対する還元性炭水化物のパーセンテージ
    が、0.5〜40重量%であって、こぶ胃に生息する微生物
    による飼料蛋白質の分解性が低下し、かつ、こぶ胃以後
    (こぶ胃含まず)の胃腸管中の蛋白質消化性の顕著な低
    下が存在しないようなものである、ことを特徴とする動
    物用飼料。
  2. 【請求項2】前記飼料蛋白質が、大豆粉、他の豆粉、綿
    実粉、羽毛粉、血液粉、貯蔵生牧草、肉と骨の粉、ひま
    わり種子粉、カノラ粉、ピーナッツ粉、ベニバナ粉、亜
    麻仁粉、ごま粉、早成りさや豆、魚製品、酒類およびビ
    ールかすのような副生蛋白質飼料材料、ミルク製品、家
    禽製品、ほし草、とうもろこし、小麦、むらさきうまご
    やし、大麦、ミロ、もろこし、および、それらの混合物
    からなる群から選択され、前記還元性炭水化物は、広葉
    樹材のパルプ化工程から得られる亜硫酸廃液中に含まれ
    る糖であることを特徴とする、請求項1記載の飼料。
  3. 【請求項3】前記還元性炭水化物が還元糖:キシロー
    ス、グルコース、フラクトース、マンノース、ラクトー
    ス、リボース、ヘミセルロース抽出物とそれらの加水分
    解物、とうもろこし製品とその加水分解物、および、そ
    れらの混合物、からなる群から選択されることを特徴と
    する、請求項1記載の飼料。
  4. 【請求項4】飼料蛋白質と還元性炭水化物との混合物を
    提供する工程からなり;飼料蛋白質に対する還元性炭水
    化物のパーセンテージが0.5〜40重量%であり、混合物
    を、こぶ胃に生息する微生物による飼料蛋白質の分解性
    を減らし、かつ、こぶ胃以後(こぶ胃含まず)の胃腸管
    中の蛋白質消化性の顕著な低下をおこさせない十分な時
    間、温度、pHおよび水分パーセントにおいて加熱する、
    ことを特徴とする、動物用飼料の製造方法。
  5. 【請求項5】蛋白質含有飼料を選び、飼料蛋白質と還元
    性炭水化物との反応生成物を動物へ給餌する段階を含
    み、飼料蛋白質に対する還元性炭水化物のパーセンテー
    ジが0.5〜40重量%であって、こぶ胃に生息する微生物
    による飼料蛋白質の分解性が低下し、かつ、こぶ胃以後
    (こぶ胃含まず)の胃腸管中において蛋白質消化性の著
    しい低下が存在しないようなものである、ことを特徴と
    する、動物への給餌方法。
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