JP7236904B2 - ドア装置 - Google Patents
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Description
扉体とドア枠からなるドア装置において、
第1側に位置する第1見付部と第2側に位置する第2見付部を備えた前記ドア枠の上枠、戸先側縦枠、戸尻側縦枠の少なくとも前記上枠内には結晶水ないし自由水を含む材料からなる充填材が充填されており、
少なくとも前記上枠の第1見付部の部分、および/あるいは、第2見付部の部分は外部に露出しない非露出部分となっており、第1見付部の部分、および/あるいは、第2見付部の部分が外部に露出する受熱面となっている、
ドア装置、である。
本明細書において、第1見付部、第2見付部は、それぞれ、第1側、第2側に位置する見付部位全体を指し、第1見付部ないし第2見付部が上下に段差状に延びる2つの見付面を備える場合に、前記2つの見付面の段差部を形成する見込面(典型的には水平面)を含む。
1つの態様では、第1見付部、第2見付部の両方が非露出部分を備えている。
1つの態様では、前記戸先側縦枠の内部空間、前記戸尻側縦枠の内部空間を含む、前記ドア枠の内部空間全体に石膏を含む充填材が充填されている。
1つの態様では、前記戸先側縦枠、前記戸尻側縦枠の一方あるいは両方において、第1見付部の部分、および/あるいは、第2見付部の部分は外部に露出しない非露出部分となっており、第1見付部の部分、および/あるいは、第2見付部の部分が外部に露出する受熱面となっている。
1つの態様では、前記非露出部分の内面には前記充填材が接触している。
1つの態様では、前記材料は石膏であり、前記上枠内には石膏を含む充填材が充填されている。
前記材料として、石膏以外に、水酸化アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ミョウバン、マイカを例示することができる。
前記充填材は、前記上側の非露出部分を含む前記上枠の全高に亘って前記上枠内に充填されている。
1つの態様では、前記第1見付部、前記第2見付部の両方が、上側の非露出部分と下側の露出部分とから形成されている。
1つの態様では、前記第1見付部の部分、および/あるいは、前記第2見付部の部分は壁に覆われることによって前記非露出部分を形成しており、前記受熱面と前記壁は略面一となっている。
1つの態様では、前記受熱面は、前記第1見付部の面積の半分以下の面積、および/あるいは、第2見付部の面積の半分以下の面積である。
1つの態様では、前記第1見付部の受熱面と前記第2見付部の受熱面間の寸法をW、
前記上枠の第1見付部の高さ寸法をH2、
前記上枠の第2見付部の高さ寸法をH1とした時に、
H2/Wは0.5以上、H1/Wは0.7以上である。
寸法Wが同じ場合、高さ寸法H1、H2が大きい程、上枠内に充填される石膏の体積が大きくなる。
前記第2見付部の受熱面と前記見込面からなる受熱面の合計面積は、前記第2見付部の面積と前記下面の面積の合計面積の60%以下である。
1つの態様では、前記第1見付部は、外部に露出する受熱面としての見付面と、前記見付面の上側に位置する上側見付面と、前記見付面と前記上側見付延の間の上側見込面と、前記見付面の下側に位置する下側見付面と、前記見付面と前記下側見付面の間の下側見込面と、を含み、前記下側見付面には下面が隣接しており、
前記上側見付面及び前記上側見込面が非露出部分となっており、
前記下側見付面及び前記下面は、開口部全閉時に、前記扉体の部分によって覆われることで非露出部分となる。
前記上枠に充填された前記充填材は、前記上枠の内面に接触せずに前記上方部位の開口に面する部位を有し、前記開口に面する部位は、覆い部材で覆われている。
戸先側縦枠、戸先側縦枠の一方ないし両方の内部に充填材が充填されている場合に、上記覆い部材を用いた手段は、戸先側縦枠、戸先側縦枠の一方ないし両方に適用することができる。より具体的には、前記戸先側縦枠(戸尻側縦枠)は、第1見付部と、第2見付部と、ドア枠の開口に面する見込面部と、を備え、前記見込面部に対向する外側部位は開口しており、前記戸先側縦枠(戸尻側縦枠)に充填された前記充填材は、前記戸先側縦枠(戸尻側縦枠)の内面に接触せずに前記外側部位の開口に面する部位を有し、前記開口に面する部位は、覆い部材で覆われている。
