JP2715272B2 - 対地震用扉枠 - Google Patents
対地震用扉枠Info
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- JP2715272B2 JP2715272B2 JP15244795A JP15244795A JP2715272B2 JP 2715272 B2 JP2715272 B2 JP 2715272B2 JP 15244795 A JP15244795 A JP 15244795A JP 15244795 A JP15244795 A JP 15244795A JP 2715272 B2 JP2715272 B2 JP 2715272B2
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- Japan
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- door frame
- frame
- earthquake
- door
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- Door And Window Frames Mounted To Openings (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンションの玄関やホ
テル各部屋の出入口などに設置される対地震用扉枠に関
するものである。
テル各部屋の出入口などに設置される対地震用扉枠に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】マンションの玄関や防火区域の出入口な
どに用いる扉枠は、例えば、図7の縦断面図(a)や横
断面図(b)に示すように、断面略コ字状の縦枠Fa,
Fbと上下枠Fc,Fdとが一体化されて構成されてい
る。ここで、玄関ドアの場合には、通常、扉Dの室外側
と室内側との間に段差を設けてあり、この段差が扉Dの
周縁が当接されるようになっている。そして、戸先側縦
枠Fbに錠前が取り付けられ、吊元側縦枠Faに蝶番が
取り付けられるようになっている。扉枠Fa〜Fdを躯
体に取り付けるには、長手方向に複数個設けられる取付
部材FTを介して行う。取付部材FTは、例えば、平板
の一部に切り起こし片を備えてなる断面略T字状の部材
であり、この取付部材FTを、躯体に埋設されているア
ンカANに溶接して接合する。そして、扉枠の内部など
にモルタルを充填すると共に、扉枠の周囲をコーキング
Cなどで仕上げる。
どに用いる扉枠は、例えば、図7の縦断面図(a)や横
断面図(b)に示すように、断面略コ字状の縦枠Fa,
Fbと上下枠Fc,Fdとが一体化されて構成されてい
る。ここで、玄関ドアの場合には、通常、扉Dの室外側
と室内側との間に段差を設けてあり、この段差が扉Dの
周縁が当接されるようになっている。そして、戸先側縦
枠Fbに錠前が取り付けられ、吊元側縦枠Faに蝶番が
取り付けられるようになっている。扉枠Fa〜Fdを躯
体に取り付けるには、長手方向に複数個設けられる取付
部材FTを介して行う。取付部材FTは、例えば、平板
の一部に切り起こし片を備えてなる断面略T字状の部材
であり、この取付部材FTを、躯体に埋設されているア
ンカANに溶接して接合する。そして、扉枠の内部など
にモルタルを充填すると共に、扉枠の周囲をコーキング
Cなどで仕上げる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の扉枠は、断面略コ字状の内側領域がモルタルなどの
充填領域となることから、躯体と扉枠との間に空間や隙
間のない構造となっている。このため、例えば、扉Dを
閉めた状態で地震により建物に強大な衝撃が加えられた
ような場合には、押圧力が直接加わることによって扉枠
が変形したり歪むことになり、扉Dの外周面との間に適
正な間隙が保てなくなることがある。すると、居住者が
脱出しようとしても扉が開かないことになり、早期に避
難できないために二次災害を招く恐れが生じていた。本
発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、地震など
による振動や衝撃により扉枠が変形する問題を防止し
て、脱出時に支障なく扉を開けることのできる対地震用
