JP2721371B2 - サンドイッチパネル - Google Patents

サンドイッチパネル

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寿衛 小関
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は建築、構築物の外壁、間仕切り、屋根に使用
するサンドイッチパネル(以下、単にパネルという)に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来、この種パネルは、実公昭52−3047号公報に記載
されているように雄、雌型連結部を実結合し、かつ連結
部表面からボルトを貫通し、下地にナットを介して固定
する構造となっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、連結具の頭部が外観に露出していると
防水性、防食性および外観の意匠性に劣る不利があっ
た。また、パネルの連結目地は模様として利用できない
欠点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこのような欠点を除去するため、パネルの雄
型連結部にパネルを固定するための固定具頭を目地部に
露出せず、化粧面より低い段差で、かつ単純な凸状の差
込縁を雄型連結部に形成すると共に、雌型連結部は上記
凸状の差込縁及び固定具頭部を収納する凹溝を表面材の
みで構成し、さらに前記凸状の差込縁と接触片とをサン
ドイッチ構造の板体で形成し、かつ下縁を表面材と裏面
材間に断熱材を介在した構造とし、雄、雌型連結部を単
純形状であると共に、防水性、係合力にすぐれ、その
上、ロール成形時にクラックの発生もなく、美しい目地
構造を構成できるパネルを提案するものである。
〔実施例〕
以下に図面を用いて本発明に係るパネルについて詳細
に説明する。第1図は上記パネルAの代表例であり、表
面材1、裏面材15、芯材22からなるサンドイッチ構造
で、その各側壁に雄型連結部20、雌型連結部21を有する
パネルAである。表面材1、および裏面材15は金属製板
材からなり、例えばAl、Fe、Cu、ステンレス、アルミ・
亜鉛合金メッキ鋼板、カラー鋼板、オーロー鋼板、フッ
素樹脂塗装鋼板、クラッド鋼板、サンドイッチ鋼板等の
一種をプレス成形、押出成形、ロール成形等によって形
成したものであり、第1図に示すパネルAでは化粧面部
2、雄型連結部20、雌型連結部21を形成したものであ
る。さらに詳説すると、表面材1は例えば第2図に示す
ように、横長の化粧面部2と差込縁6、凹溝11とから樋状
部1aを形成したものであり、化粧面部2は化粧面2aと、
化粧面2aの幅方向端縁を内方に任意角度で屈曲した側壁
3、4と、側壁3の下端縁を外側方に突出した目地底面
5とから形成したものである。差込縁6は目地底面5の
先端を内方に屈曲した傾斜片7と、傾斜片7の下端を外
側方へ延ばした固定片8と、その先端を内方へ屈曲した
斜片9と舌片10とから形成したものである。前記凹溝11
は側壁4の下端を内側方へ屈曲し、そのまま延長し、途
中にリブ12aを設けた上縁12とその先端を内方へ垂下し
たストッパ面13とストッパ面13の下端を外側方へ屈曲し
た下縁14とその先端を内側方へ折り返した舌片14aとか
ら形成したものであり、主に雄型連結部20の固定片8及
び固定具頭部を収納するのに役立つものである。また、
裏面材15は第3図に示すように、前記表面材1の化粧面2
aに対面する底面16と前記差込縁6に対面する端部に固定
片8と芯材22を介在して対面する接触片17と舌片17aと
段差18を形成し、他側端に舌片19を形成したものであ
る。なお、底面16は接触片17から段差18を有して内方へ
膨出した形状としたものである。また、裏面材15は芯材
22の裏面を覆ってパネルAをサンドイッチ構造体とし、
パネルA自体の機械強度を向上すると共に、不燃材、防
水材、遮熱材、防音材、パッキング材などの1つの機能
として役立つものである。芯材22は主に合成樹脂発泡体
を用い、断熱材、防水材、防音材、緩衝材、防火材等と
して機能するものであり、例えばポリウレタンフォー
ム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォー
ム、ポリウレアフォーム、ポリイミドフォーム、ポリフ
ェニレンフォーム等の合成樹脂発泡体、およびこれら合
成樹脂発泡体に難燃剤(硼酸塩、珪酸塩、リン酸塩
等)、難燃助剤(石膏スラグ、タルク、シラスバルーン
等)、骨材(パーライト、ガラスビーズ等)、繊維状物
(長、短繊維)等を粗、あるいは密に混入したもの、パ
ーライトの周囲にフェノールフォーム粉末をコーティン
グし、これを加温、加圧して発泡させたもの、単一素
材、あるいは複数の素材を組み合わせて形成したもので
ある。また、芯材22の形成は、表面材1と裏面材15の内
面間に充填すると共に、舌片10、17aと14a、19とが接触
