JP2720938B2 - ビニルアルコキシシランの製造方法 - Google Patents

ビニルアルコキシシランの製造方法

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JP2720938B2
JP2720938B2 JP3271909A JP27190991A JP2720938B2 JP 2720938 B2 JP2720938 B2 JP 2720938B2 JP 3271909 A JP3271909 A JP 3271909A JP 27190991 A JP27190991 A JP 27190991A JP 2720938 B2 JP2720938 B2 JP 2720938B2
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    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はビニルアルコキシシランの高純度
での製造方法に関する。殊に、本発明はアルキンとアル
コキシシランとの直接ヒドロシリル化によるビニルアル
コキシシランの効率的製造方法に関する。
【0002】ビニルシリルエーテルとしても公知であ
り、以後ビニルアルコキシシランとして称するビニルシ
リルエステルは商業的に重要な組成物である。これらの
物質は熱可塑性複合体、ガラス繊維プライマー及びケー
ブル絶縁体におけるカツプリング剤として用いられる。
殊にこの後者の応用において、高純度のビニルアルコキ
シシランの原料を入手することが重要であり、少量でも
テトラアルコキシシラン及びアルキルアルコキシシラン
の如き不純物がビニルアルコキシシラン中に存在するこ
とは望ましくない。これらの不純物はその沸点が所望の
ビニルアルコキシシランと近いために蒸留を介して除去
することが実際的に不可能であるために殊に問題であ
る。
【0003】ビニルアルコキシシラン及び関連化合物の
種々の製造方法が公知であるが、高純度生成物を製造す
るに完全に満足できるものはない。1つのアプローチと
して、ビニルクロロシランを次の反応によりアルコール
でエステル化する:
【0004】
【化1】 RCH=CHSiCl3+3R′OH→RCH=CHSi(OR′)3+3HCl 1a 式中、Rはアルキル基または水素であり、そしてR′は
一般にアルキルまたはアリール基である。
【0005】副生物の塩化水素の除去は時間を消費し、
そしてその特性により部分的にのみ成功するため、生成
物に対しては実際的な純度の限界がある。更に、ビニル
クロロシランの製造中に生じる副反応はアルキンからの
ビニルアルコキシシランの実際の収率を低下させる。
【0006】ビニルクロロシランは最初に次のようにR
が上記のものであるアルキンとトリクロロシランとのヒ
ドロシリル化により製造される:
【0007】
【化2】 RC≡CH+HSiCl3→RCH=CHSiCl3 1b 残念ながら、次の副反応も起こり、そしてアルキンから
の所望のビニルアルコキシシランの理論収率を減少させ
る:
【0008】
【化3】 RCH=CHSiCl3+HSiCl3→Cl3SiCHRCH2SiCl3 1c 別のアプローチにおいて、ビニルアルコキシシランを
次の反応により最初にアルケンを触媒の存在下でアミノ
シランと反応させることにより製造し得る:
【0009】
【化4】 RCH=CH2+HSi(NMe2)3→RCH=CHSi(NMe2)3(87%)+ RCH2CH2Si(NMe2)3(11%)+H2 2a 次にかくて製造されるビニルアミノシランを次式により
アルコールを用いてアルコキシル化する:
【0010】
【化5】 RC≡CH+HSi(OR′)3→RCH=CHSi(OR′)3 3a 前の方法と同様に、副反応及び副生物、殊にジメチルア
ミンの存在は所望のビニルアルコキシシラン生成物の理
論収率及び純度を減少させる。
【0011】また本分野は次式により、種々の触媒上の
アルコキシシランを用いるアルキンの直接ヒドロシリル
化を開示している:このアプローチはその1段反応とし
ての簡単さのため、そして所望のビニルアルコキシシラ
ンの生成が理論的に必ずしもジメチルアミンまたは塩化
水素の如きある副生物の生成を伴わないために前に記載
の経路より潜在的に優れている。
【0012】米国特許第2,637,738号に微細に分
割された木炭上に担持された白金からなる触媒の存在下
でトリエトキシシランをアセチレンと反応させてビニル
トリアルコキシシランを生成させることが記載されてい
る。反応は約130℃の温度及び約2気圧からのガス圧
力で行い(表III)、ここにビニルシランは約20気
圧まで生成せず(実施例2)、ここにアセチレンをトリ
エトキシシラン及び白金触媒を含む撹拌された反応器に
充填することによりビニルシランが主な生成物であつ
た。残念ながら、所望のビニルトリアルコキシシランの
報告された収率はかなり低く、すべての報告された場合
に次の反応の結果として生成される実質量の副生物であ
るビス(アルコキシシリル)アルカン、即ち1,2−ビ
ス(トリエトキシシリル)エタンが伴われる:
【0013】
【化6】 RCH=CHSi(OR′)3+HSi(OR′)3→(R′O)3SiC(R)HCH2Si(OR′)3 3b また他の副生物は関連するアルキルアルコキシシラン及
び次の反応によるその生成が通常上昇した反応温度が適
しているテトラアルコキシシランを含む:
【0014】
【化7】 2HSi(OR)3→Si(OR)4+H2Si(OR)2 3C CH2=CHSi(OR)3+H2→CH3CH2Si(OR)3 3d CH≡CH+H2+HSi(OR)3→CH3CH2Si(OR)3 3e これらの反応に対する水素はビス(アルコキシシリル)
アルカン化合物が生成する反応工程中に生じる白金/ビ
ニル錯体の脱水素による所望の生成物の製造中に生成し
得る。また水素は次の縮合反応により多分生成し得る:
【0015】
【化8】 2HSi(OR)3→(OR)3SiSi(OR)3+H2 3f 米国特許第2,823,218号に開示される方法はケ
イ素−水素結合及び不飽和炭素−炭素結合を含む反応を
触媒するために塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)
を用いる。この方法は所望の生成物の収率を増大し、副
生物の収率を減少し、そして必要な反応温度を低下する
