JP2716779B2 - パチンコホール用管理システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、ゲーム用品を自動的に貸出すように設けら
れた複数の貸出装置を管理対象としたパチンコホール用
管理システムに関する。

（従来の技術） パチンコホールにおいては、ゲーム機たるパチンコ台
間に、パチンコ玉を自動的に貸出すための貸出装置、即
ち所謂台間玉貸機を設置することが行われている。この
台間玉貸機は、一般的には、硬化（100円,500円）が投
入されたときにその真贋を判定して内部に取込むコイン
識別機構と、このコイン識別機構が硬貨を取込んだとき
にその取込み価額に応じた数のパチンコ玉を放出する放
出機構とを含んで構成されている。

ところで、このような台間玉貸機に対しては、針金な
どを利用してコイン識別機構を動作させ、以て硬貨の投
入を伴うことなくパチンコ玉を放出させるという不正行
為が行われることが往々にしてある。このため従来で
は、例えば、台間玉貸機側に、そのコイン識別機構が取
込んだ硬貨の価額を示す金額情報信号及び放出機構によ
る放出パチンコ玉数（貸出パチンコ玉数）を示す数値情
報信号を発生する信号発生手段を設けると共に、多数の
パチンコ台のデータ管理を集中的に行うために設けられ
た周知のコンピュータ装置側に、上記信号発生手段から
の金額情報信号及び数値情報信号を各台間玉貸機毎に比
較する比較機能、並びにその比較結果にずれが生じたと
きに当該台間玉貸機の固有の機番を特定可能な情報を含
む異常信号を発生する信号発生機能を付与することが行
われている。つまり、上記異常信号に基づいて不正行為
が行われた台間玉貸機を特定可能であるから、その異常
信号が発生したときには、これに対応する台間玉貸機の
動作を停止させると共に、玉貸機の設置場所をパチンコ
ホール従業員に知らせることにより前述した不正行為に
対処するようになっている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、従来では、コンピュータ装置が異常信
号を発生したときに、不正行為が行われた旨をコンピュ
ータ装置の操作担当者を通じてパチンコホール従業員に
知らせるようにしているのが通常であり、その伝達のた
めに要する時間が長くなるという事情下にある。これに
対して、不正行為者の特定のためにはその不正行為が行
われている現場を確認する必要があり、このため、従来
では不正行為に対し迅速に対処できず、不正行為者の特
定が困難になるという問題点があった。また、このよう
に不正行為が行われた場合に限らず、台間玉貸機で故障
が発生して貸出動作に異常を来たした場合などにも、そ
の対応が遅れることになるという事情があった。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その
目的は、ゲーム用品を自動的に貸出すための貸出装置に
異常が発生したときに、その旨をパチンコホール従業員
に対して短時間で伝えることができ、以て貸出装置に対
する不正行為や貸出装置の故障などの異常状態の発生に
対して迅速に対処することが可能になるなどの効果を奏
するパチンコホール用管理システムを提供するにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するために、投入された対価
に応じた数のゲーム用品を自動的に貸出すための複数の
貸出装置をパチンコゲーム機間に設置すると共に、上記
貸出装置の貸出動作に異常が発生したときにこれを検出
して異常信号を発生する異常検出手段を各貸出装置に対
応させて設けた上で、前記異常信号を当該異常信号に対
応した貸出装置を特定可能な情報信号と共に空中伝播信
号として送信する送信回路、並びにこの送信回路からの
異常信号及び情報信号を受信しその受信状態で上記情報
信号により特定される貸出装置を指示する情報を含む警
報を発する携帯形受信装置を設ける構成とし、さらに、
前記携帯型受信装置に対し、強制的にゲーム用品を放出
させるための指令信号及びゲーム用品の放出動作を強制
停止させるための指令信号を空中伝播信号として選択的
に送信する機能を付加した上で、当該携帯型受信装置か
らの指令信号を受信可能に設けられ、受信した指令信号
の指令内容を前記貸出装置に実行させるように制御する
制御手段を備えた構成としたものである。構成としたも
のである。

