JP2713359B2 - 糖脂質型界面活性剤 - Google Patents

糖脂質型界面活性剤

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JP2713359B2
JP2713359B2 JP7051128A JP5112895A JP2713359B2 JP 2713359 B2 JP2713359 B2 JP 2713359B2 JP 7051128 A JP7051128 A JP 7051128A JP 5112895 A JP5112895 A JP 5112895A JP 2713359 B2 JP2713359 B2 JP 2713359B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
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  • Detergent Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品、化粧品、医薬部
外品、医薬品、トイレタリー製品、洗浄剤等に関係する
各種産業分野において広く利用しうる糖脂質型界面活性
剤及びその界面活性化合物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、糖脂質型の界面活性剤が生体にマ
イルドで生分解製があり、非イオン性のため乳化・分散
作用が大きく、コロイド系の安定化作用、耐酸・耐塩性
などを示すことから注目されている。これらの中にはシ
ョ糖脂肪酸エステル〔山田敏伸、河瀬伸行、荻本賢二、
油化学、29,543(1980)〕や、マルトトリオ
ース脂肪酸エステル(特開昭54−25930)、アル
キルグリコシド〔榊原敏之、油化学、39,451(1
990);松村秀一、今井一靖、吉川貞雄、河田和雄、
内堀毅、J.Am.Oil Chem.Soc.,
,996(1990)〕、デキストリン脂肪酸エステ
ル(特開昭56−81301)、グルコノラクトン誘導
体(特開平3−251580)、アシルヒアルロン酸
(特公平5−77450)、酵素合成アシルグルコース
〔G.Ljuger, P.Adlercreuz.
B.Mattiasson, Biotechnol.
Lett., 16,1167(1994)〕、メチル
又はエチル−α−D−グリコシドステアレート〔刈米孝
夫著、「食品添加物を語る」、研成社(1993)〕な
どがある。さらに、微生物由来のバイオサーファクタン
トとしてトレハロースリピッドやラムノースリピッドな
ど〔石上裕、表面、27,457(1989)〕が知ら
れている。本発明者らは、このような研究をふまえ、シ
ョ糖脂肪酸エステルの化学構造とその特性との相関につ
いて鋭意研究を進めた結果、ショ糖脂肪酸エステルを加
水分解することにより、良好な界面活性作用を有する糖
脂質型界面活性剤が得られることを見出した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安全で生分
解性の大きい界面活性剤として有用な糖脂質型界面活性
剤を提供するとともに、その界面活性化合物の製造方法
を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、ショ糖脂肪酸エ
ステルのグリコシド結合を加水分解して得られるアシル
グルコースとフラクトース化合物を含む混合物は、表面
張力低下作用、界面張力低下作用、気泡性、泡安定性、
乳化作用、水溶液の増粘作用、膜蛋白抽出作用、蛋白質
に対する変性防止作用、生物細胞に対する安全性等の点
で優れた効果を示すことを見出し、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(III)で
表されるショ糖脂肪酸エステルのグリコシド結合を加水
分解することにより得られる、下記一般式(I)で表わ
されるアシルグルコースと下記一般式(II)で表される
フラクトース化合物(II)との混合物からなる界面活性
剤が提供される。また、本発明によれば、下記一般式
(III)で表されるショ糖脂肪酸エステルのグリコシド
結合を加水分解することにより、下記一般式(I)で表
わされるアシルグルコースと下記一般式(II)で表わさ
れるフラクトース化合物を界面活性剤を製造する方
法が提供される。
【化1】 (式中、Rは炭素数6〜24のアルキル基又はアルケニ