1つの態様では、前記覆い部材はアルミニウム製であり、例えば、アルミテープないしシートである。
この時、上枠における「上側」、「下側」は、縦枠において「外側(開口部から遠い側)」、「内側(開口部に近い側)」に読み替えることができ、上枠における「高さ」、「高さ寸法」は、縦枠において「見付幅」、「見付幅寸法ないし見付寸法」に読み替えることができ、上枠における「下面」は、縦枠において「見込面」に読み替えることができる。
上枠内に結晶水ないし自由水を含む材料(典型的には石膏)を含む充填材を充填することで、火災時にドア枠の温度上昇を抑制することにおいて、温度上昇を十分に抑えるだけの充填材の量(石膏量)を枠内に充填するためには、枠自体が大きくなり熱を受ける部分が広くなることで受熱量が増大し得るが、本発明では、上枠の部分を非露出部分とすることで、充填材の量(石膏量)の増加と受熱量の減少を達成し、上枠の遮熱性能を向上させた。
扉体の構成について説明する。図2は扉体2を室内側から見た正面図、上面図、戸先側から見た側面図、戸尻側から見た側面図、底面図であり、図3は図2の部分拡大図である。図4はドア装置の横断面図(扉体2は全閉姿勢)、図5はドア装置の縦断面図(扉体2は全閉姿勢)である。扉体2は、扉体2の外面を形成する金属製(典型的には鋼製)の表面材と、金属製(典型的には鋼製)の骨材と、扉体2の内部空間に充填された芯材(周縁耐火芯材7A~7H、耐火芯材7I、7J、主耐火芯材C)と、からなる。
図1~図5に示すように、本実施形態に係る扉体2の表面材は、所定形状に折り曲げ形成された第1表面材20と第2表面材21とからなる。第1表面材20は、薄肉の鋼鈑を折り曲げて形成されており、扉体2の室外側見付面を形成する主面部200と、主面部200の周辺部位を折り曲げて形成された上辺201、下辺202、第1側辺203、第2側辺204と、からなる。以下の説明では、扉体2の1つの構成要素として当該扉体2を構成する第1表面材20の主面部200を第1見付面200と称する。
本実施形態に係る扉体2の骨材は、力骨を形成する上フレーム3、下フレーム4、戸先側縦フレーム5、戸尻側縦フレーム6からなる四周状のフレームと、中骨としての中縦フレーム5´とを備えている。なお、中骨は任意要素であり、主耐火芯材の材料の選択等によって扉体2の所定の強度が確保できる場合には、中骨を設けない場合もあり得る。
周縁耐火芯材7A~7Hは、扉体2の第1表面材20、第2表面材21と、四周状のフレームとの間に位置して設けられる。本実施形態では、周縁耐火芯材は、第1表面材20と上フレーム3との間に設けられる耐火芯材7A、第2表面材21と上フレーム3との間に設けられる耐火芯材7B、第1表面材20と下フレーム4との間に設けられる耐火芯材7C、第2表面材21と下フレーム4との間に設けられる耐火芯材7D、第1表面材20と戸先側縦フレーム5との間に設けられる耐火芯材7E、第2表面材21と戸先側縦フレーム5との間に設けられる耐火芯材7F、第1表面材20と戸尻側縦フレーム6との間に設けられる耐火芯材7G、第2表面材21と戸尻側縦フレーム6との間に設けられる耐火芯材7Hを含んでいる。金属製の第1表面材20、第2表面材21と金属製の四周状のフレームとの間に耐火芯材7A~7Hを挟むことで、扉体2の一方の見付面から他方の見付面への熱伝達を抑制している。周縁耐火芯材7A~7H(耐火芯材7I、7Jも同様)は、例えば、ケイ酸カルシウム板から形成されるが、断熱性(遮熱性)、耐火性を備えた他の材料から形成した板体を採用してもよい。
[A-4-1]扉体の上方部位の構成
