JP2717303B2 - 電磁波シールドテントと電磁波シールドルーム - Google Patents
電磁波シールドテントと電磁波シールドルームInfo
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Description
イズによる誤動作等を極端に嫌う機器や、高周波溶着機
等、強い電磁波ノイズを放射して他に悪影響を与える可
能性の高い機器を収容して、各種電子機器が安全確実に
動作できる雰囲気を与える電磁波シールドテントと電磁
波シールドルームに関するものである。
や家庭に浸透してきている。勿論、職場や家庭内に限ら
ず、屋外においても、自動車、飛行機、列車、通信設備
等を始め、あらゆるところで電子機器が使用されてい
る。そして、これら電子機器のケーシングにはプラスチ
ックが多用されているため、内臓している多数のICやLS
Iから発生する高周波パルスによる電磁波ノイズがケー
シング外へ放射され、テレビの画像乱れ、銀行等のオン
ラインコンピュータの誤動作、各種の自動制御装置の誤
動作を招いたりする。また、自ら内蔵する電子回路も他
の電子機器等からの電磁波ノイズの侵入を受けて誤動作
を起こすこともある。
静電気を帯電し易く、この静電気が放電する際のノイズ
も、誤動作を招いたり、また、直接電子素子を破壊する
原因となっている。
弱電流、微弱磁気等を測定する高精度機器にあっては、
それら電磁波ノイズの影響が無視できず、膨大なデータ
の損失を招いたり、長時間に亙る測定が無意味になるこ
とがある。通常、電子機器にはケーシングに導電性を付
与したりして、電磁波ノイズ、静電気ノイズ対策が講じ
られているが、それでも周囲に電磁波ノイズが放射され
ているため、場合によっては、特に電磁波シールドが施
された空間が確保される必要もある。
って、電磁波シールド機能を司る部分を、合成樹脂に金
属長繊維をサンドイッチ状に担持させ、電磁波シールド
性を発揮できるようにするととも、その表面の絶縁性も
確保したシート材として得て、そして、これを壁面、天
井等に張り巡らせることによって、電磁波シールドした
空間を確保しようとするものである。
は、マット状に配置された細くて長い金属繊維と、この
マット状の金属繊維の少なくとも一方に重着する合成樹
脂繊維からなる不織布とを、合成樹脂フィルムの厚さ方
向において、サンドイッチ状に担持したシート材が、幕
状に張られ、内部に空間が確保されていることを特徴と
して成るものである。
ームは、マット状に配置された細くて長い金属繊維と、
このマット状の金属繊維の少なくとも一方に重着する合
成樹脂繊維からなる不織布とを、合成樹脂フィルムの厚
さ方向において、サンドイッチ状に担持したシート材
が、壁内張材または天井内張材として壁または天井に内
設されていることを特徴として成るものである。
ある。
イッチ状に担持しているシート材より空間が確保されて
いるから、上下の合成樹脂フィルムにより表面の絶縁性
が確保された上で、その中間層全面を張り巡らされた金
属繊維の導電性が、電磁波を外部へ漏洩、あるいは外部
からの侵入を防ぎ、収容した内部の高精度機器等の安全
確実な動作を保証する。
長繊維であるが故に、これを被覆する合成樹脂フィルム
を突き抜けて出てくる可能性が少ないから、合成樹脂フ
ィルムによる表面の絶縁性を確保できる。また、全体が
比較的薄い一葉のシート材となったものを用いるから、
幕状に張ったり、壁や天井内に施工するのが楽で安上が
りでもある。また、細くて長い金属繊維をマット状と
し、このマットの少なくとも一方に重着する合成樹脂繊
維からなる不織布を重着させることにより、仕上がり後
の確実な導電性や絶縁性強化等に共することができ好環
境を確保できる。
シールドテントAであって、いわゆる蚊帳状に部屋B内
に張られたものである。これは、電磁波シールド性を有
するシート材1を四壁面と天井面となるように袋状に一
体化したもので、その四角が部屋B内に吊られている。
られるまでについてを、第2図に基づき説明する。
したものであり、1が第1図に示すごとく構成される前
のシート材であり、21はその原料たる金属繊維、2はこ
れが分散されて適宜幅のマット状に配置された状態を示
すもので、3はこのマット状の金属長繊維の上方にロー
ル32状態で支持されているポリプロピレン繊維31からな
る不織布、4、4はその若干前方の上下に同じくロール
41、41状態で支持されている軟質塩化ビニルのフィル
ム、5、5はそれらのさらに先方において互いに接近し
て対向支持されたヒートロール、6はニードルパンチ用
の針61が植設され、別途駆動手段により上下動するベー
スである。
21は、先ず、図示しない従来公知の手段、例えば、熊手
状の引っ掛け部材、ロールや堰間を通過する等して、掻
き均され、ほぼ均一の厚さで全体的に分散した適宜幅の
マット2状として前方へ送り出される。
黄銅を材料としたものを用いており、しかも、これを長
繊維とするにあたっては、先ず、長尺な黄銅の薄膜を堅
固に巻回してコイル状材とし、その上でこの端面を一挙
