JP2715399B2 - 電力用半導体装置 - Google Patents

電力用半導体装置

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JP2715399B2 JP3179654A JP17965491A JP2715399B2 JP 2715399 B2 JP2715399 B2 JP 2715399B2 JP 3179654 A JP3179654 A JP 3179654A JP 17965491 A JP17965491 A JP 17965491A JP 2715399 B2 JP2715399 B2 JP 2715399B2
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    • H01L29/7815Vertical DMOS transistors, i.e. VDMOS transistors with voltage or current sensing structure, e.g. emulator section, overcurrent sensing cell

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通電電流を検出する電
流検出機能を有する電力用半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力用半導体装置は、モータを駆動する
電流のような電力レベルの電流を流すように設計された
素子であり、下記の二つの基本的な理由から電力用半導
体装置の通電電流を検出することが必要である。第1
は、モータ等の負荷が所定の電力レベルで駆動されてい
るかどうかを検出するためである。第2は、負荷と電力
用半導体装置を破壊から防止するために、過負荷時の過
大電流を検出するためである。
【0003】これらの目的のために種々の電流検出方式
が提案されているが、この中で電流検出の機能を電力用
半導体装置に付加しても、新たな電力損失が発生しない
高感度な電流検出方式として、特開昭63−12175
号公報に示される電流検出機能付半導体装置がある。該
半導体装置の構造を図6に示し、その構成を説明する。
図6において概略的には、電流検出部22と電力制御部
を成す複数のnチャネル縦型MOSFETであるユニッ
トセルで構成され、この電力制御部のうち電流検出部2
2に隣接した一部のユニットセルが被電流検出部21を
構成する。
【0004】まず電力制御部の構成は、n+ 型基板1の
表面にn- 型ドレイン層2を形成し、該ドレイン層2の
表面を酸化してゲート酸化膜3を形成し、このゲート酸
化膜の上に所定形状にパターニングされたゲート電極4
を形成する。このゲート電極4をマスクとし、このゲー
ト電極4の幅l1を設定することにより、ドレイン層2
の表面の所定領域に所定間隔でp型ベース領域7aを拡
散し、このp型ベース領域7a内にn+ 型ソース領域8
aを拡散する。
【0005】n+ 型ソース領域8aの形成されないp型
ベース領域7aの表面付近の一部がチャネル9aにな
る。ゲート電極4は層間絶縁膜5で被覆される。n+
ソース領域8aとp型ベース領域7aの表面にオーミッ
ク接触したソース電極6aが形成される。n+ 型基板1
の裏面にオーミック接触したドレイン電極10が形成さ
れ、このドレイン電極10はドレイン端子Dに接続され
る。また、ソース電極6aはソース端子Sに、ゲート電
極4はゲート端子Gにそれぞれ接続される。
【0006】次に電流検出部22の構成は、所定形状に
パターニングされたゲート電極4をマスクとし、このゲ
ート電極4の幅l2を設定することにより、n- 型ドレ
イン層2の表面のチャネル9aから所定の間隔だけ離間
してp型シールド領域7bを拡散し、このp型シールド
領域7b内にn+ 型プローブ領域8bを拡散する。n +
型プローブ領域8bの形成されないp型シールド領域7
b表面付近の一部がチャネル9bになる。
【0007】p型シールド領域7bの表面はソース電極
6aにオーミック接触する。またプローブ領域8bはプ
ローブ電極電極6bにオーミック接触し、さらにプロー
ブ端子Pに接続される。
【0008】図6に示す電流検出機能付半導体装置の電
流検出の原理は、二重拡散型の縦型MOSFETのチャ
ネル抵抗を電流検出手段として利用するものである。す
なわち図6において、素子を流れるキャリアである電子
の流れ経路は経路30で示す如く、ソース端子S→ソー
ス電極6a→ソース領域8a→チャネル9a→n- 型ド
レイン層2→n+ 型基板1→ドレイン電極10→ドレイ
ン端子Dである。
【0009】チャネル9aのチャネル抵抗による電圧降
下を検出する経路は経路31で示す如く、アキュムレー
ション領域11→チャネル9b→n+ 型プローブ領域8
b→プローブ電極6b→プローブ端子Pであり、チャネ
ル9aのチャネル抵抗による電圧降下がプローブ端子P
とソース端子Sの端子間に出力される。また、p型シー
ルド領域7bによりn+ 型プローブ領域8bがn- 型ド
レイン層2等の電圧,電流値の変化が激しい領域から電
気的に遮蔽されているため、プローブ端子Pにおいてノ
イズが少なくS/N比の高い電流検出が行える特長があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示すようなチャネル抵抗を電流検出手段として利用する
従来技術では次の問題点があった。
【0011】チャネル抵抗が温度に依存して変化する
ため、高精度な電流検出が困難である。チャネル抵抗
がゲート電圧に依存して変化するため、ゲート電圧が一
定でない条件下では高精度な電流検出が困難である。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みたものであり、
