JP2716547B2 - 情報記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、光磁気ディスクなどの記録媒体に情報を記
録、再生する情報記録再生装置に関する。

［従来の技術］ 従来、光磁気ディスクなどの情報記録媒体あるいはそ
の記録再生装置は、寿命が半永久的であり、非常に長時
間に亘って使用される。そのため、情報記録媒体の表面
あるいは記録ヘッドの表面にチリやホコリが徐々に付着
し、例えば記録媒体の再生不能な個所が増えるなどの問
題が生じる。このような場合、一般にはECC回路の誤り
訂正処理によってチリやホコリの付着場所がエラーにな
るとは限らないが、その誤り訂正処理に時間を要し、再
生時間が長くなってしまう。そこで、光磁気ディスクや
記録ヘッド専用のクリーナが提案され、このクリーナを
装置に組み込んでディスクや記録ヘッドの表面をクリー
ニングすることが行われている。

［発明が解決しようとしている課題］ しかしながら、このようなクリーナによってクリーニ
ングは、ユーザの判断によって行われるため、定期的な
記録媒体、記録ヘッドの清掃はとても期待できない。そ
のため、記録媒体、記録ヘッドを長時間清掃しないでい
ると、やはり前述のようにチリやホコリの影響によって
再生時間が長くなる問題があった 本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、そ
の目的は記録媒体の表面の汚れを間接的に検知すること
によって、記録媒体のクリーニングを自動的に行うよう
にした情報記録再生装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、記録媒体のエラーのセクタ
を計数する計数手段と、この計数手段によって計数され
た現在のエラーセクタ数とこの計数手段によって計数さ
れた前記記録媒体に記録された前のエラーセクタ数から
交替セクタの増加分を演算する演算手段と、この演算手
段によって演算された値と予め設定された許容エラーセ
クタ数とを比較し、現在のエラーセクタ数が許容エラー
セクタ数に達したときに前記記録媒体をクリーニングす
るための指令信号を出力する比較手段とを有することを
特徴とする情報記録再生装置が提供される。

［作用］ 本発明では、記録媒体の前のエラーセクタ数を計数手
段で計数して記録媒体に記録しておく。次に、計数手段
によって現在のエラーセクタ数を計数し、この計数値と
前の計数値とお差を演算手段で演算する。この演算結果
は比較手段へ送られ、ここで演算結果は予め設定された
許容エラーセクタ数と比較される。この結果、演算値が
許容エラーセクタ数に達したときに、記録媒体をクリー
ニングするための信号が出力される。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。第１図は、本発明の情報記録再生装置の一実施例を
示すブロック図である。

第１図において、１は光ディスクなどの記録媒体であ
って、その記録領域は複数のセクタに区分され、セクタ
単位で情報の記録再生が行われる。また、セクタに不良
があった場合は、不良セクタの情報を予め用意された代
替セクタに書き込む交替処理が行われる。計数部２は、
その不良セクタが発生した場合に、代替セクタに交替し
たセクタを計数するカウンタである。この計数部２は、
まず初期の記録媒体１の交替セクタの数を計数し、その
計数値を記録媒体１の所定の記録域に書き込んでおく処
理を行う。また、計数部２は現在の交替セクタの数を計
数し、計数結果を演算部３へ出力することも行う。

演算部３は、先に初期の記録媒体１の交替セクタ数と
して、記録媒体１の所定記録域に書き込んであった初期
交替セクタ数を、計数部２から送られた現在の交替セク
タ数との差を演算する演算回路である。比較部４は、演
算部３から送られた演算結果と、設定部５に予め設定さ
れた許容エラーセクタ数とを比較する比較回路である。
この比較部４で両者を比較した結果、演算値が許容エラ
ーセクタ数に達した場合、比較部４から記録媒体１をク
リーニングするよう指令するクリーニング指令信号が出
力される。即ち、演算結果は初期の交替セクタ数と現在
の交替セクタ数の差であり、交替セクタの増加分であ
る。従って、この増加分によって、間接的に記録媒体１
の汚れを検知し、許容値以上に前記増加分が達したとき
に、クリーニングを行うための信号を出力するというも
のである。

次に、記録媒体１は、第２図（ａ）に示すように、円
盤状の形状よりなっている。この円盤状の記録媒体１
は、情報記録再生装置本体に装着されてフォーマットが
行われる。この際、情報記録再生装置は記録媒体１を、
第２図（ｂ）に示すように、情報記録エリア６、交替エ
リア７、ディスク情報記録エリア８の３つに分け、後述
するように３つの領域のアドレスチェックを行う。

本実施例の情報記録再生装置では、まず初期的に記録
媒体１の情報記録エリア６、交替エリア７、ディスク情
報記録エリア８のアドレスをチェックし、アドレスを正
しく読めなかったセクタについては、そのアドレスとそ
の個数ｍを記録媒体１のディスク情報記録エリア８に記
録しておく。

この処理を第３図に示すフローチャートを参照して説
明すると、まずＳ（ステップ）１でディスクのフォーマ
ットを開始し、前述のようにアドレスのチェックを行
う。ここで、アドレスを読めなかったセクタについて、
S2でそのセクタを未使用とし、他の代替セクタと交替す
る処理を行う。次いで、S3で交替セクタ数を計数部２に
よって計数し、その計数値ｍをディスク情報記録エリア
８に書き込む処理を行って初期の処理が終了する。