扉枠を提供することを目的としている。
来の扉枠は、断面略コ字状の内側領域がモルタルなどの
充填領域となることから、躯体と扉枠との間に空間や隙
間のない構造となっている。このため、例えば、扉Dを
閉めた状態で地震により建物に強大な衝撃が加えられた
ような場合には、押圧力が直接加わることによって扉枠
が変形したり歪むことになり、扉Dの外周面との間に適
正な間隙が保てなくなることがある。すると、居住者が
脱出しようとしても扉が開かないことになり、早期に避
難できないために二次災害を招く恐れが生じていた。本
発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、地震など
による振動や衝撃により扉枠が変形する問題を防止し
て、脱出時に支障なく扉を開けることのできる対地震用
扉枠を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、本発明の対地震用扉枠は、上下枠と左右縦枠
とによって矩形状に形成された扉枠本体(Fa,Fb,
Fc,Fd)と、前記扉枠本体の外側に連設される緩衝
体(BU)とからなる対地震用扉枠(FL)であって、
前記緩衝体は、互いの開口端を対面させて長手方向に延
設される断面コ字状の一対の取付枠(1,2)と、前記
一対の取付枠の間に位置して、両取付枠にそれぞれ固着
される圧力消勢部材(3)とで構成され、前記両取付枠
(1,2)は、一方の開口端が他方の開口端に嵌合され
て非固着状態にあり、前記圧力消勢部材(3)は、前記
両取付枠を近接させる向きの押圧力に応答して変形可能
に形成されている。緩衝体は、少なくとも、上下枠、左
右縦枠のいずれか一つに連設されていれば足りるが、典
型的には、戸先側縦枠のみに連設される第1の態様、戸
先側縦枠及び上枠に連設される第2の態様、戸先側縦枠
及び上下枠に連設される第3の態様が考えられる。いず
れにしても、一対の取付枠は、一方の開口端が他方の開
口端に嵌合されて非固着状態にあり、また、圧力消勢部
材は変形可能に形成されているので、地震などによって
衝撃力が加わっても、これが圧力消勢部材の変形に吸収
されることによって、扉枠本体の変形を防止する。
するため、本発明の対地震用扉枠は、上下枠と左右縦枠
とによって矩形状に形成された扉枠本体(Fa,Fb,
Fc,Fd)と、前記扉枠本体の外側に連設される緩衝
体(BU)とからなる対地震用扉枠(FL)であって、
前記緩衝体は、互いの開口端を対面させて長手方向に延
設される断面コ字状の一対の取付枠(1,2)と、前記
一対の取付枠の間に位置して、両取付枠にそれぞれ固着
される圧力消勢部材(3)とで構成され、前記両取付枠
(1,2)は、一方の開口端が他方の開口端に嵌合され
て非固着状態にあり、前記圧力消勢部材(3)は、前記
両取付枠を近接させる向きの押圧力に応答して変形可能
に形成されている。緩衝体は、少なくとも、上下枠、左
右縦枠のいずれか一つに連設されていれば足りるが、典
型的には、戸先側縦枠のみに連設される第1の態様、戸
先側縦枠及び上枠に連設される第2の態様、戸先側縦枠
及び上下枠に連設される第3の態様が考えられる。いず
れにしても、一対の取付枠は、一方の開口端が他方の開
口端に嵌合されて非固着状態にあり、また、圧力消勢部
材は変形可能に形成されているので、地震などによって
衝撃力が加わっても、これが圧力消勢部材の変形に吸収
されることによって、扉枠本体の変形を防止する。
【0005】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。 〔第1実施例〕図1、図2は、第1実施例に係る対地震
用扉枠FL1 の横断面図と縦断面図とを図示したもので
ある。この対地震用扉枠FL1 は、上下枠Fc,Fd及
び縦枠Fa,Fbからなる扉枠本体Fと、戸先側縦枠F
bの外側に設けられる中空の緩衝体BU1 とが、一体化
されて構成されている。この対地震用扉枠FL1 は、例
えば、マンションの玄関口などに適用されるものである
が、本実施例は、戸先側縦枠Fbの外側にだけ緩衝体B
U1 を設けた点に特徴がある。縦枠Fa,Fb及び上下
枠Fc,Fdの構造は、図7に示す従来の扉枠と同様で
あって、断面略コ字状の鋼材で構成されている。そし
て、吊元側縦枠Fa及び上下枠Fc,Fdにおいては、
複数個の取付部材FTが長手方向に離間して固着されて