温度やゲート電圧が変化しても、電力用半導体装置内に
備えた補償抵抗部によりこれらの変化の影響を補償し、
高精度な電流検出が行えるようにした電力用半導体装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【発明の概要】上記の目的を達成するために、本発明の
電力用半導体装置は、複数のユニットセルが並列接続さ
れて成る電力制御部の該ユニットセルのチャネル部のチ
ャネル抵抗が、該電力制御部の通電電流を検出する手段
として機能するべく構成された電圧検出部を備えた絶縁
ゲート型の電力用半導体装置において、絶縁ゲート構造
のチャネル部を含む補償抵抗部を備え、該補償抵抗部の
抵抗と前記電力制御部のユニットセルのチャネル抵抗の
電気的特性の対称性が良い構成としている。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。 (第1実施例)図1,2は本発明をnチャネルの縦型M
OSFETに適用した場合の第1実施例であり、図1は
平面図、図2(a)は図1におけるA−A断面図、図2
(b)は図1におけるB−B断面図である。
【0015】概略的には、電力用半導体装置100にお
いて、電力制御部101は複数のnチャネル縦型MOS
FETのユニットセル20から成り、この電力制御部1
01の一部のユニットセルから成る被電流検出部21,
電流検出部22、及び横型MOSFETである補償抵抗
部23から成る。尚、電流検出部22はプローブ端子P
とソース端子Sとの端子間電圧を検出しているため、作
用的には電圧検出部だが、その目的上電流検出部と表現
する。
【0016】なお、図1,2において図6と共通の構成
部分は同一符号が付してあり、その説明は省略する。そ
うでない符号で指示された補償抵抗部23についてその
構成と概略の作製方法を説明する。 補償抵抗部23に
おいて、所定形状にパターニングされたゲート電極4を
マスクとし、このゲート電極4の幅l3を設定すること
により、シールド領域7bに隣接してn- 型ドレイン層
2の表面にp型ベース層7cを拡散し、このp型ベース
領域7c内にn+ 型ソース領域8dを拡散する。また、
+ 型ソース領域8dの拡散と同時に、p型シールド領
域7b内にn+ 型ドレイン領域8cを拡散する。ここ
で、p型シールド領域7bとp型ベース領域7cを拡散
にて同時に形成する時に、横方向拡散により互いの領域
の一部が重なってブリッジ領域12が形成されるべくゲ
ート電極の幅l3を狭く設定して、このブリッジ領域1
2によりチャネル9cをn- 型ドレイン領域2から電気
的に遮蔽する。
【0017】また、図2(b)のB−B断面図に示すよ
うに、補償抵抗部の横型MOSFETにおいて、そのゲ
ート電極4下にはゲート電極に沿ってp型のブリッジ領
域12が連続して形成される。従って、セル側に連なる
ゲート電極下において、絶縁膜を一部厚くし、チャネル
9cのチャネルストッパ15を形成する。このチャネル
ストッパ15は図示しない電極パッド下に形成する厚い
フィールド酸化膜と同時に、LOCOS法により形成す
ることができる。また、7dは耐圧を確保するp型シー
ルド層であり、前述のシールド領域7b,または図示し
ないパッド下に形成するシールド領域にp型ウエル層を
形成する際に同時に形成することができる。
【0018】p型ベース領域7c及びn+ 型ソース領域
8dの表面はソース電極6aとオーミック接触し、n+
型ドレイン領域8cの表面は補償抵抗電極6cにオーミ
ック接触する。この補償抵抗電極6cは補償抵抗端子R
に接続される。
【0019】次に、上記構成の電極用半導体装置100
において、補償抵抗部23を付加することにより電流検
出誤差が補償できる理由を図3,図4の特性図、及び図
5の電気回路図を用いて以下に説明する。
【0020】図3は、ゲート電圧とドレイン電流が一定
の条件下において、プローブ端子Pとソース端子Sの端
子間の検出電圧VPS(以下、検出電圧VPSと略記)と、
補償抵抗端子Rとソース端子Sの端子間の抵抗RRS(以
下、抵抗RRSと略記)を25℃の値で正規化した温度特
性を示す。図3より、検出電圧VPSと抵抗RRSの温度特
性は共に直線であり、かつ互いに温度特性が良く一致す
る。
【0021】図4は、ドレイン電流と温度が一定の条件
下において、検出電圧VPSと抵抗R RSをゲート電圧5V
の値で正規化したゲート電圧特性を示す。図4より、検
出電圧VPSと抵抗RRSのゲート電圧特性は、共にゲート
電圧が低い領域で大きく変化するが、両者のゲート電圧
特性は互いに良く一致する。
【0022】次に、図3及び図4に示される検出電圧V
PSと抵抗RRSの温度特性とゲート電圧特性が互いに良く
一致する理由を以下に述べる。一般にnチャネルMOS
FETにおいて、VD 《(VG −VT )を満足する小さ
なVD のリニア動作領域では、チャネル抵抗RCHは数式
1で与えられる。
【0023】
【数1】
【0024】またここで、閾電圧VT は次式で与えられ
る。
【0025】
【数2】
【0026】ただし、数式1,2の各パラメータにおい
て、VD はドレイン電圧、VG はゲート電圧、VT は閾
電圧、VFBはフラットバンド電圧、Lはゲート長、Wは
ゲート幅、TOXはゲート酸化膜の厚さ、μeff はチャネ
ル領域の実効的な移動度、ε oxはゲート酸化膜の誘電
率、φF は強反転時の表面ポテンシャル、NA はアクセ
プタ不純物密度、qは電荷素量である。
【0027】数式1,2にもとづくと、図2(a)にお
いて、被電流検出部21のチャネル9aのチャネル抵抗
CHA は、チャネル9aと、このチャネル9aの上に形
成されたゲート酸化膜3及びゲート電極4で構成される