次に、記録媒体１に情報を記録する場合、情報記録再
生装置は、まず記録するアドレスが正しいかどうかチェ
ックする。この情報記録時の処理について第４図を参照
して説明すると、前述のように、S1でアドレスをチェッ
クし、S2でそのアドレスが正しく読めるかどうかを判定
する。ここで、アドレスが正しく読めた場合は、S3でそ
のアドレスに該当する情報を書き込む処理を行う。一
方、アドレスが正しく読めなかった場合は、S4で代替セ
クタに該当する情報を書き込む交替セクタ処理を行い、
かつそのアドレスをディスク情報記録エリア６に書き込
む処理を行う。この後、S5で交替セクタ処理を行った交
替セクタの数を再度計数部２によって計数し、ここで得
られた現在の交替セクタ数ｎを前に書き込んだ初期交替
セクタ数ｍと書き替える処理を行う。

この現在の交替セクタ数の計数処理を行った後、第５
図に示すように前の交替セクタ数と現在の交替セクタ数
との比較処理を行う。以下、その動作について説明す
る。

まず、S1で前に記録媒体１に書き込んだ初期の交替セ
クタ数ｍを読み出し、S2で現在の交替セクタ数ｎを取り
込む処理を行う。次に、S3で前の交替セクタ数ｍと現在
の交替セクタ数ｎとの差を演算部３で演算する処理を行
い、この後比較部４でここで得られた両者の差ｙ（ｎ−
ｍ）と予め設定部５に設定された設定値ａと比較する処
理を行う。ここで、Ｙ＝ｎ−ｍ＞ａの関係が成り立った
場合、交替セクタの増加分が許容セクタ数である設定値
ａに達しているため、記録媒体１の表面のチリやホコリ
による汚れが許容値に達したものと判断する。従って、
このときはS4で記録媒体１の表面をクリーニングするよ
う指令信号が出力される。一方、S3でｙ＝ｎ−ｍ＜ａの
関係が成り立った場合は、記録媒体１の表面の汚れが許
容値に達していないものと判断し、このときはS5で通常
動作を行う。

このように本発明では、初期に交替セクタ数を計数し
て記録させ、この値と現在の交替セクタ数との差を演算
することによって、交替セクタの増加分を算出する。記
録媒体が汚れた場合、交替セクタも増加するため、汚れ
の度合は交替セクタ数と比例関係にある。そのため、前
述のように初期と現在の交替セクタ数の差をとることに
よって、記録媒体の汚れの増加量を間接的に検出する。
そして、得られた交替セクタの増加分と予め設定した許
容セクタ数を比較し、前記交替セクタ数の増加分が許容
セクタ数に達した場合に、記録媒体をクリーニングする
指令信号を出力する。従って、記録媒体が汚れてきた場
合、ある設定量の汚れに達すると、クリーニング指令信
号が出力される。また、現在の交替セクタ数を計数した
場合、前述のように前に書き込んだ交替セクタ数の現在
の数に書き替える処理を行う。従って、次に交替セクタ
数を計数した場合は、その書き替えた数値との差を演算
し、前の交替セクタ数からの増加分を算出する。

なお実施例では、記録媒体を情報記録エリア、交替エ
リア、ディスク情報記録エリアの３つに分けているが、
本発明はこの３つのエリアを１つのゾーンとし、記録媒
体に複数のゾーンを形成する方式にも有効に利用でき
る。また、交替セクタの差を演算することによって、交
替セクタの増加分を算出したが、これに限ることなく、
例えば比をとるようにしてもよい。更に、現在の交替セ
クタ数の計数を記録媒体の記録時としたが、これに限る
ことなく、記録媒体を装置本体に装着した直後、記録の
直前、直後、あるいは再生の直前、直後などであっても
よい。

また本発明は、クリーニングを行うための時期を検知
し知らせるためのものであり、実際のクリーニングは、
ユーザがクリーニングキットを用いて行う場合や、情報
記録再生装置自体にクリーニング機構を有している場合
には、装置自体が行う場合のどちらにも有効である。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、交替セクタの数
によって記録媒体の表面の汚れを間接的に検出し、この
汚れが予め設定した許容量に達したときに記録媒体をク
リーニングする指令を出力するようにしたので、従来の
ような記録媒体を長時間クリーニングしないでいると、
次第にチリやホコリによって汚れてくるという問題点を
解消でき、確実に記録媒体をクリーニングすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の情報記録再生装置の一実施例を示すブ
ロック図、第２図（ａ）は記録媒体の平面図、第２図
（ｂ）はその記録媒体の記録域の構成を示す説明図、第
３図は前記実施例の初期の交替セクタ数の計数処理動作
を示すフローチャート、第４図は現在の交替セクタ数の
計数処理動作を示すフローチャート、第５図は初期と現
在の交替セクタ数の減算処理及びこの減算によって得ら
れた値と許容セクタ数との比較処理動作を示すフローチ
ャートである。 １……記録媒体、２……計数部 ３……演算部、４……比較部 ５……設定部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録媒体のエラーのセクタを計数する計数
   手段と、この計数手段によって計数された現在のエラー
   セクタ数とこの計数手段によって計数された前記記録媒
   体に記録された前のエラーセクタ数から交替セクタの増
   加分を演算する演算手段と、この演算手段により演算さ
   れた値と予め設定された許容エラーセクタ数とを比較
   し、現在のエラーセクタ数が許容エラーセクタ数に達し
   たときに前記記録媒体をクリーニングするための指令信
   号を出力する比較手段とを有することを特徴とする情報
   記録再生装置。