JP2717775B2 - ローラマッサージ機 - Google Patents

ローラマッサージ機

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JP2717775B2
JP2717775B2 JP7037519A JP3751995A JP2717775B2 JP 2717775 B2 JP2717775 B2 JP 2717775B2 JP 7037519 A JP7037519 A JP 7037519A JP 3751995 A JP3751995 A JP 3751995A JP 2717775 B2 JP2717775 B2 JP 2717775B2
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修 内川
敏春 深田
浩徳 根本
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Nihon Medix Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はベッド枠などの枠体に
張設した布材上に横たわった患者の特に大腿後部やふく
らはぎに前記布材の下部からその身長方向に移動しつつ
昇降運動を繰返す押圧ローラによりマッサージを施こす
ローラマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】ローラマッサージ機としては従来例えば
実開平1−170229号公報記載のものが有った。こ
の従来の技術は、2つのローラ部体と患者とを相対移動
可能にし、チエーン等で連動させるとともに、ローラ部
材が互いに常に90度位相をずらして回転する構成とす
ることにより、患者のからだにうねりを発生させて、刺
激に変化をつけるとともに、振動刺激を所定の面積以上
の有効範囲に作用させることができるマッサージ機であ
る。
【0003】また、これとは別に実開平4−12653
2号公報記載のように、モータにて駆動される主軸へ一
対の筒体を遊挿し、キーとキー溝或いはスプライン等の
手段によって前記筒体の間隔を節度自在に形成し、前記
筒体の外周部に夫々ローラを遊転自在に設け、且つ、前
記一対の筒体の対向面に夫々もみ部材を斜設し、該もみ
部材の対向面を不平行に形成したマッサージ機も周知で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の技術の
うち前者は、チエーン等による連動機構が複雑かつ大形
重量化するため実施しづらく高価になるし、患者の体に
無理なうねりを与える危険も有る。
【0005】また、後者すなわち、実開平4−1265
32号公報記載のものは、傾斜したもみ部材の対向面の
開閉運動によってもみ作用をなすマッサージ機であるか
ら、そのもみ部材の間隔の調整機能の有無に拘わらず、
使用者がもみ部材によって挟まれる怖れがあり、特に足
もみは危険でであることと、この挟み込みを解決するた
めに、もみ部材をばねで押し付ける機構も考えられる
が、構造が複雑、コスト高となることと、もみ部材と布
材とは、すべり接触であり、もみ部材と布材の摩滅が激
しく、耐久性に欠けることおよびすべりによる音の発生
があり、さらに、もみ部材を駆動するエネルギが、この
すべり運動による摩擦熱放散に費されるため、使用者の
もみ効果が少なくなり不経済であるなどの多くの問題点
が有る。
【0006】さらに、上記の問題点を解決するために、
本出願人が先に提案した特開平7−468号公報記載の
ものも有る。
【0007】この従来技術は、枠体に張設した布材に横
たわった患者に押圧ローラを押し付けるローラマッサー
ジ機を構成するに当り、枠体内を往復移動する台車の上
部に平設した可動体をその後端枢支部で前記枠体に枢支
し、可動体の前端上面に備えたローラを前記可動体によ
り枠体上の布材に押し当て上動させる原動クランク機構
を前記台車に搭載してなるローラマッサージ機である。
【0008】ところが、この従来例では、患者の直下で
大形の可動体がクランク機構で作動するため、耳元に伝
わる振動や騒音が大きく、耳障りであるし、なに分にも
押圧ローラは単一上下運動を繰返すだけであるから、背
中や腰付近のマッサージならば兎も角、大腿部やふくら
はぎの単なる押し当てマッサージでは今一つもの足りな
かった。
【0009】この発明は前記した各問題点を除去するた
めに、ベッド枠に張設した布材上に横たわった患者の特
に大腿部やふくらはぎに前記布材の下部からその体重を
利用して身長方向に移動しつつ昇降運動を繰返す押圧ロ
ーラにより、安全かつ快適な揉み圧力を付与することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記したこの発明の目的
は、枠体に張設した布材上に横たわった患者を前記布材
の下部からその身長方向に移動しつつ昇降運動を繰返す
押圧ローラによりマッサージを施こすマッサージ機を構
成するに当り、枠体内を台車搭載の第1のモータの回転
力で往復移動する台車に回転軸を枢支横設して、この回
転軸の左右両側の周面に2個一対ずつ計4個の偏心回転
