JP2716691B2 - 濃縮型衣類用柔軟剤組成物 - Google Patents

濃縮型衣類用柔軟剤組成物

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JP2716691B2
JP2716691B2 JP8113992A JP11399296A JP2716691B2 JP 2716691 B2 JP2716691 B2 JP 2716691B2 JP 8113992 A JP8113992 A JP 8113992A JP 11399296 A JP11399296 A JP 11399296A JP 2716691 B2 JP2716691 B2 JP 2716691B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃縮型衣類用柔軟
剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】衣類
は、着用と洗濯を繰り返すにつれて繊維処理剤が外れる
か、繊維自体の劣化による硬化で毛羽が立つか、荒く強
い感じを与えることになる。従って、最近、多くの家庭
では繊維に柔軟性を与える繊維柔軟剤が多く使用されて
いる。繊維柔軟剤の機能は、皮膚に衣類等が接触される
場合、柔らかくふかふかとした質感又は感触(即ち、柔
らかさ)を感じるようにすることである。
【0003】現在、家庭用繊維柔軟剤として市販されて
いるものは、大部分が界面活性剤1分子中に1〜2の長
いアルキル鎖を有する陽イオン界面活性剤、ジ(硬化牛
脂アルキル)ジメチルアンモニウムを主成分とするもの
で、このように4級アンモニウム塩を主成分とする柔軟
剤は水に溶解しにくく、通常3〜6重量%の水分散液又
は縣濁液の形態に製造されている。この4級アンモニウ
ム塩は各種繊維に対して少量で良好な柔軟効果を付与す
ることができる。
【0004】柔軟効果は、繊維表面に吸着された基材分
子中の親油性部位による潤滑効果により繊維表面の摩擦
係数が低下することにより発生するものであるため、優
秀な柔軟効果を得るためには親油的性質が不可避のもの
と思われる。しかし、この親油性は、処理した衣類を防
水化して吸収性を低下させる欠点があり、特に柔軟基剤
の濃度が高い場合は吸収性が著しく低下し、濃縮化しに
くい点があった。
【0005】このような観点から、吸収性を向上させ得
る柔軟基剤の検討が必要であった。一方、柔軟剤を使用
する対象衣類が増加するにつれて、柔軟剤に対する流通
費用及び包装費用の節減、家庭及び販売店等での貯蔵空
間の縮小等が要求されることになり、これにより高濃度
の水分散液である濃縮型衣類型繊維柔軟剤の必要性が台
頭した。
【0006】アルキル基が不飽和基を有するジオレイル
ジメチル4級アンモニウム塩は、吸収性が優秀な柔軟基
剤の一つとして知られているが、吸収性の向上と濃縮化
には限界があった。これに関し、特開平2−11248
1号公報には、ジオレイル4級アンモニウムにシリコン
を併用して微細な分散状態にすれば、柔軟性が損傷され
ることなく吸収性が増加するため、充分な柔軟性が付与
され、吸収性もかなり向上させ得ることが記載されてい
る。
【0007】しかし、柔軟基剤の濃度が6重量%以上に
なると、前記ジオレイルジメチル4級アンモニウム塩の
分散液は、その粘度が著しく増加するため、その取扱い
及び使用上の問題を発生させ、製品価値を喪失すること
になる。従来、このような高濃度の柔軟剤を製造するた
めには、(1)水溶性陽イオン活性剤を添加する方法、
(2)高級アルコール及びアルキルフェノールのエチレ
ンオキシドを添加する方法、(3)尿素、エチレングリ
コール及びプロピレングリコールを添加する方法、
(4)水溶性無機電解質を添加する方法等が知られてい
る。
【0008】しかし、前記(1)〜(3)の場合には、
濃縮程度が充分でなく、時間の経過につれて粘度が増加
するため、満足な効果が得られない。又、前記(4)の
場合は、初期粘度が低いという効果はあるが、経時的に
増加する粘度に対する抑制効果が低い。さらに、多量の
塩が添加される場合、水分散液が容易に分離する傾向が
あり、満足な濃縮型衣類用柔軟剤が得られない。
【0009】又、柔軟性及び吸収性を改善するための柔
軟剤組成物として、特開平1−292172号公報に
は、アミドアミン又はイミダゾリンタイプの陽イオン性
柔軟化剤6〜50重量%と、非イオン界面活性剤0.0
05〜10重量%と、少なくとも一つ以上の窒素原子を
含有する化合物に低級アルキレンオキシドを付加させた
水溶性高分子0.05〜10重量%とを含有する柔軟剤
組成物が開示されている。