（作用） 携帯形受信装置はパチンコホール従業員が携行する。
一方、貸出装置において、対価の投入を伴うことなくゲ
ーム用品を放出させるという不正行為が行われたり、或
いは対価の投入にも拘らずゲーム用品が放出されないと
いう故障が発生したとき、つまり、貸出動作に異常が発
生したときには、異常検出手段から異常信号が出力され
る。このようなときには、送信回路が、上記異常信号を
当該異常信号に対応した貸出装置を特定可能な情報信号
と共に空中伝播信号として送信する。すると、このよう
に送信された異常信号及び情報信号を前記携帯形受信装
置が受信するようになるため、その携帯形受信装置にあ
っては、上記情報信号により特定される貸出装置を指示
する情報を含む警報を発するようになる。従って、貸出
装置で異常状態が発生した場合には、携帯形送受信装置
を携行したパチンコホール従業員に対して、その旨の警
報が該当する貸出装置を指示する情報と共に直ちに伝え
られるようになるから、貸出装置に対する不正行為や貸
出装置の故障などの異常状態の発生に迅速に対処可能と
なる。具体的には、貸出装置で異常状態が発生したとき
には、パチンコホール従業員は、当該貸出装置まで上記
警報に基づいて迅速に赴くことができる。そして、貸出
装置での異常状態が、当該貸出装置に対する不正行為で
あった場合には、携行している携帯形受信装置から、ゲ
ーム用品の放出動作を強制停止させるための指令信号を
空中伝播信号として送信する。すると、この指令信号を
受信した制御手段が、その指令信号の指令内容（ゲーム
用品の放出動作を強制停止させる指令）を、貸出装置に
実行させるようになるから、その不正行為に迅速に対処
できることになる。また、貸出装置での異常状態が、当
該貸出装置での故障発生であった場合、特には、対価の
投入にも拘らずゲーム用品が放出されないという故障で
あった場合には、携行している携帯形受信装置から、強
制的にゲーム用品を放出させるための指令信号を空中伝
播信号として送信する。すると、この指令信号を受信し
た制御手段が、その指令信号の指令内容（強制的にゲー
ム用品を放出させる指令）を、貸出装置に実行させるよ
うになるから、その貸出装置での故障に迅速に対処でき
ることになる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。

まず、第４図において、１は多数台列設されたゲーム
機たるパチンコ台で、これの盤面を開閉する扉1aはロッ
ク機構２により閉鎖状態に保持されている。３はゲーム
用品たるパチンコ玉の自動貸出を行うために各パチンコ
台１間に設置された貸出装置たる台間玉貸機で、これは
２台のパチンコ台１に対して１台宛設けられており、概
略次のような構成となっている。

即ち、台間玉貸機３の前面側には、対価である硬貨を
投入するための投入口4,パチンコ玉を放出するための放
出口体5,硬貨を返却するための返却皿６及び故障表示用
のLED7が設けられている。また、台間玉貸機３の内部に
は、コイン識別機構８及び放出機構９並びに後述する各
種信号処理用回路（第１図参照）が設けられている。上
記コイン識別機構８は、投入口４から投入された硬貨の
真贋判定及び種別判定を行う周知構成のものであり、投
入された硬貨が本物の100円硬貨若しくは500円硬貨であ
った場合には、その硬貨を取込むと共に、その取込み価
額に応じた第１トリガ信号S₁若しくは第２トリガ信号S₂
を出力して放出機構９に与え、投入された硬貨が100円
及び500円硬貨以外のものであった場合並びに贋物であ
った場合には、当該投入硬貨を返却皿６へ戻す。放出機
構９は、100円硬貨投入時に出力される第１トリガ信号S
₁が与えられたときに、100円に応じた数（例えば25個）
のパチンコ玉を放出口体５へ放出し、500円硬貨投入時
に出力される第２トリガ信号S₂が与えられたときに、50
0円に応じた数のパチンコ玉を放出口体５へ放出する。

