JP2716510B2 - 柱梁の接合工法 - Google Patents

柱梁の接合工法

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JP2716510B2
JP2716510B2 JP7040389A JP7040389A JP2716510B2 JP 2716510 B2 JP2716510 B2 JP 2716510B2 JP 7040389 A JP7040389 A JP 7040389A JP 7040389 A JP7040389 A JP 7040389A JP 2716510 B2 JP2716510 B2 JP 2716510B2
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英雄 小林
征二 吉崎
和浩 金田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は現場打ちまたはプレキヤスト鉄筋コンクリー
ト造、若しくは鉄骨鉄筋コンクリート造柱と、鉄骨造梁
との接合工法に係るものである。
(従来の技術) 鉄筋コンクリート構造は、経済性の観点から多くの構
造物に適用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記鉄筋コンクリート構造において
は、経済的なスパンは6〜8m程度であるため広い空間を
確保することができない。
また施工に多くの手間と工程とを要し最近の建設現場
における逼迫した労務事情を考慮すれば、鉄筋コンクリ
ート構造の省力化は重要な課題である。
本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案さ
れたもので、その目的とする処は、鉄筋コンクリート、
または鉄骨鉄筋コンクリート構造と鉄骨造との各々の長
所を組合わせ、構造上に合理的で、自由な空間の設計が
可能になり、且つ必要に応じて柱及び柱梁の接合部のプ
レキヤスト化を可能ならしめる、鉄筋コンクリートまた
は鉄骨鉄筋コンクリート造柱と鉄骨梁とよりなる複合構
造における柱梁接合工法を提供する点にある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明に係る柱梁接合工
法では、上方に至るに伴って径が漸小するテーパー付き
鋼管の外周面に上下一双のダイヤフラム及び梁ブラケツ
トを一体に接合してなる仕口金物を、鉄筋コンクリート
柱の柱頭部に載架し、鉄骨梁を前記仕口金物の梁ブラケ
ツトに接合したのち、同仕口金物のテーパー付き鋼管内
にコンクリートを打設するものである。
請求項2の発明はプレキヤスト鉄筋コンクリート柱と
鉄骨梁との接合工法に係るものであって、上下一双のダ
イヤフラム及び梁ブラケットが外周面に一体に接合され
た、上方に至るに伴って径の漸小するテーパー付き鋼管
内の、予め柱主筋に対応する位置にシース管をセット
し、同各シース管にフープ筋を配設したのち、前記テー
パー付き鋼管内にコンクリートを打設してなる仕口部材
を、プレキヤスト鉄筋コンクリート柱の柱頭部に、同柱
頭部より突出する柱主筋が前記シース管を貫通するよう
に載架し、鉄骨梁を前記仕口部材の梁ブラケットに接合
したのち、前記シース内にモルタルを注入することを特
徴とするものである。
(作用) 本発明によれば前記したように、鉄筋コンクリート柱
の柱頭部に載架され、接合コンクリートを介して同柱と
一体化され、且つ外周に接合された上下一双のダイヤフ
ラム及び梁ブラケツトを介して中央鉄骨梁と結合される
柱梁の仕口金物の主体をなす鋼管が、上方に至るに伴っ
て径が漸小するテーパー付き鋼管に形成され、柱軸に対
して傾斜していることによって、床スラブからの鉛直荷
重や、剪断力、曲げモーメントが柱に円滑に伝達され
る。
また比較的複雑な応力が作用する柱,梁接合部が鋼材
で包覆されたことによって耐力が増大する。
請求項2の発明は、前記テーパー付き鋼管内に、柱主
筋に対応する位置にシース管をセツトし、フープ筋を配
設したのち前記鋼管内にコンクリートを打設して仕口部
材を構成し、同仕口部材をプレキヤストコンクリート柱
の柱頭部に、柱主筋が前記シース管に貫通するように載
架してモルタルを注入し、前記仕口部材を前記柱と一体
化し、柱及び柱梁接合部をプレキヤスト化するものであ
る。
(実施例) 以下本発明を図示の実施例について説明する。
第1図及び第2図において(A)は仕口金物で、上方
に至るに伴って径が漸小するテーパー付き鋼管(1)の
外周面に、上下一双のダイヤフラム(2)(3)及び梁
ブラケツト(4)が一体に接合されている。
而して床面より梁下端まで現場打ち鉄筋コンクリート
柱(B)を施工する。この際柱コンクリートは必要に応
じて普通コンクリート,高強度コンクリート,超高強度
コンクリートより構成される。
前記柱コンクリートの硬化後、前記仕口金物(A)を
前記柱(B)の柱頭部に、同柱(B)の柱頭部より突出
する柱主筋(5)を前記テーパー付き鋼管(1)が包覆
するよう載架して、位置決めを行ったのち、前記梁ブラ
ケツト(4)に中央鉄骨梁(C)を接合し、スラブの配
筋を行なう。
図中(6)は添板、(7)は高力ボルトである。次い
で前記仕口金物(A)におけるテーパー付き鋼管(1)
内部とスラブのコンクリートを打設して、柱梁とスラブ
とを一体化する。
以下前記工程を各階毎に反復するものである。
第5図乃至第8図は本発明をプレキヤスト鉄筋コンク
リート柱と鉄骨梁との接合に適用した実施例を示し、
(A′)は仕口部材で、外周面に上下一双のダイヤフラ
ム(2)(3)及び梁ブラケツト(4)が一体に接合さ