ル基を示す)
【化2】 (式中、Xは水素又は炭素数6〜24のアルキル基もし
くはアルケニル基を有するアシル基を示す)
【化3】 (式中、R及びXは前記と同じ意味を有する)
【0005】前記一般式(I)、(II)及び(III)に
おけるRは、アルキル基又アルケニル基を示し、その炭
素数は6〜24、好ましくは8〜22である。このよう
なアルキル基又はアルケニル基としては、オクチル、デ
シル、ドデシル、ステアリル、エイコシル、オクチニ
ル、デセニル、ドデセニル、ヘプタデセニル、エイコセ
ニル等が挙げられる。本発明の界面活性剤は、アシルグ
ルコースとフラクトース化合物との混合物からなるが、
その使用に際しては、それらの合計濃度が0.01〜5
重量%、好ましくは0.1〜2重量%となるように対象
液中に添加すればよい。また、アシルグルコースとフラ
クトース化合物の割合は、重量比で1/1〜1/0、好
ましくは1/1〜1/0.5、より好ましくは1/1〜
1/0.8である。
【0006】本発明の界面活性は、その親油基が脂肪酸
モノエステルから成り、他方、親水基がグルコース又は
フラクトースから成る非イオン界面活性剤であり、ショ
糖脂肪酸エステルのグリコシド結合の加水分解によって
製造することができる。前記ショ糖脂肪酸エステルのグ
リコシド結合の加水分解は、従来公知の方法により行う
ことができ、例えば、酵素分解や、酸性条件での加水分
解によって達成できる。例えば、ショ糖脂肪酸エステル
をpH3〜6の水性媒体中、酵素としてグリコシド結合
加水分解性酵素、例えば、インベルターゼを加えて70
℃以下で数時間撹拌して反応させることによって実施で
きる。
【0007】本発明で用いる反応原料は、前記一般式
(III)で表わされるショ糖脂肪酸エステル又はこれを
主成分として含むショ糖の脂肪酸エステル化物である。
ショ糖の脂肪酸エステル化物は、ショ糖のモノエステル
化物、ジエステル化物及びトリエステル化物を含むが、
本発明で用いる反応原料は、モノエステル化物を50重
量%以上、好ましくは60重量%以上含むものが好まし
い。本発明の界面活性剤は、前記ショ糖脂肪酸エステル
を加水分解して得られるものであるが、この場合、反応
生成物中に含まれる未反応のショ糖脂肪酸エステルや、
グルコースのトリエステル化物等は、必ずしも分離する
必要はない。
【0008】
【発明の効果】本発明の糖脂質型界面活性剤は生体に安
全で環境適合性の優れた界面活性剤として有用である。
また、本発明の界面活性剤は、表面張力低下作用、界面
張力低下作用、気泡性、泡安定性、乳化作用、水溶液の
増粘作用等の点ですぐれ、また、生分解性であり、さら
に、膜タンパク質の可溶化及び変性防止作用、小さい溶
血作用などを有し、生体に安全で食品や医薬品への応用
が可能である。
【0009】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0010】実施例1 ショ糖ラウリン酸エステル〔三菱化学(株)製リョート
ーL−1695(モノエステル含量76%〕1.0gを
80mM酢酸緩衝液(pH4,5)20mlの入った栓
付100ml容の三角フラスコに加えてマグネチックス
ターラーを用い撹拌しながら溶解した。さらに50℃に
加熱した恒温水槽にフラスコを浸漬して撹拌を続けなが
ら、インベルターゼ〔生化学工業(株)製のCandi
da utilis 由来品〕10mgを加えて50℃
で一日反応させた。反応終了後、反応混合物にクロロホ
ルム60mlを加えてクロロホルム可溶分を抽出した。
ついで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(内径2
0mmφ、長さ50cmカラムに和光ゲルC−200の
40gを詰めた)により、クロロホルム可溶分をカラム
に入れ、展開溶媒としてクロロホルム:メタノールの組
成を10:0、9:1、8:2、7:3、6:4、5:
5と変えながら、溶出画分を20mlずつに分けて16
のフラクションを採取した。ついで、インベルターゼの
作用により、ショ糖ラウリン酸エステルのグリコシド結
合が開裂しアシルグルコースが生成したことを確かめ
た。まず、16のフラクション各2mlを試験管に取
り、銀鏡反応を試みた。即ち、各フラクションに対して
0.1M硝酸銀水溶液2mlを加えると褐色の沈殿が生
成したので8%のアンモニア水を加えて透明とし、湯浴
中で60℃に加熱した。放冷すると、No.5とNo.
