JP2721297B2 - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JP2721297B2 JP5252615A JP25261593A JP2721297B2 JP 2721297 B2 JP2721297 B2 JP 2721297B2 JP 5252615 A JP5252615 A JP 5252615A JP 25261593 A JP25261593 A JP 25261593A JP 2721297 B2 JP2721297 B2 JP 2721297B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドの製造方法
に関し、更に詳しくは、空気ベアリング面の微細加工に
適した磁気ヘッドの製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】この種の磁気ヘッドでは、ポール部のト
ラック方向幅設定、電磁変換特性改善または浮上姿勢改
善等のために、空気ベアリング面に微細加工を施す必要
を生じることがある。例えば、特開平4ー274014
号、4ー274008号公報では、空気ベアリング面に
ポール部の幅方向または厚み(長さ)方向の端部に微小
深さの凹部を設け、ポール部のトラック方向幅を高精度
で設定し、または電磁変換特性を改善する技術を開示し
ている。
【0003】また、特開昭61ー278087号公報、
実開昭57ー122063号(実願昭56ー5818
号)公報、米国特許第4,673,996 号明細書、米国特許第
4,870,519 号明細書等に開示されたTPC(Transvers
e Pressure Contour 横方向加圧形状)型スライダで
は、レール部の側部に微小ステップ部またはテーパを設
け、ロータリ・アクチュエータ式磁気ディスク装置に組
み込んだ場合、スキュー角の大きい位置において、横方
向から流入する空気流により、ステップ部に揚力動圧を
発生させ、これによってスキュー角の大きい位置での浮
上量低下を防ぎ、全体として一定の浮上量を確保すると
共に、浮上姿勢を安定化できるようにしてある。
【0004】空気ベアリング面に上述のような微細加工
を施す際に、空気ベアリング面に、有機質のレジストを
付着させ、このレジストを微細加工に対応したパターン
となるようにパターニングし、パターニングされて残っ
たレジストを保護膜として、例えばイオンミリング等に
より微細加工を施す手段がとられている。保護膜として
残っていたレジストは、化学的または物理的エッチング
によって微細加工終了後に除去される。
【0005】レジストの膜厚は、微細加工量に応じて適
切な厚みに設定される。特に、加工量が少ないときは、
膜厚が薄くなるので、膜厚の均一性も要求される。膜厚
を均一にする技術として、特開平3ー190215号、
特開平3ー212811号公報がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た加工方法は、以下のような問題点を有している。 (A)スピンコート法を用いた場合は、回転方向に向い
た端縁部上にレジスト液が溜り、レジスト膜の膜厚が不
均一となるので、被処理基板(一例として磁気ヘッドの
スライダ)の端縁部を傾斜状に削除しなければならず、
磁気ヘッドの形状が制約される。また、傾斜状部分を後
で切削する場合は、製造工程が増加すると共に、単位面
積当りの生産量が低下する。 (B)ドライエッチング加工用治具を用いた場合は、膜
厚の精度を向上させるために、被加工物と治具との段差
に高い寸法精度が要求されるので、治具が高価となる。
また、治具に挿入する前の被加工物の加工精度も高くし
なければならず、製造コストが高くなる。
【0007】そこで、本発明の第1の課題は、空気ベア
リング面の形状による影響を受けることなく均一なレジ
スト膜を得て空気ベアリング面に微細加工を施し得る磁
気ヘッドの製造方法を提供することである。
【0008】第2の課題は、薄く、かつ、均一なレジス
ト膜を容易に得て空気ベアリング面に微細加工を施し得
る磁気ヘッドの製造方法を提供することである。
【0009】第3の課題は、空気ベアリング面に薄く、
かつ、均一なレジスト膜を容易に形成し得るレジストフ
ィルムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した第1の課題解決
のため、本発明に係る磁気ヘッドの製造方法は、転写工
程と、パターニング工程と、加工工程とを含み、磁気変
換素子を支持したスライダの空気ベアリング面を加工す