いる。また、扉Dの室外側と室内側との間に段差を設け
てあり、そこには、合成ゴムなどからなる当接部材Gが
嵌着されている。
しながら説明する。 〔第1実施例〕図1、図2は、第1実施例に係る対地震
用扉枠FL1 の横断面図と縦断面図とを図示したもので
ある。この対地震用扉枠FL1 は、上下枠Fc,Fd及
び縦枠Fa,Fbからなる扉枠本体Fと、戸先側縦枠F
bの外側に設けられる中空の緩衝体BU1 とが、一体化
されて構成されている。この対地震用扉枠FL1 は、例
えば、マンションの玄関口などに適用されるものである
が、本実施例は、戸先側縦枠Fbの外側にだけ緩衝体B
U1 を設けた点に特徴がある。縦枠Fa,Fb及び上下
枠Fc,Fdの構造は、図7に示す従来の扉枠と同様で
あって、断面略コ字状の鋼材で構成されている。そし
て、吊元側縦枠Fa及び上下枠Fc,Fdにおいては、
複数個の取付部材FTが長手方向に離間して固着されて
いる。また、扉Dの室外側と室内側との間に段差を設け
てあり、そこには、合成ゴムなどからなる当接部材Gが
嵌着されている。
【0006】戸先側縦枠Fbの外側に設けられる緩衝体
BU1 は、長手方向に延設される断面コ字状の第1取付
枠1及び第2取付枠2と、第1取付枠1及び第2取付枠
2の内側に固着される圧力消勢部材3とで構成されてい
る。図3に示すように、圧力消勢部材3は断面コ字状の
鋼材であって、背面部3aと、両端部3b,3bと、当
接部(切り起こし片)3cとを備えている。当接部3c
は、背面部3aの一部を切り起こして略台形状に屈曲し
たものであり、立上げ部3c1 と、頂部3c2とを備え
ている。なお、立上げ部3c1 と開口部3dとで鋭角を
なし、頂部3c2 は、背面部3aと平行に形成されてい
る。図1に示すように、第1取付枠1は、断面コ字状に
屈曲されてなる鋼材であり、その開口側の内周面には、
圧力消勢部材3の両端部3b,3bが溶接されて固着さ
れている。なお、4〜5個の圧力消勢部材3が、長手方
向に離間して固着されている。第2取付枠2も、断面コ
字状に屈曲されてなる鋼材であって、長手方向の数箇所
には、断面L字形の取付部材2aが固着されている。
BU1 は、長手方向に延設される断面コ字状の第1取付
枠1及び第2取付枠2と、第1取付枠1及び第2取付枠
2の内側に固着される圧力消勢部材3とで構成されてい
る。図3に示すように、圧力消勢部材3は断面コ字状の
鋼材であって、背面部3aと、両端部3b,3bと、当
接部(切り起こし片)3cとを備えている。当接部3c
は、背面部3aの一部を切り起こして略台形状に屈曲し
たものであり、立上げ部3c1 と、頂部3c2とを備え
ている。なお、立上げ部3c1 と開口部3dとで鋭角を
なし、頂部3c2 は、背面部3aと平行に形成されてい
る。図1に示すように、第1取付枠1は、断面コ字状に
屈曲されてなる鋼材であり、その開口側の内周面には、
圧力消勢部材3の両端部3b,3bが溶接されて固着さ
れている。なお、4〜5個の圧力消勢部材3が、長手方
向に離間して固着されている。第2取付枠2も、断面コ
字状に屈曲されてなる鋼材であって、長手方向の数箇所
には、断面L字形の取付部材2aが固着されている。
【0007】緩衝体BU1 の組付けは、取付枠1,2の
開口部を対面させて第1取付枠1の外側に第2取付枠2
を嵌着させ、この状態において、圧力消勢部材3の頂部
3c2 の一点を第2取付枠2にスポット溶接して行う。
つまり、複数個の圧力消勢部材3と第2取付枠2とは、
各1箇所のスポット溶接点で固着され、圧力消勢部材3
と第1取付枠1とは、圧力消勢部材3の両端部3b,3
bで固着されているが、第1取付枠1と第2取付枠2と
は、直接的には固着されていない。なお、緩衝体BU1
の戸先側縦枠Fbへの取り付けは、戸先側縦枠Fbを第
1取付枠1の背面1aに当接させた状態で、戸先側縦枠
Fbの端部T1 ,T2 を第1取付枠1に溶接して行う。
現場にて、この対地震用扉枠FL1 を取り付けるには、
例えば、以下の方法を採る。先ず、対地震用扉枠FL1
を位置決して、第2取付枠2の取付部材2aとアンカA
Nとを溶接により接合させる。同様に、吊元側縦枠Fa
や上下枠Fc,Fdについても、それぞれの取付部材F
TとアンカANとを溶接により接合させる。その後、対
地震用扉枠FL1 の回りをモルタルなどで仕上げ、更