6のフラクションの場合が最もよく試験管の内壁に銀鏡
が析出した。フラクションNo.3〜No.8に銀鏡が
析出したので、これらを合一し、No.1画分(収量5
00mg)とした。フラクションNo.9とNo.10
には弱い銀鏡反応があった。さらに、フラクションN
o.11〜No.16には微弱な銀鏡反応があり、これ
らは合一してNo.2画分とした(収量500mg)。
FAB/MSスペクトル(試料のグリセリン/水分サス
ペンションをエレクトロスプレー法によりJEOL H
X−100型マススペクトロメーターにて分析)から、
No.1画分に新たにラウリルグルコースに相当するフ
ラグメント352が見られた。また、400MHz13
及び1HNMRスペクトルからアノマーのピークが観察
された。さらに、示差走査熱量計(DSC)によるDS
CスペクトルからNo.1及びNo.2画分のスペクト
ルは出発物質(ショ糖ラウリン酸エステル)のそれと類
似するが異なる位置に異なる大きさの吸熱ピークが見ら
れた。すなわち、出発物質の197℃のベースピークが
No.1画分ではなくなり、No.1画分のベースピー
クは86℃となった。
【0011】なお、前記No.1画分及びNo.2画分
の組成は以下の通りである。
【表1】
【0012】実施例2 実施例1によって得られたNo.1画分及びNo.2画
分の水溶液の界面活性を、反応原料として用いたショ糖
ラウリン酸エステル(L−1695)の水溶液の界面活
性と比較し、その結果を表2〜表6に示した。No.1
画分は、No.2画分及びもとのショ糖ラウリン酸エス
テルよりも大きい表面張力低下と界面張力低下作用、大
きい泡安定性を示した。また、綿実油に対する乳化作
用、カーボンブラックに対する分散作用、フェルト布に
対する浸漬作用など界面活性剤としての作用を具備して
いた。
【0013】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0014】実施例3 十分に摩砕して乾燥したショ糖1.0g、ラウリン酸
0.9g、トリフェニルホスフィン2.29gを100
ml容の栓付丸底フラスコに入れ、乾燥したジメチルホ
ルムアミド(DMF)を加えて溶解し、氷水で0℃に保
った水浴中に浸漬した。そして、フラスコにアブザッツ
を介して滴下ロートを取り付け、ロートの上端にはスリ
付乾燥塩化カルシウム管を接続した。滴下ロートにはジ
イソプロピルアゾジカルボキシラート1.53gを入
れ、フラスコの内容物を磁気撹拌しながら20分かけて
滴下した。滴下終了後、室温(約20℃)にて24時間
撹拌を続けた。反応後、ロータリーエバポレーターを用
いて溶媒を除去し、実施例1の場合と同様の手順でシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーによって各20mlの
10フラクションに分けた。ついで各フラクションをT
LCにより分析〔TLCプレート:Merck 574
5;展開溶媒の組成(容積比):CHCL3,79,C
3OH,11;CH3COOH,8;H2O,2〕し、
ショ糖モノラウリン酸エステル画分1.4gを得た。得
られたショ糖モノラウリン酸エステル1.0gを80m
M酢酸緩衝液(pH4.5)の入った栓付100ml容
三角フラスコに加え、マグネチイクスターラーを用いて
撹拌しながら溶解した。さらに、50℃に加熱した恒温
水槽にフラスコを浸漬して撹拌を続けながら、実施例1
のインベルターゼ10mgを加えて50℃にて反応させ
た。反応終了後、反応混合物にクロロホルム60mlを
加えてクロロホルム可溶分を抽出した。ついでシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーによりクロロホルム可溶分
をカラムにいれ、展開溶媒としてクロロホルム:メタノ
ールの組成を尾変えて溶出画分を分取した。グリコシド
結合が開裂してアシルグルコースが生成したことを、銀
鏡反応が起こることから確かめた。0.1%水溶液の表
面張力は28.2mN/m(30℃)であった。
【0015】実施例4 実施例1において得られたNo.1画分の水溶液の溶血
作用を測定した。すなわち、イエウサギの耳から採血
し、イソトン緩衝液を加えて遠心をくり返すことによ
り、赤血球を得た。赤血球のサスペンジョンに対して、
アシルグルコース及びアシルフラクトースとしてNo.