と言われている。実施例21はビニルトリアルコキシシ
ランを製造するためにアセチレンをトリエトキシシラン
及び塩化白金酸のイソプロパノール溶液を含む反応器に
加えることを記載している。収率及び純度の情報は報告
されていない。
【0016】特開昭57/4995号(1982)、比
較例13にトルメトキシシロキサン80ミリモル及び溶
媒としてのキシレン70mlに溶解した塩化白金酸溶液
を含む反応器にアセチレンを加えることが開示されてい
る。ヒドロシリル化反応は60℃の反応温度及び常圧で
行つた。生じる主な生成物は1,2−ビス(トリアルコ
キシシリル)エタンであつた。
【0017】ビニルトリ−t−アルコキシシランを製造
するための白金ヒドロシリル化触媒の存在下での約15
0℃以上の温度でのトリ−t−アルコキシシランとアル
キンとの反応が米国特許第4,579,965号に開示さ
れている。この特許は望ましくないビス(トリ−t−ア
ルコキシシリル)エタンの製造が極めて低いことを開示
している。示唆された白金ヒドロシリル化触媒には白金
金属(単独または担体上)、塩化白金酸及び白金(I
I)2,4−ペンタンジオネートが含まれる。
【0018】この特許が第三級アルコキシシランの代り
に、第一級または第二級アルコキシシラン(例えばトリ
メトキシシラン、トリエトキシシランまたはトリイソプ
ロポキシシラン)をアセチレンと反応させた場合、望ま
しくないビス(シリルアルコキシ)アルカン誘導体の生
成がビニルアルコキシシランを生成させる望ましい反応
に対して主であることが開示されていることが注目され
る。殊に、比較例2〜4はアセチレンを第一級または第
二級トリアルコキシシラン及び塩化白金酸触媒の混合物
に加える場合、ビス−シリル誘導体が主に生じることを
示す。塩化白金酸触媒の代りにPtCl2(PPh3)2
用いる場合、相対的な選択性は改善されるが、所望の生
成物収率は第一級アルコキシシランに対して80%のみ
のままであつた。更に、各々のかかる場合に、テトラア
ルコキシシラン及びアルキルアルコキシシラン副生物の
収率は少なくとも2重量%であつた。上記のように、こ
れらの望ましくない副生物を望ましいビニルシラン生成
物から除去することは極めて困難である。
【0019】トリアルコキシシランを用いるアルキンの
直接ヒドロシリル化を介して製造される所望のビニルシ
ランの収率を増大させるある種のアプローチは商業的に
実施されていない。ある可能な方法はアルキン(RC≡
CH)例えばアセチレンの圧力を20気圧程度までかな
り増大することを含む。残念ながら、約1〜4気圧(ゲ
ージ)より高いアセチレンの圧力は重大な安全性の障害
を生じさせる。
【0020】米国特許第3,793,358号にハロシラ
ン及びアルキンからのアルケニルハロアルキルシラン
(ビニルハロアルキルシラン)の製造方法が開示され
る。トリアルコキシシランを用いるアルキンのヒドロシ
リル化は開示または示唆されていない。開示された方法
によれば、アルキン及び1個または2個のケイ素−水素
結合を有し、残りのケイ素原子価結合がハロゲンまたは
不活性の一価有機性基例えばアルキル、アリールもしく
はシクロアルキル基で占められるシランの混合物を追加
の触媒及びジシリルエタン(ビス−シリルエタン)溶媒
または希釈剤を含む反応器に加える。用いるジシリルエ
タンは好ましくはヒドロシリル化反応の副生物として生
じるものと同じである。120乃至220℃間の反応温
度及び0.1乃至5.0気圧間の反応圧力を用いる。適当
な付加触媒には塩化白金酸並びに好ましくはその反応生
成物及び錯体が含まれる。この特許はビニルアルコキシ
シランを製造する場合に、如何にして分離できない副生
物例えばアルキルシランの生成を最小にするか、または
回避するかを記載していない。
【0021】本分野ではアルコキシシランからの高収率
での高純度ビニルアルコキシシランの直接的製造方法が
定められていない。
【0022】本発明はアルキンをヒドロシリル化するこ
とによる高純度ビニルアルコキシシランの効率的及び直
接的、即ち1段の製造方法に関する。本法によれば、R
が水素または炭素原子1〜10個の一価炭化水素基であ
る式 RC≡CHのアルキンを独立して同一もしくは相
異なることができるR′及びR″が炭素原子1〜6個、
好ましくは1〜4個の第一級アルキル基であり、そして
nが1、2または3である式 HSi(OR′)nR″3-n
のオルコキシシランでヒドロシリル化する。
【0023】ヒドロシリル化反応は白金ヒドロシリル化
触媒、好ましくは塩化白金酸の存在下及び低濃度のイオ
ン性塩化物及びアルキルアミン汚染物質を含む反応媒質
中で行う。本出願者はかかる汚染物質の濃度を限定する
ことにより、ヒドロシリル化中での除去し難い副生物の
生成を最小にすることを見い出した。
【0024】アルキンを含む反応ゾーンにアルコキシシ
ランを徐々に供給することにより反応を行う。反応ゾー
ンは低温(一般に約150℃以下)及び随時、好適では
あるが低圧(一般に約75psia以下)で操作する。
【0025】反応は連続法またはバツチ法のいずれかで
行い得る。経済的考慮をベースに、連続操作が一般に好
ましいが、ある状況において安全及び便利さの問題を含
む他の考慮により、バツチ操作が好適であり得る。連続
法で操作する場合、アセチレン及びアルコキシシラン反
応体をヒドロシリル化生成物の除去と同時に反応ゾーン
中に供給する。
【0026】本発明の好適な具体例において、ガス相か
らのアセチレンをヒドロシリル化触媒の存在下で液相中
のアルコキシシランと反応させてビニルアルコキシシラ
ンを生成させる。従つて、良好な混合が本発明の方法に
重要であり;その理由はこのことが一般にガス相からの
アセチレンをヒドロシリル化が起こる液相中に誘導する
主な機構として作用するからである。液体反応相は本明
細書において代りに反応媒質として称する。一般的に、
ビニルアルコキシシラン生成物の純度は混合の度合が完
全に混合される系に近づける条件が達成されるまで増大
させるに従つて改善される。いずれかの反応器のデザイ
ンに適する混合の度合は日常的な実験を用いて決め得
る。
【0027】本発明の重要な特徴は反応ゾーン中の条件
がアルキン例えばアセチレンが反応媒質中で殆んどの部
分に対してアルコキシシランの濃度を基準として少なく
ともほぼその化学量論的等価量で存在するように制御し
なければならないことである。好ましくは、アルキンは
反応媒質中のアルコキシシランの濃度を基準として化学