に、コーキングCなどを設けて対地震用扉枠FL1 の工
事を完了させる。なお、戸先側縦枠Fbや緩衝体BU1
の内部は、モルタルなどの充填されない中空状態のまま
である。
開口部を対面させて第1取付枠1の外側に第2取付枠2
を嵌着させ、この状態において、圧力消勢部材3の頂部
3c2 の一点を第2取付枠2にスポット溶接して行う。
つまり、複数個の圧力消勢部材3と第2取付枠2とは、
各1箇所のスポット溶接点で固着され、圧力消勢部材3
と第1取付枠1とは、圧力消勢部材3の両端部3b,3
bで固着されているが、第1取付枠1と第2取付枠2と
は、直接的には固着されていない。なお、緩衝体BU1
の戸先側縦枠Fbへの取り付けは、戸先側縦枠Fbを第
1取付枠1の背面1aに当接させた状態で、戸先側縦枠
Fbの端部T1 ,T2 を第1取付枠1に溶接して行う。
現場にて、この対地震用扉枠FL1 を取り付けるには、
例えば、以下の方法を採る。先ず、対地震用扉枠FL1
を位置決して、第2取付枠2の取付部材2aとアンカA
Nとを溶接により接合させる。同様に、吊元側縦枠Fa
や上下枠Fc,Fdについても、それぞれの取付部材F
TとアンカANとを溶接により接合させる。その後、対
地震用扉枠FL1 の回りをモルタルなどで仕上げ、更
に、コーキングCなどを設けて対地震用扉枠FL1 の工
事を完了させる。なお、戸先側縦枠Fbや緩衝体BU1
の内部は、モルタルなどの充填されない中空状態のまま
である。
【0008】続いて、図1の構成からなる対地震用扉枠
FL1 について、地震発生時における作用を説明する。
地震の衝撃によって、例えば、図1において左向きの押
圧力が加わったとする(図4(a)参照)。すると、こ
の押圧力は、第2取付枠2→圧力消勢部材3→第1取付
枠1を介して戸先側縦枠Fbに伝えられる。しかし、第
1と第2の取付枠1,2は、直接的には固着されておら
ず、また、圧力消勢部材3の当接部3cが略台形状に形
成されているので、圧力消勢部材3が、例えば、図4
(b)のように湾曲変形されて前記の押圧力が有効に緩
衝される。図1の右向きに押圧力が加わった場合も同様
であって、この押圧力は、吊元側縦枠Fa→上下枠F
c,Fd→戸先側縦枠Fb→第1取付枠1→圧力消勢部
材3→第2取付枠2を介して右側の躯体に加わると考え
られるが、圧力消勢部材3が湾曲変形されることによっ
て押圧力が有効に緩衝される。つまり、水平方向に強大
な衝撃が加わったような場合でも、戸先側縦枠Fbと扉
Dとが圧着されることが防止されて扉の開放が可能とな
る。
FL1 について、地震発生時における作用を説明する。
地震の衝撃によって、例えば、図1において左向きの押
圧力が加わったとする(図4(a)参照)。すると、こ
の押圧力は、第2取付枠2→圧力消勢部材3→第1取付
枠1を介して戸先側縦枠Fbに伝えられる。しかし、第
1と第2の取付枠1,2は、直接的には固着されておら
ず、また、圧力消勢部材3の当接部3cが略台形状に形
成されているので、圧力消勢部材3が、例えば、図4
(b)のように湾曲変形されて前記の押圧力が有効に緩
衝される。図1の右向きに押圧力が加わった場合も同様
であって、この押圧力は、吊元側縦枠Fa→上下枠F
c,Fd→戸先側縦枠Fb→第1取付枠1→圧力消勢部
材3→第2取付枠2を介して右側の躯体に加わると考え
られるが、圧力消勢部材3が湾曲変形されることによっ
て押圧力が有効に緩衝される。つまり、水平方向に強大
な衝撃が加わったような場合でも、戸先側縦枠Fbと扉
Dとが圧着されることが防止されて扉の開放が可能とな
る。
【0009】〔第2実施例〕図5は、第2実施例に係る
対地震用扉枠FL2 について、縦断面図のみを図示した
ものである。第2実施例に係る対地震用扉枠FL2 の横
断面図は、図1に示す通りであって、本実施例の特徴
は、戸先側縦枠Fbの外側だけでなく、上枠Fcの外側
にも緩衝体BU3 を設けた点にある。図5に示す緩衝体
BU3 の構成は、図1に示す緩衝体BU1 とほぼ同じで
あるが、上枠Fcの外側に設ける緩衝体BU3 において
は、2〜3個の圧力消勢部材3が第1取付枠1に離間し
て固着されている。なお、上枠Fcと緩衝体BU3 の関
係は、図1における戸先縦枠Fbと緩衝体BU1 の関係
と同じである。この実施例では、戸先側縦枠の外側に加
えて、上枠Fcの外側にも緩衝体BU3 が設けられてい
