JP2711631B2 - 養魚飼料用粘結剤 - Google Patents

養魚飼料用粘結剤

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JP2711631B2
JP2711631B2 JP6097863A JP9786394A JP2711631B2 JP 2711631 B2 JP2711631 B2 JP 2711631B2 JP 6097863 A JP6097863 A JP 6097863A JP 9786394 A JP9786394 A JP 9786394A JP 2711631 B2 JP2711631 B2 JP 2711631B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配合飼料と生餌とから
成る養魚飼料用粘結剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タイ,ハマチ,ヒラメ,銀ジャケなどの
養魚に於いてモイストペレットなる飼料が使われてい
る。これは、イワシ,サバ,イカナゴ等の冷凍生餌と魚
粉,穀類,油粕,栄養剤,粘結剤などを混合した後、造
粒機でペレット化したものである。モイストペレットが
使われるまではミンチ状或いはブッ切り状にした生餌を
給餌されていたが、その捕食率の悪さから来る海の汚
染,栄養の偏り,給餌の手間,歩留り及び品質の低下等
の問題があった。モイストペレットではこれ等の問題が
解決されて来ている。このモイストペレットには粘結剤
が不可欠であり、例えばカルボキシメチルセルロースナ
トリウム(以下CMCと略す)、グァーガム,アルギン
酸ナトリウムなどが使用されている。
【0003】一般に、これ等の粘結剤は水の介在により
粘結性を発現する。そのため、主に冷凍生餌が魚粉など
の配合飼料と混練される際に生じる解凍水(生餌中には
凡そ70〜85%の水分が存在する)により粘結性を発現す
るモイストペレットに於いては、生餌が充分に解凍した
時点で粘結剤が適正な粘結性を発現するため良好なペレ
ットを得るには混練りに時間を要していた。また、冬場
などに於いては、冷凍生餌を充分に解凍させるには混練
に更に時間を要したため、生産性が著しく低下してい
た。そのため、特に冬場に於いて混練り時間を短縮し生
産性向上に寄与する粘結剤の開発が切望されていた。
【0004】そこで前記した問題点を解決するため、C
MCに於いては1%粘度の低いものを使用する方法や添
加量を減らす方法などが提案され実施されている。前者
は特開昭62−61545号公報に記載されているよう
に、CMCに吸水性を付与させるには重合度を大きくす
る。即ち、粘度の高いことが良いということが認められ
ていることなどに基づけば、粘度が低いCMCは吸水性
が小さく、少ない水量で適な粘結性を発現するため、
冷凍生餌が充分に解凍しない状態でも適性な粘結性を発
現するためによると考えられる。一方、後者はCMCの
添加量を減らすことにより、モイストペレット構成成分
中のCMCに対する水の割合が増すため、冷凍生餌が充
分に解凍しない状態でも或る程度粘結性を発現するため
によると考えられる。
【0005】しかし、これ等の方法は何れも有用であっ
たが、1%粘度の低いCMCを使用する方法では混練り
時間の短縮性が充分でない、CMCの添加量を減らす方
法では充分な結着性が得られないことに加え混練り時間
の短縮性も充分でないなどの問題があった。本発明者等
は先(特開平4-66056号)に、CMCの1%水溶液に3
%塩化ナトリウムを添加した後の粘度保持率が特定な範
囲に在るものと、ポリアクリル酸ナトリウムとから成る
粘結剤を提案して来た。この方法では、硬く、ベタツキ
が無く、ハダの良好なモイストペレットが得られた。ま
た、モイストペレット製造時に短い混練り時間でその能
力を発揮するなどの効果も得られた。しかし、この方法
は有用であったが、混練り時間の短縮性に就いては充分
ではなく一層の改善が要望されていた。
【0006】ここで、CMCとポリアクリル酸ナトリウ
ムとを併用することは特開昭63-137648号,特開平1-117