尚、上記のような各台間玉貸機３には夫々に固有の機
番が施されており、この機番に基いて台間玉貸機３の設
置位置を容易に知ることができるようになっている。

10はパチンコ台１の上方に各パチンコ台１に１対１で
対応するように設けられた呼出しランプユニットで、以
下これについて第５図を参照しながら説明する。

即ち、第５図において、11は呼出しランプユニット10
0のケース本体で、これの上部には例えば２個１組の呼
出しランプ12を内蔵したランプケース13が一体に設けら
れている。14はケース本体11の中央部に設けられた呼出
しボタンで、これと上記呼出しランプ12とで呼出し装置
15が構成されており、呼出しボタン14が押圧操作された
ときには呼出しランプ12が点灯されるようになってい
る。16はケース本体11の右方部に設けられた打止状態表
示装置で、これは対応するパチンコ台１が打止中である
ことを表示する機能を有する。17はケース本体11の左方
部に設けられた打止回数表示装置で、これは対応するパ
チンコ台１の打止回数を表示する機能を有する。この場
合、対応するパチンコ台１の機種の如何によっては、上
記打止回数表示装置17に代えて所謂特賞回数を表示する
表示装置を設ける構成としても良い。そして、上記ケー
ス本体11内には、後述する制御手段としての受信装置18
及び送信装置19（第１図参照）が夫々設けられている。
このとき、上記受信装置18及び送信装置19は、送信媒体
として空中伝播信号たる例えば赤外線を利用したもので
あり、その送受信用の窓部20がケース本体11に設けられ
ている。

尚、上記のような各呼出しランプユニット10には、対
応するパチンコ台１に固有の台番号が施されており、こ
の台番号に基いてパチンコ台１の設置位置を容易に知る
ことができるようになっている。

第６図には上記受信装置18及び送信装置19との間で送
受信が可能な携帯形受信装置たるハンディターミナル21
の正面外観が示されている。この第６図において、22は
表示部として設けられた液晶パネルで、これにはパチン
コ台１及び台間玉貸機３に関する種々の管理データが選
択的に表示されるようになっている。この場合、上記パ
チンコ台１用の管理データとしては、例えばパチンコ台
１のアウト玉数、セーフ玉数、これらの差に対応した差
玉数（パチンコ台１の収支に相当）、出玉率、釘調整度
合のランクなどが該当する。また、台間玉貸機３用の管
理データとしては、例えば異常発生した台間玉貸機３の
機番及びその異常内容などが該当する。23は操作部たる
キースイッチ群で、これによって種々の指令信号を入力
し得るように構成されている。この場合、上記指令信号
の内容例としては、前述のようなパチンコ台１用の管理
データの呼出し指令、パチンコ台１の打止指令、打止開
放指令、打止設定値の変更指令（若しくは前記差玉数の
変更指令）、パチンコ台１に設けられた前記ロック機構
２に対する解錠指令、上述した釘調整度合のランク変更
指令、台間玉貸機３に対する強制的なパチンコ玉放出指
令、台間玉貸機３の動作切換指令などが挙げられる。ま
た、ハンディターミナル21内には記憶部21a及び警報発
生用の電子ブザー21b並びにその他の回路装置（第１図
参照）が設けられており、特に記憶部21aには、ハンデ
ィターミナル21の固有コード，セキュリティコード，当
該ハンディターミナル21を携帯するパチンコホール従業
員のランク付などが記憶されている。さらに、上記記憶
部21aには、前記キースイッチ群23が操作される毎にそ
の操作履歴が記憶されるようになっている。

しかして、上記のように多数台のパチンコ台１に対応
して設けられた多数個の呼出しランプユニット10は、第
２図に示すように、例えば１台の集中管理コンピュータ
24との間でデータ信号の授受を行うように構成されてお
り、また、台間玉貸機３は、第３図にも示すように、隣
接して設けられた２台の呼出しランプユニット10の何れ
の間とでも信号の授受を行い得るように構成されてい
る。このとき、上記コンピュータ24は、多数台のパチン
コ台１から出力される後述の計数パルスに基づいて、各
パチンコ台１に関する前記管理データを各パチンコ台１
毎に演算するようになっており、以下においては集中管
理コンピュータ24の機能並びにパチンコ台1,台間玉貸機
3,呼出しランプユニット10,ハンディターミナル21の概
略的構成を機能ブロックの組合わせにて示す第１図も参
照しながら説明する。但し、この第１図では、説明の便
宜上、１台のパチンコ台１及びこれに対応して設置され
た１個の呼出しランプユニット10ついてのみ台間玉貸機
３及び集中管理コンピュータ24との関係を示している。