量論的過剰量で反応媒質中に存在させる。反応媒質中の
モル比を定量的に評価するように、反応媒質中のアルキ
ン及びアルコキシシランの濃度を正確に測定することは
可能ではないが、本分野に精通せる者は下により詳細に
記載するように、本発明の方法により操作することによ
りアルキンの少なくともモル等価量、好ましくはモル過
剰量の上記の条件を確実に達成し、そして保持し得る。
【0028】かくて、本発明による方法によれば、アル
コキシシラン反応体を化学量論的過剰量のアルキン(ア
セチレン)を含むヒドロシリル化反応ゾーン中に徐々に
供給し、そして該反応ゾーン中にて白金ヒドロシリル化
触媒の存在下で該アルキンと接触させる。好ましくは、
アルコキシシランはアルキンとの反応により消費される
速度と実質的に等しい速度で反応ゾーン中に供給し、従
つてアルコキシシランはヒドロシリル化反応中に反応ゾ
ーンに蓄積しない。アルコキシシラン反応体は好ましく
はアルキン(アセチレン)を基準としてモル過剰量で反
応ゾーン中に存在すべきでない。
【0029】ヒドロシリル化反応を連続的に行う好適な
具体例において、アセチレン及びアルコキシシランを該
アセチレン及び白金ヒドロシリル化触媒を含む反応ゾー
ン中に共供給する。アセチレンの場合に反応ゾーン中に
アセチレンの雰囲気を達成させる反応器中に、好ましく
は超大気圧でアルキン、即ちアセチレンの少なくとも一
部を前もつて導入することにより、殆んどの部分に対し
て、反応媒質中にて良好な混合の条件下で約1.0以
上、好ましくは約2.0以上のアルコキシシランに対す
るアルキンの同時的モル比を保持することができる。次
にアルコキシシランを反応ゾーン中に徐々に供給し、そ
してこのものをヒドロシリル化触媒の存在下でアルキン
と接触させることによりヒドロシリル化反応を開始す
る。
【0030】好ましくは反応体は反応ゾーン中でヒドロ
シリル化反応により消費される速度で実質的に共供給す
る。アセチレンの場合、この供給の速度は反応ゾーン中
に所望のガス相圧力を保持する要求によりアセチレンを
反応ゾーン中に単に導入することにより容易に保持し得
る。アルコキシシランに関し、本出願者は約2.0〜約
8.0g−モル/時間−l反応媒質の範囲の供給速度が
殆んどの状況において適すべきことを見い出した。反応
ゾーン中のアルキン(アセチレン)反応体濃度を反応ゾ
ーン中のアルコキシシランのモル濃度の約1.0〜約1
0.0、より通常は約2.0乃至約5.0間倍のモル比で
保持することが好ましい。良好な混合と共に、これらの
条件下でのアルキン、殊にアセチレンの供給の要求はア
ルキン及びアルコキシシランの所望の化学量論量的バラ
ンスを保持するために適当量のアセチレンを反応ゾーン
中に、次に反応媒質中に分配することを保証する。
【0031】本明細書及び特許請求の範囲を通して用い
られるように、アルコキシシランを反応ゾーンに徐々に
加えることは反応ゾーンへのアルコキシシランの添加の
同時速度が好ましくは反応媒質中でアルコキシシランが
消費される速度の約4.0倍以下、より好ましくは約2.
0倍以下であることを意味する。換言すれば、アルコキ
シシランを反応ゾーンに実質的に一定の速度で連続的に
加えるよりはむしろ一部ずつか、または段階的に加える
ことができる。そのある具体例が本分野でパルス供給と
して称せられるこの後者の操作は一般に好ましくなく、
その理由は実質的に一定速度でのアルコキシシランの連
続的供給と比較してより大量のビス(アルコキシシリ
ル)アルカンが生じる傾向があるからである。それにも
かかわらず、この操作は全アルコキシシラン充填物を反
応の開始前に反応器に加えるビニルアルコキシシランの
製造に対する本分野のバツチ法のアプローチより優れて
いる。
【0032】上記のように、本発明の方法により、アル
キンをアルコキシシランでヒドロシリル化する。アルキ
ンとして本発明による方法においてアセチレンそれ自体
またはアルキンのSi−結合した水素を有するケイ素化
合物への付加によりアルケニルシランの製造に以前用い
た置換されたアセチレンを用いることができる。かく
て、本発明における使用に適するアルキンは特にRが水
素または炭素原子1〜10個を有する一価の炭化水素基
例えばアルキル、シクロアルキルまたはアリールである
一般式 RC≡CHの化合物である。好ましくは、Rは
水素または炭素原子1〜6個を有する一価の炭化水素基
である。より好ましくは、Rは水素、フエニル及びメチ
ルよりなる群から選ばれる。最も好ましくは、Rは水素
であり、即ちアルキンはアセチレンである。
【0033】適当な置換されたアセチレンにはフエニル
アセチレン、プロピル、1−ブチン及び1−ペンチンが
含まれる。しかしながら、アセチレンは置換されたアセ
チレンより容易に入手され、そして不飽和ビニル基を有
するシランは特別に商業的に重要なものであるため、ア
セチレン(HC≡CH)の使用が本発明による方法に好
ましい。必要に応じて、また、本発明による方法におい
てアセチレン及び1つまたはそれ以上の置換されたアセ
チレンの混合物または異なつた置換されたアセチレンの
混合物を用いることができる。随時置換されていてもよ
いアセチレンを無水状態で用いることが有利である。
【0034】本発明を実施する際に適するアルコキシシ
ランはトリアルコキシシラン、アルキルジアルコキシシ
ラン並びに独立して同一もしくは相異なることができる
R′及びR″が炭素原子1〜6個、好ましくは1〜4個
の第一級アルキル基から選ばれ、そしてnが1、2また
は3である式 HSi(OR′)nR″3-n のジアルキルア
ルコキシシランよりなる群から選ばれる。アルコキシシ
ランの例としてトリメトキシシラン、トリエトキシシラ
ン、トリス(メトキシエトキシ)シラン、トリブトキシ
シラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシシ
ラン、メチルジエトキシシラン、トリプロポキシシラ
ン、トリペントキシシラン及びトリス(2−エチルヘキ
ソキシ)シランを挙げ得る。トリアルコキシシラン及び
アルキルジアルコキシシラン、殊にアルキル基が炭素原
子1または2個を有するものが好ましい。最も好ましく
は、アルコキシシランとしてトリメトキシシラン及びト
リエトキシシランを用いる。
【0035】ヒドロシリル化触媒として本発明による方
法において、随時置換されていてもよいアセチレンをS
i−結合した水素を有するケイ素化合物に付加させるこ