に適宜幅のバイトで削り出している。つまり、金属薄膜
の材厚の幅と、旋削時の送りの幅の断面をもった長繊維
が得られる。このようにして得た金属長繊維21であれ
ば、細くて長くて柔軟な繊維として、しかもバリの少な
い繊維として得ることができ、取り扱い上、例えば、マ
ット状に配置する上で有利であり、また、シート材1、
及び電磁波シールドテントAに仕上がった状態において
も、金属繊維の各末端が合成樹脂フィルムの層を突き抜
けて外に飛び出てくることが少ない。なお、この場合の
金属薄膜の材厚は、金属の材質、硬さにもよるが、数μ
〜数100μ、望ましくは、数10μが適当である。勿論、
切削速度、送り速度、切削幅、バイトのすくい角等の諸
条件にも依り、また、これら諸条件を調節することによ
り、最適な金属長繊維が得られる。
状とされた後、ポリプロピレン繊維31の不織布3が上方
のロール32から繰り出されつつ、この金属長繊維21のマ
ット2上に重ねられ、引き続いて、これらの上方に位置
したニードルパンチ用のベース6が上下動して、これに
植設された針61により金属長繊維と不織布繊維とが絡み
合わされる。
合わせてその繊維を絡み合わせるのは、金属長繊維21の
仮止め的意味合いと、工程移送の便、仕上がり後の絶縁
性強化等に供するためである。また、不織布の繊維の材
質としては、その後重着される合成樹脂フィルムの材質
より軟化溶融点の高いものの方が、後述する上下の合成
樹脂フィルム同士をヒートロール等にて熱溶着する際に
おいて有利である。
塩化ビニルのフィルム4、4が繰り出され、両フィルム
4、4は、今、絡み合わされた金属長繊維21とポリプロ
ピレン繊維31の一体化マット7に重ね合わされ、そし
て、その直後において、ヒートロール5、5間を通過さ
せられる。
されており、ここを通過する塩化ビニルのフィルム4、
4を適度に軟化溶融させ、上記一体化マット7の両繊維
21、31間に融け込ませるように加圧もして、もって、上
記一体化マット7を上下からサンドイッチ状に軟質塩化
ビニルのフィルム4、4でラミネートする格好となる。
なお、以上において、本実施例では、30μ×50μの線径
の金属長繊維を、厚くともその7,8本が重なり合い、少
なくとも2mm平方に一本金属長繊維が存在するように分
散し、500μの塩化ビニルのフィルムを上下に用いて重
着するようにした。
であり、マット状に配置された細くて長い黄銅の繊維21
が、塩化ビニルのフィルム4、4の中間層としてサンド
イッチ状に保持されており、それ自体一枚の柔軟なシー
ト材となっている。
のは、軟化溶融点が低く、このラミネート作業の効率が
良いという点と、できあがったシート材1自体にも柔軟
性を得、第1図のごとく構成するのに容易となるからで
ある。
のために、先ず、壁面と天井面とを構成するよう袋状に
各面の端を接合する。本実施例では、合成樹脂フィルム
に塩化ビニルを用いたので、ヒートシールにより接合す
るようにした。なお、このヒートシールの手法に限ら
ず、要は袋状となれば良いので、縫製等適宜の手法で行
うことができる。そして、袋状のものが得られたら、そ
の天井面たる面の四角を紐等で部屋Bの四隅に吊り上げ
れば、部屋B内に電磁波シールドテントAが張られたこ
とになる。
側面に切り込みを入れて、ここにファスナー8を装着し
て、人や機材の出し入れが便利となるようにした。
ータや微弱電流、微弱磁気等を測定する高精度機器を収
容して、作業を行えば、電磁波シールドが施されている
ことによって、外部からの電磁波ノイズによる影響のな
い安全確実な計算、測定等が安心してできるようにな
る。
のシート材1の表裏表面が塩化ビニルのフィルム面であ
るので、絶縁性も確保されている。
料としたものを用い、そして、これを得るにあたって、
先ず、長尺な黄銅の薄膜を堅固に巻回してコイル状体と
し、その上でこの端面を旋削して得たが、例えば、ステ
ンレス、アルミ、鉄、銅等の導電性の金属であっても、
同様に施用できるのは勿論であり、そして、何もその薄
膜が巻回されたコイル状体から旋削して得られるもので
ある必要もなく、要は長繊維状態で得られたものであれ
ば良い。
れ以上であるのが望ましく、また、その分散程度は、求
められる性能、つまり静電除去、電磁波シールド効果の
大小によって定めればよい。また、この不織布の材質自
体もポリプロピレン繊維に限られるものでなく、ポリエ
ステル、ポリウレタン等、各種の合成繊維であってよ
い。
するのに熱可塑性の樹脂フィルムを用い、これをヒート
ロールにて熱溶着するようにしたが、これに限らず、別
途のホットメルトフィルムを挟み込んで熱溶着したり、
両面が粘着性を有するフィルムを入れてこれに圧着する
ようにしたり、粘着面を有する合成樹脂フィルムを重ね
合わせたり、接着剤を塗布しながら圧着したりしても良
いこと勿論である。
のフィルムに限らず、アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン、アクリル、ポリスチレン、ウレタン、ポリエ