構造における上述の各パラメータにより決定される。ま
た、補償抵抗部23のチャネル9cのチャネル抵抗R
CHC も、チャネル9cと、このチャネル9cの上に形成
されたゲート酸化膜3及びゲート電極4で構成される構
造における上述の各パラメータにより決定される。
【0028】ここで、ベース領域7a,シールド領域7
b及びベース領域7cが共に同時に、またソース領域8
a,ドレイン領域8c及びソース電極8dが共に同時
に、ゲート電極4をマスクとしてDSA技術による横方
向拡散によりチャネル9aとチャネル9cが形成され
る。また、チャネル9a及びチャネル9cの上のゲート
酸化膜3も同時に形成され、さらに、チャネル9a及び
チャネル9cの上方に位置するゲート電極3も同時に形
成される。この結果、チャネル抵抗RCHA とチャネル抵
抗RCHC を決定するパラメータのうち、とくに閾電圧を
決定するVFB,φF,ox,NA が共に等しく、数式1中
のμeff も共に等しくなる。また、ゲート電極4は共通
であるため共に等しいゲート電圧VG が印加される。従
って、チャネル抵抗RCHA とチャネル抵抗RCHC の温度
依存性及びゲート電圧依存性は互いに等しくなる。すな
わち、
【0029】
【数3】RCHA =k1 ×RCHC となる。
【0030】ただし、数式3において、k1 は温度,ゲ
ート電圧に対して変化しない定数である。次に、被電流
検出部21のチャネル抵抗RCHA と検出電圧VPSの関係
を説明する。まず、チャネル抵抗RCHA と、これに流れ
るチャネル電流ICHA により生じた電圧降下VCHA は次
式で与えられる。
【0031】
【数4】VCHA =ICHA ×RCHA 電力制御部101に流れる全電流すなわちドレイン電流
D と、チャネル電流ICHA はそれぞれのユニットセル
数の比に等しく、次の数式5が成立する。
【0032】
【数5】ICHA =k2 ×ID ただし、k2 は構造で決まる定数である。
【0033】これら数式4,5よりICHA を消去すると
次式を得る。
【0034】
【数6】VCHA =k2 ×RCHA ×ID 電圧降下VCHA は、図2(a)において経路31に示す
如く、アキュムレーション領域11→チャネル9b→n
+ 型ソース領域8b→プローブ電極6bの経路でプロー
ブ端子Pに導かれるが、この経路に電流は流れないかま
たは微少であるときは、アキュムレーション領域11の
抵抗RACC とチャネル9bの抵抗RCH B による電圧降下
は皆無である。従って、電圧降下VCHA は変化すること
なくプローブ端子Pに導かれて、次の数式7が成立す
る。
【0035】
【数7】VPS=VCHA 数式7より、数式6のVCHA をVPSに置き換えて、
【0036】
【数8】VPS=k2 ×RCHA ×ID ここで、数式3,8から、RCHA を消去すると、
【0037】
【数9】VPS=k1 ×k2 ×ID ×RCHC となる。
【0038】そして、チャネル抵抗RCHC は補償抵抗端
子Rとソース端子間の抵抗RRSにほぼ等しいことが明ら
かであるから、数式9のRCHC をRRSで置き換えて次式
を得る。
【0039】
【数10】VPS=k1 ×k2 ×ID ×RRS すなわち、この数式10から、ドレイン電極ID が一定
の場合、検出電圧VPSはRRSに比例することが明らかで
あり、両者の温度依存性及びゲート電圧依存性が互いに
等しいことが証明される。
【0040】次に、図5に示す電気回路図を用いて、図
1,図2に示した電流検出部と電流検出誤差の補償部を
有する電力用半導体装置100の実際の使用について説
明する。図5は、電流検出誤差の補償された高精度の電
流信号を出力するための電気回路図の一例を示し、概略
的には、電力用半導体装置100のプローブ端子Pと補
償抵抗端子Rの電位差がゼロになるように、補償抵抗端
子Rに比較電流を供給し、このときの電流値を固定抵抗
で電圧値に変換して、これを信号として出力するもので
ある。
【0041】図5の構成を説明する。ゲート端子Gには
図示しない信号発生器に接続され、電力用半導体装置1
00を作動させるための駆動信号がゲート端子Gに印加
される。ドレイン端子Dには負荷を介して直流電源21
0の正極端子に接続される。プローブ端子Pは演算増幅
器201の非反転入力端子に接続される。補償抵抗端子
Rは演算増幅器201の反転入力端子とトランジスタ2
02のエミッタ端子に共通に接続される。トランジスタ
202のベース端子は演算増幅器201の出力端子に接
続され、またコレクタ端子は固定抵抗203を介して直
流電源211の正極端子に接続される。ソース端子Sは
直流電源210及び211の負極端子に共通に接続され
る。
【0042】上記構成において作動を説明する。図5に
おいて、比較電流IR は補償抵抗端子Rを経由して、図
2(a)の経路32に示す如く補償抵抗部23に流れ、
抵抗RRSにより補償抵抗端子Rとソース端子Sの端子間
に比較電圧VRSが生じる。V RSは抵抗RRSを用いて、次
式で与えられる。
【0043】
【数11】VRS=IR ×RRS 演算増幅器201は、比較電圧VRSと検出電圧VPSの差
ΔVを検出し、このΔVがゼロになるようにトランジス
タ202を介して、比較電流IR を増減することによっ
てフィードバック制御する。この結果、次の数式12が
成立する。
【0044】
【数12】VRS=VPS そして、数式10,11を数式12に代入し、VRS,
PSを消去すると次式を得る。
【0045】
【数13】IR =k1 ×k2 ×ID この数式13より、比較電流IR は電力制御部のドレイ
ン電流ID に比例した値であることが証明される。
【0046】図5において、トランジスタ202は電流
増幅率が十分大きいものを使用してあり、エミッタ電流