即ち、パチンコ台１には、アウト玉数に比例した数の
計数パルスP₁を出力するアウト玉計数器25、及びセーフ
玉数に比例した数の計数パルスP₂を出力するセーフ玉計
数器26が夫々設けられており、上記各計数パルスP₁及び
P₂は集中管理コンピュータ24内の演算処理部24aに対し
出力される。さらにパチンコ台１には、ロック機構２が
解錠状態になる毎に解錠検知パルスP₃出力する解錠検知
装置27が設けられており、上記解錠検知パルスP₃は集中
管理コンピュータ24内の異常検出手段たる制御部24bに
対して入力回路24cを通じて与えられる。

一方、呼出しランプユニット10内の受信装置18は、ハ
ンディターミナル21からの送信データ（各種指令信号）
を前記窓部20に対応して設けられた受光素子18aを通じ
て受信するようになっており、その受信データは集中管
理コンピュータ24内の制御部24bに対して入力回路24dを
通じて与えられる。特に、この場合において、受信装置
18は、ロック機構２に対する解錠指令信号を受けたとき
にパチンコ台１が有するドライバ28に駆動信号Saを与
え、以てロック機構２を解錠するように構成されてい
る。また、受信装置18は、台間玉貸機３に対する強制的
なパチンコ玉放出指令信号（本発明でいうところの、強
制的にゲーム用品を放出させるための指令信号に相当）
を受けたときに駆動信号Sbを出力すると共に、台間玉貸
機３の動作切換指令信号（本発明でいうところの、ゲー
ム用品の放出動作を強制停止させるための指令信号に相
当）を受けたときに駆動信号Scを出力するように構成さ
れており、これら各駆動信号Sb,Scは台間玉貸機３に与
えられる。

呼出しランプユニット10内の送信装置19は、ハンディ
ターミナル21に対してパチンコ台１に関係した管理デー
タを窓部20に対応して設けられた赤外発光素子19aを通
じて送信するようになっており、上記管理データは集中
管理コンピュータ24内の制御部24bから出力回路24eを通
じて与えられる。また、呼出しランプユニット10内の打
止状態表示装置16及び打止回数表示装置17の表示内容
は、集中管理コンピュータ24内の制御部24bによって出
力回路24eを介して制御されるようになっている。さら
に、呼出しボタン14が押圧操作されたときには、これか
ら呼出し信号Sdが出力されると共に、その信号Sdが前記
入力回路24dを介して制御部24bに与えられるようになっ
ている。

ハンディターミナル21において、29は空中伝播信号た
る赤外線を媒体とした送受信装置で、これは前記呼出し
ランプユニット10内の受信装置18及び送信装置19との間
で送受信を行うための赤外発光素子29a及び受光素子29b
を備えている。この送受信装置29は、キースイッチ群23
の操作に基づいて指令信号を発生すると共に、その指令
信号を赤外発光素子29aから前記受信装置18に対して送
信可能になっており、その送信時には記憶部21aに記憶
された前述の固有コード，セキュリティコードなども同
時に送信するようになっている。また、送受信装置29
は、呼出しランプユニット10内の送信装置19からの信号
を受信したときに、その受信内容を表示制御回路30を通
じて液晶パネル22に表示させるようになっている。31は
空中伝播信号たる例えばFM電波信号を媒体とした受信回
路で、これは後述する異常信号Szを受信したときにドラ
イバ32を通じて電子ブザー21bを間欠的に鳴動させると
共に、後述する情報信号Syを受信したときにその受信内
容を前記表示制御回路30を通じて液晶パネル22に表示さ
せ、さらに後述する故障信号Sxを受信したときにドライ
バ32を通じて電子ブザー21bを連続的に鳴動させるよう
になっている。尚、上記電子ブザー21bの鳴動状態及び
液晶パネル22の表示状態は、図示しないリセットスイッ
チにより選択的に初期化できるようになっている。