図5に示すように、扉体2の上方部位において、第1表面材20の第1見付面200の上方部位と上フレーム3の第1見付面部30との間に位置して耐火芯材7Aが設けてあり、第2表面材21の第2見付面210の上方部位と上フレーム3の第2見付面部31との間に位置して耐火芯材7Bが設けてある。第1表面材20と上フレーム3、第2表面材21と上フレーム3の間に耐火芯材7A、7Bをそれぞれ挟むことで、第1表面材20、第2表面材21と上フレーム3との直接の接触を規制し、第1表面材20から上フレーム3へ、あるいは、第2表面材21から上フレーム3へ熱が直接伝達することを防止している。
図5に示すように、扉体2の下方部位において、第1表面材20の第1見付面200の下方部位と下フレーム4の第1見付面部40との間に位置して耐火芯材7Cが設けてあり、第2表面材21の第2見付面210の下方部位と下フレーム4の第2見付面部41との間に位置して耐火芯材7Dが設けてある。第1表面材20と下フレーム4、第2表面材21と下フレーム4の間に耐火芯材7C、7Dをそれぞれ挟むことで、第1表面材20、第2表面材21と下フレーム4との直接の接触を規制し、第1表面材20から下フレーム4へ、あるいは、第2表面材21から下フレーム4へ熱が直接伝達することを防止している。
図4に示すように、扉体2の戸先側部位において、第1表面材20の第1見付面200の戸先側部位と戸先側縦フレーム5の第1見付面部50の外面との間に位置して耐火芯材7Eが設けてあり、第2表面材21の第2見付面210の戸先側部位と戸先側縦フレーム5の第2見付面部51の外面との間に位置して耐火芯材7Fが設けてある。第1表面材20と戸先側縦フレーム5、第2表面材21と戸先側縦フレーム5の間に耐火芯材7E、7Fをそれぞれ挟むことで、第1表面材20、第2表面材21と戸先側縦フレーム5との直接の接触を規制し、第1表面材20から戸先側縦フレーム5へ、あるいは、第2表面材21から戸先側縦フレーム5へ熱が直接伝達することを防止している。
図4に示すように、扉体2の戸尻側部位において、第1表面材20の第1見付面200の戸尻側部位と戸尻側縦フレーム6の第1見付面部60との間に位置して耐火芯材7Gが設けてあり、第2表面材21の第2見付面210の戸尻側部位と戸尻側縦フレーム6の第2見付面部61との間に位置して耐火芯材7Hが設けてある。第1表面材20と戸尻側縦フレーム6、第2表面材21と戸尻側縦フレーム6の間に耐火芯材7G、7Hをそれぞれ挟むことで、第1表面材20、第2表面材21と戸尻側縦フレーム6との直接の接触を規制し、第1表面材20から戸尻側縦フレーム6へ、あるいは、第2表面材21から戸尻側縦フレーム6へ熱が直接伝達することを防止している。
本実施形態に係る扉体2の内部空間に充填される断熱性の耐火芯材は、周縁耐火芯材7A~7H、耐火芯材7I、7Jと、内部空間の主要な体積を占める主耐火芯材Cと、からなる。上述のように、耐火芯材7A~7Jは、骨材(上フレーム3、下フレーム4、戸先側縦フレーム5、戸尻側縦フレーム6、中縦フレーム5´)と第1表面材20、第2表面材21との間に設けてある。
図1に示すように、扉体2は、戸尻側部位に設けた丁番25によってドア枠1の戸尻側縦枠13に回動可能に支持されている。扉体2の室外側見付面(第1表面材20の第1見付面200)、室内側見付面(第2表面材21の第2見付面210)の戸先側部位にはハンドル26が設けてある。扉体2の戸先側部位には、高さ方向の中間に位置して第1錠が内蔵されている。さらに、扉体2の戸先側部位の上方部位に位置して第2錠、下方部位に位置して第3錠が内蔵されている。
一般に従来のドア枠は鋼製であり、一方の見付側から他方の見付側に見込方向に連続する部材であるため、火災側で受けた熱がドア枠を伝ってそのまま非火災側へ伝達されることになる。したがって、遮熱性能を備えた扉体を採用した場合であっても、ドア枠を介して火災側から非火災側に熱が伝わってしまうおそれがあった。本実施形態では、ドア枠内に石膏を流し込んで固化させることで、ドア枠1の内面と石膏Pは強固に付着ないし固着されて一体化されており、ドア枠1内に充填された石膏Pの遮熱性、吸熱性によって、ドア枠1の温度上昇を抑制することで、防火戸のドア枠1を介しての火災側から非火災側への熱伝導を可及的に防止している。本明細書において、石膏を主材として含む充填材を総称して石膏Pとする。石膏Pには、石膏以外の材料が含まれていてもよく、例えば、特開2017-110403号に開示された石膏を採用することができる。さらに、本実施形態では、ドア枠1の表面の部分が外部に露出しない非露出部分となっており、外部に露出する部分(すなわち、受熱面)の面積を小さくすることで、ドア枠1の遮熱効果を向上させている。