チレン等の種々の合成樹脂を用いることができる。
り口を設けるようにしたが、必ずしもこれを設ける必要
はなく、また、これが1つである必要もない。さらに、
上記実施例では電磁波シールドテントAを部屋B内に設
けるようにしたが、例えば、屋外に常設的、臨時的に設
置することもできる。さらに、また、図示はしないが、
前記シート材1を壁内張材または天井内張材として用
い、壁または天井内に内設するようにして部屋を構成し
電磁波シールドルームとした場合には、極普通の内装の
部屋が得られるとともに、電磁波シールドが施されるの
は勿論、室内の保温性や遮音性も向上されることとな
り、さらに好環境の部屋として、コンピュータや微弱電
流、微弱磁気等を測定する高精度機器等を収容し、作業
できるようになる。勿論、外からの電磁波ノイズの隔離
が必要な機器だけでなく、逆に、電磁波ノイズの発生の
激しい機器を隔離するために、この電磁波シールドテン
トや電磁波シールドルーム内に収容するようにしてもよ
い。
とこのマット状の金属繊維の少なくとも一方に重着する
合成樹脂繊維からなる不織布とをサンドイッチ状に担持
させて電磁波シールド性と表面の絶縁性を奏し得るよう
になったシート材を、壁面、天井等に張り巡らせること
によって、電磁波シールドとした空間を確保するもので
あるから、この空間内にコンピュータや微弱電流、微弱
磁気等を測定する高精度機器を収容して、作業を行え
ば、電磁波シールドが施されていることによって、外部
からの電磁波ノイズに影響のない安全確実な計算、測定
等が安心してできるようになる。また、電磁波シールド
ルームとした場合には、極普通の内装の部屋が得られる
とともに、室内の保温性や遮音性も向上されて、さらに
好環境を提供できる。勿論、電磁波ノイズの発生の激し
い機器を収容することもでき、社会的大問題となってい
る電子機器の電磁波ノイズの問題解決に大きく貢献でき
るものである。
ルドテントの斜視図、第2図はその幕材たるシート材を
得るまでの基本的な流れを示す概要図である。 A……電磁波シールドテント B……部屋、1……幕材たるシート材 2……マット状の金属長繊維、21……金属長繊維 3……不織布、31……ポリプロピレン繊維 4・4……軟質塩化ビニルのフィルム 5・5……ヒートロール 61……ニードルパンチ用の針
Claims (2)
- 【請求項1】マット状に配置された細くて長い金属繊維
と、このマット状の金属繊維の少なくとも一方に重着す
る合成樹脂繊維からなる不織布とを、合成樹脂フィルム
の厚さ方向において、サンドイッチ状に担持したシート
材が、幕状に張られ、内部に空間が確保されていること
を特徴とする電磁波シールドテント。 - 【請求項2】マット状に配置された細くて長い金属繊維
と、このマット状の金属繊維の少なくとも一方に重着す
る合成樹脂繊維からなる不織布とを、合成樹脂フィルム
の厚さ方向において、サンドイッチ状に担持したシート
材が、壁内張材または天井内張材として壁または天井に
内設されていることを特徴とする電磁波シールドルー
ム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP1101364A JP2717303B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | 電磁波シールドテントと電磁波シールドルーム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP1101364A JP2717303B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | 電磁波シールドテントと電磁波シールドルーム |
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JPH02278897A JPH02278897A (ja) | 1990-11-15 |
JP2717303B2 true JP2717303B2 (ja) | 1998-02-18 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1101364A Expired - Fee Related JP2717303B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | 電磁波シールドテントと電磁波シールドルーム |
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-
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- 1989-04-20 JP JP1101364A patent/JP2717303B2/ja not_active Expired - Fee Related
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