体を各対毎に高低差をつけて定着し、これら各偏心回転
体の偏心周面に備えたベアリングの外周面には円輪状の
ローラを備えるとともに、前記回転軸を前記台車に搭載
した第2のモータの回転力で回転可能に構成したことで
達成できた。
【0011】
【作用】先ず、枠体の上部に張設した布材上に患者が仰
向けに横たわると、患者の例えば腰に近い大腿部やふく
らはぎなどを布材を介し、ローラに患者自身の体重で押
し当てることができる。
【0012】次いで、各モータに通電すると、台車が第
1のモータの回転力で大腿後部位置から患者の踵方向に
動きつつ左右一対ずつのローラは、第2のモータで回転
する偏心回転体とベアリングとにより、患者の大腿後部
の左右に一対ずつ高低差をもって押し当り、これら各部
の左右を交互に持ち上げ揉みした後、ローラは大腿後部
との摩擦で回転しつつ移動し乍ら交互に沈み込み、また
浮上するという一連の正弦波状揉み動作を交互に繰返し
て、大腿後部から踵にかけて満遍なくローラでマッサー
ジし始めることができる。
【0013】その後、ローラが踵付近まで達したときに
は、第1のモータの手動反転または前記自動反転スイッ
チが台車の車輪自体の回転数検知またはその付近の反転
制御部材で台車は自動反転走行し、今度は、踵から腰に
近い大腿下部に向けて台車と共に左右一対ずつのローラ
が、正弦波軌跡に沿って横動しながら交互に上下運動を
繰返しつつ患者の大腿後部やふくらはぎを上記とは逆方
向にマッサージできる。
【0014】その後は、反転スイッチの手動反転または
自動反転で台車が所定範囲長だけ何回でも枠体内を往復
動して、ローラの正弦波曲線に沿った変位力で患部のマ
ッサージを継続でき、その終了時には、手動または自動
で各モータを停止させることでマッサージは終了する。
【0015】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。先
ず、この発明の基本構成は、図1、図2、図3に示すよ
うに、ベッド枠などの枠体1に張設した網材や帆布など
の布材1a上に横たわった患者aを前記布材1aの下部
からその身長方向に移動しつつ昇降運動を繰返す押圧ロ
ーラによりマッサージを施こすに当り、枠体1の平行レ
ールRに転接して動く車輪2aを有する台車2に減速機
付きの第1のモータM1を搭載する。そして、この第1
のモータM1の回転力で前記車輪2aをチェーンやベル
トとかプーリなどの伝動部材mで回転させることで台車
2を往復移動させるようにする。
【0016】また、この台車2に回転軸3を軸受3aに
より横設してその左右両側に一対ずつ計4個の偏心回転
体4を定着し、その扁心周面4aに内リングを定着して
備えたボールベアリング5の外リングの外周面にはそれ
ぞれゴムリング6a付きのローラ6を固定して備えると
ともに、前記回転軸3を前記台車2に搭載した減速機付
きの第2のモータM2の回転力でベルトやプーリなどの
伝動部材をm介し回転させるようにする。
【0017】なお、第1のモータM1の回転は、手動反
転スイッチでその回転方向を反転させてもよいが、この
モータM1を自動反転させるには、車輪2aのシャフト
2bに備えた周知のパルス検出円板2cの回転数をキャ
ッチして周知の反転手段で反転させることができる。ま
た、このほかに、モータM1に直流モータを用い、この
モータM1の反転スイッチSWとして例えば周知の自己
ロック押−押スイッチなどを用い、このスイッチを図1
に示すように台車2の下部側面などに固定すると共に、
その可動操作部SAを上向き配置してレールRの左右二
個所に設けた突起rでスイッチSWが切り換るようにす
ることで、ローラ4の所望可動範囲長に対応して第1の
モータM1の回転方向を切替えるように配置する。
【0018】その具体例としては、図8に示すように商
用交流電源ACにメインスイッチMSを経て接続したト
ランスTの2次コイルの1端に正逆方向に接続した2個
の整流素子D1,D2および平滑コンデンサC1,C2
の各接続点d1,d2をそれぞれ反転スイッチSWの固
定接点S1,S2に個別接続すると共に、可動接片So
は前記第1のモータM1(直流モータ)を経て上記トラ
ンスTの2次コイルの他端に接続した反転回路などを用
いる。
【0019】また、ローラ6は図2のように金属円板6
aに硬質ゴムをリング状に焼付成形したものを用いてボ
ールベアリング5の外周面に定着してあり、他部材はす
べて鋼鉄などの強靭材で作る。なお、各モータM1,M
2への給電手段は、枠体1に絶縁して配置した給電線に
刷子給電式、パンタグラフ給電やポール給電などの周知
の給電手段を採用できる。
【0020】本発明の構成は、以上のようなもので、次
にその動作を述べる。先ず、枠体1の上部に張設した布
材1a上に患者aが仰向けに横たわると、図1のように
患者aの例えば腰に近い大腿後部などを布材1aを介
し、ローラ6に患者自身の体重で押し当てることができ
る。
【0021】次いで、各モータM1,M2に通電する
と、台車2が第1のモータM1の回転力で図1に示す大
腿後部位置から患者aの踵方向に動きつつ左右一対ずつ
のローラ6は、第2のモータM2で回転する偏心回転体