とによりアルケニルシランの製造に触媒として前に用い
た白金触媒を用いることができ、但し特定の触媒は選ば
れる反応温度下で十分安定であるものとする。本発明に
よる方法においてヒドロシリル化触媒として使用し得る
物質の例には特に可溶性白金化合物例えば塩化白金酸
(H2PtCl6・6H2O)、白金有機錯体例えば白金
−ホスフイン錯体[例えばPtX2(PPh3)2 などを含
む]及び白金(II)ビス2,4−ペンタンジオエー
ト、並びに随時固体担体例えばカーボン・ブラツク、シ
ルカゲル、炭酸カルシウムなど上の白金金属がある。塩
化白金酸、その溶液並びに塩化白金酸と他の無機及び/
または有機化合物との反応生成物または錯体が好まし
い。通常、塩化白金酸を不活性有機溶媒例えばアルコー
ル、ケトンまたはエーテル中の溶液として反応ゾーンに
加える。塩化白金酸を溶解する溶媒は有利には反応体に
対して溶媒または希釈剤として使用される溶媒と同じで
あり得る。
【0036】触媒はヒドロシリル化反応を触媒するに十
分な量で用いる。白金含有触媒の経費により、用いる触
媒の量をヒドロシリル化反応に悪影響を及ぼさずにでき
る限り最小にすることが代表的には望ましい。かくて、
代表的には過剰の触媒使用は避ける。反応媒質中の白金
濃度は代表的には反応体及び溶媒の重量をベースとして
約500ppm重量までの範囲である。好ましくは、白
金濃度は約250ppmまで、より好ましくは約1乃至
150ppm間、最も好ましくは約10乃至75ppm
間である。
【0037】触媒は代表的には蒸留により所望の生成物
から回収することができ、そして通常所望のビニルアル
コキシシラン生成物より重い物質を含む蒸留残渣流体
(即ち低揮発性)中で回収される。ビス−ヘビ−(bis-
heavy)物質を含むこの重質流体は代表的にはヒドロシ
リル化反応に対する溶媒として適している。従つて、触
媒は有利には溶媒としての重質流体と一緒に再循環させ
得る。代りに、触媒は再循環または回収のためにすべて
の反応生成物から別々に回収し得る。
【0038】必要に応じて、白金ヒドロシリル化触媒の
性能を高めるために少量の触媒促進剤を使用し得る。促
進剤は触媒を非活性または低活性形からより活性形に変
えるために役立つ。本分野において、ヒドロシリル化触
媒促進剤としてトリエチルシランまたはフエノチアジン
の使用が教示されている。本明細書に参考として併記さ
れる例えば米国特許第3,925,434号及び同第4,
614,812号参照。フエノチアジンは本発明におい
て好適な触媒促進剤である。
【0039】白金触媒の存在下でのアルコキシシランに
よるアルキンのヒドロシリル化は多くの副生物を生成さ
せ、そのあるものは所望の生成物から分離することが極
めて困難である。上記のように、反応媒質中のある汚染
物質、特にイオン性塩化物及びアルキルアミンの濃度が
アルキン及びアルコキシシラン間のヒドロシリル化反応
の選択性並びにかかる望ましくない副生物の生成に重大
に影響することが発見された。代表的には、これらの汚
染物質はその製造方法のためにヒドロシリル化反応体、
即ちアルコキシシランと共に反応媒質中に導入する。本
発明の方法により、反応ゾーン中のかかる汚染物質の濃
度は高純度及び収率のビニルアルコキシシランを製造す
るために低濃度に保持しなければならない。
【0040】本発明者はいずれの理論にも拘束されるこ
とを望まないが、反応媒質中のある汚染物質、殊にイオ
ン性塩化物及びアルキルアミンは配位錯体を形成する
か、または白金ヒドロシリル化触媒と反応するものと考
えられる。かかる錯体は触媒を所望の反応を行わせにく
くするか、または触媒の特性を変化させて収率を低下さ
せ、そしてビニルアルコキシシラン生成物を汚染する副
反応を促進する。
【0041】代表的には、個々及び好ましくは凝集体と
してのアルキルアミン(窒素として測定)及びイオン性
塩化物汚染物質の全濃度は約0.10重量%を越えるべ
きではなく、好ましくはその濃度は反応ゾーン中で約
0.05重量%を越えるべきではない。より好ましくは
全濃度は約0.01重量%を越えず、そして最も好まし
くは約0.005重量%を越えない。反応媒質中のこれ
らの好適な汚染物質濃度で、所望の生成物中に見い出さ
れるテトラアルコキシシラン及びアルキルアルコキシシ
ランの全濃度は約1重量%を越えることは予期されな
い。
【0042】本発明に用いる際に適するアルコキシシラ
ンは代表的には次の反応により製造し得る(ある副反応
は示していない): A.トリクロロシランのエステル化
【0043】
【化9】HSiCl3+3ROH→HSi(OR)3+3HCl B.トリス(ジメチルアミノ)シランのエステル化
【0044】
【化10】 HSi[N(CH3)2]3+3ROH→HSi(OR)3+3HN(CH3)2 C.ケイ素及びメタノールの直接反応
【0045】
【化11】Si+3ROH→HSi(OR)3+H2 生成物が可溶性のイオン性塩化物として、そして部分的
なエステルHSi(OR)2Clの状態の両方で塩化物を
含むが、トリクロロシランのエステル化がアルコキシシ
ランの製造に対しては最も典型的な商業的方法である。
イオン性塩化物濃度を約100ppm(0.01重量
%)以下に減少させるためにしばしば極めて注意深い中
和が使用され得るが、アルコキシシランが添加されるア
ルカリ性物質と反応するために、追加のイオン性塩化物
の除去は困難である。またトリス(ジメチルアミノ)シ
ランのエステル化により生成されるトリアルコキシシラ
ンからのアルキルアミンの除去も極めて困難である。
【0046】同様に多くのアルコキシシランの商業的原
料はこれら2つの方法の1つにより製造されている。従
つて、例えば蒸留によるアルコキシシランの精製は、こ
のものを本発明に用いる前にその塩化物及びアルキルア
ミン汚染物の濃度を減少させることが必要であり得る。
ケイ素及びメタノールの直接反応は所望のアルコキシシ
ラン生成物中に塩化物またはアルキルアミンを生成させ
ないため、第三のアルコキシシランの原料は本発明によ
り用いられるビニルアルコキシシランを製造するために
好ましい。アルコキシシランの直接的製造方法は例えば
本明細書に参考として併記するメンデイシノ(Mendicin
o)による米国特許第4,727,173号に記載され
る。
【0047】常に必要ということではないが、殊にバツ
チ・タイプの操作が望ましい場合、特に触媒として塩化