るものであって、前記転写工程は、支持体上に有機質の
レジスト膜が形成されたレジストフィルムを前記空気ベ
アリング面上に重ねて前記レジスト膜を転写し、その
後、前記支持体を除去するものであり、前記パターニン
グ工程は、前記転写工程の後、前記加工に必要なパター
ンとなるように、不要な前記レジスト膜を除去するもの
であり、前記加工工程は、前記パターニング工程によっ
て残された前記レジスト膜の上から前記空気ベアリング
面に前記加工を施し、その後、前記レジスト膜を除去す
るものである。
【0011】第2の課題解決のため、前記支持体は、支
持フィルムと、ドライフィルムレジスト膜とを含み、前
記ドライフィルムレジスト膜が有機質のレジストでな
り、前記支持フィルム上に形成されたものであり、前記
転写工程は、前記レジスト膜を転写した後に、前記支持
フィルムを剥離し、その後、前記ドライフィルム膜を化
学的処理により除去するものである。
【0012】第3の課題解決のため、本発明に係るレジ
ストフィルムは、支持体と、レジスト膜とを含んでおり
前記支持体は、可撓性のフィルムでなり、前記レジスト
膜は、ポジ型の有機質のレジストでなり、前記支持体の
上に設けられている。
【0013】
【作用】転写工程は、支持体上に有機質のレジスト膜が
形成されたレジストフィルムを空気ベアリング面上に重
ねてレジスト膜を転写し、その後、支持体を除去するも
のであるから、スピンコート法のように空気ベアリング
面に傾斜状を設ける必要がなくなり、空気ベアリング面
の形状による影響を受けることなく均一なレジスト膜が
空気ベアリング面上に得られる。しかも、微細加工に必
要なレジスト膜の膜厚は、レジストフィルムに形成され
たレジスト膜の膜厚により容易に得られる。
【0014】パターニング工程は、転写工程の後、加工
に必要なパターンとなるように、不要なレジスト膜を除
去するものであり、加工工程は、パターニング工程によ
って残されたレジスト膜の上から空気ベアリング面に加
工を施し、その後、レジスト膜を除去するものであるか
ら、空気ベアリング面に微細加工に必要なパターン形状
の均一膜厚のレジスト膜を得て空気ベアリング面に微細
加工を施し得る。これにより、空気ベアリング面の形状
よる影響を受けることなく均一なレジスト膜を得て空
気ベアリング面に微細加工を施し得る。その結果、安価
な磁気ヘッドが得られる。
【0015】また、支持体は、支持フィルムと、ドライ
フィルムレジスト膜とを含み、ドライフィルムレジスト
膜が有機質のレジストでなり、支持フィルム上に形成さ
れており、転写工程は、レジスト膜を転写した後に、支
持フィルムを剥離するから、レジスト膜を薄膜化した場
合には、ドライフィルムレジスト膜によりレジスト膜の
機械的強度が補強され、支持フィルムを剥離するとき
に、レジスト膜の剥離及び皺の発生が防止される。ま
た、レジスト膜がポジ型のレジスト膜で構成された場合
は、ポジ型のレジスト膜は比較的固いので、レジスト膜
の膜厚が厚くなった場合にはドライフィルムレジスト膜
がクッションとなり、レジスト膜の剥離を防止できる。
【0016】転写工程は、ドライフィルム膜を化学的処
理により除去するから、レジスト膜に機械的な影響を与
えることなくドライフィルムレジスト膜を除去できる。
レジスト膜をポジ型のレジスト、ドライフィルムレジス
ト膜をネガ型のレジストのように両者の材料を異ならせ
ると、レジスト膜に化学的な影響も与えることなくドラ
イフィルムレジスト膜を除去できる。このため、薄く、
かつ、均一なレジスト膜を容易に得て空気ベアリング面
に微細加工を施し得る。
【0017】支持体は、可撓性のフィルムでなり、レジ
スト膜は、ポジ型の有機質のレジストで形成され、支持
体の上に設けられているから、空気ベアリング面に薄
く、かつ、均一なレジスト膜を容易に形成し得るレジス
トフィルムが得られる。
【0018】
【実施例】図1は本発明に係る製造方法が適用され得る
磁気ヘッドの斜視図である。図はTPC型スライダを有
する磁気ヘッドを示している。図において、寸法は誇張
されている。図を参照すると、磁気ヘッドAは、スライ
ダ1と、磁気変換素子2とを含んでいる。スライダ1は
媒体対向面側にレール部101、102を有している。
レール部101、102のそれぞれは、媒体対向面側
に、空気ベアリング面103と第1のステップ部104
と、第2のステップ部105とを有している。第1のス
テップ部104は、空気ベアリング面103の幅方向の
一端縁に、空気ベアリング103の長さ方向に沿って設
けられており、第2のステップ部105は、空気ベアリ
ング面103の幅方向の他端縁に、空気ベアリング10