4とベアリングン5とにより、図1、図2のように大腿
後部の左右一対ずつ高低差をもって押し当り、これら各
部の左右を交互に持ち上げ揉みした後、ローラ6は大腿
後部との摩擦で回転しつつ移動し乍ら図4、図5、図7
のように交互に沈み込み、また図2、図6のように浮上
するという一連の正弦波状揉み動作を交互に繰返して、
大腿後部から踵にかけて満遍なくローラ6でマッサージ
し始めることができる。
【0022】その後、ローラ6が踵付近まで達したとき
には、第1のモータM1の手動反転または前記自動反転
スイッチSWが台車2の車輪2a自体の回転数検知また
はその付近の反転制御部材で台車2は自動反転走行し、
今度は、踵から腰に近い大腿下部に向けて台車2と共に
左右一対ずつのローラ6が、正弦波軌跡に沿って横動し
ながら交互に上下運動を繰返しつつ患者aの大腿後部や
ふくらはぎを上記とは逆方向にマッサージできる。
【0023】その後は、反転スイッチSWの手動反転ま
たは自動反転で台車2が所定範囲長だけ何回でも枠体1
内を往復動して、ローラ6の正弦波曲線に沿った変位力
で患部のマッサージを継続でき、その終了時には、手動
または自動で各モータM1,M2を停止させることでマ
ッサージは終了する。なお、マッサージ中に車輪がレー
ルR上をスリップするような場合には、第1のモータM
1で強制回転する動輪を図9のようにピニオン動輪Pと
なしラック状レールLに噛合転接させたり、図10のよ
うに枠体1上に張設したチェーンCHにチェーンホイー
ル動輪CWを噛合させるなどの動輪スリップ防止手段を
採用することで、台車2のスリップを防止できる。
【0024】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成したの
で、以下に記載の効果を奏する。枠体1内を台車2に搭
載した第1のモータM1の回転力で往復移動する台車2
に回転軸3を枢支横設して、この回転軸3の左右両側の
周面に2個一対ずつ計4個の偏心回転体4を各対毎に高
低差をつけて定着し、これら各偏心回転体4の偏心周面
4aに備えたベアリング5の外周面には円輪状のローラ
6を備えるとともに、前記回転軸3を前記台車2に搭載
した第2のモータM2の回転力で回転可能に構成したの
で、左右一対ずつ計4個の上記ローラ6は、それぞれ第
2のモータM2で回転する偏心回転体4とベアリング5
とにより、患者aの特に左右の大腿後部とふくらはぎと
の各左右両側に一対ずつ各対毎に高低差をもって押し当
り、これら左右各部の左右両側を交互に持ち上げ揉みし
た後、各ローラ6は、患者aの身長方向に移動し乍ら大
腿後部との摩擦で回転しつつ各対毎に交互に沈み込み、
また交互に浮上するという一連の正弦波状揉み動作を両
脚共に交互に繰返して、左右の大腿後部から踵にかけた
各左右両側部分を同時に満遍なく快適安全にマッサージ
できたという第1の効果が有る。
【0025】また、特にこの発明では、各対ごとに高低
差をつけた2対4個の偏心ローラによるマッサージ動作
であるから、モータ負荷の変動が少なく、振動や騒音の
発生もなく、静かなマッサージが可能であると共に、台
車2と回転軸3とを各個別にモータでドライブするよう
にしたので、台車スピードに関係なく、ローラ6の上下
運動周期を選定でき、患者の幅広い要求にも良く応える
ことができるという第2の効果も有る。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例要部を示す側面図
【図2】同上要部の拡大断面図
【図3】台車部分の平面図
【図4】図1と状態を異にした全体的な側面図
【図5】図2と状態を異にした断面図
【図6】図4と状態を異にした側面図
【図7】図6と状態を異にした側面図
【図8】台車を往復させる例を示す第1のモータの回転
方向反転回路を示す回路図
【図9】台車のスリップ防止手段の具体例を示す略図
【図10】台車のスリップ防止手段の具体例を示す略図
【符号の説明】
1 枠体 1a 布材 2 台車 2a 車輪 3 回転軸 4 偏心回転体 4a 偏心周面 6 マッサージ用ローラ M1 第1のモータ M2 第2のモータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠体に張設した布材上に横たわった患者
    を前記布材の下部からその身長方向に移動しつつ昇降運
    動を繰返す押圧ローラによりマッサージを施こすマッサ
    ージ機において、枠体1内を台車2に搭載した第1のモ
    ータM1の回転力で往復移動する台車2に回転軸3を枢
    支横設して、この回転軸3の左右両側の周面に2個一対
    ずつ計4個の偏心回転体4を各対毎に高低差をつけて定
    着し、これら各偏心回転体4の偏心周面4aに備えたベ
    アリング5の外周面には円輪状のローラ6を備えるとと
    もに、前記回転軸3を前記台車2に搭載した第2のモー
    タM2の回転力で回転可能に構成してなるローラマッサ
    ージ機。
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