とコレクタ電流はほぼ等しい。従って、コレクタ端子を
介して固定抵抗203にも比較電流IR が流れ、電流信
号としての出力VOUT は次式に示されるべく、ドレイン
電流ID に比例した値になる。
【0047】
【数14】 VOUT =IR ×RL =k1 ×k2 ×RL ×ID ただし、数式14においてRL は固定抵抗203の抵抗
値である。 以上説明したように、本第1実施例によれ
ば、温度,ゲート電圧に依存しない高精度の電流検出
が、nチャネルの縦型MOSFETにおいて可能とな
る。
【0048】(第2実施例)図7は、本発明の第2実施
例による電力用半導体装置の構造図のうち、第1実施例
と異なる補償抵抗部に限定して示した要部断面図であ
る。同図において、図6及び図2と共通の構成部分は同
一指示番号により指示されており、その説明は省略す
る。そうでない符号で指示された構成と概略の作製方法
を説明する。
【0049】図7において、ゲート電極4をマスクとし
てp型シールド領域7bとp型ベース領域7cを拡散に
て同時に形成する時、横方向拡散によっても互いの領域
が所定の間隔で離間すべく、ゲート電極4の幅をl3′
に広く設定したことが第1実施例と異なる。なお、チャ
ネル9cがn- ドレイン層2より電気的に遮蔽されるよ
うに、p型シールド領域7bとp型ベース領域7cで挟
まれた領域に、p型シールド領域7b及びp型ベース領
域7cと一部が重なる領域を持つp型ブリッジ領域12
をイオン注入等の方法により予め形成するようにしてい
る。
【0050】本実施例構造によっても、上記第1実施例
と同様の効果を得ることができる。 (第3実施例)図8は、本発明の第3実施例による電力
用半導体装置の構造図のうち、第1実施例と異なる電流
検出部と補償抵抗部に限定して示した要部断面図であ
る。同図において、図6及び図2と共通の構成部分は同
一指示番号により指示されており、その説明は省略す
る。そうでない符号で指示された構成を説明する。図8
が図2(a)と異なる点は、p型シールド領域7bがp
型シールド領域7b′とp型シールド領域7b″の2つ
に分離されていることであり、これらの2つの領域はそ
れぞれの表面でソース電極6aにオーミック接触する。
本構成によっても、上記第1実施例と同様の効果を得る
ことができる。
【0051】(第4実施例)図9は、本発明の第4実施
例による電力用半導体装置の断面構造図であり、本発明
をトレンチゲート構造のnチャネルの縦型MOSFET
に適用した場合を示す。同図において、図2(a)と構
造上あるいは機能上共通の構成部分は同一指示番号によ
り指示されており、その説明については省略する。
【0052】図9において、その構成と概略の作製方法
を説明する。n-型ドレイン層2の表面において、電力
制御部101のユニットセル20と、被電流検出部21
の所定領域にp型拡散層を形成し、このp型拡散層内に
+ 型拡散層を形成する。これらのp型拡散層とn+
拡散層を貫通してトレンチゲート構造を形成し、この側
壁にゲート酸化膜3,ゲート電極4、及びチャネル9
a,9bを形成する。またトレンチゲート構造の形成と
同時に、p型ベース領域7a,p型シールド領域7b,
+ 型ソース領域8a、及びn+ 型プローブ領域8bを
分離形成する。
【0053】次に、補償抵抗部23を説明する。n-
ドレイン層2の表面において、補償抵抗部23の所定領
域にp型拡散層を形成し、このp型拡散層内にn+ 型拡
散層を形成する。このn+ 型拡散層を貫通し、p型拡散
層の途中で止めるように溝を形成したトレンチゲート構
造を形成し、その側壁にゲート酸化膜3,ゲート電極
4、及びチャネル9cを形成する。またトレンチゲート
構造の形成と同時に、p型ベース領域7c,n+ 型ドレ
イン領域8c、及びn+ 型ソース領域8dを分離形成し
ている。なお、ユニットセル20,被電流検出部21,
電流検出部22及び補償抵抗部23におけるp型拡散
層,n+ 型拡散層,ゲート酸化膜3,ゲート電極4は同
時に形成することができる。
【0054】以上、図7,8、及び9に示した第2,3
及び4実施例においても、本発明の効果は損なわれるこ
となく図3,4と同等の特性が得られ、さらに図5の電
気回路図の構成により第1実施例と同等の温度及びゲー
ト電圧に対する補償効果が得られ、高精度の電流検出機
能を持つnチャネル型の縦型MOSFETを得ることが
できる。
【0055】(第5実施例)図10は、本発明の第5実
施例による電力用半導体装置の断面構造図であり、図2
(a)と共通の構成部分は同一指示番号により指示され
ており、その説明は省略する。以下、本第5実施例の特
徴部分について、その構成と概略の作製方法を説明す
る。
【0056】第5実施例は概略的には、図4に示す検出
電圧VPSと抵抗RRSのゲート電圧特性の数%の差を小さ
くして電流検出精度をより高めるために、補償抵抗部2
3のチャネル部の不純物濃度NACと被電流検出部21の
チャネル部の不純物濃度NAAとを変えることにより閾電
圧を変化する方法に関するものである。
【0057】図10において、ゲート電極4を形成する
前工程において、補償抵抗部23のチャネル9cとなる
部分にn型またはp型の不純物を所定量拡散しておく。
一方、この時、ユニットセル20および被電流検出部2
1の被検出ユニットセルのチャネル9a(第5実施例に
おいては、チャネル9aは被電流検出部21のユニット
セルのチャネルだけでなく、電力制御部101のユニッ
トセル20のチャネルも指示するものとする)となる部
分には不純物拡散は行わない。
【0058】この結果、補償抵抗部23のチャネル9c
の閾電圧VTCをΔVTC(以下、閾電圧シフト量と略称)
だけ変化させることができる。すなわち、
【0059】