3の長さ方向に沿って設けられている。
【0019】レール部101、102は、それぞれが間
隔を隔てて平行に設けられている。第1のステップ部1
04は、レール部101、102が互いに向き合う内側
に設けられており、第2のステップ部105は外側に設
けられている。第1のステップ部104及び第2のステ
ップ部105は、深さdが1μm≧d≧0.6μmを満
たすように微小寸法に形成される。本発明は、このよう
な微小寸法を持つ第1のステップ部104及び第2のス
テップ部105の形成に適用できる。
【0020】磁気変換素子2は、誘導型、MR(磁気抵
抗効果)型もしくはそれらの組み合わせ等を含み得る。
これらの素子は、IC製造テクノロジと同様のプロセス
によって形成された薄膜素子によって構成できる。ま
た、面内記録方式に限らず、垂直記録方式のものであっ
てもよい。磁気変換素子2は、ポール部P1、P2を含
み、ポール部P1、P2の端面が空気ベアリング面10
3の表面に現れている。参照符号21、22は取り出し
電極である。
【0021】図2は本発明に係る磁気ヘッドの製造方法
を示す工程図である。本発明に係る磁気ヘッドの製造方
法は、転写工程と、パターニング工程と、加工工程とを
含んでいる。磁気ヘッドAは、治具3上に配列され、か
つ、一面が接着等の手段によって固定されている。
【0022】転写工程は、支持体51上に有機質のレジ
スト膜52が形成されたレジストフィルム5を空気ベア
リング面103上に重ねてレジスト膜52を転写し、そ
の後、支持体51を除去する。支持体51は、ポリエチ
レン・テレフタレート等の可撓性フィルムで構成されて
いる。レジスト膜52は、一般には感光性レジストが用
いられ、ネガ型、ポジ型の何れの感光性レジストを使用
してもよい。実施例は、ポジ型の感光性レジストを採用
している。ポジ型の感光性レジストとしては、例えば、
商品名PFR3004(日本合成ゴム社製)等がある。
レジストフィルム5は、レジスト膜52がスピンコート
により形成されている。レジスト膜52の膜厚は、空気
ベアリング面103の加工に必要な厚みに設定され、均
一な厚みとなっている。転写は、熱ロール6を用いた熱
圧着により行なっている。
【0023】パターニング工程は、転写工程の後、加工
に必要なパターンとなるように、不要なレジスト膜52
を除去する。レジスト膜52はポジ型の感光性レジスト
を使用しているので、レジスト膜52の上に露光用マス
ク7を配置し、レジスト膜52を露光させる。その後、
アルカリ現像液により露光部分521をエッチングす
る。
【0024】加工工程は、パターニング工程によって残
されたレジスト膜52の上から空気ベアリング面103
にイオンミリング等の加工を施し、その後、レジスト膜
52を除去する。
【0025】上述したように、転写工程は、支持体51
上に有機質のレジスト膜52が形成されたレジストフィ
ルム5を空気ベアリング面103上に重ねてレジスト膜
52を転写し、その後、支持体51を除去するものであ
るから、スピンコート法のように空気ベアリング面10
3に傾斜状に設ける必要がなくなり、空気ベアリング面
103の形状による影響を受けることなく、均一なレジ
スト膜52を空気ベアリング面103上に形成できる。
しかも、微細加工に必要なレジスト膜52の膜厚は、レ
ジストフィルム5に形成されたレジスト膜52の膜厚に
より容易に得られる。
【0026】パターニング工程は、転写工程の後、加工
に必要なパターンとなるように、不要なレジスト膜52
を除去するものであり、加工工程は、パターニング工程
によって残されたレジスト膜52の上から空気ベアリン
グ面103に加工を施し、その後、レジスト膜52を除
去するものであるから、空気ベアリング面103に微細
加工に必要なパターン形状の均一膜厚のレジスト膜52
を得て空気ベアリング面103に微細加工を施すことが
できる。これにより、空気ベアリング面103の形状に
よる影響を受けることなく均一なレジスト膜52を得て
空気ベアリング面103に微細加工を施すことができ
る。その結果、安価な磁気ヘッドが得られる。
【0027】図3は本発明に係る磁気ヘッドの製造方法
を示す別の工程図である。図において、図2と同一参照
符号は同一性ある構成部分を示している。
【0028】支持体51は、支持フィルム511と、ド
ライフィルムレジスト膜512とを含んでいる。支持フ
ィルム511は、ポリエチレン・テレフタレート等の可
撓性フィルムで構成されている。ドライフィルムレジス
ト膜512は、有機質のレジストでなり、支持フィルム
511上に形成されている。ドライフィルムレジスト膜