台間玉貸機３において、放出機構９は、前にも述べた
ように、コイン識別機構８からの第１及び第２トリガ信
号S₁及びS₂によって100円分及び500円分のパチンコ玉を
放出するように構成されているが、その放出動作が正し
く行われる毎に放出パチンコ玉数に応じた計数用信号N₁
（100円分の場合）及びN₂（500円分の場合）を出力する
ように構成されている。また、放出機構９は、その入力
端子Ｔにパルス信号を受ける毎に一定数（例えば100円
分）のパチンコ玉の放出動作を行うと共に、その入力端
子Ｖに電圧信号を受けた状態でパチンコ玉の放出動作を
強制停止する動作停止状態に切換えられるように構成さ
れている。33は第１の制御回路で、これは前記呼出しラ
ンプユニット10内の受信装置18からの駆動信号Sbを受信
するように設けられ、その受信毎にパルス信号Ptを出力
して放出機構９の入力端子Ｔに与えるようになってい
る。従って、放出機構９は、第１の制御回路33に駆動信
号Sbが入力される毎に、硬貨の投入に関係なく100円分
のパチンコ玉を強制的に放出するようになる。尚、上記
パルス信号Ptは、集中管理コンピュータ24の制御部24b
に対しても入力回路24cを介して与えられるようになっ
ている。

34は第２の制御回路で、これは上記受信装置18からの
駆動信号Sc及び前記集中管理コンピュータ24の制御部24
bから出力回路24eを通じて出力される後述の駆動信号Se
をOR回路35を介して受信するように設けられ、その受信
毎に電圧信号Svを出力した状態と出力停止した状態とに
切換えられるようになっており、その電圧信号Svは放出
機構９の入力端子Ｖに与えられる。このため、放出機構
９は、第２の制御回路34に対し駆動信号Sc或はSeが入力
される毎に、パチンコ玉の放出が可能な動作状態とパチ
ンコ玉の放出を強制停止した動作停止状態とに交互に切
換えられる。

さらに、台間玉貸機３において、36は数値信号発生回
路で、これは放出機構９から出力される計数用信号N₁及
びN₂を計数すると共に、その計数結果に基づいて放出機
構９による放出パチンコ玉数を演算し、その演算結果を
数値信号Snとして出力する。そして、上記数値信号Sn
は、集中管理コンピュータ24の制御部24bに対し入力回
路24cを介して与えられる。37はコイン識別機構８から
の第１トリガ信号S₁及び第２トリガ信号S₂並びに放出機
構９からの計数用信号N₁，N₂を受ける金額信号発生回路
で、これは入力されたトリガ信号S₁及びS₂を一時的にラ
ッチし、そのラッチ状態で計数用信号N₁若しくはN₂が与
えられたとき（つまり放出機構９によるパチンコ玉の放
出動作が普通に行われたとき）には、ラッチしたトリガ
信号S₁及びS₂を金額情報に換算し、その換算結果を示す
金額信号Smを出力する。また、金額信号発生回路37は、
上記トリガ信号S₁及びS₂のラッチ状態で計数用信号N₁若
しくはN₂が所定期間内に与えられなかったとき（つまり
放出機構９によるパチンコ玉の放出動作が硬貨の投入に
も拘らず行われなかったとき）には、故障信号Soを出力
する。そして、上記金額信号Sm及び故障信号Soは、集中
管理コンピュータ24の制御部24bに対し入力回路24cを介
して与えられる。尚、上記故障信号Soが出力されたとき
には、ドライバ38がLED7を点灯させるようになってお
り、その点灯により台間玉貸機３で故障が発生した旨の
表示が行われるようになっている。