1画分を1×10-5Mになるように加え、37℃で30
分撹拌した。比色計を用いて543nmで吸光度を測定
すると赤血球に水を加えた場合と同様であったが、ショ
糖エステル(L−1695)1×10-5Mでは溶血によ
る大きい吸光度の増加が見られた。なお、SDS水溶液
は4×10-4Mで吸光度の増大が見られた。従って、本
発明の界面活性剤は溶血作用が小さいので安全で、しか
も大きい界面活性を示すことが明らかである。また、赤
血球内のヘモグロビンに対する変性作用も検出されなか
った。
【0016】実施例5 実施例1において得られたNo.1画分の水溶液の生理
活性タンパク質の抽出作用や、さらに抽出したタンパク
質の変性阻害作用と高次構造保護作用を測定し、優れた
効果を見出した。すなわち、ホタルイカの目から剥離し
た網膜部を摩砕し、40%ショ糖水溶液を加えて遠心
し、上面を取るとロドプシン蛋白の多く含まれたラブド
ーム膜が得られる。このラブドーム膜からロドプシン蛋
白の抽出を行うために、暗室で、No.1画分又はショ
糖エステルの2%水溶液を加えて振りまぜ、5分静置後
分光測定を行った。両者とも275及び480nmに吸
光ピークがあり、抽出されたロドプシンは変質すること
なく、ロドプシンの生理活性発現に対応する蛋白の構造
が保持されていることが分かった。特に、No.1画分
を含む膜分散液の吸光度はショ糖エステルの場合より4
0%大きくなったので、No.1画分はロドプシンに対
する安定化・保護作用が大きいことが示された。なお、
SDSの添加や対照の無添加系では急速に二つの吸光ピ
ークが消失し、ロドプシンは変質した。
【0017】実施例6 乾燥したショ糖1.0g、デカン酸1.6g、トリフェ
ニルホスフィン2.29gを100ml容の栓付丸底フ
ラスコに入れ、乾燥したジメチルホルムアルデヒド(D
MF)15mlを加えて溶解し、氷水で0℃に保った水
浴中に浸漬した。そして、フラスコにアブザッツを介し
て滴下ロートを取り付け、ロートの上端にはスリ付乾燥
塩化カルシウム管を接続した。滴下ロートにはジイソプ
ロピルアゾジカルボキラート1.53gを入れ、フラス
コの内容物を磁気撹拌しながら20分かけて滴下した。
滴下終了後、室温(約20℃)にて24時間撹拌を続け
た。反応後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を
除去し、実施例1の場合と同様の手順でシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーによって各20mlの10フラク
ションに分けた。ついで各フラクションをTLCにより
分析〔TLCプレート:Merck 5745;展開溶媒の組成(容積
比):CHCl3,79;CH3OH,11;CH3COOH,8;H2O,2〕し、ショ糖
ジラウリン酸エステル画分1.3gを得た。13CNMR及
1HNMR(日本電子GX−400)、FAB/MS
およびDSCスペクトルからショ糖ジデカン酸エステル
であることを確かめた。得られたショ糖ジデカン酸エス
テル1.0gを80mM酢酸緩衝液(pH4.5)の入
った栓付100ml容三角フラスコに加え、マグネチッ
クスターラーを用いて撹拌しながら溶解した。さらに、
70℃に加熱した恒温水槽にフラスコを浸漬して撹拌を
続けながら、実施例1のインベルターゼ15mgを加え
て70℃にて反応させた。反応終了後、反応混合物にク
ロロホルム50/メタノール50混液60mlを加えて
可溶分を抽出した。抽出物をTLCにより展開〔TLCプ
レート:Merck 5745;展開溶媒の組成(容積比):CHCl3,7
9;CH3OH,11;CH3COOH,8;H2O,2〕し、TLCプレートを乾
燥後1%ジフェニルアミン溶液(ジフェニルアミン2.
0gをエタノール20mlに溶解し、100mlの36
%塩酸100mlと氷酢酸80mlを加えて調製した)
を吹付け、105℃にて25分放置するとアシルグルコ
ースとアシルフラクトースのスポットが青灰色に着色し
た。なお、基質はRfが高い位置にあった。分取用TL
Cプレート(Marck Kieselgel 60、厚さ2mm、縦横各20c
m)を用いてアシルグルコースとアシルフラクトースの
スポットを分け取った。0.1%水溶液の表面張力は3
3.6mN/m(30℃)であった。
【0018】以上に示した界面活性剤の性能に関する特
性値は、以下のようにして測定されたものである。 (1)表面張力 ウィルヘルミー型表面張力計(島津製作所製、ST−
1)を用い、30℃にて測定した。 (2)界面張力 スピニングドロップ型界面張力計(Core Labo
ratories社製、Model 500)を用い、
デカンに対する界面張力を室温(約25℃)で測定し
た。 (3)起泡力 半微量改良TK法によって測定した。すなわち、高さ4
0cm、直径70mmのガラス製ジャケット付き円筒容
器を垂直にセットし、外とうの整温筒には30℃の湯を
循環させ、内側の400ml容目盛付き泡容器内に0.