【0010】又、特開平2−47363号公報には、ア
ルキル又はアルケニル基を一つ以上有する4級アンモニ
ウム塩3〜20重量%と、下記の式(I)で表される骨
格を有する分子量200〜3,000の化合物0.00
1〜0.1重量%と、ポリオキシアルキレン基を有する
非イオン界面活性剤0.3〜2.0重量%とを含有する
衣類用柔軟剤組成物が開示されている。
【0011】
【化3】
【0012】特開平2−112482号公報には、ジオ
レイル型4級アンモニウム塩とジメチルポリシロキサン
又はその変性物を必須成分として含有する柔軟剤組成物
が開示されている。特開平2−139480号公報に
は、ジアルキル4級アンモニウム塩、イミダゾリンタイ
プ及びエステルアンモニウムのうちの1種又は2種以上
を必須成分として含有し、ジポリシロキサン又はその変
性物を前記化合物に対して0.5〜5重量%含有する柔
軟剤組成物が開示されている。
【0013】しかし、前記従来の柔軟剤組成物は、柔軟
性と吸収性の面では、ある程度改善されるものと思われ
るが、濃縮化程度又は長期的安定性の面では満足な水準
に至っていない。従って、本発明の課題は、各種繊維に
優秀な柔軟性及び吸収性を持たせることができ、特に分
散溶解性が優れるとともに、調製後時間が経過しても、
組成物の粘度が殆ど増加せず、pH安定性が良好な濃縮
型衣類用柔軟剤組成物を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、各種繊維に対する優秀な柔軟性及び吸
収性付与性能を均等に備え、特に分散溶解性が優秀であ
り、pH及び粘度安定性が優れた濃縮型衣類用柔軟剤組
成物を開発するために鋭意研究を重ねた結果、高濃度の
柔軟基剤を配合することにおいて、一般の4級アンモニ
ウム塩陽イオン界面活性剤を2種以上含有した組成物に
特定の分散剤と有機多価酸を併用して組成物のpHを5
以下に調整することにより、初期物性が改善され、時間
経過による粘度上昇が殆どなく、各種繊維に対する優秀
な柔軟性及び吸収性付与性能を均等に備えた優秀な柔軟
剤組成物が得られることを発見し、本発明の濃縮型衣類
用柔軟剤組成物を完成するに至った。
【0015】即ち、本発明にかかる濃縮型衣類用柔軟剤
組成物は、 (a)下記の式(1)、(2)、(3)及び(4)で表
される化合物の中から選ばれた2種以上の水不溶性の4
級アンモニウム陽イオン界面活性剤を含有する組成物1
0〜30重量%と、
【0016】
【化4】
【0017】(式中、R1は炭素数C8〜C22を有するア
ルキル基又はアルケニル基を表し、R2は炭素数C1〜C
4のアルキル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプ
ロピル基を表し、 - は水溶性又は水分散性を付加し得
る陰イオンを表す) (b)下記の式(5)で表される単一長鎖のアルキル4
級アンモニウム化合物0.2〜10重量%と、
【0018】
【化5】
【0019】(式中、R3 は炭素原子数C1 〜C30の線
形又は分枝形飽和及び/又は不飽和炭化水素、又は、ア
ルキル基中にアミド基もしくはエステル基を含有してな
る基を表し、R4 、R5 及びR6 はメチル基又は炭素数
1 〜C4 のヒドロキシアルキル基と同基であるか異な
る基を表し、X- は水溶性又は水分散性を付加し得る陰
イオンを表す) (c)エチレンジアミンテトラアセト酸、ニトリロトリ
アセト酸及び枸櫞酸からなる群の中から選択された1種
以上の低分子量の有機多価酸0.01〜5重量%と、を
含有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する4級アンモニウム陽イオン界面活性剤
は、前記式(1)、(2)、(3)及び(4)で表され
る化合物の中から選ばれた2種以上であり、柔軟基剤と
して使用される。この4級アンモニウム陽イオン界面活
性剤は、柔軟剤組成物全体に対して、10〜30重量
%、望ましくは12〜25重量%の割合で含有される。
【0021】前記式(1)〜(4)中のX- としては、
水溶性又は水分散性を付加し得る陰イオンであれば特に
限定はされないが、たとえば、塩化物、ブロム化物、ヨ
ード化物等のハライドの他、スルフェート、メチルスル
フェート、エチルスルフェート等が挙げられ、これらの
中から1種以上が使用される。また、上記陰イオンの中
でも、特にメチルスルフェートが望ましい。
【0022】前記式(1)で表される4級アンモニウム
陽イオン界面活性剤の具体例としては、特に限定はされ
ないが、たとえば、ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニ
ウムクロライド、ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニウ
ムメチルスルフェート、ジステアリルジメチルアンモニ
ウムクロライド等が挙げられる。前記式(2)で表され
る4級アンモニウム陽イオン界面活性剤の具体例として
は、特に限定はされないが、たとえば、メチルビス(獣
脂アミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウム
メチルスルフェート、メチルビス(獣脂アミドエチル)
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムメチルスルフェ
ート、メチルビス(オレイルアミドエチル)−2−ヒド
ロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート等が挙げ
られる。
【0023】前記式(3)で表される4級アンモニウム
陽イオン界面活性剤の具体例としては、特に限定はされ
ないが、たとえば、メチルビス(獣脂酸エチル)−2−
ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート、メ
チルビス(パルミチン酸エチル)−2−ヒドロキシエチ
ルアンモニウムメチルスルフェート等が挙げられる。前
記式(4)で表される4級アンモニウム陽イオン界面活
性剤の具体例としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、メチル−1−獣脂アミドエチル−2−ヒドロキシエ
チルアンモニウムメチルスルフェート、ココイミダゾリ
ンベタイン、2−ココ−1−(エチル−β−オキシプロ
ピオン酸)イミダゾリン、ココアンポプロピオネート等
が挙げられる。
【0024】本発明の柔軟剤組成物の必須成分の一つで
あるアルキル4級アンモニウム化合物は、前記式(5)
で表される化合物であり、分散剤として使用される。こ
のアルキル4級アンモニウム化合物は、柔軟剤組成物全
体に対して、0.2〜10重量%、望ましくは0.5〜
5重量%の割合で含有される。前記式(5)中のR3
前述の通りであるが、その炭素原子数は、望ましくはC
1 〜C30、より望ましくはC1 〜C20である。
【0025】前記式(5)で表されるアルキル4級アン
モニウム化合物の具体例としては、たとえば、獣脂トリ
メチルアンモニウムクロライド等が挙げられるが、これ
に限定されない。アルキル4級アンモニウム化合物は、
1種のみ用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて
用いてもよい。本発明の柔軟剤組成物の他の必須成分で
ある低分子量の有機多価酸は、エチレンジアミンテトラ
アセト酸、ニトリロトリアセト酸及び枸櫞酸(クエン
酸)からなる群の中から選択された1種以上であり、柔
軟剤組成物全体に対して、0.01〜5重量%、望まし
くは0.01〜3重量%の割合で含有される。
【0026】本発明の柔軟剤組成物のpHは、5以下に
維持されていることが好ましい。本発明の柔軟剤組成物
は、必要に応じ、任意成分として、香料、有機溶媒、染
料、顔料、不透明化剤、殺菌剤、消泡剤、腐蝕防止剤、
防腐剤、蛋白質抽出物、及び、シリコンのようなアイロ
ンかけ容易剤からなる群の中から選択された1種以上の
添加剤を含有し得る。これらの成分を添加する場合、そ
れぞれ、本発明の組成物全体に対して、15重量%以
下、望ましくは10重量%以下の割合になるような量添
加される。
【0027】柔軟剤組成物の残部としては、特に限定は
されないが、たとえば、蒸留水、脱イオン水又は水道水
等であればよい。前記任意成分として添加可能な有機溶
媒としては、特に限定はされないが、たとえば、プロピ
レングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール等が挙げられ、これらのうちの1種以上を選択し
て使用することができる。
【0028】前記任意成分として添加可能な蛋白質抽出
物としては、特に限定はされないが、たとえば、ケラチ
ン、コラゲン、カセイン又は大豆蛋白等の蛋白質を加水
分解して得た平均分子量500〜2,000のポリペプ
チド又はその誘導体の1種以上を使用し得る。これらは
羊毛、絹等の動物性天然繊維に優秀なコーティング性能
を付与し得るもので、常用化されているので容易に使用
できる。
【0029】前記任意成分として添加可能なシリコンと
しては、特に限定はされないが、たとえば、線形ポリジ
アルキル又はアルキルアリルシロキサン(ここで、アル
キルは炭素原子1〜4個含有するもの)が特に望まし
い。このシロキサンはアミド又はアミンで置換可能であ
