JP2713635B2 - スライド式梁型枠 - Google Patents

スライド式梁型枠

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JP2713635B2 JP10949690A JP10949690A JP2713635B2 JP 2713635 B2 JP2713635 B2 JP 2713635B2 JP 10949690 A JP10949690 A JP 10949690A JP 10949690 A JP10949690 A JP 10949690A JP 2713635 B2 JP2713635 B2 JP 2713635B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は梁型枠に関するものであり、特に、梁型枠
のセツトを簡素化したスライド式梁型枠に関するもので
ある。
[従来の技術] 従来、集合住宅等の建設に際して、スラブ型枠に梁型
枠を収容し、柱等を回避して移設できるように構成した
ものが提案されている(特開昭61−233168号公報参
照)。これは、スラブ型枠間に配設される底面型枠を中
央より分割し、分割された夫々の底面型枠の端部を隣接
するスラブ型枠に枢着している。又、底面型枠の両側部
位に立設する側面型枠は上端部を連結部材にてスラブ型
枠に回動可能に取り付けられ、下端部は底面型枠の夫々
の外側部に摺動且つ回動自在に連結されている。そし
て、梁型枠をセツトするときには、スラブ型枠に収容さ
れている底面型枠及び側面型枠を同時にスラブ型枠の側
方へ回動して底面型枠の分割された中央部分をサポート
にて支持し、該底面型枠を一平面状に連設する。そし
て、側面型枠は夫々底面型枠の両側に立設される。一
方、該梁型枠を脱型したときには、サポートを脱脚して
分割された底面型枠及び側面型枠を隣接するスラブ型側
内枠へ回動して収容する。
斯くして、スラブ型枠と同時に梁型枠の脱型、移動、
セツト等の移設作業を可能としている。
[発明が解決しようとする課題] 上述した特開昭61−233168号公報のものは底面型枠が
二分割されているため、該分割部分にズレ等の不具合を
生じる。そのため、該ズレ等を少しでも解消すべく底面
型枠のせき板を別個に底面型枠の端太材上面に敷設する
ため、該せき板の組立て、脱型作業は別作業となつてい
る。又、該梁型枠のセツト或は脱型時には底面型枠と側
面型枠とを作業員が支えて回動しなければならず、特に
組立時にはこれらを支えた状態でサポートをセツトしな
ければならないため作業が煩雑であり、且つ、極めて危
険な作業である。更に、該梁型枠は梁巾を変更すること
ができない汎用性に欠け、又、変更する場合には別個の
梁型枠の製作とスラブ型枠への組み替えを要し、著しい
コストアツプを招く。
そこで、底面型枠のズレ等の発生を防止して梁型枠の
精度を向上すると共に、梁型枠のセツト或は脱型作業等
を簡素化して労力の低減と危険作業の排除とを図り、更
に、梁型枠の梁巾を変更できるようにして該梁型枠の汎
用性を向上するために解決されるべき技術的課題が生じ
てくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的
とする。
[課題を解決するための手段] この発明は上記目的を達成するために提案されたもの
であり、スラブ型枠間に配設され、底面型枠と該底面型
枠の両側に立設する側面型枠とからなり、且つ、スラブ
型枠へ収容できるように構成された梁型枠であつて、夫
々の側面型枠をリンク機構を介してスラブ型枠に梁の巾
方向へスライド自在に取り付け、前記底面型枠の基部を
一方の側面型枠に枢着すると共に、先端部を他方の側面
型枠に脱着自在に構成したことを特徴とするスライド式
梁型枠を提供せんとするものである。
[作用] 梁型枠をセツトする際には、スラブ型へリンク機構に
よつてスライド自在に取り付けられている両側の側面型
枠を該スラブ型枠の側方へ所定の位置までスライドさ
せ、一方の側面型枠に枢着されている底面型枠を上方へ
回動して該底面型枠の先端部を他方の側面型枠に取り付
ければ、これら側面型枠及び底面型枠により溝が形成さ
れて梁型枠がセツトされる。一方、スラブ型枠及び梁型
枠を脱型して上階等にセツトし直す際には、底面型枠の
先端部を側面型枠より取り外し、該底面型枠を下方へ回
動して一方の側面型枠より垂設する。そして、夫々の側
面型枠をスラブ型枠側へスライドさせると、前記梁型枠
をスラブ型枠の内側へ収容されるため、該梁型枠は柱等
を回避してスラブ型枠と同時に上階へ移設される。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を別紙添付図面の第1図乃