【数15】VTC´=VTC−ΔVTC ただしVTC,VTC´は、それぞれ閾電圧制御をしない場
合と、した場合の閾電圧である。なお、ΔVTCはチャネ
ル9cの部分に拡散された不純物(以下、閾電圧制御用
不純物拡散と称す)の量で制御することができる。
【0060】次に、補償抵抗部23の閾電圧変化量ΔV
TCの最適値を決める要因について説明する。まず第1
に、図2(a)に示す補償抵抗部23にブリッジ領域1
2を形成するために、p型シールド領域7bとp型ベー
ス領域7cが横方向拡散により一部が重なるように接近
して形成すると、チャネル9cの不純物濃度分布は接近
させない場合に比べて変化する。すなわち、領域7bと
領域7cを接近させない場合の不純物分布は、図2
(a)の被電流検出部21のチャネル9aに相当しチャ
ネル9aの閾電圧VTaに等しくなるのに対し、一部が重
なるように接近して形成するとΔVTC1 だけ増加する。
すなわち、次式の関係が成立する。
【0061】
【数16】VTC=VTa+ΔVTC1 従って、閾電圧制御用不純物拡散によりチャネル9cの
閾電圧をΔTC1 だけ減少させれば、図4に示す検出電圧
PSと抵抗RRSのゲート電圧特性の差に関して、不純物
分布の変化に起因する成分を無くすことができ、とくに
ゲート電圧の低い電圧領域、たとえば5V以下の領域に
おいて電流検出精度を高めることができる。
【0062】第2に、上記第1実施例においては検出電
圧VPSを図2(a)の被電流検出部21のチャネル9a
の抵抗RCHA の電圧効果VCHA のみについて考慮した
が、厳密に言えばアキュムレーション領域11の抵抗R
ACC が抵抗RCHA に比べて小さいながら存在し、その電
圧降下VACC を加えた電圧が検出電圧VPSに等しい。す
なわち、
【0063】
【数17】VPS=VCHA +VACC となる。
【0064】これに対して、抵抗RRSの成分はチャネル
9cの抵抗RCHC のみである。ここで、ゲート電圧依存
性はアキュムレーション領域に比べてチャネルの方が大
きいから、ゲート電圧依存性は抵抗RRSに比べて検出電
圧VPSの方が小さい。数式1からチャネル抵抗RCH
(VG −VT )に反比例するから、VTを小さく設定す
ればRCHのゲート電圧依存性を減少させることができ
る。この関係を利用して、図4に示す検出電圧VPSと抵
抗RRSのゲート電圧特性の差を小さくすべく、閾電圧制
御用不純物拡散により補償抵抗部23のチャネル9cの
閾電圧VTCをΔVTC2 だけ減少させる。すなわち、
【0065】
【数18】VTC´=VTC−ΔVTC2 この方法により、図4に示す検出電圧VPSと抵抗RRS
ゲート電圧特性の差に関して、アキュムレーション領域
11の有無に起因する成分を無くすことができ、とくに
ゲート電圧の高い電圧領域、たとえば5V以上の領域に
おいて電流検出精度を高めることができる。
【0066】以上の説明より、数式16に示すΔVTC1
と数式18に示すΔVTC2 を加算した値を数式15に示
す閾電圧シフト量ΔVTCとする。
【0067】
【数19】ΔVTC=ΔVTC1 +ΔVTC2 すなわち、図10に示す本実施例の補償抵抗部23は、
前述したように閾電圧制御用不純物拡散により閾電圧V
TCを数式19に示すΔVTCだけシフトさせた結果、図4
に示す検出電圧VPSと抵抗RRSのゲート電圧特性の差を
極めて小さくすることができる。そして、図10に示す
構造を備えた電力用半導体装置を使用して図5に示す電
気回路を構成すれば、極めて高精度の電流検出が可能に
なる。
【0068】(第6実施例)図11は、本発明の第6実
施例による電力用半導体装置の断面構造図であり、図2
(a)と共通の構成部分は同一指示番号により指示され
ており、その説明は省略する。以下、本第6実施例の特
徴部分において、その構成と概略の作製方法を説明す
る。
【0069】第6実施例は概略的には、上記第5実施例
と同様に図4に示す検出電圧VPSと抵抗RRSのゲート電
圧特性の数%の差を小さくして電流検出精度を高めるこ
とを目的とし、補償抵抗部23のゲート酸化膜の厚さを
変えることにより閾電圧を変化させる方法に関するもの
である。
【0070】図11において、ゲート酸化膜を形成する
工程において、補償抵抗部23のゲート酸化膜3´の厚
さTOXC をユニットセル20(第6実施例においては、
ユニットセル20は電力制御部101のユニットセルだ
けでなく、被電流検出部21のユニットセルも指示する
ものとする)のゲート酸化膜3の厚さTOXA よりも薄く
設定する。すなわち、
【0071】
【数20】TOXC <TOXA この結果、数式2に従って補償抵抗部23のチャネル9
cの閾電圧VTCをΔVTC(以下、閾電圧シフト量と略
称)だけ変化させることができる。すなわち、
【0072】
【数21】VTC´=VTC−ΔVTC ただしVTC,VTC´は、それぞれTOXC =TOXA の場合
と、TOXC <TOXA の場合の閾電圧である。
【0073】数式21は前述の第5実施例の数式15と
同じであるから、第6実施例においても数式19で与え
られる閾電圧シフト量ΔVTCを与えれば、第5実施例と
同じ効果が得られ、図4に示す検出電圧VPSと抵抗RRS
のゲート電圧特性の差を極めて小さくすることができ
る。そして、図11に示す構造を備えた電力用半導体装
置を使用して図5に示す電気回路を構成すれば、極めて
高精度の電流検出が可能になる。
【0074】以上、図11に示す構造のみについて説明
したが、勿論図7,図8および図9に示す別の構造に適
用しても図11と同様の効果が得られ、高精度の電流検
出が可能になる。
【0075】(第7実施例)図12は本発明第7実施例
による電力用半導体装置の断面構造図であり、図2
(a)と共通の構成部分については同一指示番号が付し