512は、ネガ型、ポジ型の何れの感光性レジストを使
用してもよい。実施例は、アルカリ現像液でエッチング
可能なネガ型の感光性レジストを採用している。ネガ型
の感光性レジストとしては、例えば、商品名4706
(デュポン社製)等がある。レジスト膜52は、ポジ型
レジストでなり、スピンコート法により形成されてい
る。
【0029】転写工程は、レジスト膜52を転写した後
に、支持フィルム511を剥離し、その後、ドライフィ
ルムレジスト膜512を化学的処理により除去する。ド
ライフィルムレジスト膜512の除去は、露光させない
で、直接アルカリ現像液でエッチングすることによって
行う。このとき、レジスト膜52は露光されていないの
で、アルカリ現像液ではエッチングされない。
【0030】この製造方法においては、支持体51は、
支持フィルム511と、ドライフィルムレジスト膜51
2とを含み、ドライフィルムレジスト膜512が有機質
のレジストでなり、支持フィルム511上に形成されて
おり、転写工程は、レジスト膜52を転写した後に、支
持フィルム511を剥離するから、レジスト膜52を薄
膜化した場合には、ドライフィルムレジスト膜512に
よりレジスト膜52の機械的強度が補強され、支持フィ
ルム511を剥離するときに、レジスト膜52の剥離及
び皺の発生が防止される。また、レジスト膜52がポジ
型のレジストで構成された場合は、ポジ型のレジスト膜
52は比較的固いので、レジスト膜52の膜厚が厚くな
った場合にはドライフィルムレジスト膜512がクッシ
ョンとなり、レジスト膜52の剥離を防止できる。
【0031】転写工程は、ドライフィルムレジスト膜5
12を化学的処理により除去するから、レジスト膜52
に機械的な影響を与えることなくドライフィルムレジス
ト膜512を除去できる。例えば、レジスト膜52をポ
ジ型のレジスト、ドライフィルムレジスト膜512をネ
ガ型のレジストのように両者の材料を異ならせると、レ
ジスト膜52に化学的な影響も与えることなくドライフ
ィルムレジスト膜512を除去できる。このため、薄
く、かつ、均一なレジスト膜を容易に得て空気ベアリン
グ面に微細加工を施し得る磁気ヘッドの製造方法が得ら
れる。
【0032】次に、図1に示したTPC型の磁気ヘッド
について、本発明を適用した具体例を図4〜図9を参照
して簡単に説明する。図において、図1及び図2と同一
参照符号は同一性ある構成部分を示している。図4及び
図5は転写工程を示し、図6及び図7はパターニング工
程を示し、図8及び図9は加工工程を示している。
【0033】まず、転写工程について説明する。磁気ヘ
ッドAは、図4に示すように、治具3の上に配置され
る。磁気ヘッドAのそれぞれは、一面が接着等の手段に
よって固定され、接着面とは反対側に現れる空気ベアリ
ング面103が研磨され平面度の高い面となっている。
磁気ヘッドA(スライダ1)は切り離された状態または
切り離されていない状態のどちらでもよい。レジストフ
ィルム5は、レジスト膜52が空気ベアリング面103
の上になるように重ねられ、熱ローラ6により熱圧着さ
れる。次に、図5に示すように、支持体51がレジスト
膜52から剥離される。
【0034】次に、パターニング工程を説明する。露光
用マスク7は、加工に必要なパターンを有し、図6に示
すようにレジスト膜52の上に配置され、レジスト膜5
2を露光させる。具体的には、ポール部P1、P2部分
(図1参照)に対応する部分が露光しないように遮断さ
れ、第1のステップ部104及び第2のステップ部10
5(図1参照)に対応する部分が露光するように貫通し
ている。次に、アルカリ現像液により露光した部分をエ
ッチングすると、図7に示すように、TPC型スライダ
1の第1のステップ部104及び第2のステップ部10
5によって挟まれた部分のみにレジスト膜52が残る。
このようにして、レジスト膜52は、TPC型スライダ
1の第1のステップ部104及び第2のステップ部10
5の加工に必要なパターンとなるようにパターニングさ
れる。
【0035】次に、加工工程を説明する。図8に示すよ
うに、パターニング工程によって残されたレジスト膜5
2の上から、スライダ1の空気ベアリング面103に加
工を施す。この加工は、イオンミリング等の手段によっ
て、第1のステップ部104及び第2のステップ部10
5を必要な深さとなるように加工する。次に、図9に示
すように、レジスト膜52を除去する。レジスト膜52
の除去は化学的または物理的エッチングにより行なう。
【0036】図3に示す製造方法も同様に適用できる。
【0037】本実施例は、TPC型スライダを得る場合
について、図面を参照して具体的に説明したが、空気ベ