752号等に開示されているが、これ等はCMCの粘度と
エーテル化度(DS)とだけしか限定していないこと
や、得られる効果がペレットの硬さ、ベトツキの改善で
あり、本発明とは技術的に異なっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はモイストペレ
ット製造に於いて、生餌と配合飼料の混練り時間を短縮
し、粘結性の発現性の速い養魚飼料用の粘結剤を提供す
ることに在る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はCMCの耐塩化
ナトリウム性に着目し、鋭意研究した結果、1%粘度が
3000〜10000cps,エーテル化度0.60〜1.00,3%塩化ナ
トリウム添加後の粘度保持率が40〜90%であるカルボキ
シメチルセルロースナトリウムと、ポリアクリル酸ナト
リウムとから成る粘結剤を用いることにより達成出来る
ことを見出だし、本発明を成すに至った。
【0009】本発明で 1%粘度が3000cps未満若しくは10000cps超 エーテル化度が0.60未満若しくは1.00超 3%NaCl添加後の粘度保持率が40%未満若しく
は90%超 の何れかの条件に該当するものは、ポリアクリル酸ナト
リウムを併用しても混練り時間の短縮性が充分で無かっ
たり、逆にペレットにベタツキが増したりして実用的で
ない。即ち、1%水溶液粘度が10000cps超、エーテル化
度が0.60未満、3%NaCl添加後の粘度保持率が40%
未満では混練り時間の短縮性が充分でない。また、1%
水溶液粘度が3000cps未満としても混練り時間の短縮性
に大きく寄与せず、逆にベタツキの問題が生じて来るた
めである。エーテル化度1.00超、3%NaCl添加後の
粘度保持率が90%超ではベタツキが顕著となるためであ
る。
【0010】本発明でポリアクリル酸ナトリウムの添加
量を0.5〜5%好ましくは1〜3%としたのは、0.5%未
満では本発明によるCMCを使用しても混練り時間の短
縮性が充分に改善されないためである。また5%超では
ペレットのベタツキが顕著となるためである。本発明者
等は今回粘度保持率を考慮して検討した処、粘度保持率
の高い方が混練り時間が改善される方向にあることを見
出だした。但し、CMC単独では実用性のある効果を得
る迄には至らなかった。一方、ポリアクリル酸ナトリウ
ムは、その曳糸性のためベタツキが出易い欠点がある
が、粘結性には優れた効果を発揮した。そこで粘度保持
率40〜90%のCMCにポリアクリル酸ナトリウムを極少
量併用した処、混練り時間(粘結性の発現性)が大きく
改善されると共にベタツキの無い粘結剤が得られること
を見出だし、本発明を完成したのである。
【0011】ポリアクリル酸ナトリウムの使用方法に
は、粉末混合と液体混合とが考えられる。特開昭63-137
648号、特開平1-117752号に示されている方法は何れも
粉末混合であるが、ポリアクリル酸ナトリウムは溶解性
が遅く、特開昭63-137648号にも記載されている様に、
粒度の粗いものを使用した場合は安定した製品が得られ
難い。また、吸湿性が高いため、粒度の細かいものはブ
ロック状になり易いなど取り扱いに注意を要する。しか
し特公平5-58692号に示される水溶液で添加する方法で
は、CMCに均一にコーティングされるため、溶解性が
速く、モイストペレット製造時により短い混練り時間で
その能力を発揮出来るので、本発明では好ましくは液体
混合が望ましい。尚、本発明に於いて通常用いられてい
る他の粘結剤、例えばグァーガム,アルギン酸ナトリウ
ム等を併用することは何等差し支えない。
【0012】○粘度保持率の測定 純乾で1重量%に相当するCMCを溶解(600rpm)し、
その500gを採り、NaCl 15gを添加し、更に600rp
m,2hrs,撹拌する。残った1重量%糊液も同様に2hr
s,撹拌する。その後、25℃に温調し、東京計器社製B
型粘度計,30rpm,3分間測定する。
【0013】○所要混練り時間の評価方法 混練り開始から15分間隔でペレットを作製する。そのペ
レット20gを、容量500mlのコニカルビーカーに200mlの