てある。以下、本実施例の特徴とする構成と概略の作製
方法について説明する。
【0076】第7実施例は概略的には図4に示す検出電
圧VPSと抵抗RRSのゲート電圧特性の数%の差を小さく
して電流検出精度を高めることを目的とし、チャネル抵
抗R CHC からなる補償抵抗部23に直列に拡散抵抗を付
加するものである。図12において、領域24に形成し
たp型拡散層7eがこの拡散抵抗に相当する。尚、この
p型拡散層7eはp型領域7a,7b,7cの拡散と同
時に形成することができ、後述する抵抗値Reを有する
ように、不純物濃度,大きさ(形状)等を決定するよう
にすればよい。また、領域24の拡散層7eと領域23
のn+ 型ドレイン領域8cとの接続を行う電極6dは、
ソース電極6aと同時に形成することができる。本構造
の構成にあたって、実質的に工程数が増加することはな
い。
【0077】次に、p型拡散層7eにて設定する抵抗値
Reについて説明する。上述の第5実施例にて数式17
により示したように、図2(a)においてゲート電圧依
存性はチャネル抵抗RCHC すなわち補償抵抗RRSに比べ
て検出電圧VPSの方が小さくなる。一方、図12におい
て補償抵抗RRSはチャネル抵抗RCHC のみならず拡散抵
抗Reが含まれることになる。すなわち、
【0078】
【数22】RRS=RCHC +Re ここで、Reはゲート電圧に依存しない抵抗であるた
め、補償抵抗RRSのゲート電圧依存性はRCHC の大きさ
を一定にし、Reの大きさを大きくすることにより小さ
くすることができる。従って、Reの大きさを同じくゲ
ート電圧に依存しないアキュムレーション領域11の抵
抗RACC に応じて適当に設定し、拡散層7eの形状を制
御することにより検出電圧VPSのゲート電圧依存性と抵
抗RRSのゲート電圧依存性の差を小さくすることがで
き、とくにゲート電圧の高い領域,例えば5V以上にお
いて電流検出精度を向上することができる。
【0079】また、p型拡散層7eにより図3に示す検
出電圧VPSと抵抗RRSの温度依存性の数%の差を小さく
することができる。数式17より検出電圧VPSの温度依
存性はVCHA の温度依存性とVACC の温度依存性の和で
表され、一方、抵抗RRSの温度依存性は数式22よりR
CHC の温度依存性とReの温度依存性の和で表される。
両者の温度依存性の差を小さくするためには、VCHA,
ACC,CHC の温度依存性を一定にし、ReのTCR(抵
抗温度係数)を所定の値にして、VPS,RRS各々の温度
依存性を合わせこむようにすればよい。
【0080】次にこの拡散抵抗ReのTCRの設定につ
いて説明する。一般に拡散抵抗は不純物濃度の増加とと
もにTCRが減少することが知られている。従って、p
型拡散層7eの不純物濃度を設定することにより実現で
きる。
【0081】図12において、p型領域7a,7b,7
cは実際には、ドレイン−ソース間耐圧を決める深い拡
散層とチャネル部を形成する浅い拡散層から成り立って
いる。これら両者間は、浅い方がより低不純物濃度とい
うように不純物濃度が異なり、従って各々のTCR(T
CR1,TCR2 ;TCR1 <TCR2 )は異なることに
なる。
【0082】すなわち、p型拡散層7eに設定する所定
のTCRがTCR1とTCR2 の間にある場合は、拡散
層7eにおける深い拡散と浅い拡散を任意の比にて組み
合わせることにより温度依存性の数%の差をなくすこと
ができる。また、所定の不純物濃度を有する拡散層を形
成するようにしても、所定のTCRを得ることができ
る。
【0083】例えば、VCHA の温度依存性すなわちR
CHA のTCRとRCHC のTCRが同等の場合にあって
は、拡散抵抗Reの大きさをアキュムレーション領域1
1の抵抗値RACC の大きさに応じて設定し、かつ、これ
らRe,RACC の各TCRが同等となるように、p型拡
散層7eの形状,不純物濃度を設定すればよい。
【0084】このように本実施例によれば、図4に示す
検出電圧VPSと抵抗RRSのゲート電圧特性の差を極めて
小さくすることができると同時に、図3に示す両者の温
度特性の差をも極めて小さくすることができる。そし
て、図12に示す構造を備えた電力用半導体装置を使用
して図5に示す電気回路を構成すれば、極めて高精度の
電流検出が可能となる。
【0085】以上、種々の実施例では、電力制御部のユ
ニットセルのチャネル部と同一構造のチャネル部を含む
補償抵抗部を備え、該補償抵抗部の抵抗と前記電力制御
部のユニットセルのチャネル部の抵抗において、それぞ
れの抵抗特性が互いに等しくなるように構成された絶縁
ゲート型の電力用半導体装置を、好適な適用例としてn
チャネル型の縦型MOSFETに適用した場合を説明し
たが、本技術分野に専門知識を有する者にとっては多く
の変更や変形および実施例間の組み合わせの実施を行う
ことができる。
【0086】たとえば、前記実施例においては、nチャ
ネル型の場合のみを示したが、pチャネル型にも適用可
能である。すなわち、縦型MOSFETを構成する各層
と各領域の半導体の型をp型のものはn型に、n型のも
のはp型に変更すればよい。また、前記実施例において
は、縦型MOSFETの場合のみを示したが、絶縁ゲー
ト型バイポーラトランジスタにも適用可能である。この
場合、縦型MOSFETと異なる点は、基板の半導体型
が逆であることである。
【0087】また前記第1〜第4実施例においては電力
制御部を構成するユニットセルのチャネル部と同一構造
のチャネル部を含む補償抵抗部としたが、必ずしも同一
構造であることが重要ではなく、前記ユニットセルとチ
ャネル部のチャネル抵抗の電気的特性の対称性が良くな
るように構成すれば同様の補償効果が得られることは言
うまでもない。
【0088】また図5に示す回路図において、VPSとV