アリング面103に微細加工を施す必要のある場合に広
く適用できる。例えば、ポール部のトラック方向幅を高
精度で設定する場合や電磁変換特性改善のために、ポー
ル部またはその付近に微小深さの凹部加工を施す場合等
に用いることができる。具体的には、前述の特開平4ー
274014号、4ー274008号公報に開示されて
いるような磁気ヘッドである。かかる磁気ヘッドを得る
場合について、図2に示した製造方法を参照して説明す
ると次の通りである。まず、磁気ヘッドAは、治具3上
に配列され、かつ、一面が接着等の手段によって固定さ
れる。転写工程では、支持体51上に有機質のレジスト
膜52が形成されたレジストフィルム5を空気ベアリン
グ面103上に重ねてレジスト膜52を転写し、その
後、支持体51を除去する。転写は、熱ロール6を用い
た熱圧着により行なう。パターニング工程では、転写工
程の後、加工に必要なパターンとなるように、不要なレ
ジスト膜52を除去する。この場合のパターニングは、
特開平4ー274014号、4ー274008号公報に
開示されているようなポールパターンとなるように行な
う。レジスト膜52はポジ型の感光性レジストを使用し
ているので、レジスト膜52の上に露光用マスク7を配
置し、レジスト膜52を露光させる。その後、アルカリ
現像液により露光部分521をエッチングする。加工工
程は、パターニング工程によって残されたレジスト膜5
2の上から空気ベアリング面103にイオンミリング等
の加工を施し、その後、レジスト膜52を除去する。こ
れにより、特開平4ー274014号、4ー27400
8号公報に開示されているようなポールパターンを有す
る磁気ヘッドが得られる。図3に示した製造方法を適用
した場合は、同図を参照して、次のように説明される。
まず、転写工程では、レジスト膜52を転写した後に、
支持フィルム511を剥離し、その後、ドライフィルム
レジスト膜512を化学的処理により除去する。ドライ
フィルムレジスト膜512の除去は、露光させないで、
直接アルカリ現像液でエッチングすることによって行
う。このとき、レジスト膜52は露光されていないの
で、アルカリ現像液ではエッチングされない。この後、
図2で説明したパターニング工程及び加工工程を実行す
ることにより、特開平4ー274014号、4ー274
008号公報に開示されているようなポールパターンを
有する磁気ヘッドが得られる。
【0038】図2に示すレジストフィルム5は、スピン
治具(図示しない)に支持体51を構成するポリエチレ
ン・テレフタレート等の可撓性のフィルムを貼り、ポジ
型の有機質のレジストをスピンコートすることにより得
られる。ポジ型レジストとして商品名PFR3004
(日本合成ゴム社製)を使用した場合は、粘度160c
p、回転数3000rpmでスピンコートすることによ
り、膜厚4.5μmのレジスト膜52が得られる。他の
膜厚は、粘度及び回転数を調整することによって容易に
得られる。スピン治具は平面度が高く、支持体の厚みも
均一であるから、スピンコートされたレジストの膜厚も
均一となる。レジスト膜52の形成方法は、平坦な面へ
均一な膜圧に塗布可能な工法であればよく、ディップ
法、ロールコート法、スプレーコート法等でもよい。
【0039】上述したように、支持体51は、ポリエチ
レン・テレフタレート等の可撓性のフィルムでなり、レ
ジスト膜52は、ポジ型の有機質のレジストで形成さ
れ、支持体51の上に設けられているから、空気ベアリ
ング面103に薄く、かつ、均一なレジスト膜52を容
易に形成し得るレジストフィルムが得られる。
【0040】図3に示すレジストフィルム5は、スピン
治具(図示しない)に支持フィルム511の上にドライ
フィルムレジスト膜512が形成された支持体51を貼
り、必要に応じて90〜130℃でプリベークを行な
い、バリアコート剤を塗布して、その後ポジ型の有機質
のレジストをスピンコートすることにより得られる。プ
リベーク及びバリアコート剤の塗布により、ポジ型のレ
ジストとネガ型にレジストとの反応が防止される。バリ
アコート剤として、商品名BCー5(信越化学社製)が
ある。支持体51は、スピン治具に支持フィルム511
を貼り、ネガ型の有機質のレジストをスピンコート法に
よってドライフィルムレジスト膜512を形成すること
によって得てもよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下のような効果が得られる。 (a)空気ベアリング面の形状による影響を受けること
なく均一なレジスト膜を得て空気ベアリング面に微細加