白金酸を用いる場合、反応を溶媒の存在下で反応を行う
ことがしばしば便利である。適当な溶媒は好ましくは反
応体に対して高い溶解性を有する。溶媒の例にはo−ジ
クロロベンゼン、副生物ビス(アルコキシシリル)アル
カン及びビニルアルコキシシラン生成物自体がある。殊
に有用な具体例において、生成物であるビニルアルコキ
シシランは本質的に単独溶媒を構成し得る。そのアルコ
キシシランとの反応がビス(アルコキシシリル)アルカ
ン、即ちビス−ヘビ−生成の主な原料であるため、純度
及び収率に不利な結果をもたらさずに生成物を反応溶媒
として使用し得ることは殊に驚くべきことである。また
他の有機溶媒例えばクメン、トルエンまたはキシレンも
適している。本発明の方法は高収率及び高純度で所望の
ビニルアルコキシシラン生成物を効率的に製造するため
の比較的低経費の、安全な方法を提供する。
【0048】本発明の方法によりヒドロシリル化反応を
行う際の圧力及び温度の条件は望ましくない副生物の生
成を最小にするように選ぶ。許容し得る触媒活性及び選
択性を確保するために温度は十分高くなければならない
が、高すぎるか、または低すぎる温度によつて望ましく
ないテトラアルコキシシラン及び水素化されたビニルシ
ラン副生物の生成が有利となり得る。触媒の選択、特殊
な反応体及び所望の操作圧力はある程度選ぶ温度に影響
する。最適な条件は日常的な実験を用いて選択し得る。
例えば塩化白金酸触媒を用いて許容され得る活性を保持
するため、反応温度は通常少なくとも約50℃であるべ
きである。ある場合に反応は150℃及びそれ以上の温
度で十分進行するが、一般に約150℃以上の反応温度
は好ましくなく;その理由はこれによりテトラアルコキ
シシラン及びアルキルアルコキシシランの生成が代表的
には許容量を越える濃度(即ち約1重量%以上)に増大
されるからである。例えば米国特許第4,579,965
号参照。かくて、本発明の方法により反応を行う際の温
度は好ましくは約50〜150℃、より好ましくは約8
5乃至150℃間、最も好ましくは約100乃至150
℃間の範囲内である。
【0049】高い反応圧力(約20気圧まで)は改善さ
れた生成物選択性を与えるが、本発明の方法の利点の1
つは低いアセチレン圧力が許容されることにある。かく
て、約75絶対psiのアセチレン(即ちアルキン)圧
力で、特に25〜30絶対psi及びそれ以下の圧力、
即ち約15ポンド/平方インチゲージ圧力までの気圧で
生成物収率及び選択性は本発明の工程において十分なま
まであり、その際に生成物中の分離し難い望ましくない
副生物は好適な反応条件で約1重量%より少ない量で生
成される。所望の反応体純度を保持し、そして温度を適
当に制御することにより、ビス−ヘビ−生成物の生成を
含めた望ましくない反応は高いアセチレン圧力を必要と
せずに回避される。かくて、本発明の方法はビニルアル
コキシシランの安全な製造方法を提供する。
【0050】ヒドロシリル化反応に対し種々の反応器を
用いることができ、そして本発明はいずれかの特殊な反
応器のタイプまたはデザインに限定されない。適当な反
応器には連続供給付きの添加反応器、連続撹拌タンク反
応器(CSTR)及び充填カラム反応器が好まれる。好
適な反応器は一般に向流カラム反応器または蒸留反応器
の如く原料物質(アルキン及びアルコキシシラン)では
なく、生成物(ビニルアルコキシシラン)を選択的に除
去するものである。かかる反応器中で、生成物をアセチ
レンを供給する底部から連続的に除去し;生成物及びア
ルコキシシラン反応体間の接触を最小にするようにアル
コキシシランは好ましくはカラムの他の末端で供給す
る。また、バブリング(bubbling)カラム反応器を用い
ることができ、その場合に生成物は上部から除去する。
【0051】本発明を次の実施例を参照して更に詳細に
記載するが、その際に特記せぬ限り部及び%は重量によ
るものとする。
【0052】
【実施例】実施例1〜5 反応ゾーンとしての500ml入り三ツ口フラスコはト
リメトキシシラン(TMS)充填濾斗、ドライアイス冷
却器、温度計、アセチレンスパージヤー(sparger)及
びマグネチツク撹拌子を備えていた。このフラスコに最
初に反応溶媒としてo−ジクロロベンゼン(o−DC
B)250〜300g、ヒドロシリル化触媒として塩化
白金酸(CPA)溶液(エーテル−アルコール中10%
CPA)330μl及び触媒促進剤としてフエノチアジ
ン(PZ)0.05gを充填した。かくて生じた反応媒
質はCPAとしてPt50ppm及びPZ200ppm
を含んでいた。反応器にアセチレンを十分に吹き込み、
そして内容物を100℃に加熱した。
【0053】アセチレンを液体表面下のスパージヤーを
通して0.36モル/時間の速度で反応ゾーン中に供給
し、そして高純度トリメトキシシランを0.22モル/
時間の速度で供給した。反応ゾーンを大気圧で保持し
た。約2時間トリメトキシシラン及びアセチレンを反応
ゾーン中に供給した後、トリメトキシシランの供給を停
止し、そしてサンプリングのために反応器を冷却した。
この方法を更に4回くり返した。各5回の実験からの試
料の化学分析を表1に示す。測定濃度は溶媒の重量フラ
クシヨンを除去するように規格化した。
【0054】5回の実験の平均はビニルトリアルコキシ
シラン92.2%、ビス(トリメトキシシリル)エタン
(Bis-Hvs)6.2%、テトラメトキシシラン[Si(O
Me)]0.12%及びテチルトリメトキシシラン(E
tTMS)0.06%であつた。かくて、生成物中のテ
トラアルコキシシラン及びアルキルアルコキシシランの
全濃度は1.0重量%より小さかつた。
【0055】
【表1】 表 1 規格化された未蒸留生成物(重量%) 実施例 Si(OMe)4 生成物 EtTMS Bis-Hvs 生成物収率モル% 1 0.358 92.763 0.000 4.999 88.543 2 0.000 92.944 0.000 6.001 87.206 3 0.000 95.016 0.000 3.888 90.548 4 0.090 92.206 0.041 6.390 91.341 5 0.157 87.938 0.247 9.876 86.879 平均 0.121 92.173 0.058 6.231 88.903実施例6〜11 CPAヒドロシリル化触媒及びPZ触媒促進剤の組合せ
の代りに異なつた触媒を用いる以外はアセチレン及びト
リメトキシシラン間の反応を実施例1〜5の方法及び条