しないように隔離するものであり、表面材1が火災等に
より加熱されても、その熱が裏面材15へ伝わらないよう
にし、熱橋防止による耐火性の向上を図るものである。
また、雄型連結部20は差込縁6と接触片17と両部材間に
充填した芯材22の一部とからなり、全体として凸状の断
面に形成したものであり、雌型連結部21は凹溝11と裏面
15の舌片19を有する端部との両端部間に充填した芯材
22の一部とを一体に形成したもので、凹溝11に雄型連結
20が固定具頭部と共に収納された状態で装着する構造
にしたものである。
次に施工例について簡単に説明する。いま、第1図に
示すようなパネルAを用いて第4図に示すように施工す
ると仮定する。なお、パネルAとしては、表面材1、裏
面材15として0.5mm厚のカラー鋼板を用い、芯材22とし
てはポリイソシアヌレートフォームを原料状態で吐出
し、反応、発泡させ、次にキュアして接着一体化し、サ
ンドイッチ構造体としたものである。そこで、主柱、間
柱、防水シート、あるいは鉄骨下地等からなる躯体αに
第n段目のパネルA1の固定片8の脳天からボルト等の固
定具βを貫通させてパネルAを固定する。次にn+1段
目のパネルA2の雌型連結部21の凹溝11を、パネルA1の雄
型連結部20に落とし込むようにして挿入し、第4図に示
すような横目地部γを形成するものである。また、壁全
体を形成するには、上記したような工程を土台から桁に
向かって行えばよいものである。なお、土台部分にはス
タータ(図示せず)、出、入隅等の部分(図示せず)に
はコーキング材、役物を用いる必要がある。また、第4
図ではパッキング材23を図示するように介在し、連結部
のより一層の防水性、気密性、装着性を向上させたもの
である。
〔その他の実施例〕
以上、説明したのは本発明に係るパネルAの一実施例
にすぎず、第5図(a)〜(h)に示すように形成する
ことができる。すなわち(e)、(f)、(h)のよう
に雄、雌型連結部2021を3角断面に形成したり、また
(a)〜(c)、(e)、(g)、(h)のように雌型
連結部21の上縁部分に芯材22を充填しない形状とした
り、(a)〜(h)に示すように固定片8の途中に固定
具βの頭部を収納する凹部8aを設けたパネルAである。
〔発明の効果〕
上述したように本発明に係るパネルによれば、パネ
ルはサンドイッチ構造体の雄型連結部の固定片を固定具
で躯体へ固定するため、パネルの固定が強力である。
雄型連結部の固定片部分を段差とし、さらに固定具頭部
が隠れる寸法に形成したため、固定具の頭部が連結部外
観に露出しない。雄型連結部の凸状をサンドイッチ構
造の下縁、裏面材舌片を擁する凹溝で挟持、収納するた
め、連結部の強度がある。パネル間の表、裏面材が直
接に接触しないため、断熱性、防火性にすぐれる。固
定具頭部が隠れる位置で固定片を固定する雄型連結部構
造と、下縁部で表、裏面材が接続する雌型連結部構造の
ため、表面材が剥離することがない。等の特徴がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るサンドイッチパネルの代表的な一
例を示す斜視図、第2図、第3図は上記パネルの表、裏
面材の一例を示す説明図、第4図は本発明に係るサンド
イッチパネルの連結部を示す説明図、第5図(a)〜
(h)はその他の実施例を示す説明図である。 A……サンドイッチパネル、1……表面材、15……裏面
材、20……雄型連結部、21……雌型連結部、22……芯
材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 蔵野 いづみ (56)参考文献 実開 昭63−96144(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面材と裏面材間に芯材を一体に介在さ
    せ、かつその幅方向の一側壁に雄、雌型連結部を形成し
    たサンドイッチパネルにおいて、上記雄型連結部は、前
    記表面材の一側縁を内方に屈曲した側壁と、該側壁下端
    を外側方に屈曲した目地底面と、該目地底面先端を内方
    に屈曲した傾斜片と、該傾斜片先端を外側方へ屈曲し、
    延長した固定片からなる差込縁と、表面材の上記差込縁
    に対面する裏面材端部を水平な接触片に形成すると共
    に、該接触片より外方へ屈曲した段差を有して膨出した
    底面とから凸状を形成し、かつ差込縁と接触片間に芯材
    を一体に介在させてなり、前記雌型連結部は、表面材の
    他側縁を内方へ屈曲した側壁と、該側壁下端を内側方へ
    屈曲し、延長した上縁と、該上縁内側先端を内方へ垂下
    したストッパ面と、該ストッパ面先端を外側方へ屈曲し
    て形成した下縁とから前記固定片を収納する凹溝を形成
    し、該凹溝の下縁と、前記裏面材の他端とが芯材を介在
    して対面したことを特徴とするサンドイッチパネル。
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