至第4図に従って詳述する。
図に於て(1)はスラブ型枠であつて、第1図に示す
ように該スラブ型枠(1)は四方の柱(2)(2)
(2)(2)の内側に配設され、該スラブ型枠(1)の
側縁部であつて柱(2)(2),(2)(2)…間には
梁型枠(3)(3)及び(4)(4)が配設されてい
る。スラブ型枠(1)(1)…を引き出す方向(図中矢
印方向の両側にある梁型枠(3)(3)はスラブ型枠
(1)(1)…に収容されて柱(2)(2)…を回避
し、梁型枠(3)(3)…を収容したスラブ型枠(1)
(1)…を外側へ引き出して次の上の階へセツトされ
る。従って、スラブ型枠(1)(1)…と梁型枠(3)
(3)…及び(4)(4)…とを同時に移動、配置、セ
ツト等が可能となり労力の低減を促進する。
このスラブ型枠(1)及びスラブ型枠(1)(1)間
の梁型枠(3)について更に詳述する。第2図及び第3
図に示すように、スラブ型枠(1)はサポータ(5)
(5)…にてトラス(6)(6)を支持し、該トラス
(6)(6)の上端部に支持フレーム(7)(7)の中
間部を固設して該支持フレーム(7)(7)をトラス
(6)(6)の側部に立設している。該支持フレーム
(7)(7)の上端部にはプレート(8)(8)を介し
て大引(9)(9),(9)(9)が前後方向に配設さ
れ、該大引(9)(9),(9)(9)にスラブ根太材
(10)(10)…が架設されている。そして、該スラブ根
太材(10)(10)…の上面にせき板(11)を敷設してス
ラブ型枠(1)を構成している。尚、図中(12)(12)
はジヤツキであり、トラス(6)と大引(9)(9)と
の間に該ジヤツキ(12)(12)を立設して該大引(9)
(9)を支持している。
一方、スラブ型枠(1)(1)間に配設される梁型枠
(3)は底面型枠(13)及び側面型枠(14)(14a)か
ら構成されている。側面型枠(14)(14a)の側部端太
材(15)(15a)は前記スラブ型枠(1)(1)の支持
フレーム(7)(7)へリンク機構(16)(16)により
巾方向スライド自在に取り付けられている。即ち、2本
のリンクアーム(17)(17),(17)(17)を夫々の中
央部でピン(18)(18)にて枢着し、該リンクアーム
(17)(17),(17)(17)の上端部を支持フレーム
(7)(7)及び側部端太材(15)(15a)の上部位置
にピン(19)(19),(19)(19)にて枢着し、更にイ
ンクアーム(17)(17),(17)(17)の下端部を支持
フレーム(7)(7)及び側部端太材(15)(15a)の
下部に開穿した長孔(20)(20),(20)(20)へピン
(21)(21),(21)(21)にて上下摺動可能に取り付
けている。従って、ピン(21)(21),(21)(21)が
長孔(20)(20),(20)(20)を上下に摺動してリン
クアーム(17)(17)が左右へ拡縮することにより側部
端太材(15)(15a)は左右巾方向へスライドされる。
更に、該側部端太材(15)(15a)の外側面上部位置に
は軸組材(22)(22),(22)(22)が固設され、該軸
組材(22)(22)にせき板(23)(23)を固設して側面
型枠(14)(14a)を構成している。
更に、該側部端太材(15)(15a)の上部内側には脱
着自在なジヤツキ(24)(24)の先端部が取り付けられ
てあり、該ジヤツキ(24)(24)の他端部は前記スラブ
根太材(10)(10)の下面に設けたブラケット(25)
(25)に回動自在に枢着されている。該側部端太材(1
5)(15a)の下部はターンバツクル(26)を有する棒状
の連結材(27)にて締め付けられ、前記ジヤツキ(24)
(24)と相俟つて側面型枠(14)(14a)を固定してい
る。
又、該側面型枠(14)(14a)のせき板(23)(23)
の下端には左右巾方向に底面型枠(13)の底部端太材
(28)が設けられている。該底部端太材(28)は基部を
側部端太材(15a)の中間部位にピン(29)にて上下回
動自在に枢着され、先端部を他方の側部端太材(15)の
中央部に固設したガセツトプレート(30)に嵌合すると
共に、該ガセツトプレート(30)の左右に延設した長孔
(31)に底部端太材(28)先端部のボルト(32)を遊挿
して接合している。又、該底部端太材(28)の上面であ
つて前記側面型枠(14)(14a)のせき板(23)(23)
間には根太材(33)(33)が懸架して固定され、該根太
材(33)(33)の上面にせき板(34)を敷設して底面型
枠(13)を構成している。
而して、スラブ型枠(1)及び梁型枠(3)の上面に