件に従つて行つた。これらの試験の結果を表2に要約す
る。
【0056】
【表2】 表 2 実施例 規格化された未蒸留生成物(重量%) 生成物収率 No 触 媒 Si(OMe)4 生成物 EtTMS Bis-Hvs モル% 1-5* CPA/PZ 0.121 92.173 0.058 6.231 88.903 6 Pt(AcAc)2 0.330 88.437 0.451 10.222 79.980 7 Pt(AcAc)2Cl2 0.532 50.054 2.401 26.170 39.028 8 Pt(PPh3)2Cl2 0.117 87.284 0.000 1.905 73.160 9 CPA/シリカ 0.07 82.434 0.342 14.073 80.148 10 CPA 0.063 88.230 0.261 9.424 86.870 11 リサイクル-CPA/PZ nd 82.993 0.278 14.608 78.747 * 表1からの平均値。
【0057】nd=検出されず実施例12〜13 触媒濃度をそれぞれ25及び12ppm Ptに減少さ
れる以外はアセチレン及びトリメトキシシラン間の反応
を実施例1〜5の方法及び条件に従つて行つた。結果を
表3に報告する。
【0058】
【表3】 表 3 実施例 CPAによる白金 温度 規格化された未蒸留生成物(重量%) 生成物収率 No ppm Si(OMe)4 生成物 EtTMS Bis-Hvs モル% 12 12 100 0.984 81.851 0.258 11.100 76.531 13 25 100 0.367 87.624 0.260 9.531 83.638 1-5* 50 100 0.121 92.173 0.058 6.231 88.903 * 表1からの平均値実施例14〜16 反応温度を変える以外はアセチレン及びトリメトキシシ
ラン間の反応を実施例1〜5の方法に従つて行つた。結
果を表4に報告する。
【0059】
【表4】 表 4 実施例 CPAによる白金 温度 規格化された未蒸留生成物(重量%) No ppm Si(OMe)4 生成物 EtTMS Bis-Hvs モル% 14 50 85 1.259 80.474 0.250 10.324 75.074 15 50 130 0.397 90.503 0.205 7.131 85.755 16 50 150 0.063 88.230 0.261 9.424 86.870 1-5* 50 100 0.121 92.173 0.058 6.231 88.903 * 表1からの平均値実施例17 o−DCBの代りに反応溶媒としてビス(トリメトキシ
シラン)エタンを用いる以外はアセチレン及びトリメト
キシシラン間の反応を実施例1〜5の方法及び条件に従
つて行つた。最終反応媒質の分析をベースに、所望のビ
ニルトリアルコキシシラン生成物の収率は約89%であ
り、そして1%より少ないテトラメトキシシラン及びエ
チルトリメトキシシランの組合せを含んでいた。
【0060】実施例18〜19 実施例18及び19は反応ゾーンとして撹拌機、加熱ジ
ヤケツト及び温度コントローラーを備えた1l入りガラ
ス製圧力反応器中で行つた。反応器に最初に反応溶媒と
してo−ジクロロベンゼン(o−DCB)250g、ヒ
ドロシリル化触媒として塩化白金酸溶液(エーテル及び
エタノール溶液中10%塩化白金酸)300μlを充填
し、そして反応ゾーンにアセチレンを吹き込んだ。反応
媒質を100℃に加熱し、この温度で保持し、そして反
応器を21.7psiaに加圧した。高純度トリメトキ
シシラン(TMS)を0.98モル/時間の速度で反応
ゾーン中に供給し;アセチレンを要求次第21.7ps
iaの反応ゾーン圧力を保持するに十分な速度で導入し
た(過剰のアセチレンは必要としなかつた)。TMS
0.5モルを供給した後、未分別の反応生成物の試料を
分析用に採取した。実施例19において、o−DCB反
応溶媒をビニルトリメトキシシラン(VTMS)に代
え、即ち溶媒として生成物を用いた。結果を表5に報告
する。
【0061】
【表5】 表 5 実施例 アセチレン圧力 規格化された未蒸留生成物(重量%) 生成物収率 圧力 No Psia Si(OMe)4 生成物 EtTMS Bis-Hvs モル% 溶媒 1-5* 14.7 0.121 92.173 0.058 6.231 88.903 O-DCB 18 21.7 nd 95.946 nd 3.314 94.651 O-DCB 19 21.7 0.376 87.490 0.061 7.468 86.355 VTMS * 表1からの平均値実施例20〜23 種々の反応器の圧力、TMS供給速度の調整またはPZ
促進剤の添加以外はトリメトキシシラン(TMS)及び
アセチレン間の反応は実施例18及び19の方法及び条
件に従つて行つた。結果を実施例1〜5に対する平均値
及び実施例18の結果と比較して表6に示す。
【0062】
【表6】 表 6 アセチレン TMS PZ 規格化された未蒸留生成物 生成物 実施例 圧力 供給 促進剤 (重量%) 収率 No Psia モル/時間 ppm Si(OMe)4 生成物 EtTMS Bis-Hvs モル% 1-5* 14.7 0.22 200 0.121 92.173 0.058 6.231 88.903 18 21.7 0.98 0 nd 95.946 nd 3.314 94.651 20 23.7 0.22 200 0.093 97.127 微 量 1.962 >95.0 21 23.7 0.22 0 nd 96.400 nd 3.170 91.200 22 22.2 0.49 0 nd 97.100 nd 2.430 94.400 23 27.4 1.96 0 nd 95.555 0.143 3.737 94.350 * 表1からの平均値実施例24〜26 公知の汚染物質を公知の濃度で与えるためにイオン性塩
化物不純物(Cl)を含むジメチルアミン(DMA)ま
たはトリクロロシランを高純度トリメトキシシランに加
える以外はトリメトキシシラン及びアセチレン間の反応
を実施例1〜5の方法及び条件に従つて装置中で行つ
た。両方の場合において、反応は低い生成物収率及び低
い純度で乏しく進行した。表7に要約されるように、ビ
ス(トリメトキシシラン)エタン、エチルトリメトキシ
シラン及びテトラメトキシシランの濃度は生成物試料中
でより高かつた。加えて、トリメトキシシランはトリメ
トキシシラン中のジメチルアミン0.3%及び塩化物0.