る。シロキサンがアミンで置換された場合、アミン基は
4級化されることもできる。シリコンは、1種以上を選
択して使用できる。
【0030】前記任意成分として添加可能な、香料、染
料、顔料、不透明化剤、殺菌剤、消泡剤、腐蝕防止剤お
よび防腐剤については、従来の衣類用柔軟剤組成物に通
常使用されるものを1種以上適宜選択して用いてよい。
常用の種々の繊維柔軟剤は、イソプロピルアルコール、
エタノール又はその他の溶媒物質を含有した溶液状又は
ペースト状で提供されることが一般的である。従って、
このような極小量のイソプロピルアルコール、エタノー
ル又はその他の溶媒物質が組成物中に存在可能である
が、本組成物の基本性質、つまり柔軟性能及び物理的性
質には影響を及ぼさない。
【0031】本発明の柔軟剤組成物を調製する方法とし
ては、特に限定はされないが、たとえば、下記の段階1
〜5を連続して行う方法等が挙げられる。 段階1:前記式(1)〜(4)で表される4級アンモニ
ウム陽イオン界面活性剤2種以上を同時に計量し、温度
調節可能な予備水槽で60〜65℃の温度で4級アンモ
ニウム陽イオン界面活性剤を溶融することにより、溶融
混合物を調製する。
【0032】段階2:本配合槽に温度60〜65℃の水
を計量し、適宜攪拌しながら、段階1で得られた溶融混
合物を添加する。 段階3:分散剤として、前記式(5)で表されるアルキ
ル4級アンモニウム化合物の一部を添加する。 段階4:配合槽の温度を35℃以下に低めた後、有機溶
媒を必要量入れ、攪拌する。
【0033】段階5:有機多価酸を(必要に応じて、さ
らに任意の添加剤も)注入し、2〜3分間攪拌した後、
前記アルキル4級アンモニウム化合物の残りを添加し、
攪拌することにより、濃縮型柔軟剤組成物を得る。 上記方法では、従来の濃縮型柔軟剤組成物の製造方法が
通常伴うゲル化問題が起こらず、たとえば、10〜40
0cps程度の粘度を有する濃縮型柔軟剤組成物を得る
ことができる。得られた濃縮型柔軟剤組成物は、優秀な
安定度特性を有し、そのため、層分離がなく、特に分散
性に優れる。
【0034】
【実施例】以下では、より具体的な実施例と比較例に基
づいて本発明を説明するが、本発明は、下記実施例に限
定されるものではない。実施例1〜4および比較例1〜4 :下記表1に示す組成
比(重量%)に従い、下記の段階1〜5を連続して行う
ことにより、各柔軟剤組成物を調製した後、各々の性能
評価試験を後述の方法により行った。
【0035】段階1:4級アンモニウム陽イオン界面活
性剤を計量し、温度調節可能な予備水槽で60〜65℃
の温度で4級アンモニウム陽イオン界面活性剤を溶融す
ることにより、溶融混合物を調製する。 段階2:本配合槽に温度60〜65℃の水を計量し、適
宜攪拌しながら、段階1で得られた溶融混合物を添加す
る。
【0036】段階3:分散剤として、アルキル4級アン
モニウム化合物の一部を添加する。 段階4:配合槽の温度を35℃以下に低めた後、有機溶
媒を必要量入れ、攪拌する。 段階5:枸櫞酸と、その他の添加剤を注入し、2〜3分
間攪拌した後、前記アルキル4級アンモニウム化合物の
残りを添加し、攪拌することにより、濃縮型柔軟剤組成
物を得る。
【0037】比較例1〜4 下記表1に示す組成比(重量%)に従って、各柔軟剤組
成物を実施例と同様の方法で調製した後、各々の性能評
価試験を後述の方法により行った。なお、比較例1は従
来の柔軟剤組成物の組成比を示し、比較例2〜4は、ア
ルキル4級アンモニウム化合物の代わりにベタイン、コ
コナツジエタノールアミン又はアルキルポリエトキシレ
ートを分散剤として使用した場合を示すものである。
【0038】
【表1】
【0039】表1の注釈は下記の通り。 *1:ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニウムクロライ
ド〔シェレックス社(Sherex Co.)のアドゲン442(Adogen
442) ;フィナ社(Fina Co.)のラジオクオート6480(Rad
ioquat 6480)〕、ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニウ
ムメチルスルフェート〔シェレックス社(Sherex Co.)の
アドゲン137(Adogen 137) 〕、ジステアリルジメチルア
ンモニウムクロライド〔シェレックス社(Sherex Co.)の
アドゲンTA-101(Adogen TA-101) 〕。
【0040】*2:メチルビス(獣脂アミドエチル)−
2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート
〔ローザ社(Loza Co.)のカーソソフトT-90(Carsosoft T
-90);ステパン社(Stepan Co.)のアッコソフト501(Acco
soft 501) ;シェレックス社(Sherex Co.)のヴァリソフ
ト222(Varisoft 222) 〕、メチルビス(獣脂アミドエチ
ル)−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムメチルスル
フェート〔シェレックス社(Sherex Co.)のヴァリソフト
238(Varisoft 238) 〕、メチルビス(オレイルアミドエ
チル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスル
フェート〔ステパン社(Stepan Co.)のアッコソフト780
(Accosoft 780) ;シェレックス社(Sherex Co.)のヴァ
リソフト222LT(Varisoft 222LT) 〕。
【0041】*3:メチルビス(獣脂酸エチル)−2−
ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート〔花
王社のテトラニルL1(Tetranyl L1) ;ステパン社(Stepa
n Co.)のステパンテックス X 8403(Stepantex X 8403)
およびステパンテックス VK-90(Stepantex VK-90) 〕、
メチルビス(パルミチン酸エチル)−2−ヒドロキシエ
チルアンモニウムメチルスルフェート〔花王社のテトラ
ニルL5(Tetranyl L5);ヘンケル社(Henkel Co.)のデハ
イクオートAU36(Dehyquart AU36)およびデハイクオート
AU46(Dehyquart AU46)〕。
【0042】*4:メチル−1−獣脂アミドエチル−2
−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート
〔ステパン社(Stepan Co.)のアッコソフト801(Accosoft
801);ロンザ社(Lonza Co.) のカーソソフトS-90(Cars
osoft S-90);シェレックス社(Sherex Co.)のヴァリソ
フト475(Varisoft 475) 〕。 *5:獣脂トリメチルアンモニウムクロライド〔フィナ
社(Fina Co.)のラジオクオート6471(Radioquat 647
1)〕;シェレックス社(Sherex Co.)のアドゲン471(Adog
en 471) 〕。
【0043】*6:通常の衣類用柔軟剤組成物に使用さ
れるもの。性能評価試験 上記で得られた実施例および比較例の各柔軟剤組成物に
ついて、下記方法により、性能(柔軟性、吸収性)及び
分散安定性の評価試験を行った。その結果を表2に示
す。
【0044】1.柔軟性テスト 市販の綿タオル(厚いものと薄いものの2種)、薄い広
綿布又はポリエステル布を、市販の衣類用粉末洗剤を使
用し全自動洗濯機で常温で2回反復洗濯し、常温の水道
水で十分に濯いでから試験布とした。次いで、25℃、
45gの水道水に完製品基準の柔軟剤組成物10gを添
加して均一溶液にした。この中に浴比が20:1となる
ように試験布を浸漬し、3分間処理し、2分間脱水し
た。このように処理した試験布を扇風機で乾燥した後、
よく熟練されたパネラー10人による柔軟性評価テスト
をした。その判断基準は次のように決めた。
【0045】 4:大変柔らかい。 3:柔らかい。 2:やや柔らかい。 1:処理前と同じ。 2.吸収性テスト 前記柔軟剤で処理した広綿布を2cm×15cmの大き
さに切断し、染料青色♯1号0.01%溶液に5mm浸
漬させ(25℃)、6分間に上昇する水の高さを測定し
た。
【0046】柔軟剤無処理布の上昇率を100とし、7
0以上上昇するものを良好なものとした。 3.常安定性テスト 粘度変化 各柔軟剤組成物について、製造直後の粘度、40℃のイ
ンキュベータで1ヶ月保管した後の粘度、及び、常温で
1ヶ月保管した後の粘度を、ブルークフィールド(Broo
kfield)粘度計を使用して25℃で測定した(単位:c
ps)。
【0047】 分散溶解性 各柔軟剤組成物について、製造直後、常温で1ヶ月間保
管した後、40℃で1ヶ月間保管した後、低温(0〜3
℃)で1ヶ月間保管した後の各場合の組成物の分散溶解
性を次のように検査した。1リットルのシリンダーに水
道水を満たした後、柔軟剤組成物5gを気を付けてシリ
ンダーの上部に注ぎ、分散される状態を評価した。その
判断基準は次のように決めた。
【0048】 4:粒子が全くなく完全に分散。 3:微細粒子があり分散。 2:小さい粒子があり分散。 1:大きい粒子があり分散不良。 0:分散されない。