上枠10は開口幅方向に延びる長尺部材であり、図5に示すように、室外側に位置する第1見付部100と、室内側に位置する第2見付部101と、室外側の第1下面102と、室内側の第2下面103と、を備えている。
第2見付部101の主見付面1010の高さ寸法:a、
第2見付部101の上側見付面1012の高さ寸法:b、
第2見付部101の中間水平面1011の見込寸法:c、
第2下面103の見込寸法:d、
第1見付部100の主見付面1000の高さ寸法:e、
第1見付部100の上側見付面1002の高さ寸法:f、
第1見付部100の下側見付面1005の高さ寸法:g、
第1見付部100の上側中間水平面1001の見込寸法:h、
第1見付部100の下側中間水平面1004の見込寸法:i、とすると、
第1見付部100の主見付面1000と第2見付部101の主見付面1010間の寸法W=h+j+c、
第2見付部101の高さ寸法H1=a+b、
第1見付部100の高さ寸法H2=e+f+g=H1-k、となる。
本実施形態では、限定されないものの、
H1/W≒0.7、
H2/W≒0.5、
であり、一般的な上枠に比べて高背となっており、上枠10の内部空間の体積は比較的大きいものとなっている。
下枠11は開口幅方向に延びる部材であり、図5に示すように、第1見付面110と、第2見付面111と、上面112から断面視略コ字形状を有している。下枠11は沓摺であって、大部分が床面FL内に埋設されており、上面112は、床面FLよりも僅かに上方に位置して水平状に延びている。下枠11内には石膏Pが充填されている。下枠11の内部に充填された石膏Pは結晶水を含んでおり、火災時の熱によって当該結晶水が蒸発することに伴う吸熱によって下枠11及び周囲の温度上昇を抑制する。なお、下枠11内に石膏を充填しない場合もあり得る。
戸先側縦枠12は開口高方向に延びる長尺部材であり、図4に示すように、戸先側縦枠12は、室外側に位置する第1見付部120と、室内側に位置する第2見付部121と、室外側の第1見込面122と、室内側の第2見込面123と、を備えている。
「第2見付部101の主見付面1010の高さ寸法:a」を「第2見付面121の主見付面1210の見付寸法:a」、
「第2見付部101の上側見付面1012の高さ寸法:b」を「第2見付部121の外側見付面1212の見付寸法:b」、
「第2見付部101の中間水平面1011の見込寸法:c」を「第2見付部121の中間見込面1211の見込寸法:c」、
「第2下面103の見込寸法:d」を「第2見込面123の見込寸法」、
「第1見付部100の主見付面1000の高さ寸法:e」を「第1見付部120の主見付面1200の見付寸法:e」、
「第1見付部100の上側見付面1002の高さ寸法:f」を「第1見付部120の外側見付面1202の見付寸法:f」、
「第1見付部100の下側見付面1005の高さ寸法:g」を「第1見付部120の内側見付面1205の見付寸法:g」、
「第1見付部100の上側中間水平面1001の見込寸法:h」を「第1見付部120の第1中間見込面1201の見込寸法:h」、
「第1見付部100の下側中間水平面1004の見込寸法:i」を「第1見付部120の第2中間見込面1204の見込寸法」、
と読み替えることができ、
第1見付部120の主見付面1200と第2見付部121の主見付面1210間の寸法W=h+j+c、
第2見付部121の見付寸法H1=a+b、
第1見付部120の見付寸法H2=e+f+g=H1-k、となる。
本実施形態では、限定されないものの、
H1/W≒0.7、
H2/W≒0.5、
であり、一般的な戸先側縦枠に比べて幅広となっており、戸先側縦枠12の内部空間の体積は比較的大きいものとなっている。
戸尻側縦枠13は開口高方向に延びる長尺部材であり、図4に示すように、戸尻側縦枠13は、室外側に位置する第1見付部130と、室内側に位置する第2見付部131と、室外側の第1見込面132と、室内側の第2見込面133と、を備えている。