1%を用いる実験に対して完全には反応しなかつた。
【0063】
【表7】 表 7 TMS中に 規格化された未蒸留生成物、 生成物 実施例 加えられ 残留 重量% 収率 No た不純物 HSi(OMe)3 Si(OMe)4 生成物 EtTMS Bis-Hvs モル% 1-5* 無 ND 0.121 92.173 0.058 6.231 88.903 24 0.3% DMA 9.548 2.993 42.790 4.751 36.630 32.630 25 0.1% Cl 0.328 0.974 48.779 1.899 32.813 49.470 26 0.01% Cl ND 0.307 73.942 0.626 21.249 72.069 * 表1からの平均値実施例27 前の実験に用いたものと同様の装置を用い、トリメトキ
シシラン(TMS)を120℃の温度及び27.7ps
iaの圧力でヒドロシリル化アセチレンに加えた。反応
溶媒としてo−DCBを、そして触媒として10ppm
の白金濃度を生じさせる塩化白金酸を用いた。反応器に
最初にアセチレンを出発TMSを供給する前に充填し
た。アセチレンを実質的に0.5モル/時間の一定速度
で反応ゾーン中に導入する間に、最初の1分間は約5g
−モル/時間の速度で、そして残りの9分間は供給なし
の10分間の供給サイクルを用いてTMSをパルス供給
した。生成物を1時間毎にサンプリングした。性能結果
を下の表8に要約する。
【0064】
【表8】 表 8 試料 規格化された未蒸留生成物(重量%) No. 生成物 Bis-Hvs 分離し難い副生物 1 76.7 21.8 0.87 2 71.5 27.2 0.91 3 67.7 31.0 0.94 4 65.3 33.5 0.93 5 65.8 32.9 1.05実施例28〜30 実施例18と同様の装置及び条件を用い、それぞれ65
℃、47℃及び25℃並びに27psiaの圧力でアセ
チレンをヒドロシリル化するためにトリメトキシシラン
(TMS)を用いた。反応溶媒(希釈剤)としてo−ジ
クロロベンゼン及び触媒として50ppmの濃度の白金
を生じさせるに十分な塩化白金酸を用いた。各々の場合
に、反応媒質は触媒促進剤としてフエノチアジン200
ppmも含んでいた。規格化され、そして未蒸留の反応
媒質の試料は65℃の反応に対してはビニルトリメトキ
シシラン生成物87.3%、ビス−ヘビ−10.4%及び
分離し難い不純物1.3%;47℃の反応に対してはビ
ニルトリメトキシシラン生成物92.1%、ビス−ヘビ
−5.5%及び分離し難い不純物1.2%;並びに25℃
の反応に対してはビニルトリメトキシシラン生成物3
5.8%、ビス−ヘビ−15.8%及び分離し難い不純物
3.1%を含んでいた。
【0065】実施例31 実施例18と同様の装置及び条件を用い、120℃の温
度及び27psiaの圧力でアセチレンをヒドロシリル
化するためにメチルジメトキシシランを用いた。反応溶
媒(希釈剤)としてo−ジクロロベンゼン及び触媒とし
て50ppmの濃度の白金を生成させるに十分な塩化白
金酸を用いた。また反応媒質は触媒促進剤としてフエノ
チアジン200ppmを含んでいた。規格化され、そし
て未蒸留の反応媒質の試料はメチルビニルジメトキシシ
ラン生成物96.0%、ビス−ヘビ−2.5%及び分離し
難い不純物0.14%を含んでいた。
【0066】本発明のある特殊な具体例を本明細書に殊
に記載したが、その種々の改質化が本分野に精通せる者
により生じることが認識され、そしてかかる改質化及び
変法は本出願の範囲並びに付属の特許請求の範囲の精神
及び範囲内に含まれることが理解されよう。本明細書を
通して、本発明の方法は反応体として殊にアセチレン及
びトリアルコキシシランに関して記載した。しかしなが
ら、特殊な化合物及び、殊にアセチレン及び特殊なトリ
アルコキシシラン例えばトリメトキシシラン及びトリエ
トキシシランに対する参照例は本明細書の範囲を限定す
べきものとは考えられない。むしろ、かかる参照例は便
利さのために行われたものである。
【0067】本発明の主なる特徴及び態様は以下のとお
りである。
【0068】1.(i) 反応ゾーンにR′及びR″が独
立して同一もしくは相異なることができ、且つ炭素原子
1〜6個の第一級アルキル基から選ばれ、そしてnが
1、2または3である式 HSi(OR′)nR″3-n のア
ルコキシシランを徐々に供給し、その際に該反応ゾーン
はRが水素または炭素原子1〜10個の一価の炭化水素
基である式 RC≡CHのアルキン及び白金ヒドロシリ
ル化触媒を含み; (ii) 該白金ヒドロシリル化触媒の存在下での該反応
ゾーン中の該アルキン及び該アルコキシシラン並びに
0.1重量%より少ないイオン性塩化物及びアルキルア
ミンを接触させてビニルアルコキシシランを生成させ;
そして (iii) 該ビニルアルコキシシランを該反応ゾーンから
回収することからなる、ビニルアルコキシシランの製造
方法。
【0069】2.(i) 反応ゾーンにRが水素または炭
素原子1〜10個の一価の炭化水素基である式 RC≡
CHのアルキン並びにR′及びR″が独立して同一もし
くは相異なることができ、且つ炭素原子1〜6個の第一
級アルキル基から選ばれ、そしてnが1、2または3で
ある式 HSi(OR′)nR″3-n のアルコキシシランを
共供給し; (ii) 白金ヒドロシリル化触媒の存在下での該反応ゾ
ーン中の該アルキン及び該アルコキシシラン並びに0.