るので、水平方向の衝撃に対しては戸先縦枠Fbの緩衝
体BU1 が機能し、一方、垂直方向に衝撃に対しては緩
衝体BU3 の圧力消勢部材3が湾曲変形されて押圧力を
有効に緩衝させる。従って、第2実施例の対地震用扉枠
FL2 によれば、どのような種類の地震が襲ってきた場
合にも、左右縦枠Fa,Fbや上下枠Fc,Fdが扉D
に圧着されることが防止されて、扉Dの開放が常に確保
される。
対地震用扉枠FL2 について、縦断面図のみを図示した
ものである。第2実施例に係る対地震用扉枠FL2 の横
断面図は、図1に示す通りであって、本実施例の特徴
は、戸先側縦枠Fbの外側だけでなく、上枠Fcの外側
にも緩衝体BU3 を設けた点にある。図5に示す緩衝体
BU3 の構成は、図1に示す緩衝体BU1 とほぼ同じで
あるが、上枠Fcの外側に設ける緩衝体BU3 において
は、2〜3個の圧力消勢部材3が第1取付枠1に離間し
て固着されている。なお、上枠Fcと緩衝体BU3 の関
係は、図1における戸先縦枠Fbと緩衝体BU1 の関係
と同じである。この実施例では、戸先側縦枠の外側に加
えて、上枠Fcの外側にも緩衝体BU3 が設けられてい
るので、水平方向の衝撃に対しては戸先縦枠Fbの緩衝
体BU1 が機能し、一方、垂直方向に衝撃に対しては緩
衝体BU3 の圧力消勢部材3が湾曲変形されて押圧力を
有効に緩衝させる。従って、第2実施例の対地震用扉枠
FL2 によれば、どのような種類の地震が襲ってきた場
合にも、左右縦枠Fa,Fbや上下枠Fc,Fdが扉D
に圧着されることが防止されて、扉Dの開放が常に確保
される。
【0010】〔第3実施例〕図6は、第3実施例に係る
対地震用扉枠FL3 について、横断面図のみを図示した
ものである。第3実施例に係る対地震用扉枠FL3 の縦
断面図は、図5と同様であり、要するに、左右縦枠F
a,Fb及び上枠Fcの外側に緩衝体BU2 ,BU1 ,
BU3 を設けた点に本実施例の特徴がある。この実施例
の場合には、左右縦枠Fb,Fcと上枠Faの外側に、
緩衝体BU2 ,BU1 ,BU3 が設けられているので、
水平方向の衝撃が極めて大きく、一個の圧力消勢部材3
の変形では吸収し切れない程の地震においても有効に機
能する。すなわち、第3実施例においては、吊元側の緩
衝体BU2 の圧力消勢部材3と、戸先側の緩衝体BU1
の圧力消勢部材3とが、共に湾曲変形可能に構成されて
いるので、第1実施例の場合における約2倍の変形が許
容されることになり、極端な大地震においても、扉枠と
扉とが圧着されることが防止されて、居住者の脱出避難
を可能にしている。
対地震用扉枠FL3 について、横断面図のみを図示した
ものである。第3実施例に係る対地震用扉枠FL3 の縦
断面図は、図5と同様であり、要するに、左右縦枠F
a,Fb及び上枠Fcの外側に緩衝体BU2 ,BU1 ,
BU3 を設けた点に本実施例の特徴がある。この実施例
の場合には、左右縦枠Fb,Fcと上枠Faの外側に、
緩衝体BU2 ,BU1 ,BU3 が設けられているので、
水平方向の衝撃が極めて大きく、一個の圧力消勢部材3
の変形では吸収し切れない程の地震においても有効に機
能する。すなわち、第3実施例においては、吊元側の緩
衝体BU2 の圧力消勢部材3と、戸先側の緩衝体BU1
の圧力消勢部材3とが、共に湾曲変形可能に構成されて
いるので、第1実施例の場合における約2倍の変形が許
容されることになり、極端な大地震においても、扉枠と
扉とが圧着されることが防止されて、居住者の脱出避難
を可能にしている。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、一対の取
付枠の一方の開口端が他方の開口端に嵌合されて非固着
状態にあり、また、圧力消勢部材は変形可能に形成され
ているので、地震などによって強大な衝撃力が加わって
も、これが圧力消勢部材は変形に吸収されることによっ
て扉枠本体の変形を防止する。従って、室外に避難しよ
うとするときには扉を支障なく開けることができて素早
い脱出が可能となる。
付枠の一方の開口端が他方の開口端に嵌合されて非固着
状態にあり、また、圧力消勢部材は変形可能に形成され
ているので、地震などによって強大な衝撃力が加わって
も、これが圧力消勢部材は変形に吸収されることによっ
て扉枠本体の変形を防止する。従って、室外に避難しよ
うとするときには扉を支障なく開けることができて素早