[C-1]扉体の上方部位の遮熱構造
図5に示すように、扉体2が全閉姿勢にある時には、扉体2の上面に設けた断熱材8、熱膨張耐火部材9が、上枠10の第1下面102に第1隙間G1を存して対向しており、扉体2の上面の室外側部位に突設した上側突片22が上枠10の第1見付部100の下側見付面1005に第2隙間G2を存して離間対向している。第1隙間G1は側面視において水平状に延びる隙間であり、第2隙間G2は側面視において垂直状に延びる隙間であり、第1隙間G1と第2隙間G2は連通して一体の縦断面視L形状の隙間を形成しており、この隙間は扉体2の全幅に亘って延びている。
図5に示すように、扉体2が全閉姿勢にある時には、扉体2の下面が下枠11の上面112に隙間を存して対向している。扉体2の全閉姿勢時において、下枠11の大部分は、床面FL内に位置しており、上面112の上方には扉体2の下面が位置しており、下枠11において受熱面は殆どない。第1表面材20の下辺202の端縁と第2表面材21の下辺212の端縁は離間しており、熱膨張耐火部材420の部分が露出している。火災時には、熱膨張耐火部材420が加熱により発泡膨張して、扉体2の下面と下枠11の上面112の隙間を開口幅方向に亘って塞ぐようになっている。
図4に示すように、扉体2が全閉姿勢にある時には、扉体2の戸先側見込面が戸先側縦枠12の第1見込面122に隙間を存して対向しており、扉体2の戸先側見込面の室外側部位に突設した戸先側突片23が戸先側縦枠12の内側見付面1205に隙間を存して離間対向しており、これらの隙間は連通して一体の横断面視L形状の隙間を形成しており、この隙間は扉体2の全高に亘って延びている。扉体2の戸先側突片23の先端は、戸先側縦枠12の第2中間見込面1204に離間対向している。
図4に示すように、扉体2が全閉姿勢にある時には、扉体2の戸尻側見込面が戸尻側縦枠13の第1見込面132に隙間を存して対向している。扉体2の第2見付面210の戸尻側部位が、気密材S3に圧接しており、気密材S3の内側に隣接して位置する熱膨張耐火部材137が、扉体2の第2見付面210の戸尻側部位に離間対向している。気密材S3は、扉体2の戸尻側見込面と戸尻側縦枠13の第1見込面132との間の隙間の室内側を塞いでいる。
[D-1]第2実施形態
図7、図8を参照しつつ、扉体の上方部位の遮熱構造の第2実施形態について説明する。上枠10の構成については、既述の第1実施形態と同じであり、既述の記載を援用することができる。扉体2の上面は、第1表面材20の上辺201と第2表面材21の上辺211から形成されており、上面の室外側部位には上側突片22が形成されている。
図9、図10を参照しつつ、扉体の上方部位の遮熱構造の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、第1表面材20の主面部(第1見付面)200の上端部位は、上面を越えて上方に延出する第1上側突片22´を形成しており、第2表面材21の主面部(第2見付面)210の上端部位は、上面を越えて上方に延出する第2上側突片22´を形成している。すなわち、扉体2の上面(上辺201、上辺211)の室外側部位には第1上側突片22´が形成されており、室内側部位には第2上側突片22´が形成されており、扉体の上面は凹状となっている。
図11を参照しつつ、扉体の上方部位の遮熱構造の第4実施形態について説明する。扉体2の上方部位の構成、上枠10の構成については、既述の第1実施形態と同じであり、既述の記載を援用することができる。
図12、図13を参照しつつ、扉体の上方部位の遮熱構造の参考形態について説明する。上枠10の構成については、既述の第1実施形態と同じであり、既述の記載を援用することができる。扉体2の上面は、第1表面材20の上辺201と第2表面材21の上辺211から形成されており、上面の室外側部位には上側突片22が形成されている。