れ、且つ上方に至るに伴って径の漸小するテーパー付き
鋼管(1)内に、予め柱主筋に対応する部位にシース管
(8)をセツトし、同各シース管(8)にフープ筋
(9)を配設したのち、前記鋼管(1)内にコンクリー
ト(10)を打設して構成されている。
而して梁下端までの高さのプレキヤスト鉄筋コンクリ
ート柱(B′)を設置し、同柱(B′)の上面に敷きモ
ルタル(11)を施し、同敷きモルタル(11)上に前記仕
口部材(A′)を、シース管(8)に前記柱(B′)の
柱頭部より突出した柱主筋(5′)が貫通するように載
架したのち、前記シース管(8)にグラウトを行ない、
前記仕口部材(A′)をプレキヤスト鉄筋コンクリート
柱(B′)に固定する。
次いで同仕口部材(A′)における梁ブラケツト
(4)に鉄骨梁(C)を接合し、スラブの配筋を行なっ
たのち、スラブのコンクリートを打設する。
以下前記の工程を各階毎に反復するものである。
図中前記実施例と均等部分には同一符号が附されてい
る。
第9図及び第10図は本発明の更に他の実施例を示し、
上下階の柱(▲B ▼)と(▲B ▼)と仕口部材
(A′)とを一体化した一つの部材とし、応力の小さい
各階の中央位置に継手部を設けたプレキヤスト鉄筋コン
クリート部材と鉄骨梁(C)とによって軸組を構成する
ものである。
図中(12)は上下プレキヤスト鉄筋コンクリート部材
の柱主筋(5″)のエンクローズド溶接部を示す。その
他図中、前記各実施例と均等部分には同一符号が附され
ている。
(発明の効果) 本発明によれば前記したように、鉄筋コンクリート柱
の柱頭部に載架される柱梁接合用の仕口金物の主体を構
成する、外周面に上下一双のダイヤフラム及び梁ブラケ
ツトが一体に接合された鋼管を、上方に至るに伴って径
が漸小され柱軸に対して傾斜したテーパー付き鋼管に構
成したことによって、床スラブからの鉛直荷重や剪断
力、曲げモーメントが柱に円滑に伝達される。
また比較的複雑な応力が作用する柱,梁接合部が鋼管
で包覆されることによって耐力が増大する。
更に本発明によれば鉄骨鉄筋コンクリート造のよう
に、柱部分を水平に貫通する部材がないので、配筋が簡
単になり、柱の耐力の減少がなく、設計施工が単純化さ
れる。
更にまた本発明によれば柱を鉄筋コンクリートまたは
鉄骨鉄筋コンクリート造として十分な鉛直耐力、水平剛
性を確保した上で、梁を軽量化が図れる鉄骨梁として、
スパンを広げることによって自由な空間の設計を可能な
らしめるものである。
請求項2の発明は、上下一双のダイヤフラム及び梁ブ
ラケツトが外周面に一体に接合された、上方に至るに伴
って径の漸小するテーパー付き鋼管内における柱筋位置
にシース管をセツトするとともに、同シース管にフープ
筋を配設したのち、前記鋼管内にコンクリートを打設し
て仕口部材を構成し、同仕口部材をプレキヤスト鉄筋コ
ンクリート柱の柱頭部に、同柱における柱頭部から突出
する柱主筋が前記シース管に貫通するように載架し、前
記梁ブラケットに鉄骨梁を接合したのち前記シース管内
にモルタルを注入することによって前記仕口部材を柱頭
部に一体的に結合し、同仕口部材を介して柱梁を接合し
うるものであり、柱及び柱梁接合部材をプレキヤスト化
し、施工をより簡略化しうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る柱梁接合工法の一実施例によって
施工された柱梁接合部を示す縦断面図、第2図はその平
面図、第3図及び第4図は夫々鉄筋コンクリート柱の正
面図並に平面図、第5図は本発明に係る柱梁接合工法の
他の実施例によって施工された柱梁接合部を示す正面
図、第6図はその縦断面図、第7図はその平面図、第8
図はプレキヤストコンクリート柱の縦断面図、第9図及
び第10図は夫々本発明に係る柱梁接合工法の更に他の実
施例によって施工された柱梁接合部及び軸組を示す正面
図である。 (A)……仕口金物、(A′)……仕口部材、 (B)……現場打ち鉄筋コンクリート柱、 (B′)……プレキヤスト鉄筋コンクリート柱、 (C)……鉄骨梁、(1)……テーパー付き鋼管、 (2)……上部ダイヤフラム、(3)……下部ダイヤフ
ラム、 (4)……梁ブラケット、(5)(5′)……柱主筋、 (8)……シース管、(9)……フープ筋、 (10)……コンクリート。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上方に至るに伴って径が漸小するテーパー
    付き鋼管の外周面に上下一双のダイヤフラム及び梁ブラ
    ケットを一体に接合してなる仕口金物を、鉄筋コンクリ
    ート柱の柱頭部に載架し、鉄骨梁を前記仕口金物の梁ブ
    ラケットに接合したのち、同仕口金物のテーパー付き鋼
    管内にコンクリートを打設することを特徴とする柱梁の
    接合工法。
  2. 【請求項2】上下一双のダイヤフラム及び梁ブラケット
    が外周面に一体に接合された上方に至るに伴って径の漸
    小するテーパー付き鋼管内に予め柱主筋に対応する位置
    にシース管をセットし、同各シース管にフープ筋を配設
    したのち、前記テーパー付き鋼管内にコンクリートを打
    設してなる仕口部材を、プレキヤスト鉄筋コンクリート
    柱の柱頭部に、同柱頭部より突出する柱主筋が前記シー
    ス管を貫通するように載架し、鉄骨梁を前記仕口部材の
    梁ブラケットに接合したのち、前記シース内にモルタル
    を注入することを特徴とする柱梁の接合工法。
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