コンクリートを打設してスラブ(35)及び梁(36)を形
成する。そして、コンクリートの打設が終了してスラブ
型枠(1)及び梁型枠(3)を脱型する際には、ターン
バツクル(26)を回動して連結材(27)を取り外し、側
部端太材(15)(15a)の上部を固定しているジヤツキ
(24)(24)を収縮して側面型枠(14)(14a)をスラ
ブ型枠(1)(1)側へスライドさせ、コンクリートよ
り脱離させる。そして、ボルト(32)を外して底面型枠
(13)を下方へ回動し、側面型枠(14a)より懸吊す
る。更に、前記ジヤツキ(24)(24)を側部端太材(1
5)(15a)より取り外して下方へ回動しブラケツト(2
5)(25)より懸下する。
そして、作業員が側面型枠(14)(14a)をスラブ型
枠(1)(1)内にスライドさせれば、第4図に示すよ
うに、梁型枠(3)が一方の側面型枠(14)と他方の側
面型枠(14a)及び底面型枠(13)とに分離して夫々近
接するスラブ型枠(1)(1)内に収容される。斯くし
て、スラブ型枠(1)を脱型して梁型枠(3)を収容し
たスラブ型枠(1)を構築物の外部へ引き出し、上階へ
再びセツトして移設する。このときは梁型枠(3)がス
ラブ型枠(1)に収容されているため柱(2)(2)間
より該スラブ型枠(1)及び梁型枠(3)を同時に引き
出して上階へ配置することができる。又、該梁型枠
(3)をセツトする際には作業員が側面型枠(14)及び
(14a)を所定の位置まで引き出し、底面型枠(13)を
回動して該底面型枠(13)の先端部をボルト(32)にて
ガセツトプレート(30)に固定する。そして、前記ジヤ
ツキ(24)(24)を調整して側面型枠(14)(14a)の
上部を固定し、夫々の下部を連結材(27)にて架設して
ターンバツクル(26)に緊締すれば該梁型枠(3)がセ
ツトされる。
又、梁型枠(3)は側面型枠(14a)を巾方向スライ
ド自在に構成しているため、梁巾を容易に変更すること
ができる。即ち、底面型枠(13)の根太材(33)(33)
…の位置及びせき板(34)の巾寸法を変えるのみで、側
面型枠(14)(14a)とジヤツキ(24)(24)及びター
ンバツクル(26)を調節すると共に、ガセツトプレート
(30)の長孔(31)内の所定位置に底部端太材(28)の
ボルト(32)を挿通すれば梁巾は容易に変更できる。
尚、この発明は、この発明の精神を逸脱しない限り種
々の改変を為す事ができ、そして、この発明が該改変せ
られたものに及びことは当然である。
[発明の効果] この発明は上記一実施例に詳述したように、底面型枠
は従来型のように分割されていないので、底面型枠がズ
レを生じるようなことはなく、梁型枠の精度を向上する
ことができる。又、底面型枠が分割されていないことか
ら、底面型枠のせき板を該底面型枠と一体に固設して同
時に脱型、移動、セツト等の作業を行うことができる。
更に、側面型枠がスラブ型枠に梁の巾方向にスライド自
在に構成されているため、該側面型枠を支持することな
く、該側面型枠及び該側面型枠に枢着されている底面型
枠をスラブ型枠より引き出し、或は収容することが容易
となつて著しく労力を削減することができると共に作業
の危険性を低減できる。
更に、側面型枠が巾方向スライド自在に構成されてい
ることから、梁巾を容易に変更することができ、梁型枠
及び該梁型枠を連結したスラブ型枠の汎用性を向上する
ことができる等正に著しい効果を奏する発明である。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例を示し、第1図はスラブ型枠と梁
型枠及び柱の配置を平面的に示す解説図、第2図はスラ
ブ型枠と梁型枠とを示す縦断側面図、第3図は要部の拡
大縦断側面図、第4図はスラブ型枠に梁型枠を収容した
状態を示す同拡大縦断側面図である。 (1)……スラブ型枠、(3)……梁型枠 (13)……底面型枠、(14)(14a)……側面型枠 (16)……リンク機構

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スラブ型枠間に配設され、底面型枠と該底
    面型枠の両側に立設する側面型枠とからなり、且つ、ス
    ラブ型枠へ収容できるように構成された梁型枠であつ
    て、夫々の側面型枠をリンク機構を介してスラブ型枠に
    梁の巾方向へスライド自在に取り付け、前記底面型枠の
    基部を一方の側面型枠に枢着すると共に、先端部を他方
    の側面型枠に脱着自在に構成したことを特徴とするスラ
    イド式梁型枠。
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