従って、台間玉貸機３にあっては、100円硬貨若しく
は500円硬貨の投入に応じて所定個数のパチンコ玉を放
出すると共に、その放出時には投入金額を示す金額信号
Sm及び放出パチンコ玉数を示す数値信号Snを集中管理コ
ンピュータ24に出力する。この場合、硬貨の投入にも拘
らずパチンコ玉の放出動作が行われなかったときには故
障信号Soを集中管理コンピュータ24に出力すると共に、
故障表示用のLED7を点灯させる。また、ハンディターミ
ナル21から呼出しランプユニット10を通じて駆動信号Sb
（強制的なパチンコ玉放出指令に対応）が入力されたと
きには、硬貨の投入とは関係なく100円分のパチンコ玉
を放出し、この放出時には、上記数値信号Sn並びにパル
ス信号Pt（強制的なパチンコ玉放出動作の実行回数に対
応）を集中管理コンピュータ24に出力する。そして、ハ
ンディターミナル21から呼出しランプユニット10を通じ
て駆動信号Sc（台間玉貸機３の動作切換指令に対応）が
入力されたとき、並びに集中管理コンピュータ24から駆
動信号Seが入力されたときには、その入力毎に放出機構
９によるパチンコ玉放出動作が可能な状態とその放出動
作が強制停止された状態とに交互に切換えられる。

さて、集中管理コンピュータ24の演算処理部24aは、
パチンコ台１からのアウト玉計数器25及びセーフ玉計数
器26から得られる計数パルスP₁，P₂に基づいて、パチン
コ台１のアウト玉数，セーフ玉数，差玉数，出玉率を演
算し、その演算結果を管理データとして内部記憶部24f
に記憶する。また、集中管理コンピュータ24は、前記ハ
ンディターミナル21内の受信回路31に対して前記異常信
号Sz及び情報信号Sy並びに故障信号Sxを送信するための
送信回路24gを備えており、この送信回路24gは制御部24
bにより制御されるようになっている。そして、上記制
御部24bは、以下、（ａ）〜（ｇ）に述べるような制御
をリアルタイムにて実行する。

（ａ）内部記憶部24fに記憶された管理データのうち、
差玉数を示すデータが所定の打止設定値に達したとき
（つまり、パチンコ台１での遊技によって当該遊技客が
打止設定値に相当した数のパチンコ玉を獲得したとき）
には打止信号を出力する。そして、このような打止信号
を出力したときには、例えばその打止パチンコ台１の台
番号を含む打止報知用の音声を合成し、その合成音声を
放送装置39を通じてパチンコホール内に放送する。尚、
この場合において、図示しない打止台番号表示部に対し
て打止対象となったパチンコ台１の台番号を表示し、こ
の表示に基づいて操作担当者が上記のような打止台番号
を含む店内放送を行うようにしても良い。

（ｂ）上記のように打止信号を出力したときには、内部
記憶部24fに設定された打止回数記憶エリアの記憶値を
「１」だけインクリメントすると共に、呼出しランプユ
ニット10の打止状態表示装置16に対応するパチンコ台１
が打止中である旨の表示を行わせる。また、打止回数記
憶エリアの記憶値（つまりパチンコ台１の打止回数）
を、呼出しランプユニット10の打止回数表示装置17に表
示させる。

（ｃ）呼出しボタン14の操作に応じて出力される呼出し
信号Sdを受けたときには、例えばその呼出しパチンコ台
１の台番号を含む呼出し報知用の音声を合成し、その合
成音声を放送装置39を通じてパチンコホール内に放送す
る。

（ｄ）ハンディターミナル21から受信装置18を通じて指
令信号が与えられたときには、その指令信号による指令
内容を実行する。即ち、例えば管理データの読み出し指
令が与えられたときには、内部記憶部24fに記憶された
管理データを読み出すと共に、その読み出しデータを送
信装置19を介してハンディターミナル21に送信するもの
であり、その送信データがハンディターミナル21の液晶
パネル22に表示される。また、例えばパチンコ台１の打
止開放指令信号が与えられたときには、前述した打止信
号の出力状態を解除して打止状態表示装置16の表示を初
期化する。さらに、打止設定値の変更指令（若しくは差
玉数の変更指令）が与えられたときには、その変更指令
を実行する。釘調整度合のランク指令信号が与えられた
ときには、内部記憶部24fに設定された釘調整度合ラン
ク記憶エリアの記憶値を変更する。尚、この記憶値は前
記管理データの一部をなすものであり、従って上述した
ハンディターミナル21からの指令に基づいてその液晶パ
ネル22に表示されるようになる。