扉体2の見付面(開放側に位置する第1見付面200、反対側の第2見付面210)及び見込面(上面、下面、戸先側見込面、戸尻側見込面)は第1表面材20、第2表面材21から形成されており、本発明の1つの技術手段では、扉体2の上面に断熱材8を設けている。ここで、扉体2の上面に加えて、戸先側見込面、戸尻側見込面、下面の少なくとも1つの面に断熱材を設けてもよい。開口部全閉時において、扉体の見込面(戸先側見込面、戸尻側見込面、下面)に設けた断熱材とドア枠1の対応する見込面(戸先側縦枠12の第1見込面122、戸尻側縦枠13の第1見込面132、下枠11の上面112)が隙間を存して対向する。扉体2の下面や側面に断熱材を設けることで、火災時に、扉体2の側方や下方から扉体2の見込面や下面に作用する熱に対する遮熱効果を奏する。
図16を参照しつつ、上枠10の受熱面と内部に充填した石膏Pの体積(量)の組み合わせと、上枠10の遮熱効果について説明する。開口部全閉時に室内側で火災が発生した場合を想定する。上枠10の受熱面の面積と石膏Pの体積との関係を、上枠10の断面図をモデルに考える。上枠10の受熱面の面積と石膏Pの体積との関係は、受熱面の総線長Lと上枠の内部の断面積Aとの関係で規定することができる。L/Aが小さいほど、遮熱効果が大きいと考えられる。
10 上枠
100 第1見付部
1000 主見付面(見付面、受熱面、露出部分)
1001 上側中間水平面(見込面、上側見込面、非露出部分)
1002 上側見付面(見付面、非露出部分)
1004 下側中間水平面(見込面、下側見込面、露出部分)
1005 下側見付面(見付面、非露出部分)
101 第2見付部
1010 主見付面(見付面、受熱面)
1011 中間水平面(見込面、非露出部分)
1012 上側見付面(見付面、非露出部分)
102 第1下面(下面部、非露出部分)
103 第2下面(下面部、受熱面、露出部分)
106 覆い部材
12 戸先側縦枠
13 戸尻側縦枠
2 扉体
20 第1表面材
201 第1表面材の上辺(扉体の上面)
21 第2表面材
211 第2表面材の上辺(扉体の上面)
22 上側突片、第1上側突片
22´ 第2上側突片
3 上フレーム
4 下フレーム
5 戸先側縦フレーム
6 戸尻側縦フレーム
8 断熱材
8´ 断熱材
9 熱膨張耐火部材
9´ 発泡膨張した熱膨張耐火部材
14 耐火ボード(壁)
15 耐火ボード(壁)
G1 第1隙間
G2 第2隙間
P 石膏(石膏を含む充填材)
Claims (11)
- 扉体とドア枠からなるドア装置において、
第1側に位置する第1見付部と第2側に位置する第2見付部を備えた前記ドア枠の上枠、戸先側縦枠、戸尻側縦枠の少なくとも前記上枠内には結晶水ないし自由水を含む材料からなる充填材が充填されており、
前記上枠の前記第1見付部、前記第2見付部は、それぞれ、少なくとも2つの見付面と、前記少なくとも2つの見付面の間の少なくとも1つの見込面を含み、
前記少なくとも2つの見付面の下側の見付面が外部に露出する受熱面であり、前記少なくとも2つの見付面の上側の見付面及び前記少なくとも1つの見込面が外部に露出しない非露出部分となっており、
前記上枠は、前記第1見付部と、前記第2見付部と、ドア枠の開口に面する下面部と、を備え、前記下面部に対向する上方部位は開口しており、
前記充填材は、前記上方部位の開口に面する部位を有し、前記開口に面する部位は、覆い部材で覆われている、
ドア装置。 - 前記第1見付部の上側の見付面及び前記少なくとも1つの見込面、および、前記第2見付部の上側の見付面及び前記少なくとも1つの見込面は壁に覆われることによって前記非露出部分を形成しており、前記受熱面と前記壁は略面一となっている、
請求項1に記載のドア装置。 - 前記第1見付部の受熱面は、前記第1見付部の面積の半分以下の面積、および、前記第2見付部の受熱面は、第2見付部の面積の半分以下の面積である、
請求項1、2いずれか1項に記載のドア装置。 - 前記第2見付部に隣接する第2下面は、外部に露出する受熱面となっており、
前記第2見付部の受熱面と前記第2下面からなる受熱面の合計面積は、前記第2見付部の面積と前記第2下面の面積の合計面積の60%以下である、