3%の試料水溶液5mlを入れる。そして、泡容器の底
の溶液内にさしこんだ空気吹き込み用ガラス管を除い
て、泡容器内は外気から遮断されるとともに水300m
lを貯留したアスピレーターに接続される。アスピレー
ターの下端のピンチコックを開いて水を流下させること
により試料溶液内に空気が入って発泡するので、流下終
了直後(0min)から5min経過後までの泡の容積
を読んだ。また、泡安定性(%)=〔0minの泡容−
5min後の泡容)×100/0minの泡容〕より、
泡安定度を計算して求めた。 (4)浸透力 厚さ0.2cm、2cm×2cmの正方形のフェルトを
試験片として用い、30±1℃にて自然沈降法により測
定した。即ち、ピンセットで試験布の両端を軽くはさ
み、水面5mm上から静かに離して落す。0.1%の試
料水溶液面に布が触れた瞬間からストップウォッチを押
して計時し、布が液面から完全に離れた瞬間までの秒数
を読んだ。 (5)乳化力 30mlの目盛付試験管に0.3%の試料水溶液3ml
とエチルベンゼン2mlを加え、95℃の水中に入れ同
温度にする。これを振とう機で振りまぜた(30sec
間に振幅25cmで120回垂直に振とう)後直ちに9
5℃の恒温水そう中に入れ、時間(振とう5min後よ
り120min後まで)とともに分離油層、乳化層、分
離水層を読み取る。上層(油)と下層の中間部分が乳化
層である。振とう前に油−水層の高さを読み取ってお
き、油のうちの乳化された油の量を、全油に対する乳化
油層の百分率として求め、これを乳化率(%)とし算出
した。 (6)分散力 カーボンブラック50mgを30ml容目盛付試験管に
取り、0.1%の試料水溶液20mlを加えて振とう機
で水平に振りまぜ、30℃にて5時間静置する。ついで
試験管の液面から5mlの目盛栓までピペットの先端を
挿入し、その部分から2mlを吸い取り、別の試験管に
移す。これに25mlの水を加えた希釈液(A)につい
ては積分球式ヘーズメーター(日本電色デジタル濁度計
NDH−20D)を用い測定し、次式によって分散力を
求めた。 分散力(%)=(To−Ts)×100/Ts、 ここで、Toは被検溶液2mlに水25mlを加えた水
溶液の透過率を示し、Tsは上記(A)の透過率を示
す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−154631(JP,A) 特開 平4−331295(JP,A) 特開 平3−77897(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(III)で表されるショ糖脂肪
    酸エステルのグリコシド結合を加水分解することにより
    得られる、下記一般式(I)で表されるアシルグルコー
    スと下記一般式(II)で表されるフラクトース化合物を
    む界面活性剤。 【化1】 (式中、Rは炭素数6〜24のアルキル基又はアルケニ
    ル基を示す) 【化2】 (式中、Xは水素又は炭素数6〜24のアルキル基もし
    くはアルケニル基を有するアシル基を示す) 【化3】 (式中、R及びXは前記と同じ意味を有する)
  2. 【請求項2】下記一般式(III)で表されるショ糖脂肪
    酸エステルのグリコシド結合を加水分解することによ
    、下記一般式(I)で表されるアシルグルコースと下
    記一般式(II)で表されるフラクトース化合物を
    面活性剤を製造する方法。 【化1】 (式中、Rは炭素数6〜24のアルキル基又はアルケニ
    ル基を示す) 【化2】 (式中、Xは水素又は炭素数6〜24のアルキル基もし
    くはアルケニル基を有するアシル基を示す) 【化3】 (式中、R及びXは前記と同じ意味を有する)
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