（ｅ）パチンコ台１に設けられた解錠検知装置27から解
錠検知パルスP₃が与えられたとき、つまりロック機構２
が解錠されて扉1aが開放されたときには、内部記憶部24
fに設定された解錠回数記憶エリアの記憶値を「１」だ
けインクリメントする。このとき、ロック機構２の解錠
はハンディターミナル21により前記受信装置18を通じて
行う構成であるから、受信装置18からの受信データに基
づいてどのハンディターミナル21が機能したか判断可能
であり、そのハンディターミナル21固有のコード番号を
同時に記憶するようにしても良い。

（ｆ）台間玉貸機３から与えられる数値信号Sn,金額信
号Sm及びパルス信号Ptに基づいて、その台間玉貸機３で
不正にパチンコ玉が放出される状態を検出する。具体的
には、まず、数値信号Snを累算することによって台間玉
貸機３での放出パチンコ玉総数を得ると共に、この放出
パチンコ玉総数から、パルス信号Ptの入力数により示さ
れるパチンコ玉数（ハンディターミナル21からの指令に
より強制的に放出されたパチンコ玉数に相当）を減算
し、その減算結果を金額に換算する。そして、斯様な換
算金額を金額信号Smの累算値と比較し、その比較結果が
不一致状態となったときには、硬貨の投入を伴うことな
く不正なパチンコ玉放出動作が行われたものと判断し
て、このときには駆動信号Seを対応する台間玉貸機３に
対し出力すると共に、送信回路24gから異常信号Sz及び
その異常信号Szの発生対象となった台間玉貸機３を特定
するための機番データを含んだ情報信号Syを送信する。

従って、台間玉貸機３で硬貨の投入を伴うことなくパ
チンコ玉を不正に放出させる行為が行われた場合には、
上記駆動信号Seを第２の制御回路34に受けた台間玉貸機
３が、パチンコ玉の放出動作を強制停止した動作停止状
態に切換えられる。また、これと同時に、上記異常信号
Sz及び情報信号Syを受信回路31にて受信したハンディタ
ーミナル21にあっては、異常信号Szに基づいて電子ブザ
ー21bを間欠的に鳴動させて台間玉貸機３で不正行為が
行われた旨を報知すると共に、情報信号Syに含まれる機
番データに基づいて当該台間玉貸機３の機番を液晶パネ
ル22に表示させるようになる。

（ｇ）台間玉貸機３から故障信号Soが与えられたときに
は、送信回路24gから故障信号Sx及びその故障信号Sxの
発生対象となった台間玉貸機３を特定するための機番デ
ータを含んだ情報信号Syを送信する。従って、上記故障
信号Sx及び情報信号Syを受信回路31にて受信したハンデ
ィターミナル21にあっては、故障信号Sxに基づいて電子
ブザー21bを連続的に鳴動させて台間玉貸機３で故障発
生した旨を報知すると共に、情報信号Syに含まれる機番
データに基づいて当該台間玉貸機３の機番を液晶パネル
22に表示させるようになる。

要するに、上記した本実施例の構成を採用した場合に
は、パチンコホール従業員がハンディターミナル21を携
帯しておれば、台間玉貸機３で不正行為が行われ或は故
障発生した場合には、その旨がハンディターミナル21の
電子ブザー21bの鳴動により報知されると共に、該当台
間玉貸機３の機番がハンディターミナル21の液晶パネル
22に表示されるものである。従って、台間玉貸機３で不
正行為が行われた旨並びに故障発生した旨をパチンコホ
ール従業員に短時間で伝達することができ、上記不正行
為及び故障発生に迅速に対処することが可能となる。ま
た、ハンディターミナル21と集中管理コンピュータ24と
の間でパチンコ台１用の管理データ及び指令信号のやり
取りを直接的に行うことができるから、集中管理コンピ
ュータ24との間でのデータの授受のために無駄な時間を
費やしたり、そのデータの授受が不正確になる虞がな
く、パチンコ台１の管理をきめ細かく行ない得る。ま
た、ハンディターミナル21から台間玉貸機３に対して、
強制的なパチンコ玉放出指令並びに動作停止指令を送る
ことができるから、台間玉貸機３での故障発生時におけ
る遊技者へのサービスなども迅速に行い得るものであ
る。しかも、このような台間玉貸機３に対する指令は、
パチンコ台１のために設けられた呼出しランプユニット
10を利用して行うように構成され、またハンディターミ
ナル21もパチンコ台１用の管理データ授受を行うための
ものを兼用しているているから、全体の構造の複雑化を
極力抑制し得るようになる。