【0049】 pH測定 pHメーターを用い、製造直後と、45℃のインキュベ
ータで1ヶ月保管した後の各場合の組成物のpHを25
℃で測定した。 冷凍サイクル −15℃で1日間保管して製品を冷凍させ、以後常温で
解凍させる過程を5回反復実施した後の各物性を測定し
た。
【0050】
【表2】
【0051】表2にみるように、実施例にかかる柔軟剤
組成物は、比較例にかかる柔軟剤組成物と比べて、性能
及び物性面で優秀であることが確認された。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の濃縮型衣
類用柔軟剤組成物は、一般タイプの柔軟剤組成物より3
倍以上濃縮可能であるため、使用量を1/3にしても優
秀な柔軟性、帯電防止性及び吸収性を得ることができ
る。さらに、高温で長時間保管した場合にも粘度の増加
が殆どなく、冷凍後の復元性が優れ、実用的である。
又、どんな保管条件下でもpH安定性がよく、特に分散
溶解性が卓越しているため、実際に繊維処理に使用する
場合に有効成分の性能が効果的に発揮される。
【0053】一方、高濃縮により輸送経費及び包装経費
等が節減される。また、分散剤を使用することにより通
常の攪拌条件を有するミキサーでも製造可能であるた
め、強力な攪拌性能を有するミキサーが必要でないの
で、設備面でも相当な費用節減が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池 庚▲ユプ▼ 大韓民国 大田市 大徳区 凡洞 284 −1 住公アパート 202−506 (72)発明者 金 昌鎬 大韓民国 ソウル特別市 永登浦区 新 吉1洞 137−9 (56)参考文献 特開 平6−122893(JP,A) 特開 平6−228873(JP,A) 特開 平7−90773(JP,A) 特開 平7−18574(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記の式(1)、(2)、(3)及
    び(4)で表される化合物の中から選ばれた2種以上の
    水不溶性の4級アンモニウム陽イオン界面活性剤を含有
    する組成物10〜30重量%と、 【化1】 (式中、R1は炭素数C8〜C22を有するアルキル基又は
    アルケニル基を表し、R2は炭素数C1〜C4のアルキル
    基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基を表
    し、 - は水溶性又は水分散性を付加し得る陰イオン
    表す) (b)下記の式(5)で表される単一長鎖のアルキル4
    級アンモニウム化合物0.2〜10重量%と、 【化2】 (式中、R3は炭素原子数C1〜C30の線形又は分枝形飽
    和及び/又は不飽和炭化水素、又は、アルキル基中にア
    ミド基もしくはエステル基を含有してなる基を表し、R
    4、R5及びR6はメチル基又は炭素数C1〜C4のヒドロ
    キシアルキル基と同基であるか異なる基を表し、X-
    水溶性又は水分散性を付加し得る陰イオンを表す) (c)エチレンジアミンテトラアセト酸、ニトリロトリ
    アセト酸及び枸櫞酸からなる群の中から選択された1種
    以上の低分子量の有機多価酸0.01〜5重量%と、 を含有することを特徴とする濃縮型衣類用柔軟剤組成
    物。
  2. 【請求項2】前記式(5)中のR3は、炭素原子数C1
    20を有する請求項1に記載の濃縮型衣類用柔軟剤組成
    物。
  3. 【請求項3】前記式(1)〜(4)中のX-はハライド
    である請求項1または2に記載の濃縮型衣類用柔軟剤組
    成物。
  4. 【請求項4】前記式(1)〜(4)中のX-は、塩化
    物、ブロム化物及びヨード化物からなる群の中から選択
    された1種以上である請求項3に記載の濃縮型衣類用柔
    軟剤組成物。
  5. 【請求項5】前記式(1)〜(4)中のX-は、スルフ
    ェート、メチルスルフェート及びエチルスルフェートか
    らなる群の中から選択された1種以上である請求項1ま
    たは2に記載の濃縮型衣類用柔軟剤組成物。
  6. 【請求項6】前記式(1)〜(4)中のX-はメチルス
    ルフェートである請求項5に記載の濃縮型衣類用柔軟剤
    組成物。
  7. 【請求項7】5以下のpHを有する請求項1から6まで
    のいずれかに記載の濃縮型衣類用柔軟剤組成物。
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