請求項1~3いずれか1項に記載のドア装置。 - 前記第1見付部は、外部に露出する受熱面としての見付面と、前記見付面の上側に位置する上側見付面と、前記見付面と前記上側見付面の間の上側見込面と、前記見付面の下側に位置する下側見付面と、前記見付面と前記下側見付面の間の下側見込面と、を含み、前記下側見付面には第1下面が隣接しており、
前記上側見付面が、前記少なくとも2つの見付面の上側の見付面であり、
前記上側見込面が、前記少なくとも1つの見込面であり、
前記見付面が、前記少なくとも2つの見付面の下側の見付面であり、
前記下側見付面及び前記第1下面は、開口部全閉時に、前記扉体の部分によって覆われることで非露出部分となる、
請求項1~4いずれか1項に記載のドア装置。 - 前記第1見付部の受熱面と前記第2見付部の受熱面間の寸法をW、
前記上枠の第1見付部の高さ寸法をH2、
前記上枠の第2見付部の高さ寸法をH1とした時に、
H2/Wは0.5以上、H1/Wは0.7以上である、
請求項1~5いずれか1項に記載のドア装置。 - 扉体とドア枠からなるドア装置において、
第1側に位置する第1見付部と第2側に位置する第2見付部を備えた前記ドア枠の上枠、戸先側縦枠、戸尻側縦枠の少なくとも前記上枠内には結晶水ないし自由水を含む材料からなる充填材が充填されており、
前記上枠の前記第1見付部は、外部に露出する受熱面としての主見付面と、前記主見付面の上側に位置する上側見付面と、前記主見付面と前記上側見付面の間の上側見込面と、前記主見付面の下側に位置する下側見付面と、前記主見付面と前記下側見付面の間の下側見込面と、を含み、前記下側見付面には第1下面が隣接しており、
前記上側見付面及び前記上側見込面が非露出部分となっており、
前記下側見付面及び前記第1下面は、開口部全閉時に、前記扉体の部分によって覆われることで非露出部分となる、
ドア装置。 - 前記第1見付部の前記上側見付面及び前記上側見込面は壁に覆われることによって前記非露出部分を形成しており、前記受熱面と前記壁は略面一となっている、
請求項7に記載のドア装置。 - 前記第1見付部の受熱面は、前記第1見付部の面積の半分以下の面積である、
請求項7、8いずれか1項に記載のドア装置。 - 扉体とドア枠からなるドア装置において、
第1側に位置する第1見付部と第2側に位置する第2見付部を備えた前記ドア枠の上枠、戸先側縦枠、戸尻側縦枠の少なくとも一方の縦枠内には結晶水ないし自由水を含む材料からなる充填材が充填されており、
前記少なくとも一方の縦枠の前記第1見付部、前記第2見付部は、それぞれ、少なくとも2つの見付面と、前記少なくとも2つの見付面の間の少なくとも1つの見込面を含み、
前記少なくとも2つの見付面の内側の見付面が外部に露出する受熱面であり、前記少なくとも2つの見付面の外側の見付面及び前記少なくとも1つの見込面が外部に露出しない非露出部分となっており、
前記少なくとも一方の縦枠は、前記第1見付部と、前記第2見付部と、ドア枠の開口に面する見込面部と、を備え、前記見込面部に対向する外側部位は開口しており、
前記充填材は、前記外側部位の開口に面する部位を有し、前記開口に面する部位は、覆い部材で覆われている、
ドア装置。 - 扉体とドア枠からなるドア装置において、
第1側に位置する第1見付部と第2側に位置する第2見付部を備えた前記ドア枠の上枠、戸先側縦枠、戸尻側縦枠の少なくとも前記戸先側縦枠内には結晶水ないし自由水を含む材料からなる充填材が充填されており、
前記戸先側縦枠の前記第1見付部は、外部に露出する受熱面としての主見付面と、前記主見付面の外側に位置する外側見付面と、前記主見付面と前記外側見付面の間の外側見込面と、前記主見付面の内側に位置する内側見付面と、前記主見付面と前記内側見付面の間の内側見込面と、を含み、前記内側見付面には第1見込面が隣接しており、
前記外側見付面及び前記外側見込面が非露出部分となっており、
前記内側見付面及び前記第1見込面は、開口部全閉時に、前記扉体の部分によって覆われることで非露出部分となる、
ドア装置。
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