人工海水を張り100回/分で振とうしている中に20g投
入する。2分間振とうした後、人工海水を400メッシュ
のワイヤーで濾過し、瀘液の濁り具合を管底φ30mmの透
明度管で測定、数値化して、透明度とする。所要混練り
時間は、透明度が200mm以上となるのに必要な時間とす
る(混練り時間が足りないと、粘結性が充分に発現され
ないので、配合飼料構成成分が液中に浮遊するため透明
度は低い値となる)。
【0014】
【実施例】以下、本発明に就いて更に詳述するが、本発
明はこれ等によって限定されるものではない。
【0015】実施例1 ポリアクリル酸ナトリウム(日本純薬社製,商品名アロ
ンビス)5%水溶液を調製し、固形分で2%となるよう
に粘度が4800cps,DS 0.75,粘度保持率61%のCM
Cに添加し、よく混合した後、80℃で3hrs,送風乾燥
し、粉砕した。魚粉65重量部,大豆粕25重量部,小麦粉
8重量部と得られた粘結剤2重量部とをよく配合し配合
飼料を得た。室温8℃下で、荒砕きした冷凍イワシ10kg
と配合飼料10kgとをミツヤ社製造粒機で混練りしてペレ
ット化した。ペレット径は8mmとした。
【0016】実施例2 ポリアクリル酸ナトリウム5%水溶液を調製し、固形分
で3%となるように粘度が8100cps,DS 0.74,粘度
保持率65%のCMCに添加し、よく混合した後、80℃で
3hrs,送風乾燥し、粉砕した。得られた粘結剤を実施
例1と同様の手順で配合飼料とし、同様の条件でペレッ
ト化した。
【0017】比較例1〜3 表1に示したCMCを使用して、実施例1と同様の手順
で配合飼料とし、同様の条件でペレット化した。
【0018】比較例4〜11 ポリアクリル酸ナトリウム(日本純薬社製,商品名アロ
ンビス)5%水溶液を調製し、固形分で表1に示した量
となるようにCMCに添加し、よく混合した後、80℃て
3hrs,送風乾燥し、粉砕した。得られた粘結剤を実施
例1と同様の手順で配合飼料とし、同様の条件でペレッ
ト化した。
【0019】以上の実施例1〜2,比較例1〜11から
得られたペレットの混練り時間と透明度との関係を表1
に示した。表1に示される様に、透明度を200mm以上
(適正なペレットが得られるのに必要な時間)に要する
時間は、CMC(比較例1〜3)のみを使用した場合に
は60分以上であった。一方、本発明の粘結剤では30分で
達成出来た。また、ペレットの状態は双方とも大差な
く、硬さ、ベタツキ,肌等は同等であった。比較例4,
6,9,11では、30分で透明度を200mm以上達成し得
たが、ペレットがベタツキ,ペレット同士が塊となった
ため商品価値は低下した。表1の結果から、以下の条件
を満たすものは混練り時間を大きく短縮出来ることが実
証された。 (1)1%粘度 3000〜10000cps (2)DS 0.60〜1.00 (3)粘度保持率 40〜90% (4)ポリアクリル酸ナトリウム配合比率 0.5〜5%
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上詳述した如く、表1に示したような
特定なCMCに特定量のポリアクリル酸ナトリウムを添
加混合して成る粘結剤を使用すると、配合飼料と生餌の
混練り時間が大きく短縮出来ることが判明し、本発明を
完了した。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1%粘度が3000〜10000cps、エーテル化
    度0.60〜1.00、3%塩化ナトリウム添加後の粘度保持率
    が40〜90%であるカルボキシメチルセルロースナトリウ
    ムと、ポリアクリル酸ナトリウムとより成ることを特徴
    とする養魚飼料用粘結剤。
  2. 【請求項2】 ポリアクリル酸ナトリウムの添加量が0.
    5〜5%であることを特徴とする請求項1に記載の養魚
    飼料粘結剤。
JP6097863A 1994-04-13 1994-04-13 養魚飼料用粘結剤 Expired - Lifetime JP2711631B2 (ja)

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