RSの電圧を等しくするように制御する場合についてのみ
述べたが、本質的にはVPSとVRSが一定の比になるよう
にすれば同一の効果が得られる。たとえばVPSをアッテ
ネータで減衰させた後に演算増幅器201の+入力端子
に入力しても同様な効果が得られる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による絶縁
ゲート構造の電力用半導体装置は、絶縁ゲート構造のチ
ャネル部を含む補償抵抗部を備え、該補償抵抗部の抵抗
と前記電力制御部のユニットセルのチャネル部の抵抗に
おいて、各々の抵抗特性が互いに等しくなるように構成
しているために、温度やゲート電圧が変化しても電圧
出部の電圧検出誤差は補償することができ、高精度な電
流検出を行うことができるという優れた効果が奏され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好適な電力用半導体装置の第1実
施例を示すnチャネル型の縦型MOSFETの平面図で
ある。
【図2】図(a)は図1におけるA−A断面図、図
(b)は同B−B断面図である。
【図3】本発明第1実施例による電力用半導体装置のP
ーS端子間の検出電圧VPSとR−S端子間の抵抗RRS
温度特性図である。
【図4】本発明第1実施例による電力用半導体装置のP
ーS端子間の検出電圧VPSとR−S端子間の抵抗RRS
ゲート電圧特性図である。
【図5】本発明第1実施例による電力用半導体装置を使
用して、高精度の電流検出信号を出力するための電気回
路図である。
【図6】従来のチャネル抵抗を利用して電流検出を行う
電流検出機能付きnチャネル型の縦型MOSFETの断
面図である。
【図7】本発明による好適な電力用半導体装置の第2実
施例を示すnチャネル型の縦型MOSFETの要部断面
図である。
【図8】本発明による好適な電力用半導体装置の第3実
施例を示すnチャネル型の縦型MOSFETの要部断面
図である。
【図9】本発明による好適な電力用半導体装置の第4実
施例を示すnチャネル型の縦型MOSFETの要部断面
図である。
【図10】本発明による好適な電力用半導体装置の第5
実施例を示すnチャネル型の縦型MOSFETの要部断
面図である。
【図11】本発明による好適な電力用半導体装置の第6
実施例を示すnチャネル型の縦型MOSFETの要部断
面図である。
【図12】本発明による好適な電力用半導体装置の第7
実施例を示すnチャネル型の縦型MOSFETの要部断
面図である。
【符号の説明】
1 n+ 型基板 2 n- 型ドレイン層 3 ゲート酸化膜 4 ゲート電極 5 層間絶縁膜 6a ソース電極 6b プローブ電極 6c 補償抵抗電極 7a,7c p型ベース領域 7b,7b′,7b″ p型シールド領域 8a,8d n+ 型ソース領域 8b n+ 型プローブ領域 8c n+ 型ドレイン領域 9a〜9c チャネル 10 ドレイン電極 11 アキュムレーション領域 12 p型ブリッジ領域 D ドレイン端子 S ソース端子 G ゲート端子 p プローブ端子 R 補償抵抗端子 20 ユニットセル 21 被電流検出部 22 電流検出部 23 補償抵抗部 100 電力用半導体装置 101 電力制御部 201 演算増幅器 202 トランジスタ 203 固定抵抗 210,211 直流電源

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 この半導体基板に形成され、絶縁ゲート構造を有する縦
    型のユニットセルが複数個並列接続されて構成された電
    力制御部と、 上記電力制御部の通電電流を検出すべく、上記半導体基
    板に、上記電力制御部を構成する上記ユニットセルの少
    なくとも一部に隣接して形成され、この隣接するユニッ
    トセルに形成されるチャネル部のチャネル抵抗による電
    圧降下を検出する電圧検出部と、 上記電圧検出部の電圧検出誤差を補償すべく、上記半導
    体基板に、絶縁ゲート構造のチャネル部を含み、上記電
    力制御部のユニットセルにおけるチャネル抵抗と互いに
    等しい抵抗特性を有するようにして構成された補償抵抗
    部とを具備したことを特徴とする電力用半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記ユニットセルのチャネル部と前記補
    償抵抗部のチャネル部が自己整合拡散により同時に形成
    されたことを特徴とする請求項1記載の電力用半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ユニットセルのチャネル部がトレン
    チゲート構造であることを特徴とする請求項1に記載の
    電力用半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のユニットセルから成る電力制
    御部、電圧検出部及び補償抵抗部が第1導電型の第1ド
    レイン層表面の所定の領域に形成されており、 前記ユニットセルは、前記第1ドレイン層表面の上にゲ
    ート絶縁膜を介してゲート電極が形成され、前記第1ド
    レイン層表面に第2導電型の第1ベース領域、第1導電
    型の第1ソース領域及び前記ゲート電極端部の下部に位
    置する第1チャネルが、前記ゲート電極に自己整合的に
    形成され、 前記電圧検出部は、前記第1ドレイン層表面の上に前記
    ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極が形成され、前記
    第1ドレイン層表面に第2導電型のシールド領域、第1
    導電型のプローブ領域及び前記ゲート電極の下部に位置