1重量%より少ない塩化物及びアルキルアミンを接触さ
せてビニルアルコキシシランを生成させ;そして (iii) 該ビニルアルコキシシランを含む生成物流体を
該反応ゾーンから回収することからなる、ビニルアルコ
キシシランの製造方法。
【0070】3.該アルキンがアセチレンである、上記
2に記載の方法。
【0071】4.R′及びR″を炭素原子1〜4個の第
一級アルキル基から選ぶ、上記1、2または3のいずれ
かに記載の方法。
【0072】5.該アルコキシシランをトリメトキシシ
ラン、トリエトキシシラン、トリス(メトキシエトキ
シ)シラン、トリブトキシシラン、メチルジメトキシシ
ラン、ジメチルメトキシシラン、メチルジエトキシシラ
ン、トリプロポキシシラン、トリペントキシシラン及び
トリス(2−エチルエトキシ)シランよりなる群から選
ぶ、上記1、2または3のいずれかに記載の方法。
【0073】6.該アルコキシシランをトリメトキシシ
ラン及びトリエトキシシランから選ぶ、上記1、2また
は3のいずれかに記載の方法。
【0074】7.該白金ヒドロシリル化触媒が塩化白金
酸である、上記1、2または3のいずれかに記載の方
法。
【0075】8.該反応ゾーンが75psiaより小さ
い圧力である、上記1、2または3のいずれかに記載の
方法。
【0076】9.該圧力が25psiaより小さい、上
記8に記載の方法。
【0077】10.該反応ゾーンが約50乃至約150
℃間の温度を有する、上記1、2または3のいずれかに
記載の方法。
【0078】11.該温度が約85乃至約150℃間で
ある、上記10に記載の方法。
【0079】12.該アルコキシシランをケイ素及びメ
タノール間の直接反応により製造する上記1、2または
3のいずれかに記載の方法。
【0080】13.該接触をクメン、トルエン、キシレ
ン、o−ジクロロベンゼン、ビニルアルコキシシラン、
ビス(アルコキシシリル)アルカン及びその混合物より
なる群から選ばれる溶媒の存在下で行う、上記1、2ま
たは3のいずれかに記載の方法。
【0081】14.該反応ゾーンがフエノチアジンを含
む、上記7に記載の方法。
【0082】15.(i) 反応ゾーン中にアルキン及び
アルコキシシランを共供給し、その際に該アルキンを該
反応ゾーン中での該アルコキシシランに対する該アルキ
ンのモル比を約1.0〜10.0間に保持する速度で該反
応ゾーン中に供給し、該アルキンがRが水素または炭素
原子1〜10個の一価の炭化水素である式 RC≡CH
を有し、そして該アルコキシシランがR′及びR″が独
立して同一もしくは相異なることができ、且つ炭素原子
1〜6個の第一級アルキル基から選ばれ、そしてnが
1、2または3である式 HSi(OR′)nR″3-n を有
し; (ii) 白金ヒドロシリル化触媒の存在下での該反応ゾ
ーン中の該アルキン及び該アルコキシシラン並びに0.
1重量%より少ないイオン性塩化物及びアルキルアミン
を接触させてビニルアルコキシシランを生成させ;そし
て (iii) 同時に該ビニルアルコキシシランを含む生成物
流体を該反応ゾーンから除去することからなる、ビニル
アルコキシシランの連続的製造方法。
【0083】16.該アルキンがアセチレンである上記
15に記載の方法。
【0084】17.該アルコキシシランをトリメトキシ
シラン及びトリエトキシシランから選ぶ、上記16に記
載の方法。
【0085】18.該白金ヒドロシリル化触媒が塩化白
金酸である、上記17に記載の方法。
【0086】19.該反応ゾーンが約75psiaより
小さいアセチレン圧力である、上記18に記載の方法。
【0087】20.該反応ゾーンが約50乃至約150
℃間の温度を有する、上記15に記載の方法。
【0088】21.該アルコキシシランをケイ素及びメ
タノール間の直接反応により製造する、上記16または
17に記載の方法。
【0089】22.該アルキンの供給速度が該反応ゾー
ン中のモル比を1.0乃至5.0間に保持される、上記1
5に記載の方法。
【0090】23.該反応ゾーンがフエノチアジンを含
む、上記18に記載の方法。
【0091】24.該アセチレンを該反応ゾーン中で実
質的に一定の圧力を保持するに必要とされる速度で該反
応ゾーン中に供給する、上記16または19に記載の方
法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジエイムズ・スチーブン・リツチヤー アメリカ合衆国オハイオ州45740マリエ ツタ・セネカドライブ140 (56)参考文献 特開 昭61−172887(JP,A) 特開 昭64−83089(JP,A) 特開 昭63−146890(JP,A) 特公 昭50−24947(JP,B1) 「化学実験法」畑一夫外4名編 1970 −7−10 東京化学同人 pp214−215

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i) 反応ゾーンにR′及びR″が独立
    して同一もしくは相異なることができ、且つ炭素原子1
    〜6個の第一級アルキル基から選ばれ、そしてnが1、
    2または3である式 HSi(OR′)nR″3-nのアルコキ
    シシランを徐々に供給し、その際に該反応ゾーンはRが
    水素または炭素原子1〜10個の一価の炭化水素基であ
    る式 RC≡CHのアルキン及びヒドロシリル化触媒と
    しての塩化白金酸を含み; (ii) 該塩化白金酸並びに0.1重量%より少ないイオ
    ン性塩化物及びアルキルアミンの存在下において該反応
    ゾーン中で該アルキン及び該アルコキシシランを接触さ
    せてビニルアルコキシシランを生成させ;そして (iii) 該ビニルアルコキシシランを該反応ゾーンから
    回収することからなる、ビニルアルコキシシランの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 (i) 反応ゾーンにRが水素または炭素
    原子1〜10個の一価の炭化水素基である式 RC≡C
    Hのアルキン並びにR′及びR″が独立して同一もしく
    は相異なることができ、且つ炭素原子1〜6個の第一級
    アルキル基から選ばれ、そしてnが1、2または3であ
    る式 HSi(OR′)nR″3-n のアルコキシシランを共
    供給し; (ii) ヒドロシリル化触媒としての塩化白金酸並びに
    0.1重量%より少ないイオン性塩化物及びアルキルア
    ミンの存在下において該反応ゾーン中で該アルキン及び
    該アルコキシシランを接触させてビニルアルコキシシラ
    ンを生成させ;そして (iii) 該ビニルアルコキシシランを含む生成物流体を
    該反応ゾーンから回収することからなる、ビニルアルコ
    キシシランの連続的製造方法。
  3. 【請求項3】 (i) 反応ゾーン中にアルキン及びアル
    コキシシランを共供給し、その際に該アルキンを該反応
    ゾーン中での該アルコキシシランに対する該アルキンの
    モル比を約1.0〜10.0間に保持する速度で該反応ゾ
    ーン中に供給し、該アルキンがRが水素または炭素原子
    1〜10個の一価の炭化水素である式RC≡CHを有
    し、そして該アルコキシシランがR′及びR″が独立し
    て同一もしくは相異なることができ、且つ炭素原子1〜
    6個の第一級アルキル基から選ばれ、そしてnが1、2
    または3である式 HSi(OR′)nR″3-n を有し; (ii) ヒドロシリル化触媒としての塩化白金酸並びに
    0.1重量%より少ないイオン性塩化物及びアルキルア
    ミンの存在下において該反応ゾーン中で該アルキン及び
    該アルコキシシランを接触させてビニルアルコキシシラ
    ンを生成させ;そして (iii) 同時に該ビニルアルコキシシランを含む生成物
    流体を該反応ゾーンから除去することからなる、ビニル
    アルコキシシランの連続的製造方法。
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