工を施し得る磁気ヘッドの製造方法を提供できる。 (b)転写法を採用したことにより、薄く、かつ、均一
なレジスト膜を容易に得て空気ベアリング面に微細加工
を施し得る磁気ヘッドの製造方法を提供できる。 (c)空気ベアリング面に薄く、かつ、均一なレジスト
膜を容易に形成し得るレジストフィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法が適用され得る磁気ヘッ
ドの斜視図である。
【図2】本発明に係る磁気ヘッドの製造方法を示す工程
図である。
【図3】本発明に係る磁気ヘッドの製造方法を示す別の
工程図である。
【図4】TPC型の磁気ヘッドについて本発明を適用し
た場合の転写工程の最初の工程を示す図である。
【図5】TPC型の磁気ヘッドについて本発明を適用し
た場合の転写工程の次の工程を示す図である。
【図6】TPC型の磁気ヘッドについて本発明を適用し
た場合のパターニング工程の最初の工程を示す図であ
る。
【図7】TPC型の磁気ヘッドについて本発明を適用し
た場合のパターニング工程の次の工程を示す図である。
【図8】TPC型の磁気ヘッドについて本発明を適用し
た場合の加工工程の最初の工程を示す図である。
【図9】TPC型の磁気ヘッドについて本発明を適用し
た場合の加工工程の次の工程を示す図である。
【符号の説明】
A 磁気ヘッド 1 スライダ 101、102 レール部 103 空気ベアリング面 2 磁気変換素子 3 治具 5 レジストフィルム 51 支持体 52 レジスト膜 6 熱ロール 7 露光マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−28909(JP,A) 特開 平1−23594(JP,A) 特開 昭62−293246(JP,A) 特開 昭61−245599(JP,A) 特開 昭59−63612(JP,A) 特開 昭58−82594(JP,A) 特開 昭56−78192(JP,A) 実開 昭55−149738(JP,U) 実開 平2−126146(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写工程と、パターニング工程と、加工
    工程とを含み、磁気変換素子を支持したスライダの空気
    ベアリング面を加工する磁気ヘッドの製造方法であっ
    て、 前記転写工程は、支持体上に有機質のレジスト膜が形成
    されたレジストフィルムを前記空気ベアリング面上に重
    ねて前記レジスト膜を転写し、その後、前記支持体を除
    去するものであり、 前記パターニング工程は、前記転写工程の後、前記加工
    に必要なパターンとなるように、不要な前記レジスト膜
    を除去するものであり、 前記加工工程は、前記パターニング工程によって残され
    た前記レジスト膜の上から前記空気ベアリング面に前記
    加工を施し、その後、前記レジスト膜を除去するもので
    ある磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レジスト膜は、ポジ型のレジストで
    なる請求項1に記載の磁気ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記レジストフィルムは、前記レジスト
    膜がスピンコートにより形成されたものである請求項1
    または2に記載の磁気ヘッド製造方法。
  4. 【請求項4】 前記支持体は、支持フィルムと、ドライ
    フィルムレジスト膜とを含み、前記ドライフィルムレジ
    スト膜が有機質のレジストでなり、前記支持フィルム上
    に形成されたものであり、 前記転写工程は、前記レジスト膜を転写した後に、前記
    支持フィルムを剥離し、その後、前記ドライフィルムレ
    ジスト膜を化学的処理により除去するものである請求項
    1に記載の磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ドライフィルムレジスト膜は、ネガ
    型のレジストでなり、 前記レジスト膜は、ポジ型のレジストでなる請求項4に
    記載の磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記レジストフィルムは、前記ドライフ
    ィルムレジスト膜及び前記レジスト膜がスピンコートに
    より形成されたものである請求項4または5に記載の磁
    気ヘッド製造方法。
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