    する第2チャネルが、前記ゲート電極に自己整合的に形
    成され、該第2チャネルと前記第1チャネルが所定の距
    離だけ離間されて形成され、 前記補償抵抗部は、前記第1ドレイン層表面の上に前記
    ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極が形成され、該ゲ
    ート電極で制御される横型MOSFETを形成するべく
    該ゲート電極の両端部において、該両端部の一方では前
    記第1ドレイン層表面に第2導電型の第2ベース領域、
    第1導電型の第2ドレイン領域及び前記両端部の一方の
    前記ゲート電極の下部に位置する第3チャネルが前記ゲ
    ート電極に自己整合的に形成され、一方、前記ゲート電
    極の他方では、前記第1ドレイン層表面に第2導電型の
    第3ベース領域、第1導電型の第2ソース領域及び前記
    両端部の他方の前記ゲート電極の下部に位置する第4チ
    ャネルが前記ゲート電極に自己整合的に形成されるとと
    もに、第3,第4チャネルからなる前記横型MOSFE
    Tのチャネルが前記第1ドレイン層より電気的に遮蔽さ
    れており、 前記第1ベース領域、第1ソース領域、シールド領域、
    第2ベース領域、第3ベース領域及び第2ソース領域を
    共通にしてオーミック接触するソース電極と、 前記プローブ領域とオーミック接触するプローブ電極
    と、 前記第2ドレイン領域とオーミック接触する補償抵抗電
    極とを備えることを特徴とする請求項2に記載の電力用
    半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第2ベース領域と前記第3ベース領
    域が接触し、互いに重なり合った領域を持つことによ
    り、前記横型MOSFETのチャネルが前記第1ドレイ
    ン層よりPN分離される構造であることを特徴とする請
    求項4に記載の電力用半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第2ベース領域と前記第3ベース領
    域は離間しており、該離間領域において前記第2ベース
    領域と第3ベース領域とを同一導電型の半導体層で接続
    するべく、第2導電型のブリッジ領域が形成されたこと
    を特徴とする請求項4に記載の電力用半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記複数のユニットセルから成る電力制
    御部、電圧検出部及び補償抵抗部が第1導電型の第1ド
    レイン層表面の所定の領域に形成されており、 前記ユニットセルは、トレンチゲート構造であり、 前記電圧検出部は、前記電力制御部の一部のユニットセ
    ルにおいて、該ユニットセルのトレンチゲート構造の一
    方の側壁に形成される第1チャネルの電圧降下を、他方
    の側壁に形成される第2チャネルを経由してプローブ電
    極に出力する構造であり、 前記補償抵抗部は、前記トレンチゲート構造のユニット
    セルと連動して作動する絶縁ゲート構造のチャネル部を
    持ち、該チャネル部のチャネル抵抗を前記補償抵抗部の
    抵抗として補償抵抗端子に接続された構成であり、かつ
    該チャネル抵抗がドレイン電極電位の影響を阻止する遮
    蔽領域を備えていることを特徴とする請求項3に記載の
    電力用半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記補償抵抗部のチャネル部の閾電圧を
    前記電力制御部のユニットセルのチャネル部の閾電圧と
    異なるようにしたことを特徴とする請求項4乃至7の何
    れかに記載の電力用半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記補償抵抗部のチャネル部の閾電圧を
    前記電力制御部のユニットセルのチャネル部の閾電圧と
    異ならせるべく、前記補償抵抗部のチャネル部に不純物
    を拡散したことを特徴とする請求項8に記載の電力用半
    導体装置。
  10. 【請求項10】 前記補償抵抗部のチャネル部の閾電圧
    を前記電力制御部のユニットセルのチャネル部の閾電圧
    と異ならせるべく戦記補償抵抗部のチャネル部のゲート
    酸化膜の厚さを前記電圧検出部のユニットセルのチャネ
    ル部のゲート酸化膜の厚さと異なるようにしたことを特
    徴とする請求項8に記載の電力用半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記第1ドレイン層表面に第2導電型
    の第4ベース領域を備え、この第4ベース領域を介して
    前記第2ドレイン領域は前記補償抵抗電極と電気接続す
    るようにしたことを特徴とする請求項4乃至7の何れか
    に記載の電力用半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記補償抵抗に比較電流を供給する電
    流供給手段と、前記プローブ電極に出力される信号と前
    記補償抵抗の電圧降下の電圧が一定の比率になるように
    前記電流供給手段を制御することにより前記比較電流を
    増減させる演算制御手段とをさらに備え、前記比較電流
    値を前記電力制御部の通電電流に対応した電流検出信号
    とすることを特徴とする請求項4乃至11の何れかに記
    載の電力用半導体装置。
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