尚、上記実施例では、ハンディターミナル21から台間
玉貸機３に対する指令の伝達を、呼出しランプユニット
10の受信装置18を通じて行うようにしたが、台間玉貸機
３に専用の受信装置を設けても良く、また、呼出しラン
プユニット10に設けられた受信装置18,送信装置19並び
に窓部７を台間玉貸機３側に設ける構成としても良いも
のである。さらに、上記実施例では、異常検出手段を集
中管理コンピュータ24の制御部24bにより構成すると共
に、異常信号Sz,情報信号Sy及び故障信号Sxを送信する
ための送信回路24gを集中管理コンピュータ24側に設け
る構成としたが、呼出しランプユニット10内或は台間玉
貸機３内に、異常検出手段及び送信回路を設けるように
しても良いものである。

［発明の効果］ 本発明によれば、ゲーム用品を自動的に貸出すための
貸出装置に異常が発生したときに、その旨をパチンコホ
ール従業員に対して当該従業員が携帯する携帯形受信装
置を通じて直接的に且つ短時間で伝えることができると
共に、強制的にゲーム用品を放出させるための指令信号
及びゲーム用品の放出動作を強制停止させるための指令
信号を空中伝播信号として選択的に送信できるものであ
り、以て貸出装置に対する不正行為や貸出装置の故障な
どの異常状態の発生に対して迅速に対処することが可能
になるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を説明するためのもので、第１
図は電気的構成を示すブロック図、第２図は全体の接続
関係を示すブロック図、第３図は要部の配置状態を示す
正面図、第４図はゲーム機の配置状態を示す正面図、第
５図は呼出しランプユニットの正面図、第６図は携帯形
受信装置の正面図である。 図中、１はパチンコ台（ゲーム機）、３は台間玉貸機
（貸出装置）、８はコイン識別機構う、９は放出機構、
10は呼出しランプユニット、16は打止状態表示装置、17
は打止回数表示装置、18は受信装置（制御手段）、19は
送信装置、21はハンディターミナル（携帯形受信装
置）、21aは記憶部、21bは電子ブザー、22は液晶パネ
ル、23はキースイッチ群、24は集中管理コンピュータ、
24aは演算処理部、24bは制御部（異常検出手段）、24f
は内部記憶部、24gは送信回路、25はアウト玉計数器、2
6はセーフ玉計数器、27は解錠検知装置、29は送受信装
置、31は受信回路、36は数値信号発生回路、37は金額信
号発生回路を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ゲーム機間に設置され投入された対価に応
   じた数のゲーム用品を自動的に貸出す複数の貸出装置
   と、 各貸出装置に対応して設けられその貸出動作に異常が発
   生したときにこれを検出して異常信号を発生する異常検
   出手段と、 この異常検出手段からの異常信号を当該異常信号に対応
   した貸出装置を特定可能な情報信号と共に空中伝播信号
   として送信する送信回路と、 この送信回路からの異常信号及び情報信号を受信可能に
   設けられ受信状態で上記情報信号により特定される貸出
   装置を指示する情報を含む警報を発する携帯形受信装置
   とを具備したことを特徴とするパチンコホール用管理シ
   ステムであって、 前記携帯型受信装置には、強制的にゲーム用品を放出さ
   せるための指令信号及びゲーム用品の放出動作を強制停
   止させるための指令信号を空中伝播信号として選択的に
   送信する機能が付加され、 この携帯型受信装置からの指令信号を受信可能に設けら
   れ、受信した指令信号の指令内容を前記貸出装置に実行
   させるように制御する制御手段を備えたことを特徴とす
   るパチンコホール用管理システム。