い脱出が可能となる。
【図1】第1実施例に係る対地震用扉枠を示す横断面図
である。
である。
【図2】第1実施例に係る対地震用扉枠を示す縦断面図
である。
である。
【図3】圧力消勢部材を示す斜視図である。
【図4】圧力消勢部材の作用を説明する断面図である。
【図5】第2実施例に係る対地震用扉枠を示す縦断面図
である。
である。
【図6】第3実施例に係る対地震用扉枠を示す横断面図
である。
である。
【図7】一般ドア枠を図示したものである。
1 第1取付枠 2 第2取付枠 3 圧力消勢部材 FL 対地震用扉枠 Fa 吊元側縦枠 Fb 戸先側縦枠 Fc 上枠 Fd 下枠 BU 緩衝体
Claims (6)
- 【請求項1】 上下枠と左右縦枠とによって矩形状に形
成された扉枠本体(Fa,Fb,Fc,Fd)と、前記
扉枠本体の外側に連設される緩衝体(BU)とからなる
対地震用扉枠(FL)であって、 前記緩衝体は、互いの開口端を対面させて長手方向に延
設される断面コ字状の一対の取付枠(1,2)と、前記
一対の取付枠の間に位置して、両取付枠にそれぞれ固着
される圧力消勢部材(3)とで構成され、 前記両取付枠(1,2)は、一方の開口端が他方の開口
端に嵌合されて非固着状態にあり、前記圧力消勢部材
(3)は、前記両取付枠を近接させる向きの押圧力に応
答して変形可能に形成されていることを特徴とする対地
震用扉枠。 - 【請求項2】 前記緩衝体は、前記左右縦枠の一方側に
のみ連設されていることを特徴とする請求項1に記載の
対地震用扉枠。 - 【請求項3】 前記緩衝体は、更に、前記上枠にも連設
されていることを特徴とする請求項2に記載の対地震用
扉枠。 - 【請求項4】 前記緩衝体は、前記上枠及び前記左右縦
枠に連設されていることを特徴とする請求項1に記載の
対地震用扉枠。 - 【請求項5】 前記圧力消勢部材は断面コ字状の鋼材で
あって、切り起こし片(3c)を備える背面部(3a)
と、前記背面部と直交する両端部(3b,3b)とを有
しており、 前記両端部(3b,3b)は、前記一対の取付枠のう
ち、内側に位置する取付枠に固着されており、 前記切り起し片(3c)は、前記一対の取付枠のうち、
外側に位置する取付枠に固着されていることを特徴とす
る請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の対地
震用扉枠。 - 【請求項6】 前記切り起し片(3c)は、斜めに立ち
上がる立上げ部(3c1 )と、平坦に形成された頂部
(3c2 )とを備えており、 前記頂部の一部が、外側に位置する取付枠に固着されて
いることを特徴とする請求項5に記載の対地震用扉枠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15244795A JP2715272B2 (ja) | 1995-05-25 | 1995-05-25 | 対地震用扉枠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15244795A JP2715272B2 (ja) | 1995-05-25 | 1995-05-25 | 対地震用扉枠 |
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JPH08319766A JPH08319766A (ja) | 1996-12-03 |
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Family
ID=15540731
Family Applications (1)
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JP7236904B2 (ja) * | 2019-03-28 | 2023-03-10 | 三和シヤッター工業株式会社 | ドア装置 |
-
1995
- 1995-05-25 JP JP15244795A patent/JP2715272B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08319766A (ja) | 1996-12-03 |
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